地球環境科学研究科 植物生態学セミナー 2006-12-12 (火) 10:30

雪解け時期が異なる場所に生育するミヤマリンドウの生活史

川合由加

  高山生態系では雪解け時期の違いが植物の生育期間や季節性に大きな影響を及ぼし、植物の分布を規定する主要因になる.一方で、雪解け早い場所から遅い場所にかけて幅広く分布する植物も存在し、このような種は生育場所によって種内でフェノロジーや繁殖特性が変化することが報告されている.

  本研究の目的は、同一種を用いて雪解け時期が異なる個体群間で生活史特性の比較を行うことで、多回繁殖型植物の「生育好適期間の短縮」や「季節性の変化」に対する生活史適応を明らかにすることである.具体的には、まず対象種ミヤマリンドウの生活史を明らかにした上で、以下の設問について明らかにすることを目的とする.

  1. 雪解け時期の遅れに伴う生育期間の短縮に対して、成長速度・死亡率・繁殖活性をどのように変化させているのか?
  2. 生育期間の異なる個体群間では、形態・繁殖様式・フェノロジーにどのような違いがあるのか?
  3. これらの違いは可塑的な反応なのか、内的に固定された特性なのか?

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