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(2021年3月15日更新) [ 日本語 | English ]

人体解剖学 (human anatomy)






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

生検(生体組織検査、バイオプシー) biopsy
患者から生体の一部を採取し、その組織を光学・電子顕微鏡や化学的検査等で調べ、病気診断や経過予後判定の一助にすること

皮膚、筋肉、腎臓、肝臓、骨髄、肺、心臓、消化管、粘膜等、病気診断の根拠になるあらゆる組織が対象

体区分

ヒト → 人体 = 体幹 + 体肢 (体肢 = 上肢 + 下肢)
A. 体幹 trunk
= 頭 head (s.l.) + 頚 neck + 胸 thorax + 腹 abdomen + 背 back
head (s.l.) = 頭(s.s.) + 顔 face

前頭 forehead: 頭の前上部、眼窩上縁をその下界をその下界とする
後頭 occiput
側頭(コメカミ) temple: 頭の上部の左右外側部
耳 ear: 聴覚器官。外耳、中耳、内耳よりなる
顔 face: 頭部前面つまり腹側面。前額部から顎まで

眼 eye
頬 cheek: 顔面外側部の肉性の部分
鼻 nose: 嗅覚器及び呼吸装置の一部として作用する特殊化した顔面の構造物
口 mouth: 前部を口唇で境された舌と歯tooth (pl. teeth)を含む消化管の前部または開口部付近
頤(オトガイ) chin: 下顎のうち正中に近い突出部 → 大きく突出 = 類人猿と異なる特徴

頚(首): 後面は項(うなじ)
背 back: 胸・腹の後面にある部分全て → 腰: 腹の後ろで、脊柱の両側 → 殿部 hip: 腰の下方

B. 上肢 upper limb = 上腕arm + 前腕forearm + 手hand

手 = 手根(手首) + 中手 + 指
肩: 上肢と体幹の移行部 → 腋窩(脇の下, 俗): 肩下面で凹んだ部分
肘: 上腕と前腕の移行部 → 肘窩(チュウカ): 特に凹んだところ
手掌(てのひら, 俗): 手根と中手の前面 ↔ 手背(てのこう, 俗): 手の後面

手掌 = 母指球: 外側縁のふくらみ + 小指球: 内側縁のふくらみ

C. 下肢 lower limb = 大腿(ふともも) theigh + 下腿(すね) leg + 足 foot

足 = 足根(あしくび) + 中足(足の甲) + 指(あしゆび)

足底(あしのうら): 足根と中足の下面, 足背(あしのこう): 足根と中足の背面

膝: 大腿と下腿の移行部  膝窩(シッカ, ひかがみ): 膝後面で凹んだところ

人体の位置と方向

解剖学的正位 anatomical position (位置・方向等記述上重要概念): 直立し、額と掌、爪先を前方にむける姿勢

[ 人類 | 動物学 | 動物生理学 ]

索引
A. 線関係
1) 内側 medial vs 外側 lateral: 2点 - 正中面近点 = 内側 ↔ 遠点 = 外側

2点 = 相対的関係 ≠ ある点が、絶対的に内側(または外側)
Ex. 掌を前 = 母指側は小指側より正中面より遠いので外側 ↔ 掌を後 = 母指側が内側
部位を示す用語一定しない = 解剖学的正位という概念必要

→ 手のひらを前に向けるのが解剖学的正位 → 母指側 = 外側、小指側 = 内側
橈骨が母指側にあり、尺骨が小指側にあることより、橈側 radial = 母指側 = 外側、尺側 ulnar
= 小指側 = 内側である。足では、腓骨 fibular = 小指側 = 外側、脛骨側 tibial = 母指側 = 内側となる

2) 近位 proximal vs 遠位(末端) distal

任意の2点で体幹に近い方を近位 ↔ 遠位
上肢・下肢に用いる用語

mankind 3) 内 internal vs external (深 deep vs 浅 superficial)

任意の2点で体中心に近い点を内(深) ↔ 外(浅)

4) 口側 oral (= 吻側rostral) vs 肛側 anal

任意の2点で口に近い方を口側、肛門に近い方を肛側
特に消化管に用いる用語: 消化管長軸は迂曲 → 方向を示す用語使えない(自明)

mankind
図. 前頭面・水平面・矢状面は互い
に直交

5) 前面 anterior vs 後面 posterior

直立位で、腹方向を前、背方向を後
直立するヒトにしか適用できず、横臥するヒトや四足獣に使えない
→ 用語拡張(左右対称動物に使える): 腹の方向 = 腹側 ventral、背中の方向を背側 dorsal

6) 上 superior vs inferior

直立位のヒトにだけしか適用できない用語
→ 用語拡張: 頭の方向を頭側 cranial、尾骨の方向を尾側 caudal

B. 面関係
1) 矢状面 (しじょうめん) sagittal plane

水平面に対し垂直で、体の前後軸を含む面 → 無数
意味: 突進する矢の垂直方向に広がった矢羽根の面
正中面median plane: 矢状面の中で体の左右中央を通る面

→ 正中線 median line: 正中面が体表を区切る線 (正中面、正中線は唯一)

2) 前頭面 (前額面, 冠状面) frontal plane

額に対して平行な面 → 無数

3) 水平面 horizontal plane

地表に対し平行な面 → 無数

→ 矢状面、前頭面、水平面は互いに直交

ネズミ解剖 anatomy of rat


目的: 哺乳類体構造(ネズミもヒトと基本的に同じ体制)観察

材料: Rattus norvegicus albus: 真獣下綱齧歯目ネズミ亜目 Rattus - ヒト: 真獣下綱まで同、霊長目真猿亜目 Homo

I. 外部形態観察
方法1 頸骨を外した動物を解剖皿に載せる
観察1 外部生殖器観察(材料オス・メス確認、必ず両性生殖器観察): 観察 → スケッチ → 名称又は説明を

雄雌外部生殖器、雄雌内部構造(陰茎、陰嚢、肛門、外尿道口(尿門)、陰門(膣口)、子宮、膣、膣前庭)

動物実験者の自戒 実験材料動物は多くの場合において之を殺す。即ち実験者は研究材料たる動物を強制的に自己の研究の為に犠牲たらしむ。世に生を享くるものにして生を欲せざるものなかるべし。されば実験者は自己の研究のために犠牲となれる動物に対しては、自己が殺せるものにあらざるも、決して之を粗略に取扱ふことなく、誠心感謝の意を以て、研究を有効ならしむことに、常に自ら戒むこと肝要なり。
II. 内部形態観察 observations of internal morphology
方法2 成中線に沿い皮膚を下から上まで(陰茎、陰門の少し-顎先)切り皮膚両側に開く。大鋏・小鋏・メス・ピンセット等使用。虫ピン固定。皮膚と体壁筋肉層は結合組織で繋がるので鋏・メス等で徐々に両側に開く。頸動脈に注意
観察2 唾腺とリンパ腺
顎下の皮下に顎下腺、リンパ腺がある(結合組織・脂肪除去すると良く見える)。顎下腺一対、淡紅色。リンパ腺数不定。ヒフを耳の下あたりまで切開すると耳下腺がある
解剖・観察に時間がかかると組織が乾燥 → 乾燥したら洗浄ビンで水をかけてやる
方法3 腹壁筋層を切開、両側に開く、胸骨・肋骨を切除(後回しでも良い)
観察3 胸腔、腹腔、横隔膜を確認(食道だけが横隔膜を通過している)
観察4 消化器系観察
口 - [横隔膜(腹腔に入っている部分を中心に)] - 食道 - 小腸 small intestine - 大腸 large intestine - 肛門 anus
ポイント: 食道、肝臓、脾臓、盲腸、横隔膜 diaphragm、噴門部、食道部、幽門部、胃底、十二指腸

mankind
図. ヒトの胃・十二指腸

胃: 食道部・噴門部、幽門部。小腸: 十二指腸・空腸j ejunum・囲腸。大腸: 盲腸・結腸・直腸 → 腸間膜
その他: 膵臓・肝臓も観察
課題1 肝臓は何葉 lobe か
方法4 胃-直腸までの消化管を外す
課題2 消化管全長を計る
観察5 泌尿・生殖器系観察: 腎臓-輸尿管-膀胱は♂♀共通
輸尿管太くない。尿量で膀胱サイズ変化。腎上に副腎あり内分泌器官(アドレナリン・グルココルチノイド)持つ
雄内部生殖器系: 精巣・副精巣・輸精管・貯精嚢・前立腺prostate gland・(膀胱)・精尿管・陰茎
付属器官にタイリン氏腺・カウパー氏腺 (恥骨切開しないとカウパー氏腺・精尿管一部見えない)
雌内部生殖器系: 卵巣・輸卵管・子宮・膣 (付属器官として陰核)
雌体: 脂肪体発達し卵巣・輸卵管が埋もれると見逃し易く、非常に小さいため解剖顕微鏡を使用しても良い
方法5 胸腔露出、胸部切開
観察6 呼吸・循環器系観察: Point 肺と気管の関係, 心臓と血管の関係
課題3 肺は右左で葉数異なる(夫々何葉か)。他の臓器: 脾臓・甲状腺・胸腺
後片付注意: 解剖皿・解剖道具は良く洗い乾燥後収納(怠ると全く使えない)。動物組織等はポリバケツへ

[ 鳥内部形態 ]

内部形態 (internal morphology)


感覚器官

解剖学(発生学)的分類 anatomical classification
1. 一次感覚細胞 primary sensory cell (receptor)

刺激 stimulus →
神経突起 neurite (軸策 axon) = 活動電位 action potential → 中枢神経系 central nerve system

Ex. 脊椎動物吸上皮 vertebrate's olfactory organ。光受容器 photoreceptor

2. 二次感覚細胞 secondary sensory cell (receptor)

脊椎動物 vertebrateのみ Ex. 耳側線器官 ear lateral ine (acoustico-lateralis)。味蕾 taste bud
無脊椎動物 = 非神経板由来は神経と言わない

3. 感覚神経末端(終末) sensory nerve ending

パチーニ小体 Pacinian corpuscle: 圧がかかる – mammalian skin receptor

Meisner corpuscle: tactile skin – accessary cells

クラスネ小体 Krasne corpuscle: 冷たさを感じる
自由神経終末 free nerve ending

中枢神経系 (脳・脊髄) central nerve system, CNS

(s.l.) 脳と神経をあわせたもの → 脳科学・神経科学
固形脳 solid brain – invertebrate: 細胞の上にシナプス = 神経活動の場

無脊椎動物では細胞体が遊離することがある – 脊椎動物では決してない
→ 情報処理に非関与(脊椎動物は脳で情報処理する)
= 無脊椎動物で、中枢神経、末梢神経を分けるのは無意味

中腔脳 hollow brain – vertebrate
神経支配 innervation

神経を分けて刺激を与える → 反応の型が異なる
筋肉を速く縮めるニューロン(fast motoneuron)と遅く縮めるニューロン(slow motoneuron)が数種組になり存在

= multiple innervation or peripheral (adj. 末梢部の) integration

Slow motoneuron (s.m.): 10/s, or 20/s
Inhibotor (I): 5/s, or 10/s → E/I = 2でこの関係がでる
1つの筋肉が数種の神経に支配される

脊椎動物: i.p.s.p.はrestより上では下向きに出る
1. 脊椎動物 vertebrate
ヒト大脳皮質 (cerebral cortex on human)
  1. 感覚中枢: 感覚神経の情報を受容する
  2. 運動中枢: 随意運動を支配する。支配する広さは鋭敏なところ、運動の精密さに比例
  3. 連合中枢: 知能的働き(統一、記憶、判断、創造等)。脳後方は基本的、前方ほど高度 – 脳全体の約2/3
統合作用: 情報を受け、情報に対して処理をし、作動体を働かせるまでの作用

受容体 → 中枢 → 作動体
a. 脳幹脊髄系 = (間脳 diencephalon) + 中脳 mid brain + 橋 pon + 延髄 medulla oblonge + (小脳 cerebellar)

自律神経系の調節、反射中枢

b. 大脳辺縁系 = 大脳皮質(旧皮質、古皮質): 本能的行動、感情的行動

(用語) 辺縁の下の inframarginal, 辺縁の中の intramarginal

c. 新皮質系: 知能的行動

ヒト神経系 (human nerve system)
brain
脳幹の構造 (Basic brain stem structure)
脳幹網様体 brain stem reticular formation: 通常somatic motor域の割と暇な空き空間が全身支配する

Ex. manthner cell

延髄 medulla oblonge
基本構造: 系統発生的に遅くできる神経は基本構造に入れることはできない
後脳 (hindbrain)

高次脳 higher brain

間脳 – diencephalon
終脳 – telencephalon

→ 共に動物により異なる働き

側方抑制 lateral inhibition
脳内によくみられる

受容野 receptive field – 受容器より狭い範囲という意味 → 受容器の中で特に受容を司る
Ex. 視神経は、ある部分のlight onか、その周りのlight offに反応
brain brain
____________________区別がつかないか境目のみ分かる
____________________= edge enhancement

前進抑制 forward inhibition
後進抑制 backward ihbibition – dis-inhibitionが見られる系ではこう考えた方がよい

低次脳 lower brain

生命の基本を司る基本的脳
ヒト
大脳 cerebrum: 左半球、右半球に分かれる

皮質 corticis (灰白質 grey matter): 神経細胞体集合部分 – 中枢機能
髄質 medulla (白質 white matter): 神経突起の集合

左右の脳を連結している交連線維は男性よりも女性の方が大きい → 左右脳の情報のやりとりが速いので女性の方が言語処理に優れるといわれる

大脳皮質
旧皮質 ⌉ 緑辺葉__本能的行動________________
古皮質 ⌋_________________________________
新皮質__________知能的行動(哺乳類に発達)__発達

新皮質 = 前頭葉 + 後頭葉 + 側頭葉 + 頂頭葉
brain brain

ロボトミー(白質切除) lobotomy (正式名: 前部前頭葉切截術 prefrontal lobotomy)

主に前頭葉に外科的措置を加え精神症状改善を期待する治療方法(ポルトガルMoniz E, 1935開発)

Ex. 分裂病治療  人格水準低下、知能低下、時に痙攣発作といった合併症

1975 日本精神神経学会「精神外科を否定する決議」可決 → ロボトミー否定

向精神薬療法に変わる

脊髄: 頚椎からせん椎までの椎骨の中央を走る円柱状構造(31対)

皮質(白質): 神経突起の集合
髄質(灰白質): 神経細胞体の集合 – 排便、汗分泌などの中枢

心臓 (heart)

血液を循環させるポンプの役目。刺激を連続させても強張を示さない
ヒトの心臓 = 房室弁: 心房と心室 ventricleの境。半月弁: 心室と心房の境

拍動: [心房収縮] → [心室収縮] → [両方弛緩]
________└───────────────┘

1) 自律神経系による調節: 中枢は延髄(血液中CO2量により反応)

交換神経 = 拍動増加 ⇔ 副交感神経 = 拍動減少

2) 心臓の自動性: 刺激伝達系 (心臓が刺激伝達のため変形したもの)
    [洞結節][房室結節][プルキンエ線維] ──┐
       ↓  ペースメーカー: 自分で刺激を作り出す    ↓
    [心房収縮] ───────────────→ [心室収縮]
       ↑                                          │
       └─────────────────────┘

(tuber, n. 結節, tubercle, n.(小結節、小瘤、粒状鱗)

heart

脈圧: 心室収縮時の収縮期圧(最大血圧)と弛緩時の弛緩期圧(最低血圧)の差
脈拍: 動脈に伝わった圧の周期的な波動


泌尿器系 (urinary system)

1. 腎臓 kidney: 不用物排出 + 浸透圧調節 → 後腹壁にある1次腹膜後器官。内側縁が凹んだ赤褐色で空豆形の臓器

kidney

腎門 hilus of kidney: 凹んだ部分 → 腎動脈・腎静脈・尿管はここから出入り
肉眼的構造: 皮質 renal cortex + 髄質 renal medulla
髄質: 10数個の錐体に分けられる

腎乳頭renal papilla (pl. -e): 錐体の頂点 → 小腎杯と対向

Urinary system 顕微鏡的構造: 腎臓皮質に腎(マルピギ)小体 renal corpuscleがある
腎小体 renal capsule: ボーマン嚢に包まれた部分

= 糸球体glomerulus + 糸球体嚢(ボーマン嚢) Bowman's capsule

糸球体 = 毛細血管網: 血液中の水分や電解質、小分子(糖やアミノ酸等)は糸球体を通過し、糸球体嚢に至る(原尿)
糸球体嚢内の原尿は尿細管renal tuble (近位曲部→ヘンレのワナ→遠位曲部)、集合管を経て小腎杯に排泄される
(補: 尿の99%は尿細管で再吸収され、残りの1%が尿とし排泄される)
ネフロン nephron: 脊椎動物排出器官系の形態機能単位。1個の腎小体とそれに続く細尿管
2. 腎盤 (腎盂)renal pelvis と腎杯 renal calices
腎盤 (腎盂): 尿管が腎門に進入する拡張する部分
腎杯: 腎盤がさらに分岐した(forked, divaricate)部分(大腎杯 → 小腎杯)
腎乳頭に開口する集合管より分泌される尿: 小腎杯 → 大腎杯 → 腎盤 → 尿管
3. 尿管 ureter: 腎盤に続き尿管口にて膀胱に開口する

構造: 3層構造 = 粘膜(移行上皮) + 筋層 + 外膜

4. 膀胱 bladder
恥骨結合の後方に位置し、その上壁のみ腹膜 peritoneumに覆われる

膀胱三角 vesical trigone: 膀胱の内面にあり、左右の尿管口と内尿道口を結ぶ三角形の部分
構造: 3層構造 = 粘膜(移行上皮) + 筋層(膀胱括約筋 + 排尿筋) + 外膜

膀胱の神経支配:
交感神経緊張 → 膀胱括約筋収縮 → 排尿筋弛緩 → 尿蓄積
副交感神経緊張 → 膀胱括約筋弛緩 → 排尿筋収縮 → 排尿

5. 尿道 urethra: 尿を運ぶ尿路(♂: 精子を運ぶ精路でもある)

膀胱内面にある内尿道口に始まる
♂: 膀胱内壁、前立腺、尿生殖隔膜(深会陰横筋)、尿道海綿体を貫いて、亀頭にて外尿道口に開く
♀: 男性の尿道の尿道海綿体を貫く前までの部分に相当 → ♀尿道は♂より短い

1) 壁内部: 内尿道口より始まり膀胱内壁を貫く部分
2) 前立腺部: 前立腺を貫く部分
3) 隔膜部: 尿生殖隔膜を貫く部分
4) 海綿体部: 尿道海綿体を貫いて外尿道口に至る部分

尿道括約筋: 骨格筋。体性神経の支配(陰部神経)を受ける骨格筋で、随意筋である

[二型性 (dimorphism)]

生殖器 reproductive organ

Reproductive organ

筋組織

伸筋 extensor
屈筋 flexor

皮膚 (skin)

skin
図. 皮膚断面
skin
図. 皮膚(ヒト)の感覚受容器

支持組織

= (s.s.) 結合組織connective tissue
= (s.l.) (s.s.) + 特殊に分化したな結合組織(軟骨組織、骨組織、血液とリンパ) ≈ 結合組織
支持組織 (s.l.)
A 結合組織
1 線(繊)維性結合組織: フィブリン(繊維素) fibrin

a 疎性結合組織
b 密性(強靭性)結合組織

2 膠様組織: 膠質(こう質) colloid
3 細網組織 reticular tissue (nc. 細網 reticulum, pl. – a)
4 脂肪組織 adipose tissue: 脂肪細胞adipose cell:adipocytesを多く含む結合組織

脂肪組織は、最大組織 → 男性で体重の15-20%、女性で体重の20-25%
細胞の構造、分布、色、血行、機能で、2種類ある
機能:
1) エネルギー貯蔵(神経やホルモン刺激に敏感で、蛋白や炭水化物よりエネルギー貯蔵量多い)
2) ショック吸収
3) 体温保持
4) 冬眠 hibernationする動物では特殊な脂肪組織を含む

B 軟骨組織: 軟骨 cartilage

[鳥骨格]

C 骨組織
連結joint (⊃ 関節 articulatio)
骨連結 bony joints

不動性結合
可動性結合

球関節 gliding joint: 関節頭と関節窩共に半球状 = 運動最も自由で多軸性 Ex. 肩関節

臼状関節 ball and socket joint: 球関節の中で関節窩が深く、運動の制限されたもの
Ex. 股関節

蝶番関節hinge joint: 両関節面が円柱面の一部をなす状態 = 蝶番状に一方向(一軸性)にのみ運動可能

Ex. 膝関節、肘関節(腕尺関節)、距腿関節、指節間関節
螺旋関節: 蝶番関節の中で螺旋状spiralを描くもの Ex. 上腕骨の滑車と尺骨頭との間にある腕尺関節
滑車関節pivot join

support support
図. ヒトの膝関節の構造________図. ヒトの骨の構造(長管骨 断面図)
D 血液とリンパ
血液学hematology: 人体1構成分野である血液細胞(白血球・赤血球・血小板)を対象とする内科学の一分野

抗癌剤という治療手技の観点から腫瘍学oncologyとの統合を期待
関連分野: 輸血学, 生命倫理学, 医療人類学

感覚器 (sensory organ)


聴覚・味覚

聴覚器 (auditory apparatus)
ear

図. 人の聴覚器

外耳 external ear: 音波受信(構造上、高周波入りやすく、低周波入りにくい) protection of inner ear from external laud sound attention of self-stimulus

耳介(耳たぶ) auricle
外耳孔 opening of external acoustic meatus
外耳道 external acoustic meatus

アポクリン腺(耳道腺): 外耳道内皮膚ある

ear
図. 鼓室

中耳 middle ear, tympaum

鼓膜 eardrum: 振動を内耳に伝える
鼓室 tympanic cavity

槌骨 malleus: 鼓膜に付着 砧骨 incus / 鐙骨 stapes: 前庭窓をふさぎ内耳へ 蝸牛窓 round window

耳管 auditory tube

内耳 inner ear: 聴細胞が興奮して音を感じる

迷路: [聴覚器 = 渦巻管 (蝸牛殻 cochlea)] + [平衡感覚器 = 前庭器官(平衡覚) + 三半規管 semicircular canal (回転覚)]の3部分に大別
骨迷路: 頭骨内部にある迷路状の隙間で外リンパを満たす

中央部に前庭、前方に蝸牛、後方に骨半規管が連なる

膜迷路: 骨迷路内側に収まった膜状の袋で、内リンパを満たす

前庭中の球形嚢と卵形嚢、骨半規管中の膜半規管、蝸牛中の蝸牛管からなる

味覚器 (gustatory organ)
tongue
図. 舌の構造

視覚 (visual sense)

模型眼 schematic eye: Gullstrand作成(ノーベル賞) – 大きさ、容積、光学的特性が実用的

略式模型眼reduced schematic eye: 1屈折面しか持たない簡素化された模型眼

目の構造 (⇒ structure of eye)
網膜 retina: レンズを通って像を結ぶ面, 視細胞分布
角膜 cornea: 角膜面 - 光の屈折に関与
視細胞 photoreceptor cell, visual cell

円錐細胞 (錐状体): 網膜中心部に多。強光のもとで色彩も感覚する
棒細胞 (桿状体rod cell): 網膜周辺部に多。弱光に敏感。色彩感覚ない。ロドプシン(視紅) rhodopsin含む

盲点: 視細胞がなく像を結んでも感覚できない部分
黄点: 円錐細胞が密に分布し、凝視するときはここに像ができる
→ 倒立正視: 黄点よりも上側にできる像を下側に、左側にできる像を右側に感覚すること

[ ジオプタ ]

調節 accomodation
遠近調節: 毛様筋伸縮によりレンズの厚さを変え曲率を対象物に合わせる

Cf. 魚類・頭足類: レンズ球状 → レンズと網膜の距離を変え遠近調節

調節幅 accomodation range ≈ 調節力 accomodation amplitude → 子供: 18D程度可能 → 齢で変化(通常減少)

調節近点 near point: 眼から最も近くても調節可能な点までの距離

Ex. 1/18D = 5.5 cmまで調節可能

齢 (yr)   1  5 10 15 20  25  30  35  40  45  50   55   60   65   70   75
調節可能 18 16 14 12 10 8.5 7.0 5.5 4.5 3.5 2.5 1.75 1.00 0.75 0.25 0.00
ジオプタ

老視 prebyopia: 老齢の視力(遠視と異なる) (40初に兆候は出る) – 水晶体硬化に伴い調節力減少

正視 emmetropia: 正常眼(60D) → 光学的無限遠 = 6 m → -1/6D

角膜-網膜距離: U + P = V, n' = 1.33, U = 0, P = n'/f'
→ f' = 1.33/60 = 22.2 mm

近視・遠視はf'と網膜の位置が、網膜・レンズ異常によりずれる

非正視 ametropia (屈折異常refractive error: 調節に歪み)
→ 正視化 emmetropization = 矯正 correction Ex. 眼鏡 spectacles

頂間距離: 角膜-レンズ間距離 → レンズ矯正の際に重要

近視 myopica (adj. myopic): 屈折力大きすぎる

遠点面: 網膜上に焦点の合う距離上の面 → 遠点 far point, R: 遠点面上の軸上の位置(点となる)

調節麻痺剤(薬) cycloplegia 投与後測定

遠点より離れたものは全てボケて見える → 近視矯正はこれを調節(近視レンズ) Ex. R = 23 cm → 1/0.23 = 4.35Dの近視
Ex. 4D近視, 調節近点 = 8 cm → 遠点, 調節力, 調節幅

R = 1/(-4D) = 0.25 m → 眼前25 cm
調節力: 近点-遠点のジオプター度数の差:

1/(-0.08) = -12.5D → 12.5 – 4 = 8.5D

調節幅: 無調節遠点 = 25 cm, 最大調節近点 = 8 cm → 17 cm

a) 軸性近視: 0.4 mmの軸長が屈折異常1Dと等しい
b) 屈折近視: 0.34 mmの軸長が屈折異常1Dと等しい

遠視 hypemetropia (adj. hypermetropic) = 遠目farsighted eye

Ex. 遠視3D, L = +2D – 頂間距離により調節可能

コンタクトなら+3Dとする(+レンズ)

Ex. L = +12D (無水晶体眼用, 頂間距離15 mm)

10 cmに頂間距離が移動したときのジオプター変化
F' = 1/12D = 8.3 cm, R = (8.3 – 1.5) = 6.8 cm
↔ (8.3 – 1.0) = 7.3 cm → +12.8D, 0.8Dずれる

乱視 astigmatism (adj. astigmatic):
eye
compound myopic__simple myopic__mixed__simple hyperopic__compound hyperopic

直乱視
倒乱視
[乱視検査]
放射状線乱視検査表: サンバーストダイヤルsuburst dial, クロックダイヤルclock

雲霧法 fogging

ジャクソンクロスシリンダーcross cylinder (Jacson, Denvorの眼科医): トーリックレンズ
ピンホールpinhole

不等像視: 左右眼で同じ物の大きさが異なる(5%以上の差は危険)

→ 不等視像計ekinometerで測定

呼吸器系 (respiratory system)


0. 鼻口部 muzzle
脳腔の前方にある頭蓋部で、上顎と下顎よりなる
鼻 = 外鼻 + 鼻軟骨 + 鼻口
外鼻は軟骨組織からなり、周囲の骨質腔所と靱帯によりつながっている
1. 鼻腔 (nasal cavity)
外鼻孔nostrilsに始まり、後鼻孔choanae にて咽頭鼻部に開く
正中面にある隔壁(鼻中隔)にて左右に分かれる
上・中・下鼻甲介 superior, middle, inferior nasal concha: 鼻腔外側壁から内方に向かう3つの突起
上・中・下鼻道 superior, middle, inferior nasal meatus: 各鼻甲介の下方にある空気の通道

1) 上鼻道: 後篩骨洞(篩骨蜂巣)が開口する
2) 中鼻道: 前及び中篩骨洞(篩骨蜂巣)、前頭洞、上顎洞が開口する
3) 下鼻道: 鼻涙管が開口する

嗅部 olfactory part と呼吸部 respiratory part

1) 嗅部: 上鼻甲介 + 嗅上皮: 対向する鼻中隔の小部で嗅覚を司る
2) 呼吸部: 嗅部以外の大部分。多列線毛上皮からなる

2. 副鼻腔 (paranasal sinuses)
鼻腔を構成する骨のは中空の空間のことで、小孔により鼻腔に連絡
鼻腔に連続する粘膜(多列線毛上皮)により覆われる
副鼻腔の種類と開口部

1) 上顎洞 maxillary sinus: 中鼻道に開口
2) 蝶形骨洞 sphenoidal sinus: 鼻腔の後上端に開口
3) 前頭洞 frontal sinus: 中鼻道に開口
4) 篩骨洞 ethmoidal sinus: 篩骨洞前部(前篩骨洞)と中部(中篩骨洞)は中鼻道に、後部(後篩骨洞)は上鼻道に開口

gland
図. 呼吸器系模式

3. 咽頭 (pharynx)
4. 喉頭 (larynx)
喉頭口より始まり、輪状軟骨下縁の高さ(第6頚椎の高さ)で気管に連絡
喉頭軟骨 laryngeal cartilages

1) 甲状軟骨 thyroid cartilage = 右板 + 左板 → 両板は前方で結合。前方に突出し喉頭隆起laryngeal prominence(アダムのりんご)を形成
2) 輪状軟骨 cricoid cartilage: 甲状軟骨の下方にある指輪状の形
3) 披裂軟骨 arytenoid cartilage: 輪状軟骨にのる1対の軟骨。声帯靭帯vocal ligament と喉頭筋が付着
4) 喉頭蓋軟骨 epiglottic cartilage: 杓文字様形。嚥下の際、喉頭口に蓋をし異物が気道に入らないよう防ぐ

喉頭筋: 甲状披裂筋(声帯筋)、外側輪状披裂筋、後輪状披裂筋等の横紋筋。声門を開閉し音を作る。また声帯を緊張し高音を出したり、弛緩し低音を出す。主に迷走神経の枝の反回神経支配を受ける
喉頭の内腔(喉頭腔): 室ヒダと声帯ヒダにより、上・中・下部の3部に分けられる

1) 上部(喉頭前庭): 喉頭口より室ヒダの間
2) 中部(喉頭室): 室ヒダと声帯ヒダの間
3) 下部(声門下腔): 声帯ヒダと輪状軟骨の間

声帯ヒダ: 喉頭内腔に突出した粘膜のヒダ。中に声帯靭帯と声帯筋(甲状披裂筋)がある

声門: 左右の声帯ヒダの間

5. 気管と気管支 (trachea and bronchus)
気管は喉頭に続き、気管分岐部tracheal bifurcationで左右の気管支に接続
気管支の左右差

1) 太さ: 右の気管支は左より太い(理由 = 右肺は左肺より大)
2) 垂直軸と作る角度: 右は左より角度小

構造
1) 気管(支)軟骨 tracheal cartilages: 後方を欠いたU字形
2) 膜性壁 membranous wall: 気管軟骨の後方の欠けている部分に張る平滑筋の壁。この平滑筋が収縮すると、気管および気管支の内径狭くなる
3) 輪状靭帯 annula ligament: 隣接する上下の輪状軟骨間結合組織
6. 肺 (lung)
肺は円錐を半分に切った形 = 横隔面 + 肋骨面 + 内側面
肺尖: 上方の尖っている部分
内側面に肺門があり、気管支、肺動脈、肺静脈が出入する
→ 気管支 + 肺動脈 + 肺静脈 = 肺根
肺葉

1) 右肺: 水平裂 horizontal fissureと斜裂 oblique fissureにより3葉に区分

= 上葉superior lobe + 中葉middle lobe + 下葉inferior lobe

2) 左肺: 斜裂により2葉に区分 = 上葉 + 下葉

肺区域: 肺葉はさらに幾つかの肺区域に分かれる

肺区域は周囲と独立した気道系と血管系をもつ単位 → 肺の外科的区域切除可能

気管支は分岐を繰り返し、細気管支(気管支梢) bronchiole となり、その終末は肺胞 alveolusとなる
血管系: 機能血管と栄養血管からなる

1) 機能血管: 肺胞の周囲の毛細血管網 → CO2とO2のガス交換
2) 栄養血管: 気管支動脈と気管支静脈 → 肺自体にO2を与え、栄養を与える血管系

7. 胸膜(肋膜) (pleura)
臓側胸膜と壁側胸膜: 肺表面は臓側胸膜で覆われる。臓側胸膜は肺門で折り返して胸郭を裏打ちする壁側胸膜に移行する
胸膜腔: 臓側胸膜と壁側胸膜によりできる閉鎖空間で、中に小量の胸膜水容れる
気胸: 肺は自らの弾性で縮もうとする - この力に抗するのが胸膜腔内の陰圧。胸郭外傷により胸膜腔の陰圧が壊れると、肺は縮んで小さくなる
縦隔 mediastinum: 左右の胸膜の間
縦隔臓器: 縦隔の中にある臓器 = 心臓、食道、胸腺、神経(迷走神経、横隔神経)、気管と気管支、肺動脈と肺静脈、胸管等が含まれる

[ ホルモン ]

内分泌系 (endocrine system)


gland

腺 gland

体内で分泌物を作るところ
外分泌腺: 分泌物を送り出す管を持つ

Ex. 消化腺、汗腺

内分泌腺: 管がない - 血液により運搬

Ex. ホルモン分泌腺 → 内分泌系 endocrine system

[甲状腺腫 goiter]

1. 甲状腺 thyroid gland
喉頭下端の前方-側方を囲む
= 右葉 right lobe + 左葉 left lobe + 両者結合する峡部

a) 被膜: 甲状腺の表面を囲む
b) 濾胞(小胞) follicle: 単層立方上皮の濾胞上皮からなる袋

小胞中をコロイドが充たす。濾胞間の間質に傍濾胞細胞

2. 上皮小体 (副甲状腺) parathyroid
甲状腺の左葉と右葉の後面に上下各1対(計4個)。米粒大
gland
3. 副腎 adrenal gland
腎臓上方 = 皮質 + 髄質
副腎皮質: 中胚葉由来

表層より球状帯 - 束状帯 - 網状帯の3層
a) 球状帯: 電解質コルチコイド (アルドステロン等)
b) 束状帯: 糖質コルチコイド (コルチゾン等)
c) 網状帯: 男性ホルモン (精子発生と男性2次性徴の発現に関与)

副腎髄質: 交感神経と発生的に同じ起源
4. (脳)下垂体 pituitary gland
間脳下方に付着し蝶形骨体のトルコ鞍中に入る
= 前葉(腺性下垂体) + 後葉(神経性下垂体)

前葉 anterior lobe: 内胚葉性。咽頭の粘膜が上方に陥入しできる
後葉 posterior lobe: 外胚葉性。間脳視床下部が伸びだしできる

間脳(視床下部 hypothalamus)神経系からの調節)に付着
中葉
後葉: 神経分泌 = 視床下部神経核ニュ-ロンの軸索が後葉に達し軸索末端から後葉ホルモン分泌
5. 松果体
松果腺(上生体) - 間脳背側

消化器系 (gastrointestinal system)


= 消化管 + 付属器官(唾液腺, 肝臓, 胆嚢, 膵臓)

肝臓 liver

腹腔の右上部にあり、物質交代が盛ん
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