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(2014年6月14更新) [ 日本語 | English ]

材 (wood)






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

林産学

木材
国産材: 日本内山村から産出される木材
外材(輸入材): 日本に輸入される木材の通称

米材 (含カナダ): 主に合州国太平洋岸とブリティッシュ・コロンビア州(カナダ)から出材。針葉樹主(ベイスギ、ベイマツ、ベイツガ、ベイヒ、ベイヒバ等)
北洋材: ロシア極東地域から出材。針葉樹主(エゾマツ、トドマツ、ダフリカカラマツ、欧州アカマツ、紅マツ等)
南洋材: マレーシア、パプアニューギニア等から。広葉樹(ラワン材)が主
その他

木材生産工程

林道
スーパー林道(= 特定森林地域開発林道)

豊富な森林資源が存在する低開発森林地域開発を図るため必要な林道。1965年度から森林開発公団により開設、改良が実施されている

林道: 林産物搬出や林業経営必要資材を運搬するため、森林内に開設された道路の総称

自動車道、軽車道を指し、一般に自動車道を指す(s.s.) – 普通この意味
森林鉄道、索道、流送路、牛馬道、木馬道も含む(s.l.)

基幹林道: 林道網骨格をなし山村の生活環境整備にも機能する林道

広域基幹林道: 森林の多目的機能発揮が期待される広域的森林地域を開発管理する骨格的林道

普通林道: 広域基幹林道等補完する林業経営に直接的に必要な林道
林道看板
大体は、次のような看板がある。
普通林道 五の沢線
この林道は民有林林道です。
次のことに十分注意して通行してください。

スピード落とし安全運転
カーブは徐行、出会いがしらに注意
落石、土砂崩れ、路肩に注意

林道管理者 石狩市長
電話 0133-72-3111

2016年4月30日

[ 木材物理 | 木材化学 | 森林科学 | 木本植物 ]

索引
民有林林道 春別線

この部分は五の沢線と同じ
民有林林道 春別線
総延長3,900 m 全幅員 4.0 m 昭和58年度竣工

2016年4月30日


作業道

林道等から分岐し、立木伐採、搬出、造林等の林内作業を行うため作設される簡易構造の道路

基幹作業道: 作業道の中で恒久的使用を目的とした林道

複層林施業、育成天然林施業等、継続的に行う保育作業に対応するため重要性高まる

索道

支柱たてワイヤーロープ張り、搬器を吊し走行させ、特定区間の運材を行う施設

林道密度
森林の単位面積当たりの林道延長(ha当たりの林道延長, m/ha)

林内道路密度: 林道に一般道路(国道、県道、市町村道)の延長を加えたものの密度

林道網整備計画

林道適切配置、整備路線、事業量等を明確にし、林道事業の円滑な推進を図るため「森林資源に関する基本計画」を踏まえ都道府県知事が策定する計画
林道網整備全体計画 + 林道網整備5ヵ年間計画

井桁積み: 木材を井桁のように縦横に積み重ねること

狂いを嫌う楽器用材や高級家具用材を天然乾燥 → 通風良くする

木材物理 (wood physics)


材積 (timber volume)

表示: 標準材積表がある

1. 単木材積
a. 樹幹材積(= 幹材積)
b. 立木材積: 胸高直径 ≥ 3 cm立木の幹材積(m³) (単位未満四捨五入し記載)

樹木全体材積: 枝条含めた樹木全体の材積
層積: 枝条除いた幹材積、枝条だけを計量

c. 素材材積(丸太材積): 造成された素材(原木・丸太)材積(m³)。「素材の日本農林規格」の径級毎計算式で算出

元口: 丸太の根元(太い方)の木口 ↔ 末口
末口: 丸太の先端(細い方)の木口。材積計算では、その直径が測定基準となることが多い

d. 製材材積(= 製材品材積): 製材品は種類多く、大別して挽き割類、挽き角類と板類に区分。製材品材積は「製材の日本農林規格」により規格・寸法が規定され、それぞれの材積表が作成される

製材品: 製材木取りに基づいて規格にあった寸法に挽き割った木材
玉(ぎょく): 桐材材積単位。1玉 = 194 cm l × 18 cm Φ (無皮末口)の丸太材積。直径が3 cm増すごとに1玉増加、逆に3 cm減ると玉数半減

粗朶(そだ): 雑木(広葉樹)の枝条で長さ2 m以上のもの

山腹工事の伏工や筋工等に使用

2. 林分材積

材密度 (wood density)

= 材比重 wood specific gravity

比重 = 絶乾重量/生体積
含水率 = (湿重 - 絶乾重)/生体積

重要な生態学的特性 ... しかし、
適当な比重データがない
  • 比重は同一種でもサイズ・部位によって異なる → これらの情報を有する比重データは少ない
  • 出現種の一部しかない
  • 種同定困難あるいは誤同定なデータがある(特に熱帯)
気乾材: 生材の含水量を発散させ、外気中の湿度と木部に残留した水分とが平衡状態になった乾燥具合の木材

気乾比重: 木材を大気中で乾燥した時の比重 (孔隙多 = 比重小 → 孔隙少 = 比重大)
絶乾比: 重木材含水率がゼロの時の比重 → 絶乾材(全乾材): 含水率ゼロの人工乾燥材

樹幹析解 (stem analysis or tree analysis)


材積算定 → 成長解析: 樹幹に適当な距離を隔てた横断面で各齢階直径を計り各齢の成長を算出
採取手順
  1. 樹木選定: 目的により試供木異なる。樹幹成長経路から林分成長経路を推定する場合は、優勢木(か中央木)を採る。中央木胸高直径に相当する樹幹に該当し、かつ樹梢の完全に存するもので、樹幹形状枝振状態が適当で病虫害や火害に遭遇していない健全木がよい
  2. 伐採前取扱: 樹木選定後、隣接木との関係を表す見取図(平面図と正面図で充分)を作ると良い。平面図は隣接木直径とその樹木までの距離を記入し、その樹幹を凡そ記入。正面図は適宜の方向から樹幹をスケッチしたもの(写真代用可)。見取図作成後、傾斜上方の地上0.3 m周囲に白墨で輪を標する。全高さの基準なので丁寧に行う
  3. 伐採方法: 白墨線より少なくとも3-4 cm下方で樹幹を割裂しない様に充分大きな受けを作り鋸断し伐倒。傾斜地では傾斜下方に伐倒したり、また岩石や隣接木枝条のため、樹幹上部を折損することがあるので伐倒方向も予め注意。伐倒方向を自由にするため伐採に際し楔(普通矢と言う)を用いるのが望ましい
  4. 伐採後円板採取前取扱: 伐倒後、円板作製前に行うこと
    1. 樹幹の幅を巻尺で計る → 伐倒前見取図と一致しない
    2. 枝下高測定

    枝下: 樹幹形成生枝中で一番下方のものの地上よりの高さ。樹幹から離れ着生する小枝等ではない

    3. 鉞で樹幹を損せぬよう枝条を落とす(小枝は鉈)

    下方枝は支えなど好都合なこともあり落とさなくてもよい

    4. 樹高測定
    5. 円板採取位置に標を付する。間隔は調査目的による
  5. 円板採取方法: 円板diskは樹幹に直角に鋸で切断。円板の厚さは2-3 cmが適当。円板下面には測点高を上面には樹木番号、地上高、伐採日付、調査者等を墨汁か木材墨で記入。細い円板は書く余地が小さくなるので適宜記載を省略する。円板採取中に節が表れたら節の表れない所まで採取位置を移し円板を取り直す
  6. 枝条取扱: 枝条は葉着生のまま全部集めキシロメーターxylometerで計るが、大小枝条の混合サンプルを代表値として用いることが多い。キシロメーター用水槽に 6分位水を注入し下方の孔から水を小量流出させ度盛と水の高さを正確に合わせ、次に枝条の束を水槽に収容し水中に全部浸漬した所で水高を度盛で読み取る
  7. 樹齢査定: 正確に年齢を査定する場合には、大径木の場合地上0cmで円板を取ってもそれが樹齢となるとは限らず、調査上の困難さをも伴うため、普通は地上0.0 m円板は採取せず地上 0.3 m円板の高さに達するまでに何年を要したかを調査し、この年数を地上0.3 m円板の年数に加え樹齢とすることが多い
  8. 円板処理: 乾燥収縮し割裂しやすい → 速やかに測定着手(時間がかかる時は、円板に油を塗り乾燥防止)

年輪測定

  1. 円板直径測定面鉤削時、樹皮離脱しない様注意。年輪見えれば鉤削不要(散孔材等年輪不鮮明樹木は虫眼鏡を用い射入光線に透かす、水潤する、青色-赤色アニリン色素等で染色。枝は10% KOHで2日程煮て柔らかくし切片を作ると染色せずとも茶色く染まる)
  2. 鉤削円板に鉛筆で最大直径の所に材芯を通じ1本直線を引き、これに直角に材芯を通る直線を引く
  3. 年輪は地上 0.3 mの円板の一番長い半径の所から読み始める。0.3 mの高さになるまで6年を要した樹木なら1番内側の年輪はこれに1年を加え7年生年輪となる。これを、円板のもっとも外側まで数える。円板上に61個年輪があればこの樹齢は67年となる
  4. 円板上の他3半径で同様の記録 → 4半径上年輪数異なる = 測定ミス(または年輪消失) → 目印となる年輪を辿り他の半径線上においても同齢かを確認
  5. 全円板で同様のことを行う (樹齢が明かとなっているので外側から年輪を数えてもよい)
材芯髄を包む年輪: 実際は1/2年や1/3年と完全な1年分の年輪ではない → 樹高査定による算定方法あるため年輪計算は整数で行ってよい
偽年輪: 閉じた円周なさず、正常な年輪を形成しなかったもの

正常年輪界両側では晩材の小径細胞と早材のやや大径の細胞が並び年輪界ラインは明瞭 ↔
異常気象、外傷、虫害等が原因となり、形成層での細胞生産停止が不完全だったり、再開が緩慢だと年輪界ラインが明確でないが(散孔材でも)慣れれば区別できる
= 少なくとも一方に消失するのを目印に判断し測定から除く
枝のように年輪幅が非常に狭い、何本も偽年輪がある、等の理由で見分けにくい判断不可能のケースもある

年輪欠落: 形成層が1年ないし数年休み年輪を作らない部分

程度差あるが、殆どの樹種で成長の極端に落ち込んだ部分に出現。全周にわたっておこらずに部分的に休んだものが「不連続年輪」で、円盤状試料なら年輪を横に辿ると2又になったり、隣の年輪とつながったりしている。日本産針葉樹ではイヌマキ属、カヤ属等で認められる

クロスデーティング cross-dating
偽年輪や年輪欠落の存在を認識には、年輪パターン照合によるクロスデーティング必須。やらないと年輪かどうかの判断基準はないので詳しく観察しても意味がない
サイズ・成長測定
半径測定: 髄中心から年測定した4個の半径上で測定した平均値
直径算定: 髄中心から年輪測定した4個の半径上にある2個の直径を測定した平均
地上0.0 m直径算定

地上0.0 m断面は不形正多く処理困難 → 直接求めず上方2断面から
y:x = 1.0 : 0.3 → x0 = (0.3xy)/1.0
により求めること多い(小径木は実測でもよい)

stem analysis
図. 材積区分
梢頭材積: 最後の2 mが取れない部分
区分材積: 長さ2 mが取れる部分
幹足材積: 根本から0.3 mまでの部分
y: 地上0.3-1.3 m間の直径差
x: 地上0.0-0.3 m間の直径差

地上0.0mの直径 = x + (地上0.3mの直径)
本誘導法による地上0.0m直径は多くの場合幾分過小

樹高査定: 各樹齢の樹高は直接測れない → 年輪差と樹高差を元に推定式に当てる
図上修正: 測定数値妥当性を図化(直径-樹高縮尺比は20倍が多い)
= 確認判断 → 異常あれば修正必要
  1. 各齢階末端が相似形ではない → 樹齢査定誤り
  2. 地上0.3 m部分に異常 → 半径測定に誤り
  3. 地上0.3 m, 0.0 m部分で上下年輪を結ぶ線が交差・異常接近 → 地上0.3 m, 1.3 m部分に誤りの可能性

解析

断面積計算: 楕円近似が普通
材積計算: 梢頭材積、区分材積、幹足材積に分ける場合 V = V1 + V2 + V3

区分材積 V1 → 紡錘体近似
幹足材積 V2: スマリアンSmalian式 = (S0.0 m + S0.3 m)/2 × (0.3 × h)
梢頭材積 V3 → 円錐体近似 = 1/3 × 基底面積(g) × 長さ(h)

連年及平均成長量の計算

連年成長 = 定期平均成長: 定期成長を5年毎等で割ったもの
平均成長 = 総平均成長: 樹高を樹齢で割ったもの

成長率: 当初材積をm, n年後材積をM、材積成長率をp

M = m1.0pn ··· (1)
M/m = 1.0pn ··· (2)
1.0p = √(M/n) ··· (3)
p = 100(n√(M/n) - 1) ··· (4)
ライプニッツLeibniz式 (一般的な成長率計算式の一つ)

樹幹析解図

樹高成長曲線
胸高直径成長曲線
樹幹材積成長曲線
連年及平均材積成長曲線 など

計算式・近似式の長所短所
断面積推定法
  1. 楕円近似: 円近似の方が断面積を大きく計算する傾向があり、偏芯するものは楕円近似がよい
  2. 半径を4つの計の平均値で求め円近似
樹高査定法比較: 樹高査定は年齢比法、平行線法、延長法等がある
延長法式は
y = lx1/(x2 - x1)

y: 梢端から最末端の円板までの距離
x1: 最末端円板上の所要各齢直径
x2: 第2円板上の所要各齢直径
l: 区分長
l + y: 梢端より第2円板までの隔たり

標準化 standardization
1) 一般的な標準化 → N(0, 1)に調整
標準化値, zi = (Xi - x)/s

Xi: 各年輪幅 data set
x: 全体の平均 deta set mean
s: 全体の標準偏差 data set standard deviation

2) 成長傾向除去標準化(removing growth trend)
年輪は齢により成長幅異なる → 一般に[広 → 狭]
It = Rt/Gt

It: 標準化年輪指数 standardized tree-ring index
Rt: 測定年輪幅
Gt: 年tにおける成長曲線から期待される成長量推定値 (Ex. Gt = At + D1t + D2t)

Gt: 成長曲線式中から最適な式を選ぶ → 撹乱あると当てはまらないこと多い
3) 概念的線形集合モデルconceptual linear aggregate model (for tree-rings)
Rt = At + Ct + D1t + D2t + Et

Rt = 測定年輪幅 the measured tree-ring series
At = サイズ依存年輪成長曲線上の値 the age-size-related growth trend
Ct = 記録にある気候シグナル the recorded climate signal
D1t = 地域的撹乱パルス the disturbance pulse caused by local disturbance
D2t = 地域外でも起こっている撹乱パルス the disturbance pulse caused by standwide disturbance
Et = 測定誤差を含むその他の測定されていない変量による年輪成長変化 is everything else that is or is not measurable but still contributes to tree-ring growth

4) スプライン spline
  • 中島廣吉 1951 樹幹析解(訂正増補) 日本農林種苗株式会社, 52 pp. (+ 88 pp.)

応用: 木材の伐採年と伐採箇所を推定する

雨龍研究林旧学生宿舎アカエゾマツ柱材
アカエゾマツは寿命が長く(樹齢500年以上)、道内で分布も広い → 年輪解析や環境指標サンプルとして多くの利点
樹冠解析方法
  • 現在生育するアカエゾマツ個体(現生木)から成長錘を使いコアを抽出し、各年の年輪幅を読み取る。研究林内各地点から採取した約70本のデータをもとに標準的な年変動の曲線を作成する。
  • 次に柱材の年輪を読みとる。この柱材がいつ伐採されたのかを知るには、年輪幅変動パターンを(1)の標準的曲線と重ね合わせ、もっともよく一致する年代を探す"cross dating"という作業を行う。その結果、これらの柱材は1939年9月から1940年4月の間に伐採されたことが分かった。
  • 現生木サンプルを採取した3地点間の年輪データを見ると、近い地点間ほど年輪幅変動パターンが似ていた。これらの関係を利用し柱材の伐採箇所を推定すると、学生宿舎から半径5 kmの範囲と見積もられた
(棟札に「昭和15年10月15日」との記述)

(2018年6月26日実習にて)

木材加工 (wood processing)


= log processing, timber processing
原木 (raw wood): 製材、合板、パルプ等の原材料として用いられる丸太(丸太に近い加工された木材を含む)

木口 (こぐち, butt end): 木材を繊維に対し垂直に切った断面
木理 (grain): 木材を組成する各種細胞配列様式により生じる木目。木材軸方向に並行し走る通直木理、捩れた形の細胞配列となる斜走木理等
(もく): 木理が種々の原因で不規則配列となり材面に現れたもの。Ex. 銀杢笹杢縞杢、玉杢、牡丹杢
板目 (slash grain): 樹幹を接線方向に縦断すると見られる年輪の山形模様
柾目 (まさめ, edge grain): 材の縦断面に平行している木目
追柾 (おいまさ): 板目方向と柾目方向の中間的な断面の木目
逆目 (against nap): 木材繊維組織が交差した部分を製材した時や鉋がけした時、材面が毛羽立つ状態。主に広葉樹材

wood
図. 木材組織

素材
語義 = 未加工の原材料, ≈ 原木: 木材では丸太及び杣角(そまかく)の総称

杣角: 現地で玉切りした中丸太の四方を削り隅に丸味を残した角材。集運材省力化(昔) → 殆ど行わない
「素材の日本農林規格」: 丸太は径で、杣角は幅で、大(30 cm以上)、中(14-30 cm)、小(14 cm未満)に区分
中目材: 径級が14 cm以上30 cm未満の丸太を挽いた材

素材生産業者: 立木を伐採搬出し、丸太(素材)生産を行う者

山元立木価格: 立木状態での樹木価格。一般に、丸太市場価格から、伐採搬出等に必要な経費を控除し計算され、幹材積1 m3当たり価格で示す

用材
製材用、パルプ・チップ用、合板用等に利用される木材(除, 薪炭材とシイタケ原木)

磨き丸太: 銘木の一種。スギやヒノキの皮を剥ぎ、丸太に砂を付け水磨きし仕上げたもの。床柱等に用いる
心持ち材: 1本の小丸太から1本の角材を製材したもの
(しぼ): 皮剥ぎスギ丸太の表面に見られる不規則な縦しわのこと

心材(赤味(身), 流通語): 樹木を輪切りにした木口面の中心部を形成する正円形となる材色濃い部分。木部円柱は樹心に近い所から順次死細胞だけから成る木材部に移行し、このような材部が心材。普通、針葉樹は広葉樹に比べ辺材・心材の区別明瞭

偽心材: 侵入菌や外部刺激で心材に似た材部を形成した部分 → 横断面不規則 (ブナに多)

辺材: 中心部とその外側を区別する材色の濃淡が見られる場合、心材の外側の淡色部

構造用材
木造建築土台、柱、大引、梁、小屋組み等用大材。乾燥し、節、腐れ、丸味等の欠点ないものがよい。樹種 = スギ、ヒノキ、アカマツ、クロマツ、ツガ等の針葉樹、クリ、カシ、ケヤキ等の広葉樹

あて: 傾斜地等で樹心が一方に偏り成長し、肥大成長が促進された部分

あて材 = あてのある木材
圧縮あて材: (針葉樹) 圧縮応力を受け傾斜面下側にあてができる
引張あて材: (広葉樹) 引張応力を受ける傾斜面上側にあらわれる

割裂: 割れや裂け。気温差(寒暖)、乾湿差等に原因多 → 形状により目回り、心割れ等に区分
死節: 節の繊維が周囲の材と連絡が切れたもの → 「製材日本農林規格」では欠点とされる

部材 (member)
= 構造物を組み立てる部分品

構造物: 複数の材料や部材により構成されるもの Ex. 建物・堤防・ダム
建物の部材(例)

屋根部材 + 外壁部材 + 内部柱材 + 床桁部材 + 階段部材

むく材
接着加工のない木材(製材品)

羽柄材(はがらざい): 板類、タルキ、敷居、鴨居等、造作に用いるものの総称。柱土台桁等の構造材以外の製材品
役物(色物): 小節・上小節・無節・柾目材の特等、1等級に属する上質の製材品
モルダー: 加工材を自動送りし高速回転の複数カッター軸で加工材の上下左右四面を同時切削する機械

合板
原木から薄く剝いた単板の繊維方向(木目方向)を1枚毎に直行させ奇数枚数を接着剤で接着し構成した板。繊維方向が直行しているため木材の異方性が減少し割裂を防ぎ、また、膨張・収縮性が改良される

普通合板
特殊合板

集成材
ラミナを繊維方向に互いに平行にし、長さ、幅、厚さの各方向に接着した製品

ラミナ: 集成材の1つの層を構成する木材のこと。1枚のひき板の場合と、ひき板等を縦接ぎ・幅矧ぎして一定の長さと幅に集成接着したひき板の場合がある

構造用集成材: 主に構造物の耐力部材とし用いる集成材。強度性能高いのラミナを5枚以上積層した集成材
造作用集成材: 構造材等内部造作に用いる非耐力の集成材。積層による素地の美観を表したもの、表面に美観を目的として化粧単板を貼ったものがある
改良木材
圧縮木材: 木材を30-200 kg/cm3の圧力で圧縮して強度を高めた木材
圧力注入材: 強度・吸湿性・難燃性高めるため、乾燥木材に鉛、錫等の金属、またはパラフィン、シリコン等を圧力をかけ注入したもの
積層材: 木材の欠点(節等による強度低下)を補強するため、木材を単板に切削し、合成樹脂を接着剤として繊維方向に重ねて圧縮したもの。吸湿性が改善され構造材として用いる
単板積層材(LVL): 単板の繊維方向を揃え多数接着した厚板やブロック。家具、建具、構造材等に利用

木質ボード: 木材原料を単板・小片以下に細分し接着剤等で板状に再構成した製品。建築、家具、工業製品等利用

パーティクルボード(削片板): 木材を細切削 → 接着剤添加 → 熱圧 → 板状製品

木材チップ: 木材を機械的に小片化したもの → 主にパルプ、パーティクルボード(削片版)等の原料

養生: 柱、床の寄木張り等が汚染しないよう砥粉塗り、紙張り、ビニール張、とのこ等で木面を保護すること。または、モルタルや打ち終わったコンクリートが十分硬化するよう保護すること

板類

厚さが7.5 cm未満で幅が厚さの4倍以上の製材品
. 板類の区分 (厚さ t × 幅 w) (製材日本農林規格, 薄板日本農林規格)

板: < 3 cm t × ≥ 12 cm w
小幅板: < 3 cm t × < 12 cm w
面板a: ≥ 6 cm w
厚板: ≥ 3 cm t
薄板b: ≤ 0.7 cm t
a: 断面台形。b: 樹齢150年以上の針葉樹から製材

束(そく): (任意団体)全日本竹産業連合会で決めた竹材流通単位

「1束」の気乾比重は、竹種や竹桿のサイズで幅あるが概ね1束=25 kgとしてよい

木造建築 (wooden architecture)


仕口(しぐち): 2つ以上の部材を交差し接合する工作。または、継手・組手等を切り刻んだ面

1) 横架材に渡しかけるだけの仕口
2) 構造的に組み合わせる仕口(多くのほぞを用いる)

: 柱頭頂部にある横架材で、小屋組を支える

他に2皆梁、陸梁、重梁、火打梁等がある
荷重に耐えるマツ、ヒノキ、ケヤキ、シイ、クリ、ツガ、カラマツ等を使う

建築法
プレカット建築: 部材を工場で予め刻み加工

→ 大工技能者不足対応、加工コスト低減化、住宅工期短縮等

ツーバイフォー(枠組壁工法住宅): 木材枠組みに木質ボードを打ちつけた壁、床等で荷重を支える構造の住工法住宅宅

枠組に多く使う製材の寸法が厚さ2インチ、幅4インチ → ツーバイフォー(2 × 4)と呼ばれる

木材化学 (wood chemistry)


分析化学 (analytical chemistry), 細胞壁 (cell wall)

木材の化学的な組成や性質を調べるとともに、材料および化学原料として活用する技術研究に関する研究分野
木化 lignification
植物細胞老化過程で二次壁合成時期にセルロース壁にリグニン沈着起こり細胞壁肥圧

木材主要構成物質

セルロース(繊維素) (cellulose)
グルコース(α-1,4-glucoside)が1000鎖位つながる
鎖が束をなし直径35A程度になり、更にこの束が集結し200Å程度のmicrofibrilとなる
一次(細胞)壁はmicrofibrilが基本単位となり構成される

glucose-1,4 glucoside → peptic substances

1973 Aebushein: cambium of sycamore(Cambium sycamore)培養細胞を使い細胞壁を観察

ショ糖濃度勾配法により抽出後SEPS(sycamore extracellular polysaccharide)の多糖類を分離
1. a neutral fraction contained xyloglucan
2. a weakly acidic fraction contained arabinogluctan
3. a strongly acidic fraction contained rhamnoglacturonan
→ これらの結果から細胞壁モデル構築Aebushein’s cell wall model

ヘミセルロース (hemicellulose)
数種の糖からなる無定形高分子 → 加水分解 → オリゴ糖や単糖
アルカリに可溶

Ex カラスムギ細胞壁 Avena sativa L.
Glu____________Gal__Man Ava_Xyl_uromic acid, etc.
Hemicellulose A__28___11__1__18__26_____16
Hemicellulose B__26____6__1__22__29_____16
hemicellulose

広葉樹: 22-35%含有。主成分 = グルクロノキシラン
針葉樹: 20-25%含有。主成分 = グルコマンナン
リグニン (lignin)
無定形フェノール性高分子
陸生維管束植物木部に含まれる高分子物質 → 木材乾重の20-30%
主に繊維と繊維を接着する役目を果たし、若植物体細胞膜中にリグニンが沈着すると組織が強化され抵抗力が高まる

特用林産


特用林産物: 森林原野産物のうち、建築やパルプ等に使われる一般用材を除いた品目
特用樹: 葉・果実・樹皮等の樹木の一部が特殊な用途に使われる樹木

Eg.
コウゾ・ミツマタ = 和紙・紙幣原料
クリ・クルミ = 果実を食料として菓子等の材料に利用
ウルシ・コバイシ = 塗料・染料原料
アブラギリ・ツバキ = 製油原料

木酢液(もくさくえき): 木材乾溜、松根乾溜または、製炭の際に副産物として得られる赤褐色の水溶液

酢酸をはじめメチルアルコール、香料、染料、医薬等の工業用に利用
用途: 魚類、畜産の食品燻煙香料、トイレ・家畜等の脱臭剤、土壌消毒用等

木タール: 木材乾溜や製炭の際に得られる留出液で木酢液以外のもの
樹脂(ヤニ, 俗) (tree) resin (adj. resinous樹脂の, 樹脂を含む): 樹木表面に分泌する粘性か半液状の有機物質の総称

Ex. 松ヤニ pine resin、ゴム樹脂 gum resin

ほだ木: きのこ類生産に用いる原木。きのこの種菌(種駒等)を接種した原木

ほだ場: ほだ木を伏せ込む場所。林内や人工的に庇陰した場所等を使用

キノコ (茸, fungi)
菌床栽培: オガクズ、チップ等培地基材に水と添加物(米糠、フスマ等)を加え、容器(瓶、袋)に詰め殺菌後に、きのこ種菌を接種し培養し栽培

木炭 (wood charcoal or charcoal)


木材等の植物組織を半密閉状態で加熱し炭化させたもの
炭 (sumi, Japanese charcoal): 特に日本産の炭

薪炭材: 薪や炭等、燃料用に使われる木材

製炭方法による種類

黒炭 (クロズミ, コクタン)
蒸し焼き後に窯を密封し酸素供給を絶ちきって消火し窯が冷えてから取り出す
ナラ系(クヌギ等)の材が多い
白炭 (シロズミ, ハクタン)
蒸し焼き後に窯口を少しずつ空け空気を送り込み木炭を燃焼させる
取り出す時に大きく口を開け、≈ 1200°Cの高温で燃焼中の木炭を取り出し、水分を含んだ土と灰の混ざった消粉をかけ消火する (白粉が炭表面に残る)
カシ系(ウバメガシ等)の硬材が多い

火持ちが良く、爆ぜない高級木炭 小平町産イタヤカエデ仕様

公益社団法人国土緑化推進機構認定
山の名手・名人が造る(小平町・落田勝幸氏) 黒炭
山の名手・名人とは
国土緑化推進機構が「もりのくに・にっぽん運動」のリーディングプロジェクトとして「森づくり」「森の恵み」「加工」「森の伝承・文化」の4部門から、すぐれた技を極め、他の模範となっている達人を「森の名手・名人」として選定。
落田勝幸氏は平成26年、留萌管内からは初認定されています。

イタヤカエデ(板屋楓)とは 紅葉の美しい木で、木自体の目が細かく、緻密で強靭なため、家の床板やスキー板、ラケット枠、ボウリングのピンなどの雲道具、バイオリンの裏板などの楽器などに重宝されています。
黒炭は火が着きやすく扱いやすい炭ですが、原木が柔らかいと「匂いが臭い」「立ち消えしやすい」「火持が悪い」といったことがあります。その点、イタヤカエデの炭は「火持ちがよくて火の粉が跳ねない」のが特徴です。

(2018年6月21日安平)


木灰 (wood ash) キバイ, モッカイ

灰: 燃焼物の燃焼後に残った非揮発成分 (= 燃焼しない)
木灰: 草木を焼いてつくった灰

利用: 土地改良剤・灰汁抜き等

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