地域生態系学講座セミナー 2003.11.04 (火) 13:00

フェノロジーの異なる種における繁殖器官の同化産物獲得への寄与(仮)

堀端聡 horibata@.hokudai.ac.jp

 一般に植物は、葉における光合成で同化産物を獲得し、繁殖、個体維持に利用している。しかし、中には、葉以外の支持器官、繁殖器官において光合成を行うものも知られている。

 雪解け後、林床が明るいうちに地上部を出し林冠が閉じ、光環境の悪化にともなって、地上部を失う耐陰性のない春植物に於いては、わずかな期間で翌年地上部を出すための資源、さらには種子形成のための同化産物も獲得しなければならない。そのため、このような春植物においては、繁殖器官もまた同化産物獲得に寄与しているのではないかと考えられた。一方で、着葉期間の長い夏かそれ以降に花を咲かせる植物に於いては、繁殖器官の同化産物獲得への貢献は少ないのではないか。

 本研究では、この仮説を確かめるべく、春植物として、フクジュソウ、エンレイソウ、夏か、それ以降に花を咲かせるものとして、ウマノミツバ、キンミズヒキを用い,繁殖器官である果実の被陰と切葉により検証を行った。


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