(2018年2月15日更新) [ 日本語 | English ]
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動物代謝 (animal metabolism)動物 (animal) = 従属栄養生物: 自分で栄養を無機物から取り出せない生物他の生物の有機物 → [消化・分解] → 呼吸 → [同化・合成] → 自分の有機物 有機物の基本単位にまで分解し、それを材料に自分の有機物を合成する 栄養素: 動物体の成長活動のエネルギー源、体を作る材料、体内の働きを調節するために必要なもの
タンパク質、脂肪、炭水化物: 呼吸の材料(エネルギー源) 栄養 nutritionタンパク質C, H, O, N, (S, P)不可欠(必須)アミノ酸 他物質から合成不可能 → そのままの形で取入れる必要 = 不足時に欠乏症 約20種(ヒト成人8種、幼児10種, 他アミノ酸は体内で他物質から合成可) 脂肪 (ビタミンF)脂肪酸、グリセリン、C, H, O不可欠(必須)脂肪酸 他物質から合成不可能 → そのままの形で取入れる必要 = 不足時に欠乏症起こる Ex. リノール酸、イノレイン酸、アラキドン酸 炭水化物C, H, O。単糖類として吸収。代表的エネルギー → 脂肪に変形し保存有機酸 → アミノ酸 → タンパク質 の材料 [タンパク質、脂肪、炭水化物は体内で互いに変化する] ビタミン vitamin植物体内で合成され動物に必要で物質交代の調節をする → 酵素作用に関係するEx. ナイアシン niacin: ニコチン酸やニコチン酸アミドの総称。水溶性ビタミンB群 欠乏 → ペラグラ(皮膚炎の一種)糖質・脂質代謝を促す → 血行改善/脳神経活性化 + ヒスタミン抑制 (過剰摂取は悪影響) 体内必要なエネルギー中70%近くをナイアシンが作ると言われる プロビタミン pro-vitamin: ビタミンそのものではないが体内で変化してビタミンとなる物質
カロチン carotene: ニンジン等に豊富に含有 → [腸壁] → ビタミンA 無機物質 mineral+ 水 (生命の源)
動物タンパク質
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[代謝] 植物生理学と動物生理学は、笑って泣ける位に中身が違った
天然ペプチド脳下垂体ホルモン nonapeptide1. オキシトシン_______________C端 CYIQNCPLG-NH2 N端 平滑筋の収縮に作用__________ └S-S┘ 2. バソブレシン(抗利尿ホルモン)_ C端 CYFQNCPRG-NH2 N端
末梢筋の収縮に作用__________ └S-S┘ 血液凝固脊椎動物の血液は血管外へ出ると凝固して血餅と血清とに分離する
血液 → (放置) 血液凝固防止法
血友病: 血小板中のトロンボプラスチンが不足 |
[ 内分泌系 ] (Hormao = Gr. 「呼び覚ます」由来)
1902 ベイリスBayliss WM(英)、スターリングStarling EH(英)
ホルモン発見 → セクレチン: 膵液分泌促進(十二指腸壁)
動物(ヒト)ホルモン(脳)下垂体 pituitary gland間脳(視床下部 hypothalamus)神経系からの調節)に付着内分泌系最高中枢は前葉ではなく、視床下部 → 視床下部は前葉ホルモンの分泌を促進するホルモンや、分泌を抑制するホルモンを出し前葉を支配 前葉: 全体分泌の調節役割を持つ ⇒ 刺激ホルモン stimulating hormone (s.h.): 他内分泌腺を刺激し、その分泌ホルモンを多くする = GH + 刺激ホルモン群 (TSH + ACTH + FSH + LH + LTH) 図. 下垂体前葉ホルモン 甲状腺刺激ホルモン thyroid-s.h.: 甲状腺のヨウ素(I)吸収促進チロキシンの分泌促進 副腎皮質刺激ホルモン adorenocorticotrophic hormone, ACTH特に糖質コルチコイド分泌促進 生殖腺刺激ホルモン
濾胞(卵胞)刺激ホルモン follicle-s.h., FSH: 濾胞発育
♀: 成熟卵胞の完全な発育と卵胞ホルモン分泌(= 排卵促進)。排卵後は黄体生産・形成促進 乳腺 mammary glandの乳汁分泌、黄体ホルモン分泌促進 成長ホルモンgrowth hormone, GH:成長促進(タンパク質同化促進)、血糖量増加 → (+)巨人症、末端肥大症。(-)脳下垂体小人症 中葉:インテルメジン(色素胞拡張ホルモン) = 魚類・両生類の体色黒化。哺乳類での機能不明 後葉:バソブレシン(血圧上昇ホルモン・抗利尿ホルモン) vasopression 血圧上昇(小動脈平滑筋を収縮し血圧上昇)、再尿管の水再吸収促進 オキシトシン oxytocin子宮の平滑筋を収縮し陣痛を起こす 甲状腺 thyroid glandチロキシン thyroxine: 濾胞上皮細胞が分泌 - ヨウ素(I)含む
物質交代盛んにする: (+)バセドウ病、(-)クレチン病 上皮小体 (副甲状腺) parathyroidパラトルモン parathormone, PTH = 体液中CaP代謝調節 - 骨に関係: (-)テタニー症: 筋の痙攣 副腎 adrenal gland副腎皮質ステロイドホルモン(副腎皮質ホルモン) steroid hormones: 男性ホルモン除く副腎皮質分泌ホルモンの総称 無機質(鉱質)コルチコイド Ex. アルドステロン: Na, Cl再吸収。水分調節。炎症促進 (-)アジソン病: 筋無力、低血圧
糖質コルチコイド: 血糖量増加 [糖新生 = タンパク質 → 糖] … → 抗炎症作用、ストレス抵抗力増 糖質コルチコイド、無機質コルチコイドは拮抗的に働く
副腎性ホルモン: 雄性ホルモンと同じ働き アドレナリン adrenaline, C9H133N: [グリコーゲン → 糖]による血糖量増加、交換神経性緊張を高める
心臓拍動亢進、血管平滑筋収縮による血圧上昇、立毛筋収縮による鳥肌、腺からの分泌抑制、気管・気管支bronchial tubes (bronchi)の平滑筋弛緩による気道拡張 松果体メラトニン: 黒色色素粒の集中。性成熟抑制作用(推定)。分泌量日内変動その他のヒト(動物)ホルモン膵臓 pancreas (ランゲルハンス島)インシュリン C45H69O14N51S: 血糖量の減少(b細胞) → (-)糖尿病グルカゴン: 血糖量の増加 |
生殖腺 gonads精巣: 雄性ホルモン(アンドロエステロン) = 生殖器発達、第二次成長卵巣(濾胞): 発情(濾胞)ホルモン(エストロン) = 生殖器発達、第二次成長、発情状態 黄体: 黄体ホルモン(プロジェステロン, プロゲステロン progesterone) = 排卵抑制、妊娠継続 卵巣内3種のホルモンと生殖腺刺激ホルモンの量的盛衰によって性周期は保たれる 胎盤 placenta胎盤ホルモン唾液腺パロチン(耳下腺) = 骨や歯の発育を助ける消化腺幽門部: ガストリン = 胃液gastric juice分泌促進十二指腸粘膜: セクレチン = 膵液分泌促進 ホルモン相互作用脳下垂体と他の内分泌ホルモン endocrine脳下垂体 → 甲状腺刺激 → 甲状腺 → チロキシン → 物質交代盛ん__(前葉)___ホルモン(+)____________(↑) 抑制(↓)└───────────────────┘ = フィードバックシステム(制御) 血糖量調節血糖: 血液中のブドウ糖量 = 0.1% (ヒト)A. 血糖量増加
1. グリコーゲン → アドレナリン(ノルアドレナリン), グルカゴン → ブドウ糖 ブドウ糖 → インシュリン → グリコーゲン・ブドウ糖消費促進、細胞内への取込み促進 C. フィードバックA, Bの組み合わせで血糖量の増減がはかられる 血液中水分・無機イオン調節血液中は一定水分(> 90%)が含まれ、血漿成分濃度はほぼ一定に保たれる
血液中水分過剰 → 尿排出
皮下結合組織中貯蔵水分が血液中に出る + 無機質コルチコイド: 副腎皮質 – 腎臓のNa再吸収促進、K排出 パラトルモン: 副甲状腺 – Ca++濃度↑(骨から溶け出す)、PO43−体外排出 [間脳]→[脳下垂体] ↑ [前葉] ┌┘└┐ [心臓]┌──[後葉]→|バソブレシン|→├┅┅┅┅┤←水再吸収 ↑ ↓ 副甲状腺 →|パラトルモン|→├┅┅┅┅┤→Ca増加 │ 副腎皮質───→|コルチコイド|→├┅┅┅┅┤←K排出促進 └──────────────── └┐┌┘ ヒトの性周期脳下垂体・卵巣・子宮の働き合い━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━┳━━━━━━━━> ━━━━━━━━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━━> (二次成長・卵形成) 排卵 ovulation 月経 (性周期) 28日
妊娠: 黄体ホルモン分泌 → 濾胞ホルモン分泌抑制 無脊椎動物ホルモン hormones in invertebrates甲殻類 crustaceanサイナス腺 sinus gland: 真のホルモン腺ではなく、眼柄のX器官で作られたホルモンの貯蔵場所X器官 = サイナス腺ホルモン: 体色変化
エビ: 体色白化(色素凝集) ⇔ カニ: 体色黒化(色素拡散) 体色変化
1. 色素細胞が収縮拡大する(イカ、タコ)
頭 胸 腹 昆虫類のホルモン脳 → 脳ホルモン: アラタ体や前胸腺の働きを調節アラタ体 → 幼若ホルモン(アラタ体ホルモン): 現在の形を保つよう作用 前胸腺 → エクジソン ecdysone: 脱皮変態促進Ex. カイコ 卵 ⇒ 孵化 ⇒ 1齢[○○] → 2齢[○○] → 3齢[○○] → 4齢[○○] → 5齢[○○] → [×○] ⇒ 蛹化 ⇒ 蛹[×○] ⇒ 羽化 ⇒ 生体(蛾)
[○ ○] ⇒ 脱皮 1. 5齢の個体について
a) 胸部の前方で括る_________ 前部のみ蛹化 c) 腹部後方に前胸腺移植し括る 前後部共に蛹化 2. 4齢(以前)の個体について
a) アラタ体を除去する________ |
基礎代謝 basic metabolism (ヒト) 運動: 筋肉収縮 能動輸送: ATPエネルギー使い濃度差に逆らい物質移動させること等 発熱: 呼吸エネルギー → ATP + E(熱エネルギーとし放出) → 生物機能 + E 発電: a. 静止電流: 静止状態の組織器官にみられる Ex. 損傷部位: 正常部位(+) → 損傷部位(?) b. 活動電流: 組織器官興奮時に生じる電流Ex. 心電図 = 心臓拍動時活動電流、脳波 = 大脳皮質活動電流 |
c. 発電魚: 横紋筋の変化した発電器官持ち、その活動電流を最大にする
発電器官において細胞板1個のもつ電圧は横紋筋の活動電位と差はない - 細胞板は直列にび電圧は累積され高電圧を出せる 冷光 = 熱発生少ない: 発光生物では、化学エネルギーが熱エネルギー経ずに直接光エネルギーに変化 → 変換効率良く約97%になる 発光生物: 発光細菌。ツキヨタケ子実体、ナラタケ菌糸。ウミホタル(甲殻類)、ホタルイカ(軟体動物)、ホタル、ハダカイワシ(深海魚)その他: マツカサウオ = 発光細菌共生。ヒカリゴケ原糸体 = 反射光出す |
鞭毛運動 flagellar movement = ミドリムシ 繊毛運動 ciliary movement = ゾウリムシ アメーバ運動 amoeba movement = アメーバ 筋肉運動 muscle movement Def. フォスファーゲン (リン酸源, phosphagen): 細胞内でエネルギー貯蔵機能持つ高エネルギーリン酸化合物
Def. 高エネルギーリン酸化合物: 加水分解でリン酸が切れた時にATP同等以上のエネルギー出す クレアチン~Pi ↔ クレアチン + Pi (15 kcal/mol) Ex. 無脊椎動物: フォスフォアルギニン(アルギニンリン酸) アルギニン~Pi ↔ アルギニン + Pi (12 kcal/mol) 筋肉 (muscle)表1. 筋肉の種類・構造・特徴随意筋 voluntary muscle: 意志で動く筋肉 ↔ 不随意筋 involuntary muscle 平滑筋 smooth muscle: 筋細胞形 = 扁平で短く紡錘形 単核
横紋なし 不随意筋 involuntary muscle 収縮遅いが疲労しにくい
横紋あり 随意筋。疲労しやすい 収縮速く大きな力出せる
横紋筋| 骨格筋 - 随意筋
横紋あり 不随意筋 強縮しない 自律に従う
> 筋繊維(筋細胞): 多くの細胞が細胞膜を失ってできた多核体
1) 横紋筋微細構造a) 筋繊維(筋細胞) (muscle fiber)多細胞が一列に並び融合したfused多核細胞(cp 平滑筋) 筋原繊維束からなり、筋原繊維間にミトコンドリア(エネルギー発生)や小胞体(興奮伝達)に該当する膜構造
速筋線維(fast twitch fiber): 収縮速いが疲労し易い M線: ミオシンフィラメント(filament)を六角状に位置させる箍の役目 Z線(膜): actin filament支える網目状格子構造、頂点にactin filament結合 a断面はbとcが重なったもの "滑りこみ"は、I filamentに対し真直ぐ向いていたH-メロミオシン頭部がアクチンと結合したまま、ある角度だけ傾斜するとIA両filamentの相対的滑りを生じる。H-メロミオシン球状頭部(HMMS1)に繊維状の尾部がありL-メロミオシン(LMM)と連絡する。この連結部とHMMS1とS2の境目は可動性と考えられる仕組み滑り説 (1954): ミオシンfilamentがアクチンfilament部分に滑り込む1957 Huxley AF ミオシンフィラメントから突き出た頭がアクチンフィラメントに結合し移動させる。すると頭は離れてもとの位置に戻り、またアクチンフィラメントと結合することを繰り返す。この頭部の運動にATPが使われる |
1959-64 Weber A, 江橋
筋肉細胞膜は多くの小孔があり、細管tuble (T管系)となり筋原繊維を取囲む筋小胞体まで走る。小胞体はATP使いCa++吸収するがT管系から刺激が到達するとCa++を放出する。するとアクチンフィラメント-ミオシンフィラメントの反応が起こり収縮 ⇒ 筋小胞体がATP使いCa++の吸収再開するとアクチンフィラメント-ミオシンフィラメントの反応が止まり弛緩する 1918 Meyerhof
O2含まないN2中でも筋収縮はかなり長い間継続*
解糖阻害剤(モノヨード酢酸)で乳酸発酵を抑えても収縮可能
筋肉中のリン酸化合物にはクレアチンリン酸(Cr~P)やATPがあり、a-cの変化が明らかになった
ミオシンフィラメントミオシン: ミオシンフィラメント構成タンパク質。長さ150 μmの細長い分子
頭部: ATPase活性 + アクチンフィラメントと結合する働き
ミオシンフィラメントは多数突起が出る アクチンフィラメント球状アクチン(Gアクチン): 1分子につき1分子のATPと結合繊維状アクチン(Fアクチン): Gアクチンが数珠繋ぎになり2本で螺旋状となる
結合のときATPはADPとH3PO4(P)になりADPは中に閉じ込められる
Ca++存在 → アクチン-ミオシンを結合
A帯とI帯の境あるいはZ膜に接して2つの袋をつくり、その間に細管(T管系)があり3組(triad)という構造を作る。Ca++を結合し筋収縮の制御に関与する。T管系は筋細胞の細胞膜の一部で膜の興奮を伝達する。興奮の伝達により筋細胞体は一時的にCa++を遊離する |
酸素、CO2交換 脊椎動物: 循環器系殆どが管状 = 脈管系 呼吸・循環機能 = 呼吸機能(肺-血液間) + 循環機能(血液-筋肉間) 体液循環 = 血管系(血液循環) + リンパ系(リンパ液循環) 血液やリンパ液等の体液を体内輸送し循環させる 血液機能: • 呼吸(酸素・二酸化炭素運搬) • 栄養分運搬 • ホルモン運搬 • 免疫部室産生・運搬 • 感染防止
体液循環体液: 細胞と細胞の間を満たす液体循環系の発達a. 循環系なしb. 開放血管系
毛細血管capillaryがない: 原生・海綿・腔腸・扁形・袋形動物
血液: 血管内を流れる 脊椎動物 = 閉鎖血管系心臓: 血液循環させるポンプの役目。刺激を連続させても強張を示さない 脊椎動物 分類群 心房 心室 ⇒ 心臓形魚類 1 1 ⇒ 1心房1心室 呼吸器(エラgill)でO2取入れた血液を直接全身へ送る(大小循環区別無) 両生類・爬虫類 2 1 ⇒ 2心房1心室
心室でO2を含む血液(動脈血)とCO2を多く含む血液(静脈血)が混合
肺循環(小循環): 呼吸器でO2とCO2の交換 動脈血と静脈血の混合はない 図 4.28. 脊椎動物心臓の進化(Kent 1969)。A: (心)房atrium, RA: 右心房right atrium, V: 心室ventricle, RV: 右心室right venticle, SV: 動脈球, aur: 心耳, 3-6: 第3-6動脈弓, at: 動脈幹, dc: 主動脈, hs: 肝静脈洞, pc: 後大動脈, pre: 前静脈, pt: 肺動脈pulmonary artery, pv: 肺静脈. 陰部分は酸素の多い血液を含む部分 冠状動脈 coronary artery (→ 心臓を冠のように取り巻く): 心臓に血液を送る動脈は左右2本 = 大動脈が左心室から出た直後、大動脈弁のすぐ上あたりから分かれる。冠状動脈は、心房心室境界に沿って心臓を取り巻くように走る。これらの枝から左右の心室の間に沿って下行する枝が分かれる 副血行路(副行): 本来の血管以外に生じる血流経路 → 副行循環 collateral circulation リンパ系 (lymphatic system)脊椎動物特有。毛細血管から染出た血漿成分(組織液)を再び血管内に戻す[心臓]→[動脈]→[毛細血管](血漿)⇒[組織](組織液)|⇒[リンパ管](リンパ) __↑_____________↓_______________________|_____⇓リンパ系 [大動脈]←[(左右)鎖骨下大動脈]_______ ⇐______|__[胸管・リンパ総管] リンパ心臓はなく、体の伸び、縮み、ねじれ等により少しずつ一定方向に流れる(逆流を防ぐ弁が発達) リンパ節(リンパ腺): 小形白血球(リンパ球)を作る。ウイルス等を捕食し、病原(細菌・ウイルス)侵入を防ぐ リンパ液(組織液) lymph
液体成分 = リンパ漿: 血漿のしみだしたもの 機能: 組織細胞を潤し、その生活環境形成 + 血液-組織細胞間の物質交換の仲立ち + 小腸で吸収した脂肪を運搬 + リンパ球の食作用による防御 有形成分 55%名称: 大きさ (数, /mm3), 寿命. 形成 → 破壊: 働き 赤血球: 7- 8 μm (♂500万, ♀400万), 120日 脊髄 → 肝臓/脾臓 ヘモグロビンを含む → O2運搬 白血球: 20-25 μm (6000-8000), 数日-20日 骨髄* → 脾臓/骨髄
血管内外の細菌捕食(大型白血球)、ウイルス捕食(リンパ球) = 食菌作用 トロンボプラスチン(トロンボキナーゼ)を含み血液凝固に働く 無形成分 45%血漿 plasma: やや黄味を帯びた中性の液体 (%)
H2O タンパ (アルブ (グロブ 脂質 ブドウ糖 無機物質 ビタミン
物質運搬: 血液中細胞成分, ホルモン, ビタミン, 酵素, 抗体, 老廃物, CO2 |
造血組織: 骨髄 marrow、ただしリンパ球だけは脾臓 spleen呼吸[ガス交換] 外界 ↔ 呼吸器 ↔ 細胞☛ 呼吸器系 (人体) 内呼吸(細胞呼吸)体物質分解され、その過程でATP生成(細胞質基質、ミトコンドリア)呼吸色素 respiration pigment: 分子状のO2と結合し生体内の酸素呼吸に必要なO2運搬に関わる色素 表. 呼吸色素 (金属): 酸化型 ↔ 還元型 / 動物
CO2運搬
----→ 血液が組織を通るとき(CO2分圧高)ときの反応 O運搬: 赤血球ヘモグロビン: ミオグロビンが4つ結合。CHONFeからなりFeがOと結合ミオグロビン: 筋肉細胞中にありO2をミトコンドリアに一時蓄えておく。海産哺乳類に特に多 ヘム(色素) = 4個(4%)、グロビン(タンパク質) = 4個(96%) Hb (ヘモグロビンhemoglobin) + O2 → HbO2 (酸素ヘモグロビン) 分圧: 気体を作る物質の圧力 1 atm = 760 mmHg
大気中O2分圧 = 760 × 1/5 = 152 mmHg 支配条件 変化 反応 変化 反応 Ex. 方向 方向 O2分圧 減少 ← 増加 → O2分圧↑ CO2分圧↓ ⇒HbO2↑(肺胞) CO2分圧 増加 ← 減少 → O2分圧↓ CO2分圧↑ ⇒ Hb↑(組織) 乳酸 増加 ← 湿度 増加 ←
血液100 cc(mg), HbO2が100%となっているときO2を25 cc含む 血液
無脊椎動物 → [進化] → 脊椎動物 外呼吸外界と呼吸器でのO2とCO2の交換表. 呼吸器官: 陸上の方が空気移動簡単 + 乾燥で水を逃がさない構造必要
第二呼吸(セカンドウインド) second wind: マラソン等で、酸素需要供給量バランスがとれた状態。快適なランニング継続可 HbA1c値: 赤血球中Hbの糖との結合割合 = 高血糖値 ∝ 高HbA1c値 |
消化: 吸収できない大形物質を吸収できる大きさ(有機物基本単位)にまで分解すること 化学的消化: 食物を消化酵素により分解 [中心的消化] 機械的消化: 消化運動(化学的消化を助ける) [補助的消化]
咀嚼運動: 食物を小さく砕く = 口腔(歯) 細胞外消化: 細胞外で吸収可能な大きさに分解し細胞内に吸収 (消化, s.s.)
肛門なし: 口で取入れ口で排出(あまり消化器系は発達しない)。腔腸動物(ヒドラ、イソギンチャク)など
単糖類・アミノ酸 脂肪酸・グリセリン 吸収経路
毛細血管: 無機物、水溶性物質(ブドウ糖、アミノ酸、無機塩類、ビタミン等)を吸収 |
酵素はない → 主成分 = 胆汁酸 + 胆汁色素 肝臓 (liver)1. 物質貯蔵グリコーゲン合成貯蔵 (ブドウ糖* ↔ グリコーゲン) *血中濃度約0.1%に調節
脂肪合成貯蔵
NH3 → そのまま
→ オルニチン回路 ornithine cycle (Krebs 1932)
酵素はない。脂肪消化を助ける 6. 血漿タンパク質合成 – アルブミン、フィブリノーゲン、プロトロンビン 7. ヘパリンの生成 – トロンビンの生成を抑える(血液凝固防止) 8. 発熱器官 cf. 発熱の順: 筋肉 > 肝臓 > 心臓 > 腎臓 |
[ ヒト 泌尿器系 ]
体液濾過、窒素化合物及び塩類等の排出物濃縮、排出液排除行う器官系
異化生成物排除炭水化物(CHO), 脂肪(CHO) → [呼吸] → CO2 (気体), H2O (汗、尿、息)タンパク質(CHON) ____________↑____ NH3 → 細胞に有害(排除必要) A) 水中生活a) NH3のまま速やかに排出 = 水生無脊椎動物、硬骨魚類B) 陸上生活NH3を水と一所に大量排出 → 体内水欠乏意味し、濃縮し体外排出する必要b) NH3を尿素ureaに変え排出(オルニチン回路)
= 軟骨魚類*、両生類、水生爬虫類(カメ)、哺乳類
= 昆虫類、陸生爬虫類(トカゲ、ヘビ)、鳥類 排出器
マルピーギ管: 不用物を中腸と後腸の境にいれる |
腎管 nephrida単層の繊毛上皮細胞によって形成された細管原腎管 protonephridium: 体腔内末端閉じる - 後生動物で最も原始的
焔細胞 flame cell: 繊毛束 外腎門 nephridiopore: 腎管内で濃縮された排出物を体外に捨てる 前腎pronephros: 毛細血管できていない → 中腎: 中間的 → 後腎: 毛細血管ができている 尿 urine の出来方
汗腺不用物排出(汗腺からでる不用物濃度は低い)体温調節: 水の気化により体温上昇を防ぐ(水の気化熱 = 539.8 cal/g) 浸透圧調節0) 原生動物: アメーバ、ゾウリムシ等は収縮胞により体内浸透圧調節1) 海産無脊椎動物: 調節機構未発達 海水と体液の濃度(浸透圧)は概ね等しい 2) 海産脊椎動物(軟骨魚類, サメ、エイ): 調節機構あまり発達しない尿素を体液中に含むことで海水との浸透圧差調節 3) 淡水産無脊椎動物、淡水産・海水産硬骨魚類、両性類以上: 調節機構発達
独立内部環境(体液浸透圧)保持
サケ: 淡水生活を始める前にエラの働きを逆転。腎臓は海のときは一部を使用し淡水では全てを使う |
基本原則 general principles: 物質的存在
→ 生物物理、生物物理化学 刺激 stimulus: 生物に影響を与えるような外界の変化 → 非刺激性: その刺激を受け入れることのできる性質 細胞 cell
受容細胞 receptor cell 神経細胞 neural cell外界-動物内のありさまをモニター = 情報処理器官感覚細胞: 感覚器の主要部分 < 感覚器官 + 補助器官 = 神経系 nervous system (ニューロンneuron) |
細胞興奮性 excitability → 興奮性膜 excitable membrane: 興奮 細胞表面膜: 運動(動物) → 力発生 = 筋肉組織 - 収縮タンパク
→ 合目的行動(動き): 筋肉を動かす部分の神経(単細胞に存在しない。Cf. 鞭毛運動) a. 感覚細胞 sensory cells: 眼、厚点、温点 b. 神経細胞 nerve cells (= ニューロンneuron) → 神経板起源 neural plate origin
2. 脊椎動物横紋筋 vertebrate straitened muscles 神経単位(ニューロン) neuron神経細胞体: 核のあるところ神経突起
樹状突起(樹枝状突起) dendrite: 興奮を取り入れる
有髄神経: 神経突起 + 髄鞘 + 神経鞘 |
1. なし none 2. 散在神経系 diffuse nerve system 3. 集中神経系 concentrated nerve system a. はしご状神経系 ladder-like nervous system (神経節神経系) Ex. 基本的に昆虫の全てがはしご状 b. 管状神経系 tubular nervous system中枢神経 central nerve: 統一・判断 → 脳(大脳cerebrum、間脳、中脳、小脳cerebellum、延髄medulla、脊髄spinal cord) 末梢神経 peripheral nerve 伝達 = 感覚神経 sensory nerve、運動神経 motor nerve、自律神経 automatic nerve 無脊椎動物 invertebrate神経単位の起源 origin of neurons =上皮細胞 epithelial cell (神経支配を受けない独立な筋肉motorはある) ヒドラの出芽の上下を決めるのは神経系(Cf. 脊椎動物の極性決定因子としてneuronがある) 体節 articulation は線虫までない → Nematoda → 体節動物 Articulata直交体理論 orthogon theory神経系基本構造についての説神経の集中化 localization → 体節となる
3つの集中 |
Trochophore: 実際には口が中部に開く
III番目とIV番目の体節の間に口ができ、さらにdorsal, ventral側の変化起こる 前口動物: 神経が腹部に集中するため、進化には不利 → さらに神経が全部に集中 = 脳 (cephalization)神経塊の融合する傾向もある – 体節は維持されている 環形動物神経構造 (Neural structure of annelid)介在神経 – 中枢神経の多くA: giant nerve fiber system (巨大神経線維系) Ex. Crayfish med.g.neuron
B: Interneuron (介在ニューロン) 軟体動物 (mollusca): 基本構造は同じ – 細胞体は全て外側 魚類脳の側線に刺激が加わると体は曲がる = 魚は泳ぐ → 危険回避行動に有効(別仮説ある)逆制止拮抗作用 (reciprocal inhibition antagonism): 両方同時に励起しない → 片方が励起すると他方の励起を防ぐ 角 setae, 抹消の distal |
時間分解能time resolution = 1 mS 空間分解能spatial resolution = 1 μm → chemical, optical (顕微鏡) → 時間と空間を両方よく分解するには(今のところ)電気的測定法 electrical measurement しかない |
[神経細胞] → 興奮 → 電気発生 Ex. 脳波 (brain wave or electrical waves in the brain) 睡眠: α, β, θ, δ波 睡眠中覚醒: REM期 (rapid eye movement)
催眠 hypnogenesis |
刺激と感覚
1) ウェーバの法則 Weber's law1831 Weber, Ernst Heinrich (1795-1878)刺激の差を受けとめる閾値(弁別閾値 difference thresholds)を様々な刺激で求めようとした Law ウェーバの法則: ΔS/S = Kw = constant
Kw ≡ ウェーバ比 Weber function or ratio
表. ウェーバ比 (鈴木・田崎・中浜 1972) Law Weber-Fechner's law: 感覚量は閾値との比の対数に比例する
S → R, ΔS = S' – S, ΔR = R' – R
ΔR = k·ΔS/S (微分可能) R = klogS + a … (1)
Law Fechner's law: 感覚量は刺激の対数に比例する
S → S0 + ε (S0 = SのときR = 0) (1)式に代入 Law Steven's power law a) magnitude estimation b) magnitude production c) cross-modality test R = kSn: 実験的に導かれた経験式(Stevens power function) n: Stevens power logR = logk + nlogS = k' + nlogS 2) 適刺激 adequate stimulus刺激の種類 modality の差が適刺激かどうかを決める?感覚器官の機能の差ではなく、中枢の差が感覚を決める(Mueller J 1926) = 感覚器官は共通である → 特殊感覚勢力 specific sensory energy
Ex. 眼球に刺激を与えた時、その質の差に関係無しに光を感じる 3) 刺激要素刺激: 種類 modality + 強さ intensity+ 質 quality (Ex. 光 = 波長、音 = 周波数) 時間 time vs 空間 space 4) 閾値 threshold刺激に対して閾値以下では反応しない → 閾値低いほど感度sensitivity高い
最少可聴域 = 1000-4000 Hz 図1.4 ヒトの聴野。音周波数と、音として聞こえうる音の関係 (立田・三村 1981) 音波 = 音として感じる範囲は振動数にして16-20000回/秒E = p2/dv E: エネルギー W/cm², p: 音圧 dyne/cm², d: 媒質密度 g/cm³, v: 音速 cm/sec ヒト: 2·10-4-102 dyne/cm²の音が聞こえる → 越えると音ではなく痛みと感じる
N = log(E1/E0) → Bell's unit → E, pどちらかで求められる Cf. 心理物理学 psychophysics: 心理的に受ける感覚と物理的に受ける感覚の差を調べる 受容器電位と求心性インパルス刺激の電気変換が受容器本来の役割 (transduction mechanism)アナログ analog(振幅幅)の差 → [変換] → デジタルdigital (周波数) 受容器電位 (細胞レベル) receptor potentialザリガニのstrech receptorで微小電極を差し込むことによりよく調べられる細胞レベル = 活動電位 action potential = 衝撃 splice impulse 活動電位は興奮膜(細胞レベル)の特徴: イオンチャンネル ion channel – タンパク質によるEx. 筋原繊維 (収縮)、神経単位 (+, -の逆転)等 全か無かの法則 all-or-none law「限界値以上の刺激に対しては全力で反応(興奮)する」
被刺激性, 反応性(興奮性): 刺激が何であろうと成功すれば一定の変化
受容器電位発生原因: 膜透過性変化、即ちNa+透過性増大が起こる。膜分極の電位が受容電位ではNa+の透過性増大で行なわれる 1942 Bernhard et al.: 受容器電位は1細胞で発生
↔ 起動電位は1受容器で発生
a ↔ b: 脱分極
受容器での spike (impulse) 発生は連続
B. 効果器のあるときの電位 インパルス(impulse)発生頻度と受容器の関係全ての刺激は電気的イオンパルスの頻度に受容器上で変換されている受容器順応 (adaptation)順応速度速い = 相動性受容器 phasic receptor ⇔ 遅い = 緊張性受容器 tonic receptor
の性質差で順応能力に差ができる 脱分極度合いの差 = spike initiation zone膜の違い伝達物質解析法1. 形態的解析: 色素 (Lucifer yellow, HRPO, CoCl2)使用形態的、生化学的手法により伝達物質同定 2. 電気生理的解析 Ling & Gerael (1949)3. 行動的解析 |
a. 吻伸長反射 probosis extension reaction Ex. ハエ、チョウ、ミツバチ
附節 sensory hair frousに餌が触れると摂食 → 味覚閾値分かる
1914 Von Frisch → 異なる色の所に餌を置く → 黄青紫を明瞭に区別 1956 Dawner: ミツバチをマーキング法により個体識別 Kuehnと同様の結果
→ ハチは集団レベル、個体レベルでの学習が可能
引き金trigger → 開放release 興奮の伝導と伝達伝導 conduction興奮の細胞内の伝わり方 → 一般に内側が電気的に負静止状態 resting state = 静止膜電位 resting potential (cf. 非興奮膜は常に静止状態) 細胞の興奮: 刺激を受けるとNaポンプが一時止まり、瞬間的にNa+が内側に多くなり興奮する
興奮の移動の速さ無髄神経有髄神経: 髄鞘のところは電気的に絶縁状態である – とびとび伝導(跳躍伝導)
↔ ランビエ紋輪で起きた電位は、4-5個位先の節を刺激できる
樹枝状分岐、樹枝状部 arborization 神経節接合部 nerve muscular junction→ 伝達 – 紋輪部の電位逆転により進む(神経)終板 end plate: 神経突起と作動体の隙間。間隙 = 200-300 Å → 大きくて丈夫 脊椎動物 = 1:1 transmission → 神経に活動電位が来ると確実に筋肉が変化
普段から少しずつアセチルコリンacetylcholineを放出 → [over flow] 一方向へのみ伝達 (伝達組織は神経突起にしかない)
各部 → 中枢 [脳・脊髄] 求心性 量子放出仮説 (quantum release hypothesis)(実証できていない)仮説の証明法 = 否定実験を否定する 仮定: 整数 integer (logical) → ポアソン分布 Poisson's distribution, Px = mx/x!·e–m
x = number of packets (integer) = 0.93/0.4 (mV/mV) = 2.33 x = 1, 2, 3, …
n0 = miss → シナプスsynapseの化学物質は整数
この発表の5年後に電子顕微鏡観察からsynaptic vesicle (= release unit)観察 → 複数機能 multiple actions, e.g., exciting, inhibitory デイルの法則 Dail's law: 1 neuron (cell)が刺激を伝える時は1つの伝達物質で行っている
→ 受け取る側の反応により機能が決まる アセチルコリン (acetylcholine, Ach)= NMJ (neuro-muscular junction)エネルギー変換energy transduction形質導入 = transductionシナプス synapse (= 神経節 ganglion) 神経連結部 neuromusclar junctionor nerve-muscle junction (N-M junction)Collisian experiment (by Katz B): 終板のEPP (e.p.s.p.)と筋肉活動ポテンシャルを衝突させる
促進 facilitation学習と関連自己促進 autofacilitation: 最初の刺激が次のより大きな反応を同一刺激でも招く 異質促進 heterofacilitation: ある場所で起こった刺激が別の場所の刺激反応を増大させる 馴化 habituationも当然起こる – 別刺激を与えると反応が回復する 逆促進 anti-facilitation |
脳支配からほとんど独立して自律的に働く神経 体性神経: 骨格筋を支配し運動を司る神経 中枢 = 脳幹脊髄系(最高中枢 = 間脳、特に視床下部) → 必ず一度synapseを形成してから作動体へ行く シナプス synapse1ヶ所に集まり、組織レベルでは瘤のように見え神経節と呼ばれる神経突起末端と次の神経単位の樹状突起との連接部で、両者は膜に隔てられ、原形質のつながりがない 前シナプス pre-synaptic cell: 細胞1つ1つ分かれる = tissue surface of separation 末梢神経
感覚神経 = 受容体 → 中枢 交換神経脊髄近くでシナプスを作り交換神経節を形成し、より広範囲に作用。全脊髄腹根から出る。アドレナリンが末端分泌物質で、分解遅く長く神経に作用するが伝達遅い。アドレナリンは副腎髄質で分泌促進される副交感神経臓器の直ぐ近くでシナプスを作る。より局所的に作用。中脳(動眼神経)、延髄(顔面神経、迷走神経)、せん髄(せん髄神経)から出る。末端分泌物質はアセチルコリンでインシュリン分泌を促進する→ 交感神経と副交感神経は互いに逆の状態を作り出す(拮抗的作用)。交感神経は異化的(活動的、闘争に適した状態)に、副交感神経は同化的(疲労回復的)に働く 表. 交感神経と副交感神経の作用 器官 瞳 汗腺 心臓 細小 血圧 冠状動脈 呼吸 消化器 立毛筋 動脈 (心臓) 運動 交換神経 拡大 促進 促進 収縮 上昇 拡大 促進 抑制 収縮 副交感神経 縮小 抑制 抑制 拡大 下降 収縮 抑制 促進 師管 |
走性 taxis外部刺激持続中は、その刺激に対し一定方向に移動する、型にはまった行動神経系の見られない単細胞生物(Ex. ミドリムシ)や精子にも見られる 正(+)の走性: 刺激の方に近づく ↔ 負(–)の走性: 刺激から遠ざかる
走光性 phototaxis = 光 屈曲走性、転向走性、目標走性、保留走性、記憶走性 シナプス小胞 synaptic vesicle1976 Dunant: オペレータ仮説
= シナプス小胞にある化学伝達物質(ACh)は放出関連に直接関係ない 人工的に生じた信号の回り込み 仮説2) 化学的シナプスchemical synapse: secretion of chemical substances (neuro-secretion) Ex. Crayfish lateral segmental neurons (septate synapse) 化学的伝達 chemical transmission1900- Langley J: アドレナリンadrenarineやエピネフリンepinephrineを犬等に与える→ 交感神経系を刺激した時と同じ効果が表れる 1905 Elliott TR: アドレナリンを神経末端から放出していると予測1910 Dale HH: コリン誘導物質cholin derivativesの効果 ≈ アセチルコリン 1921 Otto L: heart perfusion experiment on frog 1936 Dale HH: skeltal muscleからアセチルコリン確認 |
ニューラルネットワークモデル neural network model動物神経系を模した非線形モデル従来型電子計算機 欠点: 入力信号が少し異なると全く異なる反応をする「堅い」応答 → 「柔らかい」応答を行う計算機プログラミング手法開発 = ニューラルネットワークモデル
= 非線形応答を行うモデル化されたニューロンを最小ユニットとして持ち多数のニューロンが結合された物 |
信号入力層(入力層) → 中間層(隠れ層) → 出力層
非線形応答を行うユニットを多数組み合わせ、他変数からなる複雑な応答を柔軟にとらえられる |
[ 人体解剖学 ]
動物で外界の刺激を取り入れるための特別な器官感覚の機能的分類 modalityモダリティ(種) modality or mode: 移行が起こらない全く異質の感覚– エネルギーの種類が異なる 五感 alistotelian five sensory = 5 kinds of modality (+ 平衡感覚、内蔵感覚) 表. 受容器の型 (type of receptors)
受容器 receptor外部受容器 exteroceptor内部受容器 enteroceptor (interoceptor): 血圧、酸素分圧、二酸化炭素分圧 a) 刺激受容器求心神経の種類で分類1. 特殊感覚 specific sensation 脳神経 cerebral nerve: 12対の神経が出て行く – 味覚, 臭覚, 聴覚 (前庭覚 vestimber sense), 視覚 2. 体性感覚 somatic sensation (somesthesia)脊髄神経 spinal nerve: 31対
皮膚感覚cutaneous sensation: 圧覚、触覚、温覚、冷覚、振動覚、痛覚
自律神経系を経由する感覚。交感神経が主 b) 刺激エネルギー刺激の差と受容器の差による分類
1. 外受容器exteroceptor 遠隔受容器teleceptor: 視、聴、臭 / 接触受容器contact receptor or taugoceptor: 味、温度 2. 内受容器interoceptor: 臓器、内臓感覚 – 内部受容 ヒトでは無感覚 Ex. 緊張力受容器 Law. Mueller's law of specific energy (Mueller 1826)= specific nerve energy law
光が入ったことが光を感じる原因ではない ⇒ 光がそのまま伝わるのではなく、ここで一度特有の物に置き換わる Hubeland & Wiesel: 局在部位で、処理がどのように行われているかを調べたself (conscious) spery: 右脳と左脳で何が行われているのかを述べた von Helmholzが種modalityと言った移行しない感覚の種 – 質quality種の中で移行するもの → 色、速度、音色と高さ → 心理物理 psychophysics 機械受容器 (mechano-receptors)重要な引き金cueの1つ光受容器官 (視覚器官, photoreceptor organ)電磁場受容: 光と生物6 × 1023 photons → organic reaction: 15-65 kcal/mole (1900 nm-440 nm) 光化学 photochemistry: タンパク質, 核酸, 高分子物質 光形態形成 / 光屈性 / 走光性 / 光周性 一般には目eye = 受容器細胞 + 付属組織 ← 特定部位に集団形成分散光受容器 scattered photoreceptor, 神経光受容器 neural photoreceptor A. 皮膚受容器 dermal photoreceptor Ex. ミミズ、ナマコ、フジツボ、二枚貝(水管) – 陰影反射 負の走性や点光源に対する反射により光受容器の存在が確認できるB. 神経光受容 (電気的実験により分かる)
Ex. 甲殻類Decapoda: ザリガニの第6腹部神経節に光刺激を与える
眼点 stigma – 現在否定。むしろ光が来ないようにシールドしている Ex. Planaria: 光の明暗の差のみを感受。ヒモムシ、ヒトデ 2. 杯状眼 cup eye: 原理はピンホールカメラ pin-hole cameraEx. 軟体動物、アワビ 3. 単眼 simple eye: レンズ → 光量が下がるのをレンズで補うa) 昆虫 ocellus
レンズ lens: 表皮性細胞分泌物が固まりレンズになる。単眼は固定焦点で結像能力低いが、ある範囲のものは明瞭に見える Cf. 脊椎動物のレンズは細胞起源
背単眼 dorsal ocellus: 成虫
レンズの厚みを変える能力を有する。神経が集中
Arthropoda (Crustacea, Insecta)
1) ミツバチ: 巣近くに蜜を塗った青紙を置く → ミツバチは蜜採取繰り返す → 赤紙と青紙を並べる → ミツバチは青紙に集まり赤紙に向かわない 視神経 (nerves optics)正確な意味では脳神経ではない。網膜が眼胚optic cupから発達するので経路に相応。ヒトでは視神経は100万本以上の神経線維からなり全脳神経の38%(Bruesch & Arey 1942)感棹 rhabdom, 感棹小体 rhabdomea
→ 分散型open type, 融合型 closed type 明暗調節a) 虹彩による調節: 光の強さにより虹彩が反射的に変化する明るいとき = 瞳縮小, 暗いとき = 瞳拡大 b) 視細胞の明暗順応: 棒細胞中に含まれるに rhodopsin = 紫紅色物質
ロドプシン: 光に分解され、そのとき生じる化学エネルギーが刺激となり棒細胞が興奮 → ビタミンA不足 = ロドプシン不足 → 夜盲症
[光] → ロドプシン →→→→ (分解) → エネルギー → 大脳視覚中枢 吸収スペクトル absorbtion spectra視物質visual pigmentの最大吸収波長(λmax): 視細胞: 動物により受容波長異なる
1. 発色団chromophoreの違い
P(pigment), C(cone), R (rod) 5001 (500 = λmax), 1: 発色団番号
計る度に光があたるのでrhodopsin減りopsin増える。Opsinが増えた状態で脊椎動物ではcis rentialを加えると1回目の状態に戻る |
Rhodopsinはあまり抽出されない
V-A1 = rentinal1: rentinal1 + opsin = ordinal rhodopsin, rential1 + cone's opsin = iodopsin
3原色 = 人間が感ずる色は全て3つの色で作ることができる
視物質 = 双極視 dipole 残像 after-image 陽性残像 Ex. 電灯を見て電灯を消すと電灯の姿が明るく残る 陰性残像: 暫くするとそれが黒く見える 聴覚器官 (auditory organ)音受容器 phonoreception (distance sense) ⇒ 陸上生活後に進化: 聴神経 auditory nerveジョンストン器官 Johnston organ: 昆虫聴覚器官。触角基部にある構造
空気振動による触角の微小な変位を検知 臭覚器 (olfactory)臭覚: ガス状の化学的刺激が臭腔の粘膜(臭上皮)にある臭細胞によって受け取られる昆虫の臭覚器の構造と分布一般に(殆どの)触覚antennaに分布構造は臭覚の持つ意味により異なる。例えば、一般に臭覚は雌より雄の方が発達している 臭受容器: 2種類
specialist: フェロモンに有効。極めて特異性高い [電気応答] 昆虫の臭覚閾値と識別能はヒトと共通している点が多い EAG (electro antenno gram)が良く用いられる 刺激によって+, -, ±の反応系がある。また、反応度も異なる。動物種によっても異なる 平衡器 static organ: 耳
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感覚生理学 レポート (動物生理学講座 鈴木教世, 1983年秋)
動物生理学II自分より1学年下のヒトが読んで内容がわかるように書きなさい。 |
動物生理学II明瞭な文章で答えよ(1982. 12. 10)
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