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(2019年5月25日更新) [ 日本語 | English ]

修復生態学・復元生態学 (restoration ecology)






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

[ 採掘跡地 (post-mined site)| スキー場 (skislope)]

索引
復元生物学 restoration biology: 撹乱を受けた生態系・個体群を復元することを目的とした研究分野

復元 restoration
復旧 rehabilitation
再生 reclamation

エコアップ (ecoup, 和製英語)
エコロジカル・スタンダード・アップ(= 生態的な質の標準を高めること

人間の手による生息環境復元技術 → 場所に応じた考え方・手法で生態系活性化、生物多様性を高める
Ex. ビオトープ

ミティゲーション mitigation
直訳 = 「軽減・緩和」 ⇒ 開発に対する生態系破壊を回避か最小限に留め、かつ積極的に復元・再生・創生すること

代償措置のみを指し使われることがあるが不適切

米国: ミティゲーション制度がアセスメント制度中に位置づけられる

定義 (米国環境審議会)
  • 回避 avoid: 行為の全体または一部を実行しないことで影響回避
  • 最小化 minimize: 行為の実施度合や規模を制限し影響最小化
  • 修正 rectify: 影響受けた環境そのものを修復、再生、回復させ影響修正
  • 軽減 reduce: 行為期間中、環境を保護および維持管理することで時間を経て生じる影響軽減
  • 代償 compensate: 代替の資源や環境を置換か提供し影響を代償
生態系エンジニア ecosystem engineer: 生息地を形成・改変する生物

定着促進効果 facilitation

有珠山植生回復観察エリア
Revegetation この旧とうやこ幼稚園のグラウンドは、2000年の有珠山噴火で、噴石や火山灰が降った。ロープで囲んだエリアは、噴火災害のあと、植物がどのように回復し増えていくのかを観察するエリアとして、草刈をせずにそのまま残している。洞爺湖町 (2013年7月16日)

リスト (2019.9.11)
エゾイタヤ・ネバリノギク・クロマツ・ドロノキ・ミツバフウロ・スギナ・ウダイカンバ・ミズキ・ヨシ・ツルアジサイ・オオアワダチソウ・クサソテツ・エゾニュウ・シバザクラ(移植)・ススキ・オオヨモギ・ヒメスイバ・シラカンバ・エゾノコンギク・エゾヤマザクラ・ヒヨドリバナ・ツユクサ・ノブドウ・ツルメモドキ・ガマズミ・カンボク・オオヨモギ・ナガバヤナギ・イヌコリヤナギ・サルナシ・イケマ・オニグルミ・イヌガンソク・クリ・コウゾリナ・オトコヨモギ・カラマツ
• 金毘羅火口群植物リスト

サロベツ泥炭採掘跡地復元実験
Restoration サロベツ泥炭採掘跡地で、植生回復が遅れている地域に、実生定着を促進するために設けられた分解性ネット。2014年7月23日にシュテファンプロットへ行く途中にて。設置から3年が経過したところ。


大井埠頭せせらぎ公園
Restoration 自然池: 整備前からあった水溜まりをそのまま残し、周辺の雨水を流入し水位を安定させている
自然池でのお願い
  • 池では釣りをしない。
  • 石などを投げ入れない。
  • 深さが1 m以上あるので注意。

(2016年6月3日)

西オーストラリアボーキサイト採掘跡地 (Western Australia)

大沼にて手書きの看板 (2013年7月10日)

大沼復元実験
この間伐材で作ったイカダは大沼の水質改善と水中動植物の生息などを調べるためにヨシを植えています。危険ですからイカダのうえにのらないでください

大沼の水をきれいにする会

[図書]

怪しい環境アセスメント environmental assessment


  1. 「持続可能な社会・環境」を目指す
  2. 技術・社会システムであり、その具体化のために法的な枠組みを伴う
  3. 「市民・行政・専門家・企業が、環境保全のために、それぞれに社会的役割を分担する」ことを支える
  4. あらゆる社会事象に対し新しい社会的システム、行政システ厶を創り出す先駆けとなる
機能
  1. 事業や計画に環境保全を組み込む
  2. 事前に環境影響を調べ環境保全対策を考える
  3. 広く様々な人から情報収集を図る
  4. 社会への情報提供・説明を図る
  5. 適切な意思決定を支援する
主体
  • 事業者: 事業を策定、実施者が、環境アセスメント実施主体となる
  • 実務者: 事業者委託コンサルタント等が、調査等実施し図書を作成する
  • 行政: 事業所管部局と、環境保全の見地から審査する環境部局がある
  • 専門家: 調査等に携わったり、審査に専門的観点から自治体等に情報提供する
  • 市民・NGO: 情報を提供したり要望を提出する
環境アセスメントデータベース (EADAS, Environmental Assessment DAtabase System)

バイオレメディエーション (bioremediation)


有害物質分解微生物により環境浄化を行う手法
本機能持つ微生物を培養し汚染地域に散布 → 低濃度・広範囲汚染に効果的

Ex. トリクロロエチレン等土壌汚染、原油海洋汚染等への対策に期待

ファイトレメディエーション phytoremediation

植物による有害物質修復: phyto- = 植物, remediation = 修復

金属を速やかに植物に取り込ませる

→ キレート剤添加 Ex. EDTA(エチレンジアミン4酢酸)、クエン酸

  1. 植物体抽出 phyto-extraction: 重金属を植物に吸収、蓄積させ土壌から重金属を除去する
    超蓄積植物hyper-accumulators: 通常の植物よりも重金属を蓄積しても耐性のある植物

    重金属除去量 = (植物体内重金属濃度) × (バイオマス) → 理想: 高濃度蓄積、高バイオマス

  1. 植物根濾過 rhizo-filtration: 植物根により汚染排液から重金属を沈殿させ集める
    利用種: ホテイアオイ Eichornia crassipes, Hydrocotyle sibthorpioides, Lemna minor

    → バイオマス小、成長遅い、高水分なため乾燥、圧縮、焼却処理がコスト高

    → 陸生植物の水耕栽培の試み
  2. 植物安定処理 phyto-stabilization: 植物により土壌中重金属安定化させ生物(人間)への影響を軽減
    植栽により土壌移動や溶脱による重金属の拡散を防ぐ → 副次的に土壌侵食防止効果がある
  3. 植物揮散 phyto-volatilization: 植物に有害物質を吸収させ、揮発性物質に変換させ、揮散させる

    Ex. ヒ素・セレン(無機塩状態で毒性高) → 植物体内で有機金属に変換(毒性低) → 気化し大気中拡散

[雑草防除 (weed control), 指標種 (indicator species)]

緑化 (greening)


緑化 (≠ 復元)

ではあるが、日本緑化工学会の英名は「Japanese Society of Revegetation Technology」としている。この辺りに、大きな誤解を生じる原因があるのではないだろうか。
緑化木: 生活環境の維持・形成等のため、公園、工場、住宅、学校、道路等に植栽される樹木
樹木医: 1991(平3)年発足。樹木医制度で認定された、樹木の病気を診断し樹勢回復を助ける専門家。(財)日本緑化センター実施の樹木医資格審査に合格すると登録。応募資格は、樹木診断、治療実務経験7年以上

機関

緑化推進機構: 第56回全国植樹祭開催申請・実施、「緑の募金」実施団体
2001(平13)年設立の緑化運動の総合的企画・推進森林整備・緑化推進団体に対する支援・助成、緑化思想普及・啓発、緑化推進組織育成・支援、緑化功労者表彰等の事業を行う

全国植樹祭: (社)国土緑化推進機構と開催都道府県が中心に、天皇皇后両陛下出席のもと、毎年春に開催される怪しい国土緑化運動の中心的行事。植樹行事、お手まき行事のほか緑化功労者の表彰、学校植林・環境緑化コンクール入賞校の表彰、林業後継者大会等が行われる
全国育樹祭: (社)国土緑化推進機構と開催都道府県が中心となり、皇太子殿下妃殿下出席のもと、毎年秋に怪しげに開催される。育樹祭式典のほか、育林技術交流会、緑の少年団活動発表大会等が行われる

緑と水の森林基金: (社)国土緑化推進機構に設置された基金で、運用益で国民参加森林造り推進等、各種事業実施。近年の緑や水への関心の高まり、森林整備の必要性等から、国民、企業からの任意拠出により200億円規模を目標に1988(昭63)年設立
緑の少年団: 次代担う少年少女が緑を通じ広く自然との関わりを持ち、自然学習と合わせ、自然を守り、公徳心を高めつつ奉仕活動を楽しく実践し、健全な心身養成に努めることが目的の集団。6-18歳の青少年で構成
緑の募金: 国民一般の国土緑化に対する理解・認識を高めるため、毎年主に春と秋に実施される募金活動

収益金は水源林、学校林等造成や公共的植樹等に使用(建前)

(自然林復元工法研究会)

自然林復元工法
外来種不使用
芽苗植栽 + ウッドチップマルチング + ゼロエミッションソイル工法

[景観生態学 (landscape), 里山 (satoyama)]

生態系ネットワーク (ecosystem network)


= エコロジカルネットワーク
野生生物が生息する複数の生態系(森林, 農地, 緑地, 水辺河川, 海, 湿原等)がつながるネットワーク
目的
生物種及び生息地の保全を推進するために生態系機能を維持する
人間活動による生物多様性への影響を低減し、生物多様性上の価値を増大させるため、自然資源の持続可能な利用を推進する

要素: コア + 緩衝帯 + 回廊 + 持続可能利用地区

ビオトープ (biotope)


特定生物群集存在可能条件備えた地理的最小単位 (ref. ハビタット habitat)
Bio (生物, German) + Top (場所, German) = 「本来その地域に住む様々な野生生物が生息できる空間」

契機: バイエルン州(独)のビオトープ調査 → 地域の保護すべき自然の認識単位 = ビオトープ

[日本] 意味異なる (1990年以降、行政・市民活動等で用いること多)
= 環境修復やミティゲーションで創造された空間や、都市域に創造された生物生息空間

鳥類や昆虫類が好む植物を積極的に植栽、水辺を整備
ビオトープ運動: 学校校庭・公園止水域等造成 → 野生生物生息・生育可能とする活動 → 流行

→ 身近な自然の復元、環境教育の場、各地域の絶滅危惧種系統維持等、生物多様性保全上の役割期待
現状: 他地域生育動植物持込み、シンボル的動物(Ex. ホタル・トンボ)保護・増殖に偏重する例あり、生物多様性保全上全てが評価できるものではない
都市域に残存する野生生物生息・生育空間を特に指す用語とし用いることも多
ビオトープネットワーク化: 分断・孤立化したビオトープを、生物移動障壁除去やコリドー整備等で繋ぐこと
ビオトープ整備による生物多様性の保全再生
Kioi" 「光の森」では、弁慶濠の石垣に代表される周辺地域の歴史的な環境資源との調和をもとに生物多様性の保全と再生をすすめている。東京都心や皇居周辺地域にも在来の個体としてヘイケボタルやゲンジボタルが生息していることが確認され、それらが生息可能な環境をこのビオトープに創出させ、地域固有の生態系を継承しようとしている。 (2017年11月24日)
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