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[エングラー体系, 植物分類学, 植物形態学, 植物解剖学] 幹: [外] 表皮 → 皮層 → 師部 → 形成層 → 木部 [内] 樹皮: 二次的に肥厚した茎や根において形成層外側にある組織 コルク形成層から形成された死細胞の集まり 木部: 細胞壁が発達した後に死亡した細胞の集まり → 樹皮の外側も同様樹皮下層のコルク形成層から木部表面の形成層までの部分が生きた細胞。木が枯れるとこの部分が早くに崩壊し、樹皮と材とが離れやすくなる。 ![]()
樹木小枝表面に表れる隆起小点 = 樹皮模様 形成成長過程一次樹皮: 最初に形成される樹皮の部分 - 柔らかく木質に近い位置にある二次樹皮: 成長つれ外側の細胞が硬くなり形成 - 一次樹皮より厚く丈夫
外樹皮: 外側に向かい老化した細胞部分 樹皮剥離 |
機能物理的保護: 内部組織を外部からの物理的損傷防御 Ex. 風雨、摂食化学的保護: 菌・病原体、昆虫侵入を防ぐ(化学物質も関与) 温度調節: 直射緩和し内部温度変動を抑制 寒冷地では樹皮構造が凍害防御 水分調節: 内部水分保持 - 乾燥防御 (+ 樹皮も水分吸収し湿度保持)利用: コルク栓、天然繊維、生薬、色素、皮なめし コルク栓: Quercus 天然繊維: Morus alba, Carya illinoinensis 生薬: Anacardiaceae, Fraxinus excelsior 色素: Carya, Anacardiaceae 皮なめし剤 = タンニン(渋) Ex. Mimosa, Schinopsis lorentzii, Castanea sativa |
(溝口 2001) 樹形をよむ個々の種独特の樹形
大枝 vs 小枝 積雪が作る樹形= 積雪に対する適応
垂下枝: 雪圧等により下向きに変形した枝 |
図. 根曲がり度の簡易測定: 積雪の深さや傾斜が異なる斜面で根曲りの程度を測る → 積雪深や斜面傾斜だけでなく、斜面方位、樹種、樹齢等により、根曲り度に差がある。どの要因が最も根曲りに影響を与えるか → 野外実習 (field trip) |