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(2023年9月26日更新) [ 日本語 | English ]

羊歯植物 (Pteridophyta)






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

羊歯類 (ferns) と蘚苔類 (mosses)

  1. 有性生殖器官多細胞性
  2. 受精卵細胞はarchegonium内に保護され多細胞embryoに成長し、発生初期は半寄生状態
蘚苔類と羊歯は配偶体(gametophyte)と胞子体(sporophyte)の発達段階の異なるものと考えられる
系統的特徴: 鞭毛 / クロロフィル / 体制
シダ係数 (pteridophyte coefficient)
気候係数の一種: (仮定)羊歯植物は高温多湿なところほど種数が多い
= (シダ種数 × 25)/(種子植物種数)

1/25を世界標準 (10% = コスモポリタン ↔ 90% = 限定地域 endemic)

北海道 = 1.6, 本州 = 2.1, 九州 = 3.1, 屋久島 = 5.1

羊歯系統分類体系 (PPG)
小葉植物 Lycophyta
ヒカゲノカズラ目 Lycopodiales

[裸子植物, 被子植物]

イワヒバ目 Selaginellales
ミズニラ目 Isoetales
大葉植物 Euphyllophyta
トクサ目 Equisetales
ハナヤスリ目 Ophioglossales
リュウビンタイ目 Marattiales
ウラボシ目 Polypodiales
ヘゴ目 Cytheales
サンショウモ目 Salviniales
フサシダ目 Schizaeales
コケシノブ目 Hymenophyllales
ウラジロ目 Gleicheniales
ゼンマイ目 Osmundales
Note: ナヨシダ, カラフトミヤマシダ - 勇払

形態 (morphology)


外部形態 external morphology

鱗片葉: 鱗状に重なる厚い葉
羽片 pinna: 羽状複葉の軸についた小葉の一片

頂羽片 terminal pinna
最下羽片 undermost pinna
小羽片 pinnule: (複葉で)n回分かれた複葉の1つ1つの小葉

下向第1小羽片 downward first pinnule ↔
上向第1小羽片 upward first pinnule

維管束植物内部形態

内部形態 internal morphology

stem
stem
外: 外皮 cortex

柔組織 parenchyma
厚膜組織 sclerenchyma

内: 中心柱 stele

木部 xylem
師部 phloem

根 root
茎に似るがさらに簡単な構造
葉 leaf
小葉 macrophyllous type: leaf = 葉身leaf blade (lamina) + 葉柄leaf stalk (petiole), 葉隙leaf gap形成

高等になるとleaf gap伸びる

大葉 microphyllous type: leaf gap無、leaf stalk無、leaf vein 1脈

シダ植物門 (Division Pteridophyta)


= Gr: Pteridophyte, ENG: fern or vascular cryptogam
単一系統とは考えられず、最低4系統が羊歯植物中に認められる。蘚類苔類レベル以上に大きな特徴で分類されていると言え、また、羊歯植物と種子植物との差と同程度の分類大系といえる
  1. 裸茎類 Psilotum: 葉根分化していない = Division Psilophyta, or Subdivision Psilophytina
  2. 小葉類 Lycopodium, club-mosses: 小葉螺旋配列 = Subdivision Lepidophytina
  3. 有節類 Equisetum, horsetail: 小葉輪生 = Subdivision Sphenophytina
  4. 大葉類 macrophyllous type, ferns: 大葉(leaf > stem) = Subdivision Pterophytina

環帯の有無に着目
        annulus
環帯 (annulus): シダ
植物胞子嚢に生じる
厚膜細胞が1列に並
びできる帯状組織。
この特殊細胞組織の
収縮により胞子嚢壁
が裂け胞子が外に放
出される

繁殖器官 (reproductive organ)
胞子型 spory
a) 同型胞子型 homosporous type (homospory)

Psilotum, Lycopodium (トクサは軽い性分化ある)

b) 異型胞子型 heterosporous type (heterospory)

クラマゴケ、ミズニラ、リンボク*、フウインボク*、デンジソウ、サンショウモ

配偶体 gametophytes
前葉体(n) = 退化・小型化 → 異型胞子化に伴う変化
a) 胞子内発芽 endosporic germination → 独立
b) 大胞子嚢中で受精: 胞子嚢から胞子が飛び出すか、胞子嚢から出た後に発芽 → 水への適応

sporophyte上生活 ⇒ sporophyte = 大型、優占

胞子発芽 → 前葉体形成

遠心発芽: 仮根と前葉体の伸長方向が反対
接線発芽: 仮根伸長方向は前葉体伸長方向とほぼ直角
求心発芽: 一回目分裂 = 不等分裂 → 大 = 前葉体 / 小 = 仮根

生活環 (life cycle)
前葉体 (prothallium, = gametophyte): 維管束なく単層構造主体
胞子体 (sporophyte): コケに比べ巨大で維管束(vascular bundle)有し生活史の中心となる

⇒ 胞子体をさらに発達させたのが種子植物ということもできる

始源細胞2分

daughter 外娘細胞
(advanced)
内娘細胞
(primitive)
胞子嚢形成 = 胞嚢胞子嚢 leptosporangium 薄嚢羊歯類 leptosporangiatae or
leptosporangiate ferns
胞子嚢形成 = 真嚢胞子嚢
eusporangium
真嚢羊歯類 eusporangiatae or
eusporangiate ferns



裸茎植物(マツバラン)亜門 (Subdivision Psilophytina)


= or 裸茎植物(マツバラン)門 (Division Psilophyta)
叉状分枝(2叉分枝) dichotomy
原生中心柱 protostele
頂生胞子嚢 terminal sporangium

真性胞子嚢(真嚢) eusporangiate: 何重もの層からなる厚い膜をもち多数の胞子をつける

ほぼ茎のみ = 葉は持たず、根ほとんどないか十分に発達していないが菌根形成する(基部に菌類が寄生し菌糸を伸ばしそれが栄養分を吸収する)

維管束植物中もっとも簡単な構造であり、維管束植物の起源と考えられる(Rhynia)
小葉 microphyllous leaf → 輪生したものがトクサ(有節植物)

古生マツバラン綱 (Class Psilophytopsida)*

化石

マツバラン綱 (Class Psilotopsida)

古生マツバランとの系統関係は否定的
付属物: 地上茎に螺旋状につく

Psilotaceaeでは刺状
Tmesipteridaceaeでは葉状

原生中心柱 protostele
マツバラン (Order Psilotales)
退化した小葉 = 小葉類と考える
マツバラン Psilotaceae: 無葉類(プシロフィトン) → マツバラン
マツバラン Psilotum L.
イヌナンカクラン Tmesipteridaceae
日本: 自生しない
Tmesipteris Berhn.: 体制上の枝(付属物)が葉に見える

小葉植物(ヒカゲノカズラ)亜門 (Subdivision Lepidophytina)


= 小葉植物植物門 (Division Lepidophyta or Lycopodophyta)
根、茎、葉分化
背腹中心柱 plectostele
Mesophyllous leaf → leaf gapなし
Lepidophyta
円錐体 strobilus: sporangiumが集まって胞子嚢群となったもの ex. スギナの土筆 同型胞子 homospory: 形成される胞子全て大型同大。一般にgametophyteは雌雄同株(例外 スギナ)
接合子(zygote)発達様式: Archegonium内側に向かい発達 → 種子植物胚は多核体となった後に細胞壁形成があるが、ヒカゲノカズラでは胚は多核体とはならず、直ぐに細胞壁を作り発達する。しばらくは親のarchegonium内で栄養をもらい育ち、やがて外へ排出される

小葉植物綱 (Class Lepidopsida)

Glossopsida設ける場合は無舌綱 (Aglossopsida)
古生ヒカゲノカズラ* (Order Protolepidodendrales)
デボン紀
ヒカゲノカズラ (Order Lycopodiales)
石炭紀-現世
ヒカゲノカズラ Lycopodium L.

有舌綱 (Class Glossopsida)

設けずLepidopsidaに統一する見解
リンボク* (Order Lepidodendrales)
デボン紀-二畳紀
種子鱗木 (Order Lepidocarpales)
綱設けずLepidocarpaceaeをLepidodendales, MaidesmiaceaeをSelaginellalesとする見解)
Lepidocarpaceae*: Ledpidocarpon Scott
Maidesmiaceae*: Miadesmia Betr.
ミズニラ (Order Isoetales)
白亜紀-現世 (世界60-80, 日本2, 道1)
Isoetes asiatica ヒメミズニラ)
葉、根は中央で生じ外側へ押し出される
髄のある茎。葉の基部が残る
茎2次成長する → cambiumがわずかにみられる

春できる葉は栄養細胞のみだが秋になると葉基部に生殖器官できる

イワヒバ (Order Selaginellales)
石炭紀-現世
小葉 (microphyllous leaf) Selaginella

小舌ligule: 機能不明。ヒカゲノカズラにはない
腹葉: 4列に並んだ葉のうち大きく両側に開出した葉
背葉: 背面に密着した2列の小さな葉

繁殖器官: heterosporic (♀ = macrospsore, ♂ = microspore)
胞子母細胞 mother cell (parent cell)

1 → 全て胞子となる = microspore
2 → 大部分は退化し一部または1個が減数分裂し胞子となるmacrospore

異型胞子 heterospore: 同一個体から両者が形成される場合

microspore → ♂
macrospore → ♀

発達様式
1. Macrospore (♀)

Selaginella

2. Microspore (♂)

Selaginella

イワヒバ Selaginellaceae: 世界500-700種, 日本11種, 北海道5種
イワヒバ Sellaginella P. Bequv.

有節植物亜門 (Subdivision Sphenophytina), スギナ植物(亜)門, 有節植物(亜)門


現世種は全て小葉型 microphyllous type

有節植物綱 (Class Arthropsida)

= トクサ綱(楔葉綱) horsetail and sconring rushes
根・茎・葉発達。茎葉関節有。葉輪生し、node, internode区別明瞭
胞子嚢茎頂端部に形成。胞子は葉緑体を有し独立栄養
胚発生 embryogamy: (一般) suspensorを有する胚はsuspensorが外側に位置 → 配偶体内側に向かい発達
Order Protoarticulales (Hyeniales)*
Order Equisetales (トクサ)
石炭紀-現世 → 現世全Equisetumのみ
染色体数 n = 108
草本的, 二次肥大成長しない

horsetail

穿孔管状中心柱 perforated solenostele: node部に維管束融合し1つの管 = siphonostele変形(≠ 真正中心柱 eustele)
トクサ (Equisetaceae)
トクサ Equisetum L.: 極地森林限界を越えると観察できない
分類鍵
1. 茎夏緑性、胞子嚢穂つける茎とつけない茎は同形か二形、少なくとも胞子嚢穂つける茎分枝。胞子嚢穂先端円頭 ___ subgen Equisetum (ミズドクサ)

2.茎は二形をなし、胞子嚢穂をつけない茎は規則正しく枝を輪生し、つける茎は葉緑体を持たず淡紅-淡褐色

3. 葉鞘0.3-1 mm l(胞子嚢穂つけるもので2 mm)。歯片暗褐色、白膜縁

4. 主軸の隆条に刺なく、葉鞘の断片は僅かに白膜縁。胞子嚢をつける茎は胞子散布後すぐに枯死する ___ スギナ
4. 主軸の隆条に細かい刺があり、葉鞘の歯片は顕著な白膜縁。胞子嚢つける茎は緑色で枝を出すものがあり、胞子散布後も枯死しない ___ ヤチスギナ

2. 胞子嚢穂つける茎とつけない茎は同形、共に緑色、疎らに分枝

3. 葉の髄腔は茎直径の3/4以下、表面の隆条は5-10条でやや顕著。葉鞘の歯片の辺縁は僅かに白膜縁 ___ イヌスギナ
3. 葉の髄腔は茎直径の4/5以上、表面の隆条は12-24条で目立たない。葉鞘の歯片の辺縁は僅かに白膜縁 ___ ミズドクサ

1. 茎常緑性、胞子嚢つける茎とつけない茎は同形で分枝しないか稀に分枝(イヌドクサ)。胞子嚢穂先端に微突起 ___ subgen Hippochaete

2. 茎屈曲せず直立し、髄腔があって中空、主軸 ≥ 径1 mm

3. 茎は節で2-3本の枝を不規則に出す ___ イヌドクサ
3. 茎は枝を出さない

4. 葉鞘に黒線あり、歯片早落性。茎太さは2.5 mm以上 ___ トクサ
4. 葉鞘に黒線なく、歯片宿存性。≤ 径3 mm ___ チシマヒメドクサ

2. 茎不規則波状に屈曲し、髄腔なくても中実、径 ≤ 0.6 mm ___ ヒメドクサ

真正シダ綱 (Class Filicopsida)


= シダ綱 (Pteropsida)
分類形質
胞子嚢群(嚢堆) sorus: 胞子嚢が数個以上集まったもの
包膜 indusium: 形

胞子嚢群を覆う薄膜 – 維管束はなく形態的に珠皮とは異なる

葉: 形・色・質

互生大葉型、葉中心にleaf gap
栄養葉(裸葉)と胞子葉(実葉)に分化したものもある

葉柄: つく毛や鱗片の形・色・質
胞子嚢: 付く位置

葉の下面または変形付属体につく

根葉茎: 発達
胞子嚢発達様式による区分
系統群を反映しているものではない
fern
真嚢シダ類_________________________薄嚢シダ類
a) 真嚢シダ類 (Eusporangiate) = ハナヤスリ目 + リュウビンタイ目

第三紀-現世
起源細胞 initial cell = 2個
Sporagniumが体中に埋まるよう発達(無柄かあれば太い)
壁多層で胞子多数(数千-数万)
1) 育熟型 simple sori 2) 順熟型 grdguate sori 3) 混熟型 mixed sori
Eusporangiate

1) ゼンマイ科, ウラジロ科
2) コケシノブ科、ヘゴ科

環帯(口環) annulus (pl. annuli): 胞子嚢につく1列の細胞からなる組織。乾燥で伸び温度上がると縮み、その動きで胞子放出。種レベル分類鍵

口細胞 lip cell: ある種シダ類の環帯を中断する薄膜細胞

b) 薄嚢シダ類 (Leptosporangiate): シダ目 + デンジソウ目 + サンショウモ目
普通に羊歯というと、この仲間を指すことが多い = 羊歯中種数最多

種子植物全体であればeusporangiumの方が種数が多い
起源細胞 = 1個 (胞子 = 32, 64)
Sporangiumは体から飛び出し発達し柄は細い
Homospores / Leptosporangiate type / 胞子嚢錘soriは葉脈の先端あるいは背側 / sporangia環帯 dictyostele

発生初期: 原生中心柱 protostele
成長 ↓ 管状中心柱
____↓ 網状中心柱
本来の根に菌が侵入し菌根形成し根毛の役目を果たす

胞子穂、実葉 fertile spike (= sporophyll)
Sprorangium = eusporangiate / 壁単層。胞子少数(数個-数10個)
羊歯類: leptosporangiate大多数 ⇒ 胞子嚢発達からみると両者は進化の道を分枝したものとみなせる

Sori (pl. sorus): 葉裏側にできる

Eusporangiate
Fig. 羊歯の生活環, Polypodium vulgare (Engler's Syllabas 1954)

前葉体: 葉緑素持ち、寒天培地上で無機培養が比較的容易
胞子体: 土中に埋もれ菌と共生し栄養分吸収 (× 光合成) - 人工培養困難

成長遅く独立生活に入るまで数年必要。独立後普通2-3年はfertile spikeつけない

真正シダ亜綱 (Filiciedae)

真嚢シダ (Eusporangiales)
第三紀-現世
ハナヤスリ (Ophioglossaceae): 4 gen. 70 spp. in the world

Botrychium Sw. (ハナワラビ)

リュウビンタイ (Marattiaceae)
前薄嚢シダ (Protolepidosporangiales)
(+ Osumudales ゼンマイ → 薄嚢シダ目に含める/独立目の2見解
薄嚢シダ Leptosporangiales (= Polypodiaceae, s.l.)
石炭紀-現世
イノモトソウ (Pteridaceae)
葉縁にsori。Coenosorus形成(肥厚、内捲)。根茎 = 環状中心柱

Pteridium Gled. ex Scop.ワラビ (P. aquilium, P. esculentum (G. Foster) Cockayne
Pteris L. (P. vittata L. モエジマシダ, アジア-米国)

コバノイシカグマ (Dennstaedtiaceae), イノモトソウ科と分ける場合)
ホウライシダ (Parkeriaceae or Adiantaceae)

クジャクシダ (Adiantum L.): ホウライシダ A. capillus-veneris L., 葉身3角状長楕円形円頭, 2回羽状
オウレンシダ (Dennstaedtia wilfordii (Moore) Christ): 夏緑生。根茎細く這い軟毛ある。葉ほぼ無毛。葉ほぼ無毛、やや2型

コケシノブ (Hymenophyllopsidaceae)
シノブ (Davalliaceae)
evolution
図1. シノブ科及び近縁群のrbcL, accD葉緑体遺伝子領域を用いたML系統樹を基にした形質進化系統樹(ACCTRAN).ウラボシ科内系統はSchneider et al.(2004)による.和名は科名を示す.太線は根茎を,細線は根を,破線は枯れた根や根茎を表す.オレンジ色の矢印は発芽位置,水色の矢頭は吸水位置,白抜矢頭は機能しなくなった吸水位置を示す.(堤・加藤 2012)
キジノオシダ (Plagiogyriaceae)
Plagiogyria (Kunze) Mettenius (キジノオシダ), 1属
ヘゴ (Cyatheaceae): Aspidiaceaeに入れる, s.l.)
ヒメシダ (Thelypteridaceae)
Thelypteris Schmidel ヒメシダ, march fern
T. palustris ヒメシダ
T. nipponica ニッコウシダ
T. phegopteris (L.) Slosson ex Rydb. ミヤマワラビ (syn. Phegopteris polypodioides Fee): 根茎長く匍匐し密に鱗片で覆われた先端部を除き殆ど裸出。葉疎ら、殆ど透明な膜質、全縁
オシダ (Dryopteridaceae, s.s., Aspidiaceae, s.l.)
オシダ Dryopteris: 前葉体雌雄同株。普通♂先熟で自家受精しない。embryogamyは外向きに発達
イノデ Polystichum Roth
カナワラビ (Polystichopsis (J. Sm.) Holtt.): リョウメンシダ (P. standishii (Moore) Tagawa = syn. Arachniodes standishii (Moore) Ohwi)
クサソテツ (Matteuccia Tadaro)
ヘラシダ (Diplazium Swartz): キヨタキシダ (D. squamigerum (Mett.) Matsum.), ミヤマシダ似 → 根茎短いかやや株状。葉柄鱗片より狭披針型。小羽片切込み浅く全体に裂片広い
ツルシダ (Oleandraceae, separated from Dryopteridaceae, or merged into Davalliaceae)
Blechnoideae (シシガシラ)

ヒリュウシダ Blechnum L.
1. 葉柄及び中軸下部の裏面は暗紫褐色、蜜に細点有りざらつく ___ ミヤマシシガシラ B. castaneum Makino
1. 葉柄及び中軸は淡緑色または淡褐色、細点著しくない ___ シシガシラ B. niponicum (Kunze) Makino、オサシダ B. amabile Makino

Aspleniaceae (チャセンシダ)

Order Gleicheniales (ウラジロ)

南極大陸以外の全大陸に分布
Gleicheniaceae (ウラジロ), Aspidiaceae (s.l.)に合一

Diplopterygium (Diels) Nakai (ウラジロ)

Matoniaceae (マトニア)
Dipteridaceae (ヤブレガサウラボシ)
Woodsiaceae (イワデンダ), 本科を設ける時にはAthyriumも本科に含まれる
Athyriaceae (メシダ) (Aspidiaceae, s.l.に含む)

Athyrium Roth (メシダ)

Polypodiales (ウラボシ)

Polypodiaceae (ウラボシ)
日本: 12属50種
主に着生植物
網状中心柱 - 表面には鱗片並ぶ
胞子嚢群: 包膜なし
ノキシノブ Lepisorus (J. Sm.) Ching
Vittariaceae (シシラン)
水生シダ (Hydropteridales)
白亜紀?、第三紀-現世
⇒ Marsileales/Salviniales分割見解

共通点: Sporocarp = sorus: indusiumに包まれる
Salviniales = 浮生、annuals ⇔ Marsileales = 沈水、perennials

Marsileales (デンジソウ), 設ける場合
Marsileaceae (デンジソウ)
Marsilea L. (デンジソウ): 田字草 → 四葉 quadrifolia
Sporocarp発生: 羽片起源 (Purid & Garg 1954) ↔ 葉起源 (Gupta 1962)
Solenostele:

Leaf gap = macrophyllous / Sporophyllが折り畳まれsporocarpになる

Heterosporic (異型胞子性): 基部 = macrosporangium, 先端部 = macrosporangium
M. quadrifolia (デンジソウ): 水田や水位変動少ない池等。落葉。細根茎泥中這う。4枚の小葉からなる葉を水面に浮かべる。道-九州)
Salviniales (サンショウモ), 設ける場合
Salviniaceae (サンショウモ)
Azollaceae (アカウキクサ)

Heterosporic。胞子形成および発芽形態は前2種と同じ

ハナヤスリ (Ophioglossum L.)


世界30種 (日本8種 + 1雑種)
染色体基本数: x = 120
分類鍵 (田川 1959)
1. 葉に栄養葉なく、1本の茎に胞子葉のみを5-7本叢生する ___ O. kawamurae Tagawa (サクラジマハナヤスリ)
1. 葉は栄養葉と胞子葉に分岐し、1本の茎に1-3本生じる

2.胞子外皮に粗い網目模様があり、輪郭では瘤状の突起に見える ___ O. vulgatum L. (ヒロハハナヤスリ)
2. 胞子外皮には細かい網目模様があり、輪郭では平滑の様に見える

3. 栄養葉は三角状卵形・円形・楕円形ときに広披針形、基部は急に狭くなり、葉柄と明瞭に区別できる ___ O. petiolatum Hook. (コヒロハハナヤスリ)
3. 栄養葉は長楕円形から線形またはスプーン形、基部は次第に狭くなって葉柄に移行する

4. 栄養葉は線形または狭いスプーン形、多少とも先太り ___ O. thermale Kom. (ハマハナヤスリ)
4. 栄養葉は長楕円形または広披針形、最も広い部分は中央以下にある ___ O. × nipponicum Miyabe et Kudô (コハナヤスリ)

有珠 (原 1978): ヒロハハナヤスリ、コハナヤスリ

O. austroasiaticum M. Nishida (タイワンハナヤスリ)
O. namegatae M. Nishida et Kurita (トネハナヤスリ)
O. parvifolium Grev. et Hook. (イオウジマハナヤスリ)
O. parvum M. Nishida et Kurita (チャボハナヤスリ)
Ophioderma Pr. (コブラン)
本属をOphioglossumから分けるとき
O. pendulum L. (コブラン)
フッター