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(2019年5月7日更新) [ 日本語 | English ]

電磁スペクトル (Electromagnetic spectrum)






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

電磁スペクトル, 可視光, 紫外線, 日射, 温度

波動現象 (wave phenomenon)


Def. 媒質medium (pl. –a): 波動を伝える物質

Ex. 音において空気は媒質だが、真空は媒質ではない

Def. 波動(波) wave: 媒質の一部に力学的変動

→ 変動が隣接部に伝わり順次媒質中を伝播(伝搬) propagation

縦波 longtitudinal wave
波動を伝える媒質自身の運動方向が波動の伝わる方向と一致した波
媒質の圧縮・膨張の伝播 → 疎密波(圧縮波) compression(al) wave [(波の)疎 rarefaction]
気体・液体・固体全ての中を伝播する

Ex. 音波 sound wave (acoustic wave, sound wave) [= 音 sound]

横波 transverse wave (transversal wave)
それが垂直となる波
固体の中を伝播するが横ずれに対する復元力がないので気体・液体中は伝播しない

Ex. 電磁波, ぶら下げたバネの伸縮

wave

波動現象記述

x方向に伝わる1次元的な波動の時間tにおける位置
y0(t) = asin2πvt

y0: 原点0における媒質そのものの変位の大きさ(初期値)
a: 振幅 amplitude
υ: 単振動振動数(周波数、回転数) frequency (T = 1/υ)

波動関数 wave function: y(x, t) = y0(t0), x = υ(tt0)

y(x, t) = y0(tx/υ) = asin2πv(tx/υ)
表面波 surface wave: この場合、正弦波(サイン波) sine wave (sine curve)

波長 wavelength: 繰り返すまでの距離, λ = vT = v/υ

角振動数(角周波数) angular frequency: 単位時間に回る角度, ω = 2πυ
波数 wave number: 単位距離の間に回る角度, k = 2π/λ

w = vky(x, t) = asin(ωtkx)

→ 変位の大きさy(x, t)はωtkxのみで決まる

→ (ωtkx) + 2πn (n: ingteger)の時に変位の大きさは等しい ≡ 位相 phase

逆位相の(位相がπずれた) in opposite phase ↔ 同位相の(位相が同じ) in phase

波動方程式 wave equation: 正弦波波動関数の拡張
a) 弦stringを伝わる横波
= 定常波(常在波) stationary wave (standing wave): 同じ所で振動続ける
x軸に沿い張力Tで張った細い弦 → 直角方向に引き横波を発生させる

定常波の振動数fは不連続数

固有運動 proper motion
固有振動 characteristic vibration: 物体が固定周波数と波形で振動する性質 = 外力周期と同周期で振動

→ 固有振動数 character (or natural) frequency

共振(共鳴) resonance, sympathetic vibration: 振動体固有振動数に近い周波数入力 → 振動体振幅増

共振系: 固有振動を持つ振動系(共振を起こす性質がある系) – 固有振動は一般に1つでなく無数
機械的共振 mechanical resonance
並列共振 parallel resonance
直列共振 series resonance

索引
wave 微小部分QQ'の運動方程式:
固有周波数: 固有振動を生じる周波数

弦: 長さ、重さ(太さ)、張力により固有周波数決まる
管楽器(管中の空気): 管長だけで決まるが、管の一端が閉じた場合(閉管 closed tube)と両端が開いた場合(開管 open tube)で異なり、前者は後者より1オクターブ低くなる(固有周波数は1/2)
wave
図. 弦の固有振動。定常波の波長 λ = 2L/n、振動数 f = vn/2L (n = 1, 2, 3, …), L = 弦長, v = 波の速さ

ソリトン soliton: 非線形方程式に従う孤立波 solitary wave で、次条件を満たす波動
  1. 慣性の法則: 伝播している孤立波の形状、速度等不変
  2. 波の個別性保持 + 衝突前後の運動量保存: (1)を満たす2以上の波同士が衝突後も、互い安定に存在

共鳴吸収 resonance absorption
合成振動 composite vibration
節線 nodal line: 波が打ち消し合って振幅が0となっている点を結んだ線
(波の)密 compression
自由振動 free oscillation
基本振動 fundmental oscilation (frequency)
限界振動数 threshold frequency
波面 wave front
パルス波(パルス) wave pulse
波の速度 wave velocity

b) 水面を広がる波
= 進行波traveling wave (progressive wave)

(波の)山crest ↔ (波の)谷 trough
遮断周波数(カットオフフリケンシー) cutoff frequency
頭部波 bow wave
搬送波 carrier wave
弾性波 elastic wave
偏波 polarized wave
参照波 reference wave
同調 tuning

ドップラー効果 Doppler effect
Doppler 1803-1853: 音・光の波長、振動数変化
音源: 速度uで運動, 振動数f0、波長λ0音波発生 → 静止観測者が受ける音波λと振動数 f (音速a0)

λ = (a0 ± u)/f0 = λ0(1 ± u/a0)

ドップラーシフト Doppler shift

音波 (sonic wave)


気体中にできる疎密派(縦波) = 音の波モデルwave model of sound
音波回折 accoustic diffraction

超音波領域ultrasonic range → 超音波 ultrasonic waves (ultrasound) → 超音波の ultrasonic

超低周波域 infrasonic range → 超低周波 infrasonic waves → 超低周波のinfrasonic (infrasound)

波の強めあう線(点) line of reinforcement
ソナー sonar (sound navigation ranging): (超)音波使い船舶・魚群の距離・方位測定する水中音響探信機
ソノメーターsonometer

音響学 accoustics

「音」研究の総称 (物理学心理学社会学)
建築音響学: 音伝播や音環境 + 騒音制御工学: 騒音・振動 + 音楽音響学: 楽器音響や音楽知覚・認知
「音」という言葉の意味: 空気振動としての音 ↔ 生じる感覚(日常生活使用多)

音を聞く意味
1) 進化上不可欠 → 光に比べ波長長く障害物回り込み伝播 – 天敵察知
2) コミュニケーション手段

空気振動(圧力変動波) → 人が空気振動を「音」と感知(「鼓膜」振動の他に頭蓋骨等体中の至る所で感じる)
空気質量 = 1.2 kg/m2 → この振動が波動として空間を伝わる
→ 空気が押される → 押された空気が密集し回りより(密な)高圧力部分生じる
→ これが隣の空気を押す(高圧力間に低圧力(粗)部分ができる)
→ これを繰り返し波が伝わる

音速 velocity of sound (spped of sound)

空気中 = 340 m/s (温度高 → 音速大) (水中 = 1500 m/s)

Def. マッハ数 Mach number: 流体の流れの速さと音速との比

Ma = U/a (U: 流体速度, a: 音速)

音の伝播
点音源と球面波spherical wave: 点音源発生音波 → 球面状に広がり(球面波)、距離に反比例し減衰(距離減衰)

音源点でなくても音源十分小さい ≈ 点音源

非減衰波: 平面波は球面波のように広がらず減衰しない

Ex. 管の中を伝わる音波

反射と吸音: 物体に当たると一部は反射し残りは吸収(吸音)される
屈折と回折: 原則は光同様直進 rectilinear propagation

→ 曲がる場合 (Cf. 電磁波)

可聴周波(数) audio frequency: 20-20000 Hz (20 kHz)程度の振動範囲

個人差大 Ex. 年齢↑ → 上限周波数↓

難聴: 騒音の影響等である範囲の周波数音が聞こえなくなる
最小可聴値: 周波数により値異なる(低周波数音ほど最小可聴値小 – 感度低)
等ラウドネス曲線: 人間の耳に同じ大きさに聞こえる音の周波数と音圧レベルを示したもの

Ex. 1000Hz 40dBの音と同じ大きさに聞こえる100Hzの音は約52dB位

音3要素

a) 音程 (tone) pitch
音高低 = 周波数

Ex. ド·レ·ミ … ド
Ex. ドラムセット(バスドラム = 低音/シンバル = 高音)

周波数と音高の関係: 標準高度(楽器音域等), A = 440Hz
メル尺度 1000 メル(mel) ≡ 1000Hz, 40dB音の高さ → 高さ2倍音 = 2000メル、半分 = 500メル

周波数高くなると、メル尺度値も大きくなる
→ メル尺度2倍は、周波数2倍に一致しない

オクターブ octabe: 周波数2 (1/2)倍になる物理量

→ 音階 musical scaleで1音から8度隔たる音(の隔たり)
Ex. 440Hz = ラ音 → 440 × 2 Hz = 880 Hz = 1オクターブ上のラ音

平均律 equal temperament: 音程を均等な周波数比で分割した音律

→ 12平均律が多い

b) 音色 tone
= tone quality, tone timbre, tone color
高さと大きさが同じ2音が違って聞こえる、その違い

Ex. 同じ高さの音を違う楽器で、同じ大きさで演奏した時感じられる違いが音色差

純音: ある1周波数成分で構成される音 ↔
複合音: 複数の異なる周波数成分から構成される音

日常音(楽器音、音楽、騒音、話声等)の殆ど

倍音 overtone, or harmonics (harmonic sound): 振動数が基音振動数の整数倍である音

弦楽器の弦を弾き振動 → 弦は固有振動開始 → 振動は全固有振動が同時に発生し重なり合った形になり全固有周波数に対応する音発生

→ 基音(第1倍音): 固有周波数中で最も低音

↔ 上音(第2, 3, … 倍音): 基音より高いもの
基音を第1倍音、それ以外の成分を周波数の低い方から順番に第2,第3 … 倍音と呼ぶ
固有振動特性は、そのまま倍音がどのように出るかに係わり、音色を決定する重要要因
様々な振幅の基音と倍音の組合せで楽器や声の音色が決まる → 倍音系列 harmonic series

音色と波形: 波形の違いが音色の違いに大きく関係している
白色雑音(ホワイトノイズ) white noise: 全周波数成分を含む音
c) 音量 loudness
音の強さ sound intensity – 音の強さのレベル intensity level

≠ 音の大きさ: 感覚的・主観的なもので必ずしも「強さ」と一致しない

= 音圧(圧力変動幅): 物理的強さで客観的なもの

可聴最小音量 threshold of hearing

Def. 音圧: 「音がない時の空気中圧力 = 大気圧」からの音による圧力変化分
Def. 音圧レベル: 「音圧」の対数(単位: デシベル decibel, dB)

1) 人間可聴音圧範囲 = 12桁にも渡る広範囲(対数表現)
2) 人間の感覚が刺激の強さの対数に比例する性質

室内音場
反射音 → 屋外(自由空間); 反射 ≈ 0 ↔ 室内: 壁、床、天井から反射
音 = 直接音 (音源 sound source (楽器等)から直接届く音) + 反射音

同音源 → 室内と屋外は同じに聞こえない(反射音の質と量異なる)
残響 reverberation: 多数の反射音が次々と返る結果形成 → 音源停止し音停止後も響き残る

残響は室内音場の特徴 → 残響特性や質により聞こえ方が異なる

Def. 残響時間(残響量): 室内音エネルギーが音源が鳴っている時の1/100万分に減衰するまでに要する時間

セイビンSabine公式: 残響時間 = 0.16 × (室容積, m3)/(室の全吸音力)

→ 室容積大(大きな室) + 室内吸音材少 = 残響時間長

室の全吸音力: 室内にある音を吸収(吸音)する物質(吸音材)の量

残響特性: 残響時間は周波数により異 → 一般に低音ほど長く高音ほど短い

「室の全吸音力」は、吸音材性質に応じ周波数により異なるため残響時間も周波数毎に違う
→ コンサートホール特性の残響時間表記:

1) 周波数毎の値を一覧表化
2) 500Hz残響時間(代表値)

距離減衰少: 屋外 = 音源から出た音は距離が倍になるごとに6dB減衰

↔ 室内 = 反射音や残響のため距離減衰少
ホール響調節: 吸音力変化により残響時間調整可能

→ 吸音材を適材適所に用い特性実現するよう設計

室内音響現象

屋外では起こらない様々な現象 Ex. 残響
特異現象(音響障害): ホールでは害になるものがあるので設計注意
  1. エコー(反響・木魂) echo: 直接音から遅れてくる反射音中、直接音と分離し聞こえるもの(残響ではない)
    ホールでは重大欠陥(音がずれ聞こえ会話や音楽が聞き取れなくなる)
  2. 鳴竜(フラッターエコー): 平行な平面間等で音が同経路を反復し反射しピチピチ(プルプル)不快音発生
  3. 音の焦点: 大きな凹曲面 → 音が焦点に集まり音分布が不均一
  4. ブーミング: 特定周波数音(主に低音)が特に響きブーンと音(風呂場等、小空間で吸音不足により発声)
  5. 残響過多: 音楽聴取時に、特に残響は豊かな響きを得るために必要だが度を超えると障害となる(長すぎる残響は邪魔)。会話では残響時間が長すぎると著しく明瞭度が下がる
→ 吸音処理
  1. 反射音到来条件により音色変化coloration、音が音源と違う方向から聞こえる(音像移動、イメージシフト)
音圧分布: ホール等では音圧のほぼ均一分布必要 → 音波動性により高音圧部分と低部分出来やすい
室内音響設計
室内外騒音対策 – 室外騒音侵入防止(遮音材sound insulator)、室内騒音源(空調機等)対策
音響障害(特異現象)防止
目的に応じ音響特性設定: 反射音到来条件 → 室形状・残響時間等 → 吸音計画(内装計画: 建築学)
電気音響設備
室内音場予測方法
設計段階でホールの音響特性予測は所望の音響特性を実現するために必要
1. 理論計算
a) 幾何音響学的手法: 音波動性無視(= 直接音と反射音間の干渉・回折等の波動現象なし)し、光同様に直進と幾何学的反射のみで音伝搬を記述 = 近似的 → 低音域で誤差が大きくなる傾向

i) 音線法: 音を「音線」で表わし、個々の音線が壁や天井等の反射面での反射軌跡を追跡
ii) 鏡像法: 反射音を反射面を挟み音源と線対称な位置にある「鏡像音源」から出た音波と解釈し、初めに各面での反射音に対応する鏡像音源を求めておき、それぞれの寄与を計算

b) 波動音響学的手法: 波動方程式から音場計算 → 高精度 → 大空間(Ex. ホール)解析に非実用的
2. 模型実験: 模型制作適切 = 実物に近似した結果 → 予測精度優れる → 経費高(縮尺1/10-1/20模型多)

模型中で音発生 → 直接測定か収録分析
縮尺に応じ実際より高周波数音使用 Ex. 縮尺1/10なら実際の10倍の周波数音を使い測定
→ 模型室内は実物ホールと同材料でなく、10倍の周波数に対し実物同様音響特性を示す材料使う

録音を1/10速度で再生し実物ホール音が聞け、設計図段階で完成後を予想したホール音聞ける

予測ターゲット: 通常、室内音場の物理的諸特性(残響時間、反射音特性、音圧分布等)を予測

心理的評価-物理的量関係 → 未解明
物理的特性のみでは不十分 → 物理的条件への人間応答(心理的・主観的評価)予測も必要

ホール設計法: 音響評価は、最終的には人間の聴感に基づく主観的評価
音場に対する心理的評価必要 → 音場予測で得るのは物理的特性 → 心理的評価との関係不明確
→ 可聴化(オーラリゼーション): 予測計算結果を利用し実際に音として聞き評価する方法

可聴化方法: ある受音点に到達する全反射音を理論計算し、このデータと音楽信号を「畳み込み」と呼ぶ計算処理すると、その受音点で聞こえる音を実際に聞ける

音環境設計 (目的に応じた音環境): 空調等の熱環境や換気等の空気環境問題同様、快適環境に欠かせない。快適環境には、まず騒音排除必要。室内音響特性(残響時間、音圧分布)も住宅居室や商店でも必要

騒音(雑音) noise排除
騒音レベル noise level → 騒音計 sound level meter
うなり beat: ピッチ(音の高さ、音高)が僅かに異なる2音

→ 各々の基音周波数の差に相当する周期で音の強弱が聞かれる現象 → 2音が1音の様に聞こえるが、ピッチが離れると2音に聞こえる

遮音: 空気中を伝搬してきた音が室内に侵入しない対策

Ex. 2室隣接: 発生騒音は壁を透過し侵入 → 壁遮音性能低 → 静穏室内環境減・プライバシー問題(集合住宅等で問題) → ホール-ホール-リハーサル室間遮音 + 屋外騒音が室内に侵せぬよう遮音

Def. 透過損失: 壁で音が減衰した量をdB表示したもの → 壁等の遮音性能

壁に入るエネルギーの壁を透過するエネルギーに対するエネルギーの比

透過損失に関する質量則: 単層壁(一重壁) → 壁重量 ∝ 遮音性

壁重い + 周波数高 → 遮音性能(透過損失)↑
Ex. 重量が2倍か周波数が2倍になると透過損失は6dB増加
→ 壁の厚さを2倍にしても透過損失が6dBしか増えない → 2重壁にした方が効果的

固体音: 建物躯体に接する機械・鉄道等からの振動 → 室内へ壁等から音とし放射される騒音原因

防御 → 機械振動を建物躯体に伝えない = 「防振」等処理
歩行等で床に加わった衝撃 → 床が振動し発生する床衝撃音 → 集合住宅等で問題

空間音響特性: 用途目的 → 音環境設計上の適切な条件を満たす努力

残響過多: 残響は音楽聴取では必要 ↔ 長残響は会話や講演を聴く場合に音声明瞭度損なう

非常放送等、重要情報伝達の妨げになる危険がある
駅コンコースや、学校講堂や体育館等、一般に吸音力不足の大空間で問題

吸音不足: 室内騒音レベルは、吸音力が少ないほど高 →

吸音力不足では残響過多 + 騒音レベル高 → 音環境劣化
近年、店舗等でも固い表面仕上げ多く吸音不足の室内空間多
BGMや空調機等の室内発生騒音による室内騒音レベル低減には適当な吸音処理必要

楽器
音発生源 + 振動を音に変える装置

Ex. 管楽器・弦楽器・打楽器 → 一定周波数音発生(共振系)

音発生 → 音: 空気振動すれば伝播 → 空気振動方法
  1. 急圧力変化: 空気温度が急激に上がり膨張するか空気圧縮等、急激に空気圧力が変化すると音発生
    Ex. 手拍子 → 手の間に挟まれた空気急圧縮 → 外へ吹き出し空気振動発生(手振動 ≠ 音)
    Ex. 雷鳴: 電流が急激に空気中を流れる → 周辺温度が急激上昇し空気膨張 = 音
  2. 振動物体: 板・膜等振動 → 周辺空気振動 = 音 (音発生に多用)
    Ex. 太鼓皮、スピーカ
  3. 連続的圧力変化: 鋭い縁に気流あたる → 渦生じ連続的圧力変化発生 → 装置等で気流の強さを変化 → 圧力連続変化 = 音
    Ex. 管楽器(リード機構)
音叉 tuning fork: 叩くと振動始めるが音聞こえない。振動した音叉を机に触れたり、耳に当てると、聞こえる

→ 原因: 細いため振動しても十分空気動かない(物体振動が音になる) = 大きさ(面積・断面積)必要

音楽の3要素
3要素が関係し音楽となる
  1. リズム(律動) rhythm: 音の長短や、強弱の組合せ、音の出るタイミング
    代表: ドラム・パーカッション → ベースやギターのカッティング等 = リズムセクション
  2. メロディ(旋律) melody: 音程の時間的な変化・組み合わせ – メロディ中にリズム要素含まれる
    人声やサックス・トランペット・フルート等、本来楽器は単音(モノフォニック)で演奏 = メロディ楽器と言える
  3. ハーモニー(和声・和弦・和音) harmony: 違う高さの2つ以上の音を同時に組み合わせできる音の重なり
    協和音(協和) consonance ↔ 不協和音 dissonance
    複数のメロディの重なりや、バッキングに代表される和音によるリズムの刻み等

電磁気学 (electromagnetics, or electromagnetism)


Def. 電磁場(電磁界) electromagnetic field: 電場 + 磁場 → 電磁場の性質を明らかにするのが電磁気学
field = スカラー場(等高線、等圧線、等温線で表現) + ベクトル場(力線)

電気力学 electrodynamics

場の概念 → 電気・磁気現象を説明 → 電場・磁場の性質を取り扱う物理分野

応用: 電気工学、電子工学(エレクトロニクス) electronics → 全電気・電子機器は電磁気の法則に従い動作

記号
E ≡ エネルギー
λ ≡ 波長 (m, μm, nm)
T ≡ 周期(繰り返し時間) (sec, s)
NA ≡ アボガドロ数

静電場 (static electric field)


= 静電界(工学)
静電気 static electrocity, electrostatic
= 2つの静電荷 static charge 間の静電気力 electrostatic force →
  1. 遠隔作用論 action at a distance: ある電荷は空間的に離れた他電荷に力を及ぼす(2電荷間空間は問わない)
  2. 近接作用論 action through medium: 電荷が空間に作る歪 → 空間的に離れた場所の電荷に力を及ぼす

点電荷 point charch (point source): 空間的広がり無視できる電荷分布
ボルタの法則 Volta's law: 同種類金属接触 contact → 電位差は間にどのような金属が挟まれても0

接触電位: 異なる金属を接触させた時に生じる金属間の電位差 → 白金に対する電位差で定義

Th. 電荷(電気量 quantity of electricity) (electric) chargeの4性質(電荷の法則 law of electric charge)
  1. 電荷 = 正負(+/-)の2種類
    → 陽子 proton: 正電荷 positive charge を持つ素粒子 ↔ 電子 electron 負電荷 negative charge 素粒子
  2. 同種電荷は互いに反発 = 斥力(反発力) repulsive force
  3. 異種電荷は互いに引き合う = 引力 attracton (静電気引力 electrostatic attraction)
  4. 電荷保存則(原理) law (or principle) of conseveration of (electric) charge: 電荷の総和は常に一定
    → 正電荷 + 負電荷 = 一定
静電気発生機構
原子 → 外側の電子を放しやすい物 / 他から電子を受け取りやすい物

(静電)誘導帯電 charging by (electric) induction = 2種類の物質を擦り合すと物質表面を介し電子のやりとり

電子を放す = 正電気 → 電子を受け取る = 負電気 (誘導電荷 induced charge)

電荷間力大きさ = 18 c (Newton力学完成当時)、万有引力同様、電気力も距離の2乗に反比例と予想
→ 実験装置精度低 = 実証できない → クーロン Charles Coulomb 始めて測定

静電気学基本法則 basic low of electrostatics

= 静電気に関するクーロンの法則 Coulomb's law of electrostatics
Th. 1. 帯電electrificationした2物体に働く力, F → 物体間距離rの2乗に逆比例 → F = k'/r2, (k': 比例定数)
Th. 2. 2つの点電荷q1, q2: 片方の電荷が2倍 → その間に働く力は2倍 → F = k''·q1q2 ( k'': 比例定数)

誘電定数 dielectric constant
誘電率(電媒定数) permittivity

Law クーロンの法則
F = k·(q1q2/r2)
F ≡ クーロン力 Coulomb force (電気力 electric force)

力単位 = N
距離単位 = m
電荷単位 = クーロン (coulomb, C) → 1 molの電子の電荷

k (constant) = 1/(4πε0) = 1/(107ε0μ0) = 10-7c02 = 9 × 109 [Nm2/C2]

c0: 真空vacuum中の光速度
ε0: 真空中の誘電率(= 8.85 × 10-12 C2/N·m, ≈ 9 × 10-12)
μ0: 透磁率

Q. 5 cmの間隔でそれぞれが1 μC (=10-6 C)の正電荷を帯びた2つの小さなガラス玉の間に働く電気力
A. F = 9 × 109 × N·m2/C2·(10-6 C)2/(5 × 10-2 m)2 = 3.6 N (斥力) = 0.37 kgf → 370 gの物体に働く重力と同じ
→ 電気力は重力の約1039倍の大きさ: 正負電荷がほぼ完全にバランス
→ 普段電磁気的力感じない

固体の形が変わらないのは正負の電荷が入り交じり堅く引っ張り合っているため

電気素量(素電荷) elementary (electric) charge, quantum of electricity ≡ 1陽子の電荷, e ≈ 1.60 × 10-19 C

→ 電子の電荷: -e ≈ -1.60 × 10-19 C

重ね合せの原理(線形) principle of superposition: 複数電荷の作用 = 個々の電荷からの作用の和

→ 非線形 = 原理不成立
Ex. 3電荷 q1, q2, q3

それぞれの電気力 F1, F2, F3F1 = F1→2 + F1→3

拡張: n電荷q1, q2, ···, qn, F1, F2, ···, FnF1 = Σi=1nF1→n

ファラデーの場 field

→ 他所にある電荷によって空間が緊張状態化 → 置いた電荷に力が及ぶ
= 電荷は空間を緊張させる性質 → 緊張が伝わり離れた所に力が及ぶ → 「場」の理論
Def. 場 field
≡ 特定量を対応させた空間

Ex. 部屋: 温度の場・気流の場 → 点で温度、気流の速さ・向き決定

場の概念は、クーロンの法則より多くの電気現象を説明でき本質的(電磁波は、場の考え抜きに説明できない)
Def. 電場(電界) electric field, E
E: 電荷等により作られる電気の場(ベクトル場) → E = –E0e

Def. 電場強度(電場の大きさ), E0: 1クーロンの電荷を空間の1点においたときに受ける力の大きさ
Def. 電場の向き = 力の働く向き → 単位ベクトル(e)方向

E = k·(Q/r2)

→ 電荷 q (電子e = –q > 0)の有無に関わらず電荷Qは空間のあらゆる場所に歪(電場)形成

電荷↑ → 電場↑ / 電荷から離れる → 電場↓

f = qE → ある位置にもう1つの電荷qがあると、それに力fが作用する

Def. 電場単位: 上式からC/m2 (= V/m)、下式からN/C (= V/m)が使われる

Ex. 電場の視覚化: 細糸を短く切り油中に浮かべる。帯電体charge bodyがあると、電場は糸両端に反対の電荷を誘導し、糸は電場方向に沿い互いに端と端を接し整列 (Cf. 磁石周辺に砂鉄を置き、縞模様を作る)

力線 line of force

ベクトル場を図式的に見やすく表す → 力線を描ける = 場の理解と物理現象把握に大切
力線はベクトル場内に仮想した曲線: 場のベクトルの関係は

ベクトル大きさ = (力)線密度linear density → (力)線がより集まる所のベクトルはより大きい

電場強度 (電場の強さ) electric field intensity (or strength) ≡ 電気力線密度

ある点での電場強度 electric field intensity at a point

ベクトル方向 = 力線に引いた接線の方向

力線の接線 = ベクトル向き: 場の1点を通る力線 = 1 → 力線交鎖しない(ベクトル0点 – 交わることあり)
Def. 電気力線 electric line of force: 電場を表す力線(電場の向きの線 electric field lines)
  1. F = qE → 電気力線は正電荷から出て負電荷に入る。途中で消えたり、生じたりしない
  2. Q(C)の電荷からはQ0本の電気力線が出ていく約束(図を書く時は然程気にしなくてよい)
  3. 力線は出来るだけ均等になる(力線が相互に反発しあっていると考えるとよい)
  4. 場の1点を通る力線は1本(でないと2方向に力が働く) (例外: 電場0点 = 力が働かず向き不定。書き方によっては力線交わる)
field
Ex. 1個の正電荷 1個の負電荷 同じ大きさの同符号の電荷

同じ大きさの反対符号の電荷(電気双極子)

電気双極子: 正負の電荷q, -qが極めて接近しているもの

d, 正負電荷間距離 →
Def. 電気双極子モーメント, p = qd (または-qからqの方向を向きにとるベクトル p)

ガウスの法則 Gauss' law
静電場基本法則の1つ: 場の考えに従いクーロンの法則書き換える
→ 電場を使いクーロンの法則を表した関係: E = Q/(4πεr2)

E: 球表面での電場
この表現にはクーロンの法則の試験電荷が無い(既に場の考え方が入る)

ガウスの法則導く(一般導出難しい): 半径rの球の中心に点電荷Qがある
Def. 電場強度: 球を貫き球の外へ出て行く電気力線本数

= 密度 × 面積 = 電場 × 面積 → E·4πr2 = Q/ε
→ (球表面での電場) × (球表面積) = (球中心の電荷)/(誘電率)

= (球の外へ出て行く電気力線本数)

→ 閉曲面全てで電荷は球の中心になくても成立: E·ds = ρdv

ds: 閉曲面微小部分面積
ρ: 曲面内部電荷密度
dv: 微小部分体積

≡ (電場の)ガウスの法則 Gauss' law

法則の示す物理的意味 →

(体積Sの表面から出ていく電場の和) = (S中の電荷の和)/(誘電率)
→ 電場の和 = 電気力線数 →
(体積Sの表面から外へ出る電気力線本数) = (S中の電荷の和)/(誘電率)

  1. 閉曲面を貫いて外へ出て行く電気力線の数で曲面内の電荷がどれ位かわかる
  2. 外へ出て行く力線を足し合わせると0
  3. 外へ出て行く力線を足し合わせるとプラス → 内部の電荷の和はプラス
field
ガウスの法則(別説明) = 電気力線の始まりと終わりは必ず電荷

積分: 任意の閉曲面も微小平面は平面と近似可能 → Σ
→ 閉曲面表面を微小部分(ds)分割。この部分を通り出る電気力線本数 = 電場(E) × 微小部分面積ds

field

ds, 電場に微小面積をかける
→ 球表面全部集めるとE·ds

E·ds = Q/ε → 電荷からの距離概念無い
→ 電荷があるとそ周りのあらゆる空間に電場が生じる表現
右辺を、電荷密度で考える。電荷の総量を求めるには、密度を閉曲面内部全体で足しあわせる
∴ (右辺) = (1/ερdv

ρ: 電荷密度(C/m3), dv: 面内微小体積

→ ガウスの法則から、無限大の2枚の平行な平板に電荷が一様分布(下図)時にできる電場の大きさを求める
field

対称性: 板は無限に広いから電場は曲がらない。板外側の電場は終点がないので板外側には電場はない
図のような閉曲面にガウスの法則を適応
ガウスの法則:

左辺
1, 2, 4 → E = 0 ∴ E·ds = 0
3 → E·ds = EdsE·ds = Eds = Exy
右辺
= 1/ε·ρdv = (ρ/ε)xyExy = (ρ/εxy

→ 電場はどこでもρ/ε
ガウスの法則だけで全電場決定はできないが、全ての場合にガウスの法則は成立

Def. 位置エネルギー, UP
≡ ポテンシャルエネルギー (静電ポテンシャルelectrostatic potential): 解放すると仕事をする
→ 正電荷を高電位の所で解放 → 低電位の方へ向かう運動 (Cf. 重力ポテンシャルエネルギー = 高さ)
Def. クーロンポテンシャル(位置エネルギー), U(r) = k(q1q2)/r
Def. 電位 electric potential, V: ある点で電位電荷あたり電気力による位置エネルギー → 電位差・電圧で計る量

V = (電気力) × (電気力に逆らって移動した距離)

電場どこでも同じ → 電場 E, 距離dlV = -Edl
様々な点を通り移動 → 区間dlを積分 ∴ V = –Edl

電場 = 電位の傾き → 電位の山の斜面の傾き →
電位の山: 頂上 = 正電荷 ↔ 谷底 = 負電荷

電位の原点は、普通は大地の電位か、無限に遠い所の電位を原点(0電位)にとる
決めた原点は途中で変えられない(地面標高原点を普通は海面高をゼロにとるのと同じ)

V = UP/Q

Q: 点電荷, UP: 位置エネルギー

Def. 電位差 (electric) potential difference (電圧voltage), 2点間電位差potential difference btween two points

2つの点電荷それぞれの電位 VP, VA

電位差, VPVA = (UPUA)/Q = Edl

Def. 単位: ボルト Volt, V (電池battery (cell)発明者ボルタの名) = J/C

→ 電圧計 voltmeter

Def. 電子ボルト(エレクトロンボルト) electron volt, eV: 電極間電圧1 V時に電子の得るエネルギー

1 eV ≈ 1.602 × 10-19 J (1 keV = 103 eV, 1 MeV = 106 eV)

Def. 電極 electrode: 電池・発電機等で電流が出入りする所。出る方が陽極、入る方が陰極

エミッタ(電子源) emitter: 電子顕微鏡やプラズマ発生器等の電子源 = 早い話が電極
探針(プローブ・測定用電極) probe
電圧分配器 voltage driver

Def. 等電位線 = 電位等高線 → 電場は斜面傾きを表し、斜面傾きが最大となる向きに向く

→ 電気力線と等電位線は直角に交わる
電位はピークを持つ山形: 斜面勾配 = 電場の大きさ

→ 電場: 電荷(頂上)から離れるにつれ小

field

物質中電場(マクロな電場)

これまで何もない空間を(暗黙)仮定 → 物質存在 → 電場はどうなる?
物質内部は+/-電荷で満たされる

1電荷に着目すると、その電荷の回りに多くの他電荷がある

電気的性質に基づく物質区分
物質の電気的性質を決めるのは、物質内部に自由に動ける電子の量
  1. 導電体(導体, 良導体) (electric) conductor: 電圧をかけた時に電流をよく流す物質 R = 10-8-10-5 Ω·m
    導体内で電子は原子核に束縛されるものと束縛されないものがあり、電荷は物質内部を自由に動き回れる
    導体性質決定要因

    a)導体中で電荷は自由に動き回れる
    b) 電荷は簡単に導体の外へは出られない

    → 超伝導体 superconductor → 超伝導 superconductivity: 電流を束縛しない(抵抗 = 0)
  2. 半導体 semiconductor: 電流を少し流す物質 - 電子工学理解に不可欠 R = 10-5-10-4Ω·m
    最外殻電子は緩く原子核に束縛され、きっかけで自由になる。物質内部に自由に動ける電荷が少しある

    Ex. シリコン + 不純物: シリコン: 4個の価電子 → 共有結合

    ホール効果 Hall effect (1879 Edwin Herber Hall EH (1855-1938, 米)発見): 半導体素子で応用

    電流の流れているものに対し電流に垂直に磁場 → 電流と磁場の両方に直交する方向に起電力発生

    ホール(正孔) hole: 電子が共有結合から抜け出した孔 → 自由電子・正孔両方で電気伝導 → 半導体

    N型半導体 n-type semiconductor (n, negative): 5個の価電子をもつ元素を不純物に用いる

    電圧をかけると自由電子が移動し電流発生(キャリアが負)

    P型半導体 p-type semiconductor (p, positive): 3個の価電子をもつ元素を不純物に用いる

    電圧をかけると正孔が移動し電流が流れる(キャリアが正)
    アクセプタ準位: 価電子帯の直ぐ上にある不純物のエネルギー準位

    N型ゲルマニウムN-type germanium, P型ゲルマニウムP-type germanium

    ダイオード diode (PNダイオードp-n diode): P型半導体・N型半導体を接合 = PN接合P-N junction

    → 電流を一方向のみに流す整流作用を持つ

    トランジスタ transistor: P型/N型半導体をNPNかPNPのサンドイッチ状に接合した半導体素子

    増幅作用やスイッチング作用を持つ → 整流器 rectifier、増幅器 amplifier

    半導体レーザー semiconductor laser
    整流子(コミュテータ) commutator

    直流発電機や直流モータの部分品で円筒形を縦に幾つかに割った(2極では半円筒が2つ合わさった)様な形。これにブラシ接触し、発電機では電機子のコイル内で整流作用をし、電動機では電動子のコイルに流れる電流の向きをかえる電動子を整流回転させる働きをする

    接合型検出器(接合検知器) junction detector: 半導体検出器の一種
  3. 誘電体 dielectric material (絶縁体 insulator, 不導体 nonconductor): 電流殆ど流さない R = 10-4-1016 Ω·m
    = 電子は原子核に強く束縛され、物質内部に自由に動ける電荷は殆どない – 絶縁insulation
    実際の物質は導体と誘電体の中間の性質を示す
分極電荷 polarization charge (polarized charge)

十分な強度の電界 → 強誘電体の両端面に現れる電荷

参考: 生体電気特性

誘電体に近い組織: 皮膚角質、脂肪、骨 ↔ 導体に近い組織: 筋肉、皮膚、内蔵、血液
細胞膜・体液(細胞外液)・細胞内液 → 電解質 ion 多く含む ≈ 導体

静電誘導 electrostatic induction: 導体中電荷 → [自由運動 + 同符号反発 = 分布型決定] + 角に集まる性質 field

外部から導体に電荷を近づける(外部から電場をかける) → 導体中電子動き、電子が集る所は負、電子がない所は(原子核があり)正に帯電
電荷が近づくと導体端は正負の電荷バランスが崩れ帯電
応用: 避雷針 lightning rod (conductor)

(静電)遮断 (electric) shield, shielding: 導体中に空洞存在

→ 空洞中は外部影響を全く受けない
→ 外界の影響を受けたくない時は導体で囲う(導体は隙間があってはならない)
中空導体: 空洞の周りは帯電しない

→ 内部に電場できない = (b)不成立

空洞周り

正電荷は右向きの力を受ける
負電荷は左向きの力を受ける
→ 移動し打ち消しあう

→ 空洞に切目あると電極はそれを越え動けず空洞中に電場形成(c)

field field field

検電器 electroscope Ex. 箔検電器 leaf electrscope → 静電誘導利用

Def. 誘電分極(電気分極) dielectric (induced, charge) polarization: 誘電体分子中で電子は分子から出られないが、電場中では電子はその影響を受け居場所がやや偏る → 分子中で正電荷・負電荷を帯びた部分できる

微視的 Ex. 水分子の様に正負の電荷が偏っている(分極している)分子がある

polar いずれも原子や分子は若干、正と負に偏った部分できる polar
全体を眺めると、左にある正電荷が作る電場により分極の向きが揃う polar 負電荷は左に偏った分布になる
polar 正電荷は右に偏った分布になる
polar
全体では、物質内部の電荷は打ち消しあい、端にだけ正負のバランスが崩れた領域が生じる
その結果、誘電体内部では:

polar 端に電荷がある
↓ 外部の電場を弱め向きに内部に電場が生じる
↓ 合成すると誘電体中の電場は外部の電場より小さくなる
↓ 電気力線の数は少ない

polar
誘電体の外部では:
polar 電気力は、静電かに始まり、負電荷で終わる
→ 外部の電気力線は誘電体に引き寄せられる
→ 電気力線は誘電体をとおりたがる
誘電分極の大きさは物質によって違う → 誘電率
polar polar
分極分子(eg, H2O)と非分極分子(eg, CO2)がある
分子構造違う → 誘電分極の大きさ異なる → 誘電分極の違いを比誘電率で表す
Def. 比誘電率 dielectric constant, relative permitivity: 真空中を1 → 電気力線がどれだけ減るかの逆数 (物質固有値)

E0 = εrE → (真空時の電場) = (比誘電率) × (物質中の電場), εr > 1

表. 物質の比誘電率(εr)

物質________________比誘電率
空気 air (20°C, 1 atm)__1.000536
水 water______________≈ 80
石英ガラス____________3.5-4.0
ポリエチレン___________2.2-2.4
ポリスチレン polystyrene_3
石油_________________≈ 2
チタン酸バリウム_______≈ 5000

圧電気 (ピエゾ電気) piezoelectricity →

圧電効果 piezoelectric effect: 比誘電率が高い物質に強い電場を加えると電場の向きに伸縮する
→ 自動点火装置

電束 electric flux (電束密度electric flux density): 物質の境目では電気力線はとぎれる(物質があると電気力線は描きにくくなる) → そのような不都合のない力線のこと

D = ε0εrE = εE

D (電束), ε0 (真空中の誘電率), εr (比誘電率), ε (誘電率) = ε0εr
電束は物質の境目でも連続(→ 誘電体があると描きやすい)

キャパシタ capacitor

= コンデンサ (蓄電器) condenser
平行板コンデンサ parallel-plate capacitaor: 導体板を向い合わせ、その間の空間に電場を閉じこめた電気素子
Def. 放電 (electric) discharge: 放電電流: 電位差 > 許容量 → 絶縁体が絶縁性失う → 電極間に流れる電流
→ 絶縁体が気体(気体放電)の時を問題にすること多(放電機構は固体・液体では未詳な点多)
Exp. 気体中に正負両電極を置く → その間の電圧を徐々に↑
  1. 暗電流(暗流) dark current発生: 宇宙線等の電離作用で生じた少数電子・イオンによる微弱電流
  2. 電子なだれ electron avalanche発生: 電子の衝突による気体原子の雪崩的な電離
    初め存在した電子は電場に加速され、気体分子に衝突し気体原子の束縛電子を叩き出す
    → 次々に繰り返され電子数はねずみ算的増加
    電流急激増大 → 発生電子は陽極の吸収のみ → 外から電子を補給しなければ電流止まる
  3. 自続放電発生: いつまでも後続の電子なだれが続く状態
    2次電子放出 secondary (electron) emmision: 電離により生じた陽イオンも加速され陰極に達するようになり、陰極から多数の新しい電子が叩き出された電子
    → 2次電子により電子なだれが次々に発生し電流が更に増し自続放電状態となる
火花放電: 暗電流 → 自続放電までの不連続的過渡的現象の1つ

→ 通常、気圧が低くない時
ギャップ全体にわたって起こる Ex. 雷
コロナ放電: 電場不均一 → 火花放電の助段階として起こる → 真空中

針先電極等、電場が局部的に高い部分での放電発光現象で、電極のギャップの局部に限られる
沿面放電: 電極間に絶縁物があり、その表面に沿い樹枝状のコロナ放電が生じた場合

火花放電に続く自続放電
  1. グロー放電(真空放電): 気体封入ガラス管に正負2電極封じ込み高電圧加え、徐々に管内気圧低下 →
    火花放電 → 電圧下降後、ほぼ一定電圧で電流増加領域存在 = 領域管内の大部分が美しく光る
    管内気圧や、気体種類により放電の模様・色変化
    応用 放電管(ネオンサイン・蛍光灯)
    19c後半, 研究多 → 陰極線 positive rays、X線、陽極線anode ray等発見 = 原子物理学誕生の契磯
  2. ア-ク放電arc discharge: 放電がさらに進んだ気体放電の最終段階
    電極材量の一部が蒸発し気体となり、光が弧状に輝くようになり、大電流流れる
    陰極は陽イオンの衝突により高温となり、熱電子が盛んに放出され、低電圧(< 100V)でも放電持続
    応用 金属溶接・溶解、放電灯(アーク灯)、放電加工(硬材料の高精度の成形・加工)
高周渡放電(無電極放電): 正負両電極間に高周波の電圧加えると、気体中の陽イオンや電子が電極に達する前に電場反転し、陽イオン・電子は、電極間の空間を往復 → 電子の電離作用だけで放電持続

= 陽イオンの衝突による電極からの2次電子放出を必嬰としない

レ-ザ―放電: 大出力パルス状レーザー光を気体中でレンズ集光

→ レーザー光電場で電離作用 = 放電

→ 絶縁破壊: 放電電流が流れること Ex. 純水、多くの樹脂(プラスチック)、油、セラミック

Cf. 電解コンデンサーelectrolitec capacitor

Def. 静電容量(電気容量) capacitance (electrostatic capacity), C: 同電圧時に電荷を貯める能力の大小
capacitor 破線で囲まれた閉曲面でガウスの法則(E·ds = Q/ε)適用

Q: 閉曲面内部の電荷

左辺 = E·ds = ES

E: 極板間の電場の大きさ
S: 極板面積(極板端電場集中効果無視)

ES = Q/ε
電場-電圧関係: V = –E·dl (d, 極板間隔)
V = -0d(Q/εS)dl = Q/(εsd → 極板に蓄えられる電荷はQ = ε·(S/dV

反対側極板に符号が逆で大きさの等しい電荷を蓄える

→ 極板間の電圧と極板に蓄える電荷は比例(比例定数, C)
Def. 静電容量(単に容量), C → 単位 ファラッドfarad, F = C/V

μF (マイクロファラッド) = 10-6 F, pF (ピコファラッド) = 10-12 F

Q = CV → (蓄えられる電荷) = (静電容量) × (かけた電圧)
極板が平行平板 → C = ε·(S/d) = A/4πkd = ε0A/d

ε: 極板の誘電率
ε0: 真空の誘電率
A: 極板面積 (m2)
d: 極板間距離 (m)

1) 近いとより貯まる(d: 大, C: 小)
2) 面積が大きいと多くたまる(S: , C: 大)
3) 誘電率の大きい物質は電荷がたまるのを助ける(ε: 大, C: 大)
capacitor Q 1辺の長さが5 cmの正方形の2枚の金属板を1 mm隔てて向かい合わせた平行板キャパシタの電気容量
A C = A/4πkd = {8.85 × 10-12 (F/m) × (0.05 m)2}/(10-3 m) = 2.2 × 10-11 F
キャパシタの接続: 直列と並列
並列接続 parallel connection (in parallel): キャパシタ静電容量 ∝ 面積 → 面積大きくなり容量も大きくなる

C = ε·S/d = ε·(S1 + S2)/d = ε·S1/d + ε·S2/d = C1 + C2
capacitor

直列接続 series connection (in series): 極板間距離が長くなったのと同じだから容量小さくなる

C = ε·S/d = ε·S/(d1 + d2) = 1/(d1/εS + d2S) = 1/(1/C1 + 1/C2)
capacitor

capacitor Q 図: 3つのキャパシタ C1 = 10 μF, C2 = 20 μF, C3 = 30 μF → 合成容量
A C12 [並列] = C1 + C2 = 10 + 20 = 30, C123 [直列] = 1/C12 + 1/C3 = 1/15

∴ 合成容量は15 μF

電場エネルギー

俗, 電気エネルギー electric energy
電荷Qを蓄えるために必要なエネルギー → キャパシタの微小区間での蓄積を積分し解く
電荷dqを移動させるのに必要なエネルギー, dw = dE·dq

E = V/d = q/(Cd) ∴ dw = q/C·dq

移動させた電荷の総和, w = 0Qq/Cdq = 1/2·Q2/C = 1/2·QV = 1/2·CV2
[別解] 電場に着目 dE = dV/d = dq/dC = dq/εSdq = εSdE

これを代入: dW = dEεSdew = 0ndEεSdE = εSd·E2/2 = 1/2·εSdE2

→ キャパシタにはエネルギーが極板間の空間Sdに電場Eとして蓄えられることを表す

電流 (electric) current


定常電流 = 電荷の流れ (厳密には磁場を生じさせるものは全て電流)

Ex 電解質溶液中の電荷の流れ

電流 current: アンペア ampere (A), I

1秒間にある面を通り抜ける電荷量 [+ → -]
正極anode, positive electrode (positive terminal) ↔
負極cathode, negative electrode (negative terminal)

電流計 ammeter (ミリアンペア計 milliammeter)
→ 電流感度 current sensitivity
→ 電圧感度 voltage sensitivity

Def. 電流1アンペア, A ≡ 1秒間に1Cの電荷が通過 (1 C/sec) current

電線中を電流が流れるイメージ: 電子が走り抜けるのではなく、玉突き状に一番端が他端の1個を押し出す

検流計galvanometer: 小さな電流を測定できる電流計

ドリフト速度 v: 導線両端に電位差がない状態での電子の動き
→ 平均106 m/sで正イオン間を乱雑に運動 → 抵抗に関連
Ex. 断面積 2 mm2銅導線に1A電流 → v = 3 × 10-5 m/s ≈ 1/100 cm/s

豆電球にスイッチswitchを入れると直ぐ点灯 → フィラメント中に電場発生

フィラメント中の自由電子が電気力で動いた = 負極を出た電子によるものではない

電場は(ほぼ)光の速度で豆電球まで伝わり、フィラメント中の自由電子を動かす

エジソン効果 Edison effect: 電球の真空度計測に電球内に電極を入れた →

電極に正電圧をかけるとフィラメント間を真空中だが電流が流れる効果

Def. 起電力 electromotive force (electron motive force), EMF, emf

= 電位差を一定に保ち続ける力
自己誘導起電力 self-induced emf: 内部に誘導される起電力 →
電圧変化を妨げる向きに発生 = 逆起電力 counter-electromotive force, back emf
Ex. 電源 (electric) power: 起電力発生装置 → 電圧 ≡ 電源の起電力の大きさ(s.s.)

EMF = ESds (単位Volt, V)

ds: 回路の微量要素s、E: 電場Eの回路方向の成分

半電池のEMF
current

Zn|Zn++ (1 mol)|Cu++ (1 mol)|Cu
E = E(right) - E(left)
[H+] = 1 × 10-7 M: pH = 7.0 → -0.42 volt(V)

Eh = E0' + RT/nF·ln[Oxidant]/[Reductant]

E0': 標準酸化還元電位(pH 7.0, 25°C, 1.0M)
R: ガス定数 8.314 (Joule/degree mol)
T: 絶対温度
F: ファラデー定数 964.06 (Joule/Volt)
n: 電子授受数

E0' 大きな酸化型 → E0' 小さな酸化型を酸化

E0'の大きさを比べればどちらが酸化型か還元型かが分かる
Eh1 = E0'1 + RT/nF·ln[Oxi1]/[Red1]
Eh2 = E0'2 + RT/nF·ln[Oxi2]/[Red2]

  1. Eh1 > Eh2: Eh1 = Eh2になるまでOxi1が還元されRed2が酸化される
  2. Eh1 < Eh2: Eh1 = Eh2になるまでOxi2が還元されRed1が酸化される
  3. Eh1 = Eh2:
    E0'1 + RT/nF·ln[Oxi1]/[Red1] = E0'2 + RT/nF·ln[Oxi2]/[Red2]

ΔE0' = E0'1 + E0'2 = RT/nF·ln([Oxi2][Red2]/[Oxi1][Red1]) = RT/nF·lnK
ΔG0' = -RT·lnKnFΔE0' = RT·lnK

∴ ΔG0' = -nFΔE0'F = 23062 cal

If ΔE0': pH 7.0, 25°C, 1.0 M → H2O ⇔ 1/2O2 + 2H+ +2e-
NADH(E0' = -0.32V) → [e-] → O2 (E0' = +0.82V)
ΔG0' = 2 × 23062 × [0.82 - (-0.32)] = 52581.4 cal ≈ 52.6 kcal
このときの標準エネルギー変化 → ATP形成(ATP formation)
ADP + Pi → ATP + H2O ΔG0' = 7.3 kcal/mol

抵抗 resistance, R

↔ 電気伝導 electrical conduction
抵抗器(抵抗) resistors: 2点間に電位差V, 導線

高電位 → [電位移動] → 低電位 → 電流発生

電圧降下 voltage drop: 電気抵抗を持つ物質内部を電流Iが流れる →

流れる向きに電位が低くなる (= RI)
導線長 l, 断面積 SR = ρ·l/S = l/(σS)
物質によって決まる定数:

導電率(電気伝導度) (specific) electric conductivity, σ
(電気)抵抗率resistivity, ρ: 導線抵抗は長さに比例/断面積に反比例

current

R, L (length), A (area), T = constant (温度一定) →

R = ρ·(L/A) → ρ ≡ 電気抵抗率 (Ωm)

t0ρ0, tρ, ρ = ρ0(1 + a0(tt0)) → a0 ≡ (電気抵抗率の)温度係数
距離(l)が長いほど、断面積(S)が小さいほど抵抗Rは大きくなる

温度↑ → 金属イオン熱振動↑ → イオン衝突↑ → 電気抵抗率↑

t0 (°C) = 基準温度, ρt0 = t0での電気抵抗率
ρ = rt0[1 + αt0(tt0)]
Def. αt0 ≡ (t0°Cでの電気抵抗率の)温度係数

温度↓: 理論上は絶対0度(0 K)で抵抗0 →

超伝導現象: 0 Kより高い温度で抵抗が0となる現象 Ex. 水銀
ジョセフソン効果 Josephson effect: 超伝導金属間におけるトンネル効果tunnel effectの1つ

Ex. 極薄絶縁体(≈ 2 nm)層を挟み弱く結合した2つの超伝導体間

→ 超電導電子対トンネル効果 → 絶縁層通し電流流れる

→ 直流ジョセフソン効果/交流ジョセフソン効果
応用半導体素子 = ジョセフソン素子

合成抵抗 effective resistance (combined resistance)

直列: 距離長くなる → R = R1 + ··· + Rn
並列: 断面積大きくなる → 1/R = 1/R1 + ··· + 1/Rn

R = (R1 ··· Rn)/(R1 + ··· Rn)

current 直列 current 並列

オームの法則 Ohm's law

電流は電圧に比例し抵抗に反比例 (Ohm, Georg Simon (1787-1854), 1827発見, 独)

Law (電流小・電圧低時の近似式): 電圧 V = 抵抗 R × 電流II = V/R, R = V/I

単位: (電気)抵抗 electric resistance → オーム ohm, Ω = [V]/[A]

ミクロなオームの法則: 抵抗を持つ物質に電圧をかける → 物質内に電場生じ電子は加速される

↔ 物質中の多くの原子核とり電子はやがて衝突し減速されエネルギー失う
→ これを繰り返しつつ電子は物質中を流れる
物質中を流れる電子量を統計的に見ると、その量は電子を加速する力(= 電場)に比例

質量電荷比 mass-to-charge ratio: 荷電粒子の質量と電荷の比

比電荷 specific charge (of electron): 荷電粒子の電荷eと質量mの比

= e/m
電磁場内での荷電粒子の運動はemに対し常にe/mの形で関係

加速電圧 acceleration voltage: 一定エネルギー(電圧)で加速(電圧)された同質量電荷比のイオンは、一様磁場中通過時、方向に多少開きがあっても同一点に収束できる = 方向収束 direction focusing

微小領域のオームの法則
V = RI, R = l/(σS) → I/S = σ·V/lV/lは電位の傾きを表す = 電場そのもの

R = ρ·(l/S) = l/(σS): 単位面積当たりの電流 ≡ 電流密度
J = σE → (電流密度) = (導電率) × (電場)
R = σ·1/(S1 + S2) = 1/(S1/ρl + S2/ρl) = 1/(1/R1 + 1/R2), or

R = ρ·(l1 + l2)/S = ρ·l1/S + ρ·l2/S = R1 + R2

回路 (circuit)

電流の流れる通り路
素子 element
電気(機械)回路中で、自身の機能が全体の機能に本質的に重要な意味を持つ個々の構成要素
  1. 能動素子: 真空管やトランジスタのようにエネルギーを発生し変換するもの
  2. 受動素子: 抵抗・コイル・コンデンサー等
回路素子 circuit element: 電源 + 変換器・抵抗器(抵抗, モーター等)
→ テスタ(回路計) circuit tester

Ex. 電源、キャパシタ、コイル、ダイオード、トランジスタ、ブレーカ(電流遮断器) circuit breaker等
端子 terminal: 電線を接続するための電子部品
電気子 armature: 電動機や発電機で電気エネルギーと運動エネルギーの変換を行う巻線をもつ装置。直巻電動機のように回転する電機子は回転子ともいう。誘導電動機では固定子が電機子となる

円電流 circular current: 軌跡が円を描く電流 Ex. コイル(円形の導線)

電子素子 electron device: 半導体等の材料中での電子の振る舞いを利用した素子

電子的情報の記憶情報処理等だけでなく、ダイオードやレーザー等のように電気を光信号に換える素子や、液晶等のように画像を表示する素子、微小な加速度や温度変化を検知するものなど、様々な機能

負荷 load: 電気エネルギー → 光、熱、音、化学エネルギー、仕事等に変換
負荷容量: 回路等にかかる最大電気量(限界値)
回路図記号
電子回路を書き表すために使う図: 各部品 = 特定記号 → 配線 = 線でつなぐこと
実体配線図: 部品の絵が直接書いてある図 → 面倒 + 部品が増えると煩雑 + 個人差 → 回路図
直流電圧源 circuit (Ex. 電池)

電圧は傍に書く。2個の長方形の細長い方が+(高電位方) (図中+-記号は実際不要)。電池記号だと記号1個で1.5[V]という使い方があるが、一般には1個で任意の電圧に使う

交流電圧源 circuit

直流含め、任意の電圧源(s.s.)(直流は時間で一定という特殊なもの)。記号対称なため、一般に下側端子を基準に上端子が変化すると考える(図中0, E記号は実際不要。この記号は横向きに書くこと稀)

固定抵抗 circuit

近年規格は細長方形記号だが、ジグザグ記号(端子線に対称にそれぞれ3山)も通用する。可変抵抗、半固定抵抗抵抗値が変わるもある

コンデンサ condensor (キャパシタ) circuit

電解コンデンサでその間に電解液が入るものは斜線入記号、そうでなければ斜線なし記号使用。電解系コンデンサelectolysis condensorは一般に極性があり、+-を明記(逆接すると破裂したりし危険)

グランド(基準電位) circuit

電圧基準点を示す。この記号がつながる線が「この点の電圧は」と言う基準電位となる。T字に斜線記号を使うが▽に電位0記号が多くなる

配線接続 circuit

回路図では部品と部品は原則として縦横の線でつなぐ。ただ線が交差した場合には非接続、そこに黒丸がつく場合は接続を意味する。T字の場所は接続と断定できるが、省略せず黒丸をつける

配線非接続 circuit

黒丸がない線の交差は自動的に非接続。線が飛び越えた書き方(右)もあるが必要ない

論理回路 (logic circui)・特殊回路

circuit
___NOT_____AND_____OR______NAND_____NOR_____XOR

ポテンショメーター potentiometer

(s.s.) 回転角・移動量を電圧変換する機器・素子(s.s.)→
(s.l.) 半固定抵抗器

真空管 vacuum tube (Am), radio valve (En)

真空ガラス管中に2以上の電極を封入。整流・検波・増幅・発振等の働き。ラジオ・テレビ等に利用
プレートplate = 真空管の陽極
3極管(3極真空管) triode

直列回路 series circuit ↔ 並列回路 parallel circuit
circuit Q. 端子A, Cを10 Vの電源に接続
  1. AC間の合成抵抗RAC
  2. AB間に流れる電流Iと点A, B間の電位差VAB
  3. 2.0 Ωの抵抗に流れる電流I1および3.0Ωを流れる電流I2
A.
  1. 1/RBC = 1/2.0 + 1/3.0 ∴ RBC = 1.2Ω, RAC = RAB + RBC = 5.2Ω
  2. I = VAC/RAC = 10/5 = 2.0A → VAB = 3.8·2.0 = 7.6V
  3. VBC = 10.0 – 7.6 = 2.4V → I1 = 2.4/2.0 = 1.2A, I2 = 2.4/3.0 = 0.8 A
ショート回路(短絡) short circuit: 電源(乾電池等)の+極と-極間に抵抗を挟まず、直接導線等で結ぶ回路

→ 危険: 回路抵抗小 = 高電流 → 導線や電源が発熱 (火傷等)

ヒューズ fuse: 使用中機器に過電流又は短絡電流発生 → ヒューズ可溶体が溶断又は遮断し機器保護

最も簡単で安価 = 広く利用

遅延回路 delay circuit: 入力電気信号を一定時間遅らせ出力する回路

Ex. エコーのつくカラオケ装置

カーチョフ(キルヒホッフ)の法則 Kirchhoff's laws
複雑な回路の電流を求めるときに良く利用される

circuit
I1 + I2 = I3I1 + I2I3 = 0

カーチョフの第1法則 first law: pΣIin = ΣIout ≡ 電荷の保存則
閉回路 closed circuit : f → a → b → c → d → e → f

(VaVf) + (VbVa) +(VcVb) + (VdVc) +(VfVd) = 0

↔ 開回路 open circuit
カーチョフの第2法則 second law: 閉回路 → ΣV = 0
Def. 電位上昇 = 正(+), 電位降下 = 負(-)
Ex. V1R1I1 + R2I2V2 = 0 → V1V2 = R1I1R2I2

第2法則 fabef: V1 = (R1I1 + R3I3), dcbed: V2 = R2I2 + R3I3
第1法則 I1 + I2 = I3I3を消去 →

V1 = (R1 + R3)I1 + R3I2, V2 = R3I1 + (R2 + R3)I2

これを解きI1, I2を求める
I1 = {(R2 + R3)V1R3V2}/(R1R2 + R2R3 + R3R1),
__I2 = {-R3V1 + (R1 + R3)V2}/(R1R2 + R2R3 + R3R1)
I3 = I1 + I2に代入: I3 = (R2V1 + R1V2)/(R1R2 + R2R3 + R3R1)

ホイートストンブリッジ Wheatstone bridge: 並列・直列の概念では扱えない circuit

G: 検流計 → 値0となるときがブリッジの平衡 equilibrium
平衡条件: R1R4 = R2R3

携帯電流(運搬電流, 対電流) convection current: 物質に付着した電荷が物質移動で運ばれ発生する電流

↔ 伝導電流: 電子が担う

電力 electric power, electricity

≡ (電源・電流の)仕事率 = 単位時間あたりになす仕事の大きさ
直流
Ex. 電池: 正電荷Qを負極から電位がVボルト高い正極に移動させる時に電源がする仕事 = VQ

時間Δtに回路にIアンペアの電流が流れる →
ΔQ = IΔt → ΔW = VΔQ = VIΔt

Def. 電源(電池)の仕事率, P = ΔWT = VI [単位] ワット(Wattに因む), W = J/s = V·A
電力量
≡ 電流のする仕事 [通常単位] kWh (1キロワット時 = 1000 Wh) = 1 kWの電力が1時間にする仕事

Ex. 家庭用40W電球の抵抗
電球に流れる電流I, = P/V = 40W/100V = 0.4A

→ 電球の抵抗R, = V/I = 100V/0.4A = 250Ω
この抵抗値は電球点灯時の高温での値 → 室温での抵抗はより小さい

Def. 消費電力: 1秒間に消費される電気エネルギー
Def. 消費電力量: 消費電力 × 時間

Ex. 消費電力が1kWの電気器具を一時間使用 → 1 kWh = 1000 W·3600 sec = 3.6 × 106 J

静電場の応用

コピー機: 静電気を紙に与え帯電した部分にトナーが吸着される(ゼログラフィーxerography)
X線発生器: 陰極からの放出電子は極板間にかけられた大電圧が作る電場の力を受け加速される。陽極に衝突した時に、その運動エネルギーは殆ど熱に変わるが一部はX線(X rays, roentogen rays)として放出
心電計 electrocardiogram

神経細胞: 外側正、内側負に帯電 → 興奮時: 電位が逆転し、それが周辺の神経細胞に伝わる
circuit
神経細胞内側電位を測定すると普段は負電位で興奮伝達時のみ正(斜線部は筋肉興奮部分 = 負に帯電)

磁場 (magnetic field)


= 磁界 (工学)
1820 Oersted, Hans Christian (1777-1851), デンマーク
magnetic

電磁気学先駆者 (磁場強度単位Oeは彼の名)

磁気誘導 magnetic induction: 導線の傍に磁石magnetをおき電流を流す → 磁石が導線と直角方向を向く

誘導磁荷 induced magnetism = 電流の磁気作用発見

磁気に関するクーロンの法則 Coulomb's law of magnetism
電流間に働く力 → それぞれの電流の強さの積に比例
+ その間の距離に反比例
F: 直線電流 linear currentのl mあたりに作用する力の大きさ →

F = k·(I1I2/r), k: constant

Def. 1 A(アンペア) ≡ 等しい強さの2本の直線状平行電流を1 m離したとき、それらの直線電流の1 mあたりに作用する力の大きさが2 × 107 N/mの時の電流の強さ
Def. 磁場 magnetic field, H
磁気等により作られる磁気の場(電流の周りに生じ他の電流に力を及ぼす場)

H = I1B, B = k·I2/r → 電流I1はその周りの空間に磁場Bを作る → 電流I2を持ってくると、それに力が働く

Def. 磁束密度(磁場) magnetic flux density, B

磁束flux (magnetic flux) → 磁束線 magnetic flux lines (line of flux) [磁場の向きの線 magnetic field lines]
Def. 単位: テスラ(tesla, T), 1 T ≡ 1N/A (1 ガウス = 10-4 T)

Ex. 磁気治療器 80 mT = 0.08 T (1000 mT = 1 T)

磁束計 flux meter: 磁束密度測定装置 → 磁化の測定にも利用

磁場が電荷に及ぼす力 = 磁場が電流に力を及ぼす場 → 動く電荷に力が及ぶ

電流を電荷の動きで表す: 導線に単位長さあたりqの電荷があり速さvで流れる → 電流, I = qv
f = IBf = qv × B

Def. ローレンツ力 Lorenz force: 電荷が磁場中で運動時、この関係に従い運動方向に垂直な向きに受ける力

→ 電荷は電場と磁場の両方から力を受ける → f = qE + qv × B
電荷には止まっていても働く力(電場)と、動くとその速度に比例して運動の向きに直角に働く力(磁場)がある
≡ 動いている電荷が作る場が磁場 → 電流により磁場が作られる

magnet 電荷の運動: 電荷が電磁場中で運動

→ 電場・磁場から力を受け運動方向変わる

Rule. 右ネジの規則 right-handed screw rule

磁場の向き → 電流の流れる向きに進む右ネジの回る向き

magnet Law (静磁場基本法則): アンペールの法則(ビオ-サバールの法則)

電流に働く力から、電流と磁場の関係を明らかにする

  1. 磁場の大きさは電流に比例 → B = kI
  2. 磁場の大きさは電流からの距離に反比例 → B = k'·1/r

B = k''·I/2πr ∴ 2πB = k''I
[→ (一周回った時の距離) × (磁場の強さ) = (比例定数) × (中心の電流)] 理論的に厳密に導き出すと難しい(省略): あらゆる形で成り立つ表現に拡張 → cB·dl = μI

一つの閉じた経路を考える
経路に沿って磁場の接線成分を足し合わせる
=
経路を貫いて流れる電流の大きさ

c: 積分経路が閉じている
dl: 積分経路の接線方向を向いた微小区間の長さをもつベクトル
μ: 比例定数(透磁率) → 比例定数が1になる磁場の単位 H (A/m)もよく使われる
単位磁極 unit magnetic pole ≡ m = 1 (Wb)

cH·dl = I [HBを使い分ける時: H ≡ 磁場, B ≡ 磁束密度]
両者の関係はB = μHとなり、電場Eと電束密度Dに相当する

→ 電流の周りに円を描くよう磁場が出来る時、必ずアンペールの法則成立
magnet Ex. 1: 電流からの距離rの円を経路にする (Ex. 2ではr = 2r)

円周上ではどこでも磁場Bは一定。向きは接線方向 → B·dl = BdlcB·dl = 2πrB = μI

Ex. 2: 電流からの距離2rの円を経路にする

距離2倍 → 磁場の大きさ = 1/2 ∴ B' = B/2
円周上で磁場は一定 ∴ Bdl = (B/2)·dl
cBdl = 4πr(B/2) = μI → (1)と同

magnet Ex. 3: 経路が電流を囲んでいない時

経路2, 4は磁場の接線成分がないのでB·dl = 0
経路1ではB·dl = Bdl
経路3ではB·dl = –(B/2)·dl
cB·dl = B·πr/2 – B/2·πr = 0 → 経路を貫いて電流は流れない

磁場のガウスの法則
↔ 電場のガウスの法則: 電気力線の始点・終点は必ず電荷
「磁力線 magnetic lines of force (line of magnetic force) に始まりと終わりはなく必ず閉ループ(閉曲線)になる」
電場との相違点: 電荷相当の磁荷 magnetic charge は存在しない

→ 磁荷の存在は理論的に許される(磁気量 magnetic charge)が存在未確認
磁極の法則 law of magnetic poles
→ 永久磁石を無限に切り刻んでも必ず磁極 magnetic pole (N極 north pole、S極 south pole)を持つと考える

磁気単極子(モノポール) magnetic monopole: 単一の磁荷のみを持つもの (未発見)

magnet → ガウスの法則の右辺は常に0
磁場のガウスの法則 Gauss' law: B·ds = 0, ds: 閉曲面の微小部分面積
法則の物理的意味: (ある体積Sの表面から出る磁場の和) = 0

→ 磁場を足しあわせる = 磁力線数: (S表面から外へでる磁力線本数) = 0

→ あらゆる閉曲面で入った磁力線は必ず出る ≡ 磁力線に始点・終点なく必ず閉じる
閉曲面の選び方によらず入る磁力線と出る磁力線の数は等しい

永久磁石も内部で磁力線はつながる

磁気現象: (アンペールの法則 + 磁場のガウス)の法則で説明可

働く力はローレンツ力で説明可

物質中の磁場

簡単な原子モデルでは、原子核の周りを電子が回る
電子が作る小電流ループは非常に小さい磁石と見なせる(分子磁石)。物質磁性(磁気) magnetismは巨視的
大きさで分子磁石がどの程度見えるか(分子磁石が同じ向きをむき揃うか、好き勝手な向きをむくか)で決まる
電磁石 electromagnet
magnet コイル coil 鉄心に導線を巻いたもの(円状(円形)コイル circular coil)
電流により磁石の向きが変わる
→ 電磁石に鉄心coreを入れると力が強くなる: 鉄心を入れると電流は増えてないのに磁束が増える
→ 鉄心中: コイルの作る磁場によって分子磁石の向きが揃う

永久磁石内部では分子磁石の向きが揃っている
→ 隣り合う2つの分子磁石による電流は打ち消しあう
→ 一番外側の電流だけが残る鉄心

→ その電流はコイルによる磁場を強める向きに磁場を発生させる (永久磁石完成)

誘導磁化 induced magnetization (magnetization by induction)

物質により磁場が変化することを表す方法 →

cB·dl = μI = μ0(I + Im) = μ0μrI = μ0(1 + χ)I

Def. μ: 透磁率(magnetic) permeability

μ0: 真空中透磁率
μr: 比透磁率 = 物質のない時からの変化率
μ = μ0μr → 誘電体同様、磁力線は透磁率の高いところに引き寄せられる

Def. χ: 磁化率(帯磁率) magnetization rate
電場における誘電率と異なる点
1) 比透磁率は1より大とは限らない

常磁性体・反磁性体は必要のない限りμr = 1として扱えばよい
磁性体 magnetic material (形容詞) 例 (比透磁率)

  • (強)磁性体 ferromagnet (強磁性 ferromagnetism) 鉄: 500-5000
  • 常磁性体 (常磁性 paramagnetism) アルミニウム: 1.0002
  • 反磁性体 (反磁性 diamagnetism) 銅: 0.99999
2) 磁場が無くなってもImが無くなるとは限らない

Ex. 鉄をずっと磁石につけておくと磁石になる
永久磁石 permanent magnet: 磁場が0で50-80%残留磁化が残る強磁性体 → 一時磁石 temporary magnet

Ex. 棒磁石bar magnet

強磁性体 = 磁気モーメントが全て平行に並ぶ小領域の集合 → その領域 ≡ 磁区 (magnetic) domain

直流モータ (electric) motor: 内部は磁場を発生させる永久磁石と回転するコイルで構成される

コイルに電流を流すと永久磁石の作る磁場から力を受ける。力はコイルを回転させる向きになり回転を始める

スピーカ (loud) speaker: コイルに電流を流すと永久磁石による磁場から力を受けて振動板が振動
サイクロトロン cyclotron: 荷電粒子加速器の1種 – 磁場中に荷電粒子を入れると円運動開始

円運動と同じ周期でディー Dee (dees)と呼ばれる電極で電場をかけると荷電粒子は力を受け加速する

磁気瓶 magnetic bottle

電磁誘導 electromagnetic induction

magnet エルステッドやアンペールの研究 – 電流がその回りに磁場を作る
ファラデーFaraday: 逆に、磁場が電流を生じさせることも可能と考え、試行錯誤の結果、図の装置を作る

ファラデー実験装置: コイルAスイッチ入切時にコイルBに電圧発生
→ コイルBを貫く磁束の変化がコイルBに電圧を誘起

→ 次のような場合もこの現象が生じると考え実証





電流が流れるA(又は永久磁石)に近づ
けたり遠ざけたりした時





永久磁石を動かさずBの大きさを変える




永久磁石を動かさずBを回転

magnet

定量的検討: コイルBを貫く磁束の時間的変化大 → コイルBに生じる電圧大
→ 電圧の向きは変化を妨げる向きに生じる [レンツの法則Lenz's law]
V = –∂Φ/∂t, V: コイルに生じる電圧(V)

∂Φ/∂t: コイルを貫く磁束の時間変化率

Φ: コイルを貫く磁束(ウェーバ, Wb)、t: 時間 (sec)

Def. ウェーバ weber, Wb (磁束単位)

1 Wb/s磁束変化 → 1 V起電力発生[kg/m2/s2/A]

magnet Ex. 数1000に巻いたコイル中の磁束が1秒間に10-3 Wbの割合で増加

抵抗に流れる電流の大きさ, V = N·ΔΦt = 1000·10-3 = 1.0 (V) = RI
I = V/R = 1.0/1000 = 10-3 (A), 電流の向きはA → B

→ Def. ファラデーの(電磁誘導の)法則 Faraday's law: ファラデーの法則を電場と磁場を使い表現

(左辺) = V = E·dl, 磁束 Φ = B·ds → (右辺) = –∂Φ/∂t = –∂B/∂t·ds

E·dl = –∂B/∂t·ds → (経路に沿う電場接線成分の和) = (経路を貫く磁束の時間変化)
→ 磁場の時間的変化により電場生じる

ファラデーの電磁誘導の法則 = 経験的発見 → 現在: 理論的証明済

magnet Ex. 導体でできた棒が均一な磁場中を動く(右へ進むと仮定)。棒はコの字の形をした導体と接しながら運動し、棒とコの字の導体で1つのループを形成し、自由に電流が流れるものとする

磁束密度Bの空間を動態の棒が速度vで動いている
導体内部電荷qも導体と同速度で動くのでローレンツ力が働く → 電流Iが流れようとする
磁場中を運動する導体に生じる起電力

導体棒中の電荷は磁場中を運動
→ ローレンツ力を受け、その力が、ループに電流を流す起電力となる

電磁流体発電 (MHD発電) MHD (Magne-to-HydroDynamic) power: ファラデーの電磁誘導の法則を用いて行う発電

渦電流 eddy current

≡ 金属塊中を電磁誘導によって流れる電流
電磁誘導はループ上に作られた導体だけでなく、導体の塊でも生じる
Ex. 強い静磁場(Ex. MRI装置)中で、金属板を立て手を離すと金属はゆっくり倒れる → 板を貫く磁束が倒れていくと共に減少し、減少させまいと電磁誘導が起こるため

magnet

magnet
強磁場中で金属板は
ゆっくり倒れる

magnet
渦電流: 板を倒さないでおこうとする
力がかかる

magnet
導体板中に電磁誘導に
よって電流が生じる

磁場によって電流は力を受ける。その力は導体を倒さない向きに生じ、導体板はゆっくりと倒れていく

ソレノイド solenoid: 絶縁した導線を密に円筒状に巻いたもの
トロイド: 円環上に導線を一様に巻いたもの

インダクタンス inductance (電気工学)
電磁誘導の起こりやすさ → 静電場キャパシタンスと比較
相互誘導 (相互インダクタンス) mutual inductance → 電磁相互作用 electromagnetic interaction magnet

電磁誘導 → コイル1に流れる電流Iの時間変化dI/dtがコイル2に電圧Vを生じさせる → V2 = –2/dt
模式: コイル1を流れる電流Iが変化

→ コイル2を貫く磁束が変化 → コイル2の両端に電圧V発生

Def. 相互誘導 mutual induction, M: 電圧の生じ易さ
≡ コイル1に流れた電流が作る磁束がコイル2を貫く効率

F2MI1V2 = –M·(dI1/dt)
電磁誘導はコイル2を貫く磁束の時間変化dF/dtにより起こり、V2 = –dF2/dtで表される

V2 → 単位: ヘンリー(henry, H) (Henry, Joseph, 1797-1878)
電流と電圧のみ → 電気工学で使いやすい表現

相互誘導Mはコイル1と2の幾何学的配置(形・大きさ・位置)とコイル間にある物質の透磁率のみで決定

自己誘導 (自己インダクタンス) self inductance: コイルに流れる電流を変化させると、自分自身にも誘導が起こる

V = –/dt < 0 → 電流を大きくしていくと、自分を貫く磁束が大きくなる Def. 相互誘導と同じに扱えるため ΦLI, 自己誘導 self induction, L (単位 = H), V ≡ –L·(dI/dt) > 0
Def. 誘導(インダクタンス) inductance: 自己誘導を持った素子(電気工学でよく使用される)

インダクタ内貯蔵エネルギー: キャパシタはエネルギーを電場の形で極板間に蓄えた → インダクタは

微小変化に必要なエネルギーを求め0から最後の状態まで積分
→ インダクタに電流Iが流れ、dIだけ大きくしたい時の必要エネルギー → インダクタでは電流を大きくさせないよう誘導生じ、その大きさはV = –L·(dI/dt)
これに逆らい電流流す → 必要エネルギー = (VI = 電力) →
dw = –VIdt = L·(dI/dtIdt = LIdIW = 0Idw = 0ILIdI = 1/2·LI2
このエネルギーを電場・磁場の形で表すと、無限に長いコイルの一部分(長さl)のインダクタンスは
L = μn2lS

μ: 透磁率
n: 単位長さあたりの巻き数
S: コイルの断面積

コイルの内部の磁場はアンペールの法則cB·dl = μIから

magnet

インダクタにアンペールの法則適用: 磁場の向きでコイルの内部のみに存在
経路2, 3, 4ではBdl = 0。経路1のみで積分実行 ∴ Bl = μnlI
W = 1/2·LI2に代入するとW = 1/2·LI2 = 1/2·B2/m·Sl

→ インダクタはその内側の空間Slにエネルギーを磁場として蓄えていることを表す

フレミングの法則 Fleming's law
magnet 1. 左手の法則 left hand rules (左手のFBIの法則) = モータの原理

親指 = F (電流の受ける力), 人差し指 = B (磁場), 中指 = I (電流の向き)
F = IL × B

IL: 電流の方向を向いた長さILのベクトル

2. 右手の法則 right-hand rules = 発電機の原理
Ex. 電磁血流計: 血管を露出させ、血管をプローブでくわえ込んで血管内の血流を計測

magnet
電磁石により生じる磁場中を導体(血液)が動く時に電磁誘導によって生じる起電力を測定
左ループは磁場強くなるので弱める向きに、右ループは磁場弱まるので強める向きに電磁誘導により起電力生じる。中央で血管の両側の電位差を測定すれば血流速度が分かる

Ex. MRI信号の受信

magnet
正の電荷を帯びた原子核は自転(スピン)している
電荷が回転 → 電流のループと同じ様に、その周りに磁場が生じる
→ 1個の小磁石と考えることができる
磁石回転 → 導体ループを側に置けば電磁誘導により起電力発生

交流 alternating current, AC

時間と共に変化する電圧(電流) ↔ 直流 direct current, DC
Ex. 交流発電機(オルタネーター) alternator: 永久磁石の作る磁場中で、コイルが回転する

コイルが外力で回転 → 電磁誘導によりコイル両端に起電力生じる [角速度 ω]

磁場方向から回転コイルを眺める: コイル面積は大小変化し、コイルを貫く磁束量は時間と共に増減
→ 電磁誘導生じ、コイル両端に電圧が現れる
電磁誘導が起こる向きは磁束が増える時と減る時とで逆向き → 電圧の極性も時間と共に変化

ローレンツ力による説明
magnet 回転するコイルの導体中の電荷
→ 磁界中で運動しているのでローレンツ力を受ける
力の向きはコイル中、どこでも強めあう向きに生じる
→ コイル両端には電流を流そうとする力(起電力)生じる
ローレンツ力の向きは時間と共に変化するので起電力の向きも時間と共に変わり、起電力は交流となる

シンクロスコープ synchroscope (オシロスコープ oscilloscope): 電流等の変化を波形で表す観測装置

Def. 交流電圧(交流起電力): 回転するコイルに発生する起電力, V(t) = Vmsinωt [Vm: 最大電圧値, ωt ≡ 位相]

抵抗を挟む → オームの法則 → V(t) = RI(t) → 電流発生

Def. 交流電流: 起電力が導線に流す電流, I(t) = Imsinωt, Vm = RIm
Def. 実効値 effective value: 抵抗負荷に供給した時に直流と同じ平均電力を発生した時の数値

Ve (実効電圧 effective alternating current voltage) = Vm/√2 → 最大値の1/√2
Ie (実効電流effective alternating current) = Im/√2
→ 交流は普通、実効値で表す = 家電製品に示される値 → 実効電流値 effective value of current
→ 2乗平均電流 root-mean-square (rms) current, rms

Def. 周期, T = 2π/ωω ≡ 角周波数
Def. 周波数, f = 1/T = ω/2π [単位: 1ヘルツ (hertz, Hz) ≡ 1 cycle/sec] → 東日本 50 Hz, 西日本 60 Hz

交流回路: → V(t) = VmsinωtI(t) = Imsin(ωt - φ) → 位相がずれる
Def. φ ≡ 位相のずれ
Def. バンド(帯域) band: 周波数の範囲
Def. 発振器 oscillator: 特定周波数信号を出す装置

Def. インピーダンス impedance, Z = Im/Vm
変圧器(トランス) transformer: 相互誘導Mを持つ電気回路素子 → 電力損失少ない高圧送電可能 magnet

1次コイル primary coil, pc: 電圧V1をかける方のコイル, 巻き数 = N1

→ 磁束φB発生 → 2次コイル secondary coil, sc: 巻き数 = N2

→ pc: 逆起電力Vr1発生 + sc: 誘導起電力V2発生
Vr1 = -N1·ΔφBt, V2 = -N2·ΔφBt
V1 + Vr1 = 0 [与えた電圧と逆起電力はつりあう]
→ |V2|/|V1| = N2/N1

Ex. N2 > N1V2 > V1

→ pcとscの巻き数により電圧を調整できる = 変圧器
I2/I1 = N1/N2

発振回路 oscillating circuit: 持続した交流を作る電気回路
バイアス bias: 一定の値を加えることで入力信号をずらすこと

グリッドバイアスgrid bias: 電圧の調整ボリューム

逆バイアス reverse bias: ダイオードに逆方向(電流が流れない方向)に電圧を加えること
フォワードバイアス forward bias

マックスウェル方程式 (Maxwell's relations)


= マクスウェル関係式
変位電流: アンペールやファラデーら発見した電気・磁気法則 [次のことを説明できない] → マックスウェル完成
magnet (電気)回路(ecelctric) circuitに電圧源をつなぐ

→ キャパシタが充電chargeされるまでは電流が流れる

Q. 導線の周りには電流により磁場が生じる

→ キャパシタによって導線が途切れている所はどうなる

アンペールの法則 cB·dl = μI → キャパシタの周りに磁場ができない
⇔ 実際には磁場は生じる

magnet
1) 磁場が生じる → キャパシタの電極間にも電流が流れていると考えねばならない
2) 電極間の電場が電流のようなものを作っていると考えることができる

→ 電場が磁場を作るよう、アンペールの法則拡張: ある閉曲面を貫いて電流が流れる = その面を貫いて単位時間に移動した電荷の量 → I = dQ/dt

magnet
D, 閉局面を貫い
て出て行く電場

電荷の移動によって変化する電場は、ガウスの法則 E·ds = Q/ε によって決まる
I = dQ/dt = εE·ds/s

→ 電荷移動はキャパシタ極板間の電場変化を生じさせ、電場変化が反対側極板に伝わり、反対側極板に電荷移動を引き起こす形で変化が伝わる。電流に着目すると電流は導線中で電荷移動という形を取り、キャパシタ極板間で電場変化という形で伝わる
→ 変位電流 displacement current: 電場変化として伝わる電流
アンペール・マックスウェルの法則: アンペールの法則修正 – 変位電流を考慮した法則

≡ 1/μ·cB·dl = εE·ds/∂t + I

マックスウェル方程式 Maxwell equations

電気磁気法則をまとめ、4法則で全現象説明可能なことを示す4式
  1. 電場のガウスの法則: 電気力線(電束)の始点・終点は電荷 → D·ds = Q
    閉曲面から出ていく電束の垂直成分を足しあわせると内部電荷の和に等しい
    電気力線は閉曲面に出るのと入るのが等しくなくても良い。力線に湧き出しと吸い込みがある
  2. 磁場のガウスの法則: 磁束に始点・終点はない ≡ 磁力線は必ず輪になる → B·ds = 0
    閉曲面から出ていく磁束の垂直成分を足しあわせると常にゼロになる(磁荷がないから)
    磁力線は閉曲面に出るのと入るのがいつも等しい。磁力線には湧き出しや吸い込みはない
  3. ファラデーの電磁誘導の法則: 磁場が時間的に変化すると電場が生じる → 1/ε·cD·dl = B·ds/∂t
  4. (マックスウェル-)アンペールの法則: 電流の回りを周るように磁場が生じる → 1/μ·cB·dl = ∂D·ds/∂t + I
    閉じた経路に沿って磁束の接線成分を足しあわせると、経路を貫く電流に等しい
    (時間的に変化する電場)と(電流)はその回りに磁場を作る
    磁場は電場の変化と電流により作られる
マックスウェル方程式
電荷はあるが磁荷はないことを除き、電場と磁場が完全対称 symmetry
→ 電束と磁束、誘電率と透磁率を入れ替えると電場と磁場が入れ替わる
波動方程式: 式から電磁場が波動を生じることを数学的に導く magnet

微分形でマックスウェル方程式を表す
∂Dx/∂x + ∂Dy/∂y + ∂Dz/∂z = ρ
∂Bx/∂x + ∂By/∂dy + ∂Bz/∂z = 0

1/μ·(∂By/∂y∂Bz/∂z) = ∂Dx/∂t + ix
1/μ·(∂Bz/∂z∂Bx/∂x) = ∂Dy/∂t + iy
1/μ·(∂Bx/∂x∂By/∂y) = ∂Dz/∂t + iz

1/ε·(∂Dy/∂y∂Dz/∂z) = ∂Bx/∂t
1/ε·(∂Dz/∂z∂Dx/∂x) = ∂By/∂t
1/ε·(∂Dx/∂x∂Dy/∂y) = ∂Bz/∂t

→ divD = ρ, divB = 0, 1/μ·rotB = ∂D/∂t + i, 1/ε·rotD = ∂B/∂t [マックスウェル方程式標準形]

[応用] 波動方程式: 2Ex/∂z2 = εμ·2Ex/∂t2, 2By/∂z2 = εμ·2By/∂t2

Ex. 波動方程式の解 – 電場・磁場の波動はマックスウェル方程式の解

Ex = E0sin(wtkz), By = B0sin(wtkz), k = w√(εμ)

電磁波 electgromagnetic wave 存在理由
(直感的理解)
波は変化が有限な速さで、次々と隣へ伝わる時に生じる
電流の大きさや向きが時間と共に変化する時、電流の回りに磁場ができ、その磁場は時間的に変化
→ 磁場変化は輪になった電場を周りに作る。電場変化は輪になった磁場を作る。電場が磁場を作り、磁場は電場を作り、鎖のようにつながり遠くへ伝わる → 電磁場の変化は波となり伝わる (= electromagnetic wave)

magnet
電磁波の伝わり方

magnet
電磁波存在を示す実験
Maxwell: 理論的に電磁波存在証明 → [存在疑問] 電磁波には明確な媒質がない

Ex. 波は海水を、音は空気を媒質として伝わる ↔ 光は真空中を伝わる → 光は波動と認められない
マックスウェルやファラデーの電場磁場理論の正否は電磁波の存在にかかっていた

Hertz (独): 電磁波存在証明(残念ながらマックスウェル死後)

ガラス瓶の裏表に金属箔を貼った発信器存在 → 金属棒(アンテナ)を付けると送信器transmitterになる
ループ状受信器もあり、ループを貫く磁束が変化するとすき間に火花が飛んで検出できる
→ 発信器から電波(らしきもの)を飛ばすと、受信器に火花が飛ぶ。しかし、発信機からの信号を受信機で受けただけでは電磁誘導と区別できないので、電磁波存在の証明にはならない
magnet
____________________________________火花飛ばない 火花飛ぶ
→ 電磁放射 electromagnetic radiation: 定在波(波動の性質)発生 → [証明] 送信器からの放射 = 電磁波
反射板 → 進行波-反射波干渉で定在波発生 → 受信器をおく場所により火花発生 → [証明] 定在波が生じる = 波動
[応用] 線ray

電波 radio waves: TV、ラジオ、衛星放送、レーダー、携帯電話、ポケベル、MRI、電子レンジ
赤外線 infrared rays (熱線heat rays): 炬燵、赤外線サーモグラフィ
可視光 visible light: 白熱球、蛍光灯、レーザーメス、CD、ホログラム(レーザー写真) hologram

ホログラフィー holography: レーザー光線を利用した立体映像

紫外線 ultraviolet rays: 半導体デバイス製造
X線 x rays: X線撮影装置、X線CT、非破壊検査 γ線 gamma (γ) ray: 放射線治療装置

制動放射 breaking radiation (bremsstrahlun): 荷電粒子が電場により加速度を受けた時に放出する電磁波やその放射過程

電磁波発生
電磁場の変化が波になって伝わっていく機構 = 波動になる理由
Ex. 2人が棒を持ち左の人がその棒を上下  棒の変化は瞬時に右の人に伝わり波動は生じない

2人が紐を持ち左の人が紐を速く上下  紐の変化はゆっくり伝わり紐に波(波動)が生じる
→ 変化が伝わる速さに対し、無視できない位の速さで状態を変化させると波動が生じる
magnet

↓ 2つの電荷が上下に非常に速い速度で動く時、その周りにできる電磁場

magnet
時間と共に正弦波状に電荷の位置が変化する時、電荷の回りに生じる電磁場

電場は紙面に平行なので力線 magnet Eで、磁場は紙面に垂直なので magnet Bで表す

magnet
  1. 初期状態から少し離れたところ: 電荷の間に電場が生じる
  2. 2つの電荷は離れていく。電場はやや離れた所まで広がる
    [電荷の動き = 電流]なので磁場も生じる
  3. 2つの電荷が最も離れたとき、その瞬間、電荷は止まっているので磁場は生じない


  4. 2つの電荷が近づき始め、電荷の動き(電流)の向きが逆になり磁場の向きも逆になる


  5. 2つの電荷がほぼ重なり合ったところ。電場の端はつながって輪になっている


  6. 電荷の上下逆転し、電場逆向きになる。電荷の動き(電流)の向きは変わらないため磁場向きはそのまま
  7. 2つの電荷が一番離れたところ。電荷の間を結ぶ線上での電場・磁場は一番小さい


  8. 電荷はまた近づき始める。磁場の向きが逆転する



  9. 1周期の終わり。電場は2個の輪ができる。電荷が重なり合うとき電場・磁場は最も大きくなる
z軸上の電磁場を図示。このように書くと、電磁場が波動になっているのがよくわかる。

magnet
a) 電磁波は横波  進行方向に電場・磁場成分はない
b) 電場と磁場は常に直角に交わる
c) 電場が大きい所では磁場も大きい
magnet

電磁波の性質

電磁波も、その性質を決めるのは静電場・静磁場と同じく誘電率・導電率・透磁率
平面波 plane electromagnetic wave: 電磁波発生源から無限に遠い時、電磁波の電場・磁場が共に進行方向に垂直になる電磁波 → 波の重ね合わせ superposition: 全電磁波は平面波重ね合わせで作ること可能
平面波の電磁場
Ex = Axcos(kzωt), By = Aycos(kzωt)

Ex, By: 電場と磁場
Ax, Ay: 電場と磁場の波の振幅 amplitude
()内角度を決めるファクタ

位相 phase
k: 波数 wave number (rad/m), → k = 2π/λ
z: 位置
ω: 角周波数 angular frequency (rad/sec), ω = 2, πf
t: 時間

magnet
ある場所に止まって波をながめる
___magnet
ある時刻にこの波をながめる
__magnet
時間の波と空間の波を両方表す → 時間的にも、空間的にも波打つ

波動パラメータ: λ (m)
波数 = k = 2π/λ (rad/m)
角周波数 ω = 2πf (rad/sec)
周波数 (Hz), f = 1/T

magnet 波の進む速さ speed of light: 周波数と波長により決まる
電磁波の速さ = 光速: 電磁波の存在を示す波動方程式

2Ex/∂z2 = εμ·∂Ex/∂t2, 2Hy/∂z2 = εμ·∂Hy/∂t2
解の1つはEx = Axcos(ωtkz), Hy = Aycos(ωtkz)
→ 解を波動方程式に代入

Ex. 電場: k2Axcos(ωtkz) = εμω2Axcos(ωtkz) ∴ k2 = εμω2

v = , f = ω/2π, λ = 2π/k

c = = ω/2π·2π/k = ω/k = 1/√(εμ)

実測値: 真空中の光速c (m/sec)
比誘電率は1より大なので、物質中の光速は真空中より遅くなる

電磁波エネルギー
電磁波のエネルギーが伝わる方向は電場とも磁場とも直角に交わる向き
電磁波を説明する図はいつも、電場と磁場が直角に交わっていて、電場や磁場が向いている方向とはまた別の方向に電磁波が進んでいくように書かれる (理由略)
→ ポインティングベクトル pointing vector, S: SE × H → 電場や磁場が大ならより大きなエネルギーが移動 magnet

ポインティングベクトルはいつも電磁場のエネルギーが移動している向きを向く
電磁波発生: 全ての場所で電場・磁場は直角に交わる

→ ポインティングベクトルはアンテナから外向きを向く

応用
Ex. 豆電球に乾電池をつなぎ光らせた時、電線をつないだとき電線に電流が流れ、その周りに磁場が生じ、電池の電位差により電場が生じる。電位差は殆ど電球にかかるので、電線間にも電場が生じる
→ ポインティングベクトルの向きを考える。ポインティングベクトルは電磁場のエネルギーの流れを表す

乾電池に豆電球をつなぐと電流が流れる
__magnet(矢印 = 電流)
電磁場を書くとこのようになっている
magnet
エネルギーは電線をガイドとして、電線のすぐそばの空間を電池から豆電球に向かって流れている
_magnet

電磁波の応用
アンテナ(空中線) antenna, aerial: 電磁波を作る(送信)にも、電磁波を受ける(受信)にも使えるmagnet

半波長ダイポールアンテナ: 最も簡単
八木宇田アンテナ: FMやテレビ放送(VHF, UHF) – 簡単な構造で電磁波を受信できる
パラボラアンテナ: 衛星放送(SHF) – 放物面の反射器がつく

直線加速装置(線形加速器, リニアック, ライナック) linear accelerator: 直線的に電子を加速し人体に直接当てるか、別ターゲットに当てて生じたX線を人体に照射して治療

進行波管 traveling wave tube: 中空の円筒で、電子を加速する部分。内部仕切があり中心に穴が開く
進行波管にマイクロ波microwave (λ = 数cm, 電磁波)が供給される。マイクロ波は進行波管内を飛ぶが、導体が回りにあるため進行方向にも電場成分を持つ
magnet
→ 電子供給 → 電場の向きによって加減速 → 電子はほぼ1カ所に集まり、マイクロ波速度が電子速度に等しければマイクロ波の電場から力を受けてマイクロ波と一緒に進む
電磁波伝搬速度は仕切間隔が狭いほど遅くなる。入射直後は仕切間隔を狭くし、マイクロ波速度と電子速度を同じ位にし、段々仕切間隔を広くすると、マイクロ波速度は大きくなり同時に電子速度も大きくなる

電気 (electricity)


有効電力 active power, P
負荷で実際に消費される電力

無効電力 inactive power, Q: 負荷と電源とで往復するだけで消費されない電力 (単位, バール var)

皮相電力 apparent power, S: 表向き(見かけ)の電力 → 電圧の実行値と電流の実効値との積

S = |V||I| = √(P2 + Q2), (単位, ボルトアンペア VA)
力率 power factor: 皮相電力に対する有効電力の割合
リアクタンス reactance: 交流回路でコイル・コンデンサ等に発生する擬似的電気抵抗 → 非エネルギー消費

容量(性)リアクタンスcapacitive reactance
誘導(性)リアクタンスinductive reactance

電気出力 electrical power
瞬間電流 instantaneous current, 瞬間電圧 instantaneous voltage
接地(アース) earth (グラウンド ground, grounding, GND): 大地に電気的に接続すること Ex. 避雷針

magnet 同軸ケーブル coaxial tube: 芯線(主, 銅線)を絶縁体で包み、その上を網状金属シールドで覆う多重構造ケーブル(通常、外側を塩化ビニール等で覆う = 補強)。ケーブル両端にターミネータ(終端抵抗)必要

長所: 外部への電磁波漏れ少 = 外側電磁波の影響受けにくい → 網状金属シールドの機能

+ 高可塑性
+ 直流から極超短波まで広周波数範囲の伝送可能 = 高速伝送・長距離伝送に適

→ TVアンテナ線、LANケーブル中10BASE-5や10BASE-2
短所: 構造複雑 + 高価 + 機械的強度低 + 配線自由度に制限

+ 1ヶ所の障害が全ラインに影響 + 配線等に変更があると作業面倒

ツイストペアケーブル: 絶縁体で覆う2本の電線をより合わせ対にしたケーブル

より合わせ = 外からの電磁波等の影響を抑え、ノイズ受けにくくする
利点: 同軸ケーブルより柔らく、取り扱い楽、安価
LAN (10BASE-T, 100BASE-TX)の「T」はツイストペアケーブルの意味

光ファイバーケーブル: 繊維状のガラスやプラスチック等を束ねた光通信専用ケーブル

通常の電気信号を利用したケーブルより速度大幅向上 = 高速大容量データ転送可能
電磁的干渉に強く、伝送信号ロス少なく、長距離伝送に強い。100BASE-FX等で利用

[ 原子 ]

電磁(放射)スペクトル (electromagnetic spectrum)


放出スペクトル(発光スペクトル) emission spectrum
吸収スペクトル absorption spectrum

光線 (light) ray

輝線(スペクトル) emission line spectrum: 電磁波強くなっているスペクトル線

↔ 吸収線(暗線) dark line: 吸収され弱くなっているスペクトル線

線スペクトル line spectrum → 連続スペクトル continuous spectrum

可視光線 (400-760 nm) visible light: 可視光スペクトルvisible (light) spectrum → 可視光放射 visible radiation

(光の)スペクトル spectrum (of light)

色のスペクトル color spectrum
→ 単色光 monochromatic light
多色灯 polychromatic light

赤外線(760-/1000000 nm) infrared light

- 赤外線放射 infrared radiation
遠赤外線 far infrarated rays (4000-1000000)
中赤外線 (2500-4000)
近赤外線 near infrared rays (700-2500)

紫外線(光) ultraviolet (light), UV: (290-400 nm)
ビーム(光束) beam

コヒーレント光 coherent light: 光束内の任意の2点における光波の位相関係が時間的に不変で一定に保たれ、任意の方法で光束を分割した後、大きな光路差を与えて再び重ねあわせても完全な干渉性を示す光 - 自然界には存在しない
インコヒーレント光 incoherent light: 干渉縞は生じない

白色光 white light
白熱球(白熱ランプ) incandescent lamp (light) (白熱 incandescence, adj. incandescent 白熱の)
X線

連続X線 continuous X-rays
対陰極anticathode: 陰極から加速された電子流を集めX線を放出するX線管の陽極、もしくはターゲット
ベータトロン betatron: 変化する磁場内で電子の加速により硬X線を生じるよう設計された機器
クーリッジ管(熱電子X線管) Coolidge tube: 電子線を高電圧加速し陰極に衝突させX線を発生する真空管

放出スペクトル(発光スペクトル) emission spectrum
吸収スペクトルabsorption spectrum

光量子束密度 photon flux density, PFD

太陽光特性 = 波動・粒子性
光量子(光子)個数 ∝ 光合成有効光量子束密度, PPFD (μmol/m²/s)

直射日光(真夏)___曇り___教室の蛍光灯下
_____2000_______50________10

Eq. アインシュタインの関係式 Einstein's relation: E = = h·c/λ

E: 光子1個の持つエネルギー
h: プランク定数 = 6.62607 × 10-34 J·s
ν: 波動数 (sec-1) = 1秒間振動数, = c/λ
c: 光速度 (3.00 × 108 m/s or 3.00 × 1010 cm/s)
λ: 波長 (m, = 109 nm) ⇒ 波長で光量子持つエネルギー異なる [光合成]

ΔQ (J·mol-1) = N·hc/λ, N: アボガドロ数 (6.02 × 1023)
Q. 波長300 nm(紫外線)と700 nm(可視光赤色)の光量子1 molのエネルギー
A. E300 = h × c / (300·10-9) × N = 399 kJmol-1
__E700 = h × c / (700·10-9) × N = 171 kJmol-1
6CO2 + 6H2O + [Energy] → C6H12O6 + 6O2

1mol C6H12O6固定: E = 2881 kJ 必要
≡ 48 mol光量子必要 (E700) = 171 × 48 = 8206 kJ
効率: 2881/8206 × 100 = 35% (発酵は26%)

放射照度(放射束密度) irradiance, I
I = PFD × NA × E = PFD × NA × hc/λ
各波長エネルギー強度積算値
W/m² = J/m²/s, 非SI系 cal/cm²/min

名称: 積算波長範囲
短波放射密度: 200-3000 nm
長波放射密度: 3000 nm-80 (100) μm
光合成有効放射密度: 400nm-700 nm

分光放射計 spectroradiometer
測定対象物からの光(電磁波)の分光放射エネルギーを測定する計測器

Ex. 太陽放射波長毎の放射エネルギーを測定
応用: NDVI・バイオマス推定等

可視光 (visible light)


電磁波のうち、ヒトの目で見える波長

生活における光

照度 illuminance
単位, lux (lx)
目感度にあわせた曲線(比視感度曲線)に合わせた明るさ単位 → 目は緑(≈ 555 nm)付近の光に感度良く、緑の波長から離れるにつれ感度下がる
光束 luminous flux
単位時間あたりエネルギーを視感度で補正

単位: ルーメン lumen (lm), 1 lx = 1 lm/m²

光度 luminous intensity
光源からの立体角あたりの光束

単位: カンデラ (cd), 1 cd = 1 lm/sr2

輝度 luminance
光度を光源の面積で割った値

単位: ニト (nt), 1 nt = 1 cd/m2

light
図. 各波長における単位エネルギーあたりの感度の相対値 (林 1966)
光合成有効放射 → 光合成 (photosynthesis)

[オゾン層破壊と紫外線影響評価総論]

紫外線 (ultraviolet)


波長の定義(10-400 nm)
区分 (nm): 生物学的 vs 人体影響 → オゾン層の効果
UV-C: 100-280 vs < 290 → 透過しない
UV-B: 280-315 vs 290-320 → オゾン濃度に依存
UV-A: 315-400 vs 320-400 → 殆ど吸収しない

生物学的区分: 第2回国際光線会議で提案された区分
UV-A: > 380 nmを可視光とすることもある

単位: 強度(仕事率): mW/cm² → E = = h/λで換算: 照射量(エネルギー): mJ/cm²

UV 札幌 つくば 鹿児島 那覇 40 30 20 10












図. 日本における紫外線分布 (kJ/m²)

紫外線量に影響を与える因子
波長 (μm) ___ 吸収機構
< 0.1 _______ 光電離作用 (160 km) → 電離層形成
0.1-0.2 _____ 酸素の光解離 photodissociation (110 km)
0.2-0.3 _____ オゾンの光解離 (40 km)

太陽高度・緯度・季節・時刻
オゾン層状態: 紫外線吸収 → 微量オゾンが太陽紫外線を吸収し地表保護(オゾン層破壊問題)
高度・天候・反射光・大気汚濁度

放射線物理学 (radiation physics)


放射線と物質の相互作用を研究
Def. 核分裂(nuclear) fission: 原子核が2つの原子核に分裂する現象(核反応 nuclear reaction)

天然原子核: 約265個 = 安定 ↔ 人工原子核(数千個存在) = 殆ど不安定
不安定原子核 → [原子核外に粒子や電磁波放出 ≡ 放射線 radioaction] → 安定

Def. (化学) 超ウラン元素 transuranium elements: ウランの原子番号である92よりも原子番号の大きい元素

原子番号95以降の元素 = 基本的に人工的に作る → 人工元素

全て放射性 → 半減期は地球年齢より超短い = 元素が地球誕生の頃に生成されても既に消滅

Ex. 超ウラン元素: 原子炉や粒子加速器で人工的に作られたもの

Def. (原子核)崩壊(壊変) (nuclear) decay: 元原子核(親核 parent nucleus) → 別原子核(娘核 daughter nucleus)

不安定なら娘核も崩壊 → 崩壊は安定な原子核に到達するまで続く

(燃料)親物質 fertile material: 中性子捕獲し核分裂性に変化する物質 Ex. U238, Th232
核分裂性核種 fissile nuclide: 中性子入射により核分裂を起こす核種

→ 親物質核 fertile nuclide → 娘核種 daughter nuclide
核分裂可能核種 fissionable nuclide: 入射中性子エネルギー < 20 MeVと広くとる(= U238, Th232等含む)

Def. 放射性崩壊 radioactive decay: ある核種 nuclideが自発的に spontaneous放射線放出・核分裂で変化する現象

自然核分裂 spontaneous nuclear fission

Law. 放射性崩壊の法則: 放射線種に関わらず成立
N(t): 任意の時刻tにおけるある放射性原子核の個数
dN: dt時間内の崩壊数

-dN/Ndtλdt = constant

初期時刻原子核数, N0N(t) = N0eλt
新しく生成される娘核の個数 NdNd = N0N(t) = N0(1 – eλt)
Def. λ: 崩壊定数 decay constant → 特定の崩壊に固有な定数

T, P等の巨視的条件や、化学結合のような原子核外の微視的環境には基本的に非依存
例外: ベリリウム7のように、原子のK殻の軌道電子を捕獲する一種のβ崩壊では、この反応の速さは原子核の位置におけるK電子密度に依存 → 化学結合の様子と関係

Def. 平均寿命mean life, τ0t·(–1)·(dN/dt)·(1/N0dt

→ 崩壊定数λと逆数関係

Def. 半減期(放射性半減期) half-life, T1/2 = ln2/l ≈ 0.693/λ = 0.693τ

τに比例
核種 (半減期)
3H (12.26 y), 90Sr (28.0 y), 105Ru (4.44 h), 22Na (15.4 h), 129I (8.05 d), 54Mn (278 d), 137Cs (30 y), 60Co (5.27 y), 239Pu (2.4 × 104 y)

核エネルギー nuclear energy

Def. E = mc2 ⇒ 原子質量減少(= m↓) → E変化 [別なエネルギーとして放出 ≡ 核エネルギー]
原子核反応: 原子の質量が変化する反応 ⇒ 核融合 (nuclear) fusion ↔ 崩壊(核分裂)
Ex. 1 kg↓, c ≈ 3 × 108 (m/s)

⇒ (3 × 108)2 = 9 × 1016 Jのエネルギー発生

核反応式 (核方程式) nuclear equation
核融合: 4H+ + e-1He2+ + 2ν
[⇒ 水素原子核 × 4 + 電子 × 2 → ヘリウム原子核 + ニュートリノ × 2]

核変換 nuclear change
熱核反応 thermonuclear reaction

Ex. 1 kgの水素原子核が核融合 = 6.9 gの質量消滅

→ 6.2 × 1014 Jエネルギー放出
太陽: 質量 2 × 1030 kg, 6 × 108 kg/sの水素核融合 → 太陽の核エネルギーは1000億年分ある

熱核融合 thermonuclear fusion: 陽子間反発力(+, +)に逆らい接触する運動エネルギーは熱から Ex. 太陽

レーザー核融合 laser fusion: (人工的な)レーザーエネルギーによる核融合

Def. 崩壊熱 decay heat: 放射性物質radioactive material崩壊での放出放射線エネルギー
約200 MeV/(1核分裂)の莫大なエネルギー放出

中性子・陽子・γ線、β線を原子核に入射 → 原子核が励起 excitation され核分裂を起こしやすくなる

  • 即発中性子prompt neutron (遅発と区別する時): 核分裂直後放出、平均エネルギー2 MeVを持つ中性子
  • 遅発中性子delayed neutron: 核分裂が発生し核分裂破片より即発中性子・即発γ線放出後、0.2秒-1分間遅れて破片のβ崩壊によりできる高励起エネルギー核が崩壊するとき出る中性子
    全体の中性子に対し遅発中性子比率は235Uの場合0.7%程度だが、原子炉制御の観点からは重要
即発γ線: 核分裂の瞬間に放出されるγ線。核分裂生成物崩壊によるγ線と区別するときに使う
核分裂生成物 fission products, FP: 核分裂で生じる核種 + 一連の放射性崩壊radioactive decayでの核種

遅発中性子先行核 delayed neutron precursor: β崩壊による娘核が中性子を放出する核種 Ex. Br88, I137

核分裂片fission fragment: 核分裂でできる2つの原子核

低エネルギー中性子による核分裂では重いものと軽いものの2つに分かれる場合が多い

結合エネルギー binding energy
結合した状態と解離した状態のエネルギーの差 (1 ≠ 2)
1. 全結合エネルギー bond dissociation energy: 全核子を解離させるのに要するエネルギー
2. 核子の結合エネルギー bond energy: 核子1個を分離するのに要するエネルギー
核分裂エネルギー fission energy: 核分裂のときに放出されるエネルギー
    エネルギー部位                   値(MeV)

    2個の核分裂片の運動エネルギー           ca 160
    即発γ線                                     7
    中性子                                    ca 5
    核分裂生成物の壊変により放出されるβ線    ca 8
    核分裂生成物の壊変により放出されるγ線    ca 7
    中性微子                                    12
    計 = 1回分の核分裂当たり                ca 200

Def. 放射線の強さ: 物質中のある放射性核種が単位時間内に崩壊を起こす回数(能力または活性度)

→ 物質中に含まれる放射性核種の量と半減期により決まる = 発生源の放射線の強さ

A(t) ≡ dN(t)/dt = λN(t) = λN0e-λt ⇒ 一般に時間tと共に変化 (特に断らない場合はt = 0の値)

Bq (ベクレル, becqurel): 国際単位SI 系, 1 Bq = 壊変率毎秒1個(disintegration per second, dps)の放射能
Ci (キュリー, curie): 毎秒壊変数3.7 × 1010 (現在補助単位) → 1 gのRa-226の放射能量を基準

連続放射性崩壊

崩壊系列 (nuclear) decay series
1. 1系列: 核種a → [崩壊] → 核種b → … → c (安定)

(核分裂)連鎖反応 (fission) chain reaction
原子核数 = Na, Nb, Nc, 崩壊定数 = λa, λb [初期値] aのみ存在、N0

dNa/dt = λaNa, dNb/dt = λbNb + λaNa, dNc/dt = λbNb

Na(t) = N0eλat, Nb(t) = (λaN0/(λbλa))·(eλateλbt)

2. 複数の放射性崩壊(拡張)

仮定: 崩壊様式a, bの崩壊定数がそれぞれλa, λb, 崩壊定数λeffをもつ単一の崩壊様式

dN = λaNdtλbNdtλeffNdt

λeff = λa + λb, 1/τeff = 1/τa + 1/τb, 1/Teff = 1/Ta + 1/Tb

τeff = τaτb/(τa + τb), Teff = TaTb/(Ta + Tb)

3つ以上の崩壊様式がある場合にも同様な関係式が導かれる

崩壊型 type of decay
P, proton. N, neutron
α崩壊 α decay: 一般に質量数の大きい核で起こる

α線放射 (α radiation) = ヘリウム原子核放出過程

β崩壊 β decay: 負のβ崩壊(β崩壊, s.s.) + 正のβ崩壊 + 軌道orbital電子捕獲

β線(β ray)放射(β radiation): β粒子(β particle) = 電子流
1) 負のβ崩壊(β-崩壊):

一般に、中性子数が陽子に比べて多過ぎる場合に起こる
原子核内中性子が陽子に変換 → 電子と反中性微子ν- (反ニュートリーノ anti-neutrino)原子核外放出

2) 正のβ崩壊(β+崩壊):

一般に、陽子数が中性子に比べ多過ぎる場合に起こる
原子核内の陽子が中性子に変換 → 陽電と中性微子ν (ニュートリーノ neutrino)原子核外放出

3) 軌道電子捕獲 electron capture, EC:

原子核がその軌道電子を捕獲吸収し原子核内陽子が中性子に変換
β-+崩壊: 電子や陽電子が原子核から放出
→ 軌道電子跡に、より外側の殻の電子が落ち込みX線 (特性X線, 固有X線 character X-rays)放出

γ崩壊 γ decay → γ線(γ ray)放射(γ radiation)

放射性核種の原子核から放出される電磁放射線(電磁波の1種)
原子核が励起状態から安定な基準状態に遷移する時、その励起エネルギーをγ線として放出

散乱 scattering
粒子が衝突した時 →
  • 弾性散乱 elastic scattering: 粒子内部エネルギーと運動エネルギーが共に不変に保たれる散乱
  • 非弾性散乱 inelastic scattering: 衝突前後で粒子の内部エネルギーと系の運動エネルギー間に交換生じる

放射線 (radiation, radial rays)

= 粒子放射線 + 電磁放射線
  • 粒子放射線: 高運動エネルギーを持ち流れる物質粒子(α線、β線、電子腺・中性子腺・重イオン線、陽子線、中間子線、メソン等)
  • 電磁放射線: 高エネルギー電磁波、即ち極短波長の電磁波(γ線、X 線を指し、通常は紫外線含めない)

一般に「放射線」というと、高エネルギー電離放射線の方を指す

電離放射線: 物質を通過する際か間接にその物質の原子を電離するエネルギーの高い放射線 非電離放射線: 電離放射線でないもの

線量 dose

物質に照射された放射線の化学的あるいは生物学的効果を定量的に評価する放射線量
照射線量(放射線量) exposure dose: 照射された放射線の質

レントゲン単位: X線やγ

吸収線量 absorbed dose: 物質に吸収された放射線量 &rarrl 放射線照射により引き起こされる化学的又は生物学的効果は照射線量ではなく、吸収線量により決まる

ラドrad単位, グレイGy単位(SI 単位系)

1) 電離作用による検出器

電離箱 ionization chamber: 密閉箱中に2つ電極を置き、放射線電離作用でできた箱中のイオンを電極に集め電極間に流れる電流から放射線の強さを知る
固体検出器 solid-state detector: 荷電粒子の通過で電子空孔対を生成、電場をかけてパルスを取得
ガイガーミューラー計数管 Geiger-Muller tube (or counter), GM → ガイガーカウンターGeiger counter
計数率計 rate meter
比例計数管
核分裂計数管

2) 蛍光作用を利用した検出器

シンチレーションカウンター scintillation counter
熱ルミネッセンス線量計 (TLD)

3) 写真作用利用検出器

Ex. フィルムバッチ: 荷電粒子が写真用乳剤中を通過時に化学変化を起こす現象(写真作用)を利用

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