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(2016年9月23更新) [ 日本語 | English ]

地質学 (geology)






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

s.s. 地層・岩石研究 + s.l. 地球化学
地質構造 geological structure = 面構造 planer structure + 線構造 linear structure (lineation)

一次構造: 岩石・岩体ができると同時に形成された構造
二次構造: 岩体形成後に加えられた構造 Ex. 変成作用deformation、変位運動dislocation
塑性変形 plastic deformation: 高圧・高温条件で起こりやすい – 岩石、圧力、速度により異なる

断層 fault

割目を境に両側の岩石がずれているもの ↔ 褶曲
fault 図. 断層要素. FP: 断層面fault plane (fault surface), HW: 上盤hanging wall, FW: 下盤foot wall, Af: 実移動net slip, ab: 垂直移動vertical slip, ac: 傾斜移動dip slip, ad: 水平傾斜移動horizontal dip slip, ae: 走向移動strike slip, θ: 断層面傾斜dip (90° – θ = 倒角 hade).

断層面: 変位方向情報を得ることができる
fault 鏡肌 slickensides: 断層面が磨かれ平滑化

ss: 走向隔離 strike separation, ns: 垂線隔離 normal separation or offset

断層形成の際に圧砕された岩屑の粒径

断層粘土 fault clay < 断層角礫 fault breccia

種類: 変位の性質を基準とする分類
正断層 normal faults: 断層面を境に両側の部分が平衡移動を行う断層で、上盤がずり落ちた関係
逆断層 reverse faults (衝上断層 thrust faluts): 上盤が下盤に対しずり上がった関係

おし被せ断層 overthrusts: 逆断層中、断層面傾斜が45°より小さい

走向移動断層 strike-slip faults (横ずれ断層 transcurrent faults, tear faults): 走向移動が大きな断層
旋回断層 pivotal faults: 断層面両側部分の移動が平行移動ではなく軸の回りの回転であるもの
節理 joint: 割目面に平行な変位が殆どない(断層ではない) → 地下水の貯留場所、斜面崩壊の原因

板状節理: 流れ続けようとする溶岩流内部と地面との摩擦で止まろうと外側部で歪みが生じてできた割れ目

Ex. 固まりかけ → 溶岩変形が追いつかない → 割れ目形成

索引

柱状節理: 溶岩流冷却面(= 大気接触面)と大地接触面に形成された多角形の収縮割れ目が、上から下へ、下から上へ移動する冷却等温面に伴い伸びてできた収縮割れ目

発生機構
σ = Psin2&alpah;, τ = 1/2·Psin(2α) (P: 応力, σ: 法線応力, ατ: 剪断応力)

褶曲 fold

fault
図. 褶曲

岩石・岩体のうち、各部分が連続性を保ちながら変形

背斜 anticline: 褶曲の波の山部分 ↔ 向斜 syncline: 谷部分
(背斜/向斜)の脚 limb, L: 両側の斜面にあたる部分

軸面 axial plane, AP: 褶曲の両側の脚を2分する面
褶曲軸 axis of folds: 軸面と各層面との交線

→ 沈降角 plunge, or pitch: 褶曲軸が水平面となす角
aa: 背斜軸 axis of anticlines – aat: 背斜軸面交跡 / 向斜軸axis of synclines, sat – 向斜軸面交跡

交跡 trace: 地質学的な面や露頭等の任意の面と交わり生じる線

軸跡 axial trace: 軸面の交跡
頂 apex (pl. apices), A: 褶曲軸の部分
冠 crest, C: 頂が最高点とならない場合の最高点の部分
頂・冠一致 → 水平面上の冠の交跡(冠跡 crestal trace)と軸跡も一致

鏡面: 小褶曲の対応する部分を連ねて得られる高次の褶曲面
種類: 形態によるもの – 軸面と脚
平面的褶曲: 軸面平面 →

正立upright, 傾斜inclined, 横臥recumbent, 逆転overturned

曲面的褶曲
対称的褶曲 symmetrical: 両脚が等しい ⇔ 非対称的褶曲 asymmetrical
広開褶曲: 両脚のなす角が大 – 波長により表される
狭開褶曲 → 等斜褶曲 isoclinal folds: 両脚が接するか平行

短軸背斜 branchyanticline、短軸向斜 branchysincline: 褶曲軸が延長方向のいずれにおいても短い

→ 極端なもの = ドーム dome、ベイスン basin

機構
曲げ flexture folding (bending)、剪断shear folding、流れflow foldingの3要素組み合わせで形成

大地構造


VLBI, very long baseline interferometer: プレート移動方向・速度測定
GPS, global positioning system

Ex. 太平洋プレート: 10 cm/yrで日本列島方向に移動

変動帯 mobile belt (造山帯 orogenic belt)

現在の変動帯 = ヒマラヤ変動帯 + 環太平洋変動帯
ヒマラヤ変動帯: 長さ10000 km (地球の円周の1/4)、幅1000 km
環太平洋変動帯: 40000 km、幅1000-2000 km (それ以上の部分もある)

中生代以降活動激しい – 2つを合わせてアルプス変動帯と呼ぶ → 山脈は弧状に曲がる

地向斜 geosynccline
著しい沈降性海盆 = 地域海底に没する → 造山運動 orogenic movement 初期段階
地向斜堆積物: 主として砂岩と泥岩 – 厚さ1000-2000 mの地層となる

火山噴出物を含むことがある – 海底火山によるもの

スピライト spilite: 塩基性 – 枕状構造pillow structureが発達することがある
ケラトファイアー keratophyre: 酸性

優地向斜 eugeosyncline: 地向斜中心部で地層が最も厚く火山噴出物やチャートを多量に含む
劣地向斜 miogeosyncline: 優地向斜のようではなく、大陸側になる

地向斜後期には中軸部に隆起帯が現れ、沈降域が狭まるか内陸化する

変動帯 mobile belt (造山帯 orogenic belt)

現在の変動帯 = ヒマラヤ変動帯 + 環太平洋変動帯
→ 造山論: 地向斜 → 造山運動

→ 地塊運動 block movement: 造山運動の後半
mobile belt2億年

大陸成長 (新しい大陸の成長) = 造山運動
↑↓
海洋縮小(古海洋縮小): 陸地情報の集大成

→ 新しい海洋も見つかる → 海底情報必要

アルプス
大陸 = 基盤 basement + 表皮岩層 deckgebirge (基盤不整合を持って覆う)
東アルプス → ライン渓谷(境) → 西アルプス
西アルプス東部(スイス地域)

ヘルベチア帯Helvetia (劣地向斜) ↔ ペンニン帯Pennin (優地向斜)

大陸の構造的説明
陸向斜: 沈降地域、不定形の広がり Ex. パリ盆地-モスクワ平原。古生代-現代全ての地層。厚さ1万m
背向斜: 楯状地 Ex. シベリア、チベット、カナダ。上昇運動

海膨、海盆はよく似る

大陸変動帯: 大陸としては特異な地域

中国: 古生代には典型的大陸 → 中生代-現在に火山、地震(火成岩、玄武岩)
造山運動のみが地球の構造運動の全てではない

大地溝帯: 大規模な地溝riftが作る細長い谷 = 構造的亀裂 → 変動帯の発生期の状態を表す

アフリカ、ライン川の谷、バイカル湖 → 海洋の動きは海洋のみのものではない

島弧 (island arc)


1. 形態的特徴

arc
島弧: 異常な上昇地域
日本: 島弧が5本走る
大地溝帯(フォッサマグナ)*

西日本/東日本
* 糸魚川-静岡構造線とは別

中央構造線(メジアンライン)

西南日本を南北に分ける
鮮新世(500万年前)の海洋性地層

日本海溝 the Japan Deep arc
    島弧  縁海 -
          島弧 + 内帯: 火山
                 外帯: 非火山
          斜面 - (海底平坦面、海底谷)
          海溝 -
日本のプレート(3説)
  1. 北日本をユーラシアプレートに含める
  2. 北日本を北米プレートに含める(有力)
  3. 独立したオホーツクプレートの存在

2. 構造上の特徴

= 地震: 島弧 = 地震高発生 → 地震帯(地震の巣) ≈ 火山帯
プレート収束型境界: 地震と火山噴火のエネルギー源としてマグマは共通 arc

海溝型地震: スラブが摩擦力で大陸プレート引きずり込む → 歪十分大 → 大陸プレート跳ね上がる

大地震の主な原因

スラブ内地震: スラブ内で生じる地震。震源は上下2面ある
内陸型地震: 内陸プレートの浅い側で起こる
遅速型地震: 数時間から数日かけて動く地震

地形への影響: 重力異常、熱流量、地震 →

全現象が島弧に沿い一定傾向で現われる

ホモ面: パミール・コーカサス・アルプス等高い山脈下は深部までモホ面存在 + マントル対流

3. 地震考古学

≈ 島弧形成史 Ex. 日本列島 = 弧状列島 island arcs
a) 断層発生
断裂: マントルのため

島弧起原 → 内帯落ち込み相対的に外帯上昇。断裂を伝い大量の火山岩(マグマ)が地下から上昇
深部裂隙: 大陸方向に急角度で傾き持たせる → 中-深発地震帯に位置

グリンタフ(緑色凝灰岩) green tuff 地域形成: 新第三紀 → 古第三紀までにできた構造を破壊

グリンタフ: 多孔質で軽石片を含み火気や湿気に強い Ex. 大谷石: 新しい時に緑 → 古くなると灰色

主として海底に堆積した酸性-中性火山灰

分布: 東日本の西半分(中心)、フォッサマグナ Fossa Magna (伊豆半島-七島)

活断層 active fault: 現在まで頻繁に内陸型地震を起こした断層(定義様々)
Ex. 中央構造線

和泉山地南側: 5 m/1000年 – 大地震記録なし
四国: > 5 m/1000年 – M7クラスの地震 (1596年大地震?)
九州: 1 m/1000年 → 別府-島原地溝帯 = 正断層地震多, 日奈久断層 = 中小規模地震多

地表地震断層: 地震に伴い地表に出現した断層
b) 激しい火山岩活動
溶岩・凝灰岩・火山灰 → グリンタフ
中新世(現在の火山活動に比べ5-10倍の激しさ) Ex. 西牡鹿層–台島層

玄武岩 → 安山岩 → デーサイト(石英安山岩) → [酸性] → リパライト → 鉱床(内帯各所に形成)

沈降: 地域 – 西へ移動
arc

Ex. 西黒沢層 – 女川層
地向斜

上昇運動開始: 斜支した上昇

造山運動 – 山脈・島弧変動 Ex. 支笏-積丹半島への上昇線 – 複数の小沈降部に分離
広く広がった海よりは、入江・潟等の小型なものを形成
黒色泥岩 black shale: 石油の母岩、黒いのは有機物のため

全域上昇
c) 火山岩の活動
大洋: 玄武岩(火山岩) = 堆積物(泥が主体)がたまる
地質を調べると中生代ジュラ紀(2億7千万年前)が最古

→ 約0.01 mm/yrで堆積
(深海底面積が海の比率ではもっとも大きい)

d) 平頂海山(ギョー)
ギョー: 深さ約1 km、侵食台であり平
arc 西太平洋に多く存在
1952 エニウエトク(マーシャル諸島)でボーリング

→ 珊瑚礁の厚さ約1400 mm
環礁: 珊瑚生息可能なのは海面下約50 mまで
現代までの海水準変動は約±100 m、海侵作用も100 m程度だが、過去には現在の1000 m下に珊瑚礁が存在 → これらのギョーの成因はジュラ紀-白亜紀海底火山活動によると考えられている

arc 海成層 (プランクトン遺体) = 厚さはせいぜい1–3 km
e) 海溝
島弧に沿い湾曲しているのが多い。幅は100 km程度。深海底より新しく、第3紀-第4紀の地質
arc

ギョー: アイスランド等に見られる陸地の裂け目

arc

海底山脈 深海底 – 6000 m

Def. 海嶺 oceanic ridge: 大洋底にある急傾斜海底山脈

地殻熱流量大きい
地磁気島模様が表れる = 海底地磁気: 古地球磁場(岩石残留磁気測定)
→ 現在と地磁気が大きく異なることがある Ex. 南北逆転
1973 NOAA「太平洋横断地球科学計画」

1985 中央海嶺で水温・化学成分異常発見 → チムニー(煙突)から熱水噴出発見

4. 中央海嶺(海洋中軸海嶺 mid-oceanic ridge)

arc
ドイツ探検船メテオール号(1925-27)が大西洋中央部に浅い海底発見 → 当時の説と異なる証拠
回りから見ると比高約3000 m
地震帯・地殻熱流量
(島弧 – 海溝系) ( - ) ⇔ 海嶺系 ( + )

5. 泥の海

グリーンタフの歴史的展開
堆積岩: 中新世 = 大量の火山灰 – 溶岩 → 風化 → 運搬 → 堆積・定着 → 堆積岩

(上田 1971)

海洋地学 marine geology


海底堆積物とその下方の地殻の地質・地球物理学的性質や運動等を扱う
地層(化石含む) → 海 (= 海洋のある特徴的場所): 海底堆積物(堆積物を貯める所としての海) → 地向斜
大陸成長説 theory of continental accretion (Bertrand 1887): 欧州大陸発達史 – 大洋恒久説 constancy ocreans

造山輪廻 orogenic cycles (Stille 1924): Bertrand支持

収縮説 (von Buch 19c初期): 褶曲山脈中軸部火成岩類が上昇し山脈形成 – 地球形成時は高温

熱収縮説 (Dana, Suess): 地球冷却化 → 収縮 → 各種地殻運動起こる

底流説 (Ampferer 1906) → 熱対流説へ
熱対流説 (Vening-Meinesz): 1929-31に海域での重力測定しジャワ・スマトラで重力異常確認 → 1933年提唱

マントル部分で熱対流が起こり地殻を引き摺り地殻運動起こる

塩基性化 basification説: 花崗岩質大陸地殻が玄武岩質の大洋地殻に転化
膨張説 expansion hypothesis: 地球は膨張しつつある → 割れ目形成 → 内部から物質上昇

→ 地溝帯・海嶺形成

1. 海の研究法

音響・測深法海底地形探索(海底地質を知る)・人工地震・ボーリング(石油採掘)・流熱量測定・測定地点確定

2. 海底地形

a) 海洋棚
0-20 mにあり平坦 (0 mの延長と考えられる平坦地形)
海底谷 (陸上だった時の川)形成 – 海底の段丘も見られる(段丘形成)
b) 大陸棚斜面 (3-6°)
海底谷・海底の段丘はまだみられる – 第3紀に形成
c) 深海底
平坦 (海盆がある)
堆積物堆積 → 地質を調べた結果、中新世ジュラ紀(2億7千万年前)が最古。約0.01 mm/year堆積
岩石の示す北極の位置がずれており、また時代により大きく異なる

→ 大陸の水平移動が予測可能

N-S逆転: 8000万年前までで170回逆転がある

3. 海洋底運動の歴史

マントル対流説(1962 Dieg 海洋拡大説)

marine
中央海嶺からずれるほど岩石年齢古い(ex. アゾレス群島、アフリカ沿岸)
中央海嶺: 海底を吐き出す → 海底が消えていく(沈み込んでいく)場所がある = 海溝
古地磁気学: 縞紋様 – 海洋底拡大(低質、岩石の年齢)

4. プレート構造論

Def. プレート plate: 剛体的に運動する地球表面の各ブロック(数cm/年) → 地殻変動はプレート境界部に集中
大陸プレート: 大陸地殻に覆われたプレート ↔ 海洋プレート: 海洋地殻に覆われたプレート
硬さ・流動性による地球内部構造区分
  • リソスフェア lithosphere: プレート実体 = 地殻とマントル上部含む表面から厚さ70-150 km岩石層
  • アセノスフェア asthenosphere: リソスフェア下部にある柔らかい厚さ75 kmの層
  • メソスフェア mesosphere: さらに深部にある水平運動乏しい層 → ハワイホットスポット起源領域
プレート境界
→ 3型 = 収束型(衝突型) + 発散型 + 平行型
  • 収束型: 1方のプレートが他方のプレートに潜り込む = 沈み込み → 沈み込み帯(スラブ: 沈んだプレート)
    → 海溝形成 + 島弧成長 + 地震
  • 発散型: 2プレートが遠ざかるように運動 → 隙間を埋めるようマントル物質上昇
    → [海洋] 海洋プレート成長 [陸上] 沈降生じ(大)地溝帯形成
  • 平行型: 2プレートが水平にずれあうよう運動 → トランスフォーム断層(走向移動断層)
    水平ずれ断層が中央海嶺をずたずたに切る Ex. 圧水平ずれ断層で数千km続く
    断裂帯: 海嶺は多数のトランスフォーム断層で区切られる

marine

5. マントル対流説 (1928-33)

→ ラモント地質学研究所(1947), スクリップ研究所(1957): 太平洋研究
海底の磁気測定 → 大陸移動 (1957)
東日本: 活動中の島弧 ⇔ 西日本: 活動終わった島弧
大規模マントル流
marine
海洋地殻 = 玄武岩: 地磁気に縞模様 → こで新海洋が生まれている
白亜紀

marine

地球上に多くのプレート存在: 海底の生まれは10程度のプレートで説明できたが日本海等にもある可能性

marine
マントル対流(Runcorn 1962): 対流渦の大きさはマントル厚さに影響され易い。核成長につれ渦は小さく数多くなる

6. プレート構造論の特徴と問題点

水平移動考える(海嶺から出現) → 褶曲山脈等も説明

Cp. 大陸中心とする古典的造山運動(= 上下運動)、地向斜

問題点
Magnetic smooth zone存在: ジュラ紀以前では地磁気の縞模様無い部分存在 → 古地地磁気縞: 左右対称か? 磁気層位学では説明できない
沈み口 (= 海溝?): 海底堆積物の今後の行く先
地球膨張説(仮説): 白亜紀以降に地球膨張 → 海面数千m上昇
水平移動: 大陸海洋の移動 3000 kmものマントル移動は可能か? → このエネルギー源
島弧にマントル到達時、マグマは冷え固まっているはずだが火山活動は発生 → 火山エネルギーの成因 → 地球内部をどうとらえるか

中生代-古生代に活動があった
marine

marine 氷河堆積物 = 二畳紀

高緯度: 南アフリカ-マダガスカル-インド-南米-オーストラリア-南極(30°以内, 地形が組み合わさる)
中緯度: 砂漠(砂層、風化) 羊歯は低くなる
低緯度: ジャングル – 大大陸存在

(Wegener 1912)

7. 大陸漂移説 theory of continental drift

プレート理論: 大陸移動・分断・分裂・破壊するというイメージに基づく

パンゲア Pangea大陸(2.2億年前, 唯一の大陸): 分裂・漂移・分解
ゴンドワナ Gondwana大陸
ゴンドワナ層 (インド): 石灰層・泥砂層 → 植物化石; 木生羊歯(フロソプテリス、ガンガモプラナレス)

片麻岩・花崗岩

1925 ウェーゲナー仮説の破綻

氷河堆積物 – 二畳紀に形成
砂漠______- 三畳紀に形成 ↓ 1000万年のずれ |
羊歯______– 石炭紀に繁栄_______________↓ 6-7000万年のずれ

1950年代 大陸移動説復活

大陸移動の証拠増: 大陸動いた → 大陸分離 → 大陸はつながっていた
ゴンドワナ大陸実在(分離、沈降): 動いた証拠 → 極移動曲線(古地磁気) Ex. 北極点移動
分離時期 – 白亜紀、古第三紀
古生物学的証拠多: アフリカ・インド・オーストラリア・南米 - 爬虫類、淡水魚共通点 → 海を越え移動不可
現代の動植物 Ex. 現生動物: 肺魚、有袋類の祖先の共通性

1960年代初頭 ヘス・ディーツ

海洋底拡大説 = 海底は中央海嶺で生まれ海溝で沈む

1960後半-70年代初頭 マッケンジー・パーカー・モーガン・ルピジョン

深海掘削計画 → 海底基盤年齢が海嶺から遠ざかるほど古いことを実証

大陸のつながり(連続)を示す証拠

大陸: 造山運動 – 大陸、深海底(プレート構造)
激しい変化の場所 – 造山帯
静かな場所 – 大陸、深海底

プレートテクトニクス

地表地質: 化石を含む地層に顕著な不整合 → 片麻岩、花崗岩の存在が火山活動を示唆
古生代より古い(= 原生代)化石を含む地層

原生代より下の層を基盤とする

marine
古生代延長部分に片麻岩・花崗岩 = 古生層が変成 → 大陸内部変動 = 静止したものではない

層序学/層位学 (stratigraphy)


地層 stratum (pl. strata), formation: 堆積岩に見られる

構造 structure: 露頭で観察される
組織 texture: 岩片の内部に認められる構造

Ex. 砕屑岩からなる地層
単層 bed: 堆積した1枚の層 (洞窟発達パターン支配要素)

級化 grading: 1枚の単層内部で下方から上方に向かい粒度が小さくなること

層理面 (層面、地層面) bedding plane: 単層と単層の境界面。単層間の堆積休止期間と当時の海底面により特徴づき、極めて不明瞭から、間隙が生じた裂目状まである

層理 bedding: 層理面が断面に現れた条線構造 ⇒ しばしば広範囲に渡り連続して現れる

流痕 flow marks、生痕 Lebensspuren等がしばしば見られる

葉層 laminae (sg. lamina): 単層内部の粒度か構成物質のほぼ均一な粒子群が作る多数の薄い層

葉理 lamination: 葉層が断面に現れた条線構造 → 連続性に乏しく互いに斜交する
整合 conformity
一連の上下の単層の関係

ダイアステム diastem: 新単層定着まで長い休止期間hiatusあり、単層の一部に削剥がある時の休止期間

不整合 unconformity
下層の単層群が相当程度削剥されている場合 – 下位が火山岩・変成岩の場合も用いる

平行不整合 parallel unconformity: 不整合面を挟み上下の単層が平行

基底礫岩 basal conglomerate: 普通不整合は、上位地層が礫岩から始まり、その礫岩

傾斜不整合 clino-unconformity: 下位の単層群が上位の単層群に対して傾いている
地床層 field layer
沖積層(堆積物層) alluvial deposit

(Smith W, late 1700s)

生層序(位)学 biostratigraphy

Law. 地層累重の法則 law of superposition
「一般に上にある地層は下の地層より新時代に堆積」 例外 – 地層褶曲

カギ層: 特に特徴のある層(凝灰岩層など)、同一の化石を含む層

標準化石(示準化石) index fossile: その化石を含む地層の堆積した時代を決定できるもの

生存時代が短い。進化速度が速い。産出範囲が広い。個体数多
⇒ 地層を化石により分ける。化石種組み合わせから序列可能
標準化石による情報蓄積から、その種の生存期間を知ることができる。また、繁栄、衰退が分かる
Ex. アンモナイト: 殻模様の変化が世界中で共通ならば分類基準として使える
Ex. 有孔虫 Foraminifera: 古生代 – Fusulinida、中生代 – Grobotruncana、新生代 – Globigenia
Ex. 紡錘虫(フズリナ Fusulinids) – 単細胞。生活環: Schizonto ↔ Gamont 石炭紀-二畳紀末

殻構造: (古) 単純・層未分化 → 3層 → 4層 → 薄4層 → 複雑・2層 (新)

示相化石: 地層の堆積した当時の環境要因(海陸分布、古気候等)を推定できるもの

生存期間長い + できれば近縁のものが現存 + 生存条件限られる

生層序連続 biostratigraphical sequence

形態列 form series から系統関係は証明できない → 化石帯zonation認める
個体発生からフズリナでは初期状態分かる。それは生層序連続に見合うaccretion
⇒ Haeckel: Law of recapitulation "個体発生は系統発生を繰り返す"
ただし、多形polymorphismでは当てはまらない
個体発生と系統発生
系統樹 dendrogram = 系統上の方向性を、時間的地理的情報を得ることにより示す
stratigraphy
個体発生: 成長、増殖 ↔ 系統発生

Rugosa (脱皮) = Tetracoralla: metamorphosisが起こる
古生物学ではまず、形態的に類似するものが系統的に近いと考えざるをえない

Ex. 単体サンゴ solitary → 群体サンゴ colonial (asexualに広がる)

stratigraphy
Fig. (1) 単体サンゴと鑑定に必要な薄片作製断面位置。A: 横断面、B: 縦断面、C: 横断面(幼期)。(2) サンゴ体の模式解剖図(復元例)

1910 Carruthers: スコットランド石炭紀の地層を研究

同じような堆積岩
stratigraphy
1: Z. delanouei, 2: Z. parallela, 3: Z. constricta, 4: Z. disjuncta

⇒ 個体発生中で見る形態変化順と系統上の形態変化順は同じ
[異説] Z. delanouei型個体群 → Z. constricta
一見不連続に見えるが、集団中の連続した形質の変化
米国二畳紀: 群体サンゴの横断面 – 1つの群体中に様々なタイプ = phenotype

Sciophyllum, Diphystrotion, Thysanophyllum: 幅広い変異
軸のあるサンゴは石炭紀および二畳紀
複雑化 Diburophyllum
___
_| Streptelao
_| → Prymitophyllum
_| → Canbrophyllum
軸の発達: brephic → neanic → ephebic

鉱物学 (mineralogy)


鉱物 minerals

岩石・岩 (rock)
天然に産し化学組成ほぼ均質で結晶構造持つ固体物質

Ex. 岩・石 → 鉱物の大部分は結晶 crystals (結晶学)

珪酸塩鉱物 silicate mineral

酸化されたSiを含む鉱物 → 普通岩石の主体(地殻化学組成の50% = SiO2)
シリカ SiO2: 珪酸塩鉱物の中心 → 基本構造: SiO4四面体
オルト珪酸塩 orthosilicates: SiO4四面体が孤立し配列

Ex. 苦土橄欖石 forsterite

鎖状珪酸塩 chain silicate: SiO4四面体が交互に入れ子状に配列

Ex. 輝石族 pyroxene group: 頑火輝石 enstatite → 金属イオンMg++

角閃石 amphibole group: (Si4O11)6-の2重鎖

Ex. 透角閃石 tremolite = Ca2Mg5(Si4O11)2(OH)2

板状珪酸塩 sheet silicates: SiO4四面体が層状に広がり結合

Ex. 雲母族 mica group

三次元珪酸塩 framework silicates: SiO4四面体の4酸素が全て共有される

Ex. 石英 quartz, 鱗珪石 trydimite, クリストバル石 cristobalite
→ Si4+の一部がアルミニウムと置換 → 補償的にK+ (カリウム長石 pottasium feldspar, KAlSi3O8), Na+, Ca2+ (斜長石 plagioclase, NaAlSi3O8~CaAl2Si2O8: 造岩鉱物 rock-forming mineralsで最も普遍)

固溶体 solid solution

結晶構造の本質的変化なく連続的に複数金属イオンが置換したシリーズ(族)
金属イオン半径が近いと起こりやすい

橄欖岩 olivine: 苦土橄欖石 Mg2SiO4 (Fe/(Mg + Fe) ≈10%) ↔ 鉄橄欖石fayalite, Fe2SiO4

[ 粘土鉱物 ]

長石 feldspar
地殻中に最も存在量多く、殆どの岩石に含まれる
一般式: (Na, K, Ca, Ba)(Si, Al)4O8, or (Na, K, Ca, Ba)Al(Al, Si)Si2O8
アルカリ長石グループ alkali feldspar group

正長石 orthoclase, KAlSi3O8: 単斜晶系
玻璃長石(サニディン) sanidine, (K, Na)AlSi3O8: 単斜晶系
微斜長石(マイクロクリン) microcline, KAlSi3O8: 三斜晶系
曹微斜長石(アノーソクレース) anorthoclase, (Na, K)AlSi3O8: 三斜晶系

斜長石グループ plagioclases group

曹長石(ソーダ長石, アルバイト) albite (Ab), NaAlSi3O8: Na多
灰長石(アノーサイト) anorthite (An), CaAl2Si2O8: Ca多
固溶体をなす: 曹長石 ↔ 灰長石

岩石学 (lithology, petrology)


岩石 = 堆積岩 (水成岩 aqueous rock) + 火成岩 + 変成岩
火成岩 igneous rocks
マグマ固化による。地下15-16 km位(Si, Al rich)で形成多。sima層、mife層(Si, Mg rich)でも形成。(Mg-アルカリ土金属: 多いと溶岩粘性低。地球表面岩石の95%が火成岩
変成岩 metamorphic rocks
元々堆積岩・火成岩が圧力・熱により固体のまま変成するが、化学組成ほぼ不変で結晶に変化(= 変成相) → 剥離性ある → 変成鉱物の集まり。温度と圧力の大きさを示す

変成鉱物: 変成鉱物組み合わせをP-Tで決定 → 変成相 = 地中で形成(地下数10 km)

堆積岩 sedimentary rocks
生物遺体が化石として含まれること多
岩帯: 地殻で、ある範囲に連続し、纏まって分布する岩石の部分 (主に火成岩で使う用語)

結晶学 (crystallography)


固体物理学 (solid physics)

金属、半導体、誘電体、磁性体等の物質の性質を扱う分野

関連分野: 力学、量子力学、電磁気学、統計力学、コンピュータ数学

金属元素 metal: 特定性質(単体が光沢、導電性、延性・展性に富む、いわゆる金属結晶を作る)を持つもの

非金属元素 nonmetal: 金属以外の元素

結晶学

固体物理学の1分野 → 結晶形理解 = 結晶成長理解
結晶 crystal: 原子(分子)が三次元的周期性を持ち規則正しく配列しできた固体 → 結晶格子 crystal lattice
精錬(精製) refining: 鉱石等から交じり物を取り除き、次第に純度を高めること
結晶系 crystal system
Law. 面角安定の法則 law of constancy of angle (Steno 1669): 結晶の2つの面のなす角は同じ

→ 結晶面の大きさや形に変化はあるが本質的なものではなく、方向がより本質的性質

結晶軸crystal axis: よく発達する稜とそれと簡単な関係にある方向を選んだじく - 各結晶特有
⇒ 結晶系: 同一の結晶軸によって記述される結晶は同一結晶系に属する

軸角 axial angle: 結晶軸の交角。軸率 axial ratio: 軸上の単位の長さ – 結晶毎に異なる

crystal Law. 有理指数の法則 law of rational indices: 1つの面を基準とした切片の比は有理数で表せる = 結晶
ミラー指数 Millerian index: 有理指数の法則を結晶面記号として整理
着目面がabc軸を切る点の座標の逆数を(x, y, z)に入れる
Ex. 格子面

DEG: (1/1, 1/1, 1/1) = (111) = 111
ABFE: (1/1, 1/∞, 1/∞) = (100) = 100

最稠密面

面心立方格子 = {111}
体心立方格子 = {110}
ダイヤモンド格子 = {111}

crystal

格子 lattice

  • 単位格子 unit cell (単位胞): 結晶格子を作り上げる際に積み上げられる単位のブロック
  • 単純立方格子 simple cubic l.: 立方体を重ねて作られる立方格子の格子点に原子が位置する
  • 体心立方格子 body entered cubic l.: 原子が単位胞の頂点と中心に位置する Ex. 鉄、タングステン
  • 面心立方格子(立方細密格子) face centered cubic l.: 原子が単位胞である立方体の頂点と面の中心に1つずつ配列し、同じ大きさの球を最も密に配列する。 Ex. Au, Ag, Cu, Al
  • 六方細密格子 hexagonal close packed l.: 面心立方体構造とは別で、六角柱となる。 Ex. Mg, Zn
  • ダイヤモンド格子 diamond lattice: 共有結合Ex. ダイヤモンド、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)

    石墨 graphite, C: ダイヤモンドの同質異像 – ベンゼン環構造となる

  • 食塩型格子 sodium chloride l.: Na+とCl-が交互に配列し立方体格子となる
crystal
図. (a)単純立方格子。立方体頂点に原子が位置した単位胞。(b)単位胞を積み重ね作られた単純立方格子。(c)体心立方格子単位胞。立方体頂点と中心に原子がある。(d)ダイヤモンド格子、単位胞。(e)ダイヤモンド格子の各原子は最近接位置にある4個の原子と結合し正四面体を構成する
crystal
(f)食塩型格子。Na+(●)とCl-(○)は、それぞれ面心立方格子を組んでいる。(g)面心立方格子(立方最密格子)単位胞。立方体頂点と面の中心に原子が位置している。(h)六方最密格子

crystal
図1.10 氷結晶格子。白丸: 酸素原子、黒丸: 水素原子。(a)六方晶氷結晶。(b)各酸素原子は、最近接位置にある他4個の酸素により、ほぼ正四面体的に囲まれている

転位 dislocation: 格子欠陥の一つ。結晶格子がずれ変形した部分と、正常部分との境界が線状になるもの
温度・圧力 → 結晶構造・化学組成に影響

Ex. シリカ silica (二酸化珪素, SiO2)結晶 = 石英・鱗珪石・クリストバル石 → 温度により安定領域異なる

高圧 → コーズ石・スティチョフ石(結晶構造独特)に変化

結晶の光屈折
等方的 isotropic: 等軸晶系結晶

一軸性: 屈折率がただ1つ(= 光軸optic axisが1つ)。6方結晶系および正方結晶系
二軸性: 光軸が2つ。単斜晶系、3斜晶系 (光軸角: 2つの光軸の角度)

異方的 anisotropic: 等軸晶系結晶ではないもの – 方向により光の速度が異なる = 屈折率異なる

結晶作用 crystallization

1. 共融系 eutectic system
灰長石An: 1550oCで溶融 / 透輝石 (Di, diopside, CaMgSi2O6): 1390°Cで溶融
→ 混合: 両者単独より低温度で結晶作用見られる = 共有系: その温度を共有点 eutectic point
2. 反応系 reaction system
曹長石Ab / 灰長石An → 斜長石 plagioclase: 連続的固溶体形成 = 反応系

triangle
3成分系平衡図

3. 多成分系
3成分系は2成分系を組み合わせたものとみなしてよい → それ以上は手に負えない

反応系列

連続反応系列 continuous reaction series: 組成が完全に連続的な一連のある岩石を生じる
不連続反応系列 discontinuous reaction series: 連続ではない

Ex. 橄欖石の周りを輝石が覆う → 早期に橄欖石ができ、それの周囲で次の結晶反応が起こった
⇒ 反応縁 reaction rim

分別結晶作用(分別結晶作用) crystallization differentiation
1つのマグマから組成の異なる火成岩を生じること
→ 反応原理 reaction principle (Bowen 1922): 火成岩生成に関する原理
            ┌───────────────────┐
            │ Ca斜長石          Na斜長石    K長石  │
            └───────────────────┘
                ↑       ↑       ↑         ↑
            ┌───────────────────┐
    橄欖岩玄武岩    安山岩  石英安山岩  流紋岩 │
      ↑    │ 斑レイ岩  閃緑岩  花崗閃緑岩  花崗岩 │
      │    └───────────────────┘
      │        ↓       ↓       ↓         ↓
      └──  橄欖石 –- 輝石 –- 角閃石 –--- 黒雲母
                                            石英

図. 玄武岩質マグマの分化経路と各時期に晶出する鉱物 (Bowen 1922)

混成作用 contamination: マグマと既存の岩石が反応しマグマ組成が変化 自然界ではこの中間的なものが普通
同化作用 assimilation: マグマが外来物を消化

雪の結晶 (snow crystal)

氷結晶成長
  1. 核生成 = 結晶芽発生
  2. 成長機構、成長速度 Rμ)
  3. 結晶形: 平衡形、成長形
  4. 結晶の完全性評価 characterization
表1.2 結晶成長の種類と特徴

結晶成長___環境相の中での__結晶成長の駆動力
の種類_____成長単位の密度_____μ)


融液成長___濃厚*__________過冷却度 ΔT = TmT
溶液成長,___希薄__________過飽和度
__気相成長___________________δ = (CCe)/Ce, (ppe)/pe
固相成長___濃厚___________歪エネルギー、粒界エネルギー


* Ex. 過冷却の水から氷が成長する場合、成長を担う単位(水分子)の密度が結晶とほとんど差がない

氷核生成
水の過冷却現象 (Fahrenheit) → 過飽和水蒸気: P/Pe = 4-5

熱力学的安定相が長時間、準安定に保たれる – 過飽和水蒸気中で水滴の核生成が行なわれる頻度

氷結晶成長 crystal growth
結晶表面の構造(原子配列)が成長には大きく関与

特異面: 表面構成原子が密に結合しあっている面
非特異面: 原子の充填が粗で、面内の原子の結合が弱い面

氷結晶成長の律速過程
  1. 環境相 → 結晶表面へ向かう分子の補給(拡散)過程
  2. 結晶表面で分子が結晶相に組み込まれる過程(表面成長カイネティクス surface kinetics process)
  3. 結晶化熱の排除過程
snow 図1. 17 原子配列の乱れた環境相、即ち融液、溶液、気体、固体の中に秩序構造を持った結晶が表れ成長する
この中の遅い過程が実際の成長速度を主として決めている
Ex. 空気圧力↑ →
水拡散係数 D ∝ 1/Pa
1は律速とならない
3は過飽和度が小さく成長速度が小さければ単位時間に発生する結晶化熱は少ない – 律速とならない
2が決め手。さらに成長速度の異方性、ひいては結晶の形を決める要因となる

アモルファス(非晶質, 非結晶) amorphous

a-morphe (Gr.) = 「明瞭な形を持たないもの」 = 結晶でない固体
構造的に結晶のように原子配列が規則的(周期構造を持つ)でなく、短距離秩序あるが長距離秩序ない固体

(amorphous, adj. 無定形の・非結晶の. Ex. amorphous acid axalate)

Si
結晶Si snow________snow アモルファスSi
4配位で規則正しく配列_______結合の仕方がランダムで構造が
_________________________幾何学的に均一
特長
1. 磁性高い_______________4. 珪素鋼に比べヒステリシス損失大幅に少ない 2. 磁力小さい________5. 渦電流損少ない
3. 歪みを広範囲で制御できる__6. 電気抵抗大きく、その温度変化少ない

結晶と比較し議論される事多い
  1. 長距離秩序がないため組成比等の物理的定数を連続的に変化できる
  2. 均質で粒界がない
  3. 構造に乱れがある
  4. 熱力学的に非平衡系である

⇒ 太陽電池、TFT、テレビ撮像素子、感光材料等が実用化 + 他分野への応用期待

セラミック(陶材) ceramic: 非金属無機材料に高温処理を施した生成物
サーメット cermet: 金属とセラミックの複合素材 → 金属の粘性とセラミックの耐久性・耐熱性を併せ持つ
形状記憶合金 shape memory alloy: ある温度(変態点)以下で変形しても、その温度以上に加熱すると元の形状に回復する性質を持つ合金
液晶(液状結晶) liquid crystal
流動性を持ち液体に、複屈折を示す等、光学的点で結晶に似る有機物質
コンピューターや時計の表示画面等に利用
接着(付着) adhesion
同種または異種の固体の面と面を貼り合わせ一体化した状態
粘着: 接着の一種で、一時的な接着。硬い平滑面からは剥がすこともできる

火成岩 (igneous rocks)


地殻やマントルの溶融で形成された珪酸塩物質magmaが上昇し固結

分類

1. 岩片単位での構成鉱物の種類を基準
→ 一般的
主成分鉱物 principal rock-forming mineral = 珪酸塩鉱物 silicate minerals

色鉱物 dark minerals, or colored minerals

橄欖石族、輝石族、角閃石族、雲母族
(稀)准長石類 feldspathoids Ex. 霞石nepheline、白榴石leucite → アルカリ岩 alkaline (alkalic rocks)
色指数color index = (有色鉱物の体積)/(岩石の体積) × 100 (%)

無色鉱物 light minerals, or colorless minerals: 斜長石(Na-Ca長石)、カリ長石類(正長石等)、石英

副成分鉱物 accessory minerals 火山ガラス
非結晶質 amorphous 部分 - 深部ほどゆっくり冷え固まるため大粒の完晶質となる (*詳細)

深成岩 plutonic rocks____________________↑ 粗粒______完晶質
半深成岩 hypabyssal rocks________________| 結晶サイズ__品質
火山岩 volcanic rocks (噴出岩 effusive rocks) ↓ 細粒______ガラス質


_________→ →___
火山岩 流紋岩 安山岩 玄武岩
深成岩 花崗岩 閃緑岩 斑糲岩

有名な暗記言葉 (塾でバイトしてたときに覚えたり)
流産(流紋岩) 安産(安山岩) 元気な子(玄武岩)
囲んで(花崗岩) センコー(閃緑岩) 半殺し(斑糲岩)


粗面岩trachyte: 火山岩の1種

斑状組織 porphyritic texture: 普遍的で重要な分類形質

石基 groundmass + 斑晶 phenocrysts

方向性組織: 流状組織flow texture、片麻状組織gneissose texture – 二次的なもので分類上は二義的
1'. 岩片単位での化学組成を基準
→ 本質的には構成鉱物種類と同じ
2. 岩体単位で野外の産状を基準
岩石区 petrographic provinces: 火山岩産状と岩石地域性をもとに区分
a) 安山岩 andesite
大陸地域: 中心噴火central eruptionを行う火山では玄武岩質で、しばしばアルカリに富む

→ 玄武岩台地(高原玄武岩) plateau basalt 発達 Ex. デカン高原: 50万km²

割目噴火 fissure eruption により陸表が広がったもの

造山帯(火山帯)地域: 塩基性-酸性 → 多くは中性安山岩

Ex アルプス造山帯、アンデス山脈 the Andes (andesiteから命名)
→ 大陸地域と対照的 → 安山岩線 the andesite line 提唱

大洋地域: 少数火山が玄武岩を噴出
海洋底地殻: 表層堆積物を除き全て玄武岩
→ 玄武岩マグマ = 火山岩の本源マグマ parental magma
b) 花崗岩(類) (granite, s.l.)
花崗閃緑岩 granodiorite、石英閃緑岩 quartz-dioriteを含める
造山帯中心部で産出: 底盤batholiths、岩株stocksを構成 → 時に幅数10 km、長さ100 kmに達する

周囲の堆積岩は造山帯特有の厚い地層に褶曲が見られる
ルーフペンダント roof pendants: 比較的大きな岩帯

花崗岩貫入: 造山運動(s.s.)の時期

運動時貫入 synkinematic intrusion: 周囲褶曲運動と調和し、細長い輪郭
後運動時貫入 post-synkinematic intrusion: 周囲構造と不調和で、不規則か円状の輪郭

大洋地域: 花崗岩未発見 → 大陸地域: 基盤岩類に大量の花崗岩
花崗岩の起源 諸説あり - 有力仮説
  1. アナテクシス anatexis: 堆積岩等の既存岩石が熔融し花崗岩マグマとなる
    地向斜堆積岩中には大量の水が含まれ、融点低下し比較的低温でSiO2に富むマグマ形成
    → 地向斜深部において堆積岩が花崗岩に変わる
  2. 花崗岩化作用 granitization: 堆積岩が熔融することなく変成作用により花崗岩が形成される
  3. 超塩基性マントル起源説: 玄武岩質マグマより深部のマントルが起源

表. 火成岩


  SiO2量     少 (塩基性                              多 (酸性
  (重量%)        basic)                               acidic)
  色指数     暗色                                        淡色

  深成岩     橄欖岩      斑紋岩     閃緑岩       花崗岩
             peridotite             diorite      granite
  半深成岩               月辰岩     内線岩       花崗斑岩
                         (輝緑岩)   (ひん岩)     (石英斑岩)
  火山岩                 玄武岩     安山岩       石英粗面岩
  (噴出岩)               basalt     andesite     liparite
                                                 (流紋岩)
  構成物質   Mg, Fe増    Ca 長石,   遊離石英     石英
                         輝石       存在しない   K-長石含む
                                    Na-Ca-長石,
                                    角閃石

カンラン岩 - マントルからの手紙
(Peridotite - a letter from upper mantle)
地質: 日高変成帯主帯
産地: 北海道様似郡様似町字幌満
時代: 生成時代不明 地殻に上昇した時代は中新世 (2300万年前ごろ)

chert chert

上部マントルを構成する岩石。日高山脈の隆起に伴って、約60 kmの深部から地表にまで上昇した。70%以上がオリーブ色のカンラン岩からなる。粒の粗いカンラン石は8月の誕生石・ペリドットという宝石としても知られている。円形から楕円形まで様々な形をしたうぐいす色の鉱物は斜方輝石と呼ばれ、カンラン岩が上昇した時の動きや変形を記録している。そのほか、あざやかな緑色は単斜輝石、黒色の鉱物はスピネルという鉱物である。

2001.10.28 北海道様似町 (株)「南組」寄贈
(2017年3月14日早稲田大学)

変成岩 metamorphic rocks


鉱物組成や組織が変化してできた岩石 → 地球内部の岩石(地球の中心岩石)
変成作用 metamorphism: 熱や高圧により鉱物が不安定になりが別の鉱物に変わること

→ 多くは再結晶作用と変形作用を同時に被る
変質作用 alteration: 地表で起こる風化作用等で起こる変化 → 変成作用に含めない

変成作用過程は、殆どか全く固相のまま起こる → 縞状組織: 元の堆積岩粒子配列残る - 固体のまま変成
変成岩と原岩は化学組成に違いがない(変わる場合は交代作用 metasomatism)

斑状変晶 porphyroblast: 火成岩の斑晶に相当
マトリックス matrix: 火成岩の石基に相当

→ 共に変成作用を受けたもの

(残存斑晶 relic phenocryst: 火成岩中にあった斑晶が残ったもの)

a) 広域変成作用 (regional-)metamorhism
造山帯中心部で起こる →
広域変成岩 regional metamorphic rocksの分類
  • 岩石: 面状組織 (再結晶の程度) Ex.
  • 粘板岩 slate: 極平坦な剥離面 → 偏圧によるもので、堆積による面と原則斜交 肉眼で殆ど新結晶認められない (泥質岩源が普通) Ex. 他の岩石不明瞭
  • 千枚岩 phyllite: 剥離面はしばしば波状。片理が発達。しばしば、これと平行な石英細脈群 (絹雲母・緑泥石等の微小な結晶が肉眼で認められるが元の鉱物が多い) Ex. 泥質岩源が明瞭な千枚岩になるが、その他は不明瞭
  • 結晶片岩 crystalline schist: 剥離と片理明瞭。面上にしばしば線構造 (殆ど全鉱物が新結晶。細-中粒) Ex. 各種岩石が結晶片岩になるが、粗粒岩源ではしばしば片理多
  • 片麻岩 gneiss: 縞状組織が発達。片理は余り明瞭でない (全てが再結晶したもので粗粒) Ex. 原岩は様々だが、方向性の点を除いて花崗岩に似る
日高変成岩 - 大陸地殻深部からの手紙
(Hidaka Metamorphic Rocks - a letter from deep continental crust)
地質: 日高変成帯主帯
産地: 北海道浦河郡浦河町字上杵臼
時代: 第三紀始新世から中新世 (5300-1500万年前)

chert chert

ミグマタイト質トーナル岩: 高温・高圧の地下深部で地殻の物質(グラニュライト)が形成された。この岩石が上昇する時に途中の変成岩類を不均一に取り込んでミグマタイト構造(融けた部分と融け残った部分が混ざった構造)を形成した。
片麻岩: 高温・高圧の下で堆積岩が変成し、この時生じた鉱物が縞状構造をなしている。

2001.10.28 北海道様似町 (株)「南組」寄贈
(2017年3月14日早稲田大学)

b) 接触変成作用 contact metamorphism
火成岩体の周辺 - 変成を与えた岩体がすぐ側にある

接触変成岩(ホルンフェルス) contact metamorphic rock

b') ミロナイトmylonite: 断層帯にできる変成岩の1種。微粒でしばしば縞状組織ある
変成岩の特徴的鉱物 – 火成岩の主成分鉱物は変成岩にも含まれる
緑泥石 chlorite: (Mg, Fe, Al)12(Si, Al)8O20(OH)16 板状珪酸塩。低温変成岩に多 – 緑色の主原因
スチルプノメレン stilpnomelane: (K, Ca)0-1(Fe, Mg, Al)7-8Si8O23-24(OH)4 板状珪酸塩?。一見雲母に似る。三波川変成岩に多
石榴(ざくろ)石族 garnet group: (Mg, Fe2+, Mn, Ca)3(Al, Fe3+)2Si3O12 オルト珪酸塩。組成式をX3Al2Si3O12とすると

パイロープpyrope: X = Mg, アルマンディンalmandine: X = Fe2+, スペサルティンspessartine: X = Mn2+

カイアナイト(藍晶石) kyanite、紅柱石 andalusite、珪線石 sillimanite: Al2SiO5: 泥質岩起源の普通にある変成岩
十字石 staurolite: Fe2+4Al18Si8O46(OH)2: 十字型の双晶を作る。藍晶石を伴うこと多
菫青石 glaucophane: (Mg, Fe2+)2Al3Si5AlO18·nH2O 環状珪酸塩。接触変成作用か低圧広域変成作用を受けた泥質岩に普通
翡翠輝石 jadeite: NaAlSi2O6 石英と共存するものは低温・高圧の指標。特にアルカリに富む岩石には限らない
縁れん石族 epidote group: (Ca, Ce3+)2(Al, Fe3+, Mn3+, Fe2+)3Si3O12(OH)

緑れん石 epidote: Ca2(Al, Fe3+)3Si3O12(OH): 低温変成岩に広く産する。鶯色(緑色)を作る
紅れん石 piedmonite: Ca2(Al, Fe3+, Mn3+)3Si3O12(OH): 美しい紅-紅紫色。三波川変成岩に産する

ローソン石 lawsonite: CaAl2Si2O7(OH)2·H2O: 天然では藍閃石片岩相の広域変成岩のみ
パンペリー石 pumpellyte: Ca4(Mg, Fe2+)Al5Si6O23(OH)3·2H2O
葡萄石 prehnite: Ca2Al2Si3O10 極めて低温の変成岩
沸石族 zeolite group: 三次元珪酸塩。空洞大きく、空洞中に沸石水を取り込んだり失ったりする。変成作用指標

ヒューランダイトheulandite: CaAl2Si7O18·6H2O
アナルサイト(方沸石) analcite: NaAlSi2O·6H2O
ローモンタイト laumontite: CaAl2Si4O12·4H2O

用語: (独) ortho-: 原岩が火成岩 ↔ para-: 原岩が堆積岩

再結晶作用 reclystallization

変成作用で新しい鉱物が生成すること
累進変成作用 progressive metamorphism: 上昇する温度に応じ変成度が高くなる
低下変成作用 retrogressive (retrograde) metamorphism: 低温のもとで安定な鉱物組成に変わる

変成作用中の物質移動 – 水含む揮発成分が流体として移動するのが主

鉱物の安定領域
rock

図. カイアナイト-紅柱石-珪線石の平衡(都城 1965)

ムル石 mullite 3Al2O3·2SiO2

__rock
図. 翡翠輝石の安定領域(都城 1965)

NaAlSi2O6 (翡翠輝石) + SiO2 (石英) = NaAlSi3O8 (曹長石)

相律 phase rule (Gibbs 1874)

P + F = C + 2

C: 成分数, P: 相数, F: 自由度

≡ 鉱物学的相律mineralogical phase ruleに拡張: 変成岩生成に関する、温度・圧力に基づいた規則

定温・定圧による変成 → 自由度は2小さい ∴ P = C

→ 岩石を作る鉱物種(相)の数は成分数に等しい

分布・産状

広域変成帯 (regional) metamorphic belts: 最も多くの変成岩産出
大陸の基盤を作るものの1つとして、花崗岩を伴い大量に産出(時に幅数10 km、長さ数100 km)
原岩: 地向斜の厚い地層を構成する堆積岩 (Ex. グレイワッケ – 砂岩・泥岩)

変成帯内部に陥入した花崗岩や蛇紋岩serpentiniteが普通は存在

分帯 zonal mapping: 変成体内部で変成度greade of metamorphismの異なる地帯 – 変成鉱物の違い

rock

アイソグラッド: 分帯を区別できる線の部分 – 鉱物成分が大きく変化

→ 変成相系列 metamorphic facies series: 変成帯中の異なる変成相を表す地域の空間的配列

接触変成帯 contact aureoles: 火成岩貫入により形成 → 火成岩体取り巻く

花崗岩類(深成岩) – 最も著しい接触変成作用
火山岩・半深成岩 – 火成岩体から数km離れた所でも殆ど変成認められない

→ 変成部から非変成部に急激に移行し分帯区分できないこと多

複変成作用 poly-metamorphism: 同じ岩体に繰り返して変成作用が加えられる現象

堆積岩 (sedimentary rock)


堆積作用 sedimentation: 風化 → 移動 → 沈殿

1. 風化 weathering

地表の岩石が土砂になる現象 → 花崗岩の風化
            新鮮    風化    Al2O3不変    100 gの花崗岩
            花崗岩  花崗岩  として計算   の獲得と損失

    SiO2     68.75   57.04    38.50       -30.25
    Al2O3    17.59   26.04    17.59         0.00
    Fe2O3     1.40    1.91     1.29        -0.11
    MgO      0.64    0.17      0.11        -0.53
    CaO      3.25    0.75      0.51        -2.74
    Na2O     4.54    1.91      1.29        -3.25
    K2O      3.27    2.41      1.63        -1.64
    H2O      0.56    9.77      6.59        +6.03
    Total  100.00  100.00     67.51       -32.49

a. 物理的(機械的)風化作用 mechanical weathering
各鉱物体の温度変化に伴う体積膨張率の差
→ 破片化 → 砕屑物 clastic material
b. 化学的風化作用 chemical weathering
CO2 + 雨 = 炭酸水  石灰岩(Ca + 2H2O) → 崩壊 (CaCO2 + H)

鉱物の水、酸素、CO2による変質のし易さ – 石英は最も変質しずらい
化学的風化による岩石成分溶脱のし易さ: Ca, Mg, Na > K > Si > Al, Fe

     カンラン岩              石灰斜長石
           輝石↖            ↗石灰-石灰斜長石
          角閃石↖          ↗アルカリ-石灰斜長石
           黒雲母↖カリ長石↗
                  ↖白雲母↗
                    石英

図. 一次鉱物の風化に対する抵抗性 (Goldich 1938)

c. 生物的風化作用 biological weathering
地衣類・菌根等により岩石が溶解される

2. 移動migration

= 侵食erosion + 運搬transportation + 堆積(沈殿 deposition) → 条件に規定される
流水移動
機械的移動: 流速と流量に規定される大型粒子(概ね砂以上)の移動 – 細粒ほど移動
懸濁移動: 粘土鉱物等の微粒子が懸濁して移動
溶存移動: イオン(特にNa, K, Mg, Ca)が水に溶けた形で移動

主な粘土鉱物
カオリナイト族: 代表はカオリナイト kaolinite、化学組成はAl4Si4O10(OH)8
モンモリロナイト族: 代表はモンモリロナイト montmorillonite、化学組成はAl4Si8O10(OH4nH2O
イライト族: 白雲母に似るが、よりK少なくH2O多い。代表はイライト illite Ex. (OH4)Ky(Al4·Fe4·Mg4·Mg6)Si8-y·AlyO20

沈殿 deposition
多くは海域まで移動し沈殿(わずかに湖水や大規模内陸盆地)

イオンが蒸発時に塩類として沈殿(特にNa, Mg, Ca)

堆積物(岩) = 砕屑性堆積物 + 化学的堆積物

→ 続成作用: 長時間(> 1万年)かけ粒子が化学的に結びつき固い岩石に変化

結晶作用が低温で行われる → 鉱物組成・化学組成単純
単鉱物岩 monomineralic rock: 1種類の鉱物からなる

堆積物

1. 砕屑性堆積物: 粒度 – 粒径の占める割合。普通2n mm (nは整数)で区分

淘汰 sorting の程度(粒度の揃い方) – 2種以上ある時は成因複数
成熟度 maturity: 堆積岩中で安定な成分(石英等)が占める比率
表. 淘汰 sorting の程度


    粒子   粒子     集合物
    直径            未固結          固結
    (mm)

    256    巨礫     巨礫            巨礫岩
           boulder  boulder gravel  boulder conglomerate
    64     大礫     大礫            大礫岩
           cobble   cobble gravel   cobble conglomerate
    4      中礫     中礫            中礫岩
           pebble   pebble gravel   pebble conglomerate
    2      細礫     細礫            細礫岩
           granule  granule sand    granule sandstone
    1/16   砂       砂              砂岩
           sand     sand            sandstone
    1/256  シルト   シルト|泥       シルト岩 |泥岩
           silt     silt  |mud      siltstone|mudstone
           粘土     粘土            粘土岩
           clay     clays |         claystone

2. 化学的堆積物(化学岩) chemical deposits: 水溶液から化学的過程によって沈殿する堆積物の総称

化学的・生物的の中間的過程もある – しばしば区別困難

a. 化学的堆積岩 (s.s.): 無機的過程 – 各種塩類が主

蒸発岩 evaporite: 陸封された海水や内陸の湖水が蒸発して生じる

岩塩 halite, NaCl
石膏 gypsum: 水硫酸カルシウムCaSO4·2H2O [細結晶洞窟生成物 → 石膏洞(窟) gypsum cave: 溶食]

硬石膏 anhydrite, CaSO4

方解石 calcite = 炭酸塩 caronates の1つCaCO3からできる → 鍾乳石・石筍等の洞窟生成主構成物

石灰岩 limestone: 方解石主構成物。雨水等の弱酸性溶液に対しても溶解。洞窟は石灰岩中に最多

白雲岩(ドロマイト) dolomite: Mgを多く含む石灰岩 [Ca, Mg]CO3
トラバーチンtravertine: 湧泉の回りや石灰岩中にできた固い方解石から成る石灰岩
大理石(結晶質石灰岩) marble: 石灰岩が地殻の熱・圧力により変成し生じた結晶の大きな岩石

チャート chert: SiO2

霰石 aragonite: 炭酸カルシウムCaCO3鉱物。化学式方解石と同じだが、結晶構造異なる。単独で二次生成物作ること少ないが一定条件下で洞窟内に晶出。先尖結晶。石花やストロー中に霰石を含むものある

アンソダイト(石花) anthodites: 方解石の棒状結晶が放射状に伸びたもの
ストロー straw stalactite: ストロー位の大きさで中心に小孔あり薄方解石殻でできた鍾乳石の1種

層状チャート - 深海底からの手紙
(Bedded chert - a letter from deep sea floor)
地質: エゾ帯・空知層群下部・石清水層
産地: 北海道静内町東静内字川合
時代: 三畳紀後期から白亜紀前期 (2.2-1.2億年前)

chert chert

チャートは微細な石英の結晶からできている堅く緻密な堆積岩である。放散虫というプランクトンの珪質(SiO2)の殻が深海底に堆積して形成された。白、灰、赤、緑など様々な色があるが、赤色は酸化鉄やマンガンが含まれていることによる。遠洋の深海底に堆積したチャートは、海洋プレートの移動により約1億年をかけて数1000 km以上運搬され、白亜紀前期に東アジアを縁どっていた海溝にまで達し、そこで大陸に付加した。

2001.10.28 北海道様似町 (株)「南組」寄贈
(2017年3月14日早稲田大学)

b. 生物性堆積岩 organic deposits: 有機的過程 → 生物遺体堆積 → そのまま堆積岩となる

珊瑚石灰岩 coral limestone
白亜(チョーク) chalk: 主として円石藻の化石  未固結で泥質の石灰岩
石炭 coal: C, H, N, O(植物起源)
石油 petroleum: 生物起源炭化水素
(鉄鋼層 – 鉄バクテリアにより沈殿した酸化鉄の堆積)

分布・地層

層相(堆積層) sedimentary facies: 地層が有する形成時の諸条件を反映した特徴

特徴の種類に応じ、岩相 lithofacies、生物相 biofacies 等を分けることもある

a. 大陸地域
= 表皮岩層 Deckgebirge: 古い基盤岩を覆い、境目は明瞭。著しい不整合がある

砕屑岩はよく淘汰され、成熟度高く、砂岩は石英砂岩が普通。火山灰・チャートは含まれない
層相は広範囲(時に数100 km)に安定

海成層 marine deposits: 海で堆積 – 化石多い
陸成層 continental deposits: 陸で堆積 – しばしば蒸発岩含む

b. 変動帯
典型は地向斜の堆積物

砕屑岩は、成熟度低いグレイワッケ型砂岩、泥岩が主体。火山灰・チャート含む
層相は時間的・空間的に変化しやすい

c. 大洋地域
現在の海洋底には平均厚さ数100 mの堆積物 → 層相は陸との距離と関連

未固結部存在 → 軟泥oozeや赤色粘土red clayからなる


粘板岩 (ねんばんがん)

Igo  昔むかし、高尾山は海の底でした。砂や泥のたまった海底が大きく盛り上がって現在の高尾さんとなったのです。粘板岩とは自然の力で砂が泥が固められてできたものです。
 黒色粘板岩は、とてもかたくて磨(みが)くと表面がツルツルになるので、硯(すずり)石ともよばれ、硯が碁石(ごいし)に利用されます。
高尾ビジターセンター
Mt. Takao Visitor Center (13-10-16)

晶洞群 (しょうどうぐん)

 この附近の「花こう岩」には、大少の「がま」が発達しています。
 「がま」には、「石英」や「カリ長石」のきれいな結晶が見られます。

がまとは岩石中の空洞に鉱物の結晶が密集しているもの

(弥山山頂近くにて 14-03-21)

[生態学集中実習 (1996年8月29日天塩)]

蛇紋岩帯 (serpentine belt)


蛇紋岩 serpentine


含水珪酸塩鉱物((Mg, Fe)3Si2O5(OH)4)、及び、これを含んだ、Mg, Cr, Co等を含み、珪酸成分に乏しい、超塩基性の岩石の総称

代表的鉱物
アンチゴライト (antigorite)
クリソタイル (chrysolite)
リザーダイト (lizardite)

これらの元素が過剰に存在すると、植物の生育を阻害する。蛇紋岩は、大気に触れると崩壊し粘土化しやすく、不安定で、土壌は未熟で乾燥しやすい特徴もある。このような性質のため、蛇紋岩地帯には、基質に適応した固有の植物種が見られる

蛇紋岩帯植生


目的

蛇紋岩帯に見られる植物は、極めて大まかではあるが、1) 小型化、2) 硬質化(光沢), 3) 体色の暗紅紫色化、4) 葉幅の狭化、5) 無毛化、などの傾向がある。これらの特徴を、周辺の非蛇紋岩帯の植生と比較しながら理解する

観察地

ヌポロマッポロの蛇紋岩地帯および周辺

結果 (観察された植物)

ハイマツ (マツ) Pinus pumila Regel: 幹低く地上を這う常緑低木。種子翼ない。北海道・本州北部・中部

エゾミヤマクワガタ (ゴマノバグサ) Veronica schmidtiana Regel var. yesoalpina (Koidz. ex H. Hara) T.Yamaz.: 多年草。キクバクワガタV. schmidtiana変種で、萼の先尖らない。北海道

エゾトリカブト (キンポウゲ) Aconitum yezoense Nakai: 多年草。葉3全裂し、小葉はさらに2深裂する。雄しべ有毛。北海道

モウセンゴケ (モウセンゴケ) Drosera rotundifolia L.: 多年草。捕虫葉。種子ほぼ線形。北海道・本州・四国・九州

ホソバエゾノコギリソウ* (キク) Achillea ptarmica L. var. yezoensis Kitamura

エゾノコギリソウ A. ptarmica var. macrocephala (Rupr.) Ohwi

イブキジャコウソウ* (シソ) Thymus quinquecostatus Celak.

テシオコザクラ* (サクラソウ) Primura takedana Tatew.: 絶滅危惧II類

ヒメナツトウダイ* (トウダイグサ) Euphorbia sieboldiana Morr. et Decne. var. montana Tatew.

ナツトウダイE. sieboldiana

ヒロバノヘビノボラズ* (メギ) Berberis amurensis Rupr. var. japonica (Regel) Rehd.: 絶滅危惧II類

アカエゾマツ* (マツ) Picea glehnii Masters: 蛇紋岩・火山灰地・崩壊地・湿原等の劣悪地によく見る

チシマセンブリ (リンドウ) Swertia tetrapetala Pallas: 変異に富む。観察地のものは小型

エゾノカワラマツバ (アカネ) Galium verum L. var. trachycarpum DC.

ナガボノシロワレモコウ (バラ) Sanguisorba tenuifolia Fisch. ex Link var. alba Trautv. et Mey.

クロバナハンショウヅル (キンポウゲ) Clematis fusca Turcz.

エゾネギ (ユリ) Allium schoenoprasum L. var. schoenoprasum

var. foliosum Regel (アサツキ)の基本種

*: 蛇紋岩帯によく見られた種

課題
暑い中の川原歩きお疲れさまでした。いくつもの固有あるいは特殊な分布をする植物を観察したので,整理しておくこと。また,ハイマツに見られたように,本来もっと高い標高にある植物が「降りて」きている現象も観察したが,その理由について考察しなさい
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