地域生態系学講座セミナー 2003.06.16 (月) 13:00

研究計画セミナー
ミミコウモリとコモチミミコウモリの繁殖特性と遺伝的変異について

立花麻梨 mtachiba@ees.hokudai.ac.jp

 植物の繁殖様式は有性生殖と無性生殖に大別される。有性生殖が性の分化、遺伝子の交換によって特徴付けられるのに対し、無性生殖では性の分化、遺伝子の交換は行われず、子どもは親個体と遺伝的に同一である。したがって、繁殖様式の違いはその個体群の構造、遺伝的多様性に大きく影響すると考えられる。 多くの多年生植物は種子繁殖による有性生殖と、栄養繁殖による無性生殖を組み合わせて個体群を維持している。

このような植物個体群の維持において種子繁殖、栄養繁殖がどれくらいの重要性を持っているかは、種間、あるいは同種個体群間でも異なっていると考えられる。

 ミミコウモリ(Cacalia auriculata var. kamtschatica)は低地の森林に分布し、種子繁殖を行っている。いっぽう、コモチミミコウモリ(Cacalia auriculata var. bulbifera)は山地〜亜高山帯に分布し、両性花をもつと同時に葉腋にはむかごを付ける。この2種を用いて

  1. 個体群構造はどのように違うか
  2. 遺伝的多様性はどのように違うか
  3. モチミミコウモリの個体群では、種子繁殖はどのような意味を持っているのか
  4. 2種の分布パターンはどうなっているか

に着目して研究を行いたい。


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