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(2017年11月27更新) [ 日本語 | English ]

生物学 (biology)






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

生物学

= 生物科学: 生命現象を様々なスケールで研究

応用: 医学・農学等

3つの生命概念
  1. 物質機械としての個体生命
  2. 生態系としての生命
  3. 文化的・社会的存在としての生命
古典的分類
動物学 zoology + 植物学 botany: 1980年当時の北大理学部生物学科教室区分 (生態学教室はない)
  • 植物学 (botany): 当時は菌類微生物はこちらに入れられていた
  • 動物学 (zoology)

⇓ 各生物群に関して

植物 (plant)
動物 (animal)

3界説 (three kingdoms)

Haeckel: animal + plant + bacteria → 3 kingdoms提唱

5界説 (five kingdom)

five kingdoms 1969 Whittaker RH提唱 → 植物動物に分けるのは便宜的なもの

Ex. 生物分類群: 完全な分類大系ない
→ 生活史・微細構造、化学組成等の比較研究必要

phylogeny
索引
全体主義と還元主義
(wholism and reductionism)
個体以上の階層hierarchyを主に扱う
各階層における相互作用 → 遺伝子レベルの手法が個体レベル研究に適用出来るとは限らない
→ 下の階層から上の階層は予測可能か
至近要因と究極要因
(proximate and ultimate factors)
生態学研究の目的は至近要因と究極要因の解明の2つに分けられる
日長変化 → ホルモン分泌 → 生殖腺発達 = 至近要因 (生理学的研究)
鳥は春に卵を産む(秋に産むような個体は越冬不可能等により淘汰された) = 究極要因

[自然科学史, 分類学史]

生物学史 (history of biology)


Aristoteles (Aristotle or Aristote BC384-322)
生物学の開祖: 動物・植物 (個体淘汰 = 適応)

無生物 → 下等植物 → 高等植物 → 海綿類・クラゲ類 → 貝類・昆虫類 → 甲殻類 → 頭足類 → 卵生類 → クジラ類 → 胎生4足類 → ヒト: ただし、種は不変(種の不変説)

Galenos 129-199, or 131-201: 医学 (若い時にアレクサンドリア留学)

マルクス・アウレニウス帝の侍医
サルを含む多くの哺乳類を解剖し動物実験も行う – 解剖図

Lucretius Carus, Titus (ローマ) BC94-AD55?
"De Rerum Natura (物の本質について)"

→ 動植物の起源述べる(進化) ↔ ローマそのものは神秘主義的思想

ボッティチェリ (Sandro Botticelli 1445?-1510): 「春」(1475)

→ ルネッサンス期絵画の写実性 → 正確な観察への意欲 = 生物観察

ラマルク Lamarck: 1808 「生物学 biology」の用語を用いる
Cuvier G 1769-1844, 仏: 古生物学樹立 – パリ郊外において脊椎動物調査

→ 「地層中の化石を見ると下層のものほど現在の生物との差が大きい」
→ 天変地異説: 種の不変説を支持し、現在まで何度か天変地異が起こり、その度に殆どの生物が死滅し一部が生き残り新たに反映 → ノアの洪水神話(キリスト教)と科学の調和を試みる (不可知論)

Saint-Hilaire E Geoffroy 1772-1844, 仏: 比較解剖
Lyell 1797-1875 1831 「地質学原理」(1830-31) 全ての地質現象や生命現象は過去も現在も同じ労力や経過で起こるもので天変地異によるものではない
"現在は過去の鎖": 現在の地球上の出来事から過去を推測

→ 一斉説: ゆっくりした過程 (進化 = 革命)。地球上の急激変化否定

マルサス (Marthus T 1766-1834) 1838 「人口論」

人口 = 等比級数的増加 vs 食料 = 等差級数的増加 → 食料不足予測

ジョルダン (Jordan, Claude Thomas Alexis 1814-1897, 仏)
1846 Observations sur plusieus plantes nouvelles, rares ou critiques de la France (rev. 1873)

Viola, Drabaを材料として個体間差異を記載 → 個体群間での変異幅の差を地域差として認めた → 地域個体群 local population = 微細種、小種 microspecies

= ジョルダン種 Jordanian (Jordanon) – リンネ種で1種とした植物を20数種に細分: できるだけ純粋な小さい群に細分し、その各群を分類単位としての種の位置においた。遺伝学でいう純系に近い
微細種 = 1種 → リンネ種の種内個々の変異型に種名を与える(cf. ダーウィン: 地域集団差に気づかない)

Jordanianは進化の基本であると考え、いち早くDarwinの考えを導いた

コープ Cope, Edward Drinker (1840-97, USA)
定向進化説: 生物はその内的要因によって常に一定方向に進化していく – 古生物学者らが支持

Ex. 馬の化石、マンモスの牙、アイルランドオオシカの巨大角

コープの法則 (躯体大化の法則)

非特殊化の法則: 上位の種族は必ず下位の特殊化していない種族から生じる
躯体大化の法則: 同一系統では進化するに従って大型化 (ラマルク「無脊椎動物誌」に既述)
Berrymannの法則: 一般に恒温動物では、寒冷な地方に住むほど体が大きい

von Nägeli KW 1817-91, スイス: 新ラマルク説
Eimer T 1843-98, 独: 新ラマルク説についてアンモナイトを例に説明
Darwin Charles Robert: 自然淘汰説
Wallace AR 1823-1913, 英 博物学者 → 生物相互比較

1854-62 マライ諸島旅行: バリ島-ロンボク島間 = オーストラリア区-東洋区境界 (ウォーレス線)
1858 ダーウィンと独立に自然淘汰に基づく生物進化説をリンネ学会で同時発表

Huxley TH (1825-1895, 英)
メンデル Mendel GJ: Mendelian rules
ヘッケル (Haeckel, Ernst Heinrich 1834.2.16 - 1919.8.9 独, 動物学
1866: 動物形態学 (Generelle morphologie)
(発生)反復説 (1872): 個体発生は系統発生を繰り返す – 進化論と分類学のつながり

個体発生: 個体発生の過程 → 系統発生: その生物がたどってきた進化の過程

生物学大系化 → ecologyという用語提唱(1866 or 69)

Haeckelのecologyは適応生理学adaptive physiology分野
当時目的論的説明もかなりみられた
Haeckelによりecologyという分野が成立したと言える
進化論は「イギリスに生まれドイツに育った」という人もいる

The nucleus = Natural history (博物学・自然誌・自然史のいずれかに訳される) → Taxonomy - Descriptive

Schimper, K.F. 1803-1867 (Gr): Botanist (Schimper-Brawn's lawが有名)

生理主義
適応特性を生理学的技術で知る努力 – 逆に無機的要因inorganic factorが生物に与える影響も知ろうとする

Warming, Johannes Eugenius Bülow (1841.11.3 - 1924.4.2, デンマーク)
「植物生態学の祖」
1895 Plantesamfaud (植物群落)
1909 Oecology of Plants
現在の生態地理学分野に属しSchimperの考えを生態学とし体系化した

内容: life typeの分類 - 生物の獲得している生活様式 → 発展 = Plant ecology

Wagner MF (1813-94)
1868 隔離説(地理的隔離): 各地を探検 → 種分化は地理的隔離による
Jordan DS (1851-1931)

1872 ギューリック
ハワイ諸島の巻貝が島ごとに異なり局限された分布 → 狭い範囲の地理的隔離も種分化に重要

Strasburger E
1875 細胞分裂観察
Fleming W: 1879- 動物で細胞分裂、核分裂、減数分裂
Roux W Montogomery
1883 染色性 stainability のbody(後の染色体)の2分観察
Romanes GT (1848-94)
1885 生殖的隔離reproductive isolation:重視 → 生殖器官構造、生殖時期、性的本性変化等が種分化に重要
アイマー Eimer, Theodor (1843-1898)
1885 定向進化説 (orthogenesis, determinate evolution)
Waldayer WV
1888 W染色性のbodyに染色体chromosomeと命名
Henking N: 1891 相同染色体、X染色体発見
Montogomery: 1892 (相同染色体の)異親起源
Weismann A (1834-1914)

1893 ワイズマン生殖連続説(新ダーウィン説)
生物には体形質(ソーア)と生殖質(カイムプラズマ)があり、生殖質に起こる変異だけが遺伝

Stransburger E

1895-: 有糸分裂mitosis、2n, n世代、減数分裂

de Vries H 1848-1935
1900 オオマツヨイグサを14年間8代自家受粉を行い子孫に1.56%の突然変異体観察

突然変異説: この突然変異は遺伝する → 突然変異 = 進化要因
自然淘汰説と組み合わされ自然淘汰説の中に入れられていく

1901, 03 Oenothera lamarkiana var. gigas

2n = 14 → 2n = 28 (→ 27 → 26)
実は、形質変化は遺伝子突然変異ではなく染色体倍数化によるものが殆どだった

Correns CE (1864-1933, 独)

トウモロコシ・エンドウ

Tschermak E (1871-1662, オーストリア)

エンドウ

→ de Vries, Correns, Tschermak: 独立に遺伝研究 → メンデル論文を発見
1900 [メンデルの法則再発見の年] を出発点に遺伝研究発展
サットン Sutton & ボベリ Boveri

1902-3 遺伝子染色体説: メンデル因子と減数分裂時の相同染色体の動き一致

体細胞 = 2n (2本づつ) → 生殖細胞 = n (1本づつ) / 因子 = 2個づつ → 1個づつ

→ 仮説「遺伝子は染色体上に存在する」

Cannon WA (1902), Guyer MF (1902)

Sutton・Boveriと同様のことを知る

Johansen Wilhelm (1857-1927)
1903, 09, 11, 13: 純系説 pure line
遺伝最小単位を調べる過程で、1純系まで実験的に行きつく。形成種を遺伝型genotypeとし、表現型phenotypeと区別し、遺伝型を遺伝単位とした。変異を遺伝型変異と表現型変異と2つに区別し遺伝型の変異が遺伝するとし表現型は環境要因に基づく変異とした
pure line
雑種時は淘汰は有効 → 変異が一定方向に偏る ⇔ 純系になると、どの個体を選んでも淘汰は無駄
Johansen: 1909 遺伝子(gene)という用語提唱
Morgan TH 1866-1945, 米
1911, 15 ショウジョウバエの遺伝に関する研究
1926 遺伝子説
連鎖linkage (cf. 交叉 corss over) → 遺伝子の染色体説確立

減数分裂における交換(部分交換)をもとに交叉率もとめ染色体地図完成

遺伝子説: 遺伝子は相同染色体の相対する位置に線上に配列
→ ペアンター、ドブジャンスキーら: 唾液腺染色体地図完成 = モーガン説は細胞学でも支持
Delaaney LN 1915, Navashin S 1921

核型としての形態的セットkaryotype提唱 → 核型分析(LM levelで変異大)

Vavilov NI (バビロフ, 1887-1943): 古典的研究
ルイセンコ論争で失脚 → 逮捕獄死
1926, 35, 51
  1. 採集植物を利用価値の高い特性で種及び遺伝的グループに分類
  2. これらのグループが占めていた原産地の歴史的位置付けをする
  3. 種内の遺伝変異を測定
  4. 種内変異の大きい地域、豊富な変異を示す地方特有の地理的中心を決める
  5. 近縁野性種や栽培種についても平行した調査を行う
Muller HJ 1890-1967, 米: 1927 X線照射で突然変異が人為的に誘発できる
Dobzhansky T (1900-75)

1937 ショウジョウバエの集団遺伝学「遺伝学と種の起源」→ 隔離説(生理的隔離)

Dancer BH: Turessonの植物で提唱された概念を動物に導入

1929 Genetica 11: 399-450
Konvivium (F1稔性有) < Kommiskuum (F1不稔 = variety/race levels) < Komparium (F1兆候有 genus order)
= ダンセル法: 鳥の交配、交雑稔性による研究で作った - 交配による種決定は例外多く課題多

Erickson RO

1945 The Clematis fremontii var. riehnii population in the Ozarks
オザーク地方全域のClematis個体群の分布調査 speciation
集 aggregate < 群 grade < 団 cluster < 帯 region < 界 range

Morgan

1960 Chromosomal theory of inheritance
遺伝子は染色体上にあることも証明 → 細胞遺伝学 (細胞学 + 遺伝学)
生理学 physiology: 呼吸において-細胞分画・ミトコンドリアによる

Bennet

1965 今後は科学的育種の基礎として種や品種がもつ変異性についての植物地理学的な知識が必要

生命観 (view of life)


Galenos (129-199, or 131-201, ギリシア): マルクス・アウレニウス帝侍医

生命: 空気の中にあるプネウマという精のようなものが呼吸で体に入り血液に取り込まれ生命の元になる

生気説 vs 機械説 (16世紀生命観)
  1. 生気説: 二元論 = 生命現象の大部分は物理化学的解明が可能でも"生きる力"だけは物理化学的手法のみでは理解できない
    Kant 目的論を排し因果律を主張。生気説
  2. 機械説 (Descartes 1637): 「方法序説」出版 – 動物は体がゼンマイを巻いた自動機械
    人間にだけは霊魂の存在を認め、霊魂があるから言葉(会話)が成り立つとする
    = 生命現象は全て物理化学的手法で説明可能
    Ex. Harvey W. 1558-1657 血液循環説
    Ex. de La Mettrie, JO 1709-1751 「人間機械論」 - 霊魂の否定
→ 生気説から機械説へと学説主流は移行

Ex. 1. 有機物と無機物 2. 発酵と酵母 3. 形態形成

Goethe JWv 1749-1832, 独: 「若きウェルテルの悩み」

形態学研究も行い、変異を考察
哺乳類の比較解剖学 → 形(型): 哺乳類を通じて体の構造には基本型がある → 型 + 生命 = morph

1905 Driesch H: 新生気説 =

生体を1個の全体として構成させるエンテレヒーという超自然的原理存在

1920- Bertalanffy Lv 1901-1972, オーストリア-カナダ

有機体論(生体論) = 2つの生命現象の特質
1. 流動平衡 → 動的平衡
2. 階層構造: 細胞器官 < 細胞 < 組織 < 器官 < 細胞 < 個体 → 全体性の成立

発生観 veiw of birth or genesis

18世紀当時の対立仮説
前成説 preformation theory (Cuvier 1769-1832): 卵精子中に個体の縮小物があり発生中大きくなる(宗教的伝説と重なり強い支持)。しかし、両親に子供が似ることは説明できない – 否定
後成説 epigenesis theory: 卵は単純構造で発生過程で複雑な形が作られる(アリストテレス時代まで遡れる)
Harvey (1578-1657) 血液循環

シカの腐った血から子供が生まれることを否定。卵生存在証明
発生が後生的なことは証明できなかった

Wolff (1733-1794): ニワトリの発生 → 卵には胚構造は陰も形も認められない

→ ranular (= nucleus) → embryo formation
→ layer (= germinal layer)
differentiation: 前成説を否定 – 学会では受け入れられない

19C↑: 顕微鏡microscope技術発達
Von Baer (1792-1876): dog oocyte確認 – 比較学手法の取り入れを主張

高等動物の胚は他の動物の胚と似ている
→ 全体共通性質は個々の動物を区別する性質より早い発生段階胚に表れる。一定器官形成前にgerminal layer形成し同じ器官を形成する。違う動物でも同じ器官は胚葉からできる(Dawin進化理論提出以前)
endoderm → 脊索 [ナメクジ]
mesoderm → 脊索 [両生類]

Maeckel (1761-1833): 高等動物胚は他の動物の成体に似る
Darwin (1809-1882): von Baer法則は進化論のもと説明可 (種の起源中)
Mülleer (1821-1897): Crastaceae研究からDarwinを支持
Häckel (1834-1919): von Baer法則は生物全体に当てはまる

Biogenetic law (recapitulation theory)「個体発生は系統発生の繰り返しである」 - 系統発生の短縮・簡略化はなされている

共通形質 = 共通祖先遺伝 → 祖先由来

発生初期 vs 区別可能形質: 発生後期(= 進化後期段階)
時間短縮により系統発生で生存のために環境順応しなくなった段階(現在不用な段階)が省略される

19c↑: 科学的 = 実証的
発生学embryology: 観察と実験が絶対的なもの → 推論や理論だけではダメ
Wilhelm Roux (1850-1924, 独): 2細胞期に割球を離す(= 発生生理学)

whole embryo – epigenesis ↔ partial embryo – preformation
非難: 神の創造物に手を加える

Exp. イモリ: 卵の固さが適当 – 材料を選ぶことの重要性

2細胞を切り離すことは当時の技術で困難 – 片端を焼き殺す
Rouxはバーナーで銅を焼き使用(Rouxの針) – 現在ニクロム使用
→ しばしば大きさは半分だが完全な胚が発生する = 焼き損ないか発生途中で落ちた
= 完全な前成説否定実験とはならなかった

Exp. 白人の赤ん坊の産毛を用い卵を2つに分割

2細胞ともに完全な胚となる = 前成説を否定[近代発生学出発点]
産毛: 柔らかく卵傷つきにくい → 現在ナイロン使用

自然発生説論争
天地創造の時に使い残した想像力 → 自然発生 abiogenesis (spontaneous generation)

≈ 創造説 creationism 19c後半まで支配的 → 19c後半に発酵現象に生物を必要とするか否かの大論争起こる

パスツール以前

Redi F 1626-1697, 伊: レディの実験 = 腐肉を入れたビンの口を布で覆う → ハエ蛆は自然発生しない
リューエンフック
ジョブローの生物続生説
スパランツアーニ

1868 Liebig, 独

発酵後の不溶性物質(タンパク質)が酸化を受けその際にでた電子が糖に渡されて発酵が起こる

Pouchet FA 1800-1872、仏: 自然発生説支持。パスツール実験の欠陥指摘
Pastur tube Pastur L 1822-1895、仏: 無発酵実験により自然発生説を完全否定 -

微生物学の基礎
1861 パスツールの実験
1862 特別なフラスコ(パスツール管)使用 → 生物は無生物からは発生しない → 親から子へと伝わるもの → 論争ほぼ決着(無生物から生物発生の「全て」を否定したのではなく、現在の地球条件下における生命の自然発生を否定)

細胞説 (cell theory)

細胞が生命の基本的単位である
1590 ヤンセン親子, 蘭: 複式顕微鏡開発 → 物理学 → 微生物観察: 微生物 1610 Galilei: 顕微鏡作る
1665 Robert Hooke 1635-1703, 英: "ミクログラフィア"(1667)

コルクガシ等観察 = 多数の小間仕切り cellula → 細胞cell発見 (観察は死細胞 → 細胞壁観察)

生理学 physiology
Bell C 1778-1842, 英: 脊髄神経
Magendie 1783-1855, 仏: 脊髄神経

「実験生理学雑誌」創刊(1821) – 神経生理学確立

Bernard C 1813-1873, 仏: Magendie助手

「実験医学序説」(1865) – 生理学全分野を扱う Müller JP 1801-1858, 独: 感覚研究

門下にLudwig, Du Bois-Reymond, Helmholtz

Ludwig CFW 1816-1895, 独: 物質交代。筋肉運動
Du Bois-Reymond EH 1818-1896, 独

Helmholtzと電気生理学基礎確立

Helmholtz, Hermann Ludwig Ferdinand von 1821-1894, 独

感覚生理学 – 視覚3原色説(1852) [物理: エネルギー保存の法則確立]

Brown R 1773-1858, 英: 細胞に核発見 – 細胞説以前
1838 Schleiden MJ, 独: 植物で細胞説提唱
1839 Schwann T, 独: 動物で細胞説提唱

「生物の体は全て細胞から作られ、細胞は構造上の基本単位である」
1) 生命は細胞にのみ宿る
2) 生命の連続性は細胞に基盤
3) 構造と機能間に強い関係(相補性原理 complementarity principle)

→ 植物動物を全く別なものと捉えていた → 共通理解研究する立場確立
1846 Hugo von Mohl: 細胞の内容物を原形質と命名
1855 Rudolf Virchow: 「全ての細胞は細胞から」

細胞は存在する細胞から生じる – 無生物起源論否定
成長・発生・遺伝・進化・老化・死は全て細胞レベルで起っている

1861 シュルツ: 細胞は機能の基本単位

= 細胞は核のある原形質の固まりで、原形質こそ生命現象の基本単位
(宇田川榕庵「植物啓原」中で細胞の語用いる)

1891 Driesch H 1867-1941, 独: ウニ卵の分離細胞が不完全ながら胚に育つ
1950 Andre Lwoff (1902- 仏, 1965ノーベル賞): 細胞説を言い換える
 「生物世界を細胞レベルで観察すると同一性がある。どの細胞も原形質中に埋まった1個の核を持つ(基本構造一致)。代謝は本質的にどの細胞でも同じ(働き一致)。どの生物体も主要な高分子を組み立てる低分子は同じ(組立て一致)。生体系にみられる計り知れない多様性を作るために自然は厳選された素材を使っている。構造と機能の多様性、遺伝、種多様化の問題は僅かな種類の素材を使いこなし、特異的巨大分子ヘと組み立てることで解決されている - 各巨大分子はそれぞれ専門機能を負わされる。その役目を几帳面に果たすよう作られている。··· 生体系がもしその勤めを果たさなかったら存在し得ないであろう。我々は、それがどの様にしてその任務を遂行するのかをありのままに学ばなければならない。」

[ 初期生物: 化石による証拠 ]

生命の起源 (origin of life)


研究法

  1. 人工生命構築
  2. 還元的アプローチ: ゲノム情報 → 原始生命推定
    Ex. 現在の細胞が生存するのに必要な最小遺伝子数 = 推定250-300個 → 始原細胞(コモノート)推定
    + 構成的アプローチ

生命の偶然発生

生命は地球上でただ1度偶然に起こった
論拠
a) 生命構成全タンパク質はL型
b) DNA遺伝暗号共通
c) 生体物質類似
d) 高エネルギーリン酸結合によるエネルギー転換(ATP等)
生物学的分子進化
1972: オーストラリアで落下隕石が落下直後回収される(マーチソン隕石)

アミノ酸16種類 – 11種は殆ど地球に存在しない。D/L型を等量含む → 地球外で合成
アデニン、グアニン、脂肪酸等も確認 → 地球以外の環境中でも生命誕生基盤物質は合成可能

[ 地球誕生 ]

原始地球

1) 原始大気: O2がなくH2の存在した還元状態

CH4, H2 (主成分) + H2O, N2, NH3, H2S, Ar等
(多) CH4, H2 →→→→→ N2 →→→→→→→→→ N2(80%), O2(20%)
___________火山活動______光合成生物出現
(少) H2O, NH3, H2S, N2_SO2, H2O, CO2_______H2O, CO2(0.03%)
(貧) He_______Ne, He, CH4________________ Ne, He, CH4, Kr
原始地球:_____地球誕生後5000万年-2億年前___現在

2) 原始海洋 (35億年前): 火山活動による放出水蒸気凝結し原始海洋形成。大気中や地表の多くの物質は雨水に溶け原始海洋構成成分となる。海洋中は次第にCl-, SO42-, CO32-, Na+, K+, Mg2+等のイオンを多く含む

3) 原始地球での有機物合成のエネルギー源
a) 太陽光線: オゾン層なく太陽光線の紫外線(UV)が強力に降り注ぐ。UVがH2O, NH3, CH4等を結び付け有機物合成に大きな役割を果たす
b) 自然放電: 現在も雷放電が空中窒素固定に有効(ミラー 1950)
c) 放射線: 原始地殻は今に比べ放射性元素は多かった
d) 火山活動

熱水噴出孔: 原始のスープ形成 - 生命は深海熱水噴出孔で生まれた

4) 有機物ができるまで
a) 紫外線(UV)による有機物合成: 有機物合成に短波長光効果大

原始地球はUVが多量に注ぎ有機物合成盛ん
(原始地球上でUV効果は、非常に大きく特に無機触媒を含む海洋での有機物合成は盛ん)
適当な触媒があると長波長紫外線でも有機物合成可能

b) 自然放電による有機物合成

1952 ミラーMiller S (1930-) USA: 混合気体を放電し、近自然条件条件でアミノ酸人工合成に成功
1953 「原始地球に予想される条件下におけるアミノ酸の形成」論文中
原始地球: CH4, NH3, H2O, H2等を含む原始大気 → 雷放電熱 + 雨等の循環 → 互いに反応しアミノ酸を合成できる可能性を実証
[NH3, CH4, H2, H2O] → spark → [CO, CO2, N2, Amino acids]

CH4 + NH3 → HCN + 3H2
C2H4 + HCN → CH3CH2CN
CH3CH2CN + NH3 → CH3CH-CN-NH Ala

1950' Fox SW, 原田馨: アンモニアとメタンを含む水蒸気を1000°Cに加熱 → 14種類のアミノ酸生成

5) 複雑な有機物合成
化学進化 chemical evolution: 前生物系 pre-biological system 成立までの過程
a) Oparin AI 1894-1980, ソ, 生化学: 「生命の起源」(1936)
コアセルベート説 coacervates theory: 原始海洋にできた有機物が生命体になるには外界と境界でき、一定内部環境が形成される必要 → 境界膜としてコアセルベートcoacervatesの必要性重視

コアセルベート: コロイド溶液中でコロイド分子が集合し濃厚なゾルとなり、外液から独立した顕微鏡レベルの小液滴

[前生物系] プロトビオントprotobionts: 原始海洋中でタンパク質は水を吸着してコロイド化し、次第に集合し大形粒子となり水の皮膜をつけた多分子系コアセルベートになって外部の海水から独立
→ コアセルベートのあるものは、その後何億年もの間に周囲の物質を吸収変化させ成長し、あるものは成長途中で2分して吸収力を強め、あるものは他のコアセルベートを取りこんで増大していった
[前駆生命体 proto-organisms, or 原細胞 proto-cells] → コアセルベートは長い間にわたる様々な変化を遂げ触媒や有機物をも取りこみもっとも優位な発達をしたものが成長や物質交代能力、分裂能力を持つようになり、次第に原形質をもつ原始的生物に進化した
b) バナール Bernal JD (英, 物理学者) 1951「生命の物的基礎」 - 生命の起源に関する見解
生成物が濃縮されるための濃縮剤(吸着剤)としての粘土の働きを重視
低分子有機物から高分子有機物、さらには原始生命が形成される過程で粘土が吸着剤として果たす役割は重要で、有機物が高分子となるには粘土表面に吸着され規則正しく配列することが必要という説を提唱
c) 生体物質合成: タンパク質、核酸(生物に重要) – 実験的に合成可能
核酸合成: プロテノイドほど容易ではないが種々の条件下で生成成功

シュラム(独)がヌクレオチドとリン酸化合物混ぜ20-30個の核酸断片合成

タンパク質合成
i) Fox

アミノ酸乾燥混合物を数時間加熱脱水縮合反応
→ タンパク質様高分子重化合物(プロテノイドproteinoid)分子合成
プロテノイド小球体proteinoid microspheres: プロテノイドを熱した塩溶液に入れ冷却すると形成される直径数ミクロンの粒子状集塊 - 低分子から核酸のような高分子までを吸着する
ミクロスフェアには出芽の現象や細菌と同じような染色性を示すなど原始細胞研究の手がかりとなる。Foxは規則的な加熱と冷却は火山活動により可能としている

ii) 赤堀四郎(生化学者)

ペプチド結合をしタンパク質合成されるためには多量のエネルギー(ca 3 kcal/ペプチド1 mol)を必要
⇒ 低エネルギーで済むペプチド部分が最初にでき、後からその枝に側鎖がつきタンパク質が合成される(仮説)

ATP合成: ポナンペルマが紫外線によるATP合成を行う
6) 物質交代の進化と生物の発達
life
a) 独立栄養生物起源説(現在否定): 地球上で無機物から有機物合成できるのは炭素同化をする独立栄養生物のみ - 最初に生じた生物は独立栄養生物
b) 従属栄養生物起源説 (Oparin, Bernal)
有機物合成は生物存在しなくても起こる。最初に生じた生物は原始海洋に存在する有機物、物質を利用し生活する従属栄養生物
i) 最初の生物は原始海洋中に存在するアミノ酸や糖類を栄養分とし生活する単純構造従属栄養生物。原始生物は有機物をO2なしに分解しエネルギーを取り出し、現在の嫌気性細菌と似たもの。後に発酵機構が完成した酵母菌のような発酵生物が分化進化
ii) UVが減少し気温低下が起こり環境大きく変化した。海洋中有機物減少し、逆に無機呼吸の結果大気中O2が増加した。こうして、原始的従属生物のエネルギー源が減り、生存困難になりかけた頃に大気中のCO2やN2を吸収し自己有機合成できる独立栄養生物が出現
iii) 独立栄養生物も最初は化学合成細菌様であり、後に光エネルギー利用する光合成細菌様なものが現れ、次第にO2を放出する単細胞緑色植物へと進化した。そして光合成による放出O2量増加につれ、O2利用し高能率エネルギー獲得法である酸素呼吸機構が完成し、それと共に単細胞生物から多細胞群体を経て多細胞体の酸素呼吸生物が出現
大酸化イベント: 2度
2000 Farquhar J: 32S/33S比は通常大気では一定

≥ 24.5億年 → 比が不安定 - 24.5億年以降に現在の大気に近づく

2008 加藤泰浩: 地下にある29-27.6億年前の火山灰に酸化痕跡

29-27.6億年前の大気に酸素はあった - 同位体比もこれを支持

コアセルベート ⇒ 原始的発酵による従属栄養生物 ⇒ CO2, CH4増加 ⇒ ポルフィリン色素を持つ独立栄養生物 ⇒ 葉緑体を持つ光合成植物 ⇒ O2, CO2循環 ⇒ 呼吸作用発達(酸素呼吸生物出現) ⇒ 高能率エネルギー獲得 ⇒ 体制変化 [前核細胞 → 真核細胞、単細胞 → 群体 → 多細胞] ⇒ 多系統の生物へ進化

life
図. 地球大気酸素濃度の変遷 (Berkner, Marshall model) *: 現在の大気中濃度0.209Atmを1とする
物質交代型原始生物: 物質を取り入れエネルギー補給し、体内外間物質(エネルギー)出し入れをするもの
遺伝型原始生物: 生命発生は遺伝機構を備えた自己複製機能を持つ分子(特に核酸)の生成に由来する

7) RNAワールド(仮説)
RNAが酵素として機能できることが確認される(1980年代初頭)
⇒ 最初の生命は触媒機能と遺伝情報を兼ね備えたRNA分子から誕生
1990年代: RNA合成技術発達 → 触媒機能持つRNAを人工的に作ること可能となる
[問題] RNAが化学合成される条件は発見されていない – RNAがどのように出現したかは不明

生物学 (biology)


生命科学 (life science)

生命現象を明らかとしようとする学問領域
生物学を中心に化学・物理学等の基礎科学と、医学・薬学・農学・工学・心理学等の応用科学とから総合的に研究

寿命 longevity

一卵性双生児の寿命は二卵性双生児よりも寿命の一致率高い → 遺伝因子関与
体細胞突然変異説: 老化が体の構成細胞の突然変異により起こる。体細胞突然変異集積により遺伝情報が誤って読み取られ、誤りを持つ酵素が細胞内に生じ、結局は細胞死滅、さらに器官活性低下等の老化現象発生
プログラム説: 1受精卵から出発し、ある細胞は肝細胞に、ある細胞は筋肉細胞に分化するよう、老化も分化過程同様プログラムされたもの。老化形質を発現する遺伝子(老化遺伝子あるいは寿命遺伝子)は確認されている。老化開始させるスイッチがオンになると、遺伝情報、複製、転写、翻訳等の生命維持に不可欠な過程に誤りが生じ、細胞死、そして種々の老化現象を起こす
加齢(老化) aging
老化作用ageing action 老齢人口ageing population 老化試験ageing test
アポトーシス
自殺機構: DNA損傷 → その変異を伝えないよう自殺
短命植物 ephemerophyte
短命な ephemeral (ex. spring ephemeral)
biology
図. 生命の操作

進化論 (evolution)


(ラマルク 1815-22)

用不用説 (use-and-disuse theory)

キリンの首
ジラフは昔首が短かったが、高木の葉を食べ一生首を伸ばすため、親より子、子より孫と少しづつ首が長くなり、何百何千代かかって現在のジラフになった
ダーウィン: ジラフは昔首が短かったが、一群のうち首の長いものが生存競争に勝ち生き残り、その子の中でまた首のより長いものが生き残り現在のジラフになった
→ 自然発生を説き原始生命は進化の必然的傾向を持つとし、進化の副次的要因として用不用説 (use-and-disuse theory)を考えた
  1. 生物は自身の力によって、全ての部分をある一定の限界まで大きくできる – ラマルク説最大の欠陥
  2. 生物はある欲求があり、それにより新しい器官ができる
  3. 諸器官の発達は、用不用により決まる – 生物体内に内在する力を重視
  4. 生物がその生活の中で獲得した変化は子孫に伝えられる – 獲得形質の遺伝(否定される)
発表当時は無神論者として非難され、ラマルク説は攻撃あるいは黙殺された

(ダーウィン 1859)

自然淘汰説 (natural selection theory)

同親から生まれた子間にも個体変異がある。生物は限られた資源に対し同種個体間で競争が起こり(生存競争)、生存競争に有利な形質を持ったものが生き残り(適者生存)、その形質は子孫に伝わる。このような関係が繰り返され(自然選択)現存する生物が生じた
突然変異と個体変異の区別をしていない (個体変異は遺伝しない)
自然変異: 進化要因 ⇔ 自然淘汰: process isolation 隔離: ガラパゴス諸島生物相等の説明に地理的隔離導入

→ 内生的要因については説明できなかった

→ Humboldtの空間軸、Darwinの時間軸を合わせ2次元的解析導入によりEcology飛躍的に発展

両者が「生物多様性diversity」に法則性を見出そうとした点では共通している

「種というのは分類学者がいうから種なのだ」とする一方、「種の起源」では種に対する考えは殆ど述べない

現代進化説

統合説 synthetic theory: 複数要因の総合された結果としての進化: 突然変異 + 自然選択 + 隔離
進化 = 生物集団遺伝子構成の変化: 生物集団遺伝子構成が時間と共に変化する様式を調べる(集団遺伝学)。生物集団を個体群とみなさず、遺伝子集団としとらえ、その集団遺伝子構成がどの要因により、どう変化するかを調べ、法則性を見出し、進化のメカニズムを説明する

突然変異 --------------------------------------------------------> 新種形成
_____________自然選択 ↗__________隔離 ↗__________時間
_____________(進化の方向付け)_____(進化の固定)

突然変異
遺伝子か染色体変化により遺伝する

→ 個体変異(一時的変異): 遺伝子に関係なく遺伝しない

1) 染色体突然変異

a) 染色体数変化
b) 染色体の部分的変化

欠失: 染色体の一部が消失
転座: 染色体の一部が他染色体につく
重複: 染色体の一部が複数回繰り返される
逆位: 染色体の一部が逆向きにつながる

2) 遺伝子突然変異: DNA塩基配列が変化

→ 染色体突然変異よりミクロなレベルで変異
Ex. BV(ブロモウラシル): A/Gと対をなすため突然変異起こりやすい

進化の証拠

1. 形態学 (解剖学)
生物の形態や構造は環境により変化したと考えた方が説明しやすい
a) 相同器官: 現在の器官構造は異なるが、元々発生の同じもの – 適応放散

適応放散 adaptive radiation: 同系統生物が異なる環境に適応した生理的、形態的性質へと変化していくこと

        適応放散  ↗  ○    適応集中 ○ ↘
               ● → △             △ → ●
                  ↘  □             □ ↗

Ex. 脊椎動物の前足、哺乳類の頚骨はクジラでもキリンでも7つ。脊椎動物の浮き袋、肺
(相似器官: 現在の器官の形や機能は似ているが、由来は異なるもの – 適応集中)

Ex. 鳥類の翼と昆虫の羽、魚のエラと貝類のエラ、ブドウの巻きヒゲ(茎)とエンドウの巻きヒゲ(葉)

b) 痕跡器官: 祖先は使ったが現生物には痕跡的に残っているもの(退化器官)

Ex. ヒトの耳殻筋、クジラの後足

2. 発生学
発生初期には、どの動物も胚形成や構造に差がない。発生途中で成体にないような器官が一次的に生じる

Ex. 哺乳類の鰓穴

→ 種々の生物間の変態様式を比較 → 進化の様子(過程)を知る a) 変態の共通性: 類縁関係の近いものほど同じ形の幼生時代を持つ

i)_軟体動物 卵 → トロコフォア → ベリジャー → 成体
__環形動物 卵 → トロコフォア → 成体
__輪形動物 成体がトロコフォアに似る
ii) 甲殻類 ノープリウス → ゾエア → メガロッパ → カニ
____________________________ミシス → エビ
__カメノテ: ノープリウス幼生期持つ = 甲殻類
iii) 棘皮動物 アウリクラリア (ナマコ)
__原索動物 トルナリア (ギボシムシ)
変態の様子似る

b) 脊椎動物の胚の類似性

一時的に出現し消失する構造がある (cf. ヘッケル: 反復発生説)

3) 生理学
a) 血清抗原抗体反応
Ex. ヒトと近縁種ほど血清中存在タンパク質に共通部分多

→ 抗原抗体反応差小
ヒトの血清をウサギに注射 → 2-3週間後に再びヒトの血清を注射し発生した抗原抗体反応を100とする

                   ヒト ゴリラ クモザル ウシ イヌ ウサギ
        沈殿量 (%)    0     46       71   90   97    100
4) 生化学
生体物質を比較すると種間の共通性を見出せる
a) 窒素代謝産物排出
NH3: 硬骨魚類
尿素: 水に可溶 → 両生類、軟骨魚類、哺乳類 (哺乳類の場合、進化途中で胎生となり母親の方に排出物を渡せるので尿酸に変える必要がなくなった)
尿酸: 水に不溶 → 爬虫類、鳥類、(昆虫類)。陸生で卵生のものに発達

biochemistry
ニワトリ雛発生中の窒素排出物変化

b) GCパーセント
GC% = (G + C)/(A + T + G + C) × 100

G, Cの多い方が密度は高く密度差を利用して測定

→ 混ぜ7 M CsCl, 超遠心(40000/min, 20-60 hrs) = density gradient形成

密度違えばDNA解析できる
古いものほど突然変異機会が多くグループ内にGC%が様々な種をもつ。高等植物、動物でGC%は42%付近に集中し、ATGC4種の塩基がほぼ均等に使われ高い情報量を持つようになってきたことを示す
biochemistry

c) タンパク質のアミノ酸配列 (一次構造)
チトクロームc: 104個のアミノ酸からなる1本のポリペプチド鎖。全生物で共通なのは35個のみで、この35個所の立体構造がチトクロームcの機能を保存している。[仮定] 類縁関係近いものほどアミノ酸配列類似性高い → 系統樹(分子系統樹)作成

Ex. チトクロームcはアミノ酸1個の変化に約2000万年(逆算可能)

その他の各種タンパク質による系統樹が作成されている

変化: DNA塩基アミノ酸タンパク質機能・特性生物種

5) 分類学
a) 中間型存在

カモノハシ: 爬虫類と哺乳類の中間(卵生、総排出口をもつ単孔類)
シダ種子植物 Ex. ソテツシダ
イチョウ、ソテツ: 動く精子を作る: シダ – イチョウ、ソテツ – 裸子植物 – 被子植物
シーラカンス: 魚類と両生類の中間

b) 遺存種: 生きている化石 – 環境変化に耐え、遅い進化速度により過去の地質時と殆ど同じ体制で現存

化石の代わりに生体を詳しく調べられる
Ex. 動物: カブトガニ、ムカシトンボ、シーラカンス。植物: イチョウ、ソテツ、メタセコイア

6) 生物地理学
孤立した大陸や島は動植物出入りが起こりにくく固有種形成されやすい(適応放散)
a) オーストラリア大陸
新生代第三紀始め頃アジア大陸から分離。当時の哺乳類は単孔類、有袋類。他大陸では有胎盤類が表れ単孔類、有袋類が絶滅したが、オーストラリア大陸では有袋類が適応放散した
b) ガラパゴス諸島: フィンチ(ヒワの類)、ゾウガメ、ウミトカゲ(イグアナ)はガラパゴス固有
適応放散の生態的条件
A) 十分に大きな広がり(面積)と地形的多様性topographic reliefが存在 → 隔離形成可能
B) 分散dispersionの困難性

(Kimura 1968)

中立説 (neutral theory)


分子進化での突然変異遺伝子の種内蓄積は自然淘汰よりむしろ、遺伝的浮動 genetic drift による偶然的固定の結果 = 非ダーウィン進化 non-Darwinian evolution (King & Jukes 1969)
Def. 遺伝的浮動 genetic drift (or random genetic drift): 偶然発生した変異(遺伝子)が固定されること
自然選択 natural selection: 突然変異を方向付ける自然選択で突然変異の殆どは生存上不利な形質で淘汰されるが、環境変化等により突然変異体の方が有利な方向に自然選択される例もある
機械的浮動 Ex. 壜首効果bottle-neck effect: 集団の一部分が小集団に分かれたり、大集団が急激に減少すると遺伝子頻度は様々なものの入った壜の中から偏ったものが飛び出すように偶然機会で変動する
Ex. Dobzhansky et al. (1957): Drosophilla pseudoobscura

AR/PR – 2遺伝子型
20個体(10 pairs)/4000個体(10 pairs) – 21世代飼育
20個体の方では15-48%のdrift → そのうち20-25%が淘汰に残る

Ex. Kerr & Wright (1954): D. melanogaster, ♂4, ♀4 – 96世代

遺伝的浮動: ホモ遺伝子を固定する傾向。ただし、どちらの対立遺伝子を固定するかはランダム
遺伝的浮動の働く条件:
1) population size – small
2) isolation
3) natural selection – free
→ この際に起こる可能性がある

Ex. Cupressus イトスギ

200-300個体で2-3エーカー規模で1森林(1個体群)を形成し、それが数マイルづつ離れてパッチ状に存在。各々の個体群の形質(樹形、樹皮、球果)は、個体群内変異幅は小さいが個体群間変異は大きい
→ 遺伝的浮動による(推察)

進化速度 (単位: 年、世代): k = f0vT

f0: 突然変異のうち自然淘汰に中立なものの割合

f0: 機能的制約の大きいものほど小さく、機能的制約が全くないときに1をとる。偽遺伝子pseudogene(遺伝子としての機能を失ったもの)では大きな値をとる

vT: 総突然変異率

(木村 1983)

淘汰方向

  • 正の淘汰(=ダーウィン淘汰): 集団中に生存力や妊性(生産力)を高める遺伝子型が広がること
  • 負の淘汰: 集団中に有害な遺伝子が出現するとこの遺伝子が集団から除去される淘汰のこと
種類 (Mather 1953)
selection 安定化淘汰 stabilizing selection: 極端な個体を除去する淘汰-現状維持的な役割

= 正常化淘汰 normalizing selection, 求心性淘汰 centripetal selection
安定化淘汰により中央の量的形質が残される

方向(指向)性淘汰 directional selection: 量的形質の平均値が最適値とは違った位置にある場合に起こる淘汰

→ 最適値に向かって進化
環境条件が一定方向へ変化している時に見られる

分断淘汰(分断化淘汰) disruptive selection: 1集団に対し毎代最適値が2つ以上ある

= 最適nicheが2以上ある場合に起こる淘汰

堅い淘汰 hard selectionと柔らかい淘汰 soft selection
___________________Hard selection________Soft selection
___________________C = constant_________C = flexible selection
___________________→ 量的形質が下方へ変化

堅い淘汰: 淘汰により残る形質数減少 ↔ 軟らかい淘汰: 変化しない

集団内変異(個体群内変異)

多くは正規分布
遺伝的なもの + 環境的なもの → 選択selectionを用い確認可能

Ex. 人間の背丈: polygenes支配
Ex. ハツカネズミ感覚毛: 生存に必要reproductive success。数決まっている(自然状態で変異しない)。発育阻害されたものだけをselectionすると毛数変異する

(集団内における)多形
一般にtransitional - 周りの環境による平衡多形

異型接合型が最も生存力が強い → 多面発現効果 (pleitropic effect) Ex. オオシモフリエダシャク

平衡多型現象 balanced polymorphism
近縁な2種のカタツムリ: Cepaea nemoralis, C. hortensis
→ 殻の色は黄、淡紅、褐があり、その上に0-5本の暗色の帯模様がつく
→ これらの変異が同じ集団中に混ざっており、集団ごとに大体一定の割合で存在している
= 平衡多型現象
1968 Allen & Clarke : 鳥の好む人工餌を彩色し選好性を調べる

表. 芝地にまいた人工餌の7日間ずつの採食様式。*: 期待値より有意に多

                  ツグミ    ムクドリ   イワヒバリ スズメ
                  緑    褐  緑   褐    緑   褐    緑    褐
  11)7日間採食数 354   86*  20     3*  24   0    167*    3
    一定摂食時2) 349.0 91.0 15.2   7.8 23.4 0.6  154.4  15.6
  21)7日間採食数   1   80*   3   188*   1   7     78   761*
    一定摂食時2)   3.7 78.3  4.5 186.5  2.8 5.2   91.4 747.6

1) 実験1は180緑:20褐、2は20緑:180褐
2) 合計から全体的(緑:褐 = 1:1とした時の)摂食を推定算出
→ 鳥は視覚で餌選択 → スズメでは頻度の高い方がより多く食べられる
→ 多い方が淘汰される(慣れも関与) = 常変的淘汰 apostatic selection

1969 Clarke

ある種で常変的淘汰が起こると、近縁な同所的種はそれに似ていない表現型を有する方が有利
Cepaea nemoralis, C. hortensisの混合集団の形質頻度を調査
両種間における黄色無帯殻の頻度は負に相関: 常変的淘汰を支持

(Grant 1958)

淘汰圧 selective force

組み換えシステム
開放系 open habitat → [spectrum] → 閉鎖系 closed communities
実生seedlingから成熟matureまでの死亡率高い

Ex. Fagus grandifolia: 1.0個体/10 years/0.1 acerの割合で実生が成長できる

淘汰圧: 閉鎖系に発達する組み換えシステムとして開放型は将来の変化のため必要
Levin (1975), Solbrig (1976, 19778)

閉鎖型といっても、その環境biotic environment (Ex. 病原菌, 草食動物)は一定ではない - それに対処するために開放型を有する

自然淘汰 (natural selection)


(Darwin 1859)

生存競争 struggle for existence

競争 competition
  1. 同種(異種)複数個体が食物・空間等の資源に共通要求を持ち、要求量が供給量を上回る時に生じる相互作用 (Clements & Shelford 1939)
    競争結果は相害的disoperative competitionでなく相利的cooperative competition等、種々の場合がある
    1') 相互作用 → 関係個体に害を生じる時のみ競争と呼ぶ(Bakker 1961)
  2. 要求量と供給量の関係に関係なく、相互作用の結果として個体生存価の差が拡大する場合を指す。自然淘汰要因として生存競争を考える遺伝学者などは主にこの意味で用いる
種内競争 intraspecific (intrapopulational-specific) competition
資源利用均一化
資源や生息場所の拡大・多様化。K-淘汰された種
種間競争 interspecific (interpopulational-sepcific) competition
資源利用特定化
資源や生息場所を制限。生態的分化ecological diversification (niche分割)
→ 個体群存続に関し正反対の影響
自然状態での競争
Pianka: 競争重視 → 存在の証拠を得る困難性

= 現在の自然環境ではある程度競争が済んでしまった

  1. 同地域sympatricに生息する極めて類似した種の生態についての研究
    同所的sympatric (syntopic)近縁種、特に同属種congeneric speciesの研究行う
    Nicheの3大要素

    1. 生息場所(微小環境) → spatial(空間的)
    2. 餌
    3. 活動する時間 → temporal

  2. 形質置換 character displacement
  3. 不完全な生物相とそれに関連したニッチェの変動: niche shift, expansion – ecological race
  4. 群集の分類学的構成

適応度 fitness

= 繁殖成功度
適応 (adaptation)
古典的適応度, WA = (個体の)適応度

その個体Aが次世代に残す子供数(の期待値) = 生殖年齢までの生存率 × 稔(妊)性
親を数えたときと同じ発育時期に子供を数える → 絶対的量ではなく相対的量で扱うことが多い

包括適応度 inclusive fitness, Wl
遺伝子コピーは親子以外の血縁個体同士も共有することを考慮

= WA + Σi=1n[(近親者iの適応度, Wi) × (A近親者の血縁度ri)], iA
利他行動(利他現象) altrism: 生物個体が自からの適応度を下げ他個体の適応度を上げる現象

利他的形質か否かの判断法の1つは、その形質が自己防御に役立っていないかどうかを見ること
r, ri: 個体間血縁度 relatedness
b: 利益 benefit (利他者が施す利益)
c: 損失 cost (利他者1個体が被る損失)

同世代に属する個体間の利他的相互作用のみに適用
近縁係数rは自然淘汰のない場合に定義される

Ex 1. Aとその妹2個体: Aの利他行動 → WAcだけ減り、Wibだけ増える

この行動が進化する条件は brc > 0
b/c > 1/r, or r > c/b (Law. ハミルトンの法則)

利他行動が進化するさい満足する不等式

同父母兄弟姉妹間: b/c > 2
r > c/br, b: 大きいほど満足されやすい / c: 小さいことが理想
血縁淘汰 kin selection

血縁個体のため犠牲を払うことにより受ける淘汰

Ex 2. 社会性昆虫: 単為生殖
    母(女王ハチ)♀ |A|B|─┬─ 父(雄ハチ) ♂ |C|
    _______________│ │__│交尾
           息子 ♂ |A|B| |AC| |BC| 娘 ♀

娘間の血縁度: 父方遺伝子は必ず持つ/母方遺伝子は1/2の確率で共有

→ 1/2 + 1/4 = 3/4

母娘間血縁度 → 1/2
→ 娘にとっては、母よりも姉妹の方が血縁度高い → 姉妹を世話することが進化可能
Cp. 親の操作説(Alexander 1974, 1991): 母親が子の性・不妊雌を決定 – 社会性進化ではハミルトン説より有力

Ex 3. ヘルパー helper: 兄弟姉妹の世話をし、自身の繁殖活動を(一時的に)放棄している個体

兄弟姉妹の適応度が高まれば進化しうる(現在否定的)

Ex 4. 子殺し(同種内殺戮): 自身の子を殺す場合と他人の子を殺す場合

Ex. アカオザル、カオムラサキラングール、ゴリラ、ホエザル、ライオン → 全て実質的には一夫多妻
子殺しを説明する仮説

  1. 病的精神異常: ありうるが進化的説明はできない
  2. 密度制御機構: 過密への過敏反応 [群淘汰]
  3. 食物不足補助: 子を栄養にする [殺した子を食べない場合は説明できない Ex. ハヌマンラングール]
  4. 親による操作: 生物的(社会的)劣者を殺し残りの子に保育を集中 [他人の子殺しは説明できない]
  5. 乗っ取りオスが適応度を増す
    メスの授乳を中断させ早く妊娠できるようにする
    他人の子を殺すことにより自分の子の競争者を減らす

メスが子殺しを許容する対抗進化が起こらなかった理由は説明できていない

Ex 5. 兄弟殺し: 大型肉食鳥に見られる

餌資源が乏しい時に、弟妹を巣から排除するか、あるいは殺してしまう

群淘汰 group selection
グループの2個体以上のメンバーを1単位に淘汰がある → 淘汰がグループレベルで働く
グループ淘汰(血縁集団であれば血縁淘汰kin selection): 祖先が同じで同じ遺伝子を持つ近親者 (子供以外の)生存と繁殖を有利(不利)にするような個体への淘汰

デームdeme: デーム間淘汰 interdemic selection
↓ 繁殖個体群全体(デームdame)を単位とする淘汰
繁殖が完全にランダムに起こる地域的個体群(集団遺伝学モデルにより解析できる最大個体群単位)

最適戦略 (最適化理論)

適応戦略に広く応用: 効率の良いものに全力を尽くす Ex. ネズミの採餌行動
ハミルトンの法則と包括適応度
= 利他行動進化の条件
r > c/b ⇒ 量的遺伝形質Gの集団平均値G(集団中の利他者の割合)が増加するための条件

r: 血縁度(近縁係数) relatedness, c: 損失cost, b: 利益 benefit

R(G) = W0cG + bG·r = W0 + (brc)G

G: 形質値 = 利他行動の発現確率
W0: 全ての社会的相互作用から隔離された場合の適応度
-cG: その個体が被る損失の期待値
bG: 受益者に与える利益の期待値

Def. 包括適応度: (–cG + bG·r)

a) brc > 0 → r > c/b

⇒ ハミルトンの法則: Gの大きい個体ほど高い包括適応度を持つ → Gの増大

b) brc < 0 → r < c/b

Gの小さい個体(= 利他的傾向の弱い個体)ほど高い包括適応度

両賭戦略(二股戦略) bet hedging
子の再生産成功率が予測不可能(Ex. 撹乱地、荒地、砂漠) → 不確実な状況ではリスク分散が有利
Def. 両賭戦略
Ex. カダヤシ: 水位変動 小 → 大

体小/繁殖投資大 = 親生存不安定
卵1つあたりへの投資小/卵数多 = 子生存不安定

ハミルトンの拡張法則: 行動進化条件式
α + βr > 0, r > -α/β or r < -α/βα + βrは正なら利益、負なら損失

α: 自らの適応度変化
β: 他個体に与える適応度変化
r: 血縁係数(0 ≤ r ≤ 1)

α < 0, βr > 0 (α = -c, β = b) 利他行動 → ハミルトンの法則
α > 0, βr < 0 利己行動: 血縁間個体間では不利
α > 0, βr > 0 両得行動: 一見利他行動に見えるるものにこの可能性
α < 0, βr < 0 両損行動: 現実的に進化し得ない
Ex 1. 採餌最適戦略

φ = (1餌平均カロリー量)/

[(1餌処理平均時間) +
(1餌処理を終わってから次餌を見付けるまでの平均時間)]

餌処理時間: 餌に出会ってからそれを捕らえ食い終わるまでの時間

Ex 2. 卵サイズ

φ = R/ρ·s(ρ)

φ: 次世代の親になれる卵数
R: 卵を作るための総投資量
ρ: 卵の大きさ(サイズ)
s(ρ): 親になるまでの生存率 – 卵の大きさρの関数となる

最適戦略は / = R/ρ(-s(ρ)/ρ + s'(ρ)) = 0 で求められる

自家中毒 (自己中毒 self-intoxication)
時刻τで作る分類群taxonの量: an(τ)
その単位量が時刻t > τでの死亡率に与える影響: m(tτ) self-intoxication

a0tμ(tτ)n(τ)dt
dn/dt = r[1 – n/K0tf(tτ)n(τ)dt]n
f(tτ) = a/r·μ(tτ)
a) Volterra
K → ∞ ⇒ f(tτ) = c
f(t) = ae-υt
dn/dt = (rλnc0te-υ(tτ)n(τ)dt)n
self-intoxication l = r/K
c = ra
ここで
N(t) = c0te-υ(t – τ)n(τ)dt

cet)0tn(τ)eυtdt

dn/dt = (1 – λnN)n,

and dN/dt = -υN + cn

rλnN = 0 -υN + cn = 0 n* = /(ra + λυ)

進化的安定戦略 evolutionary stable strategy

ゲームの理論 game theory
個々の個体が、それぞれ個々にとり適応的に振る舞う時、結果としてもたらされる状態を表わす手段の1つ
囚人のジレンマ(しっぺがえし): ゲーム理論の代表的説明例
反復囚人のジレンマ: P, T, S, Pは個体Aの適応度の増減

しっぺ返し者の割合小 → その割合が増加するには相互作用が血縁関係間に限られていなければならない
一度その割合が域値を越えると、相互作用する相手の範囲が何らかの理由で血縁個体から一般集団へと拡張されたとしても、しっぺ返し者の割合は増加し続ける → 進化が逆行しない

                         個体B
                         協力的     非協力的
        個体A  協力的    R (b – c)  S (-c)
               非協力的  T (b)      P (0)

S < P < R < T
R > (S + T)/2 → ハミルトン則

R: 協力によって得られる報酬 reward for cooperation
T: 相手を裏切ろうとする誘惑 temptation to cheat
S: 騙され損 sucker's payoff
P: 非協力に対する罰 punishment for non-cooperation

Ex 1. 採餌場所選択ゲーム(Maynard Smith 1982, 巌佐 1990)

x1, x2: 2つの採餌場所(i = 1, 2)にいる個体数
全個体数, N = x1 + x2
fi(xi) = aibixi

xiで個体当り摂食速度は採餌個体数増加につれ減少
→ 負の一次相関と仮定
他個体がいないときは第1採餌場所の方が優れる → a1 > a2とする
N小 → 全個体がよりよい場所(i = 1)で採餌 → x1 = N, x2 = 0 →

f1(x1) = a1 - b1N
f2(x2) = a2 - b2N = a2
最初はf1(x1) > f2(x2)であるが、個体数が多くなるにつれ、各個体摂食速度は次第に減少し、ある密度のところで第2生息場所での速度と変わらなくなりf1(x1) = f2(x2)となる。さらに、1側の個体密度が増加するとf1(x1) < f2(x2)と速度関係は逆転し、その結果、1側の個体は2側に移動を始め最終的平衡状態では
f1(x1) = f2(x2)の関係が保たれる(= 理想自由分布 ideal free distribution) この式とN = x1 + x2を連立させ解くと個々の場所における採餌個体数を全個体数Nの関数として求まる

Ex 2. "どちらの親が子の世話をするか"ゲーム = 最単純ゲーム

分散と遺伝子フロー dispersal and gene flow

Ex. Salisbury (1961)

Verbascum thapus: 12 feetで急激に花粉散布量が減少する
Senecio jacobea: 虫媒では媒介昆虫の行動範囲が花粉の移動距離となろう。ミツバチ行動範囲は80 feetという小さな範囲であった → 同系交配 vicinism
種子散布距離が広いことは、個体群レベルでテリトリーを増すために重要だが、一方親元に落ちることは、そのテリトリーを失わないために重要である

遺伝子フロー
このサイズを測定することは難しい(栽培では実験可能)
任意交配集団panmictic units (≈ subpopulation)と近隣関係 neighborhood
理論的近隣サイズ neighborhood size, Ne = σ (散布距離のSD, standard deviation) × 2

Ex. Phlox pilosa: Ne = 75-182 (N: number of individuals), Liatris aspera = 30-191, L. cylindracea = 165, Lithospremum caroliniense = 4

遺伝子フローと連携群(レース)分化 gene flow and racial differentiation
1963 Wright

環境圧を考慮しない場合
N______10____________100___________> 1000
____Local races__Regional races__Geographical races
Ex. Linanthus parryae (annuals): Mojave desert. 1942-1060の間では遺伝型分布に変化はなかった

遺伝子フローと淘汰 interactions between gene flow and selection
panmictic units 小 / envrionmental pressure大 → racial diffferentiation起こりやすい Local race形成は淘汰圧と遺伝子フローの割合による
他殖植物でのrace形成 – disruptive selectionが強ければrace形成可能

edaphic factor, biotic interaction (=competition)

Ex. Agrostis tenuis (Poaceae) – micro-evolution (Bradshaw 1959)
Ex. Potentilla (Rosaceae) – 4つのsubspeciesに分類
死滅分散
分散 → 生息場所拡大
自然条件では子孫が残る可能性のない地域まで世代を繰り返しながら分布を拡大する場合

Ex. ウスバキトンボ: 高温期に東日本まで世代を繰り返しながら移動 – 冬の低温を乗り切る能力なく結局子孫を残せないまま死滅する

性 (sex)


性的単形と多形 sex monomorphism and dimorphism

1871 Darwin: 性区別が一見でわかる生物とそうでない生物がある

性的2形dimorphismのある動物は大体一夫多妻 polygamy
一夫多妻 polygamy (polygyrous and polyandeous) ⇔ 一夫一妻 monogamy

大型哺乳類
liter size = F1(仔数)/一腹: liter sizeは小さい
妊娠期間長 long gestation period →

仔数/♀= 次世代数は母親かF1数によって決定される

monogamyならF1 genesは限定的

Ex. human = monogamy: 有害遺伝子増加(フェニケルトン症等発生)

Polygynous: 限られた♂だけがgeneを残す

= 環境により適応した遺伝子を有する♂だけのgeneが残る

単形の場合
Ex. 小型哺乳類: 集団サイズpopulation size大 → F1で淘汰されてもsizeが大きいので問題無
鳥: monogamyが多い

雄同志の争いは飛翔不可能にしがち → 自然にmonogamy発生と考えるのが妥当 ← polygynousだと雄同志の闘争激化

性淘汰 (sex selection)

1) 個体の最適性比 optimal sex ratio
a. intrasexual 同性個体間(の競争)要素
b. epigamic 異性間の要素 - より良い配偶者を選ぶ競争
1956 Maynard-Smith

ショウジョウバエではhomogamic, heterogamicの交配結果としてheterogamicの方がhomogamicの4倍の孵化率を示し孵化率が全く異なった
→ 異系統個体を雌が選ぶ行動をとる(1回の排卵までに1回のみ交尾)

2) 婚姻システムmating system
繁殖構造 breeding structure: 同系交配(配偶) homogamy or 異系交配(配偶) heterogamy
交配様式 mating system
a. Monogamy 単婚 (一夫一妻) – 多くの小鳥、ツル、テナガザル等
b. Polygamy 複婚

Polygyny一夫多妻: コウライキジ、マントヒヒ等
(Polybrachygyny経時一夫多妻: アシカ、オットセイ、ライチョウ等)
Polyandry多夫一妻: オオヨシキリ、レンカク類、クイナ類の一部

c. Promisquity 乱婚 (稀) – ニホンザル

下等な脊椎動物で精子が複数の卵にかかることもあるけれど化学的に拒否される

性比 sex ratio

性比進化を考える場合は、子供を作るのに使える資源量(子への総投資量)の娘と息子への配分比

性比に遺伝的基盤があれば、性比は自然選択の対象となり個体の適応度を最大化する性比が進化する
(a) 性的2型がない_________(b) 性的2型がある
sex ratio
図5.31. 2つの仮定的状況。子のエネルギー要求に性的2型がない場合(a)とある場合(b)の家族構成。親は繁殖にある既知の一定量を投資すると仮定。(a)では、息子は娘と同量のエネルギーを投資させ、最適な家族性比(個体群が平衡状態にある場合)は0.5である。この性比において親の投資はどちらの性の子に対しても等しい。(b)の場合、息子に娘の2倍の投資を要求し、雌雄の子に対する支出は家族の性比が0.33のとき一様となる(ここでも個体群全体としては平衡状態に近い場合)

性比モデル
総投資量の個体変異を考慮した場合における個体の最適性比の予測
1)母親が子供の性比調節能力を持つことを仮定し、
2)繁殖集団構造を4つに分類し、
3)子への総投資量の個体変異を組込んだモデルを作る
繁殖集団patchを創設する母親数をnとすると母親iの包括適応度は

FirdPi(1 - Si)Rf + rsPiSiRm (i = 1, 2, …, n) … (1) (Fischer式)

Pi: 母親iの子への投資量, Si: 母親iの性比(投資量の性比)
Rf, Rm: 娘(息子)の単位投資量あたりの繁殖成功度
rd, rs: 母親と娘(息子)の近縁度

繁殖集団の構造とRm, Rf - RmとRfと性比の関係は繁殖集団における雌雄の行動パターンに依存する
Rm(雄の単位投資量あたりの繁殖成功度)について

a) 雄は自分が生まれたパッチに留まり、その中で無作為交配

Rm = j=1nPj(1 – Sj)]/j=1nPjSj] × Rf

b) 雄は交配前に分散しランダムにパッチに入り、その中で無作為交配

Rm = constant
(自分が生まれたパッチの性比に依存しない)

Rf(雌の単位投資量あたりの繁殖成功度について)

a) 雌は交配後もパッチ内に留まり、資源をめぐって雌同士で競争

Rf = K/j=1nPj(1 – Sj)]
(Kはパッチ内の資源量(パッチの収容力))

b) 雌は交配後分散し、ランダムに新しいパッチを作る

Rf = constant

以上を組み合わせると、繁殖集団構造を次のように分類することができる
        ♀\♂    A               B
        A         Fisherの特殊例  LRC
        B         LMC             Fisher (?)

LMC (local male competition): 雌をめぐる雄同士の局所的な競争
LRC (local resource competition): 資源をめぐる雌同士の局所的な競争
個体の最適性比はゲーム平衡解: LMC, LRC, Fisherの特殊例ではFi(母親iの利得)はSi(i自身の戦略)とS+≠i(i以外の親の戦略)の関数。iの利得の大きさは自分の戦略だけではなく他者の戦略の影響を受ける
→ ゲーム状況: 個体の最適性比の一般解(Si = Si*)はn人非協力ゲームの平衡解と同義
Fi(S1*, …, Si*, …, Sn*) = [si]maxFi(S1*, …, Si*, …, Sn*)

1. LMC 黒♀ = 受精♀
sex ratio

FiPi(1 – Si)Rf + PiSi{ΣPj(1 – Sj)/ΣjnPjSj}Rj … (2)

Si* = 1 for Pi ≤ C (i = 1, 2, …, m) … (2a)
Si* = C/Pi for PiC (i = m + 1, m + 2, …, n) … (2b)

C = {S-(1 – 2S-)ΣPi}/Pi
S-ΣPiSi/ΣPi

= [(nm – 1) + √{(nm – 1)2 + 8(nm)ΣmPi/ΣnPi}]/{4/(nm)}

(2b) → PiSi* = C
「♂への最適投資量はどの母親も同じ」
∴ 「♂はどの母親も同じ数だけを産む」
sex ratio

2. LRC
sex ratio

FiPi(1 – Si){K/Σj=1nPj(1 – Sj)} + PiSiRm … (3)
1 - Si* = C/Pi
C = (1 – Savg)ΣPi/nPi … (3a)
(3a) → Pi(1 - Si*) = C
「♀への最適投資量はどの母親も同じ」
∴ 「どの母親も同じ数の♀を作る」
sex ratio

3. Fisherの特殊例(LMC + LRC)
sex ratio

FiPi(1 – SiK/{Σj=1nPj(1 – Sj)}

+ PiSi·{Σj=1nPj(1 – Sj)/Σj=1nPjSj)}·{K/Σj=1nPj(1 – Sj)}

Si* = 1/2 「総投資量の大きさに関わらず、どの母親も1対1の性比で子供を作る」
sex ratio

4. Fisher sex ratio

植物学 (botany)


植物界 Plant kingdom

1. 核分化
a. 原核植物(前核植物): 核-細胞膜区別なく、ミトコンドリア・色素体等が見られない前核細胞からなる
b. 真核植物: 核膜がある真核細胞からなる
2. 細胞分化
a. 単細胞段階

単独(単生) solitary: 遊泳型 mobile form, 粒状型 cocoid form
群体 colonical form: 定数群体(シノビウム) coenobium

b. 多核細胞段階: 変形菌・藻菌
c. 多細胞段階

単列糸状体 uniseriate filament / 柔組織 parenchymatous tissue
多核体 coenocyte – 隔壁がない: 管状体、嚢状体

3. 器官分化
a. 葉状植物: 器官分化がない = 細菌 – コケ
b. 茎葉状植物: 根・茎・葉の分化がある。維管束植物そしてまとめることもできる = シダ – 種子
4. 生殖法
a. 分裂植物: 分裂で増える = 細菌・藍藻
b. 胞子植物(隠花植物): 胞子で増える

b1 造卵器を作らない
b2 造卵器を作る = 車軸藻、コケ、シダ

c. 種子植物(顕花植物)

生活史型: 減数分裂 (例)
単複相植物: 胞子形成

2n > n (コンブ、シダ植物、種子植物)
2nn (アオサ、アオノリ、アミジグサ)
2n < n (ムチモ、コケ植物)

単相植物 nのみ: 接合子発芽 (アオミドロ、シャジクモ、フラスコモ)
複相植物 2nのみ: 配偶子gamete形成 (ホンダワラ、ヒジキ)
生活史におけるn世代2n世代の割合 reproduction

5. 栄養摂取法
a. 独立栄養植物: クロロフィル(同化色素)持つ
a'. 従属栄養植物: クロロフィル持たない
b. 藻植物(藻類): 同化色素を持ち水中生活
b'. 菌植物(菌類): 同化色素を持たず寄生生活

植物系統

原始生物: 細菌類様従属栄養単細胞生物 → 細胞壁完成した細菌植物が、一方でバクテリオクロロフィルを持つ光合成細菌が進化。光合成細菌からクロロフィルを持つ単細胞藍藻植物が現れ、核、色素体、ミトコンドリア、小胞体、ゴルジ体などの見られない前核生物が生じた。前核生物から真核生物が生じたが、まず藍藻類のあるものから、核、鞭毛等の分化により黄色鞭毛藻植物が進化し、一方で無鞭毛の紅藻植物が進化した。細菌植物のあるものからクロロフィルを持たない真菌植物や菌類と藻類の中間型を示す藻菌植物が分化した。他方、鞭毛を持つ細菌から変形菌植物が分化したと考えられる。黄色鞭毛藻植物から一方向に珪藻植物、渦鞭毛藻植物、褐藻植物、輪藻植物が分化した
陸上植物の進化系統に関する仮説
1) 輪藻植物 → コケ植物 → シダ植物 → 種子植物
2) 原始シダ類からコケ植物と種子植物という2系統が分化
phylogeny
カロチノイド carotinoid
クロロフィル葉緑体ラメラ構造カロチン
carotin
キサントフィル
xanthophyll
タンパク
質色素
貯蔵物質細胞壁
細菌---チラコイド(β)---C, P
藍藻-a-一重β--[m]++藍藻デンプン, 藍藻粒種々粘液
炎藻+a, c+β--[d]+クリプトアミロン, FC
黄藻+a, c or e+三重(α), β(l)(v)[(f)]-ロイコシン, ラミナリン, FP(珪酸質)
褐藻+a, c+三重α,β(l)(v)[f]-マンニット, ラミナリン, Fアルグロース
藻菌+-+----GC, T
古菌+------GC, T
粘菌+--(β)---G-
真菌+--(β), γ---マンナン、G, FT
紅藻+a, (d)+一重(α), βl-++紅藻デンプン, FC
緑虫+a, b+三重(α), (β)l-[e]-パラミロン-
緑藻+a, b+多重(α), βlv[(e)]-S, (F)C, P
輪藻+a, b+β, γlv-S, FC, P
蘚苔+a, b+グラナα, β, γlv-S, FC, P
羊歯+a, b+グラナα, β, γlv-S, FC, P
種子+a, b+グラナα, β, γlv-S, FC, P

(): 微量。[ ]: 特殊。l: lutein, v: violaxanthin, d: dinoxanthin, f: fucoxanthin, e: euglenarhodon. G: グリコーゲン, S: デンプン, F: 脂油, C: セルロース, T: キチン, P: ペクチン
藍藻: 藍藻素 phycocyanin を含む-菌類

動物学 (zoology)


分類

原始動物 → 鞭毛虫類様原生動物 → 原生動物/有鞭毛室海綿動物

→ 嚢胚期以上の発生 = 二胚葉性器官を分化した腔腸動物 (間に中生動物)

二胚葉性腔腸動物 → 三胚葉性動物(2系統)
  1. → 原中胚葉細胞から中胚葉を形成する原中胚葉系動物発達
    → 原体腔をもつ扁形動物、紐形動物、線形動物、輪形動物等
    → 真体腔をもつ環形動物、軟体動物、節足動物 (昆虫)
  2. → 原腸壁から中胚葉を形成する原腸体腔系動物 → 触手動物、毛ガク動物、棘皮動物等
    → 脊索を生じた原索動物を経て、脊椎をもつ脊椎動物に分化

発生

単細胞 ______________ 原生動物
多細胞

2胚葉 _____________ (海綿動物)、腔腸動物

3胚葉

旧口動物

原体腔 ________ 扁形動物、紐形動物、袋形動物

真体腔

新口動物

脊索できない ___ 棘皮動物

脊索できる

羊膜なし _____ 魚類 (fishes)、両生類 (amphibian)

羊膜あり

胎盤なし ___ 爬虫類 (reptile)、鳥類 (birds)

胎盤あり ___ 哺乳類 (mammals) → 人類 (human)

細胞分化
原生動物 __________ 単細胞
後生動物

中生動物 ______ 組織分化がない
後生動物 ______ 組織・器官が分化

発生段階
受精卵段階 ___________________________ 原生動物
桑実胚段階 ___________________________ 中生動物
嚢胚段階

二胚葉(内外胚葉)段階 _______________ 側生動物(海綿)
さらに進んだ三胚葉(内中外胚葉)段階 ___ 真生後生動物(扁形-脊椎)

三胚葉性動物
中胚葉の出来方

原中胚葉細胞幹: 原中胚葉細胞が発達し中胚葉になる
原腸体腔幹: 原腸壁が膨らみ独立した中胚葉になる

原口と口の関係

旧口動物 (前口動物 Protostomia): 原中胚葉細胞幹 → 原中胚葉細胞(端細胞)が細胞分裂により中胚葉を形成する。原口 → 将来口(前側)
新口動物 (後口動物 Deuterostomia): 原腸体腔幹 → 中胚葉は原腸より括れてできる。原口 → 将来肛門(後側)

例外: 触手動物は前口動物で原腸体腔幹

体腔: 間充織 = 内外両胚葉の間にできる結合組織。未分化星状細胞が疎らに集まってできている

原体腔: 卵割腔がそのまま残ったもの。間充織をためた狭い体腔をもつ – 扁形・袋形(紐形・輪形)
真体腔: 中胚葉で包まれた広い体腔をもつ

脊索の発達の様子

脊索できない ____________________ 原生-節足、棘皮 (無脊椎動物)
脊索できる

脊索は一生存在 ______________ 原索動物 (無脊椎・脊椎動物)
脊索発生初期表れ脊椎骨に置換 _ 脊椎動物 (脊椎動物)

消化器発達の様子

無腸動物: 消化管もたない = 細胞内消化
有腸動物: 腔腸の様な簡単なものから肛門ある発達した消化管 = 細胞外消化


Phylum Vertebrata 脊椎動物門 vertebrates (chordates)

内部体節制internal segmentation: 骨格・神経・筋肉 - 骨格vertebra (内骨格 endoskelton)を持つ
頭部集合cephalization: 骨格・神経は頭部に集合
脊椎動物 Subdivision Vertebrata
魚類 Class Pisces

無顎類 Subclass Agnatha: 顎骨をもたない脊椎動物
板尾類 Subclass Placoderm: 顎骨をもった原始的な脊椎動物
軟骨魚類 Subclass Chondricthyes: サメの仲間
硬骨魚類 Osteichthyes, bony fish: 骨性の骨格を持つ魚類

四脚類 Class Tetrapoda

両生類 Subclass Amphibia
爬虫類 Subclass Reptilia
鳥類 Subclass Aves
哺乳類 Subclass Mammalia (adj. 乳頭のある mammillate)

恒温動物 homeotherms (温血動物 warm-blooded animals): 体温を一定に維持
変温動物 poikilotherms (冷血動物 cold-blooded animals): 外気温によって体温変化

動物形態学 (animal morphology)


人体解剖学 human anatomy: 特にヒトを対象
目的
生物体の構造と機能を、発生過程を含めて、明らかにする
→ 生物体の形を明らかにし、その意味(機能、発生、適応、進化)を考える学問
分類
肉眼解剖学 gross anatomy: 実体顕微鏡程度を補助に用いたメスやピンセット等の道具を使用する生物解剖
顕微解剖学 microscopic anatomy: 組織包埋しミクロトーム等器械を用い切片を作り顕微鏡観察
系統解剖学 systematic anatomy: 生物を骨格系・筋系・神経系・脈管系等の系統別に分け、各系統を記述
局所解剖学 topographic anatomy (応用- applied -, 外科- surgical -): 生物の特定領域に全系統を記述
発生学 embryology: 発生の時間経過に伴う個体形態の成長・変化を扱う
比較解剖学 comparative anatomy: 異なる動物種間の相同や相似器官を比較検討 → 進化・生態研究
人類学 anthropology: Ex. 形質人類学 = 頭蓋・四肢外形計測、皮膚・虹彩色測定 → 人間の異同を論じる
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