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(2014年6月12日更新) [ 日本語 | English ]

土壌形成過程 (soil formation process)






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

土壌形成 (soil formation)

風化 → 層化

土壌の材料
一次鉱物(造岩鉱物): マグマ冷却過程で形成される無機物
二次鉱物: 一次鉱物が風化を受け生成 → 粘土化

1. 風化 (rock) weathering

地殻表層岩石が営力により破壊されてルーズな含水物質を生じる作用
a. 物理的(機械的)風化physical (mechanical) weathering
各鉱物体の各温度での体積膨張率差

→ 母岩崩壊 = 破片化
土 = 鉱物質(一次鉱物, 母岩) parent rock + 有機物(岩石溶脱量で不足栄養分は主に植物等から供給)

b. 化学的風化 chemical weatehring
CO2 + 水 = 炭酸水 → 石灰岩(Ca + 2H2O) → 崩壊 (CaCO2 + H)

増加成分 = H2O(+, -)とFe3+ → 水和と酸化oxidationが重要な化学変化
岩石成分溶脱のし易さ(= 可動性): Ca, Mg, Na > K > Si > Al, Fe3+(他成分減少 → 相対的増加)

順序は、水のpH(普通4-8)での各元素の水酸化物溶解度(イオンポテンシャル = イオン半径/陽荷電)、コロイドへの吸着・固定、共存CO32-イオンの影響等で決まる

化学的風化進行度合は各元素の多少を反映

c. 生物的風化 biological weatehring
1st step: 微生物、コケmoss, 地衣類lichens → 化学成分分泌 → 溶出 → 粘土と呼べるもの生成される
2nd step: 維管束植物侵入invasion of vasccular plants → 土壌(土)となる
気候条件
雨量多く温度高い熱帯多雨地域で速く、寒冷地域で遅い。水の地中への浸透も風化を促進

氷河気候型: 地表付近凍結 → 化学的風化遅く、物理的風化優勢。侵食が進み厚い風化殻形成されない

索引

乾燥気候型: 物理的風化卓越 + 蒸発盛んなため地表水の総イオン量大きくpHも大。風化殻には溶脱帯・集積帯認められる
湿潤気候型: 化学的風化が物理的風化より卓越し、厚い風化殻形成されやすい

2. 堆積

母材
• 残積: 母材である変成岩、固結火成岩、非固結堆積岩、第三紀層又は古生層、中生層等の固結堆積岩 → 運搬されず、その場で土壌化 → 残石土 residual soil

母岩容易に得られる Ex. 藻岩・手稲: 安山岩

• 運積: 土壌は他の部分から運ばれてきたものが母材 = 他の場所へ運搬堆積され土壌化 → 運搬堆積様式により土壌特性異なる

水積土: (沖積世に)水により母材運搬堆積 → 沖積土 alluvial soil: 肥沃

水力源明らかな場合の細区分
河成堆積 = 壌質土多
湖成堆積 = 壌質土多
海成堆積 = 砂質土多

風積土: 風の力で運搬堆積

火山性 = 非固結火成岩(主に火山灰, 水により再堆積したもの除く), e.g., 黒ボク、多湿黒ボク土
非火山性 = 砂土(黄砂等), e.g., 砂丘未熟土

氷積土 till: 氷河による

• 洪積世堆積: 洪積世に堆積したと見なせる地層で、時期や位置で砂質から粘土質まで変化するが、母材混合しないため均一な粒径の場合が多い。火山灰が水の作用で再堆積した場合でも水の作用が少ない場合は風積とする
• 崩積: 風化母材が崩壊し斜面に積もり堆積 → 各種母材混合し粒径不均一
• 集積: 低温、過湿による酸素不足等で植物遺体が分解されず堆積したもの → 泥炭土、黒泥土等

土壌形成要因 factors on soil formation


(Jenny 1941)

S = f(Cl, O, r, p, t, …)

S: 土壌 soil
Cl: 気候 climate
O: 生物 biotic
r: 地形 relic
p: 母岩 parent material
t: 時間 time

Cl 気候 climate
a. 温度 temperature

寒地: 低温度 = エネルギー不足 → 土壌生成困難

Ex. 南極: 層化殆どなく融雪水等で砂が多少移動しその沈殿にカビ等が蓄積する程度

温度日変化: 地表面での岩石の物理的風化に影響する – 砂漠では風化が激しい

生物活動に影響を与えるため、腐植分解や土壌形成速度に影響する

b. 雨量 precipitation

極低雨量 → 土壌生成不可能
農業成立土壌条件: 雨量 > 500 mm/yr + 雨の降り方も土壌生成に関連
rainfall
Ex. 乾期と雨期があって雨が多い所 → ラテライト形成
Ex. レグール Indean cotton soilはラテライトよりやや乾期長い所に形成

c. 蒸発散 evapotranspiration: 温度-雨量関係

→ 土壌中や植物からの蒸発散関与
→ 土壌中の洗脱層・集積層の形成の有無、厚さ等変化
+ 生物は貴重な有機物供給源

O 生物 organisms
= plant + animal + microorganisms
根圏 (rhizosphere): 根の周囲 → 周囲の土壌よりも多くの微生物が生育

微生物は、根を通じ植物と密接に関わる

Ex. 病原菌、共生(根粒菌・菌根菌)

区分:
内根圏 endorhizosphere: 根表皮・皮層細胞間隙等、根内部環境
根面 rhizoplane: 根の表面
外根圏 exorhizosphere: 根周辺の土壌領域

土壌微生物 soil microbe: 重量では土壌有機物中の1%程度
  • 細菌類: 大部分はバクテリア bacteria、菌類 fungi (他に藻類 algae、原虫 protozoa、放線菌等)
    → micro-flora/faun構成 → 有機物(leaf, woods, etc.)分解
  • 小動物: 線虫、ミミズ、クモ、ダニ、ムカデ(節足動物)、モグラ、ネズミ - ダニ、トビムシの順に多い
    ミミズに転耕される土壌量は38-55 ton/a/yr – 土壌団粒化に寄与大。場合によりシロアリは強力
    環形動物(ミミズ)は骨形成ないためCaの殆どが排泄される – 微生物利用 – 土壌改良
土壌・有機物(leaf, woods, etc.)混合物mixture形成 - 土壌転換に結構有効

特定微生物を土壌環境内の状態で捉えたり有機物を無機物へ転換するシステムとして捉える場合、微生物個体数だけでは不十分情報。土壌内で生じる微生物作用の方向と強さを測定する必要

硝化作用: 硝酸菌 – アンモニア施肥により増やせる
窒素固定作用: 遊離窒素固定
脱窒作用 denitrification: 硝酸還元菌により硝酸態窒素が窒素ガス化 → 大気へ (普通土壌少、水田旺盛)

NO3- → NO2- → NO → N2O → N2

アンモニア代謝 → アンモニア化成作用

土壌乾燥の効果(乾土効果) - 土壌風乾後に再び適当に水分補給してやると以前の土壌より著しく多量にアンモニアが生成される

硫酸還元作用
鉄・マンガン代謝
有機酸代謝
ガス代謝
土壌呼吸 = 微生物 + 動物 + 植物根 (現在分離困難)
→ 測定: 炭酸ガス発生(酸素吸収) – 精度高

logR = aT + b, R: 土壌呼吸, T: 温度 → 温度と直線的関係

+ 有機物含量, pH, N, P量等と相関があることが多

呼吸活性最大値は菌数と必ずしも一致せず、活性先行すること多
嫌気的土壌等の条件によりC/O比は1にならない

土壌が植物に与える影響 (Mansden-Jones & Turrill 1938)
  1. 発芽能力
  2. 大きさと直立性
  3. 活力度 vitality
  4. 茎木化度
  5. 根系深さ
  6. (根)毛量
  7. 乾燥・霜害や寄生者に対する感受性
  8. 1個体当り着花数
  9. 花期
菌糸及び菌根

α: 鉱質土壌中に多く分布。土粒とからみ細粒構造を形成し鉱質土壌上層部に菌糸網層形成。疎水性であって雨水を殆ど通さず強乾燥状態を維持

β: F-H層に菌糸多。この部分でスポンジ状の菌糸網層形成。長期雨ではスポンジ状に保水するが内部への浸透は少なく乾燥促進

γ: 菌糸量多くなく深く鉱質土壌内分布し菌糸網層形成しない。疎水性強くなく、乾燥土壌でなくても見る

α, β形態: 樹木種、菌種で異なり植物が土壌に与える大きな影響
Ex. マツ林: α型多、コジイ林: β型多

根 root: 分布はそれに関与する土壌動物や水の移動様式を規定

林野調査: 記載に当たり、草本木本に分け、木本は細(< 径2 mm)、中(2 mm-2 cm)、太(> 2 cm)に区分

酸化還元電位 (oxidation-reduction potential, ORP): 酸化還元状態の目安

+ → 酸化反応進行
– → 還元反応進行 → 微生物活動推定
水中物質存在状態推定できる Ex. Fe(OH)3沈澱かFe2+溶出か, SO42-存在かH2S発生か

強還元状態 = Eh 0.3 V
(一般に)pH低下 = Eh上昇

溶存酸素dissolved oxygen, DO: 水中に溶けた酸素 – 根の成長

(一般に)湿原周辺等の水停滞地 = 樹木成長悪 ↔ 流動水の所 = 成長良
土壌水分湛水・停滞 → 溶存酸素量多く、根の呼吸代謝作用が十分に行われるため
測定: 溶存酸素計(酸素センサー)

ガルバニ電池式
ポーラログラフ式

r 地形 relic
土壌侵食差 → 北・南斜面で腐植humus厚も差
微地形 microtopography: 集積度の差で腐植層厚に差

relic


    標高      高(尾根)  中  低(谷)

    土壌湿度  乾        適  湿
    集積度    低        中  高

p 母岩 parent material
母岩性質により形成土壌異

玄武岩: Mg, Ca多 → 褐色土になりやすい
花崗岩: K, Na多 → podozolできやすい

t 時間
世界中の大体の土壌形成はウルム氷期(第4紀最終氷期、約16000年)と、その後に成立
→ 氷河等のなかった所の土壌はより古いと思われる(14C年代測定)
Def. 成熟土壌 mature soil: 土壌特性と植生が一致した場合の土壌

土壌呼吸 soil respiration

土壌CO2発生測定法
野外: ガス捕集鐘respiration bell (21.5 cm φ, 16 cm hのアクリル板平型円筒。底部無底)による濃度測定

平坦にした土壌に呼吸鐘を約1 cm埋めこみ、安定するまで上部を開放し放置
測定時間及び数は10-30分(Lundegardh; 赤塚)、連数は2-3が通常だが、野外条件により適宜変える

室内: (古) 電導度法 (Wolf et al. 1952)、比色法 (Snell & Snell 1957)、容量法 (Blom & Edelhausen 1955)、重量法(Piper 1950)、混濁度法 (Snell & Snell 1957)、滴定法 (石沢 et al. 1957)、検圧法 (ワールブルグ検圧法、バークロフト検圧法) (Umbreit et al. 1945)
機器分析法

赤外線吸収スペクトル
ガスクロ
質量分析
ガス分析法

ガス分析法

測定期間: 初期発生増大期logarithmic stageが終わり定常発生を示したら打ち切る

農地で通常2-3週間、林地で200日を越える事もある

酸素吸収量測定法
原理: チャンバーに収納した土壌は密閉系で呼吸を行い、酸素を吸収し当量的に炭酸ガス発生

⇒ チャンバー内のO2あるいはCO2の濃度変化速度を測定
吸収が直線的増加の場合 → 時間の積算吸収量又は吸収速度で表す
チャンバー内気圧を一定にする必要

操作: 土壌は風乾土や原土を目的により使い分ける

風乾土: サンプリングに便利。風乾処理による微生物相攪乱・土壌有機物変化に注意

土壌形成過程 soil formation process


土壌形成過程又は反応の区分 (物質移動・変化): 定義

1a 溶脱 eluviation (移動): アルビック層のように土壌断面のある部分の外へ物質が移行する

1b 集積 illuviation (移動): アルジリック層やスポディック層のように土壌断面のある部分に物質移行してくる

2a 洗脱 leaching, depletion (損失): ソーラムから可溶性物質が洗い流されたり溶脱されたりする(一般用語)

2b 富化 enrichment (添加): 土壌体への物質の添加を表す一般用語

3a 侵食(表面) erosion, surficial (損失): 土壌表面からの物質除去

3b 積層堆積 cumulizaiton (添加): 風・水の作用による無機質粒子の土壌ソーラム表層への添加

4a 脱石灰化 decalcification (移動): 土壌の1以上の数の層位から炭酸カルシウムが除去される過程

4b 石灰化 calcification (移動): Ca層、時ににその他の土壌層位への炭酸カルシウムの集積過程

5a 塩類化 salinization (移動): 塩類に富む層salic layerにCa, Mg, Na, Kの硫酸塩や塩化物のような可溶性塩の集積

5b 脱塩類化 desalinization (移動): サリック層からの可溶性塩の除去

6a アルカリ化 alkalization (移動): 土壌の交換座でNa+の集積 (ソロニゼーション, solinization)

6b 脱アルカリ化 dealkalization (移動): ナトリック層からのNaイオンや塩の洗脱(ソロディゼーション solodization)

7a 粘土溶脱 lesslvage (移動): A層位からB層位へ微小鉱物粒子の機械的移動 → 相対的な粘土富化がB層位に起こる(アルジリック層)

7b 土壌撹乱 pedoturbationv (移動): 生物的、物理的作用(凍結-融解や湿潤-乾燥の繰り返し)による土壌物質の混合や循環。それらはソーラムをいろいろな程度に均一化する

8a ポドゾル化(珪酸富化) podozolization (移動, 物質変化): Al, Feもしくは有機物の化学的な移動 → 溶脱した層において珪酸の増加(即ち、珪酸富化)が起こる

8b ラテライト化 (移動, 物質変化): 土壌ソーラムの系外への化学的珪酸移動 → オキシック層oxic horizonの様にソーラム中で三二酸化物(ゲータイト、ギブサイト等)増加 + 鉄結石ironstone (ラテライト、硬化プリンサイトplinthite)やそのための結核を形成することがある

9a 分解 decomposition (物質変化): 鉱物や有機物の分解

9b 合成 synthesis (物質変化): 新しい鉱物粒子や有機物の形成

10a 有機物暗色化 melanization (添加, 移動): 淡色無機非固結物質が有機物添加により暗色化する過程(Ex. 暗色のA1層、モリック層、アンブリック層)

10b 有機物淡色化 leucinization (移動): 暗色有機物が物質変化により淡色化や除去され、暗色土壌層位が淡色化する過程

11a 落葉落枝積 littering (添加): 無機質土壌表面上に落葉枝と伴う腐植物質等の堆積過程(厚 < 30 cm)

11b 腐植化 humification, winning (物質変化): 原材料となる有機物が腐植物質へ変化する過程、あるいはその程度 (度合い = 分解度 humidity)

11c 湿地有機物集積 paludization (物質変化): 土壌生成作用というより地質作用とみなす人もいる。黒泥や泥炭(ヒストゾルhistosol)のような厚い(> 30 cm)有機物堆積をもたらす

11d 熟成 ripening (物質変化): 有機質土壌において堆積有機物に空気が侵入したため微生物活性が高まり、それに伴って起こる化学的、生物的、物理的変化

11e 無機化 mineralization (物質変化): 有機物の分解により無機物が遊離する過程

12a 褐色化 braunification, 赤褐色化 rubifaciton, 赤色化(鉄富化) ferrugination (移動, 物質変化): 一次鉱物より遊離した鉄が鉄酸化物粒子となり土壌中に一様に分布する過程。鉄酸化物の酸化や水和の過程に応じ土壌はそれぞれ褐・赤褐・赤色を示す

12b グライgley化 (移動, 物質変化): 滞水化土壌の嫌気的anaerobic条件下で鉄還元し土壌基質matrixが青灰色-緑灰色となる過程。黄褐・褐・黒の斑文mottlesや鉄、鉄-マンガン結核が見られることがある

シアリット化作用(褐色土化作用) sialitization
土壌形成過程で岩石が粘土化する段階

有機物: 腐植酸石灰 mull - この段階になると微小生物(昆虫等)生存可能
→ 腐植層の薄い土壌(=褐色森林土)形成
これより雨量が多く溶脱層が形成されると土壌が酸性化(pH=6程度)される(= 酸性褐色森林土)

レシベ化作用 lessiversiion or illimierisation
レシベ形成

雨量が多く粘土までが水により結合を破壊され下方へ移動、そこで集積 → 粘土層(B層)薄い
Lessiv (仏)やパラ褐色土(独)と呼ぶ
溶脱から全層pH低く5.8-6.0

water
アルカリ土:

乾燥気候帯では降雨量より蒸発量がはるかに高いため地下水が上昇し最も水に可溶のNa化合物は下層から吸い上げられ表層に集積する → A層 = 集積層

黒色草原土:

アルカリ土地帯と比べ降雨量やや多いが、蒸発量の方が多い所ではNa化合物は全く洗脱する。しかし、より溶解度の低いCa化合物は洗脱しきらず下層に炭酸カルシウムの溜まった層ができる。年降水量が500-600 mm程度の温暖地では森林は発達せず草原となる。A層は多量のhuminを有し黒色となる。土壌はカルシウム飽和の団粒構造をとり畑作理想地である

褐色土・赤色土

降雨量が蒸発量より多くなりアルカリ分洗脱が激しく酸性化が起きる

ポドゾル podozol

腐植が洗脱の主な役割を果たし出来た土壌。土地表面は針葉樹粗腐植積もる。また、表層色が成分である鉄が抜けるため表層土下部が灰白色を呈する

→ 火山灰土壌の位置付けがない、沖積土は土地により異なり一括できない、等の問題がある

層化 (stratification)


地上部と下層部間で物質移動力の差により層が形成される

土壌(s.s.): 層化のみられるもの → 砂漠に土壌はない

岩石崩壊による形成部

除荷作用: 温度と水により岩が砕ける作用
cf. 山ハネ現象: 炭鉱孔部分の岩が砕ける

rock
岩礫層
4過程
添加 (addition): 土壌体へ添加
損失 (loss): 土壌体からの損失
移動 (translocation): 土壌体内移動
物質変化 (transformation): 土壌体内での物質変化

(Buol 1973)

rock
岩石崩壊による形成部
表層部土壌形成
土壌断面 soil profile
L ↓ リター litter: 葉の面影の残っている段階

F (腐葉 humus): 葉が砕けて形のない部分

H ↓ 水が大分混じり土様な腐植様な部分

F-H層 = O層

A ↓ 有機物が多い一般に黒い土の部分(腐植)
B ↓ A層からC層に移る土壌的に中間の部分
C ↓ 母岩が砕けて小さくなった部分

母材: C層(当然様々な岩石特徴がある) → 酸性岩・中性岩・塩性岩(相対的) - 区分は鉱物組成から
酸性岩: Si等を70-71%以上含。K, Na(アルカリ金属 - 水に溶け易い)多。Kは水素イオンでの転換率最大
中性岩: 50-70%。Na, Ca多
塩性岩: 50%以下。Ca, Mg多

D ↓ 母岩 mother rock or parent rock
E (ellunium洗脱): A-B層間にある白い層がFe等の洗脱による場合
G (グライ層 gley or glei): それにより土壌物質が酸化還元を繰り返す(酸化は水位が下がったとき)

Gley
グライ
石狩: 深い堆積部(数km掘ると母材が出る)。結核 → 格子構造: 根が酸化還元を受けた結果

石狩
Fig. 石狩
C: これらは母材ではなく第三紀からの
堆積物 → 厳密なC層ではない
IIC/IIIC → 別時期に堆積の記載
IIC1/IIC2 → 同一時期に堆積の記載

A, B, C層見分け方
1, 腐植含量 = A-C
2, 粒子サイズ = B-C
3, 集積物存在
4. 土壌色(要因様々だが多くは以下の通り)

腐植: 黒・褐色・灰色・一般に暗色
鉄: 赤・橙・黄・褐・青灰・緑
珪酸: 白
→ 色度 chroma: 土壌の灰色が増すにつれ減少する他の色の相対的度合い → 土色帳

土色 soil color

礫の種類
角礫 = 鋭い稜角を持つ
礫 = やや角張ったangulate稜角を持つ
円礫 = 丸みを帯びる
礫の土壌中に占める比率
  5%    5-10  10-30  30-50              50%以上
乏しい  含む   富む 頗る富む 礫土(他土壌成分には拘らない)
土色
色相(赤・青・黄) + 明度(明暗) + 彩度(鮮やかさ)
主な土色の要因は腐植と鉄 → 腐植: 多いと黒味強くなる。鉄: 化合形態により、褐-赤-黄-青
→ 腐植: 腐植の土壌中に占める比率は、現地観察では色に頼る以外にない
測定値 林野土壌野外測定記載 判定
    < 2%   鮮明色調          乏しい
    2-5	   やや濁色調帯びる  含む
    5-10   暗褐色-褐黒色     富む
    10-20  暗褐色-褐黒色     頗る富む
    ≥ 20                     腐植土

腐植 humus

A層まで
Def. (土壌)有機物
(s.l.) 土壌が含む動物遺体・植物残渣、これらを分解する微生物遺体やその分解産物、また分解産物から再合成された腐植物質
(s.s.) 動物遺体や植物残渣は、植物が利用されないため広義の有機物からこれらを除いたもの
機能
植物養分供給: 分解し成分を放出
植物養分保持: カルボキシル基等に由来する高い陽イオン交換能により養分を吸着保持
植物生育促進: 土壌物理化学環境改善による根系発達。酸性土壌ではAl不活性化
団粒形成: 土壌微生物活性化に伴多糖類・ウロン酸等の増加
落葉分解
測定法: リターバッグ: メッシュサイズが関与する土壌動物を規定
分解速度(指数関数) →

y = e-kt (t = 経過時間, y = wt/w0, wt = tでの残存重量, t0 = 初期重量)
Def. k: 分解速度係数

土壌動物: サイズにより区分 → 分解者としての機能

大型土壌動物: > 2 mm → ハンドソーティングで選別
中型土壌動物: 0.2–2 mm → ツルグレン
小型土壌動物: < 0.2 mm → 肉眼で確認できないものはこれ
+ ベールマン法: 水に浸されていないと移動できない土壌動物(センチュウやクマムシ)を抽出

粗腐植 raw humus, mor, duff (米): 陸棲腐植形態 → 殆ど分解されず構造的に保持された細かい植物残骸

強酸性 → 酸性腐植土発達促進
冷涼多湿気候 + 酸性貧[Ca・Mg・塩基物・栄養・鉱物質コロイド]土壌 → 陸上腐植形成上、最悪条件
森林粗腐植断面は厚いリター層に特徴 → 分解遅く数年にわたりリター層堆積し厚い層形成
リター層下に発達したF層必ず存在 ↔ H層は粗腐植形成される悪条件下では、殆どか全く存在しない
植物残査、動物遺体、微生物遺体が、土壌中小動物、微生物によって分解・合成されたもの

無機化過程の中間生成物(代表 = 腐植酸) → 土壌の肥沃度を高める

腐植酸(フミン酸) humic acid: 平均分子量数10万程度の無定形高分子。半径60-100Å

フミン humin: 土壌有機物の1成分。土壌を薄アルカリ処理しても溶解しない

真正腐植 echte humusstoffe = フミン + 腐植酸
フルボ酸 fulvic acid: フミン酸より分子量小。水系存在フミン物質の多く。pHに関係なく全溶液に溶解

腐植生成過程

高温では分解早く腐植蓄積しない – 嫌気的条件下では高温でも泥炭発達(熱帯泥炭)
humus
humus

Ex. 稲藁の腐植化過程

humus
全N = 腐植(仮定): 腐植生成量 < 500 × 0.005 × 10 = 25 (kg)
→ 実際: 作物吸収、土壌吸着等で、数分の1程度が腐植となる


測定
腐植: 3-DEM spectra, HP SEC
土壌湿度: 野外測定用土壌湿度プローブsoil moisture probe

sentry 200-AP, Troxler Electronic Laboratories Inc., Research Triangle Park, North Carolina

土壌腐植量

[鉱物学]

粘土化と粘土 (argillation and clay)


二次鉱物 secondary mineral (粘土鉱物 clay mineral)

粘土構成する鉱物

カオリナイト Al2Si2O5(OH)4
モンモリロナイト
イライト
ハライト

全体: 粘土になるまで

KAlSi3O8 + 8H2O → Al(OH)3 + 3H4SiO4 + KOH
2KAlSi3O8 + 11H2O → Al2Si2O5(OH)4 + 4H4SiO4 + 2KOH
K + 長石(KAlSi3O8) + HOH → H長石 + K+ + OH
_____________________________移動
≡Si-O-Si≡ + H+ → ≡Si-O-Al≡ + K+
___ |______________ |
___K______________H
≡Si-O-Al≡ + HOH → ≡Si-OH + H2O-Al
___ |
___H

粘土 clay: 岩石が雨水により溶解し再結晶 - 通常粒子径 ≤ 0.002 mm
粘土成分: 0.1m位までは石英含むがそれ以上細かくなると石英含まない

結晶性粘土鉱物、鉄・アルミの含水酸化物(非結晶質) (Ex. FeOOH, ClOOH)
↔ シルト・砂: 化学的風化を受けにくい石英主体 – 電荷の低い砂土は養分保持できない
粘土は土壌に可塑性や凝集力を付与する

二次鉱物タイプ
普通盤状・層状である。層状単位は主として珪素・アルミニウム
一次構造(一次鉱物)

clay
珪素(珪酸, Si)四面体____アルミニウム(アルミナ, Al)八面体
○: 珪素原子(左)、Al原子(右)。●: 酸素(O)原子(左)、Oか水酸基(OH)(右)

二次構造: 結晶性粘土鉱物の二次構造

clay
アルミニウム_________________●は上の場合も下の場合もある
→ 原子価、ボーア半径の関係で8面体をとる
Si-O四面体がOを共有しつつ層状となる
同様Al-Oも層状をなし、それらが重なり合う

カオリナイト鉱物結晶構造 (Wear et al. 1948): ○酸素, ◎水酸基, ●Si, ● A

clay

モンモリロナイト鉱物結晶構造: ○酸素, ◎水酸基, ●Si, ● Al, Mg

clay

a) 1:1型結晶格子

clay
Ex. カオリナイトkaolinite(陶磁器原料), ハロサイトhalloysite

a) 2:1型結晶格子

clay
Ex. Smectite, Vermiculite
nontroniteはsmectiteのAlがFeに、モンモリロナイトmontomorilloniteはMgに変わったもの

c) 混合型結晶格子: 両者の適宜混じり合ったもの

日本では(kaolinite) halloysiteが多い。乾燥地へ行くとsmectite, vermiculiteが増す

粘土の遷移: 時間と共に生成・移動・変質 → 土壌肥沃性も変化

Ex. 温暖多雨地域: モンモリロナイト → カオリナイト(安定) → ギブサイト

粒子電荷

clay
縁(●)にわずかに構造上の荷電が生じる(一般に負の電荷)。Kaolinite = 5-10 mg eq/100 g
粘土鉱物は一般に珪酸層のSi4+にAl3+やアルミナ層のAl3+にMg++, Fe3+が置換し全体として陰電荷を帯びるため粘土粒子周囲に陽イオンを吸着(吸着陽イオン、交換性陽イオン)。植物根は陽イオンを直接吸収する
塩基交換容量(カチオン交換容量、イオン交換容量) cation exchange capacity, CEC = 当量式

100 g土壌が吸着し得る(陽)イオン最大量をmg当量で表す = 何mg当量物質が中和に必要か
当量で表わす - ついた物質に関係なく荷電量を表わす
単位: mg eq/100 g (meq/100 g) Ex. 1価イオン(Na+, Cl-, etc.) = 100 g土壌中6 × 1020個イオンを含む
→ 土壌保肥力のパラメータ

電荷をはずすには周囲イオンを1つの分子(原子)で置き換える必要がある

Ex. H2O2 6%溶液で腐植を洗い落とす。ヘキサメタリン酸ソーダ Na-hexametaphosphateは周辺残基が全てNaに変り腐植が分解する

pH依存荷電
溶液pH等により荷電量が正負を含め変化する荷電
Ex. カオリナイト kaolinite: 熱帯に多い風化の進んだ粘土
    単位胞  6(OH)  4Al  4O + 2(OH)  4Si   6O     Total
    電荷     -6    +12    -10       +16  -12  +28 – 28 = 0

⇒ Kaoliniteには荷電が単位胞としてはない

clay
K ←---→ Na
clay

    Ex.     H         K        Ca
         x mg/1   x mg/19   x mg/20

K, Naが中和のためこの位置に入る - イオン交換性を持つ

MontmorilliniteではH+, K+, Na+, Ca++, Mg++, Al+++, Fe+++, etc.の陽イオンが入る

Ex. 硫安等をこの土壌に入れるとKがCa, Na, Kの位置で入れ代わり出てくる

clay

→ 植物は放出された豊富なイオンを土壌中から得られる

Ex. 腐植

酸性: -COO·H[腐植のカルボキシル基] + OH- ↔ -COO- + H+·OH- (= H2O)
アルカリ性 -O·H[腐植のフェノール水酸基] + OH- ↔ -O + H+·OH- (= H2O)
_______________________________低 ⇐ pH ⇒ 高
→ 結局、酸性でもアルカリ性でも負に帯電する = 肥沃な土壌はpH緩衝作用が大きい

リン酸固定: リン酸単独では負イオンだが土壌中ではCa, Fe, Al等と結合し塩となり移動しにくい

第1リン酸カルシウムCa(H2PO4)2: Caとの結合弱く植物に有効
第2リン酸カルシウムCaHPO4: Caとの結合やや強いが植物に有効
第3リン酸カルシウムCa3(PO4)2, リン酸アルミニウムAlPO4: Ca, Alとの結びつき強く植物は利用できない
リン酸第二鉄FePO4, リン酸第一鉄Fe3(PO4)2: 比較的利用可能
有機リン: 腐植と結びついたもの = 様々

窒素化合物

アンモニア(正イオン) → 土壌に保持される
硝酸(負イオン) → 流亡しやすい

永久荷電
常に負に帯電し溶液条件により変化しない荷電
Ex. Montmorillinite

6O__4Si__2(OH) + 4O__3Al + Mg__2(OH) + 4O__4Si__6O_____Total
-12__+16_____-10_______+11________-10_____+16__-12__-44 + 43 = -1

clay Total = -44 + 43 = -1 ⇒ 補償イオン必要 – 同型置換
⇐ 水が層間に入る。H2Oが何層重なるかが粘土(土壌)の保水力の決め手になる
→ モンモリロナイトでは単位層の重なりの間に水分子と陽イオンが入りこむ
粘土に水を混ぜると粘性の高い物質となるのは、層間に多量の水を吸引したため

Ex. Montomollinite: 各層間に最低4層の水分子が入り、水が豊富だと10数層になる。土壌肥沃化には様々な塩基(C.E.C.高く、保水力高い粘土)を有することが一条件

保水力高い = イオンを効率良く運ぶ土壌

土壌構造 soil structure

土壌粒子存在状態および集合状態
  • 単粒構造: 凝集せずバラバラ Ex. 粘土少ない土壌(砂土)、水田土、重粘土、やC層に良く見られる
  • 壁状構造 massive: 断面が孔隙間ない壁様状態。掘り取ると鍬ごとの大きさに取り出され特定形に砕けない緊密な感じ。粘土コロイド・腐植コロイドの極めて多い場合
  • 塊状構造 blocky: 立法形で稜角が丸み帯び表面は艶ない大型の構造
  • 堅果状構造 nutty: 稜角も面もはっきりした角張った立法形の構造。イメージとしては氷砂糖
  • 粒状構造 granular: 比較的小型立法形のもの。面も稜角も不明瞭な丸みを帯びた緊密な感じの粒状構造
  • 団粒(状)構造 crumb: 比較的丸みのある柔らかな感じに集まった構造。Ex. チェルノーゼム
  • 火山灰土: < 1 μmの粒子(1次粒子)が30 μm程度の団粒(2次粒子)を作り、さらに数mmの団粒形成(3次粒子)
  • 細粒(状)構造 loose granular: さらさらした粉状、又は微細土粒が菌糸で綴られた状態。玉があるメリケン粉様
  • 特別構造発達しない: 崩積土下層のように堆積状態のまま外部影響を受けず構造未発達状態のもの

粘土構造 structure of compound ped

ペド(微細団粒, 粘土粒) ped
団粒形成基本単位(最小単位)。粘土の集合したもの
高所から土を落としバラバラになったときの1粒1粒と思ってよい。普通直径5-10 mm程度
ペド形成過程

a. ペド接近: 乾燥 → 粘土周囲外液濃度↑ → 拡散2重層による斥力↓ → 分子間力働く
b. ペド間接着物質 = 非結晶質Al, Fe酸化物(さらにCaCO3、水酸化鉄)

ポリペド(粗団粒) polyped
pedのまとまった固まり - 微細団粒とシルト粒子が互いに結合したもの
clay

団粒特性: 様々なサイズの間隙を有することが、団粒特性を決める
1. 小間隙: 水もち良。大間隙 → 水はけ良

⇒ 水持・水はけ共に良 Ex. 鹿沼土

2. 小間隙: 養分保持性が高い
3. 大小間隙: 様々な生物の生息地を供給
結果として、作物収量増加 – 畑地では牧草・麦藁を土壌に鋤き込み団粒構造を発達させる

「いなご土」: 百姓伝記(江戸時代)に見られる高い収量の得られる土 – この土は団粒土壌

土壌単位(ペドン) pedon
ポリペドンpolypdeon: pedon複合体。深さは母岩が出るまで(= 母岩含まない)
clay

↑ 表面又は流れに沿って物質(腐植、CaCO3、水酸化鉄等)が沈着 → この物質を粘土皮膜skinと呼ぶ
qutanという用語をskinの替わりに用いること多(この分野の研究をmicropedologyと呼ぶ)
skin or quatanの区分: argilan(humus), sesquan(Al2O3, etc.), mangan(Mn), salan(塩類)
skinの存在は溶脱あるいは洗脱がその土に対し行われていることを示す

ファブリック fabric: 土壌特性要因を総称した用語。それらの様式も含め用いる

fabric = 粘土粒 ped + 孔 pore + qutan

シリーズ series: 土壌調査時の単位はこれが普通

family - great group (成帯土壌の規模)

土壌構造形状 types of soil structure
表. 土壌構造の型とクラス。型(自然構造単位の形と配列)
板状、1ディメンション(垂直方向)限られ、他2方向より著しく小; 水平面の回りに配列; 面は大部分水平

板状 platy
極小(極薄)_ 小(薄)_________ 大(厚)___ 極大(極厚)
極小板状__ 薄板状__ 中板状___厚板状___ 極厚板状
< 1 mm___1-2 mm__2-5 mm__5- 10 mm__> 10 mm

柱状; 2ディメンション(水平方向)が限られ垂直方向よりもかなり小; 垂直線の周りに配列; 垂直面は明瞭; 頂点は角ばる

円頂がない

角柱状 prismatic
極小角柱状_小角柱状_ 中角柱状__大角柱状__極大角柱状
_ < 1 mm___1-2 mm__ 2-5 mm__ 5- 10 mm__ > 10 mm

円頂がある

円柱状 columnar
極小円柱状_小円柱状_ 中円柱状__大円柱状__極大円柱状
_ < 1 mm___1-2 mm__ 2-5 mm__ 5- 10 mm__ > 10 mm

塊状; 3ディメンションはほとんど同じ大きさ、点の回りに配列

塊状; 塊または多面体状で、回りの構造単位の面によって作られた鋳型と鋳物の関係にある平面か湾曲面をもつ

面平坦、大部分の頂角は鋭く角張る

(角)塊状1 angular blocky
極小角塊状_小角塊状_中角塊状___大角塊状__極大角塊状
_< 5 mm___5-10 mm_10-20 mm__20-50 mm__> 50 mm

丸味を帯びた面と平らな面の混ざりで頂角は多く丸味帯びる

亜角塊状2 subangular blocky
極小亜角塊状_小亜角塊状_中亜角塊状_大亜角塊状_極大亜角塊状
__< 5 mm____ 5-10 mm__ 10-20 mm__20-50 mm___> 50 mm

球状か多面体状で、回りの構造体面と殆ど又は全然関係がない平面か湾曲面をもつ

比較的孔のない自然構造単位

粒状 granular
極小粒状_ 小粒状__ 中粒状___大粒状___極大粒状
< 1 mm__1-2 mm__2-5 mm__5-10 mm__> 10 mm

多孔質な自然構造単位

軟粒状 crumb
極小軟粒状_小軟粒状_中軟粒状 (大・極大はない)
_< 1 mm___ 1-2 mm__2-5 mm


1 堅果nutとも呼ぶ。名前中の角は省いてもよい
2 堅果状nuciborm, 堅果nutまたは半角堅果subangular nutとモいう

[植物にとっての]

土壌物理学 (soil physics)


地下水 (groundwater, s.l.)

陸地表面より下にある水 = 堆積物の粒子間の隙間や岩石割目等に存在 ⇔ 表流水: 河川・湖沼など陸上にある水

北極地方: 地下水凍結 = 凍土
一般には、地下水はその地方の年平均気温に近い温度を保つ

地下水面 (water-table)
これより下層は岩石間隙が完全に地下水で満たされる
自由水帯 (vadose zone, 循環水帯): 地下水が重力降下する範囲 → 地表-地下水面(地下水面以上の部分)
飽和水帯 (phreatic zone): 地下水面よりも下の空洞が水で満たされた部分

地中水

= 地下水 (s.s.) + 土壌水 → 地表面の下にある水全て
地下水 (s.s.)
= 地層水, 間隙水
地下水面(groundwater table)より深い帯水層と呼ばれる地層に水が満たされて飽和した部分の水
≈ 地下水面より深い部分の水 (湿原などでは、これでよい)
土壌水 (soil water)
地下水面より浅い場所の土壌水帯(soil warter zone)にあり、水が満たされず不飽和である水
湿原 (wetland)
水の状態: 水の物理・化学・生物的要因が湿原植物の定着を決める
好気性 aerobic: 酸素を有する状態 having molecular oxygen (O2) present
嫌気性 anaerobic: 酸素を有さない状態 not having molecular oxygen (O2) present

三相分布 (three phase distribution)


土壌の物理性を表わす
V = Vs + Vl + Va

V: 土壌容積
Vs + Vl + Va: 三相 → 土壌生態系構成に不可欠
Vs: 固相 solid phase = 固体容量 (2.5-2.7*)
Vl: 液相 liquid phase = 液体容量 (1.0) → H2O + 土壌微生物**
Va: 気相 air phase = 気体容量 (0.0) → O2供給**

*: 比重 specific weight (g/ml)
**: 生物体への役割

比重差大: 重量比でなく容積比で表わす → 容積比重 bulk density

孔隙率(間隙率) porosity, ε
ε = (VVs)/V → 土壌の湿性を決める

Ex. 関東ローム固相 = 18-22%

間隙比 voids ratio, ε'
ε' = (VVs)/Vs → 多孔系土壌でよく使用
土壌水分 water content, θ
θ = Vl/V
Def. 飽和度 θs = Vl/(VVs)
→ 質量基準(w)なら

w = ml/ms (ml: 土壌水質量, ms: 乾燥土壌質量)

乾土壌: 乾燥土壌重, ms = W (生土壌) – wl (水分) (→ Vl = ml)

Def. 土容量 = 乾土壌/比重
Def. 空気容量 = 全体 - (土容量 + 水容量)
Def. バルク bulk (= みかけの質量 apparent density), ρb = ms/V
θ = (b)/ρ (ρ: 水密度 = 1, c.q.s.)

Ex. 農業適土壌(一般のヨーロッパ) → 固相35(50)%、気相30(25)%、液相35(25)%位が畑地に良い
Ex. 北海道柔粘地(粘土): 固相多(60-65%) = 固く農業不適
Cp. インド黒棉土、チェルノーゼム (佐々木, 私信)

固相

土壌粒子+ 有機物
    一次鉱物 → 岩片: 細粒化 →                 物理的風化/
      (鉱物粒)  = 表面積増加 → 物質吸着面積増  加水分解
    水和物               ⇓
    新生鉱物 → 二次鉱物: 主に土壌微細部分(特に粘土)を構成
    酸化物        (粘土鉱物)
    岩水酸化物
Ex. ポドゾルpodzol (podsol): 蒸発 > 降雨

1) iron podozol: 集積層まで腐植humus流される
2) iron-humus podozol: 流されない
葉を通し地下移動する水にはキレート化合物等が含まれる可能性がある(キレート化合物定量 - Ca定量)

three phase O層: わずか
漂白層(白い土): 洗脱受ける
集積層: Fe, Al蓄積

Na, K, Ca, Mg: 洗脱される

液相

≈ 水: 液相が多すぎると植物は湿害を起こす

気相

孔隙 pore: < 0.0001 mm - > 0.1 mm

動物(ミミズ等)により作られた更に大きな孔もある + 形様々

ここに液体・気体が保持される。孔壁表面に様々な物質が付着あるいは吸着

浸透(s.l.)

浸潤 infiltration ( = 浸透, s.s.): 水が地表面を横切って下方へ移動する現象
降下浸透 percolation: 浸潤後の水が土壌中を(地下水面に向かって)下方へ移動する過程
浸漏 seepage: 地下水体と地表の水源の間の水の移動 = influent seepage + effluent seepage
土壌三相測定法

水ポテンシャル (water potential)

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