(2022年11月23日更新) [ 日本語 | English ]
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中心柱: 網状中心柱 鱗片: (少なくとも基部には)有 葉: 単葉-羽状複葉 (2型の種ある) オシダ科(s.l.): 世界 約70属 3000種 オシダ科(s.s.): ツルキジノオ科,ヒメシダ科,イワデンダ(メシダ)科独立 (岩槻 1992) 1. 葉脈は全て遊離(稀に不規則な網目)2. 羽片と小羽片は中軸と羽軸それぞれに関節する。包膜は胞子嚢の下から上に胞子嚢群を包み込む ___ Acrophorus (タイワンヒメワラビ) 3. 葉身の軸(中軸、羽軸、小羽軸等)は表面で窪み、有節毛はない
4. 包膜は円く、中心で盾状につく ___ Polystichum Roth (イノデ)
5. 羽片、小羽片、葉脈は内先き(最下前側)の分岐をする。各軸は一段下の軸に流れ込むことはない ___ Arachniodes Blume (カナワラビ) 3. 葉身の軸は表面で隆起し、有節の多細胞毛がある ___ Ctenitis (カツモウイノデ) |
[ エングラー体系 (Engler's syllabus)| 植物分類学 ] 1. 葉脈は規則的に複雑な網目を作る2. 葉は二形にならないか、胞子葉が多少栄養葉と異なる姿をとる
3. 葉身は単羽状で革質、軸(中軸、羽軸、小羽軸等)は表面で窪み、有節毛はない。包膜は円く中心で楯状につく ___ Cyrtomium (ヤブソテツ) 2. 葉は著しい二形となり、胞子葉の裏面一面に胞子嚢が広がる ___ Hemigramma (ハルランシダ) |
生活型: 常緑/夏緑 鱗片: 膜質-紙質、格子状にはならず基部で付着 葉: 関節なし 染色体: x = 41 (まだまだ新種が報告される) 1. 側羽片と良く似た形の頂羽片。側羽片は2-6対、大きさは似ており革質 ___ ナガサキシダ(関東以西)、ナガサキシダモドキ(関東以西) 1. 羽片は上部に向け次第に小さくなり、側羽片と似た頂羽片ない。側羽片は小さいものも数えれば10対以上。葉質は草質-硬紙質(又は柔らかい革質) 2. 葉表面に多細胞で刺状の毛はない 3. 葉の細い軸(羽軸、小羽軸、裂片中肋等)に基部が袋状の小さな鱗片はない。鱗片葉あっても基部が扁平 4. 葉身は単羽状複生。羽片は長い鋸歯縁から羽状中裂 5. 側羽片 ≤ 15(-17)対 ___ タイワンクジャク、オオミネイワヘゴ(奈良・三重) 5. 側羽片 ≥ (17-)20対 6. 胞子嚢群は羽片の辺縁寄りに数対並ぶ。葉脈は表面で窪む ___ オオクジャクシダ、ツクシオオクジャク、ツツイイワヘゴ 6. 胞子嚢群は羽軸寄りに1-数裂列並ぶか、羽軸-羽片中間近まで広がる 7. 羽片基部が耳上に突出することがあっても僅か。側脈は余り曲がらずに着く ___ イワヘゴ、ツクシイワヘゴ、ワカナシダ、キヨズミオオクジャク 7. 羽片基部裂片は耳上に著しく突出。側脈は羽軸から弓状に曲り出る。下部羽片短く、最下羽片は最大羽片の半長以下 ___ D. tokyoensis (タニヘゴ) 4. 葉身2回羽状深裂-より深く切込む(多くは2回羽状複生-4回羽状深裂) 5. 葉身2回羽状深裂-全裂、羽片下部でも裂片は羽軸に広く合着し遊離しない 6. 葉小(葉身 ≈ 6-25 cm l)、腺毛多い。包膜大きく径約2 mm、重なり合い裂片の外まではみ出す ___ ニオイシダ 6. 葉大(葉身 ≥ 長さ50 cm)。包膜は径1.5 mm以下 7. 羽片の切込みの深さは羽片全体に亘って殆ど変わらない 8. 裂片側脈は単生 ___ ミヤマクマワラビ 8. 裂片側脈は分岐して2-3小脈となる 9. 根は横走し、裂片鋸歯先端が細く鋭く尖る ___ D. monticola (ミヤマベニシダ) 9. 根茎横走せず、短く、直立-斜上。葉叢生する。裂片鋸歯は鋭頭-鈍頭 10. 葉柄の鱗片は黒色-濃褐色、密生する 11. 包膜は成熟すると縦に2片に裂ける(桜島のみ) ___ オオヤグルマシダ 11. 包膜は縦に2片に裂けない ___ D. crassirhizoma (オシダ) 10. 葉柄の鱗片は薄茶色で密生しない ___ カラフトメンマ 7. 羽片切込みの深さは、基部で深く、上部で浅い ___ オクマワラビ 5. 葉身は2回羽状複生-4回羽状深裂、羽片下部の小羽片は遊離し羽軸に広く合着することはない 6. 裂片鋸歯先端は芒状に長く伸びる 7. 最下羽片の下(後)側第1小羽片は最大 ∴最下羽片三角形-三角状卵形 8. 葉身はやや5角形状長楕円状卵形。葉柄鱗片に中央部黒褐色のものがある ___ D. austriaca (シラネワラビ) 8. 葉身はやや5角形状広卵形。葉柄鱗片は淡褐色 ___ オクヤマシダ 7. 最下羽片の下側第1小羽片は2番目のものより小さく、最下羽片は長楕円状披針形 ___ イワカゲワラビ 6. 裂片鋸歯先端が芒状に伸びることはない 7. 展開したはの中軸や羽軸に鱗片はない 8. 羽片や葉脈は最下前側(内先)の分岐 ___ リュウキュウシダ、ナンタイシダ 8. 羽片や葉脈は最下後側(外先)の分岐 9. 胞子嚢群に包膜なし ___ タイトウベニシダ 9. 胞子嚢群に円腎形の包膜ある 10. 葉身は卵形-卵状長楕円形 11. 胞子嚢群は葉身の上部羽片にだけ着く ___ D. sabae (ミヤマイタチシダ) 11. 発育の良い葉はほぼ全面に胞子嚢群をつける 12. 羽片は鋭尖頭。包膜は裂けないでそのまま脱落 13. 葉柄基部に無性芽はない。大型の鱗片は披針形、やや早落性。葉脈は常に遊離し不明瞭 ___ ナガバノイタチシダ 13. 葉脈基部に無性芽がある。大型の鱗片は卵状披針形、宿存性。葉脈は稀に結合し網目を作り、やや窪んで明瞭 ___ コスギイタチシダ 12. 羽片は先が尾状に伸びる。包膜は不規則に縦に裂ける ___ イヌタマシダ 10. 葉身は卵状5角形-卵状三角形 ___ コスギイタチシダ、シロウマイタチシダ、サクライカグマ 7. 葉柄だけでなく中軸や羽軸にも鱗片が宿存する |
8. 最下片の下(後)向き第1小羽片は2番目に比して著しく大きい 9. 葉柄、中軸、羽軸の鱗片は軸に張り付けたように圧着する 10. 鱗片は褐色-黒褐色。包膜は大きく宿存性 ___ ヨゴレイタチシダ 10. 鱗片は褐色。包膜は小さく早落性 ___ ニセヨゴレイタチシダ 9. 鱗片は強く圧着されて着くことはなく、斜上から開出する 10. 鱗片は茶色-暗色。小羽片無柄、葉脈著しく窪む ___ ミヤマイタチシダ 10. 鱗片は黒褐色のものが混じる。小羽片に短柄があり、葉脈窪まない ___ ミサキカグマ 8. 最下羽片の下向第1小羽片は2番目に比し小さいか、大きくても差は僅か 9. 胞子嚢群は葉身の先端部に限ってつき、この部分は縮んで、葉は部分的に二形となる ___ D. lacera (クマワラビ) 9. 胞子嚢群は葉身のほぼ全面につき、胞子嚢群をつけた羽片が特に縮むことはない 10. 羽状複生になる羽片は葉身下部のもののみ。裂片(小羽片)は浅い鋸歯縁 ___ オクマワラビ 10. ほぼ全ての羽片が羽状複生となる。裂片(小羽片)は深い鋸歯縁となるか羽状浅裂-注裂 ___ ギフベニシダ 3. 羽軸や裂片中肋の下面に基部が丸く膨れて袋状になる小さな鱗片がある 4. 最下羽片の下(後)向第1小羽片(裂片)は2番目に比して小さいか、大きくても差は僅か 5. 葉身は単羽状複生。羽片はほぼ全縁-大きな鈍鋸歯縁、または羽状に浅裂-中裂、株羽片では羽状深裂のこともある ___ ナチクジャク 5. 葉身は2回羽状複生-3回羽状複葉 6. 羽片や葉脈は最下前側(内先)につく ___ ムカシベニシダ 6. 羽片や葉脈は最下後側(外先)につく 7. 葉柄の鱗片の辺縁は不斉 ___ サイゴクベニシダ、ギフベニシダ 7. 葉柄の鱗片の全縁、突起が出る事があっても極疎ら 8. 胞子嚢群は少ない時には葉身の下部に集まり、多くなると中央から外に向けて広がり、包膜がない ___ ヌカイタチシダ 8. 胞子嚢群は葉身の上部から下部に向けて広がり、円腎形の包膜がある 9. 胞子嚢群は裂片の中肋と辺縁の中間よりも中肋寄りにつく 10. 葉柄の鱗片は赤褐色。小羽片は円頭から鈍頭。胞子嚢群は裂片の中肋近くにつく ___ マルバベニシダ、マルバヌカイタチシダモドキ 10. 葉柄の鱗片は暗褐色。小羽片は鋭頭、稀に鈍頭。胞子嚢群は裂片の中肋と辺縁の中間よりやや中肋寄りにつく 11. 羽片は上部に向けて次第に短くなり、最下羽片の下向第1小羽片は鋸歯縁または浅裂 ___ D. erythrosora (ベニシダ) 11. 上部の羽片は急に短くなり、葉身の先端は穂状、最下羽片の下向第1小羽片は中裂-深裂 ___ D. nipponensis (トウゴクシダ), ホコザキベニシダ、ハチジョウベニシダ 9. 胞子嚢群は裂片の中肋と辺縁の中間から辺縁寄りにつく ___ ムラサキベニシダ、オオベニシダ、ヌカイタチシダマガイ、オワセベニシダ、ヌカイタチシダモドキ、アツギノヌカイタチシダマガイ 4. 最下羽片の下向第1小羽片は1番目に比して著しく大きい 5. 裂片の辺縁の鋸歯は芒状に長く伸びるか鋭く尖る 6. 袋状の鱗片は小羽片の軸に疎らに着く。葉草質。葉柄の鱗片は淡褐色で膜質 ___ オクヤマシダ 6. 袋状の鱗片は小羽軸だけでなく羽軸にもある。葉は紙質-硬草質。葉柄の鱗片は黒色-黒褐色、やや硬い ___ タカサゴシダ 5. 裂片の辺縁は全縁か鋭頭-鈍頭の小さな鋸歯がある 6. 葉は紙質 ___ オワセベニシダ 6. 葉は厚い紙質から紙質 7. 葉柄や中軸の鱗片は軸に直角か多少下向に開出し着く ___ イワイタチシダ 7. 葉柄や中軸の鱗片は軸に斜上してつく 8. 葉柄基部の鱗片は光沢のある黒色、辺縁に狭い淡褐色の部分がある ___ ヒメイタチシダ 8. 葉柄基部の鱗片の辺縁に狭い単色の縁取りはない 9. 最下羽片の下(後)向第1小羽片は2番目のものの1.1-1.3倍位の大きさ。羽状の袋状の鱗片は少ない ___ シビイタチシダ、ムニンベニシダ 9. 最下羽片の下向第1小羽片は2番目のものの1.3倍以上、普通1.5倍位の大きさ。羽軸に袋状の鱗片が多い 10. 葉身上部は次第に狭くなり、葉は柔らかい革質、裂片はほぼ全縁 ___ D. bissetiana (ヤマイタチシダ) 10. 葉身上部はやや急に狭くなり、葉は硬い紙質、裂片は微鋸歯縁 ___ オオイタチシダ 2. 葉表面に多細胞で刺状の毛ある ___ ホオノカワシダ、ホウライヒメワラビ ミヤマベニシダ D. monticola: (3) 葉の細い軸(羽軸、小羽軸、裂片中肋等)に基部が袋状の小さな鱗片はない。鱗片葉あっても基部が扁平 ベニシダ D. erythrosora: (3) 羽軸や裂片中肋の下面に基部が丸く膨れて袋状になる小さな鱗片がある |
イノデ属3種の分類鍵1. 下部の羽片は著しく短くなる
2. 小羽片は鈍頭。辺縁に浅い鋸歯 = P. braunii (ホソイノデ) |