Top
ヘッダー

(2017年1月16更新) [ 日本語 | English ]

数学 (mathematics)






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

量、構造、変化、空間様式研究 → 公理的に定義される抽象的構造について形式論理を共通枠組みとし探究
純粋数学: 数学の伝統的流れに抽象概念を導入(抽象的学問)

17Cの数学

デカルト、フェルマー → 解析幾何学
ニュートン、ライプニッツ - 微積分 calculus

代数学 algebra: 整数論・代数幾何学
幾何学 geometry: 微分幾何学・位相幾何学(トポロジー) topology
解析学 calculus : 微分方程式・確率論・数理統計学

応用数学 applied mathematics: 近代産業諸技術の裏付けとなる理論や他学問との境界領域

コンピュータ数学: 計算機情報理論

索引
近代: 数理統計・記述統計・推測統計

数学を必要とする学問 – 基本的には全分野

  1. 物理学 Ex.. Einstein相対性理論: Rieman幾何学(特殊および一般相対性理論)、ニュートン力学: 微積分
  2. 化学 Ex. 量子論
  3. 統計学 (確率論 probability theory) Ex. 母集団, 無作為抽出, 平均, 偏差, 推定, 検定

記号の整理


ルネサンス以降
+ (正符号, プラス)/- (負符号, マイナス)
1489 Widmann Jhon (+ → ラテン語 et の速記)
xの加法 addition に関する逆元を表すために負符号を用い-xと記す → バランスでx自身を+xと書くこともある
→ 1521 Schreiber Heinrich: 加法(+)と減法(-)の意味に拡張

x + y (和), xy (差) だたし、x - yは通常x + (-y)と定義される

√ (根号, ルート)
1525 Rudolff Christoff 「代数学」 (rootのrが記号の元)
nxxn乗根を表す。nが2のときに単に√xと書くことが多い
= (等号, イコール, equality sign)
Recorde Robert 1510-1558 "The whetstone of witte", 1577 (平行線が元)

Def. 等式: 等号を含む式

⇔ ≠ (不一致, ノットイコール)
≈ (ほぼ等しい, nearly equal, circa): どの位の違いを認めるかは文脈による
÷ (除法, 割る)
1659 Rahn Johann Heinrich → 「x ÷ y」はxyで割った商を表す
"/"も用いられる
. (少数記号)
Stevin Simon 1548-1620: ただし、記号は現在のものと異なる
<, > (不等号 = 大小関係/順序, 小なり/大なり, inequality sign)
x < y」はxyの間に何らかの順序が定まり、xの方が「先」であることを示す

Def. 不等式: 不等号を含む式

≤, ≥ (大小関係/順序, 小なりイコール/大なりイコール)
Bouguer Pierre → 「xy」は「x < yまたはx = y」のこと
≪, ≫ (大小関係, 非常に小/大): どれ位小さい(大きい)かは文脈による
× (乗法 multiplication, 掛ける)
Oughtred William 1574-1660 (現在は*, ·, ×いずれかを用いる)
Σ (シグマ, 加法/無限和), Σi=1nai = a1 + a2 + … + anΣi=1ai
Π (パイ, 乗法/無限積), Πi=1nai = a1 × a2 × … × anΠi=1ai

Ex. n! = Πi=1ni

集合論 (set theory)


集合(標本空間) set, S: ≡ 範囲を定義できる集まり(= 要素が明確)

Ex. 北海道大学学生 (≡: 定義記号)

ラッセルのパラドックス: 自分自身を要素としない(XX)集合Xを全て集めたもの(:= V)は集合ではない
Pr. If Vは集合 → VV or VV (集合でなければこの仮定は意味なし)

1. VVVは自分自身を要素とする集合 → Vの定義よりVV
2. VVVは自分自身を要素としない集合 → Vの定義よりVV
→ 1, 2のいずれも矛盾 → Vが集合であるという仮定不成立

要素(元) element, xi: ≡ 集合に含まれるもの Ex. 北海道大学学生1人1人
外延的表現: 全構成成分を書く Ex. {1, 2, 3}
内包的表現: Sの元のうち、命題P(x)が真であるもの全てを集めた集合(共通性質を示す)

∈: ~に属するin ⇔ ∉: 属さない (∈の否定)
¬: 否定

→ ¬(xS) = xS

Ex. {xS|C(x)} {x|C(x)}, {x| 1 ≤; x ≤ 3, x = integer}

→ ∈ Sは必要なければ省略

要素関係: 集合Sの要素x, yxRy: xyの集合S上の関係を示す

→ 集合S上の関係Rが以下の3つの性質(同値律)を満足する

同値律 (同値関係): Ex. 2本の平行線
  1. 反射律: xRx
  2. 対象律: xRyyRx
  3. 推移律: xRy, yRzxRz
(同値)類: Ca = {x|xS, aRx}
Th. 1: R~SRによる類はSの部分集合として等しいか互いに素かのいずれかであり、Sは互いに素な類の和集合として表される
Th. 2: 集合Sが互いに素な部分集合(≠ 空集合)の和集合として表されるとき、Sの要素a, bが同一の部分集合に属しているとして、それをaRbR~S
Pr. 1:_ Ca =set {x|xS, aRx}, Cb =set {y|yS, aRy}

→ (a) CaCbφ, (b) CaCb = φ

(a) xCaCbxCaaRxaRzxRaaRzxRz … (1)

同様にyRz … (2)
(1), (2) → yRxbRy, yRxbRxxCbCaCb … (3)
同様に yCaCbCa … (4)
(3), (4) → Ca = CbSは互いに素なる和集合 //

(b) 逆に(S = Cx1Cx2Cx3∪ …)∩(CxiCxj = φ)

同じ類に属するという関係をRで表す
RSの上の同値関係
即ち、x, y, zS
(1) xRx成立、(2) xRyyRx成立、(3) xRy, yRzxRz成立 //

⇒ 集合は互いに素である類に分類できる

類別: 互いに素である類に分類すること
代表: 各類からそれぞれ任意に1つづつ取り出した要素

空集合 empty set, φ, ∅ or {}
読み: 空集合, ファイ
≡ 元を1つも含まない集合 → 全ての集合の部分集合

Ex. {x: x2 + 1 = 0} = ∅

集合系 system of sets
≡ ある集合Sの元が全てそれ自身集合である集合S
冪(べき)集合 power set
≡ ある集合Aの部分集合を全部集めた集合, 記号P(A)

集合X = ∅ → P(X) = {∅} [P(X) = ∅とはならない]

部分集合系, Si
≡ ある1つの普遍集合Xのベキ集合P(A)の任意の部分集合から成る集合系

ベン図 Venn diagram

Venn J (英, 論理学)
集合関係を全体集合を長方形で部分集合を円で表した図
  1. 代数的構造 (演算)
  2. 順序数 (大小)
  3. 連続性
Def. 1) AB: AB真部分集合 proper subset:

ABbBbA (∀: 任意の要素)

Th. 推移律: 集合A, B, C. AB, BCAC (Pr. trivial)
Def. 2) AB: ABの部分集合 subset
Def. 3) 相等 A = BABは等しい certification:

aAAB, bBbA, ABA = BAB

= [等しい、イコール] 集合の一致 ↔
≠ [等しくない、ノットイコール] 集合の不一致 → =の否定

Def. 集合演算
  1. 合成集合(和集合, 結び) union, join or sum group [∪: または, カップ, join]
    STxiSTxiS, xi どちらか一方成立
    直和集合: S + T → 「ST」に同じであるが、ST = を暗黙に説明
    [+: 足す]
  2. 共通集合(積集合, 共通部分, 交わり) intersection, meet [∩: かつ、キャップ]
    ST, xiSTxiS かつ xiT 両方成立

    AB ≠ ∅ → 交わる ⇔
    AB = ∅ → 交わらない (互いに素 disjoint), ABは素

  3. 補集合(差集合) difference: STST
    [ST, S¥T: 差集合]をTSに関する補集合
    → 記号: C(S) or Sc = T
    xSTxSかつxT 成立(xS 成立、aT 不成立)
  4. 直積集合 product group: S×T = {(x, y)|xS, yT}, (x, y) 順序対 (x, y) ≠ (y, x)
  5. 冪(べき)集合 → 冪集合の要素はそれ自体が集合
    集合S → 冪集合 S2, or P(S)
    Ex. S = {1, 2, 3, 4, 5}, T = {1, 3, 5, 7, 9}, U = {1, 2, 3}, V = {1, 2}

    ST = {1, 2, 3, 4, 5, 7, 9}
    ST = {1, 3}
    SU = {4, 5}
    U2 = {φ, 1, 2, 3, (1, 2), (1, 3), (2, 3), (1, 2, 3)}
    U×V = {(1, 1) (1, 2) (2, 1) (2, 2) (3, 1) (3, 2)}

  6. 商集合[/, オーバー]: S/~は、集合Sの同値関係~により定まるSの商集合を表す
set theory 基本公式
AA = A, AA = A [冪等法則]
AB = BA, AB = BA [交換法則]
A∪(BC) = (AB)∪C, A∩(BC) = (AB)∩C
A∪(BC) = (AB)∩(AC), A∩(BC) = (AB)∪(AC) [分配法則]
A∪(AB) = A, A∩(AB) = A [吸収法則]
(AC)C = A [復元法則]
(AB)C = ACBC, (AB)C = ACBC [de Morganの法則]
集合論と確率論は密接に関係

集合論と確率論の用語の対応

記号    集合論    確率論               (備考)
Ω      全体集合  標本空間             (必ず起こる事象に対応)
∅       空集合    空事象               (決して起こらない事象)
ω∈∅   Ωの要素  状態 state of nature (根元事象)
AF    Fの要素   事象                 (状態の集まったもの)
Ac      補集合    余事象
∪Ai    合併集合  和事象               (∪i=1nあるいは∪i=1)
∩Ai    共通部分  積事象               (∩i=1nあるいは∩i=1)
AB=∅  互いに素  ABは排反事象
AB    部分集合  Aが起こる時Bも起こる

写像 (mapping)


Def. 写像: ƒ: AB, ƒ(x) = yyをƒによるxの像(値), xをƒによるyの原像

CA, DB, ƒ(C) = {ƒ(c)|cC}, ƒ-1(D) = {aA|ƒ(a) ∈ D} → set theory

それぞれƒによるBの像, ƒによるDの原像

Def. 制限写像 f|c: f|c(c) = f(c) → fの作用をC (CA)に制限することでCからBへの写像ができる
AからBへの写像f, g, aA, f(a) = g(a) → f = g, そうでなければfg
Def. 単射 injection: f: AB, a, bA

f(a) = f(b)ならば常にa = bであれば単射 → Def. |A| ≤ |B|
Def. 全射 surjection: f(a) = b

Def 1. f: AB (or AfB, 文脈上明らかならf省略), a1a2, f(A) ≠ f(B) →

fAからBへの1対1対応(写像)

Def 2. 全単射 bijection: fが全射かつ単射 = 1対1対応(一意対応) one to one correspondence

y = f(x): A = [a, b] →

B [Afの定義域 domain, B ≡ fの値域(終域) range]

Ex. A = {1, 2, 3}, B = {a, b, c, d}

{f(1) = c, f(2) = a, f(3) = d},
{g(1) = b, g(2)= d, g(3) = b},
{h(a) = 2, h(b) = 1, h(e) = 2, h(d) = 3}
f, gAからBへの写像, fg
f: ABは単射であるが全射ではない
g: ABは単射でも全射でもない
h: BAは全射であるが単射ではない

Q. A = (0, 1], B = [1, ∞), xA, f(x) = 1/xfAからBへの全単射
Pr. 0 < x ≤ 1 → 1 ≤ 1/x, 1/xBfAからBへの写像

1) yB → 1 ≤ yfは全射
2) x1, x2A, x1x2 → 1/x1 ≠ 1/x2fは単射
→ 1), 2)より全単射 //

Def. 対等: 集合X, Y間に全単射 f: XYXYは対等
Def. 濃度: 集合 X, Yが対等 → |X| = |Y| (XYの濃度は等しい)
Def. 有限集合 finite set, X ≠ ∅: m 自然数, |X| = |{1, 2, … m}|

→ |X| = m (Xの濃度はm)
Def. ∅: 有限集合 → 濃度は0

Def. 無限集合 infinite set: Xは有限集合ではないとき
Th. (Bernstein): X, Y, |X| ≤ |Y|, |Y| ≤ |X| → |X| = |Y|
Th. 集合X → |X| < |P(X)|
Pr. ƒ: Xx → {x} ∈ P(x) → |x| ≤ |P(X)| (|X| ≠ |P(X)|を示す)

If g: XP(X), V =put {xX|x ∉ g(x)} ∈ P(X)
g → 全射 → g(v) = V, vX
If vVvg(v) = V
If vVvg(v) = V … 矛盾 //

Def. 冪集合の濃度: P(X) = 2Xの濃度 → 2|X|
Def. 合成写像(積), fg [読み まる、コンポジット]

写像fと写像gの合成 → f○g = f(g(x))

合成順序を逆に定義する(g(f(x)))流儀もある

積(合成写像): f: AB, g: BC,

aA, f(a) = bB, g(b) = cC
g(f(a)) = cgfと表す

Def. 順序対: 順序を考慮に入れた対

Ex. ab → (a, b) ≠ (b, a) → 順序列(a, b)

Def. 集合族: {Uλ|λ ∈ Λ}, 添字集合: Λ
Def. 直積: A × B = {(a, b)| aA, bB}

Case P × P = P2 [A × BB × A]
(a, b), (c, d) ∈ A × B, a = c, b = d → (a, b) = (c, d)

Def. 相等: f: AB, g: ABf(a) = g(a), or f = g
Def. 恒等写像f, f: AAAの変換 [xx自身に写す写像]

→ 1A: AA, 1A(x) = x と表す

Def. 逆写像(s.s.): f(a1) ≠ f(a2) → f(a) = b, g(b) = a, g: BA (≡ f-1)

f(a) = bf-1(b) = a
(f-1)-1 = f, f-1f = 1A, ff-1 = 1B

Def. 関数 function: Rの部分集合からRへの写像 (xyを定める規則)

Euler: 定義域 = 関数が数学的意味を持つよう暗黙中に定められる → ゼロ点 zero point 定義されない
Def. Map(S, T) [読み マップ]: SからTへの写像を全て集めた集合
Def. fのグラフ: {(a, f(a)| aA} ⊆ A × B

線形変換(一次変換) linear transformation
am = an (m < n), an-m = e, at = t, tNDef. 位数 order: tのうち最小のもの(ある群の元の個数) → o(a) = tと表す

群の元xに対しordxxの生成する巡回群の位数を表す


ブラックボックス black box


入力 input, x[___ƒ___] → 出力 output, y = ƒ(x)
____________ブラックボックス
ブラックボックスモデル: 入力と出力の関係のみを扱う → 箱の中は無視
Def. 関数 function: yxに対して決まっている
          Ex. 1    Ex. 2
  Input   x        x            1  2  3 …  7  8  9 …
  Output  2x + 1   x + x + 1    3  5  7 … 15 17 19 …

ブラックボックス上は、Ex. 1, Ex. 2は同じ関数となる

関数結合: ブラックボックスƒに入力し、その出力をブラックボックスgに入力し、その出力を最終出力

→ 2個のブラックボックスを結合したものは、やはり1つのブラックボックス

数の集合


数 number: 数量を表すために用いる抽象的概念

⇔ 数字 ≡ 数を表す記号(混同されるが、本質的に異なる)

Ex. リンゴ1個とミカン1個は異なる事実 → 共通するものを見出し、それを1と名付ける

1という数それ自体はリンゴやミカンではないし、それが存在するという事実を指す訳でもない。まして縦や横に引かれた短い線分を言うわけではない

四元数, H or
複素数 complex number, C or (正確には複素数全体の集合。以下同)

実数 real number, R or

有理数rational number, Q or : 整数の比で書ける数

整数 integer (number), Z or

正数(正の整数) (= 自然数 natural number), N or
0
負数(負の整数)

分数 fractional number: 分母 denominator と分子 numerator を整数で表わすことができる数

有限小数 finite decimal
循環小数 recurring decimal Ex. 0.123 (123: 循環節 recurring period)

純循環節 pure recurring period: 循環節が小数第1位から始まる
混循環節 mixed-recurring period: 純循環節ではない → 有限小数と循環小数の和

無理数 irrational number: 循環しない無限小数 infinite decimal

√2 = 1.41421356 一夜一夜に人見頃____√3 = 1.7320508 人並に奢れや
√5 = 2.23620679 富士山麓にオーム鳴く_√6 = 2.44949 二夜しくしく / 似よよくよく
√7 = 2.64575 菜に虫いない___________√8 = 2.8284271 ふわふわ世に無い
√10 = 3.16227三色に鮒

虚数 imaginary number, (i, i2 = -1)

小数 decimal (fraction): (s.s.)

s.l. 絶対値が1より小さく零でない実数を位取り記数法で表したもの
s.s. 整数ではない実数を位取り記数法で表したもの
→ 帯小数: 整数の部分が零でない

Th. M, 偶数 → M~N
Pr. f: NM, f(n) = 2n (nN), xMx = 2n = f(n) ∴ fは全射

n, mN, nm → 2n ≠ 2m, f(n) ≠ f(m) ∴ fは単射
fは1対1対応でありM~N //
(MN)∧(M~N) → 無限集合の特徴(有限集合では起こりえない)

Th (拡張). AN, Aは無限集合, A~NTh (拡張). N~Z
Def. 可算濃度(可付番濃度) ℵ0, アレフ・ゼロ:

Nの濃度 → |N| = |Z| = |Q| = ℵ0

Def. 可算集合(可付番集合, 可算無限集合): Nと対等な集合 Ex. Z, Q
1) (a, b), (a, bR), a < b → (a, b)~R ↔ 2) (0, 1]~N
Pr. (2) (0, 1]各元は無限小数0.x1x2x3 … で一意的に表される(xi = 0, 1, 2, …, 9の整数, xm ≠ 0となるm存在)

有限小数は0.x1x2xn = 0.x1x2 ···(xn – 1)999 … (xn ≠ 0)
If. Nから(0, 1]への1対1対応存在, f(n) =set bn = 0.xn1xn2xnm …, (0, 1] = {b1, b2, b3, …}
nN, xnn = 1 or xnn ≠ 0
an, xnn = 1
*** 書きかけ ***
//
→ 無限大は全て対等とは限らない

Def. 連続体濃度 , アレフ: Rの濃度
Th. 0 = |N| = |Z| = |Q| < |R| = |(a, b)| =
Pr.

*** 書きかけ ***

Def. 絶対値 absolute value, |x| < a (a > 0) → –a < x < a
Th. 三角不等式triangle inequality, |a + b| ≤ |a| + |b|
Pr. –|a| ≤ a ≤ |a|, –|b| ≤ b ≤ |b|

∴ –(|a| + |b|) ≤ a + b ≤ |a| + |b| → |a + b| ≤ |a| + |b|
// = Q.E.D. (L)

Th. a =set ab → |(ab) + b| ≤ |ab| + |b| → |a| – |b| ≤ |ab|
Ex. 3x, ax
term ≡ 数・文字の掛算で表す1つの単位
係数 coefficient ≡ 項中の変数以外の数や文字(Ex. 3, a)
Def. 式 expression: 数学的対象を表わすために記号を連ねたもの
Def. 単項式 monomial: 数字と文字を掛けあわせただけもの
Def. 次数 degree: 文字を何個かけたかという数

→ degf [ディグリー, デグ]: 多項式fに対しdegfはその次数を表す
Ex. 5x3 → (xの次数3次) = 次数3
Ex. 2xy2z4 → (xの次数1次 + yの2次 + zの4次) = 次数7

Def. 多項式 polynomial (整式): 単項式の和で表される (= 加法と乗法のみで作られる式) → 多項式の次数: 多項式に含まれる単項式の次数の最大のもの

Ex. x3 + 4xy2 + 5z4 + 7 → 次数4 (xの次数3、yの次数2、zの次数4) → 4次多項式

Def. 同次式: 多項式中の単項式の次数がすべて同じ
方程式の次数: 方程式の未知数の次数

Ex. 2次方程式 = 未知数の次数が2次

Def. 有理式 rational expression (分数式fractional expression): 2つの多項式の商で与えられる式
Def. 合同式 congruence equation: a, bN, ab (mod m) → amを法 modulus として合同 congruence

Ex. 17 – 5 = 1 × 12 → 17 ≡ 5 (mod 12)

Def. 斉次一次式: x1, x2, …, xn

f(x1, x2, …, xn) = c1x1 + c2x2 + … + cnxn
Ex. ベクトルx = (x1, x2, …, xn), 0 = (0, 0, …, 0) →

f(x + y) = f(x) + f(y), f(cx) = cf(x), f(Σi=1ncixi)
= Σi=1ncif(xi), f(0) = 0

群論 (group theory)


集合 M: 演算(符号sign) *を考える (四則演算 four arithmetical operations)

積 product, c = ab ⇔ 商 quotient, a = c/b (b ≠ 0) (除法 division)
和 sum, a + b = c ⇔ 差 difference, a = cb (減法 subtraction)

Def. 群: 以下の4条件を満たすとき集合Mは*について群を作る
  1. Ma*bMは演算に関して閉じている
  2. Ma, b, c, (a*b)*c = a*(b*c) → 結合法則(律) (combination law, association law)
  3. Ma, a*x = a, xM, xを単位元, x = eとおく → 単位元存在
  4. Ma, a*y = e, yM, yを逆元 → 逆元存在
→ モノイド monoid: 1-3を満たす
Th. 単位元・逆元は1つしか存在しない →

Def. 単位群: 単位元のみの部分群(eと表す)

Pr. ax = e, x'y' = e

ey = (ax')y' = a(x'y') = ae = a, ea = e(ey') = (ee)y' = ey = a

→ 逆元(乗法): ax = xa = e

Def. x =set a-1 ≡ 逆元

Def. 可換群(アーベル群): 交換法則(律) (commutative law) x*y = y*x成立する (xyは交換可能) 演算集合
Def. 加群: 可換群中、算法が加法(+)で表され交換法則が成り立つ演算集合 (単位元"0")

移項 transition: 一方にある項を、符号を変えもう一方の項に移すこと Ex. a + b = ca + b c = 0

Def. 有限群: 群 G = 有限集合

Def. 位数: Gの要素の個数nのこと → |G| = n

Def. 部分群: HG, 部分群HGと同じ演算に関し群をなす → HGの部分群(G自身も部分群)
Th. Hが群Gの部分群である条件: a, bHab-1H
Pr. aHaa-1 = eH. ea-1 = a-1H. a, bHa(b-1)-1H
Th.Gの有限部分集合Hが部分群になるための条件: a, bHabH
Pr. a, a2, a3, … ∈ H. as = at (s < t)なるs, t (integer)存在

If at-s = e
1) ts = 1 → a = e, a-1 = aH
2) ts ≥ 2, at-s = at-s-1a = ea-1 = at-s-1H
//

Ex. 整数 ⊂ 有理数 ⊂ 実数 ⊂ 複素数 → 順次部分群となる
表. 数の集合: 交換法則 a*b = b*a (○ = 群を作る, ×, 群を作らない)
          加法 乗法           群G, 要素 n
  自然数  ○   ×             有限群 = 有限集合
  整数    ○   ×                 位数 → nの個数 → |G| = n
  有理数  ○   ×(≠ 0 → ○) 無限群 = 無限集合
  実数    ○   ×(≠ 0 → ○)
  複素数  ○   ○
x⌋ フロアー (floor function): 実数x に対し⌊x⌋はxを超えない最大の整数を表す
x⌉ セイル (ceil function): 実数xに対し⌈x⌉はxを下回らない最小の整数を表す
Th. 因数定理: xの整式P(x), P(a) = 0 → P(x)は(xa)で割切れる ⇔ P(x)が(xa)で割切れるならP(a) = 0

Ex. f(x) = x3 - 6x2 + 11x –6, f(1) = f(2) = f(3) = 0 →
f(x)は(x - 1), (x - 2), (x - 3)で割切れる

Def. 巡回群: 群G, nG, nam (a, m: integer)

[記号] 〈•〉 [山括弧] 生成する部分群(巡回群): 群G, SG → 〈s〉はSの生成する部分群

Case. Sが一元集合S = {x} → 〈x〉とも書く(= xの生成する巡回群)

Def. 自己(準)同型
  • Auto(G) [オート] 自己同型群: Gのそれ自身に対する同型 automorphism 全体からなる群
  • Inn(G) [インナー] 内部自己同型群: Gの内部自己同型 inner automorphism 全体からなる群
  • End(G) [エンド] 自己準同型群: Gのそれ自身に対する準同型 endomorphism 全体からなる集合(モノイド)
Def. 核(零空間)

Ker [カーネル] 核(零空間): 群や環の準同型、ベクトル空間間の線形写像 φ に対しKer φはその凖同型の核

Def. 環: 演算·(×)と+につき、それぞれモノイドと加群をなし、分配法則(律) x·(y + z) = x·y + x·zを満たす演算集合
Def. 体: 可換環でかつ乗法についても逆元をもつ集合

Ex. 有理数全体の集合(0を除く)、実数全体の集合(0を除く)、n次正則行列全体の集合

整数論 (number theory)


整数の除法

Def. 自然数 N: 1から始まり1を足すという操作で作られる数の集合
Th. ANmin(A)
Th. AN, 1 ∈ A, xA, x + 1 ∈ AA = N (数学的帰納法の原理)
Th. ε < bb < na, n (加法と乗法の定義)
Th. (除法の原理) aZ, 0 < bZ

a = qb + r, 0 ≤ rb, 1qZ, 1rZ

Pr. qba < (q + 1)bq exist

*** 書きかけ ***
Def. 倍数
Def. 約数
Def. [記号]
mod, % [モジュロ]: x mod yxyで割った余り (x % y → コンピュータ分野で用いる記法)
| [割り切る]: x | yxyを割り切る

Def. 素数 prime number: 自然数で1とその数自身のほかに約数 divisor を持たない数(1 ∉ 素数)
⇔ 合成数 composite number ≡ 素数以外の自然数 Ex. 全ての偶数

偶数 even number ≡ 最小の素数2で割り切れる数 = 2の倍数 multiple
⇔ 奇数 odd number ≡ 偶数でない数

「整数論の基本定理」
各合成数は順序を除いて同じ素数分解に到達する
Th. 素数の無限性: 素数は無限個存在 → 素数の平均分布
Pr. (背理法) – ピタゴラスにより証明される

if n [全素数の数] →set finite, p1, p2, p3, …, pnn < N =Def p1·p2·p3pn+1 → 仮定よりNは非素数、即ち合成数
N/pi = pi·f(pi) + 1 → piNは割り切れない
→ 1) Nは素数, Nn, 2) nの中に新しい素数存在 [いずれにしても矛盾] → 仮定否定: n, 無限 infinite
//

互いに素な数: 1以外に共通な約数を持たない2つの数

Def. 完全数: 自分自身を除く全ての約数の和が元の数に等しい Ex. 6 = 1 + 2 + 3
Def. 過剰数: 元の数より大きい Ex. 18 < 1 + 2 + 3 + 6 + 9
Def. 不足数: 元の数より小さい Ex. 10 > 1 + 2 + 5
Def. 親和数: abの自分自身を除く全ての約数の和であり、逆もまた成立 Ex. 220と284

Th. 素因数分解f actorization into prime numbers: 合成数は素数の積で表せる [一意性 uniqueness がある]
エラトステネスの篩 Eratosthenes's sieve: 自然数Nまでの全ての素数を求める方法

2の倍数(偶数)を消去 → 3の倍数を消去 → [√N]まで繰り返す(完了)

[N]: Nを越えない最大の整数 (ガウスの記号 Gauss's symbol)

最大の素数: 2001年現在26972592 – 1 → メルセンヌ数(2M – 1)になる
→ 今後もより大きな素数が発見される (素数は無限に存在)

合同

整数の合同関係 → 法となる数を併記 Ex. nm (mod d) → nmdを法として合同

幾何学 (geometry)


図形や空間の性質について研究
ユークリッド幾何学 Euclidean geometry: ユークリッドの5公理と5公準に基づく幾何学

平面幾何学 plane geometry = 二次元を扱うユークリッド幾何学
立体幾何学 solid geometry = 三次元を扱うユークリッド幾何学

微分幾何学 differential geometry: 微分を用いた幾何学
位相幾何学, トポロジー topology: 形を扱う数学分野

形(空間)を連続変形しても保たれる特性扱う → 一見無秩序な形中から秩序性見出し記述
フラクタル幾何学 fractal topology: 曖昧な形を記述 → 数理的には非整数次元を有することが可能な形を扱う

Fractus (L): 「壊れる」という意味。複雑で手に負えないというニュアンス

代数幾何学 algebraic geometry: 代数的手法を用いた幾何学

ユークリッド幾何学 (Euclidean geometry)


5公理 (five axioms)

Ax 1: 同一のものに相等しいものは、また互いに相等しい
Ax 2: 相等しいものに相等しいものを加えると、結果もまた相等しい
Ax 3: 相等しいものから相等しいものを引けば、結果もまた相等しい
Ax 4: 互いに相重なるものは相等しい
Ax 5: 全体は部分より大きい

5公準

  1. 結合の公準(直線が点を通る、点が直線上にあるといった関係の公準): 任意の点とこれと異なる他の任意の点とを結ぶ直線を引くことができる → 2点は1本の直線を定める ⇔ 2直線は1点を定める

    → 対称性 = 双対原理

  2. 順序の公準(点や直線の関係の公準): 任意の線分はこれを両方へ無限に延長できる
  3. 連続の公準(極限に関した公準): 任意の点を中心として、任意の半径で円を描くことができる
  4. 合同の公準(線分の長さ、角の大きさ等に関する公準): 直角は全て相等しい
    ≡ 合同: 三角形の合同関係や整数の合同関係などを表すために広く使われる
  5. 平行線の公準(平行線の公準, 定理): 直線LとL上にない点Pが与えられたときPを通りLに平行な直線はただ1つ存在 → ユークリッド幾何学の平行線
Def. ユークリッド空間 (計量空間): 平行線の公理を満たす空間

n次元ユークリッド空間: Rnに距離を定義した空間 → 否定した公理系でも矛盾は生じない
= n本の軸が原点 origin で垂直に交わる空間

⇔ 非ユークリッド幾何学 = 非Euclid公理: Euclid幾何とは別公理系で行う幾何学 (Euclidを否定するのではない)
  1. 双曲幾何学(ロバチェフスキー・ボリアイ幾何学): 平行線の公理を「…は無数に存在する」と定義(双曲面上を定義) → 平面上で直線lの外の1点Pを通ってlに平行な直線は無数に引ける
  2. リーマン幾何学(楕円幾何学), Riemann GFB 1826-1866: 球面上を定義 → 球上2対心点を1点とみなす
    与えられた直線上にない1点を通る平行な直線は存在しない →
    ユークリッドの平行線の公理成りたない Ex. 全経線は極で交わり平行な直線ない
Def. 相似, ∝: ある図形を何倍かに拡大(縮小)した図形は元の図形と相似する
Th. 三角形の相似条件: ΔABC ∝ ΔA'B'C' geometry
  1. 3辺の比が等しい, a:a' = b:b' = c:c'
  2. 2辺の比が等しく、その挟角が等しい, b:b' = c:c', ∠A = ∠A'
  3. 2角が、それぞれ等しい, ∠A = ∠A', ∠B = ∠B']

空間

Def. トポロジー空間 topological space: 集合に要素同士の近さや繋がり方に関する情報を付け加えたもの

→ 要素の相対的な位置関係のみを扱う
位相幾何学: 柔らかい幾何学

立体幾何学 (solid geometry)


Leonardo da Vinci 1456-1519: 遠近画法(透視法)完成 →
Durer 1471-1528: ドイツに紹介
geometry
多面体
Def. 有限個の点の凸包: 3次元空間内に点をばら撒き、それらの点を含む体積最小の凹みのない立体図形
Def'. 有限の半空間の共通部分: 3次元空間内を幾つかの平面で切り取った立体図形

頂点(頂上) vertex: 多面体の角

Def. 正多面体
  1. 全ての面が合同な正多角形
  2. 各頂点に集まる辺の数が全て等しい

= 正4面体、正6面体、正8面体、正12面体、正20面体

射影幾何学

無限遠直線 ≡ 交わらない線が交わるように見える水平線

→ 全ての無限遠点は無限遠直線(水平線)を構成
→ 任意の2直線は、だた1点で交わる
点: 位置を定める → 無限遠点: 方向を定める

射影 projection: 物体に光を当て、その影を映すこと、および、その影のこと
正射影(直交射影) orthogonal projection: 投影面に垂直な平行光線による射影
Th. 立体射影の3性質: 単位円 ≡ 単位直径1 (赤道 = WE = 1) → 半径 = 1/2
1. 緯度は同じであるが反対の緯度を持つ2つの地図上の互いに反転している2点に写す
1'. 球の赤道面に関する鏡映は地図の平面における反転に対応する Pr. 2点をP, Qとし、それぞれの緯度をα, -αとする。

geometry
∠ENPと∠EOPは同じ弧EP → ∠ENP = α/2
∠ENQと∠EOQは同じ弧EQ → ∠ENQ = α/2
∠ENSと∠EOSは同じ弧EP → ∠ENP = α/4
→ ∠PNS = α/4 + α/2, ∠QNS = α/4 – α/2
SQ' = tan(α/4 – α/2) = (1 – tanα/2)/(1 + tanα/2)
SE' = tan(α/4) = 1
SP' = tan(α/4 + α/2) = (1 + tanα/2)/(1 – tanα/2)
→ SP'·SQ' = 1 → P', Q'は互いに反転
//

2. 立体射影は球上の各円を地図上の円または直線の上へ写す(and vice versa)
3. 立体射影は等角である(角を保つ)
Pr. [地図平面上の2曲線が∠α/で交わる → 球面上のそれらの像の曲線も∠α/で交わる → 射影は角を保つ]
Th. メラネウスの定理(平面): (DA/AC)·(CB/BF)·(FE/ED) = 1
Pr. DF//CG

DA/AC = ED/GC, CB/BF = CG/FE
2式を掛け合わせる
//

Th. メラネウスの定理(球面)

(sinDA/sinAC)·(sinCB/sinBF)·(sinFE/sinED) = 1
sinDAは弧DAの中心角
以下も同様

geometry geometry
geometry Th. 球面三角形の基本性質

ΔABC, π < ∠A + ∠B + ∠C < 3π
r: 球の半径 → ∠A + ∠B + ∠C = π + S/r2

Th. トレミーの定理: AB·CD + AD·BC = AC·BD
Pr. ∠BAC = ∠EADとなる点Eをとる

→ ΔADC ∝ ΔABE, ΔADE ∝ ΔACB
→ AB·CD = AC·BE, AD·BC = AC·ED
2式を加える
//

geometry Th. 複比の射影不変性: AD/DC·BC/AB = A'D'/D'C'··B'C'/A'B'

geometry

Pr. trivial //
→ 球面: (sinAD/sinDC)·(sinBC/sinAB) = (sinA'D'/sinD'C')·(sinB'C'/sinA'B')
立体投影法
球: x2 + y2 + z2 = r2

r ≡ 半径

球上の点P(x, y, z), 平面状の点Q(x', y', 0) →

x = 2r2x/(x'2 + y'2 + r2)
y = 2r2y/(x'2 + y'2 + r2)
z = (x'2 + y'2r2)r/(x'2 + y'2 + r2)
geometry

Pr. ax + by + cz + d := 0

(cr + d)(x'2 + y'2) + 2ar2x' + 2br2y' – (cr + d)r2 = 0
つまり球面上の円の像は平面(赤道面)上の円となる
//

Th. 立体投影は等角性を持つ
ヘロンの公式: ΔABC, 各辺 a, b, c, 面積 a + b + c :=2s

→ 面積, S = √s(sa)(sb)(sc)

初等関数 (elementary function)


陽関数 y = f(x)

x ≡ 独立変数 independent variable (引数 argument)
y ≡ 従属変数 dependent variable

陰関数 f(x, y) = 0

Ex. x2 + y2 = 1, xを与えたときこの方程式を満足するyの値は1つとは限らない
媒介変数表示

Ex. x = t + 1, y = t2t消去可能: tを媒介変数とする表示

代数関数 algebraic function: f(x, y) = 0, f(x, y) → x, yの多項式

一般に陰関数 fn(x)yn + fn–1(x)yn–1 + … + f1(x)y + f0(x) = 0で表わせる
→ 代数関数 = 有理関数 + 無理関数
fi(x), ni ≥ 0はxのみの多項式でfn(x)は恒等的には0ではない

初等超越関数 transcendental function

≡ 代数関数ではない関数

Ex. 三角関数、指数関数、対数関数

初等関数 = 代数関数 + 初等超越関数
Def. limxaf(x) = l
lf(x)の極限値 or f(x)はlに収束 ⇔

ε > 0, δ > 0, 0 < |xa| < δ, xD for all x → |f(x) – l| < ε
D: 変域
f(x): 一価関数 = xの像が1つの場合(そうでない場合は多価関数)

Def. 指数関数 exponent function: y = ax (a > 0, a ≠ 1)

x: 指数 exponent, a: 底 base
表記法: y = ex, or y = exp(x)

Def. e, ネイピア数 Napier's constant or オイラー数 Euler's number
e = limx→∞(1 + x)1/x ≈ 2.718281… [無理数]
Law 指数法則 exponential law →

axay = ax+y, (ax)y = axy, (ab)x = axbx (b > 0), ax > 0

a > 1 → 狭義単調増加, limx→∞ax = +∞, limx→-∞ax = 0
0 < a < 1 → 狭義単調減少, limx→∞ax = 0, limx→-∞ax = +∞

∴ (-∞, +∞) continuous

Def. 対数関数 logarithmic function: f(x) = y = ax (a > 0, a ≠ 1) →

x = ay exist → logax (0, +∞)

a = 10 → 常用対数 common logarithm
a = e → 自然対数 natural logarithm
対数グラフ logarithmic chart

logaxy = logax + logay (x, y > 0), logaxy = ylogax, loga1 = 0

a > 1 → 狭義単調増加, limx→0+ax = -∞, limx→∞ax = +∞
0 < a < 1 → 狭義単調減少, limx→0+ax = +∞, limx→∞ax = -∞

∴ (0, +∞) continuous

function

Def. 冪(べき)関数 power function: f(x) = xα = aαlogax (x > 0) →
Th. (0, +∞) ∋ xα, 単調連続関数
Ex. limx→∞(1 + a/x)x = ea
Pr. a/x = 1/y → (1 + a/x)x = (1+ 1/y)ay = ((1 + 1/y)y)a continuous

x → +∞, a > 0 → y → +∞, a < 0 → y → –∞
∴ (1 + 1/y)y = e
//

Def. 三角関数 trigonometric function
function 正弦 sine: sinθ = y/r
余弦 cosine: cosθ = x/r
正接 tangent: tanθ = x/y = sinθ/cosθ
余接 cotangent: cotθ = x/y, = 1/tanθ
正割 secant: secθ = r/x, = 1/cosθ
余割 cosecant: cosecθ = y/x = 1/sinθ
tanθ = sinθ/cosθ, cotθ = cosθ/sinθ
sin(–θ) = –sinθ, cos(–θ) = cosθ, tan(–θ) = –tanθ
sin2θ + cos2θ = 1, 1 + tan2θ = sec2θ, 1 + cot2θ = cosec2θ
弧度法 circular method
Def. 1ラジアン radian = 180°/π ≈ 57°.3' (180° = π radian) → 1° = π/180

l = θ = r/lS = 1/2·r2θl上に点P(x, y)をとるとき
(弧 r = 半径 radius, θ = 中心角, 弧長 = l, 面積 = S)

周期 cycle: sinθ, cosθ, secθ, cosecθ → 2π, tanθ, cotθπ

→ sin(π/2 – θ) = cosθ, cos(π/2 – θ) = sinθ, sin = 0

limθ→0(sinθ/θ) = 1, |θ| ⟨⟨ 1 → sinθθ

Def. ΔABC, AB = a, BC = b, CA = c, ∠A, ∠B, ∠C →
Th. 正弦定理: a/sinA = b/sinB = c/sinC = 2R (R: 外接円の半径)
Th. 余弦定理

a2 = b2 + c2 + bccosA
b2 = a2 + c2 + accosB
c2 = a2 + b2 + abcosC

Th. 加法定理 (the sum identity)

sin(x ± y) = sinxcosy ± cosxsiny
cos(x ± y) = cosxcosy –(±) sinxsiny
tan(x ± y) = (tanx ± tany)/(1 –(±) tanxtany)

2倍角公式

sin2x = 2sinxcosx
cos2x = cos2x – sin2x = 2cos2x – 1 = 1 – 2sin2x

3倍角公式

sin3x =3sinx – 4sin3x
cos3x = 4cos3x – 3cosx

半角公式

sin2x/2 = (1 – cosx/2)
cos2x/2 = (1 + cosx)/2
tan2x/2 = (1 – cosx)/(1 + cosx)

積 → 和(差)

sinαcosβ = 1/2{sin(α + β) + sin(αβ)}
cosαsinβ = 1/2{sin(α + β) – sin(αβ)}
cosαcosβ = 1/2{cos(α + β) + cos(αβ)}
sinαsinβ = 1/2{cos(α + β) – cos(αβ)}

和(差) → 積

sinα + sinβ = 2sin((α + β)/2)cos((αβ)/2)
sinα – sinβ = 2cos((α + β)/2)sin((αβ)/2)
cosα + cosβ = 2cos((α + β)/2)cos((αβ)/2)
cosα – cosβ = 2sin((α + β)/2)sin((αβ)/2)

Ex. limxasinx = sina, limxacosx = cosa
Pr. ε > 0, δ > 0, |xa| < δ → |sinx – sina| < ε

|sinx – sina| = |2sin((xa)/2)·cos((x + a)/2)| < xa < δ (= ε)
∵ |cos((x + a)/2)| ≤ 1, |sin((xa)/2)| < (xa)/2
// cosも同様

Def. 逆三角関数(三角関数の逆関数) inverse trigonometric function

sin-1x
cos-1x[-1, +1]
tan-1x
cot-1x[-∞, +∞]
sec-1x
cosec-1x(-∞, -1]∪[1, +∞)

Ex. y = sinxの逆関数: y = sin-1x (⇔ x = siny)
x[-1, 1] → yの値は無数
Def. 主値: y[-π/2, π/2]

→ 一価にするために主値だけを考えることが多い

Ex. limx→0(sin-1x)/x
A. y = sin-1xx = siny, x → 0 → siny → 0 → y → 0

∴ limx→0(sin-1x)/x = limy→0y/siny
0 < |y| < π/2 → 1 < y/siny < 1/cosy, y → 0 → cosy → 1, y/siny → 1
∴ limy→0y/siny = limx→0(sin-1x)/x = 1
//

線形空間(ベクトル空間) (linear space, vector space)


スカラー scalar (スカラー量 scalar quantity): 普通の数値で表す量

Ex. 温度、密度、気圧 → スカラー場

ベクトル vector (ベクトル量 vector quantity): 向きと大きさを持つ量

Ex. 風、力、運動速度 → ベクトル場

ベクトル要素: ベクトルを構成するスカラー → ベクトルはスカラーの集合
Def. Rの積集合Rnを考える(n個の積集合) →

元(x1, x2, …, xn): 元間に距離を定める

2点 X = (x1, x2, …, xn), Y = (y1, y2, …, yn)間の距離 =put d(x, y)

d(x, y) = √Σ(xkyk)2 (k = 1, …, n)
1. d(x, y) ≠ 0 (x = y等号成立)
2. d(x, y) = d(y, x)
3. d(x, z) + d(z, y) ≥ d(x, y) (三角不等式)
この3つを満たす距離を集合Sに定義したときSを距離空間と言う → 位相空間へ発展

ベクトル空間(ユークリッド空間) vector space

平面や空間の幾何ベクトルの集まり
Def. (幾何)ベクトル(geometric) vector: 方向directionと大きさmagnitudeを持つ線分 = 有向線分

Def. 2ベクトルは同じ方向と大きさを持てば等しい

Def. 次元dimension [ディム, ディメンション]

vector a = (a1, a2, …, an) → n次元のベクトル

ai: ベクトルの成分 components of a vector

Def. ベクトル空間V → dimVVの次元を表す

PAB < 180°, ベクトル系(a, b, c) →
正系(a, b, c), (c, a, b) [反時計回り] ↔ 負系(c, b, a)

Def. ベクトルaの大きさ(長さ) |a|, a = (a1, a2, …, an) →

|a| = a12 + a22 + … + an2 = √Σi=1nai2

Def. ベクトル和 vector addition: 2ベクトル和

= ベクトルの合成 composition of vectors

vector
  1. a = (a1, a2, …, an), b = (b1, b2, …, bn)
    c = (a1 + b1, a2 + b2, …, an + bn)
  2. 最初のベクトルの始点から次のベクトルの終点を結んだ有向線分 vector
  3. 2ベクトル a, bの和a + babによって作られる平行四辺形の対角線として表わせる
Th. ベクトル和の性質: ベクトル A, B, C
  1. 2ベクトルの和はベクトルである(和は閉じている) → 可群
  2. A + B = B + A (交換法則)
  3. (A + B) + C = A + (B + C) (結合法則)
  4. A + 0 = Aとなるベクトル0存在 (零元存在)
  5. A + B = 0となるベクトルB存在 (逆元 inverse element 存在)
  6. ベクトルのスカラー倍はまたベクトルである
  7. 実数 α, βα(βA) = (αβ)A (結合法則)
  8. 実数 α, β → (α + β)A = αA + βA
    A, Bα(A + B) = αA + βB (分配法則)
  9. EA = 1A = A, 0A = 0, 0 = 0 成立
Def. 単位ベクトル unit vector, E: 大きさ1のベクトル → E = A/|A| = 1

Def. 正規化

Def. 零(ゼロ)ベクトル, 0: 大きさ0のベクトル
Def. 線形代数: A = (m, n), b: ベクトル → Ax = bxについて解くこと
Def. 線形結合(一次結合) linear combination: Ax = b → ベクトルbが行列Aの列ベクトルの線形結合で表される

線形空間X上の有限個の元 x1, x2, …, xn

a1x1a2x2 + … + anxn (akK) → x1, x2, …, xnの線形結合

Def. 線形独立/従属(一次独立/従属): x, y, z, 1つのベクトルが他のベクトル線形和 (x = ay + bz, a, b = constant)

vector

→ これらのベクトル(x, y, z)は線形従属 linear dependent
Th. 3ベクトルが同一平面状にある → 線形従属
Th. 3ベクトルが同一平面状にない → 線形独立 linear independent
Th. a // b → 線形従属, a //[not] b → 線形独立
s.s. ax + by + cz = 0がa = b = c = 0のみ成立

x, y, zは線形独立、a = b = c = 0以外で成立なら線形従属

Def.bは列ベクトルの張る空間(Aの列空間)にある」 →

bAの列空間にあれば唯一解か不定解存在

Th. 空間において4ベクトルは線形従属
方程式が線形従属: 左辺 = ある式が他式を何倍かし加算 → 線形従属

→ ベクトルの線形独立/従属と同

実際の連立方程式は規模大 → n次元における解析(一般化): モデル化 → 解析 → 法則性
Ex. → 解 → 線形性
x + 2y = 1, 2x - y = 0 → 唯一解がある
x + 1/2·y = 1, 2x + y = -1 → 解けない = 不能 → 線形従属
x + 1/2·y = 1, 2x + y = 2 → 解けるが解複数 = 不定 → 線形従属
x + 2y = 1, 3x - y = -1, -x + y = 2 → 3方程式を満たす解なし(誤差最小解を求めることがある)
x + 2y - z = 1, 2x + y + 2z = -1 → 未知数数 > 方程式数 → 不定解
x + 2y - z = 1, 2x + 4y - 2z = -1 → 未知数数 > 方程式数 → (暫定的に)不定解 → 線形従属
内分と外分
vector
Q. OA = a, OB = b, 線分ABをAからBへ向かってm:nに分ける分点をP

→ OP = xを線a, bの形結合で表せ

A. [内分] AP = kBP [AP, BPは線形従属]

→ OP - OA = k(OB – OP) → xa = k(bx)
|AP| = k|PB|, |AP|:|PB| = m:n → |AP| = (m/n)·|PB|
xa = (m/n)·(bx)
[xについて解く] x = (na + mb)/(m + n) = n/(m + na + m/(m + nb
[外分] m, nが異符号となる

平面で2つの互いに垂直な単位ベクトル i, ja = a1i + a2j vector

= i, jの線形結合として一意的に決まる]
Def. 成分(方向数) → a1, a2
Def. 正規直交基ベクトル(基底) → i, j
a = (a1, a2) →
[n次へ拡張] a = (a1, a2, …, an)

内積 dot product, inner product

= スカラー積 scalar product
vector Def. 内積 a·b or (a, b) = |a||b|cosθ, θ:: abのなす角

0 < (a, b) → 0 < θ < 90°
0 = (a, b) → θ = 90°
0 > (a, b) → 90° < θ < 180°

Law [図よりtrivial]
  1. a·b = b·a
  2. a·(b + c) = a·b + a·c
  3. (kab = k(a·b) = a·(kb), k: スカラー
  4. 正規直交ベクトル i, j, ki·i = j·j = k·k = 1, i·j = j·k = k·i = 0
Def. ベクトルaの大きさ →

a·a = |a||a|cosθ = |a|2

= a1a1 + a2a2 + … + anan = a12 + a22 + … + an2

Def. ベクトルaのノルム(規格) norm: ||a|| ≡ この内積で表わされるベクトルAの大きさ|a|

Ex. ||a|| = |a| = √(a, a) = √(a12 + a22 + … + an2)

Def. a = (a1 + a2 + … + an), b = (b1 + b2 + … + bn) →

a·b = a1b1 + a2b2 + … + anbn = Σi=1naibi

Th. a ≠ 0, b ≠ 0 → cosθ = (a·b)/|a||b| = Σi=1naibi/√Σi=1nai2Σi=1nbi2
Ex. 3次元: cosθ

= (a1b1 + a2b2 + a3b3)/{√(a12 + a22 + a32)√(b12 + b22 + b32)}

Ex. a = (1, 1, 1 ), b = (1, 2, 3)

内積 → (a, b) = 1 + 2 + 3 = |a||b|cosθ = 6 → 2
ベクトルの余弦 → cosθ = 6/(1 + √14)

Th. 三角不等式(シュワルツの不等式)

a·b ≤ |a||b|, cosθ = 0 → 等号成立

Pr. a·b = |a||a|cosθ ≤ |a||b|

外積 cross product

= exterior product, or outer product (ベクトル積 vector product)
空間理論で重要
Def. 外積 outer product, a×b = |a||b|sinθ

a×bは180°より小さい角を通りaからbへ右ネジを回すと進む向き
外積は3次元

vector Th. 外積の大きさはa, bの作る平行四辺形の面積(S)に等しい

a = 0, b = 0 or a // ba × b = 0

Pr. trivial
Th. 外積ベクトルa×bは、それぞれのベクトルa, bに垂直である
Law
  1. a×b = -(b×a) → 長さは等しいが方向は逆
  2. a×(b + c) = a×b + a×c, (b + ca = b×a + c×a
  3. a×b = 0 ⇔ a // b [S = 0]
  4. (kab = k(a×b) = a×(kb)
  5. 正規直交ベクトル i, j, ki× i = j×j = k×k = 0

    j×k = i = -k×j, k×i = j = -i×k, i×j = k = -j×i

Def. a = (a1, b1, c1), b = (a2, b2, c2) →

a×b = (b1c2c1b2, c1a2a1c2, a1b2b1a2) = product

Th. a = (a1, b1, c1) ≠ 0, b = (a2, b2, c2) ≠ 0

→ sinθ = |a×b|/(|a||b|)

= √{(a2b3a3b2)2 + (a3b1a1b3)2 + (a1b2a2b1)2}/

{√(a12 + a22 + a32)·√(b12 + b22 + b32)}

行列式 (determinant)


順列 (permutation)

Def. 順列: 与えられた複数個のものから幾つかをとり1列に並べたもの

n個の異なるものの中から任意にr個とった時の順列

nPr = n!/(nr)! [Case. r = nnPn = n!/(nn)! = n]

Eq. 漸化式: nPr = n-1Pr + r·n-1Pr-1
Def. 重複順列: n個の異なるものから繰り返しを許しr個とり1列に並べたもの, nr (積の法則)

Ex. 1, 2, 3, 4の4個の数字を用い3桁の自然数を作る → 43 = 64通り

Case. 同じものがある場合の順列

n個のものがc個の組に分けられ、同じ組に属するもの同士は区別できないが、異なる組に属するものは区別できるとき、これらn個を全てとりできる順列の数 → n!/(n1!n2! … nc!)
Ex. A, F, I, I, M, N, N, R, Tから無作為に1枚ずつ取り出し、その順に並べてできる単語の数

Def. 組み合わせ (combination): 与えられた複数個のものから、任意に順序づけをせず取り出した組合わせ数

n個の異なるものから任意にr個とった時の組み合わせの数
nCr = combination = nPr/r! = n!/{r!(nr)!}
nC0 = nCn = n!/n! = 1,

nCk = n!/{k!(nk)!} = n!/[(nk)!{(n – (nk)}!] = nCnk

Th. nCk + nCk+1 = n+1Ck+1
Pr. nCk + nCk+1 = n!/{k!(nk)!} + n!/[(k + 1)!{(n – (k + 1)!}]

= n!/{k!(nk – 1)!}·{1/(nk) + 1/(k + 1)}
= n!/{k!(nk – 1)!}·(k + 1 + nk)/{(nk)(k + 1)}
= n!/{k!(nk – 1)!}·(n + 1)/{(nk)(k + 1)}
= (n + 1)!/{(k + 1)!(nk)!} = (n + 1)!/[(k + 1)!{n + 1 – (k + 1)}!]
= n+1Ck+1 //

重複組み合わせ: n個のものから繰り返しを許しr個とる時の組み合わせ

nHr = n+r-1Cr = {n(n+1) … (n+r-1)}/r!

Ex. 2種類(赤白)のワインから3本を買う組み合わせ

(A = 4, WWW, WWR, WRR, RRR)

複数組み合わせ: n個の異なるものをn1個, n2個, …, nc個の組に分ける

n!/(n1!n2! … nc!)

Ex. 7人の生徒を3人と4人の組に分ける

Def. 基準数列, I = a1 < a2 < … < anなる数列
Def. 転倒: 2つの数字の並びがIとは逆になっていること

Ex. 1, 2, 4, 3 → 1, 3, 4, 2 → 2個の転倒(3-2, 4-2間)

Th. 転倒の個数と入れ換えの回数は等しい

a) 3, 7, 2, 5, 1, 6, 4 → 11個の転倒
b) 3, 7, 2, 1, 5, 6, 4 → 10個の転倒 → 1-5間の転倒が減る
c) 3, 4, 2, 5, 1, 6, 7 → 6個の転倒
Def. 偶(奇)順列: 基準数列に戻る入れ換えが偶(奇)数回の時のその数列 → 偶奇性(パリティ parity)がある

Def. 順列 i1, i2, …, inの符号 ε(i1, i2, …, in) = -1, or 1
Def. 偶順列 → ε(i1, i2, …, in) = +1
Def. 奇順列 → ε(i1, i2, …, in) = -1

Th. 相隣会う数を入換えると転倒個数は1個増減 [≡ 順列の符号が変わる]
Th (拡張). (i1, i2, …, in) →

ε(i1, …, ij, …, ik, …, in) = -ε(i1, …, ik, …, ij, …, in)
[≡ いずれを入れ換えても符号が変わる]

Pr. 1) 相隣会う数を入換えた場合は、上の定理より明らか

2) k > j + 1 → i1, …, ik, …, ij, …, in

i1, …, ij, …, ik, …, inからijを右へ(kj)回、相隣り合う入換えを行う
次にikを(kj – 1)回、左へ相隣り合う入換えを行う
相隣り合う入換えは、(kj) + (kj – 1) = {2(kj) – 1}回で、これは奇数回。故に符号が変わる //

行列式 (determinant)

Def. n次正方行列 A = (aij), 自然数(i, j, k)

n2個成分aijから作られるΣεijka1ia2jankなる式
≡ 行列A行列式(detA, |A|, or |aij|) (i, j, …, kの個数はn)
εij = jk = 1 (i, j …, kが偶順列のとき Ex. ε12 = 1, ε123 = 1
εij = jk = –1 (i, j …, kが奇順列のとき) Ex. ε21 = -1, ε321 = -1
εij = jk = 0 (i, j …, k中に同じ数がある) Ex. ε1111 = 0, ε112 = 0

Def. n次の正方行列から作られる行列式 → n次の行列式

determinant
aij: 要素(元), aii: 主項

1次の行列式 |aij| = a11
2次の行列式 |aij| = Σεija1ia2j = a11a22a12a21
3次の行列式 |aij| = Σεijka1ia2ja3k

= e123a11a22a33 + e132a11a23a32 + e213a12a21a33 +

e231a12a23a31 + e312a13a21a32 + e321a13a22a31

= a11a22a33a11a23a32a12a21a33 +

a12a23a31 + a13a21a32a13a22a31

Def. 行列式の展開: 右式を求めること → 展開式 = 右式

Ex. determinant = cos2x + sin2x = 1

Law. サラスの方法 (3次式まで成立 → 4次式以降は不成立)

determinant

Def. 小行列式 minor or sub determinant: 行列式A, 要素aijを含む行と列をAから除去し得られる行列式
Def. 余因数 (余因子 cofactor): 小行列式に符号をつけたもの →

A-ij = (-1)i+jAij, or aijAij (n次正則行列で成立)

Th. 余因数展開定理: 余因数を用い行列式を展開すること(行列式はある行(列)について余因数展開可能)

A = Σj=1naijAij, or Σi=1naijAij
ある行(列)の要素にその行(列)の要素の余因数を掛け加えると行列式の値になる

Pr.
1次 → Def.よりtrivial
2次: a1α·a2β, R = (αβ) → (R) = +1 偶行列, -1 奇行列

Ex. A = determinant = a11a22a12a21

3次: A = determinant

= a11a22a33 + a12a23a31 + a21a32a13

a13a22a31a12a21a33a11a23a32

R = (αβγ) → (R) = +1 偶行列, -1 奇行列

n次: n2個の数を正方形に並べる

A = determinant = R = (αβγ)

→ (R) = 1: 偶行列, = -1: 奇行列

determinant = a11a22a33 + a12a23a31 + a21a32a13

- a13a22a31 - a12a21a33 - a11a23a32 … (1)

= a11(a22a33 - a23a32) + a12(a23a31 - a21a33)

+ a13(a21a32 - a22a31) … (2)

(2)は1行の要素についての一次式 - 同様に2行, 3行, 1列, 2列, 3列の各要素についても作れる
a21(a13a32 - a12a33) + a22(a11a33 - a13a32)

+ a23(a12a31 - a11a32) ___ 2行

a13(a32a21 - a22a31) + a23(a12a31 - a11a32)

+ a33(a11a22 - a12a21) ___ 3列

1行の要素(A1) : A1 = determinant

= a11A11 + a12A12 + a13A13 … (3)

2行の要素(A2): A2 = determinant
3列の要素(A3): A3 = determinant
(3)式を次のように変える: Σi=12a1iA1i
→ 行列式はある行(列)の要素についての1次同次式

Ex. 3次の行列式は6つ(3行 + 3列)の余因数展開ができる:

determinant = Σi=13a1iA1i

= a11A11 + a12A12 + a13A13 (1行)
= a21A21 + a22A22 + a23A23 (2行)
= a31A31 + a32A32 + a33A33 (3列)
= a11A11 + a21A21 + a31A31 (1列)
= a12A12 + a22A22 + a32A32 (2列)
= a13A13 + a23A23 + a33A33 (3列)

Th. ある行(列)の要素に他の行(列)の要素の余因数をかけ加えると零

Σi=1naij·Aik = Σi=1naji·Aki = 0 (jk)

a11A21 + a12A22 + a13A23 = 0
a11A31 + a12A32 + a13A33 = 0
a21A11 + a22A12 + a23A13 = 0
a21A31 + a22A32 + a23A33 = 0
a31A11 + a32A12 + a33A13 = 0
a31A21 + a32A22 + a33A23 = 0
a11A12 + a21A22 + a31A32 = 0
a11A13 + a21A23 + a31A33 = 0
a12A11 + a22A21 + a32A31 = 0
a12A13 + a22A23 + a32A33 = 0
a13A11 + a23A21 + a33A31 = 0
a13A12 + a23A22 + a33A32 = 0

Ex. A = determinanta11A21 + a12A22 + a13A23

= determinant
= 1·(–7) + 2·(-5) + 3·(-1) = -7 –10 –3 = 0

行列式の性質(定理)
1. 転置行列式(行と列を交換した行列式)の値はもとの行列式の値と等しい

→ |A| = |A'|

Pr. k列で余因数展開 |A'| = ak1A'1k + ak2A'2k + … + aknA'nk

A'ik = Akiak1A'1k + ak2A'2k + … + aknA'nk

= ak1A'1k + ak2A'2k + … + aknA'nk = |A|

Th. 行について成り立つことは、列についても成り立つ

2. 交代性: 2つの行(列)を入れ換えると符号が変わる

Ex. A = determinant = -determinant

Pr. 定理 ε(i1, i2, …, in) →

ε(i1, …, ij, …, ik, …, in) = -ε(i1, …, ik, …, ij, …, in)
よりR = (abc), S = (bac)
転倒個数は1個増えるか減る ∴ (R) = -(S)

3. 行列の1つの行(列)の要素が全て0 → |A| = 0
Pr. trivial
4. 2つの行(列)の対応する要素が相等しい → |A| = 0
Pr. その相等しい行列を入れ換えると性質2により符号が変わる

D = -D, 2D = 0 ∴ D = 0

5. 多重線形性 (複線形性, multi linearity) (1)
行列式Aの1つの行(列)の全ての要素をm倍して得られる行列式の値はmAである

Ex. mdeterminant = determinant

Pr. (右辺) = ma11a22a33 + ma12a23a13 + ma13a32a21ma13a22a31

ma12a21a33ma11a32a23

= (ma11a22a33 + a12a23a13 + a13a32a21

a13a22a31a12a21a33a11a32a23)

= (左辺) //

Ex. |(a1, …, map, …, an)| = m|(a1, …, ap, …, an)|, 1 ≤ mn

6. 多重線形性 (2)
1つの行(列)の各要素が2数の和になっている行列式の値は、始めの数をその行(列)に置き換えた行列式と後の数をその行(列)に置き換えた行列式の和に等しい

Ex. determinant = determinant + determinant
Ex. |(a1, …, ap + aq, …, an)|

= |(a1, …, ap, …, an)| + |(a1, …, aq, …, an)|

7. 1つの行(列)の各要素をm倍して他の行(列)の対応する要素に加えても行列式の値は変わらない

Ex. determinant = determinant

Pr. p < q

|(a1, …, ap + maq, …, aq, ···, an)|

= |(a1, …, ap, …, aq, …, an)| + |(a1, …, maq, …, aq, …, an)|

第2項は0
∴ |(a1, ···, ap + maq, ···, aq, ···, an)| = |(a1, ···, ap, ···, aq, ···, an)|
→ 一般的には、この形を用い1つの行(列)になるべく0を作り余因子展開をし次数を下げる

8. 三角行列式(主対角線の片側の元が全て0)である行列式の値は、主対角線の元の積に等しい

Ex. determinant = determinant = (a - b)(b - c)determinant

= (a - b)(b - c)determinant = (ab)(bc)(ca)

連立方程式 simultaneous equation

2つ以上の方程式の未知数が同一の値をとるときの方程式の組
連立1次方程式
a11x1 + a12x2 = b1
a21x1 + a22x2 = b2
: 代数的解法
1) a11/a21 = a12/a22b1/b2 [不能] 解存在しない*
2) a11/a21 = a12/a22 = b1/b2 [不定] 解無数*

* 比例式では分母が0の項については分子も0と考える(規約)

3) a11/a21a12/a22a12a21a11a22 ≠ 0

(a11a22a21a12)x1 = b1a22b2a12

x1 = (b1a22b2a12)/(a11a22a21a12)

(a11a22a21a12)x2 = a11b2a21b1

x2 = (a11b2a21b1)/(a11a22a21a12)

Th. クラメール Cramer (スイス)の公式:
D = determinant, D12 = determinant, D22 = determinant

(上の)連立1次方程式の解
1) D2 = 0 → x1 = x2 = 0
2) D2 ≠ 0, D12 = 0, D22 = 0 → x1 = D12/D , x2 = D22/D

[x1, x2が0以外の解を持つ]

Th. 連立一次方程式
a11x1 + a12x2 + a13x3 = 0
a21x1 + a22x2 + a23x3 = 0
を満たすx, y, zの比 → x:y:z = determinant
Pr. x3: 既知 → a11x1 + a12x2 = -a13x3, a21x1 + a22x2 = -a23x3

とすれば前問に戻る

D = determinant, D12 = determinant, D22 = determinant,

x1 = D12/D , x2 = D22/D →

x1 = determinant/D = determinantx3/D,
x2 = determinant/D = determinantx3/D
Th. クラメールの公式: n次に拡張 → 未知数をn個含む連立方程式
a11x1 + a12x2 + … + a1nxn = a1
a21x1 + a22x2 + … + a2nxn = a2

an1x1 + an2x2 + … + annxn = an
Dn = determinant, , Dnx1 = Dn1, Dnx2 = Dn2, …, Dnxn = Dnn
Dn ≠ 0 → xk = Dnk/Dn (k = 1, 2, 3 … n) [Cramerの公式]
Th. a) Dn = 0 → x1 = x2 = … = xn = 0
Th. b) Dn ≠ 0 → x1 = x2 = … = xn = 0以外の解を持つ
Pr. n次行列 A = (aij)の列(行)ベクトルをa1, a2, …, an

c1a1 + c2a2 + … + cnan = 0
a) |A| ≠ 0 → c1 = c2 = … = cn = 0の時に限り成立
b) |A| = 0 → c1, c2, …, cnのうち少なくとも1つ0でないものがあって成立

Q. 次の連立方程式を解け
1) 7x – 4y = 3, -6x + 5y = -1
2) ax + by + cz = 1, bx + cy + az = 1, cx + ay + bz = 1
A.
1) D2 = determinant = 35 - 24 = 11,

D12 = determinant = 15 - 4 = 11, D22 = determinant = -7 + 18 = 11
x = D12/D = 1, y = D22/D = 1

2) D3 = determinant = 3abc - a3 - b3 - c3,

D13 = determinant = D23 = determinant = D33 = determinant

= ab + bc + ca - a2 - b2 - c2

a) a + b + c ≠ 0, a ≠ b ≠ c →

x = D13/D = 1/(a + b + c),
y = D23/D = 1/(a + b + c),
z = D33/D = 1/(a + b + c)

b) a + b + c = 0 → 不能
c) a + b + c ≠ 0, a = b = c → 不定

Def. 2次の行列式の積:

AB = determinant determinant = determinant

Pr. AB = determinant(b11b22b12b21)

= determinant(b11b22) + determinant(b12b21)
= determinant + determinant = (左辺) //

Th. (m, n)の行列式 A, B, a, b

a(A + B) = aA + aB, (a + b)A = aA + bA, a(bA) = abA

Pr. A = aij, B = bij

a(aij + bij) = aaij + abij, (a + b)aij = aij + bij, a(baij) = abaij

終結式

f(x) = a0x2 + a1x + a2 = 0
g(x) = b0x3 + b1x2 + b2x + b3 = 0

Sylvesterの消去法: f(x), g(x)よりR(f, g)を求める計算
Ex._f(x) = ax2 + bx + c = 0
Gaussの前進消去: 連立方程式が線形従属なのか知る方法

左辺の係数が全て0になる方程式が1つでも発生したら線形従属
↔ なければ線形独立

行列式とは全く異なる!

行列 (matrix)


行列: 「ベクトルのベクトル」を考えたのが行列

→ ベクトルは行列の真部分集合

Def. m行(row) n列(column)の行列, m × n(型の)行列, (m, n)(型の)行列

m × n個の数aijを長方形に並べたもの
A = determinant = (aij) = [aij]

(aijは式・関数もある)

Def. 列 Ex. 第j列 = determinant, 行: Ex. 第i行 = (ai1, ai2, …, ain)

Def. 成分(要素): aijAの(i, j)成分(要素)

Def. 実行列: 成分が全て実数の行列
Def. 複素行列: 成分がすべて複素数である行列

Def. mn → 矩形行列 rectangular matrix
Def. m = n → 正方行列 square matrix
Def. 上(下)三角行列 A (上) = determinant

→ 正方行列 A = (aij), i > jaij = 0 (or i < jaij = 0)

Th. 三角行列 → 和、差、積は三角行列
Def. 対角行列 diagonal matrix: 正方行列 A = (aij), ijaij = 0
Def. トレース trace: n次正方行列 A

→ 対角成分の和, trA = a11 + a22 + … + ann

Def. (m, n)行列, A = (aij), B = (bij), C = (cij) →

相等: ij, aij = bijA = B
加法(減法): A, Bの和(差): A ± B = (aij ± bij)j

Th. A + B = B + A (交換法則), (A + B) + C = A + (B + C) (結合法則)
Pr. 1. A + B = (aij + bij) [数に関し交換法則成立] = (bij + aij) = B + A
Pr. 1'. A + Bij元はaij + bij, B + Aij元はbij + aij

数の加法に関し交換法則が成立 aij + bij = bij + aij
行列の相等の定義により A + B = B + A

Pr. 2. (A + B) + C =

((aij + bij) + cij) = (aij + (bij + cij)) [数に関し交換法則成立] = A + (B + C)

Pr. 2'. (A + B) + Cij元は(aij + bij) + cij

A + (B + C)のij元はaij + (bij + cij) [数に関し加法に関し結合法則成立]
= (aij + bij) + cij = aij + (bij + cij)
∴ (A + B) + Cij元とA + (B + C)のij元は等しい →
行列の相等の定義より(A + B) + C = A + (B + C) //

Def. ゼロ(零)行列, 0: 全要素が0 → A =put 0 = (0ij), 0ij = 0
Pr. A + 0 = (aij + 0ij) = (aij) = A, 0 + A = (0ij + aij) = (aij) = A
Th. 加法の逆行列: A = (aij), X = (xij), 0 = (0ij), A + X = 0 → X = -A
Pr. aij + xij = 0ij = 0 → X = (-aij) = -A
Th. 移行: A = (aij), B = (bij), X = (xij), A + X = BX = B + (-A), X = BA
Pr. aij + xij = bijxij = bij - aij

実数と行列の積

(m, n)行列, A = (aij), a
Law. 分配法則: a(A + B) = aA + aB, (a + b)A = aA + bA
Pr. A = (aij), B = (bij)

(aij + bij) = aaij + abij [数字について分配法則成立]

a(A + B) = aA + aB [別解: 元で解く]<

(a + b)aij = aaij + baij [数字について分配法則成立]

∴ (a + b)A = aA + bA

Law. 交換法則: Aa = (aija), aA = (aaij) [-A = (-1)A]
Pr. A = aij, a(baij) = abaij [数字については積の順序は問わない]

a(bA) = abA

Q. A = aij, B = bij, C = cijの各成分が次のように与えられているとき、

3A − 2B + Cを求めよ
a11 = 0, a12 = 2, a13 = 1, a21 = −1, a22 = 0, a23 = 3
b11 = 1, b12 = −3, b13 = 2, b21 = 2, b22= −1, b23 = 0
c11 = 3, c12 = −1, c13 = 0, c21 = −2, c22 = 3, c23 = 1

A. D = (dij) = 3A − 2B + C

d11 = 1, d12 = 11, d13 = −1, d21 = −9, d22 = 5, d23 = 10

Th. (m, n)行列 A, 実数 a, ba(bA) = abA
Pr. A = aij, a(baij) = abaij

行列の積

Def. (m, n)行列 A = (aij), (n, l)行列 B = (bjk), AB = C

cij = Σs=1naisbsjが(ij)となるCABの積
AB = determinantdeterminant

= determinant = C

Def. クロネッカー(Kronecker 1823-1891)のδ記号 (Kronecker's δ (symbol):

δij = 1 (i = j), or 0 (others)

Def. 単位行列 unit matrix (identity matrix), E, (n, n)

E (or En) = determinant
AE = A: 行列式をとると値は必ず 1
→ 行列式をとると値(スカラー)になる [行列は値ではない]

Q. determinant, B = determinant のときAB, BAを計算せよ
A.__AB = determinant = determinant,

BA = determinant = determinant
ABBA [一般に乗法交換法則不成立]
Def. AB = BA → (一般に)交換可能

Def. P ≠ 0, Q ≠ 0, PQ = 0

P, Q (零因子 zero divisor, or nil factor)
→ 積が零行列となることがある

Ex. A = determinant, B = determinantA2, BA
Q.__A2 = determinantdeterminant = determinant = determinant

BA = determinantdeterminant = determinant = determinant

Th. 1. 交換法則 (AB)C = A(BC)
Th. 2. 分配法則 A(B + C) = AB + AC, (B + C)A = BA + CA
Th. 3. (Aa)B = A(aB) = a(AB), a
Pr. A = (aij) (m, n) 行列, B = (bij) (l, k), C = (cij) (l, k)
Pr. 1. AB = (αij) = Σs=1naisbsj (m, l), BC = (βij) = Σt=1lbitctj (n, k),
証明すべき式の両辺は共に(m, k)行列
(AB)Cの(i, j)元は
Σt=1laitctj = Σt=1l(Σs=1naisbst)ctj

= (Σs=1naisbs1)c1j + (Σs=1naisbs2)c2j + … + (Σs=1naisbsl)clj
= (ai1b11 + ai2b21 + … + ainbn1)c1j

+ (ai1b12 + ai2b22 + … + ainbn2)c2j + …
+ (ai1b1l + ai2b2l + … + ainbnl)clj

= ai1(Σt=1lb1tcij) + ai2(Σt=1lb2tcij) + … + ain(Σt=1lbntcij)
= Σs=1n(aisΣt=1lbstctj)
= Σt=1lbitctj //

Pr. 2. A(B + C)の(i, j)元: Σt=1n(ait + bit)ctj = Σt=1naitctj + Σt=1nbitctj //
Pr. 3. Aa = aaij , (aaij)B → (Aa)Bの(i, j)元: aΣi=1naijbij

_aB = abij, A(abij) → A(aB)の(i, j)元: aΣi=1naijbij //

Def. 転置行列 transposed matrix, A': A = (m, n) → A' = (n, m)

Ex. A = determinantA' = determinant

Th. 転置行列の定理
1. (A')' = A → もう一度転置するともとに戻る (Pr. Trivial //)
2. (A + B)' = A' + B'
Pr. (m, n)行列 A = (aij), B = (bij), A + B = (cij)

A + B = (aij) + (bij) = (aij + bij)
∴ (A + B)' = A' + B'

3. (kA)' = kA' (Pr. Trivial //)
4. (AB)' = B'A'
Pr. (m, n)行列 A = (aij), (n, l)行列 B = (bij), AB = C, B'A' = D

Aの(i, j)成分 aij = Σk=1naikbkj → (AB)'の(i, j)成分 cij = Σk=1najkbki
A'の(i, j)成分 a'ij = aji, B'の(i, j)成分 b'ij = bji
B'A'の(i, j)成分 dij = Σk=1nb'ika'kj = Σk=1nbkiajk = Σk=1najkbki = cij //

Def. 対称行列 symmetric matrix: [対角線に同じ成分が配列されている]

(n, n), A = (aij), A = A'のときのA

Ex. A = A', 任意の行列Tに対しT'ATは対称行列
A. (T'AT) = (AT)'·(T')' = TAT = T'AT (A' = A) ∴ T'AT = 対称行列 //
Def. 交代行列 skew symmetric matrix: [対角成分は全て0]

(n, n), A = (aij), A = –A'のときのA

逆行列 inverse matrix

Def. 正則行列 regular matrix (non-singular matrix)

正方行列(n, n), A = (aij), AX = XA = E, X exist → 行列A ≡ 正則行列

Th. |A| ≠ 0 → Aが正則行列である必要十分条件
Pr. AX = EなるX存在 → |AX| = |A||X| = |E| ∴ |A| ≠ 0
Def. 逆行列 XA-1AA-1 = A-1A = E, A-1 = (1/|A|)·A~

⇔ 特異行列 singular matrix: 逆行列を持たない行列

Ex. 2次: A = determinantの逆行列を求めよ
A. determinantdeterminant = determinant としx, y, u, vを求める

x + 2y = 1, 3x + 5y = 0, u + 2v = 0, 3u + 5v = 1
x = -5, y = 3, u = 2, v = -1
A-1 = determinant
[AA' = A'A = Eであることを確認すること]

Th. [一般化] A = determinant, |A| ≠ 0 → A-1= determinantdeterminant

Ex. A = determinant → |A| = 1 ∴ A-1 = A~ = determinant

Th. Aの逆行列が存在するなら唯一である
Pr. Aの逆行列が存在したとする。それらをX, Yとすると

AX = XA = E, AY = YA = E,
X = XE = X(AY) = (XA)Y = EY = Y
よって唯一

Th. 逆行列の公式 (n, n), A = (aij) ≠ 0

A-1 = determinant·(Aij)', Aijは|A|におけるaijの余因数, A'はAの対称行列

Ex. A = determinantA' →

|A| = 1, A11 = (+1) × determinant = 3, A12 = (–1) × determinant = 1, …,
→ (Aij) = determinantA-1 = determinant

Ax. 掃き出し法による逆行列の求め方

正則行列Aにおける(A, I) → 基本変形 → (I, A-1) [逆も真]

determinant = determinant
= determinant
= determinant → 当然ながら解は上記 Th. (AB)-1 = B-1A-1 Pr. Th. (A-1)1 = (A1)-1
Pr. (A-1)1 = A-1 = (A1)-1
Def. 位(階級, ランク) rank : (m, n)行列 A = (aij) = determinant

r次行列式中に少なくとも1つ0でないものがあり、(r + 1)次の行列式が全て0
→ 行列の位(階級, ランク) rankはr、記号でR(A), or Rank(A) = rと書く

Eq.
  1. R(A) = R(A')
  2. 行列のある行(列)の各元に0でない一定の数をかけてもその位は変わらない
  3. 行列の2つの行(列)を交換してもその位は変わらない
  4. 行列のある行(列)に一定の数をかけて他の行(列)に加えてもその行列の位は変わらない
Ex. A = determinant, Δ = R(A) = 2
連立方程式の解
a11x1 + a12x2 + a13x3 + a14x4 = 0
a21x1 + a22x2 + a23x3 + a24x4 = 0
a21x1 + a22x2 + a23x3 + a24x4 = 0
a31x1 + a32x2 + a33x3 + a34x4 = 0
系.
Def. A = (aij), x = (x1, x2, …, xn) → x ≡ 解ベクトル
Def. a1 = a2 = … = an = 0 → Ax = 0 ≡ 連立1次同次方程式
Def. 基本解: 連立1次方程式の解ベクトルのなすベクトル空間の元
Def. 一般解: 基本解の1次結合
一般解 = 特殊解 + (nr)個の基本解

座標系 (frame of reference)


座標 coordinates: n次元空間の各点Pn個の実数組を1対1対応させ空間の点を表現

→ (x1, x2, …, xn)を点Pの座標 → 座標系 coordinate system: この対応関係全体

一次元

直線 line (cf. 零次元: 点 point)
determinant
  1. 基準点を定める Ex. O: 原点
  2. 単位を定める E: 単位点
  3. 正 positive、負 negativeの部分を決定
PF: 一対一の対応 → 座標系 = この対応を座標系という
xを点Pの座標といいP(x)とかく: OP = x
OP (or AP): 正の線分, OC (or AC): 負の線分 → 共に有効成分
Def. CO = –OC, OP = –PO
Th. CP = –PC
Pr. CP = CO + OP = –OCPO = –(OC + PO) = –(PO + OC) = –PC
Def. 距離 (方向線分の長さ): 点 A, B → |AB|
Th. 一直線上の3点 O, A, B → 3点の位置如何に関わらず AB = OB - OA
Pr. A(a), B(b)とすると OA = a, OB = bAB = ba = OBOA
Th. 1直線上にn点(P1, P2, …, Pn-1, Pn) →

点の位置如何に関わらずP1P2 + P2P3 + … + Pn-1Pn = P1Pn成立

Pr. P(x1), P(x2), P(x3), ..., P(xn-1), P(xn)とおくと

(左辺) = (x2 - x1) + (x3 - x2) + ... + (xn - xn-1) = xn - x1 = (右辺)

二次元

平面 plane 上の点の位置と数で表す方法
  1. 直交軸 orthogonal or perpendicular axis
  2. 斜交軸 oblique axis
  3. 極座標 polar coordinate

用語: 水平面 horizontal plane, 水平軸 horizontal axis, 斜辺 hypotenuse, 法線 normal line (adj. normal 法線、法線の), 直角な orthogonal, 放物線(放物線の) parabola

1) 直交座標 (デカルト座標) orthogonal coordinates: 軸axis (pl. axes) coordinate

P → (A, B) → (x, y) 逆に (x, y) → (A, B) → P
P → (x, y) → 1対1直交座標
(x, y)を点Pの直交座標系 → P(x, y)
x: x座標 (横座標 abscissa), y: y座標 (縦座標 ordinate)
XOX': x軸 (横軸axis of abscissas), YOY': y軸 (縦軸 axis of ordinates)
x, y軸: 座標軸 (直交軸)
直交座標系: 座標軸上の点はどの象限quadrantにも属さない

2) 斜交軸 → 軸角 ≡ θ coordinate

P → (A, B) → (x, y) 逆に(x, y) → (A, B) → P
1対1の斜交座標といい(x, y)を点Pの斜交座標系といいP(x, y)と表す
x: x座標 x coordinate, y: y座標 y coordinate
XOX': x軸x-axis, YOY': yy-axis, x, y軸: 座標軸(斜交軸) (π/2 ≡ 直交軸)

2点間の距離(斜交軸)

coordinate coordinate
|P1P2| = √{(x1x2)2 + (y1y2)2} → 斜交軸はπ/2(角度)に関与しない限り直交軸と同じ考え方を導入できる

3) 極座標

coordinate r: 動径, θ: 偏角
(r, θ) → Pは一意的に決まる
P → (r, θ)は一意的に決まらない [複数のθにそれに伴うrがある]
例外: 原点(0) → (r = 0, θ: 任意)

三次元

三次元点の位置を数で表す方法
1) 直交座標 (直交軸) → 直交座標系: (x, y, z) ≡ 点Pの直交座標

coordinate

2) 斜交座標 (斜交軸)

coordinate
P → (A, B, C) → (x, y, z) ∴ P → (x, y, z): 一対一対応
x = x座標, y = y座標, z = z座標, OX = x軸, OY = y軸, OZ = z
x, y, z軸: 座標軸 (直交軸)
XOX', YOY'の決定平面 = xy平面。YOY', ZOZ'の決定平面 = yz平面。ZOZ', XOX'の決定平面 = zx平面

各象限の正負を考える
        I    II   III  IV   V    VI   VII  VIII
    x   +    –    –    +    +    –    –    +
    y   +    +    –    –    +    +    –    –
    z   +    +    +    +    –    –    –    –
3) 円柱座標

coordinate
円柱座標 = (r, θ, z) → Pは一意的に決まる
P → (r, θ, z)は一意的に決まらない

(一意的にするための)制限 r ≥ 0, 0 ≤ θ < 2π or –πθ < π
直交座標との関係 → x = rcosθ, y = rsinθ

4) 極座標

coordinate
極座標(r, θ, φ) → P一意的に決まる
P → (r, rcosθ, rsinθ)は一意的に決まらない

制限: r ≥ 0, 0 ≤ θφ, 0 ≤ θ < 2π
(r, rcosθ, rsinθ)を点Pの極座標という

r: 動径, rcosθ: 天頂角, rsinθ: 方位角

直交座標との関係
極座標(r, θ, φ) → 直交座標(x, y, z)
x = OQcosθ = rcos(π/2 – φ)cosθ = rsinφcosθ,
y = OQsinθ = rsinφsinθ,
z = rsin(π/2 - φ) = rsinφ
x = rsinφcosθ, y = rsinφsinθ, z = rsinφ
逆に解く: x2 + y2 + z2 = r2[sin2φ(cos2θ + sin2θ) + cos2φ] = r2

r = √(x2 + y2 + z2)

次にx2 + y2 = r2sin2φ(cos2θ + sin2θ) = r2sin2φrsinφ = √(x2 + y2)

Q. 二次元斜交軸に対し

1) x = a, 2) y = b, 3) y = x, 4) x2 + y2 + 2xycosθ = r2
の表す図形を書け

A.

1-3)
coordinate
4) OP = r2, x2 + y2 +2xycosθ = r2

Q. 直交座標が

a) (√2, √2), b) (1, √3), c) (-√3, -1), d) (-3, -3)
の極座標を求めよ

A.
a) r = √(2 + 2) = 2, θ = tan-1((2/(2) = tan-1(1) = π/4 ∴ (2, π/4)
b) r = 2, θ = tan-1√3 = π/3 ∴ (2, 3/π)
c) r = 2, θ = tan-1((3) - 1 = 30°, 210° この場合210° ∴ (2, 210°)
d) r = √(x2 + y2) = 3, θ = tan-1(x/y) = π/4 and 5/4·π この場合5/4·π

∴ (3, 5/4·π)

Q. 極座標が(√2, π/4)の直交座標を求めよ
A. x = rcosθ, y = rsinθx = √2·sin(π/4) = 1, y = √2·cos(π/4) ∴ (1, 1)
Q. 2次元極座標系

1) r = 5, 2) rcosθ = 3, 3) rsinθ = 2, 4) r = 4cosθ, 5) r = 4sinθ
の表す図形を書け

Q. 3次元斜交軸に対し

1) x = y = z, 2) x = y, z = 0, 3) x = yの表す図形を書け

A.

coordinate

Q. 円柱座標が(2, θ/6, -2), (3, θ/2, 1), (4, θ/3, -3)なる点の直交座標を求めよ
A. x = rcosθ, y = rsinθ, z = z

(2cos(π/6), 2sin(π/6), -2) = (2·√3/2, 2·1/2, -2)

= (√3, 1, -2), (0, 3, 1), (2, 2√3, -3)

Q. 直交座標が a) (1, 0, 0), b) (1, -√3, 2), c) (√3, -1, 5)なる点の円柱座標を求めよ
A.
a) r = √(x2 + y2), θ = tan-1(y/x), z = z ∴ (√(12 + 02), tan-10, 0) = (1, 0, 0)
b) (√(1 + 3), tanθ-1(-√3), 2) = (2, 300°, 2)
c) (√(3 + 1), tan-1(-1/√3), 5) = (2, 330°, 5)
Q. 極座標が(4, θ/3, θ/6, 2), (2, θ/2, θ/3)なる点の直交座標を求よ
A. x = rsinφcosθ, y = rsinφsinθ, z = rcosφ

x = 4sin(π/3)cos(π/6) = 4(√3)/2·√3/2 = 1,
y = 4sin(π/3)sin(π/6) = 4(√3)/2·1/2 = √3,
z = 4cos(π/3) = 4·1/2 = 2
∴ (1, √3, 2)
x = 2sin(π/2)cos(π/3) = 2·1·1/2 = 1,
y = 2sin(π/2)sin(π/3) = 2·1·(√3)/2 = √3,
z = 2cos(π/2) = 0
∴ (1, √3, 0)

Q. 直交座標が a) (1, √3, 2), b) (1, 1, √6)なる点の極座標を求めよ
A. r = √(x2 + y2 + z2), φ = tan-1(√(x2 + y2)/z), θ = tan-1(y/x)

a) r = √(1 + 3 + 4) = 2√2, φ = tan-1(√(1 + 3)/2) = tan-11 = π/4, θ = tan-1(3/1) = π/3 ∴ (2√2, π/4, π/3)
b) r = √(1 + 1 + 6) = 2√2, φ = tan-1(√2/√6) = tan-1(1/√3) = π/6, θ = tan-1(1/1) = π/4 ∴ (2√2, π/6, π/4)

Q. 円柱座標系に関し次の図形を書け

a) θ = 0, z = 0, b) θ = π/2, z = 0, c) r =3, z = 0, d) r = 3
e) θ = π/4, f) z = -2, g) r2 + z2 = a2, h) r2 + z2 = a2, θ = π/4

Q. 3次元の極座標系で1) r = a, 2) φ = π/6, 3) θ = π/4, 4) r = 2acosφの表す図形を書け

3D
r = √(x2 + y2 + z2), r2 = x2 + y2 + z2, θ = π/4, r = 2acosφ

r2 = 2arcosφ, r = ar = √(x2 + y2 + z2)

θ = π/4の平面を含み r = 2acosφ
r2 = x2 + y2 + z2, r = aよりx2 + y2 + z2 = a2

→ 中心を極(0, 0, 0)とし半径aの球

基準面に垂直な曲線: r2 = 2arcosφx2 + y2 +(z - a)2 = a2

→ 中心を(0, 0, a)とし半径aの球

Eq. 三角形の面積, S = 1/2·3Dの絶対値 3D

極座標変換 OP1 → OP, S = 1/2·x1y2' (ただし絶対値)

Def. 正射影
3D
Hを点Pの直線g上への正射影 + HIを線分PQの直線g上への正射影という

HI = PR = PQcosθ

H1H2 + H2H3 + … + Hn-1Hn = H1Hn
P1P2cosθ1 + P2P3cosθ2 + … + Pn-1Pncosθn-1 = P1Pncosθn
Th. 接線の各線分の一直線上への正射影の和は接線の始点と終点を結んだ線分の同一直線上への正射影の大きさに等しい

有効直線の方向比と方向余弦

direction
P0, Pを対角線とする直方体 + P0, P'を対角線とする直方体
Def. u:v:w = xx0:yy0:zz0とおいて、これを有効直線の方向比という
(u1, v1, w1) →

(u2, v2, w2): 反対向きに平行 u1:v1:w1 = –u3:– v3:–w3
(u3, v3, w3): 同じ向きに平行 u1:v1:w1 = u2:v2:w2

direction xx0:yy0:zz0 = cosα:cosβ:cosγ
cosα = (xx0)/r, cosβ = (yy0)/r, cosγ = (zz0)/r
xx0:yy0:zz0 = cosα:cosβ:cosγ
左辺は有効直線の方向比。従って右辺も有効直線の方向比
l = cosα, m = cosβ, n = cosγとおき有効直線の方向余弦という
l2 + m2 + n2 = cos2α + cos2β + cos2γ

= 1/r2{(xx0)2 + (yy0)2 + (zz0)2} = r2/r2 = 1

→ 方向余弦の2乗の和は1である
同じ向きに平行 l1 = l2, m1 = m2, n1 = n2
反対向きに平行 l1 = -l2, m1 = -m2, n1 = -n2
方向比の求め方
Q. x軸となす角αが45°、y軸となす角βが60°である

この直線のz軸となす角γを求めよ

Q. cos2α + cos2β + cos2γ = 1,

cos45° = cos(π/4) = 1/√2, cos60° = cos(π/3) = 1/2
∴ cos2γ = 1 – 1/2 – 1/4 = 1/4
∴ cosγ = ±1/2 → α, βよりγは0 ≤ γπの区間
γ = 60° or 120°

Hesseの標準形

Q. 二直線 (x - 5)/2 = (y - 4)/1 = (z + 3)/(-3), (x + 1)/1 = (y + 2)/2 = (z - 5)/4 は交わるか
Q. 二直線 (x - 3)/1 = (y - 2)/2 = (z - 1)/3, x/3 = (y + 1)/2 = (z + 3)/1 の最短距離を求めよ
Hesseの標準形の特徴
1) x, y, zの係数の2乗和は1 → l2 + m2 + n2 = 1
2) 右辺pは正で原点からの距離を表す

直線と平面

平面と平面のなす角
line and plane Z: A1x + B1y + C1z + D1 = 0
Y: A2x + B2y + C2z + D2 = 0
垂直条件 A1A2 + B1B2 + C1C2 = 0, 平行条件 A1/A2 = B1/B2 = C1/C2
Ex. 平面 Ax + By + Cz + D = 0が直線のときA1A2 + B1B2 + C1C2 = 0, A1/A2 = B1/B2 = C1/C2
Ex. 点(A, B, C)を通り直線(x - x0)/u = (y - y0)/v = (z - z0)/wを含む平面
Q. 点(A, B, C)を通り、平面 Ax + By + Cz + D = 0 に平行な平面を求めよ
A. 2. 求める平面: A'x + B'y + C'z + D' = 0

→ 平行条件 A'/A = B'/B = C'/C = t
A' = At, B' = Bt, C' = Ct
(A, B, C)を通るからA2t + B2t + C2t + D' = 0
D' = - A2t - B2t - C2t
Atx + Bty + Ctz - (A2 + B2 + C2)t = 0
Ax + By + Cz - (A2 + B2 + C2) = 0

直交変換

Def. スカラー三重積, a = (a1, a2, a3), b = (b1, b2, b3), c = (c1, c2, c3)

a·(b × c)

b × c = (b2c3b3c2)i + (b3c1b1c3)j + (b1c2b2c1)k

(i, j, k: 単位ベクトル)

a·(b × c) = a1(b2c3b3c2) + a2(b3c1b1c3) + a3(b1c2b2c1)

= a1b2c3 + a2b3c1 + a3b1c2a1b3c2a2b1c3a3b2c1
= line

2次形式

2次曲面
1) 球面 x2 + y2 + z2 = r2 (r > 0)

→ 中心が原点 O(0, 0, 0) or O (0, 0, 0), 半径 r

__(xa)2 + (yb)2 + (zc)2 = r2

→ 中心が(a, b, c), 半径 r

2) 楕円面 x2/a2 + y2/b2 + z2/c2 = 1 (a > 0, b > 0, c > 0)

自然科学史

数学史 (history of mathematics)


日本


天文・暦法・本草・算法 – 中国・朝鮮より伝播したものが元
数学(算法)
5C: 中国の天文・暦の学問輸入 欽明天皇時代: 百済から暦博士来朝 → 学問としての数学始まる
宝・養老時代(8C初, 唐時代): 官吏養成学校: 租税、建築土木、天文や暦計算必要 → 数学科設置

整数加減乗除、平方根・立方根等 = 算木使用 + 掛算九九
中国は既に正数と負数 → 正数に赤色算木、負数に黒色算木使用
→ 色分け不便 → -2には≠と書く(珠算はまだ中国でも行われていない) → 中国数学輸入は不成功

戦国-豊臣時代: 軍事・築城技術革新、鉱山開発、水利事業、大規模検地 + 商業発達 + 交通便改善

Adams W (三浦按針) 1564-1620: 幾何学講じる – ヨーロッパ科学(普及しなかった)
朝鮮の役(1592-1598) → 第二次中国数学輸入 Ex. 「算学啓蒙」、「算法統宗」(明, 程大位著1593)等

既に、貿易業者や商人間には十露盤(算盤)が中国から伝わる + 珠算流行始まる

1622 (元和8): 毛利重能: 「割算書」 = 算術書発行 = 現存最古の数学書
1627 (寛永4) 吉田光由(1598-1672, 京都)「塵劫記」

数学普及 → 「算法統宗」(珠算書)等を消化し中国数学を日本事情に適応させ書き改める Ex. 日常生活を中心に数々の技術的項目を取り入れ、娯楽性加味し、多数挿絵を入れ、自ら数学を理解させる
吉田光由自身改訂の他に、○○塵劫記、塵劫記○○が明治まで出版 = 「塵劫記」名の書は、現存300程
好(このみ)(遺題): 吉田光由が解答なし問題提出し後学者研究を待つ → 数学研究を高める有力手段

天元術(代数)
問題を解くため一つの未知数の代数方程式作成 → 方程式解法研究 → 算木使用
算術的な、毛利重能の流れを汲む古風な研究法と平行し、中国の天元術(代数)も研究
大坂の橋本正数: 天元術に精通した最初の一人
門人の沢口一之(大坂に住み晩年京都)とで「古今算法記」(1670)を著
保井春海ら: 中国の授時暦の方法学び、天体実測結果に適用 → 初めて相当な暦に改正

中国から輸入された天元術 = 一元方程式を主とする代数で、算木による

→ 和算家: 天元術記号から暗示を得、一種の筆算による代数、点竄(てんざん)を作る
京都大阪: 橋本正数や沢口一之系統の田中由真、島田尚政らが一種の筆算式の代数を用いていた
江戸: 関孝和と門人が、別記号の筆算代数使用 → 和算(日本固有)が関孝和「発微算法」(1674)から始まる
和算
徳川時代に発展した日本の数学
関孝和 (1640?-1708): 徳川封建制安定期(西鶴・芭蕉と同時代。ニュートン, ライプニッツと同時代)

点竄開発者の一人 → 特殊計算法として行列式論完成
島田尚政(大阪)の研究と共に、発見時期・内容ともにライプニッツ行列式論に優る
方程式論も作り、中国の授時暦の作成に用いられた補間法を日本に伝え、これを進展
中国整数論を学び、整頓し系統的にまとめた。幾何の方面では正多角形理論開拓

和算家研究題目: 円周率、円弧長、円面積、他曲線で囲まれた面積や曲面で包まれた体積を求める
→ 極限を利用し精密な円周率計算に成功 + 補間法で円弧長を近似的に表す公式作る

+ 日本や中国の数学文献を広く読み、整理し専門的に深め、系統的分類を与えた
= 和算が中国数学より進み、独自の道を歩みだした点に大きな貢献
特色: 数学が自然科学から孤立 ↔ 17, 8世紀ヨーロッパ数学は自然科学との交渉関連のもとに進む

関孝和以後 = 円理
建部賢弘(1664-1739, 関孝和弟子中傑出): 帰納的数学研究法

+ 久留島義太(?-1757) + 松永良弼(?-1744)

関孝和後年から享保を経て元文になると点竄記号(代数記号)一応完成
和算家は解析学(無限を取り扱う数学)の第一歩に確実に到達 = 無限概念 → 特殊形無限級数 → 関連し「円理」という学問確立
建部賢弘: 和算家長年の懸案問題「円弧の長さ(または弓形の面積)を、矢と直径とで、正確に表す」を研究
山路主住(1704-1772): 関流が形式的にも立派な大学派として完成 → 数学皆伝がより秘密主義化
→ 関流開祖関孝和: 人物・業績伝説化
→ 関流数学が、公となるのは豪放磊落藩主で和算家であった有馬頼(1714-1783)著「捨算法」(1769)による
西洋数学の影響
天文・暦法

本木良永 1735-1794: 1774 「天地二球用法」 – 地動説
志筑忠雄 1760-1806: 1798-1802 「暦象新書」 – Newton学説紹介
麻田剛立 1734-1799: 太陽や月の楕円運動(地動説ではない)
平賀源内 1728-1771: エレキテル – 起電機とライデン瓶

享保年間: 徳川吉宗の学問的関心 → 西洋数学が天文暦術と共に中国の訳書・解説書を輸入

吉宗側近に用いられた建部賢弘や中根元圭(1662-1733)等は、1726年には中国書を通じ間接に西洋数学(算術、書等代数、初等幾何、三角法、対数など17世紀の初めまでのデカルト以前の数学)に接した

1772-1800 (安永-天明、寛政時代): 徳川封建制そのもの矛盾表面化

学問の世界も本居宣長等による国学勃興、儒学における官私論争、さらに蘭学の本格的進展等
安島直円(1733?-1800): 和算の叙述の曖昧で不確実な文体廃止 → 簡潔明晰な数式多用
藤田貞資(1734-1807): 「精要算法, 1781」で和算簡素化、一般化に大きな影響

会田安明(1747-1817)は、関流の大家藤田貞資に反抗し、自ら最上流一派を起こし論争

→ 根本精神: 通術(科学的に、共通な一般的な方法)を求め、数学を系統的に簡単化
論争で「数学にも、こんなに面白いことがあるのか」と一般大衆に関心をもたせ、和算普及効果

和算の最高頂
天文暦術でも麻田剛立のような先覚者の門から高橋至時や間重冨が出て、革新的な寛政暦(1797)完成

→ 伊能忠敬測量事業を指導

蘭学発達し志築忠雄「暦象新書」(1798-1803, 訳述書) → ヨーロッパ物理学(特にニュートン力学)伝わる

関連し微小数概念やサイクロイド様曲線等みえる

本多利明(1744-1821): 和算家。蘭学にも関心を寄せた名高い経世家・経済学者
文化・文政時代 (1804-1829)

和田寧 1787-1840: 安島直円の円理を改良し微小切線を利用する方法案出。多くの表を作り積分計算簡素化に成功(当時の円理で積分函数は代数函数の特殊形に限られ一般性は狭い)しヨーロッパ微積分に近づく
長谷川寛 1782-1838: 和算の代表的な教科書「算法新書」(1830)を著す
内田恭 1805-1882: 蘭学にも志し、西洋の暦算に関心を寄せる

文政・天保時代 (1818-1843): 和算研究最高頂
  1. 和算の実用性 = 相場割表、利息算専門書、年賦金表、無尽計算、建築図計算書物、租税、測量
  2. 中国・インド数学(エジプトやバビロニアも): 天文・暦術との関係で発達 → 数学のみの専門家少
    天文暦術研究 → 数学上の問題提供 → 数学法発達
    → 中国数学が日本に入ると天文・暦術との関係忘れられ、数学的方法研究に向かう = 和算
    天文・暦学重要視されず、独創的に発展しなかった → 大規模灌漑経済不要と関連?
  3. 和算家: 哲学や思想方面とは極めて縁が遠い
  4. 和算の行くべき道 → 道楽としての芸 = 「無用の用」、「芸に遊ぶ」
    門人子弟を教える + 学問的雰囲気の中で互いに自分の芸を磨き競争し技能上達図る = 免許状
    数学の問題や解答を書いた額面 → 神社等に奉献
    → 和算家の態度は、和算を煩雑技巧に走らせ遊戯的傾向に走る

徳川時代でも論理学未発達 → 和算も十分な論理体系持ち得なかった

  1. 現実的な経験的な事物からの抽象化が不十分 = 事物の定義が一般に曖昧で不正確
  2. 公理系があまり判然としない

Ex. 建部賢弘「不休綴術」(1722): 直感的・帰納的に研究する和算家の方法に裏書した方法論書
→ 和算: 「科学」であるより「術」として成功 → 計算技巧発展

和算家ギルド = 秘伝主義 + 数学独占 → 大衆数学進歩停滞
長谷川寛「算法新書」(1830): 数少ない和算の良書
高野長英や内田恭(渡辺崋山友人)は進歩的和算家で私塾を「マテマテイカ塾」と名づけ、自らを「マテシス館主」と呼ぶ。安政2年(ペリー来朝後)に、「日本は … 度数学日に開け、今に至って、形極方円の奥妙を尽す。絶学玄妙、万国に冠たり」

開港-明治時代
1842: 中国、アヘン戦争 (the Opium War) → 開港
1853: ペリー「黒船」
1858: 日本開港 → 国防のため西洋数学を正式に学ぶ必要
1855: 海軍伝習所 → オランダ人から航海術等と共に西洋数学学ぶ
1862: 陸軍もフランス軍制学ぶ
1863: 幕府開成所 → 西洋数学講義始まり、民間にも「蘭学、洋算及び航海術」塾開かれる
和算から離れた生粋の西洋数学(洋算)を系統的に説いた入門書刊行

Ex. 柳河春三(1832-1870)「洋算用法」(1857): 整数小数四則と比例のみ → 記号や説明は現代的

1868 (明治維新): 一切の問題は「日本を如何に、西洋先進諸国に追いつかせるか」に集中

国策上 → 数学 = 洋算 → 和算廃止

1872: 日本教育を目指し、学校制度を徹底革新 → 小学校-大学「和算廃止、洋算専用」

航海術、戦術や自然科学や産業技術 = 西洋書物 = 洋算

当時の洋算本 = 原書の外に中国訳の西洋数学書

→ アヘン戦争後、上海に来たイギリス学者が中国人と協力し翻訳 → 維新前から日本に輸入

→ 今日の言葉で、算術, 代数, 幾何, 三角法, 微積分, 函数等は、皆中国に負う
萩原禎助, 1828-1909: 群馬県農村の人で、日本最後の有力な和算家
  1. 和算は系統的な点で洋算に劣る → 理論・解法共に一般的に洋算の便利さに及ばない
  2. 大局的には和算は洋算の一部に過ぎない
  3. 自然科学・産業技術への応用は、和算は考えていない
→ M13頃から、数学の訳語・記号統一し記述体裁(Ex. 横書)を整頓する動き
岡本則録(1847-1931): 和算から転向した洋算家。明治10年代の日本数学界指導者の1人

紡績業を尖端とし第一次産業革命
1886 教育行政革新: 進歩的 + 官僚的画一性 → 学校制度統一 → 帝国大学令発布

菊地大麓(1855-1917): イギリス留学 + 藤沢利喜太郎(1861-1933): 東京大学物理科出身、ドイツ留学 → 数学指導研究の中心

1894 日清戦争: 封建的和算滅び、近代的・国際的数学を学校教育に導入 → M30: 京都国大学理工科新設
1902: 中学校教授要目公布 → 中等数学教育統制(小学校はM38頃から国定算術教科書)
M37-8: 日露戦争直後から、日本はいっそう急速な発展を遂げた
M44: 数学研究を狭く大学内に限らず、広く開放し奨励する方法を講じる一つとして東北帝国大学新設

中国


墨子: ユークリッド的論証性 (Cf. 孔子, BC551-BC479, 孟子, BC390-BC305)
漢(BC206-AD220): 官僚的価値観が基調 → 操作的・実用的

Ex. 「九章算術」作者不明

劉徽 (三国魏): 「九章算術」の注釈書
祖沖之 429-500: 華北地方名門祖氏一族。南朝宗天文台太史令

「易老荘義釈」、「論語孝経注九章」、数学書に「綴術」

唐(7C-9C): 算学(数学学校) – 下級官僚養成のため

教科書「算経十書」: 漢代以来の数学書中から十部を選び寄せ集めた → 数学書散逸が免れる(一部消失)

清: 全書籍を経・史・子・集の四部に分け収集整理する大プロジェクト

戴震: 数学セクション担当 → 「十部算経」の大半蘇る → 戴震校「算経十書」として出版
引金 → 古典数学ブーム → 初の中国数学史書「畴人伝」編集

13C (モンゴル帝国膨張期): 秦九韶、李治、楊輝、朱世傑(全員数学者)

→ 代数学(天元術)を中心に活発な動き

秦九韶, 四川省生まれ: 18歳で義兵を挙げモンゴル軍と戦う(逸話?)

逸話? モンゴル軍勢力四川省に及ぶ → 逃れ南宋の支配下地域に行き役人となる
1247: 主要著書「数書九章」 (「数学九章」とも呼ばれ数学という用語初出) 役人生活中

李治(1192-1279), 河北省石家庄地区生まれ

地方支配していた金の役人 → モンゴル軍侵入により失職、放浪生活
元官職にも就くが、結局隠者的な生活を選び50歳を越えてから数学研究に力を入れる
1248年「測円海鏡」完成 → 天元術(当時発明された中国式代数学)解説書という面を持つ

楊輝, 杭州市(現)生まれ。官僚でなく市民社会の中で数学を教え生活 China

「詳解九章算術」(1261): 「九章算術」解説書
「日用算法」(1262): 市民のための数学入門書
「楊輝算法」(1274-1275)
1 + 2 + 3 = 3(3 + 1)/2 → 考えを拡張 (楊輝のアイデアといわれる)
12 + 22 + … + n2 = n(n + 1)(2n +1)/6

Ex. 12 + 22 + 32 = 3(3 + 1)(2 × 3 + 1)/6

朱世傑, 現在の北京市(現)近郊生まれ: 地方を渡り歩いた後、揚州市(現)に住む

市民に数学を教え生活
「算学啓蒙」(1299): 手頃な数学入門書 → 日本「和算」形成期に大影響
「四元玉鑑」(1303): 「パスカルの三角形」がパスカルより300年以上前に紹介され有名


  • 外岡慶之助・井出三郎・山口正榮・中田 平. 1973. 行列・群・ベクトル. 学術図書, 東京. 264 p
  • 小川洋子. 2003. 博士の愛した数式. 新潮社 (2005. 新潮文庫), 小泉堯史(監督) 2006. 博士の愛した数式 The professor and his beloved equation). 「博士の愛した数式」製作委員会
  • 吉田 武. 2001. オイラーの贈物. 人類の至宝e = -1を学ぶ. ちくま学芸文庫, 東京 516 p
微積分
  • 外岡慶之助・井手三郎・石黒一男・山口正栄・中田平・中島甲臣・秋山隆二郎. 1962. 改訂新版 大学課程 微分積分学, 学術図書出版社, 東京 pp. 381
  • 田中明雄. 1976. 多変数の微積分, 対話による大学数学5. 共立出版, 東京 pp. 121
  • 占部実・佐々木左右・光藤富士男・高橋正之・羽田野三郎・船越順三・前田周一郎・白石理哉. 1965. 理工系一般教育 微分・積分学教科書. 共立出版, 東京 pp. 272
フッター