地域生態系学講座セミナー 2003.12.09 (火) 13:00

修論経過報告ゼミ
クローナル植物シウリザクラの地下接続の意義

大澤剛士 takeshi@ees.hokudai.ac.jp

本研究は、根萌芽によるクローン繁殖を行い、多数の個体が地下で接続した巨大ジェネットを形成するという生態を持つシウリザクラを材料に、その根萌芽の利点を 特に野外における被食に対する応答に注目して明らかにすることを目的とした。

はじめに野外におけるラメットの葉の被食の程度と生死を決める要因、それら葉の動態がシーズンおわりの冬芽の生産に及ぼす影響を調べたところ、野外において受ける食害は環境によらず 非常に機会的であるのに対して、葉の生死や個体の芽の生産は食害を含め様々な環境要因に影響を受けていた。

次にラメットに対する地下接続の効力を調べるために ラメットの萌芽根を切断して着葉期間と芽の生産への影響を調べたところ、少なくとも切断した当年においては切断の影響は現れなかった。

これらの結果から シウリザクラのラメットは かなり独立性が高いことが示唆された。

以上の結果から シウリザクラの根萌芽による地下接続の意義について考察していきたいと考えている。


前回のセミナー で久保さんが言われたとおり 解析にMixed model(混合モデル)を使い倒していますので、『なんじゃそりゃ?』という方は 久保さんのweb pageを参考にしてください。

http://hosho.ees.hokudai.ac.jp/~kubo/stat/2003/index.html

地域生態系学講座セミナー index | 地域生態系学講座