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(2018年10月6更新) [ 日本語 | English ]

分析化学 (Analytical chemistry)






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

[ プロトコル | 単位 | 培養・栽培 ]
[ オートアナライザー QuAAtro 分析法 ]

「分析データは、数字の一人歩きをする」「分析には、試料が必要である」
分析目的
定量分析 quantitative analysis ≈ 測定 measurement

Lord Kelvin (1824-1907) "If you cannot measure, your knowledge is meager and unsatisfactory."

定性分析 qualitative analysis
状態分析 state analysis
対象物
無機分析 inorganic analysis
有機分析 organic analysis
試料絶対量
常量分析 macro analysis: 0.1-数g
半微量分析 semi-micro analysis: 10-100 mg
微量分析 micro analysis: 1-10 mg
超微量分析 ultra-micro analysis: < 1 mg
目的成分相対量
常量成分分析 macro determination: 100ppm-100%
主成分分析 major constituent determination: 1-100%
少量成分分析 minor constituent determination: 0.01-1%
微量成分分析 micro/trace determination: < 100ppm

分析手法

物理(機器)分析 instrumental analysis: 精度 ~1%
化学分析 chemical analysis

重量分析 gravimetric analysis: 精度 ~0.5%
容量分析 volumetric analysis: 精度 ~0.5%

試料変化
非破壊分析 non-destructive analysis
試験管内分析 in-vitro analysis

試験管内等の人工的構成条件下 = 各種実験条件が人為的にコントロールされた環境であること
理想状態: 培地や溶液の内容物の種類及び量について全て明らかで未知条件が殆どない

生体内分析 in-vivo analysis

各種条件が人為的にコントロールされていない条件 ↔ in vitroと対比 Ex. 細胞内での反応
Ex. 試験管内実験in vitroでは~の結果になり、生体内in vivoの~現象と一致する

その場分析 in-situ analysis

→ その細胞が由来する生物個体内の本来あるべき場所における実験 ↔ in vivoも生体内だが、試験管等で培養された細胞内での実験を指すことがある

コンピュータ分析 in-silico analysis: in silico (in vivo, in vitroからの派生語, シリコン(半導体利用)内で)

室内実験 = ウェットwet → 実験関連シミュレーション計算等をin silico (Bioinformatics分野)

破壊分析 destructive analysis
目的成分分離の有無
分離分析 separation analysis
共存分析 non-separation analysis (cf. 同時分析multi-element/species analysis)
索引
  • 日本分析化学会編. 2004. 基本分析化学. 朝倉書店

分析法の評価指標


精度・確度: 実験値評価

→ 確度・精度双方重要 (高精度測定 → 一方を意味か両方を共に含む意味)
A) 絶対誤差 absolute error
ある2つの測定値の差として表れる誤差 = データ信頼限界を示す定量的尺度
同種物理量に関する2つの測定について、各々の絶対誤差が同じでも測定信頼度は一般に異なる

Ex. 熊本-福岡間距離測定、廊下幅測定 → 絶対誤差が共に20 cm → 測定信頼度に大きな差

1 確度 (正確さ) accuracy: 真値 true value (承認値)に対する実測値(測定値)の絶対誤差 = 偏りの程度

不確かさ uncertainty: "真値"が記述された信頼水準で確実にその内にあるといえる値の範囲を推定したもの
真度 trueness: 試験値と採択された参照値との間の一致度合

2 精度 (精密さ) precision: 一連の測定で得た個々の測定値と最確値の絶対誤差(バラツキ度合) → 誤差論

最確値: 承認値不明で実測値間比較のみ可能 → 同一条件下で得た実測値の代表値(通常平均値) 測定値と同単位を持つ

3 感度 sensitivity (sensibility) 物質量の変化に対する信号の変化の割合

→ 検出限界 detection limit: どの程度の量で検出できるか

(4) 選択性 selectivity

多元素(多成分)共存試料中、目的成分のみを定量する識別能力

B) 相対誤差 relative error
ある測定の持つ誤差を、測定値に対するその絶対誤差の比(%表記が一般的)

相対誤差は同じ単位を持つ物理量の比 → 無名数
著しく大きさ異なる測定値の誤差比較では、絶対誤差より相対誤差の方が有用

絶対誤差

1. 系統誤差 systematic error
測定値が承認値より常に同じ分のずれを測定 → その一定の絶対誤差
  1. 器械的誤差 instrumental error: 測定器特性
  2. 個人的誤差 personal error: 測定者の癖
  3. 理論的誤差 theoretical error: 使用理論省略等
→ 承認値既知な系で測定 → 得た測定値確度に基づき補正因子決定し補正

系統誤差は注意深い実験により除き得る

2. 偶発誤差(測定誤差) accidental error (random error)
同一測定系測定値でも測定値ごとに生じる誤差
原因不定 → 補正不可
有限回数測定を有意義にする → 偶発誤差を合理的・定量的に見積る必要
測定値の偶発誤差の見積 → (たまたま測定された)最大誤差でなく合理的最大誤差に基づくべき

Ex. 目盛の1桁下まで読む測定: [経験] 多数人測定結果から最小目盛 ± 0.2が偶発誤差(視差)見積に有効
測定値Xu (Xは数値、uはその物理量単位)の偶発誤差を± xu (xも数値)ならX ± xuと表す
偶発誤差を持つ2種類の測定値に演算を施すと、その結果に含まれる偶発誤差は:

2測定値m1m2とその誤差を± e1, ± e2 → それらの和(差)の誤差Es、及び積(商) Mpの誤差Ep
Es = (e12 + e22)1/2
Ep = Mp{(e1/m1)2 + (e2/m2)2}1/2

SN比(S/N比) signal to noise ratio
(欲しい)信号と雑音の比 → S = signal, N = noise (信号の分散)

= D/U ratio: desired signal to undesired signal ratio
→ 雑音(誤差)の影響を見る変数

デジタル誤差
指示値(表示値・読み値)誤差 reading, rdg: 現在測定中の値そのもの
分解能誤差digit, dgt: デジタル計器における最小表示単位

Ex. 確度 ± 1.5% rdg ± 4 dgt

→ テスタで100.0 Vを表示

rdg誤差 100.0 × 0.015 = 1.5 V
dgt誤差: 最小桁の4 dgt = 0.4 V
→ デジタル誤差(rdg誤差 + dgt誤差) = 1.9 V = 誤差範囲

測定標準 (measurement) standard


参照物体reference object

ものの位置(右・左等)を決める基準物体 ⇔ 指示物体
エタロンetalon
単位(量)の1-複数値参照に定義、保存、実再現意図 → 実量器・計器・標準物質・測定システム

Ex. 1 kg質量標準器、100 Ω標準抵抗器、セシウム周波数標準器、標準水素電極、認証濃度標準溶液

群標準 collective standard: 組合せ使用し1標準を構成する類似した実量器又は計器の群
組標準 group standard: 個別か結合し同種の、一連の量の値を供給する選ばれた値をもつ標準の組

国際標準 international (measurement) standard: 国際的合意標準。当該量の他標準に値付けする基礎
国家標準 national (measurement) standard: 国家的承認標準で当該量他標準に値付けする基礎とし国内使用
一次標準・二次標準
一次標準 primary standard: 最高計量性能を持ち、同一の量の他標準への参照なしにその値が受容される標準。一次標準概念は基本量及び組立量に対し同等に有効
二次標準 secondary standard: 同一の量の一次標準と比較して値が決定された標準

参照標準 reference standard: ある場所(組織内)で最高計量性能をもち、そこで行われる測定の基になる標準
実用標準 working standard: 実量器・計器・標準物質日常的校正検査用標準。通常参照標準で校正される
検査標準 check standard: 測定が正しく行われるかを日常的に確認するため用いられる実用標準
仲介標準 transfer standard: 標準群比較のために仲介に用いる標準

仲介装置transfer device: 仲介として用いる装置が標準でない場合

移動用標準 traveling standard: 地域間輸送時特別製標準

Ex. 可搬型電池駆動式セシウム周波数標準器

トレーサビリティtraceability
(adj. traceable): 不確かさが全て表記された、切目のない比較の連鎖 traceability chain を通じ、通常は国家標準又は国際標準で決められた標準に関連づけられ得る測定結果と標準値性質
校正(較正) calibration
計器(測定システム)での値、もしくは実量器(標準物質)で表される値と標準により実現される対応する値との間の関係を特定条件下で確定する一連作業

校正結果は、指示に対する測定量の値の指定、又は、指示に関する 補正の決定を可能にする
校正はまた影響量の効果のような他の計量特性を決定できる
校正結果は、校正証明書calibration certificateか校正成績書calibration reportと呼ぶ文書に記録できる

(測定)標準の管理 conservation of a (measurement) standard

測定標準の計量特性を適切な限界内に維持に必要な一連作業
通常、定期的校正、適切条件下での保管及び使用時の注意を含む

標準物質 reference material (RM)

機器校正、測定法評価、物質値付けに用いる1つ以上の特性値が十分に均一で良く確定された物質や材料
標準物質は純粋な又は混合した気体、液体、固体の形で存在し得る

Ex. 粘度計校正水、熱量測定において熱容量校正に用いるサファイア、化学分析校正に用いる溶液

認証標準物質 certified reference material, CRM
特性値表現に用いる単位の正確な現示へのトレーサビリティが確立され、かつ表記された信頼水準での不確かさが各認証値に付される手続きにより、その1つ以上の特性値が認証された認証書付き標準物質
認証標準物質: 通常バッチで作成 → 特性値はバッチ代表試料測定で表記した不確かさの限界内で決定
→ 特性は、その物質が特別作成装置に組み入れられる時、便利かつ信頼できる形で現示される場合がある

Ex. 三重点セル中に入れる三重点既知物質、透過フィルター用光学密度既知ガラス、顕微鏡スライド上に載せた均等粒径球状粒子 = 装置は認証標準物質とみなせる

全認証標準物質は"国際計量基本用語集(VIM)"にある"測定標準"の定義の枠内に入る
標準物質・認証標準物質: 確定した化学構造に関連づかないか、他理由により厳密に定義された物理的化学的測定方法では決定できない特性 = WHOが国際単位に付与するワクチン等、生物学的な物質も含む

(ISO Guide 1992)

近似 (approximation)


1) 法則自身が(ある意味で)近似
a) ニュートン力学: "遅い"運動で成立

→ "速い(光速近く)"運動で不成立 → 相対性力学の方が高精度

b) フックの法則 Hooke's law: のび ∝ F (限界がある)
2) 実際に問題を解く時に近似を使う
Ex. 振子 pendulum周期 ≡ mlδ'(t) = -mgsin(δ(t)) → この微分方程式を解くのは難しい

sin近似式, sin(δ(t)) ≈ δ(t), δ(t) < 1: 揺れ幅が小さい(微小振動)とした近似 → mgδ'(t) ≈ mlδ(t)
→ バネの振動(単振動 harmonic oscillator)近似式 (揺れが小さい時に有効)

有効数字 (significant figures or effective digits, sf)


数値信頼桁数: 測定誤差 measurement error → 近似値 approximate value
同一条件測定にばらつき → 算術平均(相加平均) ± 標準偏差

sf以下の数字は無意味 Ex. 測定機機・器具最小目盛の1/10まで読むと末位数字は目測見積数
sfは末位数字も含め表示 → [約束] 誤差表示ない数値は、最後の桁に±0.5の曖昧さ

Ex. 35.4: sf 3桁 = ±0.05(の曖昧さ) ↔ 35.40: sf 4桁±0.005
Ex. 10間隔測定値 290: 2.9 × 102sf 2桁を示す ↔ 290 → sf 3桁示す
Ex. 有効数字桁数: 35401 (5桁), 0.3540 (4桁), 0.354 (3桁), 3.54 × 105 (3桁)

有効数字末位計算
  1. 加減: 高位有効数字末位と同じ Ex. 35.4 + 15.41 = 86.2 ≠ 86.21 → 0.1以下の数字は不確か
  2. 乗除: 数値は有効数字桁数の小さい方の桁数と同じ。即ち、乗除算の結果は確かさの最も低い数(有効数字桁数最も小さい数、キーナンバー)に左右される。有効数字以下の桁は四捨五入し丸めるrounding
Ex. sfを考慮した計算結果は矢印の先に示す

35.4 + 0.354 = 35.754 → 35.8
15.4 - 8.395 = 7.005 → 7.0
35.4 × 2.016 = 7.13664 → 7.14
354.54 × 21 = 7445.34 → 7.4 × 103
3545.4/253.0 = 14.0134 → 14.01
0.3545/8.64 = 0.04103 → 0.0410

 小数点位置や符号に関係なく数値計算解がキーナンバーより小さい場合、不確かさの最小値を表示するために数字を1か2付け足す。ただし、その数字は曖昧さを含むことを示すために下付き表示

Ex. 42.68 × 891 / (132.6 × 0.5247) = 546.57
キーナンバー = 891 → (解の絶対値 < キーナンバー絶対値) → 解は546.6

末位の6はそれがかなりの曖昧さを含むことを示すため下付き表示。キーナンバー自体に1/891の不確かさがあり、解も少なくとも6/5466 (= 1/911) の不確かさがある

乗除算では最終解が有効数字を保つよう各々の計算各段階の解は丸めを行うこともある。しかし、最終解の信頼性保持には有効数字末位2(1)下の桁の数字を含め計算を行い、最後に丸める

収率 efficiency, E (%) ≡ (収量/理論収量) × 100
理論収量: 出発物質(原料)から反応式に従い理論的に生成する目的化合物量
収量: 実際に得た生成物量

基準原料: 合成実験では、原料 starting material に対し試薬 reagent を等モル以上に過剰に加え原料を効果的に生成物に変換させる。複数原料を用いる場合は、理論収量計算は反応主体的構成原料を基準に採る

→ 反応の性質によっては基準物質が紛らわしいため基準原料を明記

Ex.
原料: C6H6, Mw = 78.114
試薬: HNO3 (H2SO4)
生成物: C6H5NO2, Mw = 123.11

C6H6 → C6H5NO2
Case. ベンゼン5.25 gからニトロベンゼン4.31 gを得た
→ 理論収量: 5.25 g × (123.11/78.114) = 8.27 g
→ 収率 = (4.31 g/8.27 g) × 100 = 52.1%

有効数字上は正 → 実際は出発物質が副反応を起こさず反応式通りに目的物を得ることは少ない。反応後の分離精製(再結晶、蒸留、抽出等)でも損失があり、小数点以下の数字は無意味で、収率は52%と記す

参考: JIS規格, 数字の丸め方

欠測値 (missing data or value)


≡ 試料紛失・実験機故障等でデータが予定通りに得られないこと
解決法
欠測値推定行い、最適条件を推定し確認実験する
最適設計と現行(初期)条件の差分である利得の推定値と確認実験の値がほぼ一致すれば、下流への再現性が確認でき、欠測値がある場合でも最適条件を決定すること可能
逐次近似法: 汎用性の高い欠測値処理法
  1. 欠測個所に適当な値(SN比変換可能値)代入し全データをSN比変換(欠測値処理はSN比変換後)
  2. 欠測個所の適当な値を入れたSN比に他実験No.のSN比の平均値を代入しこれを第0次近似値とする
  3. そのデータを用い要因効果図作成。欠測個所直交表の水準組み合せから欠測値SN比推定値が計算される(第1次近似値)。以降、欠測推定値が収束するまで繰り返す(通常、第2次近似値程度で十分)
「悪すぎ計測できない」 ≠ 欠測値

「物ができず(反応が起こらず)測定不可」 → 技術的理由でデータが得られない時は、悪いという情報であり欠測値ではない。他SN比平均値を使用せず一番低いSN比に -3 db (分散で2倍悪いと仮定)を第0次近似値とし逐次近似法使用

「データ良すぎSN比変換不可」 ≠ 欠測値

望目特性で誤差因子水準を変えても、データが全て同値をとるとか、望小特性でデータが全て0等はSN比無限大になりSN比変換できない。その制御因子の組み合わせを理想状態とし解析せず最適条件を決めてもよいが、各因子主効果の傾向を一応解析し確認実験を行う
→ 実験No.データを異なった値に修正しSN比変換後、各実験No.中で一番高いSN比に+3 db加えた値を第0次近似とし、逐次近似法処理
→ 生データで誤差因子に定性的傾向確認(データモニタリング使用が良い)
→ 誤差因子効果がなければ実験見直し必要

プロトコル (protocol)


実験プロトコル (experimental protocol)
 実験や調査の手順、条件等について記述したもの。これをもとに実験調査を行えば再現性が確約されるものでなければならない。論文とかには書いてない、操作のコツも書いてあることがある。
 ちなみに、京都議定書は、英語ではKyoto Protocol (正式には「気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書(Kyoto Protocol to the United Nations Framework Convention on Climate Change」)という

植物科学の新展開 -分子から群集まで広視野研究をめざす-

準備 (preparation)


サンプリング (植物)

サンプル量

分析必要試料量 (測定機器の制限
植物体サイズ
分析精度 (一次スクリーニング、精密分析)
分析項目
点数 (単一元素、多元素)
分析後 (他測定に使用するか)

前処理
汚れは脱塩水で洗う (注意: 枯死葉等では洗浄で特にKが流亡する)
試料乾燥
1) 通風乾燥 70-105°C → 重量一定(普通2-3日)

試料が多い場合は紙袋など、少量の場合は薬包紙、秤量管などに入れて乾燥
水分含有率が高い試料は、汁もれ、腐敗等がありうるので、スライスし、凍結乾燥するのが望ましいが、大量の試料では凍結乾燥を短時間で行うのは無理なので、重ならないようにして通風乾燥することもある

2) 凍結乾燥 → 凍結乾燥機 P (長谷川成明. 2003.)
試料調整
試料粉砕: 抽出効率の向上とサンプル均一化の2つの目的で行われる

粉砕必要ない(しない方が良い)場合 Ex. 少量サンプル(組織) → 粉砕ロスは大きい

大量サンプル(> 100 mg) → 粉砕器
数mg-10mg → 粗粉砕試料の一部をボールミル等を用いさらに破砕
試料様態
  • 固体試料
    利点: 前処理不要。コンタミリスク小
    欠点: 濃度調節可。ハイスループット化しやすい
  • 液体試料
    利点: 濃度調節不可。ハイスループット化しにくい
    欠点: 濃度薄まる。コンタミリスク大
ハイスループット: 時間と経費を節約する高速化合物評価系。化合物評価系を単純化、ミニチュア化できれば、ロボット等を用い自動高速化し時間と経費を抑えられる
↔ ロースループット: 単純化もしくはミニチュア化することができず、人力により行なう職人的評価系

器具洗浄


分析基本 = 器具十分洗浄 → 疎かにすれば優れた技術でも正確な分析無理
使用後なるべく早く水や適当な溶媒で濯ぐ(長時間放置すると汚れ落ちない)
すぐ洗浄できない時は、せめて水や適当な溶媒につけておく

器具洗浄方法: 洗浄器具の使用目的、方法を十分検討した上で行なう

Ex. COD測定は、家庭用洗剤使わず、硝酸(塩酸)-過酸化水素水混合溶液を用い、最終的洗浄は3回蒸留水で完全に洗浄水を洗い落とす

  1. 家庭用食器洗浄用洗剤(中性アルコール系): 市販家庭用洗剤3-5倍程度希釈。水が器具表面を均一に流れる状態になるまで丹念に洗う
  2. 6N硝酸(または3%塩酸・H2O2 = 3:1混合)溶液 = ガラス器具洗浄溶液: 水で濯いだ器具をつけ、一昼夜後、水でよく濯ぐ。溶液は触れると危険でゴム手袋使用。器具表面に泡が付かなくなったらH2O2を加え、さらに洗浄可能。廃液は水酸化Na等で中和処分
  1. クロム混酸溶液 = ガラス器具洗浄溶液(特に表面・界面等実験器具): クロム混酸溶液は、重クロム酸カリウムと濃硫酸の混合溶液(混合比数通り)。Ex. 重クロム酸カリウム 12.7 g を水 100 mlに溶かし濃硫酸900 mlと混合。使用方法は2と同様(6価クロム汚染のため廃液処理厄介で使用減る - 処理はクロムを6価から3価に還元し一般重金属廃液処分)
  2. 6 N塩酸 = 白金器具等洗浄: ビーカに白金器具を入れ、白金器具が浸る程度に6 N塩酸を加える。ビーカに時計皿で蓋をし、ウォータバス上で30分-1時間加熱した後、白金器具を取り出し水で十分に濯ぐ
  3. 炭酸ナトリウム熔融による = 白金器具洗浄(6 N塩酸で洗浄不完全な時に使用洗浄): 白金器具内容量の半分程度の炭酸ナトリウムを入れ、マッフル中で30分間強熱後6 N塩酸溶液に漬けその後水で十分に洗浄

試薬・器具保管(一般事項)

使用後の空瓶は(洗浄し)定められた場所に保管 (洗浄不可なものもある)

分離・測定の基礎


分離方法

  • 濾過 filtration: NaCl-石英混合物
  • 蒸留・分留: NaCl-水。原油crude oil → ガソリン、軽油、重油等
  • 再結晶: NaCl-グルコース混合物
    温度による溶解度の差等を利用し溶媒を蒸発させたりし純粋結晶を得る
  • クロマトグラフィー: 植物色素、尿、血液中物質
  • 溶媒抽出: ヨウ素水からヨウ素分離

簡易定性分析


有機化合物成分元素検出

C, H
(乾燥)試料 + CuO* (酸化銅II) → [加熱] → CO2 + H2O (*: 粉末)

CO2: Ca(OH)2水溶液, Ba(OH)2 [有毒]水溶液 → 白濁沈殿
H2O: 1) 塩化コバルト紙: ピンク → 青. 2) 冷所放置し水滴確認

N
試料 + NaOH or ソーダ石灰a → [加熱] → NH3

a: NaOHとCaOを水で練り乾燥させたもの。CO2吸収剤や炭素化合物分解剤に用いられる

NH3: 1) ネスラー試薬橙黄変, 2) 濃塩酸で白煙, 3)臭い

S
試料 + 金属Na → [加熱分解] → Na2S

Na2S + H2O + CH3COOH + Pb(CH3OCC)2 → PbS (黒色)

試料 + 水酸化Na → [加熱分解] → Na2S

Na2S + Pb(CH3OCC)2 → PbS (黒色)

試料 + 蟻酸Na → [加熱] → H2S

Na2S + 酢酸鉛紙 → PbS

Cl (主にハロゲン)
銅線に試料つけ無色炎加熱 → Cuとハロゲンが化合しハロゲン化銅

→ 青緑色炎色反応

簡易定量分析

Case: C, H, O実験式(組成式 – 元素分析からは組成しか求められない)

x:y:z = (C原子数):(H原子数):(O原子数)

= (C質量)/12:(H質量)/1:(O質量)/16
= (C%)/12:(H%)/1:(O%)/16

Ex. C, H, Oのみからなる炭素化合物46 mgを燃焼

→ 88 mg CO2, 54 mgH2O生成

A.__C: 88 × 12/44 = 24.0 mg

H: 54 × 2/18 = 6.0 mg
O: 46.0 – 24.0 – 6.0 = 16 mg
→ CxHyOz = 24/12:6/1:16/16 = 2:6:1
→ C2H5O (C2H5OH or CH3-O-CH3)

燃焼式 burning equation (完全燃焼 complete burning)

ClHmOn + xO2lCO2 + m/2·H2O → n + 2x = 2l + m/2 (xが求まる)

Ex. 2l C2H2 (アセチレン) + 30 l air

→ 完全燃焼後体積(水は体積0とする) (A. 29 l)

Ex. CH2Oの実験式を持つ主要物質
    n (分子量)  示性式
    1 (30)      HCHO             ホルムアルデヒド
    2 (60)      CH2COOH          酢酸
    3 (90)      HCOOCH3          蟻酸メチル
                CH3C(COOH)H(OH)  乳酸
    6 (180)     …               ブドウ糖等

クロマトグラフィ (chromatography)


ペーパークロマトグラフィ (paper chromatography, PC)

色素分析
植物色素分離・同定・精製有効手段 → クロマト(グラフィ)

Ex. ペーパークロマト、薄層クロマト、カラムクロマト

ペーパークロマト: 1枚の濾紙片を吸着剤とし微量物質を吸着させ、一方向から溶媒をしみ込ませ分離する方法
操作
  1. 試料液作製
  2. 濾紙片へ試料吸着
  3. 溶媒展開
  4. 物質検出、Rf値計算、成分判定
操作法から一次元法、二次元法や上昇法、降下法等に分類される
chromatography 原理
試料溶液を濾紙の下部につける → 原点
濾紙を適当な容器に吊るし密封 (濾紙下部が1-2 cm程度展開液に浸るよう)
原点側から展開液は徐々にしみ込む
→ 試料溶解度差等で分離し濾紙上の異なる位置を占めるようにする
特徴
試料少量でよい
操作容易かつ比較的短時間で結果得られる
Rf値rate of flowは、ある溶媒について他物質の存在に関係なく一定
可溶性で不揮発性のほとんど全ての化合物に適用可 Ex. 葉緑体色素、花弁色素、アミノ酸
目的: 光合成関与色素の種類と性質を調べる
準備
  1. 材料: Spinacia oleraceae L.葉 (フダンソウ等の柔かい葉), Tradescantia reflexa葉、Lycopersicon esculentum果実、Daucus carota L.根
  2. 器具: ペーパークロマトグラフィ用円筒、濾紙(#50)、細口ピペット(毛細管)、乳鉢、ドライヤー、鉛筆、定規、乳鉢、漏斗、試験管、大型試験管、遠心分離機、駒込ピペット、メスシリンダー
  3. 試薬(火気厳禁):
    chromatography 抽出溶媒: メチルアルコール3, アセトン1の混合液
    展開溶媒: A) 石油エーテル30, エチルエーテル10, アルコール0.5, B) トルエン
    印: 油性インクは溶けるので鉛筆使用。濾紙を取り出すとき展開液上限を見て素早く印をつける
  4. 試料作製
    1. 材料5-6 gを鋏、包丁等で切り乳鉢に入れる
    2. アセトン8-10 gを加え乳棒で良くすり潰す(メスシリンダー使用)
      [長時間すり潰すとアセトン蒸発 → その時は更にアセトン加える]
    3. 更に石油エーテル4-5 mlを加えてかき混ぜる(駒込ピペット使用)
      [色素はアセトン抽出され石油エーテルに移行。石油エーテル量を加減することで色素濃縮が行われる]
    4. 懸濁液suspensionを遠心管に移しアルミ箔で蓋をする(漏斗使用)
    5. 遠心分離機に入れて遠心分離をする(2000 rpm, 5 min.) [遠心管2本 → 一方に試料、他方に別試料等を入れバランス取り遠心分離機軸対称位置に入れる]
    6. 遠心後、一番上の石油エーテル層を小試験管に移す。これを試料として使用する
試料吸着・展開
  1. 大試験管に溶媒トルエンを約10 ml入れ栓をしておく
  2. 細長い濾紙の端から4 cmのところに鉛筆で線を引く(原線) [濾紙の取り扱い注意。特に指などで汚さない]
  3. 試料を毛細管使い原線上にしみ込ませよく乾燥する。試料薄い時は更に1-2回つける。濃い時はつけ過ぎないよう注意 (濃いとどうしようもない) [毛細管(マイクロキャピラリー)は使い捨てるがホルダーは捨てない]
  4. 試料塗布済濾紙をコルク栓に挟み、大試験管中に静かに入れ、濾紙下端を1 cm程度溶媒に浸す(展開) [コルク栓に濾紙を挟んだまま密閉 → 予め濾紙長等を調節しておく。ビニールテープで密閉するのもよい]
  5. 展開が終わったら(30-60分)濾紙を取り出し、溶媒の先端部(前端)に鉛筆で印をつけ乾燥する
各物質検出・Rf計算・成分判定
  1. 各物質の位置を鉛筆で印をつけRfを計算
    Rf値 (rate of flow) = (物質の移動した距離B)/(物質のしみ込んだ距離A) = (溶質移動距離)/(溶媒移動距離)
    溶質移動距離は、色素の中心部を測る。溶媒移動距離は展開溶媒の上限までの距離
  2. Rf、色等から各物質を判定 (表)
注意
  1. 有機溶剤混ぜない(メスシリンダ・ピペット等使い分ける)
  2. トルエンは流しに捨てずポリタンクへ
  3. 火気厳禁
  4. 使った器具は良く洗浄し伏せておく
  5. 1試料につき2本づつ展開する
表. 各色素のRf値 展開溶剤: トルエン

色素________________Rf
クロロフィル a_________0.2
クロロフィル b_____黄緑__0.1
ルテイン_____________0.7-0.8
ビオラキサンチン______0.5-0.6
ネオキサンチン_______0.25
カロチン_____________0.9-1.0
Rfの値は溶媒や濾紙の種類によって、また温度や他の物質の混入等により変わる

アデニン・ヌクレオチド (adenine nucleotide) 分離・同定
試料: ATP, ADP, AMPのNa-salt solution
準備: filter paper (Toyo #51A)
検出試薬

1 N NaCl__________________10 ml
60% PCA__________________5 ml
4% モリブデン酸アンモニウム__25 ml
Final____________________100 ml (蒸留水調整)

操作
  1. 濾紙上にorigin位置(下から4-5 cm)と展開停止位置(originから15-20 cm)に鉛筆で分かる程度にマーク
  2. 2-20 μlの試料をφ = 3-5 mmになるように毛細管でスポットをつける
  3. 予め展開溶媒で平衡に達している展開槽の中にoriginを下にして垂らす(上昇法)
    この際下端1 cm程度が溶媒につかるようにする。展開停止位置に達したら終了。風乾する
  4. 検定試薬を一定均一になるよう濾紙上に噴霧。以下の手順で行う
    乾燥 → 58°C, 7 min → 硫化水素ガスH2S暴露 → 青色スポットを鉛筆でマーク (注意: スポットはすぐ退色する)
実験では試薬等の都合上、上述4の部分を以下の変法を用い行う

1) H2Sの変りにCS2を用いる。以下は4に同じ
2) 沸騰蒸気中に10 min.さらす
殺菌灯で紫外線照射する (紫外線を裸眼で見ない) → 青色スポットをマーク

展開溶液の内容及びそれに対するRf値
  展開液                      Pi   PPi  AMP  DP   TP
  アセトン:35%蟻酸 = 3:2      0.70 0.40 0.24 0.11 0.04
  イソ酪酸:水:酢酸 = 100:50:1 -    -    0.43 0.22 0.15

分光光度計による測定

薄層クロマトグラフィー thin layer chromatography, TLC

脂質分析
: シリカゲル wed. 0.25 mm (5 × 20 cm) Merk → 薄層
材料: 精製脂質標準試料: GL (cardiolypin), PG (phosphatidyl glycerol), PE (phosphatidyl ethanolamine)
展開液:
  1. クロロフォルム:メタノール:水 = 65:25:5
  2. クロロフォルム:メタノール:アセトン:酢酸:水 = 65:10:26:10:3
検出試薬: ヨウ素、Dittner reagent、ニンヒドリン試薬
展開操作
  1. 試料を毛細管で0.5-2.0 μl (20-80 μg)、プレート下から1.5 cmの所になるべく小さく(φ = 0.3 mm)スポット
  2. 展開槽に60-100 mlの溶媒を入れ1-2 hr放置し内部を平衡化しておく
  3. 展開開始: 展開槽内に板(plate)を立てかけ1.5-2 hr展開 → 上端2-3 cmの所で展開やめる
  4. 取り出したら溶媒を飛ばしヨウ素にさらす → スポットがあったらマーク (原理はヨウ素付加)
検出
    1. 過剰なヨウ素結晶をデシケータに入れ内部をヨウ素蒸気で満たす
    2. デシケータ内にプレートを数分間立てかける
    3. 脂質はヨウ素を吸収し黄色-褐色スポットとして表れる。放置すると退色するので鉛筆等で即座にマーク
  1. Ditter reagent = リン脂質検出に用いる。(a, bはドラフト中で行う)
    1. 25 N H2SO4 100 mlにMoO3 4.01 gを静かに煮沸しながら加えて行く(A)
    2. A液50 mlに粉末モリブデン0.18 gを加え、15 min.静かに煮沸する
    3. 放冷後、上清をデカンテーションで分けとる(B)
    4. 等容量のA, B両液を混ぜ混合液の2倍容量の水を加える
    5. この試薬をプレートに霧状に吹き掛ける - リン脂質は青色を呈する
  2. ニンヒドリン試薬: アミノ酸検出に用いる
    1. ニンヒドリン0.25 gをアセトン・ルチジン(9:1) 100 mlに溶かす
    2. これを噴霧し120°Cに数分間置くとアミノ脂質は赤紫色を呈する, 尚プレート上のSPOTのRf値を各々に関して算出しておく。同時にスタンダードのリン脂質を流し指標とする
      Cf. 抽出物成分: phospholipids(90%), glycocide, fatty acids, etc.

ガスクロマトグラフィ (Gas chromatography, GC)

移動相が気体であるクロマトグラフィ GC
図. ガスクロマトグラフィ
カラム: 沸点が高い(> 400°C)油状の液相物質(= 固定相)を染み込ませた多孔質の粉体を充填

適切な温度に設定したカラム中にキャリアガス(Ex. He)を流す

導入口から試料を瞬間的に導入すると試料は気化しキャリアガスとともにカラム中を通過

充填剤に吸着されやすい物質はゆっくり移動(逆も真) → 分離過程

検出器: キャリアガス以外が通過すると電圧変化として検知 →

ピーク面積 ∝ 質量 → 定量可

Ex. 脂肪酸組成決定: μg単位微量分析 = total lipidsに対し1 mgで分析可能
方法

前処理:
Total lipids (< 1 mg) → [乾固 (スクリューキャップ付試験管)] → [+ 5% methanolic HCl/ml] → 密封し100°C 5 hr (in water bath) [メチル化: CGガス型のみ検出。この間安定物質である必要] → [+ 石油エーテル(疎水性のものを良く溶かすため)良く振る] → 石油エーテル層回収 → [濃縮] → GC

GC条件: 単体: Chromasorb WAW PMCS, Mesh: 60/80, 液相: EGSS-X

Injector temp.: 240°C, Detector temp.: 235°C, Column: glass column φ = 3 mm × 2 m
昇温: 130-190°C, 4C/min
Sample volume: 0.2 μl
(Range amplitude/mV: 10-11, Attenuator: 64, Carrier speed: 30 ml/min)

タンパク質 (proteins)


0. 簡易タンパク質検出

キサントプロテイン反応: condensed HNO3 + heat → 黄
ビューレット反応: NaOH + CuSO4 → 青-赤紫

1. 分離・識別

利用形質 = 大きさ(分子量)、溶解性、電気的特性、吸着、生物学的親和性等
大きさ(分子量)
a) 透析 dialysis: 半透膜孔(普通は20-30Å)を通しサイズ推定

___________________________コロイド粒子は内に残る
protein
__半透膜内に酵素液を入れる
複合タンパク質 = タンパク質 + 非タンパク質
→ 透析の結果、内液のみあるいは外液のみでは機能しないが両液を混合すると機能する

b) 限外濾過
c) ゲル濾過
d) 密度勾配遠心法 [別掲]
溶解性
a) pH: 両性電解質(Ex. タンパク質)は溶媒pHにより正負電荷数が変化
等電点 isoelectric point: 特定pHでは正負の電荷数が等しい → 全体として電荷を失う時のpH

Ex. pepsin -1.0, lysozome 11.0
→ 等電点沈殿

b) イオン強度, I = 1/2Σcizi2

i: 電解質溶液に含まれるイオンのうちi番目のイオン
c: モル濃度
z: 電荷

希薄電解質溶液の活動度係数はIの関数で表され、電解質の種類には無関係(種々塩溶液を溶媒として用いる時にイオン強度を一定にすること多)

⇒ 塩溶 salt-in・塩析 salt-out

塩析: 溶液中に溶けた物質を溶液に塩類を加え、高濃度塩により溶解度が減少することを利用し析出させる。変性の恐れのない沈殿法だが、沈殿に多量の塩を混入するから脱塩、濃縮等の事後操作が繁雑となる。タンパク質の水に対する溶解度は塩濃度が薄い間はイオン強度Iに比例し増加するが(I = 0-1間: 塩溶効果)、更に塩濃度が増すと溶解度は(1.1)式に従い減少する

logS = βKsI … (1.1)

S: タンパク質溶解度
Ks: 各種塩の塩析効果を示す塩析係数(塩類の種類で決まる)
β: 塩濃度0のときのタンパク質の仮想溶解度

イオン強度I
I = 1/2·(Cx2 + Ay2) … (1.2)

CAは陽イオンと陰イオンのモル濃度、xyは各イオンの原子価

c) 有機溶媒 (万全の注意)
有機溶媒を加え溶液誘電率を下げたタンパク質沈殿方法は変性危険性高いが、大量試料調整に適
d) 誘電率
e) 温度
電気的特性
a) 電気泳動 electrophoresis
b) イオン交換クロマトグラフィ
イオン交換樹脂やイオン交換セルロース等を固定相として用いる

アミノ酸・ペプチド・タンパク質・リン酸等の生体由来のイオン性物質(中性糖の場合も核酸の複合体として)の分析に使う。試料各成分の挙動は主として固定相中の解離基との間の静電気的相互作用の大小によって支配されるが吸着力などのほかの因子の関与も無視できないことが多い

-CHCOO-: carbonylmethyl (CM)
-CH2CH2N + (CH2)2: diethylaminomethyl (DEAE)

protein
protein

c) (分別)吸着 hydroxyapatite

proteinリン酸緩衝液 (リン酸カルシウム)

生物学的親和性 affinity chromatography
酵素(生体タンパク質の90%が酵素)の基質特異性の高さを利用

protein
Hydroxyapatite_Affinity chromatography

Acethylcholin esterase CH-N(-CH3)2-(CH2)2O-C(=O)-CH3

protein
__________________________両者の相似性のため結合する
_________________比活性(μmol/min/mg)
↓ Homogenization_____________16
↓ 硫安沈殿__________________520
↓ DEAE-cellulose____________2300
↓ Sephadex G-200___________4200
DEAE-Sephadex____________9800

コイからParavalbumin (108残基) を抽出する実験 (Rechere et a.. BBA 236)

コイ4匹 = 6 kg → 白身4 kg → 白身 + 0.3 mol 砂糖水(3:1) → 遠心分離(7000 rpm, 30 min) → 上澄を透析 (3.5l) → 遠心分離 → 上澄を硫安沈殿(70-100%飽和) → 透析 → 濃縮 200 ml
→ Sephadex G-35________→ Sephadex A-50___
protein
__この部分にタンパク質が含まれているので抽出する
→ 凍結乾燥 (500-1000 mg)

2. 分子量決定

化学分析: タンパク中の金属(イオン)等定量 → タンパク質全体の分子量推定

Mb(ミオグロビン)の鉄含有量は0.33g (Fe = 55.847)
x/55.847 = 1/0.0033 → x = 16900: 最小分子量 (Feが一個であるのでこれが最小分子量)

有機化学分析: 末端基定量 → 分子量推定(側鎖に末端基と同じ構造があると側鎖を含めた値になり使えない)

proteinprotein
2, 4 ジニトロクロロベンゼン(DNFB)_______DNP化

物理化学分析
a) 浸透圧 osmotic pressure
b) 沈降 sedimentation (超遠心分析法) → 遠心分離器(機)

タンパク質定量法

ローリー法 Lowry's method
ブラッドフォード法 Bradford's method
→ よく使用される(た)
両方法による定量法の長所、短所を血清アルブミンを用い比較してみる
ブラッドフォード法
染色液
Cosmassie Brilliant Blue G-250 (色素とタンパク質の結合酸は青色呈色) 200 mg(w/v)(本実験はv/vで代用)
95% Et-OH 100 ml中に溶解(w/v, 同)
Add 85% Phosphoric acid 200 ml
以上のものを使用時にH2Oで5倍希釈使用 (溶液寿命1週間程度)
操作
10-100 μg protein (=0.1mg) → Add 5 ml dilute dyeing solution → 2 min - 1 hr → Ab595

Bradford. 1976. Analytical Biochemistry 72: 248-252

タンパク質定量
方法: サンプルを適当濃度に稀釈し2方法(Lawry vs Bradford)により吸光度を調べタンパク質含有量を測定
試料: 未知のアルブミン溶液 C1, C2, C3, グレープジュースの4種
結果:
  試料          C1      C2      C3      Grape juice
                Lowry's Mmethod
  希釈率(×)    60      15      60      100
  吸光度(平均)  0.440   0.536   0.303   0.675
  含量 (μg)    77      96      50      123
  濃度 (mg/ml)  7.7     2.4     5.0     20.5
  正しい値      6       2       4
                MMB Method
  希釈率(×)    10      2       10      1
  吸光度(平均)  0.4615  0.7055  0.3955  -
  含量 (μg)    63.5    106.7   52.0    -
  濃度 (mg/ml)  6.35    2.13    5.2     -
  正しい値      6       2       4

抽出・分画 (extraction and fractionation)


[ 流体力学 | 拡散 ]

遠心分離 (centrifugation)

遠心分離器/機 (遠心器) centrifuge, centrifugal separator (machine)
スイング式ロータ 10000回転/min___アングル式ロータ: 20万回転/min

centrifuge_____centrifuge
rmax - rmin_________________rmax - rmin

rmax: 最小回転半径 ↔ rmin: 最大回転半径

(スベドベリ 1926)

超遠心分離器 ultracentrifuge

centrifuge centrifuge centrifuge
駒形・真空・温度一定

沈降理論

沈降速度: 比較的速く回転させ流れているものを測定 (普通1-2時間)
沈降平衡: 比較的遅く回転させ沈降速度一定になるのを待ち測定 (1-2日)
沈降速度 sedimentation velocity
遠心力(fr, g)と回転数(N, rpm, revolutions per minute)の関係
centrifuge i) 遠心力: fr = mrω2
Def. 相対遠心加速度 relative centrifugal force, RCF

αr/αg (G or ×gをつける)

αr: 相対遠心加速度 = 2 = r·(2πN/60)2
αg: 重力加速度 = 980.665 cm/s2

= {r·(2πN/60)2}/980.665
≈ 1118·rN2·10-8g)

Ex. 最大遠心加速度 Gmax = 1118× rmaxNmax×10-8

If rmax = 15.4 cm and Nmax = 5000 rpm → 4304.3
重力加速度の約4300倍の遠心加速度が出る

ii) 浮力: (押しのけた溶媒質量) × 2

(粒子容積) × (溶媒密度) × gw2

m/g × (偏比容)/cc/g = mv

偏比容: 1gの乾燥溶質を加えた時の増加割合 ⇒

fr = mvρrω2

分子にかかる遠心力(fr')は (i)(ii)の和
fr' = mrω2 - m-vρrω2 = mrω2(1 - vρ)

iii) 摩擦力と沈降
Def. 完全球体粒子に対する沈降力 setting force, fc
fc = (粒子体積, cm) × (相対密度) × (遠心加速度)

= (1/6·πd3)·(σ - ρ)·(2)

d: 粒子直径 (cm)
σ - ρ: 相対密度

σ: 粒子密度 (g/c), ρ: 溶液密度 (g/c)

Law. Stokesの法則 (Stokes's law): 摩擦係数 frictional coefficient, ff
ff = 3πdηv

η: 溶液粘度 (poise: g/cm/s)
v: (粒子)移動速度/(粒子)沈降速度 (cm/s)

⇒ 粒子が定常速度で粒子が沈降 → fc = ff

∴ 1/6·πd3·(σ - ρ2 = 3πdηv
v = (d2/18)·{(σ - ρ)/η2
溶液が変わらなければ、粒子沈降速度は遠心加速度(2)に比例

Def. s (沈降係数) ≡ (d2/18)·{(σ - ρ)/η} ⇒ v = srω2
S (スベドベリ単位 Svedberg unit) = s × 1013 (見やすくした)

v = S·2·10-13
S = (d2/18)·{(σ - ρ)/η}·1013

Def. S (通常これを沈降係数 sedimentation coefficientという) → 物質固有

S or S20, w: 通常は20°Cでの沈降
物質によりほぼ一定 Ex. アミノ酸 ≈ constant。単純タンパク質 3-12

S値と移動方向
  1. S > 0 → 沈降 (∵ σ > ρ)
  2. S = 0 → 移動しない (∵ σ = ρ)
  3. S < 0 → 浮上 (∵ σ < ρ)
⇒ 分子量ルール
  1. 重いものほど速く沈降 (m)
  2. 密度の大きい粒子(溶質)ほど速く沈降 (v)
  3. 密度の大きい溶媒ほど、その中で沈降しにくい(ρ)
  4. 摩擦係数が大きいほど(物質の形による)沈降しにくい(f)
沈降時間 settling time, T
T: 粒子がrminからrmaxまで移動する時間
v (沈降速度) = dr/dt = s·2

T = rminrmaxdr/dt
T (sec) = (lnrmax - lnrmin)/(s·ω2)
T (hr) = (T (sec))/3600

K (Kファクタ) =set {(lnrmax - lnrmin)/ω2}·(1013/3600)

= (2.53 × 1011)/N2·ln(rmax/rmin)
T (hr) = K/S or K/(s × 1013)
Kはロータ回転数毎に固有な値 → Sが分かれば分離時間が分かる

Ex. 5Sの資料を80,000 rpmで分離 - Kは20

A. T (hr) = K/S = 20/5 = 4 (hr)

補正: 試料濃度・粒子形状・温度の影響
試料濃度: 球状粒子で低濃度(数%以下) → 無視できる

非球状粒子 - 濃度1%増加ごとにS値は5-10%低くなる

粒子形状: 球に近似できる範囲では無視できる

楕円体 - 直径比が高くなるにつれS値は低くなる

温度: m = 溶液 → T = 温度、S20, wST, m)

ST, m = S20, w·(σ - ρT, m)/(σ - ρ20, w)·(η20, w/ηT, m)

ρT, m, ρ20, w: T°Cでのmと20°Cでの水の密度 (g/cm3)
ηT, m, η20, w: T°Cでのmと20°Cでの水の粘度 (poise, g/cm/s)

Q. 次に示す沈降の式を説明せよ v = 2r(1 – vavgρ)/f

[流体]

拡散 diffusion
D = RT/Nf (D: 拡散係数 diffusion coefficient)
f = RT/DN
S = m(1 - v-r)/(RT/DN) = DN·m(1 - v-ρ)/RT

m: molecular mass, Nm: molecular weight)

M = SRT/D(1 - v-ρ)

M: 分子量 ⇒ Dが求まれば分子量が求められる

Fick, Adolf Eugen (独, 1855)

フィックの法則 (Fick's laws of diffusion)
第一法則: 定常状態

J = -D·(/dx)

J: 拡散流束 flux
/dx: 濃度勾配

第二法則: 非定常状態 = 拡散方程式 diffusion equation

∂C/∂t = D(∂2C/∂x2 + 2C/∂y2 + 2C/∂z2)

アインシュタイン(-スモルコフスキー)の関係式
Einstein or Einstein-Smoluchowski relation
D = μkBT

μ: 移動度
kB: ボルツマン定数
T: 絶対温度

沈降平衡
流れの方向に直角な界面A
Aを横切る粒子の流れ CA(dr/dt) … (1)
拡散による逆向きの流れ -DA(dc/dr) … (2)

C: タンパク質濃度. A: 界面面積

(1)(2)の総和が0 → dm/dt = CA(dr/dt)

参考: dr/dt = mr;ω2(1 - v-ρ)/f

{Cmrω2(1 – v-ρ) } = D·dc/dr
dc/c = 2(1 – v-ρ)/fD·rdr
ln(C1/C2) = 2(1 – v-ρ)/RT·1/2(r22r12)
M = RTω2/(1 – v-ρ)·1/2·(r22r12)·ln(C2/C1) ⇒ M: 分子量が求まる

タンパク質を例に
生化学的分析
a) ゲル濾過 gel filtration: 操作は容易だが不正確

gel
gel
Kp = (Ve - V0)/Vi

Kp: タンパク質分子量に対応しているのではなくStocks半径に対応。全てが球と仮定した時の分子量

ゲルの問題点 → 普通Sephadex(商品名)使用 gel

多糖類に影響するのでチャージを作ってはならない
生物体内存在状態でのタンパク質分子量が求められなくてはならない
サブユニット集合体としての分子量を知りたい時
Ex. ヘモグロビン = (α鎖2個 + β鎖2個)の4量体 → 条件変るとサブユニットがバラバラになってしまう

b) ゲル電気泳動 SDS-PAGE

__________ O
__________ ||
CH3(CH2)11-O-S-O-Na+
__________ ||
__________ O__SDS

= SDS Polyacrylamide gel electrophoresis (ティセリウス 1948)
条件が一定の時は電荷および分子の形、大きさにより泳動速度が異なる点を利用
複雑な構造のタンパクを分離し調べる時に便利
SDS (sodium dodecyl sulfate)中で行う
ポリアクリルアミドゲル

i) HC=CH-CO-NH2gel

重合剤: (NH4)2S2O4, N,N,N',N': テトラメチルエチレンジアミン

ii) gel N, N'-メチレン-ビス-アクリルアミド
i)とii)を架橋したアクリルアミドのポリマーをゲルとして用いる。ここで、i)とii)の混入割合(濃度3%-9 or 10%まで調節可)でゲルの目の細かさを調節できる
gel

原理: タンパク質がサルフェイトイオンに包まれ-にチャージ → +側に移動

gel
タンパク質が-電荷にチャージし、その反発力でタンパク質は棒状になる(タンパク質1gに0.4gのドデシルサルフェイトがつく)

gel
濃度測定
秤量、紫外線吸収法
a) ケールダール(キールダール, Kjeldall)法

総窒素量定量に広く用いられる方法 → 窒素量をもとにタンパク質量推定 (→ タンパク質濃度そのものの定量としては不正確)

b) ビューレット(biuret)法: 主鎖ペプチド量を調べる gel

Cu++ + peptides → 紫色( = 540 nmに吸光がある)に呈色
タンパク質では血清アルブミン(or カゼイン)を検量線作成に使用
未知試料は検量線に用いたタンパク質と異なるので正確な値ではない

c) 原子吸光法: 280 nm吸光度測定 → Trypsin, Tyrosine量測定

本法全てに言えるが最初の含量が不明の時には相対値のみしか得られない

d) 最少分子量

Fe ion: Fe 1 mol = protein × mol のように相対値が得られる

e) 秤量: 乾燥して目方を計る

実験が正確であれば最も正確でしかも絶対値で求められるが、加熱の際に燃焼したり、親水性の強いものは乾燥不十分であることが多く計測値に大きな誤差を含みがちである

f) フェノール法

H3PO4 + 12H2MO4 (モリブデン酸)

→ H3Mo12PO4 + 12H2O (リンモリブデン酸)
→ リンモリブデンブルー

細胞壁成分の抽出・分画
植物組織
│磨砕、冷水抽出
│濾過または低速遠心
├─────────────────┐
│エタノール・エーテル抽出          冷水可溶性分画(+ 細胞質顆粒)
├─────────────────┐
│(脱リグニン処理)                  脂質
├┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┐
ホロセルロール                     (リグニン)
│0.5%熱シュウ酸アンモニウム抽出
├─────────────────┐
│17.5%NaOHまたは4N KOH抽出         ペクチン分画
├─────────┐
αセルロース        ヘミセルロース分画
(β1, 4-グルカン)   │弱酸性(酢酸)で沈殿
                    ├──────────┐
                    │80%エタノール沈殿   │
                    ヘミセルロースB       ヘミセルロースA
                    (βセルロース)        (γセルロース)
クロマチン分離法
エンドウ発芽幼胚核に当量の62 μmのガラスビーズを加え激しく振とうし核を破砕
10倍量0.4 Mショ糖, 0.5 mM CaCl2, 0.1 M K-リン酸緩衝液, 0.1 mM MgCl2, 5%フイコール, pH 1.2に浮遊 低速遠心でガラスビーズを除く

↓ 遠心 1200 × g → 沈殿(核小体)
↓ 上澄
↓ 遠心 6000 × g → 上澄(核液)
↓ 沈殿
↓ 上記の液に25%フイコールを加えた液に浮遊させる
↓ 遠心 12000 × g → 上澄
↓ 沈殿 = クロマチン

ER分離法

電気泳動 (electrophoresis)


血清タンパク電気泳動

= 電気泳動による蛋白質の分離
電気泳動: 電荷を持つ物質が、その溶液に電場を加えたとき一方の極に向かい移動すること
陰極に向かい移動すれば正、逆なら負の符号をつける。高分子物質移動度は共存電解質イオン濃度や種類、測定温度等の影響を受けるが、これらの条件が一定なら電荷及び分子の大きさ、形状により左右される。従って電気泳動は蛋白質等生体高分子の重要な研究手段として用いられ、混合物分析、精製試料純度検定に欠かせない
蛋白質の電気的性質
蛋白質 = アミノ酸集合体 → アミノ酸同様、両性電解質*としての性質を有する
蛋白質等電点**より酸性側溶液ではプラス(+)に、アルカリ側ではマイナス(-)に荷電する。蛋白質の電荷を構成する酸性アミノ酸:塩基性アミノ酸比率のみから直ちに推定することは出来ない。蛋白分子は複雑な立体構造を有しており、分子内側にある解離基は分子表面にある解離基に比し蛋白分子全体としての荷電への影響が少ないからである。なお、蛋白分子が単位電場で1秒間に移動する距離(cm: 易動度)は分子の荷電に正比例する

*: (-COOH ⇔ -COO- + H+)(-NH2 + H2O ⇔ -NH3+ + OH-)
__[酸性]_______________[アルカリ性]
**: Ex. アミノ酸: アミノ酸の+と-の量が等しくなる溶液のpHをそのアミノ酸の等電点isoelectric pointという

電気泳動の種類
ゾーン泳動法: 濾紙やポリアクリルアミドゲル等の支持体内に試料溶液を添加し、その動きを観測する。ゲルを支持体に用いると一種の分子篩的効果が加わり高い分解能得られる。今回は支持体としてセルローズアセテート膜を用い3種類の動物血清蛋白質を分画する

血清蛋白はいくつに分画されるか
画分画の含量に動物間で違いがあるか
electrophoresis
図. 保持板泳動準備完了

材料: 血清4種 (ヒト Homo sapiens, ウマ Eguus sp., ウシ Bos sp., 子ウシ
セルローズアセテート電気泳動法による血清蛋白分画
1) 両電極にベロナール buffer sol.を各200 mlずつ入れる
2) セルローズアセテート膜(セパラックス)に柔らかい鉛筆で線と番号記入する

electrophoresis
線(3:7の部分、約2 cm)と番号を記入する ※膜に指など触れぬよう

3) Buffer用シャーレにセパラックス浮かす(気泡絶対入れない)

膜面が湿ったら(半透明化)静かに沈める
electrophoresis

4) ブリッジ用濾紙を電極槽のBufferで濡らし支持(保持)板内側の長片を揃えて貼る。支持板の部分にBufferを注ぎかけてから気泡を残らず押さえ板で追いだす(上完了図参照)

5) Bufferになじませてあったセパラックスを取り出し、濾紙に軽く挟み余分の液を除いた後、速やかに支持台に載せる。支持板(ブリッジ用濾紙)と重なる長さは5 mm、セパラックスの間隔2 mm

electrophoresis

6) 押さえ板を、液が逃げ出さないよう静かに置き、ガラス蓋をする
7) 通電テスト

↓ 定電流・電圧装置(stabilizer)
↓ POWER – OFF: CONTROL - ⇒: SELECTOR - SB
↓ 配線 OUT 赤+, 黒-: 電源コード
↓ POWER ON
↓ 30秒後 SELECTOR-C: CONTROL - 0.8 mA/セパラックス1枚

(一枚当り0.8 mA。8枚なら6.4 mAに調節)

10分後、電流・電圧の安定度を確認した後 CONTROL - : SELECTOR – SB: POWER - OFF

8) 試料塗布

electrophoresis
electrophoresis
真横から見ると試料がわずかに盛り上がって見える

9) 泳動

↓ ガラス蓋を密閉する
↓ POWER ON
↓ 30秒後 SELECTOR – C: CONTROL - 0.8 mA/セパラックス1枚
↓ 30分間泳動(放置)
↓ 終了 SELECTOR – SB: CONTROL - ⇒: POWER - OFF
↓ 電源を抜く

10) 染色: 通電が終わったら直ちに染色

(※赤のピンセットでセパラックスを移していく)
electrophoresis
___染色液_____1%酢酸_2分________2分________2分

11) 脱色(1%酢酸)が終わったら濾紙で軽く拭き取り乾燥器で十分に乾かす
12) 乾燥したら流動パラフィンでセパラックスを透明化する(→ 3参照)

※黄色のピンセット

13) アクリル板に挟んでデンシトメトリーにかけ記録をとる

タンパク質一次配列決定法


= アミノ酸結合順序決定
a. 異なるポリペプチド鎖の分離

N端の数からポリペプチド鎖数を推定。濃塩を用いカラム分離

b. ジスルフィルド(S-S)結合の還元と-SH基のアルキル化: -SH, -S-S-

sequence
-SH + Iδ- -CH2COO- (ヨード酢酸) → -S-H2COO- + NI
___________________S-carboxymethyl化 (安定)

c. 完全加水分解によりアミノ酸組成を調べる

加水分解の典型的方法(酸分解) → 6N HCl, 100°C (封置), 20 hr

d. N末端のアミノ酸の決定 - DNFB, dansyl chloride, Edman method

sequence

色素がついているのでクロマトグラフィで検出できる

sequence

蛍光があるので少量でも検出できる

1-dimethyl aminonaphatene-5-sulfonyl chloride

1949 Edman

sequence
アルカリ → sequence
酸 → sequence 2番目のアミノ酸ができる

Phenylthiohydantion (誘導体) → ガスクロマトグラフィーで解析

※自動化機械(シークェネーター)sequanatorで20個程度のアミノ酸配列を決定できる

e. C末端アミノ酸配列の決定

LiBH4, Hydrazinolysis, 酵素(carbonylpeptidase)
________LiBH2 (還元) α-amino acid
-CHR-CO-OH → CHR-CH2OH
sequence

→ -CO-NHNH2, H2N: C端がわかる (H2NCHRCOOH)

f. 断片化fragmentation

化学的手法 - CNBr(シアノゲンブロマイド) → Met C-sideを切断
酵素的手法 - キモトリプシン、トリプシン

i) CNBr

sequence

sequence

ii) 酵素
α) キモトリプシン chymotrypsin

sequence
___________芳香属を活性部位に入れる
キモトリプシン: Phe, Try, TrpのC=O側を切断。Leu, Ile等も切れることがあり注意

β) トリプシン trypsin: Lys, ArgのC=O側を切る

sequence

g. 断片 fragment 分離

二次元展開: カラムクロマトグラフィー・電気泳動(二次元)・薄層クロマトグラフィー

h. 断片シークエンシングfragment sequencing
i. オーバラップ度チェック
j. -S-S-, -CONH2の決定

プロテアーゼにより残基を分離後クロマトグラフィーによって決定

インシュリン insulin 配列決定

(Sanger F 1955, 英. 1969年ノーベル賞, DNA, RNA配列決定手法も開発)

1949-51: B鎖構造決定を始め30個のアミノ酸配列決定

ペプチド末端に標識化合物を結合させインシュリンを様々な長さの部分ペプチドにし、クロマトグラフィーにかけ配列決定

1953: A鎖について発表

(グルタミン酸とグルタミン、アスパラギン酸とアスパラギンの決定は難しい)

1955: インシュリン全構造発表

タンパク質のアミノ酸配列決定法開発 → タンパク質化学出発点とし評価
サンガーがインシュリンを材料とした理由は分子がタンパク質としては小さいこと、純粋結晶として取り出されていたこと、および分子の原子組成が分かっていたことによる

インシュリン: 最初に構造解明されたタンパク質

タンパク質が化学的に均一で独立分子であることを実証。タンパク質数51、サブユニット2、分子量5732。膵臓ランゲルハンス島β細胞から分泌され血糖量を減少させる

        + GIVFQCCASVCSLYQLENY CN -
                |             |
                S           S-S
                |           |
        + FVNQHLCGHSLVEALYLVCGERGFFYTPKAQ -

核酸構成成分と組成分析


核酸 (nucleic acid &rarr); [加水分解(化学的・酵素的)] → base, nucleotide, nucleoside → 分離・定量 → ■分析

■分析手法: カラムクロマトグラフィー(C)、ガスC、濾紙C、薄層C(TLC)、濾紙電気泳動

1) 加水分解

i) RNA, ribonucleic acid
a) 酸(現在利用されない)

1.2 N HCl, 100°C, 1 hr → G, A, poly C, poly U [G, A(プリン塩基)まで分解]
poly C, poly U: pyrimidine mononucleotide

b) アルカリ(広範に利用される)

0.3 N NaOH, 37°C, 18 hr → 2' and 3' mononuculeotide
どちらが切れるかで2'-, 3'-のどちらになるかが決まる

c) 酵素 enzymes

RNase T2 (特異性無), pH 4.6, 37°C, 3 hr → 3' monocucleotide (Np)
RNase P1, pH 5.3, 37°C, 1 hr → 5' mononucleotide (pN)
ヘビ毒ホスフォエステラーゼ (PDase), pH 8.9, 37°C, 5 hr → 3' siteから順次pN
exp. DNA, RNA
pN↑pN↑pN
その他に3'末端のリン酸はアルカリ性ホスフォモノエステラーゼ(PMase)で前処理
pNpN↑p by PMase

ii) DNA, deoxyribonucleic acid
a) 酸による: 6N HCl, 100°C, 3 hr
b) 酵素 (. 各種酵素による加水分解条件)

DNA → [DNase] → オリゴヌクレオチド (pN)m → [PDase] → pN (ウシ膵臓デオキシリボヌクレアーゼI)

c) Deoxyribonuclease (DNase I)

DNA → [DNase I, pH 8.0, 376°C, 1 hr] → oligonucleotide (pN)m → [RDase] → pN

2) 分離・定量
a) カラムクロマトグラフィー・PC・TLC: 塩基とモノヌクレオチドを分離
b) 濾紙電気泳動 (PC, TLC)

base: pH 1.8, 5000 mV, 300 mA, mononucleotide: pH 3.8, 5000 mV, 300 mA
(-) Cp < Ap < Gp < Up (+)
Rf 0.21 0.41 0.74 1.00 - 各々を切り取りA260を計る
pH 9.2 ホウ酸緩衝液
deoxy-riboの区別, pN-Npの区別

. 各種酵素による加水分解条件
酵素ヌクレオチド10 A260単位当酵素量緩衝液反応時間/hr (37°C)U-C-A-G-U-G-A-Cpの加水分化生成物
リボヌクレアーゼT25活性単位0.05M酢酸カリウム (pH 4.6)32Up + 2Cp + 2Ap + 2Gp
リボヌクレアーゼT15 μg0.05M Tris-Hcl緩衝液 (pH 7.5-7.8) or 0.05M TEAB (pH 8.0)12-18U-C-A-Gp + U-Gp + A-Cp
リボヌクレアーゼA10 μg同上同上Up+Cp + A-G-Up + G-A-Cp
リボヌクレアーゼU20.05活性単位0.05M 酢酸カリウム (pH 4.6)20U-C-A > p + G > p+U-G > p+A > p + Cp
ホスフォモノエステラーゼ0.15活性単位0.05M TEAB (pH 8.0) or 0.05M 重炭酸アンモニウム3U-C-A-G-U-G-A-C+Pi
ヘビ毒ホスフォジエステラーゼ40 μg同上5U + 2pC + 2pA + 2pG + pU
ヌクレアーゼP11 μg0.05M 酢酸カリウム (pH 5.3)1U + 2pC + 2pA + 2pG + pU + Pi
ポリヌクレオチドホスフォホリラーゼ150 μg0.1M リン酸カリウム (pH 7.0) & 0.01M 塩化マグネシウム2.5U-C-A, U-C-A-G, ppU, ppG, ppA, ppC'
ヌクレアーゼSW1.6 μg0.05M 炭酸ナトリウム (pH 10.5) & 0.1M 塩化ナトリウム & 0.5mM 酢酸マグネシウム1U-C, U-C-A, pU-G, pG-U-G, pG-A-Cp, pA-Cp, pCp, etc.

[ クラーク数 | 単位 ]

微量分析 (microscale analysis, microanalysis)


微量元素

液体試料
ICP質量分析法 (ICP-MS, inductively coupled plasma mass spectrometry)

多元素に対し高感度
多元素同時測定可能
内部標準必要 → 信号強度が時間とともに変化するため

ICP発光分析法 (ICP-AES, inductively coupled plasma atomic emission spectrometry)

多元素同時分析可能(ICP-MSより感度劣る)
ICP-MSで測定しにくいNa, K, Ca, Mg, Al, Pの分析に向く
高マトリックス試料分析に適

原子吸光分析法 (AAS, atomic absorption spectrometry)

簡便
一度に1元素定量

ガスクロマトグラフィー質量分析法 (gas chromatography/mass spectrometry, GC/MS or GC-MS)

GG → 成分分離 → 質量分析

熱分解ガスクロマトグラフ質量分析法 (pyrolysis-GC/MS)

GC/MSで測定できないポリマーや異物の分析

固体試料 (分解不要)
蛍光X線分析法 (XRF, X-ray fluorescence analysis)
中性子放射化分析法 (NAA, activation analysis)

加速器質量分析タンデム加速器質量分析/ accelerator mass spectrometry, TMAS

種子の年齢が測定できるらしい

中和滴定 (neutralization titration)


酸[塩基]水溶液に塩基[酸]水溶液を加える操作
  1. 酸[塩基]のみの水溶液
  2. 塩基[酸]のみの水溶液
  3. 塩の水溶液
  4. 塩と加えた塩基[酸]の水溶液
pH値
Case 1. 実験で使用される濃度の酸の水溶液
a) 強酸(電離度1): 濃度 Ca (mol/l), 価数 A

[H+] = Ca × A → pH = -log(Ca·A)

b) 弱酸 HA (1価), 電離度 α (≪ 1)

電離定数 Ka = [H+][A-]/[AH]
[H+] = α·Ca, [A-] = α·Ca, [AH] = (1 – αCa
α = √(Ka/Ca) → [H+] = √(Ka·Ca) → pH = -1/2(logKa + logCa)

Case 2. 酸と塩の水溶液
a) 強酸とその塩の水溶液

Ex. HCl + NaCl → 残っているHCl量でpH決まる(残っている酸の水溶液と考えればよい)

b) 緩衝液 (緩衝溶液): 弱酸とその塩の水溶液 [弱塩基でも同様]

Ex. CH3COOH + CH3COONa, 塩は100%電離しているとみなせる

[CH3COOH]は中和せずに残ったCH3COOHの濃度に等しい
[CH3COO-]は生じた塩の濃度に等しい
Ka = [H+][CH3COO-]/[CH3COOH]
∴ [H+] = Ka × [CH3COOH]/[CH3COO-]
→ pH = -logKa + log([CH3COO-]/[CH3COOH])
酸が半分中和された場合: [CH3COOH] = [CH3COO-]
→ pH = -logKa = pKa

→ Def. 緩衝作用: ある範囲の濃度では、その濃度に関わりなくpHは一定

溶液に酸・塩基を加えても、それらの物質量が弱酸[塩基]物質量より少なければpHは大きく変化しない

Case 3. 塩: 水溶液中では100%電離しているとみなしてよい
a) 強酸・強塩基 (Ex. NaCl, KCl, Na2SO4) → 中性

(b-d: 塩の加水分解起こる)

b) 強酸と弱塩基 (Ex. NH4Cl, CuSO4)

NH4Cl → NH4+ Cl- → NH3 + H+ + Cl- → 弱酸性

c) 弱酸と強塩基 (Ex. CH3COONa, NaHCO3, Na2SO4)

CH3COONa → CH3COO- + Na+
CH3COO- + H2O ↔ CH3COOH + OH- → 弱塩基性

d) 弱酸と弱塩基: 弱酸電離定数 Ka, 弱塩基電離定数 Kb

Ka > Kb → 酸性, Ka = Kb → 中性, Ka < Kb → 塩基性

塩水溶液に酸を加える = 塩を構成する塩基に対する滴定

Ex. Na2CO3 + HCl: CO32- + H+ → HCO3-, HCO3- + H+ → H2CO3

塩水溶液に塩基を加える = 塩を構成する酸に対する滴定

Ex. NH4Cl + NaOH: NH4+ + OH- → NH3 + H2O

滴定曲線

中和滴定に伴う混合溶液のpH変化を示す曲線 → pH・濃度測定によく用いる
濃度測定
濃度既知の酸[塩基]水溶液 + 濃度未知の塩基[酸]水溶液 → 塩水溶液になった時点で未知濃度を得る
酸: 価数 A, 水溶液濃度 Ca (mol/l), 体積va (ml)
塩基: 価数 B, 濃度 Cb (mol/l), 体積 vb (ml)
Ca/103 × A × va = Cb/103 × B × vb
方法
  1. 標準液(標準溶液)調整
    標準液調整剤: シュウ酸(COOH)2 [結晶(COOH)2·2H2O 式量 126.07], コハク酸(CH2COOH)2
    → 2価、常温固体、再結晶法で高純度結晶得る、保管容易
    Ex. 5.00 × 10-3 mol/lシュウ酸標準液 = 63.035 g/l (final)
  2. 濃度を測定したいNaOH水溶液をビュレット管に入れる
  3. シュウ酸標準液を(ホール)ピペットを用いてコニカルビーカーに10.0 ml入れる
  4. 指示薬(フェノールフタレイン)溶液を数滴コニカルビーカーに入れる
  5. 中和点に近づくと赤色消えにくくなる → NaOH水溶液は1滴ずつ注意し、赤色が消えなくなるまで加える
  6. 中和点までに要したNaOH水溶液体積から濃度が求まる

酸化還元滴定

既知濃度の酸化剤[還元剤]を用い、未知濃度の還元剤[酸化剤]濃度を測定
Ex 1. シュウ酸による過マンガン酸カリウム濃度測定

10.0 mlの1.00 mol/lシュウ酸水溶液をコニカルビーカにとる
+ 1 mol/l硫酸
+ 未知濃度過マンガン酸カリウム水溶液をビュレットから滴下
→ 4.80 ml過マンガン酸カリウム水溶液を加えたところでシュウ酸を全て消費
→ [計算せよ]

Ex. 2. ヨウ素滴定(チオ硫酸ナトリウム滴定)

酸性溶液中: IO3- + 5I- + 6H+ → 3I2 + 3H2O
未知濃度KIO3溶液に十分な量のKI水溶液を加え、生じたI2を定量しKIO3水溶液濃度を測定
→ I2 + 2S2O32- → 2I- + S4O62-

酸化還元電位redox potential, or oxidation-reduction potential (ORP)
1) サイクリックボルタンメトリー
2) ポーラログラフィ polarography

分光光度法 (spectrophotometry)


  1. 赤外分光光度計
  2. 紫外可視分光光度計: 一般的
    光路長: 10 mmが一般的 (NanoDrop: 1 mm)
Def. 光路長(光学的距離) optical path length, ABnds

n: 媒質中の屈折率
d: 光が進行する距離 → 屈折率分布がある媒質中 → 微少距離(ds)で置き換える

物質中での光の速さは屈折率に反比例 → 光学的距離が等しければ光は進むのに同じ時間がかかる

AB間の光学的距離 = dsに屈折率nをかけたndsに対するAからBまでの積分値

アデニン・ヌクレオチド (adenine nucleotide) 分離・同定
サンプルを適当な倍率で希釈し210-360 nm吸収スペクトル測定

mol吸光係数: E1M1cm = 15.4·103 at 250 nm, pH = 7.0
259 nm吸光度から、各nucleotide濃度をadenosine濃度から求める。希釈はAb < 1.0で良い

結果 (Sample code: 4, 7 and 14) 1. 測定
  サンプル 希釈率   1     2     3     4    5     Mean
   4       × 400               0.415 0.35 0.395 0.39
   7       × 1000  0.55  0.51  0.55             0.55
  14       × 400   0.74  0.57  0.62  0.63       0.63

4: 26.5 (μg/ml)·400·100 = 1.06·103 (μg/ml) = 3.42·10-2 (mol/l)
7: 37.8·1000·100 = 3.78·103 = 1.22·10-1
14: 37.8·1000·100 = 3.78·103 = 1.22·10-1

2. 試料は4, 7, 14: Rf値は4 = 0.58, 7 = 0.525, 14 = 0.405。対照に行ったAMPは0.24、ADPは0.11、ATPは0.04。スタンダードと試料でRf値の類似認められないが、単に展開要領のみで見るなら回帰のような関係

4: 0.575 = AMP (0.24)
7: 0.525 = ADP (0.11)
14: 0.405 = ATP (0.04)

3. 試料は4, 7, 14

4: 0.73/(15.4 × 103) × 400 = 1.896 × 10-2 mol/l
7: 0.58/(15.4 × 103) × 1000 = 3.767 × 10-2 mol/l
14: 0.63/(15.4 × 103) × 400 = 1.227 × 10-2 mol/l

4. 実験I, IIIからアデノシン:リン酸比を求める。

4: (3.42 × 10-2)/(1.90 × 10-2) = 1.8
7: (12.2 × 10-2)/(3.77 × 10-2) = 3.2
14: (5.53 × 10-2)/(1.23 × 10-2) = 4.5
PCの結果と照らすと4がAMP、7がADP、14がATPだが、理論値1:2:3のDataとはなっていない

クロマトグラフィによる測定

膜電極 (membrane electrode)


表. 膜による情報変換 - イオン・分子の検知
  現象              センサー(例)      検出法
  界面での電荷分離  イオン選択性電極  ポテンシオメトリー
  選択的透過        O2, NH3, CO2電極   アンペロメトリー
                                      ポテンシオメトリー
  膜中での化学反応  酵素電極          ポテンシオメトリー
                                      アンペロメトリー
  細胞膜イオン
  チャンネルの開閉  パッチピペット法  アンペロメトリー
新しいイオン輸送 - センサーへの応用

能動輸送, 新しいキャリアの利用, 光による制御, 膜中電荷中性保存のための対イオン輸送

[ カルチャー | 栽培 | 培地・培養 |

カルチャー (culture)


名詞
  • (社会の)文化: 受け継がれてきた社会の行動様式、思想、芸術、制度等の総体。Ex. 縄文文化
  • (特定の集団固有の)行動思考様式、文化
  • (芸術や学問の)精神活動、知的産物
  • (芸術や学問の)修養、修練
  • (芸術や学問の高度な)教養、素養、洗練
  • (技能や運動能力の)向上、訓練
  • (動植物の)栽培養殖
  • (土地の)耕作
  • (培地による)培養及び培養物
他動詞
  • (農作物を)栽培する
  • (微生物等を)培養する
  • -を培地として用いる

栽培


温室 greenhouse

 → 温室報告書

ファイトトロン phytotron

 植物を一定気候状態で育てる観察装置

水耕法 water culture

培地 (medium for culture)


1. 液体培地

→ 大量試料

2. 寒天培地

→ 寒天培地は表面でしか増殖しない

Case. 平板培地
フラスコ等ガラス容器に精製水と寒天含む培地成分入れる → オートクレーブ(飽和水蒸気中で121°C, 2 atm, 15 min)滅菌 → 冷めたらシャーレに分注し平所に静置し固化

滅菌不要なもの(一部の選択分離培地等): 寒天が完全に溶解するまで加温しシャーレで固めるものもある
Case. 斜面・半斜面・高層培地: 精製水と寒天を含む培地成分を加温し寒天を完全に溶解 → 試験管に分注しオートクレーブ滅菌 → 斜面・半斜面培地 = 寒天固化前に試験管を斜めに寝かせ静置状態で固化

→ 水耕法 water culture
ゼニゴケ培養

海藻類に有効な人工合成培地(純粋100 ml)
ASP1ASP2
(NTA)
ASP6ASP7ASP12
(NTA)
NaCl2.4 g1.8 g2.4 g2.5 g2.8 g
MgSO4·7H2O0.6 g0.5 g0.8 g0.9 g0.7 g
MgCl2·H2O0.45 g---0.4 g
KCl0.06 g0.06 g0.07 g0.07 g0.07 g
Ca (as Cl-)40 mg10 mg15 mg30 mg40 mg
NaNO310 mg5 mg30 mg5 mg10 mg
K2HPO42 mg0.5 mg---
K3PO4----1 mg
Na2SiO3·9H2O2.5 mg15 mg7 mg7 mg15 mg
NaCO3·H2O-3 mg---
グリセロ燐酸ナトリウム--10 mg2 mg1 mg
Fe (as Cl-)-50 μg---
金属混液PII a1 ml3 ml-3 ml1 ml
金属混液SII b----1 ml
金属混液P8 c--1 ml--
ビタミンB120.02 μg0.2 μg0.05 μg0.1 μg0.02 μg
ビオチン----0.1 μg
チアミンHCl----10 μg
ビタミン混液S3 d-1 ml-1 mg-
ビタミン混液8A e0.05 ml-0.1 ml--
ニトリロ3酢酸-(10 mg)-7 mg(10 mg)
トリスアミノメタン0.1 g0.1 g0.1 g0.1 g0.1 g
pH7.67.87.67.8-8.07.8-8.0

Laminaria遊走子培養

1. 海藻培養
a. 粗培養 crude culture
b. 単藻培養 single species culture: 生活史を知る時よく使用
c. 無菌培養 bacteria-free culture
2. 必要設備・器具
解剖顕微鏡 dissecting microscope, 実体顕微鏡 stereomicroscope, 培養顕微鏡, キャピラリーピペット(capillary) pipette (CP), ゴム管(吸口付), 腰高シャーレ, 安全カミソリの刃, ペトリ皿, スライドグラス, ガーゼ, 小筆, 培養液, 培養庫(培養室), ピンセット, 濾紙, アルコールランプ, 冷蔵庫
3. 胞子分離・培養
  1. 藻体生殖器官形成部(Laminariaは子嚢群部分)を切り取り、ガーゼでよく拭き藻体付着小動物・他の藻等を除去(生殖器官傷つけない)。糸状藻は小筆で洗浄(滅菌海水中)
  2. 上記藻体断片をペトリ皿に入れ冷蔵庫に移し冷暗処理
  3. 冷培養液を入れたペトリ皿に冷暗処理を行った藻体を入れ遊走子放出させる
  4. 遊走子を実体顕微鏡下で検鏡しつつCPで吸い取り冷培養液を入れたdepression slideに移す
  5. depression slide内にある程度遊走子を入れ、別のdepression slideに冷培養液入れ、中に別のCPを用い遊走子を移す。この操作を数回繰り返すとunialgal cultureになる(倒立型培養顕微鏡用い他藻混入チェックできれば洗浄する。回数少なくてよい)
  6. 以上のように洗浄した遊走子を培養用スライドグラスに冷培養液を数滴たらした水滴中に植え付ける 遊走子付着を(倒立型)顕微鏡で確認し培養液を入れた腰高シャーレにスライドグラスを移す
  7. 腰高シャーレを適当な条件の培養庫に移し培養
海産藻類一般用培地
              Schreiber培地 a  Foeyn培地
    NaNO3          10 mg           10 mg
    Na2HPO4·12H2O   2 mg            2 mg
    海水          100 ml          100 ml
    土壌浸出液 b                    5 ml
  1. 珪藻培養に適
  2. 土壌浸出液: 土壌 1 kgに純粋1000 mgを加え、これを60分煮沸したのち2日間暗所に放置し濾別。濾液600 mlに純粋400 mlを加え使用。常時同じ土を使うことは困難であり栄養面で同一実験を行うことが難しい
Laminaria religiosa
ESP強化海水培地
純粋1000 ml中(pHは7.8に調整)
NaNO3 ___________________ 550 mg
グリセロ燐酸ナトリウム _______ 50 mg
Fe (as EDTA 1:1モルの割合) __ 2.5 mg
金属混液 PII _______________ 25 ml
ビタミン B12 ________________ 10 g
チアミン HCl _______________ 0.5 mg
ビオチン __________________ 5 g
トリスアミノメタン ____________ 500 mg
海藻類に有効な人工合成培地(純粋100 ml)
a. 金属混液PII - 1 mg中: Na2EDTA 1 mg, Fe (as Cl) 0.01 mg, B (as H3BO3) 0.2 mg, Mn (as Cl or SO4) 0.04 mg, Zn (as Cl or SO4) 0.005 mg, Co (as Cl or SO4) 0.001 mg.
b. 金属混液SII - 1 ml中: Br (as Na) 1 mg, Sr (as Cl) 0.2 mg, Rb (as Cl) 0.001 mg, Li (as Cl) 0.02 mg, Mo (as Na) 0.05 mg, I (as K) 0.001 mg.
c. 金属混液P8 - 1 mg中: Na3HEDTA 3 mg, Fe (as Cl) 0.2 mg, B (as H3BO3) 0.2 mg, Mn (as Cl) 0.1 mg, Zn (as Cl) 0.05 mg, Co (as Cl) 0.001 mg, Mo (as Na) 0.05 mg, Cu (as Cl) 0.002 mg.
d. ビタミン混液S3 - 1 ml中: チアミンHCl 0.05 mg, ニコチン酸 0.01 mg, バントテン酸カルシウム0.01 mg, p-アミノ安息香酸1 μg, ビオチン 0.1 μg, イノシトール 0.5 mg, 葉酸 0.2 μg, チミン 0.3 mg.
e. ビタミン混液8A - 1 ml中: チアミンHCl 0.2 mg, ニコチン酸0.1 mg, プトレスシン2HCl 0.04 mg, パントテン酸カルシウム0.1 mg, リポフラビン5 μg, ピリドキシン2HCl 0.04 mg, ピリドキサミン2HCl 0.02 mg, p-アミノ安息香酸0.01 mg, ビオチン0.5 μg, クエン酸コリン0.5 mg, イノシトール 1 mg, チミン0.8 mg, オロチン酸 0.26 mg, B12 0.05 μg, ホリニン酸 0.2 μg, 葉酸 2.5 μg.

            ASP1   ASP2  ASP6  ASP7  ASP12
                   (NTA)            (NTA)
NaCl        2.4 g    1.8 g    2.4 g    2.5 g   2.8 g
MgSO4·7H2O    0.6 g	0.5 g	0.8 g	0.9 g	0.7 g
MgCl2·H2O   0.45 g	-	-	-	0.4 g
KCl         0.06 g  0.06 g	0.07 g	0.07 g	0.07 g
Ca (as Cl-)   40 mg   10 mg   15 mg   30 mg   40 mg
NaNO3   10 mg	5 mg	30 mg	5 mg	10 mg
K2HPO4   2 mg	0.5 mg	-	-	-
K3PO4   -   -   -   -   1 mg
Na2SiO3·9H2O   2.5 mg   15 mg   7 mg   7 mg   15 mg
NaCO3·H2O   -   3 mg   -   -   -
グリセロ燐酸          -  -  10 mg  2 mg  1 mg
   ナトリウム
Fe (as Cl-)   -   50 μg   -   -   -
金属混液PII a	1 ml	3 ml	-	3 ml	1 ml
金属混液SII b	-	-	-	-	1 ml
金属混液P8 c	-	-	1 ml	-	-
ビタミンB12   0.02 μg  0.2 μg  0.05 μg  0.1 μg  0.02 μg
ビオチン	-	-	-	-	0.1 μg
チアミンHCl	-	-	-	-	10 μg
ビタミン混液S3 d     -    1 ml   -   1 mg   -
ビタミン混液8A e    0.05 ml   -   0.1 ml   -   -
ニトリロ3酢酸        -   (10 mg)  -  7 mg  (10 mg)
トリスアミノメタン  0.1 g  0.1 g  0.1 g  0.1 g     0.1 g
pH                  7.6    7.8    7.6    7.8-8.0   7.8-8.0

[ 米国単位 | 業務用単位 ]

単位 (unit)


 合州国(The United States of America)での調査で分からないと悲惨なので、ここに置いておくと便利そう。もっとも、向こうでもインチ尺を調査に持ってきて、ガックりしてるシーンも見たけど。
Def. 真の値(真値) real value: ある物理量に1つだけ存在する値

測定と見積り: 測定器用い物理量測定 → 測定器指度 ≠ 被測定量
Ex. 容量分析: ビュレット読みが目盛に一致することは稀で、目盛と目盛間のメニスカス位置を目測
→ 実測限界: 測定器信頼度の限界 → 真値を得ることは一般に不可能

承認値(標準値、保証値) accepted (true) value, certified value: 「真値」と信じられる値 → 承認値 = 真値
Def. 単位: 量を数値で表すための基準となる約束された一定量 → 実証的性格(現象を人に見せる)

連続量 → 誤差
離散量(個数) → 原理的には誤差のない測定可能 → Ex. 冊、人: 厳密には単位とは見なさない

次元解析 dimensional analysis (unit analysis)

物理量各次元(長さ・質量・時間・電荷等) → 他物理量次元との関係や未知の物理量の次元を解析、予測
次元 (記号は仮): L = 長さ, M = 質量, T = 時間
Ex. ばねにつないだ物体の振動運動

m [次元M] 水平面上に置いた物体の質量. k, ばね定数[MT-2]
垂直に立った壁と物体との間をばねで結ぶ
ばねの自然長状態から物体をx [L, 初期変位]だけずらし静かに手を離す → 物体は振動運動開始
T, 振動周期 [T] → Tを与える式推測 (水平面との摩擦・空気抵抗は無視)
Lを含むのはxのみ → 式に含められない[左辺と右辺は次元が一致せねばならない]
初期変位を含めるならば両辺に同じだけかける必要があり、それならば無くても同じ
次元がTになるようmkを組合わせる方法 = 1式しかない → 次式求まる

T = A√(m/k) [Aは無次元量の定数で次元解析から求められない]

→ 解は運動方程式を解いて求めたものと一致 → 簡単な問題は次元を考えるだけで見通しが立つ
式の次元が合うことは必須 → 式の間違いをチェックする場合も使える

合州国調査のための単位換算


単位換算 (unit conversion): 病院では、体温は華氏、体重はポンド、薬の量は ...
温度
華氏 (Fahrenheit, °F) vs 摂氏 (Celsius, °C)
 厄介だが、ワシントン大学では、常に、°Fと°Cの両方が恒温器に大きく張紙してあった。留学生が増え、こうするしかないんだろうとは思うが(日本もそうなるのか)。
容積 (gallon)
1 liter (l) = 3.785411784 gallon (gal)

1 gal = 4 quarts = 8 pints

質量(重さ) (pound)
1 pound (lb) = 453.59237 grams (g)

1 (short) quarter (= 1/4 hundredweight) = 25 lb
16 oz = 1 lb → 1 ounce (oz) = 1/16 lb

長さ (foot, feet / mile)
1 foot (ft, ′) = 0.3048 (1200/3937) m

1 in (", inch) ≈ 2.54 cm

1 ft = 12 inches
1 yard (yd) = 3 feet ≈ 91.44 cm

1 mile (mi) = 1.609344 km

1 mi = 1760 yd

面積 (acre)
 面積・体積は、単位も違うが、スクエアーなんとかとかキュービックなんとかとなるとお手上げ
1 acre (ac) = 4046.856 m² or 4046.872 m²

1 square mile = 640 ac, 1/4·1/4 square mile = 40 ac

普通は役に立たない単位


 日本の古い単位くらいは、記憶にあってもいいようには思う。

単位名称基準値1 g換算率
貫法
りん0.0375 g5.5435445 厘10 厘 = 1分0.0375
0.375 g0.5543545 分10 分 = 1 匁0.0375 × 10
もんめ3.75 g0.0554354 匁160 匁 = 1 斤0.0375 × 10 × 10(× 1)
きん600 g0.0055435 斤6.25 斤 = 1 貫0.0375 × 10 × 10 × 160
かん3,750 g0.0025665 貫0.0375 × 10 × 10 × 160 × 6.25
ポンド-ヤード
grain (gr)グレーン0.0647989 g15.4323584 gr7,000 gr = 1 lb453.59237/7000 (× 1)
dram (dr)ドラム1.7718437 g0.5644··· dr16 dr = 1 oz453.59237/256
ounce (oz)オンス28.3495 g0.0353··· oz16 oz = 1 lb453.59237/16 (× 1)
pound (lb)ポンド453.59237 g0.0022··· lb2,000 lb =1 t [米]453.59237 (× 1)
short ton [米]トン907,184 g0.0000011··· t453.59237 × 2,000 (× 1)
long ton [英]トン1,016,046 g0.00000098··· t453.59237 × 2,240 (× 1)
その他
troy ounce (oz)トロイオンス31.1035 g0.0321507 oz12 oz = 1 lb31.1035 (× 1)
troy pound (lb)トロイポンド373.242 g0.0026792 lb31.1035 × 12 (× 1)
carat (ct)カラット0.2 g5 ct0.2 (× 1)

匁は真珠の質量。1 lb = 16 oz. (avoirdupois: 常衡)、1 lb = 12oz. = 約373g (troy: 金衡)。トロイオンスは金貨質量(英国では金、銀、宝石質量単位)、1 oz (troy: 金衡) = 480 gr。ダイアモンドはcarat、金はkarat

研究用


SI単位 (国際単位系 international system of units, SI)

= 基本単位 fundamental unit
物理量の大きさを世界共通単位系で表す → 国際(学術・教育)交流 + 産業・社会生活上の利便大

→ 単位系国際的統一: 標準単位 standard unit = SI単位系
Borda, Jean-Charles de (1733-1799), 仏: 数学・物理。放射体運動や流体抵抗研究後、海軍で艦船建造や航海用具改良。メートル法制定、子午線弧の長さの決定に寄与

SI 国際単位系: 国際度量衡総会 (Conference Generale des Poids et Mesures/CGPM, メートル条約最高決議機関) 採択可決 → 日本1974.4導入
単位の定義と具体的に表す標準: 科学技術進歩に伴い最高精度が必要 → 高精度標準を研究
量 (単位記号): 目的と利便さを考慮し選定 → 次元的に独立と見なされる7量
  1. 長さ (m, meter): 1/299792458秒に光が真空中を伝わる行程長
  2. 質量 (kg, kilogram): (重量でも力でもない)単位で国際キログラム原器質量に等しい
  1. 時間 (s, second): 133Cs原子基底状態の2超微細準位間の遷移に対応する放射の9192631770周期の継続時間
  2. 物質量 (mol, mole): 0.012 kg 12C中に存在する原子数と等数の要素粒子(原子・分子・イオン・電子・他粒子)又はその集合体(組成明確)で構成された系の物質量とし、要素粒子又はその集合体を特定し使用
  3. 光度 (cd, candela): 周波数540 × 1012 Hzの単色放射を放出し、特定方向におけるその放射強度が1/683 W/srである光源の、その方向における光度
  4. 熱力学温度 (K, kelvin): 水3重点の熱力学温度の1/273.16 (絶対温度)
  5. 電流 (A, ampere): 真空中に1 m間隔で平行に置いた、無限小な円形断面積を有する無限長の2本の直線状導体長さ1 mにつき2 × 10-7 Nの力を及ぼし合う不変電流
SI補助単位(国際単位系補助単位)
2単位ある。基本単位を用い組立単位を作る際に使用
: 単位名称 (単位記号)
  1. 平面角: ラジアン radian (rad, m·m-1 = 1)
  2. 立体角: ステラジアン steradian (sr, m2·m-2)

誘導単位(組立単位) derived unit

 7基本単位から換算係数(変換係数) conversion factorsを含まない乗除算により導き出せる単位 Ex. km/h
 固有名称をもつSI組立単位: 固有名称と記号が与えられ、基本単位から出発して表現するよりも便利
量, 単位名称 (単位記号, 他SI単位表現, SI基本単位表現)
周波数, hertz (Hz, -, s-1)
力, newton (N, -, mkgs-2)
圧力, pascal (Pa, Nm-2, m-1kgs-2)
エネルギー, joule (J, Nm, m2kgs-2)
仕事率(工率), watt (W, Js-1, m2kgs-3)
セルシウス温度, 摂氏 (°C, K, K)
電気量(電荷, coulomb (C, As, As)
電圧, volt (V, WA-1, m2kgs-3A-1
静電容量, farad (F, CV-1, m-2kg-1s4A2)
電気抵抗, ohm (Ω, VA-1, m2kgs-3A-2)
コンダクタンス, siemens (S, AV-1, m-2kg-1s3A2
磁束, ウェーバ (Wb, Vs, m2kgs-2A-1)
磁束密度, テスラ (T, Wbm-2, kgs-2A-1)
インダクタンス, henry (H, WbA-1, m2kgs-2A-2)
光束, ルーメン (lm, cdsr, cd)
照度, lux (lx, lmm-2, m-2cd)
放射能, becquerel (Bq, s-1, s-1)
吸収線量, グレイ (Gy, Jkg-1, m2s-2
線量当量, シーベルト (Sv, Jkg-1, m2s-2)
単位記号単位記号単位記号単位記号
面積m2 体積m3 密度kgm-3
速さms-1 加速度ms-2 波数m-1
電界強度Vm-1 磁界強度Am-1 電気変位Cm-2 誘電率Fm-1
透磁率Hm-1
エントロピーJK-1 比熱容量, cJkg-1K-1 熱フラックス密度, qWm-2 熱伝導度, lWm-1K-1
物質量濃度molm-3 モルエネルギーJmol-1 比潜熱, lJkg-1
輝度cdm-2 粘度Pas 表面張力Nm-1

非SI単位 (SI以外の単位)

幾つかの単位系があり、定数や式の形が異なる

Ex. f = ma = m·dv/dt = m·d²x/dt² = dP/dt


  基本単位系/定義             長さL  時間T  質量M          電流

  MKS単位系(MKS system)         m        s    kg
  MKSA単位系(MKSA system)       m        s    kg            A
  重量単位系                    m        s    kgf (重量kg)
  CGS単位                      cm        s    g
  英国式単位系 British system

英国熱量単位 British Thermal Unit, BTU (Btu), 1 Btu = 1.055 kJ
メートル法 metric system

  1. 実用性上SI単位と併用可
    分 min, 時 h, 日 d, 度 °, 分 ', 秒 ", リットル l, トン t
  2. 特殊分野で有用 → SI単位併用可
    Ex. 電子ボルト eV, 原子質量単位 u, 天文単位 AU, パーセク pc, バール bar
動力単位系(工学系で使われる)
基本単位 L, T, F(力)、組立単位 [質量] = [FL-1T-2]

g = 9.80665 m/sec²: 1 kgの質量に働く重力 = 1 kg重 = 9.80665 N
組立単位: [力] = [MLT2], [N] = 1 (kg)·1 m/sec²

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