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(露崎担当分 2009年12月20日更新) [ 日本語 | English ]

地球温暖化生態学特論 (Advanced lecture in ecology and global warming)






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

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場所: C202 (10:30-12:00)

目的


 地球温暖化における陸域生態系と海洋生態系の役割と応答に関して、基礎から理解する。

 本講義は、陸上生態系についてを 露崎 が、海洋生態系についてを 鈴木(光) が担当する。

シラバス


A. 陸上生態系 (担当 露崎)

  1. 陸上生態系と温暖化
  2. 光合成と一次生産
  3. 一次生産推定法
  4. エネルギー・物質循環
  5. 温暖化と微小スケールでの生態系応答
  6. 温暖化とグローバルスケールでの生態系応答
  7. 生態系変動モデルの基礎

B. 海洋生態系 (担当 鈴木)

  1. 地球温暖化と海洋生態系
  2. 海洋生物による生産と分解機構
  3. 海洋における有機物生産
  4. 海洋における有機物の分解
  5. 海洋における炭酸カルシウム生産と溶解
  6. 炭素循環における海洋生物の役割

講義 (露崎分) 陸上生態系と温暖化


はじめに (ガイダンス)

撹乱 (disturbances)
陸上生態系 (terrestrial ecosystem) [Introcution to global warming]
地球温暖化の機構 (おさらい)

温暖化ガスの種類と特徴

特にCO2とメタン(methane)

CO2濃度の経年変動 - 植物の寄与部分も見える
温室効果と冷蔵庫効果
地球レベルでの温度変化
温暖化と海水面上昇・雪面減少

植物群集と環境 (おさらい)

太陽放射
温度 (temperature)
降水量

生活型 (life form)
バイオーム(biome)の分布パターン
バイオーム - 生産力 (productivity)・バイオマスと関連して

森林 (forest)
草原
砂漠
ツンドラ (tundra) [北極異変 (朝日新聞)]
多様性とスケール

生物学的に重要な地球規模の気候変動要因

例1: タイガにおける森林火災
例2: 落雷の空間パターン

光合成 (photosynthesis)
12H2O + 6CO2 → C6H12O6 + 6O2 + 6H2O の持つ意味

水・光・温度
根系 (root system)
葉の特性

効率

温度と火災 (補)

煙誘導発芽P (Smoke-induced seed germination)
季節性感受 sensitivity of seasonality
湿層処理 cold stratification

Case: Phacelia secunda (Hydrophyllaceae)

アロケーション(分配)
トレードオフ
種子分散型 (seed dispersal)

グローバルスケール

リモートセンシング(リモセン) (remote sensing)

プラットフォームとセンサー
リモートセンシングの手順
リモセンデータの主要属性
衛星とセンサーの特性

地理情報システム (geographical information system, GIS)

ベクトルデータとイメージデータ WebGIS LINK: FreeGIS, MapServer, DM Solutions Group

リモセンによるバイオーム地図の作り方

植物、土壌、水の反射パターン
植生指数 (LANDSAT-MSSを例として) (normalized difference vegetation index, NDVI)
季節性
応用: 森林火災・防災地図・動物成長

衛星データによる一次生産力推定

有効光合成放射吸収率
平均光利用効率

一次生産力 (primary production)

総一次生産
純一次生産力
純生態系生産力
純バイオーム生産力

エネルギー・物質循環 (→ 物質循環とは)
生物地球化学循環 biogeochemical cycle (訳が気持ち悪い)

栄養循環
食物網 food web: 例 - 南極と北極
キーストーン種 keystone species: 例 - サバンナ
窒素循環 nitrogen cycle
リン循環 phosphorus cycle
水循環 water cycle
通過雨 (これも訳が気持ち悪い)と樹幹流 throughfall and stemflow

野外測定法

質的データと量的データ
優占度 (abundance): ブラウン-ブランケット尺度(Braun-Blanquet cover scale) vs 百分率被度
高さ
直径と断面積
体積
バイオマス: 乾重と湿重

アロメトリー(相対成長) (allometry)

等成長
機能の定義: 葉機能から
: チベット高原における葉特性間の関係

内挿と外挿

小スケール(地域スケール)

バイオマスデータによる一次生産力
バイオマスによる炭素移動推定
草原調査における純一次生産力推定アルゴリズム
森林、耕作地、泥炭地における純バイオーム生産力

地上データと衛星データによる生産力推定の比較

古生態系復元

花粉分析 (花粉学)
年輪解析 (年輪変遷学)

年輪変遷学

例: 火山噴火が年輪成長に与える影響

花粉学

偽高山帯
偽高山帯発達に関する最初の仮説
仮説棄却
偽高山帯発達に関する二番目の仮説
仮説を支持する若干の証拠 ...

メタン放出

メタン放出の原理
メタン放出の測定方法

様々な生態系におけるメタン放出量
ツンドラ湿原におけるメタン放出

人工衛星レーダー観測によるメタン放出量評価 (SCIMACHY)
好気的条件下における陸上植物からのメタン放出 (Keppler et al. 2006)

メタン放出再考
Kepplerらの結果 → 肯定 vs 否定
植物のメタン生成に関する前駆体はペクチン類

スキー場植物群集 - 地球温暖化に関連して

スキー場造成手順
スキー場造成に伴う環境劣化
スキー場斜面植物群集のクロノシークエンス

北海道低地スキー場における環境勾配と植物群集の関係
木本植物の定着
ススキ(Miscanthus sinensis)はキーストン種かもしれない

温暖化と微小スケールでの生態系応答

操作
温暖化実験 (warming experiment)

野外温室
受動的オープントップチャンバー
能動的オープントップチャンバー
土壌温暖化
赤外線ヒーター
移植実験
それぞれの方法の長所と短所

温暖化実験による生態系変化の測定

多年生草本

極地ツンドラ

一年生草本
生活型による温暖化への応答の違い
そして ... 地下部が残された
菌根菌 mycorrhiza

メタ解析meta-analysis

メタ解析とは何か
原理
手順
温暖化に関する解析事例

生態系変動モデル

多変量因子の抽出
温暖化による生態系変化を予測するのに必要なパラメータ
予測
植物群集の移動
DISTRIB
温暖化モデル間の相違
温暖化に伴う主要バイオームの被覆面積の変化

評価 (レポート)


成績評価の方法: 出席とレポートもしくは試験を基に、総合的に評価する。

テキスト・教材・参考書等

陸上生態系 = 講義中に適宜参考図書を紹介する。
海洋生態系 = 「海洋生物と炭素循環」鈴木款(編)東京大学出版。

履修上の注意・メッセージ・受講条件等

特になし

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