TRENDY SEMINAR (第97回)

日時 3月1日(水) 18:00 -
場所 北大地球環境A棟309

「バンレイシ科の送粉システム」
(Pollination systems of Annonaceae)

永光輝義 (森林総研北海道支所遺伝研究室)

トレンディーな科学的結論のない、バンレイシ科の送粉にかんする自然史を紹介する 。モクレン目のバンレイシ科は、熱帯の低地雨林を中心に120属2500種をようするお おきな分類群だ。バンレイシ科の花の形態は、Van Heusden (1992)によってまとめら れた。科のなかで安定した花の基本構成にもかかわらず、花被やおしべ、めしべの形 態はきわめて多様だ。花被は、おしべとめしべをおおったり、おしべだけおおったり 、あるいは放射状にひらく。それらの形は、送粉者の性質と密接な関係がある。突出 しためしべをもつ、アフリカに分布するMischogyneはりんし目媒や鳥媒を想像させる がその送粉者はわかっていない。Gottsberger(1999)は、アメリカの甲虫媒のバンレ イシの送粉システムについてのべている。甲虫媒のバンレイシは、おしべとめしべを おおう花被をもち、そのなかに甲虫を誘引する。完全な雌性先熟によって自家受粉を さけている。Momoseら(1998)は、アジアのアザミウマ媒のバンレイシを報告した。こ の花は、筒状の花被をもち、柱頭によっておしべがおおわれる。アザミウマは花被と 柱頭のすきまから侵入し、花のなかで繁殖する。NagamitsuとInoue(1997)は、アジア のゴキブリ媒のバンレイシを発見した。この花の花被は放射状にひらき、夜、ゴキブ リに訪花される。

ふるってご参加ください

問い合わせ先
北海道大学大学院地球環境科学研究科地域生態系学講座
鈴木牧・加藤悦史・下野嘉子・谷友和
Email: makizoh@ees.hokudai.ac.jp
URL: http://hosho.ees.hokudai.ac.jp/~trendy/
Tel: 011-706-2264