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(2018年7月18日更新) [ 日本語 | English ]

人類 (mankind)






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

人類学 anthropology: 人類(霊長類ヒト科)に関して研究する学問

Gauguin
我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか (Paul Gauguin)

人類学系統
文化人類学 cultural anthropology (社会人類学, s.l.): 文化・風習・習慣・慣習・風俗・宗教等分化 → 原因

社会人類学 social anthropology (s.s.)
民族(人類)学 ethnics
民俗(人類)学 folklore
言語(人類)学 linguistics
考古(人類)学 archaeology: 地質考古学 geoarchaeology

自然人類学 natural or physical anthropology (生物人類学 biological anthropology, 形質人類学)

化石人類学
比較人類学
進化人類学

応用人類学

生態人類学: 人間生活に着目し、環境への適応と進化を研究 ? ヒト個体群生態学という側面強い
霊長類生態学(動物生態学) + 文化生態学(文化人類学新進化主義派) + 医学生物学

索引

生態人類学 ecological anthropology

ヒト anthropoid, Homo sapiens sapiens
ヒト = 大和言葉
人間 = 仏教用語
人類 = 生物学的呼称
Ration: ヒトとは「2本足で立って歩いて、羽の無い動物」
人間
脳神経系発達による行動パターン、技術体系、観念・価値体系、社会組織、情報システムが重要
文化生態学
中核文化: 環境適応に基本的な生業活動や経済機構に密接に関連する一群の特性

食物エネルギー獲得・生産技術、人口変動、土地・資源所有・利用システム等

2次的文化: それ以外の文化特性

人類社会の多様な資源利用システムとそれに関連する社会システムを進化視点から理解

地球規模での環境問題深刻化

Ex. 歴史: 狩猟採集民がマンモス、ドードー、モア等の大型鳥獣類を絶滅
↔ 人類学が主要研究対象とした狩猟採集民、農耕民、牧畜民が培ってきた環境と調和した生存システムの理解が、開発と共に進行する環境破壊や資源の過剰利用の解決にヒントを与えると期待
Ex. コモンズ(エココモンズ): 土地・資源共同所有・利用、あるいは環境の不規則性や劣化に対する地域社会レベルでのリスク回避のシステム等が、多くの社会に存在(大塚 1994)
→ 活用し開発と環境保全の両立を模索

環境汚染: 農薬による生物汚染、森林破壊、水質汚染、大気汚染、重油等による海洋汚染

人類 (human)


人間とは: 生物学的分野・社会学的分野で人間(ヒト)概念異なるのが現状
1923: 臨界点学説 critical point theory (Kroeber AL)
= 人の他の動物との大きな違いは大脳皮質の発達

→ 変化は進化が突然ジャンプするよう大きく変化したものと考えた (大部分否定)

  1. ヒトと最も近い類人猿と比べても精神面ではヒトの方がはるかに複雑 → 言葉・抽象化の獲得
  2. 言葉・抽象的思考: ヒトと動物を比較 → Yes/No区別できるほど全く異なる → ジャンプの連続があった
  3. 一般に人類の精神的統一性という問題 → 多人種の思考傾向の根本は何等変りがない → 人類が分散する前に文化が存在したと考える
1924 Dart R: アウストラロピテクス発見
= 二足歩行 + 石器使用 + 脳量は現代人の半分以下

多くの発掘された化石研究結果: 解剖学的にヒトとそうでないものの区別困難であり、ヒトは徐々に進化したと考える。「臨界点学説」は否定され、単に自然環境による淘汰の他に文化を人間は持ったという事が人類の進歩の点で大きな意味があるとされる
「人間は自分自身を作る動物である」- 自己飼育家畜

文化は人類固有のものか
サル(日本猿): 個性がある → (以前)チンパンジー = 最も人間に近いもの
1) 系統図(幸島のサル)完成 → 京大の餌付実験
最初はイモをそのまま食べた → あるサルが泉でイモ洗いをし食べる
泉が干上がった時に、仲間(大分イモ洗いは伝播済)達は海へ降り塩水でイモ洗いを始め、塩加減が良かったらしく一口かじる毎にイモを塩水につけて食べる事を始めた → 文化? (模倣伝播) – 伝播遅い
観察継続: 衝撃的事件発生 →
餌(麦)を砂場にまくと砂と一所に食べていた(麦粒のみを選んで) → イモを塩水につけ始めたサルが麦と砂を持ち海へ入り麦を塩水にまきつけ、砂は沈み麦は浮くが、それを選び食べた。ある日、この麦を塩水に漬けていた所、麦を略奪する者が表れた
→ 麦搾取階級発生 = 階級社会発生
京大研究: サルは言葉ではないが30数種程度の音声信号があるが、複雑多岐使用はできず言語ではない
2) 米国の研究
a) ヘイズの実験
チンパンジー対象: 手話を与える(150語) = 造語(言語)能力を持つ
→ 知能は比較的高い
b) Word panelの使用による実験
組み合わせにより文の使用がサル(チンパンジー)は可能
3) 野外観察
動物は道具を使う事が出来る(加工する)

Ex. ゲザート地方チンパンジーはシロアリを穴から取るのに木を歯で噛んでスポンジ状のものを作る - 道具を作るのは人間のみではない

人間の1定義「人間は工具を使う動物である」 → 根拠: 他の動物は工具を作り、それで別なものを加工する技術を持たない[否定]
人間は400万年前にアウストラロピテクス(脳容積600 cc)が打製石器を使っていたという証拠があった

霊長類 (primate)


類人猿 anthropoid: ヒト以外のヒト上科 ≠ 生物学上の分類単位

Order Primates 霊長(サル) primate


旧分類
Suborder Prosimii 原猿
表情筋未発達
鉤爪talonを持つ種多 → キツネザル類・ロリス類・メガネザル類
Suborder Simiiformes (Anthropoidea) 真猿
表情筋発達(サルらしいサル) → 原猿以外

メガネザル → 真猿類により近い → 分類群変更 + 原猿類という名称用いない


眼窩外側が骨で囲まれる(ツパイ) + 2つの目は並ぶが立体視可。色彩感覚ある
手足の少なくとも一方は親指が他の指と対向する(ツパイ) + 平爪を持つ
鎖骨良く発達。関節の可動範囲大きい
一対の乳房を持ち、普通一匹づつ子供を産む primate
Suborder Strepirrhini 曲鼻(猿)
鼻腔屈曲 → 鼻孔が左右に離れて外側を向く
多くが夜行性

タペータム(反射膜): 網膜裏側にあり弱光でも感知
鼻が湿り嗅覚優れる

Infraorder Loriformes ロリス下目 (s.l.)
Lorisidae ロリス
Infraorder Chiromyiformes アイアイ下目
キツネザル下目から独立 (1科1属1種)
Daubentoniidae アイアイ
Daubentonia madagascariensis Gmelin 1788 アイアイ: 1957年再発見
Infraorder Lemuriformes キツネザル下目
全種がマダガスカル島および周辺に分布
Lemuridae キツネザル
Suborder Haplorhini 直鼻(猿)
= Simiformes 真猿類 + メガネザル
Infraorder メガネザル下目
Tarsidae メガネザル
Infraorder 広鼻猿下目(新世界サル)
鼻形丸。尾活用。中南米
Cebidae オマキザル new world monkey
Callitrichidae マーモセット Marmoset & Tamarin
Infraorder 狭鼻猿下目(旧世界サル)
鼻切長。頬袋、尻ダコ持つ。アジア・アフリカ(除ヒト)
Superfamily Cercopithecoidea オナガザル
Cercopithecidae オナガザル: 旧大陸猿 old world monkey
Macaca fuscata ニホンザル Japanese Macaque
Mandrillus sphinx マンドリル mandrill
Superfamily Hominoidea ヒト
Hylobatidae テナガザル gibbon
インドシナ半島-マレー半島-スマトラ島-ボルネオ島
Hylobates テナガザル (1属見解) +
Symphalangus フクロテナガザル (2属見解) + ···
Pongidae オランウータン (ショウジョウ, 猩々)

Pongo オランウータン: P. pygmaeus オランウータン orang-utan
Pan チンパンジー: P. troglodytes (Blumenbach, 1799)

野生チンパンジー wild chimpanzee: 系統的にヒトと最も近縁なものを研究しヒトとの比較を試みる (この研究によりすみわけ、順位、競争、階級、グループ等における種々の動物生態学的研究の発展が見られる)

Gorilla ゴリラ

Hominidae ヒト human: 現世1属1種 (二足動物 biped)
Homo sapiens sapiens, man

直立二足歩行 + 遅速歩行・方向転換可能 (手 = さほど特殊化していない ↔ 足 = 最も大きな変化)
大犬歯発達、大臼歯磨滅度の差が他の真猿類と異なる
大後頭孔: 頭骨から脊髄が出ている穴

→ 直立二足歩行動物 = 真下を向く
→ 四足動物 = 斜め後ろを向く

骨盤骨

四足動物 = 細長く平たい。脊柱-骨盤は水平で、後肢は骨盤に対し直角
二足歩行 = 骨盤は幅広く、骨盤と下肢は垂直に立ち、股関節はいっぱいに伸びる

               ヒト 人の直系 主な退化・痕跡器官
            原人 ┤ ホモ属   眼窩上突起・歯隙・
                 │          母趾対向性・下位肋骨
            猿人 ┤ 人類     切歯縫合・毛
    チンパンジー ┤ ヒト亜科 長掌筋
オラウータン亜科 ┤ ヒト科   采上襞
    テナガザル科 ┤ ヒト上科 第三転子・尻尾・瞬膜
        旧世界猿 ┤ 狭鼻下目 小臼歯・鋤鼻器・盲腸
        広鼻下目 ┤ 真鼻類   触毛・子宮中隔
    メガネザル類 ┤ 直鼻亜目 茎状舌骨・鼻甲介・鼻鏡
        曲鼻亜目 ┤ 霊長目
    (他の)胎盤類 ┤ 真獣類   卵黄嚢
          有袋類 ┤ 獣類     烏口突起
          単孔類 ┤ 哺乳類   腓骨・座骨動脈・頭頂眼
          双弓類 ┤ 羊膜類
          両生類 ┤ 四足動物 エラ・鰓弓・心耳
            魚類 ┤
図. ヒトの直系の分岐系統図と主な退化・痕跡器官

1. 脊椎動物としてのヒト

身体の各部分がいつできたか(組成より推定)
a. 血液・体液、水との関わり
表. 体重に占める水の割合
    ネズミ   カエル  カキ貝  クラゲ
    60-70%     77%     83%     98%
表. Naを100%としたときの他の元素の相対量
          ヒト  イヌ カエル タラ  サメ ウミザ クラゲ  海水
                                       リガニ
    Na     100   100   100   100   100    100    100   100
    K     6.75  6.62     -  9.10  4.61   3.73   5.18  3.11
    Ca    3.10  2.80  3.17  3.93  2.71   4.86   4.13  3.91
    Mg    0.70  0.76  0.79  1.41  2.46   1.72   11.4  12.1
    Cl     120   139   136   150   166    171    186   181
    CO32+                                 6.7   13.2  20.9
→ ヒト 200万年、哺乳類6000万年
血液は太古の海水とほぼ等しい成分 = 始生代に形成と考える

Cf. リンガー液、生理的食塩水、羊水

b. 背骨
人: 頚椎7、 胸椎 12 、腰椎 5、 セン椎 5、 尾椎 3-5、計32-34個からなる
石灰塩 70%、有機質繊維 30%。約200万年前のヒトの骨でも同様
  ヒト ───────── 胎児 (1ヶ月)      脊索 ┐
  哺乳類                                    ↓   │
  爬虫類   2億年                            軟骨 │系統進化説
  両生類   3億年                            ↓   │
  硬骨魚類 3.5億年 デボン紀 ← ヒト骨の起源 化骨*│
  軟骨魚類 4.5億年 オルドビス紀                  ┘
  原索動物 ナメクジウオ > ホヤ > 筆石 > ウニ > 軟体 > 擬軟体
           ──────────
                          底生      *: 硬骨になること

origin

        筆石: オルドビス紀示準化石(腸鰓動物。浮遊性)
  二畳紀     ↑
  石炭紀     ↑
  デボン紀   ↑
  シルル紀   硬骨魚  ↑    内湾(泥の海)
  オルドビス(筆石)   ↑    ↑
  カンブリア(三葉虫) 軟骨魚←浅海(海進): 無脊椎動物全ての門出揃う

origin

  原生代
ヤツメウナギ: 現代形態的にもっとも下等な脊椎動物
ナメクジウオ: 脊索(原索)動物、浮遊性動物

カンブリア紀は新たなる動物発生の紀(例外ないほど浅海)であり原生代と明確な違いがでる。 それまでの動物は泳ぐこと、浮かぶことが不可能でありオルドビス紀以降の動物が出現する
以上のことから、背骨は古生代前期(4.5-5億年前)に形成されたと考えられている

c. 四足・肺 (魚類 → 陸棲動物)
         鰭の形態           鰓
肺魚
無顎類   尾ビレのみ
板皮類 ┐鰭を完備           ⋄肺 – 交尾器(体内受精) =胎児栄養供給
軟骨類 ┘背骨。他の鰭出来る
硬骨類 = 水中を泳げる       ⋄肺 ♥浮袋

2. 哺乳類としてのヒト

a. 表皮
毛皮 – ジュラ紀 / 毛 – 表皮の変形 - 陸・気候等により構成されたもの
b. 温血
血球の小型化 – 体の隅々まで流れる。二心房二心室
c. 歯の分化
歯式 – 哺乳類の歯の分類

ヒト (2133)/(2123) × 2
ウシ (0033)/(3133) × 2 – 魚類あるいは爬虫類

d. 有袋類
白亜紀-現在 – 胎盤未完成(早産)。育嚢で育てる = 子宮類

歯数は一定しない。哺乳類と比べ脳頭部小さい
眼下-側頭下部が連続している → 爬虫類に近い
切歯 5/4、小臼歯 3 + 大 4+

e. 胎盤 ⇒ 胎生
最古の哺乳類 – ゴビ砂漠で発見
origin
体毛を持ち出したのはジュラ紀 → 真の高等哺乳類は新生代暁新世
定向進化 Ex. ウマ・ゾウ
歯の生え方は我々の垂直交感であり、乳歯・永久歯とあることから2生歯性といわれる

ゾウは水平交感である。ゾウの歯の方向の変化は鮮新世のこと(100万年前)であるが原因は不明

f. 頭骨の変化
キツネザル 嗅覚┐視覚: 双眼鏡、色、樹上
メガネザル ↓  ┘温血でない種がある、夜行性
有尾猿類   ↓        下顎骨退化、四足(退化器官・痕跡器官vestige)
無尾猿類*  進化方向: 躯体大型化 – 肩・肘・胸発達

*: 中新世栄える

化石人類学 (fossil anthropology)


ヒトニザル: 新世界猿 New world monkey + 旧世界猿 Old world monkey
原猿論 霊長目 → 原猿亜目 (ex. Tupaiiformes) → 真猿亜目 (ex. Homo sapiens)

雄と雌 / 夜行性か昼行性

霊長目の社会構造の原理

昼行性

重層 ------- ペアタイプ単位集団 --- 群タイプ単位集団
単層

夜行性

集合性を持つ ------------------------- 無
単独生活 ------------------------------ 無

真猿論
新世界猿社会、オナガザル科群型社会、群型社会通時的構造、群型社会発展、類人猿社会
多くの種樹上生活
類人猿 (anthropoid)
無い Ex. ゴリラ・オラウータン・チンパンジー・テナガザル
歯式 = 歯並びの型 - ヒトは顎・歯が退化する傾向。また、顎が後退(下顎が後方へ下がる)している

2/1/2/3(上) 2/1/2/3(下) 旧世界猿の型
2/1/3/3 新世界猿の型

→ 歯式は全く異なる

2/1/2/2 = 近年
1/1/2/2 = 未来

人類

アフリカ起源の直立二足歩行をする霊長類の仲間
約600万年前にチンパンジーとの共通祖先から分かれ進化
ケニアピテクス Kenyapithecus
1500万年前 → ヒトやゴリラ等の共通祖先
1997 日本ケニア合同隊: ケニアでほぼ全身骨格発見 → 大型類人猿

それまで、歯等部分的にしか見つかっていなかった
骨格形態等: 他類人猿との分岐年代特定されるかもしれず、類人猿進化プロセスが見直されそう
進化系統樹 lineage tree: 約2000万年前に分岐したとされるテナガザルより早く分岐した可能性が大きい

ラマピテクス Ramapithecus
1400-800万年前: 当初ヒトの祖先とも考えられたが系統的につながらない
1937 Lewis G Edward: ニューデリー北160 kmハリタリキングナールで発見

ヒト科新属とし発表(当時アウストラロピテクスは認められていた)

1961 Leakey LSB: 2体目化石をKenya南西部フォートターナンで発見

上顎一部
Kenyapithecusと命名後、ラマピテクスと比較し同一種とする
歯列アーチ型に近い

1965 ヒト科動物の特徴 = サル棚持たない

→ ラマピテクス? (初期猿人は棚があるものがある)

1973 トルコのサンディールで下顎発見

大戦中ラマピテクス(?)発見。シバピテクス・アルバニールと報告。後にラマピテクスと同種とする

1975 ハンガリー北東部ブタバニア山脈石炭層内で発見

→ 当初ラマピテクスと分からない。現在も未断定

1977 2ダース程度のRamapithecus標本収集 = 概1500-1800万年前のもの

ドミオピテクス: 森林生活(ゴリラの仲間)
ラマピテクス: 草原生活
↓ アウストラロピテクス 400万年前Dartにより発見
ラマピテクスはヒトとサルの中間? - 直立歩行かは証拠乏しい

ヒトではない?
300(500)万年前に猿人分化 → 第三紀にヒトと呼べる動物がいたはず
根拠
1. ルドルフ: 300万年前のヒト(?)顎
2. 上顎大臼歯: 磨耗 = アウストラロピテクス、形 = ラマピテクス
→ Africa人類起源説肯定されるか?

化石には化石となる条件が必要であり、そうとは言い切れない。化石の出来る場所・出来ない場所があり、Africaは化石形成条件の良い所で、化石の出来にくい場所でAfricaより早く人類出現があったかもしれない → 世界各地で調査発掘を行う必要

インド・パキスタン: 化石は全くでないが石器は出る
1975 中国南西部 ラマピテクス発見(保存状態良)。アウストラロピテクス確認?
ベトナム: 戦争中にオラウータン発見。更に、ヒトの歯(?)発見
イーストサイドストーリー East Sdie Story
グレート・リフト・バレー: プレートテクトニクスで1000万年前形成 – 西に山脈
→ 東側: 気候大変動(降水量減少) → 森林から草原へ

初期のヒト科生物化石は、グレート・リフト・バレーの周辺または東側からしか発見されていない

→ 西側: 気候変動軽微: ゴリラ・チンパンジー・ボノボ(現在)
二足歩行
H1 (旧). 草原化に伴い二足歩行化が必要となる
H2 (新). 森林である程度の二足歩行能力を獲得し草原に侵出

→ ナックルウォーキング(チンパンジー)
→ ラミダス猿人

DNAによる系統分化推定
ミトコンドリアDNA: 母性遺伝で組換考慮せず突然変異変化速度推定可能 – 時間的に一定割合で変異

構成が単純で分析しやすい

ヒトとチンパンジーのミトコンドリアDNA組成の違いは約10% = 500万年前に分化 – ラミダス猿人?
猿人化石 Australopithecus
アウストラロピテクス Australopithecus: australo = 南の, pithecus = 猿
東アフリカ: エチオピア-モザンビーク(ビクトリア湖東側で多くの化石発見)
第三紀形成、以後の代表的化石良く発見される。代表的土地にOldvai Group

東アフリカ発掘進むまで完全形のAustralopithecus発見されなかった
東アフリカ地層は奇麗に並んでいる所が多い - 火山噴火による溶岩が明瞭に時代を区別

1982 Ishii (石井英實)

950万年前: サンブル・ホミノイド - ヒトまたは類人猿の祖先である可能性もあるが未詳

2000 ケニア北西部バリンゴでケニア・フランス合同チーム

推定600万年前の猿人骨を発見 =「千年紀の祖先millennium ancestor」と名づける
長さ30cmの大腿骨や足・手・指の一部・歯のついた顎
少なくとも男女5体で年齢は6-30歳。チンパンジー程の大きさの成人大腿骨に食痕がある。手指の形から木を機敏に登れ、歯の形状や摩耗の程度から堅い皮の果実を主食にしていたと推定される

2001 東アフリカ、エチオピア

520万-580万年前の猿人化石とみられる骨発見

2001 Beauvilain A, et al.: サヘラントロプス Sahelanthropus tchadensis

600-700万年前: アフリカ中部チャドから頭骨
身長1.2-1.3 m。脳容積350-380 cc。眼窩上隆起顕著(非ヒト的)

猿人の分化: 頑丈型と華奢型
A. 頑丈型 (パラントロプス ParanthropusAustralopithecusから分ける)
エチオピテクス猿人
アウストラロピテクス・ロブストス A. robustus (P. robustus): 南アフリカ
1947 ブルーム: 大人のAustralopithecus頭骨発見

→ DartのAustralopithecusとは異なる → A. robustus
脳容積(cm³): 脳量がヒトとしての条件を決定するものではない

チンパンジー = 394 (<) オラウータン = 411 (<)
華奢型 < 500 (<) 頑丈型 = 500 (<)
ボイセイ = 700-800 (<) ゴリラ = 800 (<) ヒト = 1300-1500

身長 1.0-1.4 m。体重40-80 kg
下顎・頬骨: 厚く張る
歯列: アーチ型 (ヒト = 丸い、サル = 角ばる、類人猿 = 中間的)
切歯: 犬歯が小さい(顎の水平移動可能)。アファール猿人に比べ大臼歯1.5倍、小臼歯2倍
歯磨耗度(すり減り方) (特に第1第2大臼歯): 大きく磨り減る – その動物の食生活が推定できる
→ 非常に固いものを食した – 果実、種子、茎、根等 → 調理を行なわない(道具を使わない)

1959: タンザニア、オルドバイ峡谷

アウストラロピテクス・ボイセイ A. boisei (P. boisei): 東アフリカ

180万年前

100万年前には頑丈型は絶滅

B. 華奢型 (Australopithecus, s.s.)
1995 アナム猿人 Australopithecus anamensis

420-390年前

1992 White & Suwa (諏訪 元)

ラミダス猿人 Australopithecus ramidus (Ardipithecus ramidus)
440万年前 猿人化石(歯、頭骨、上肢)エチオピアで発見 = ラミダス猿人 (1994)

身長: ♂ 150 cm, ♀ 100 cm
犬歯: チンパンジーの様に三角形だがヒトのように小さく切歯化
頭骨低部骨片: 大後頭孔は頭骨のほぼ中央に位置 → 二足歩行

→ チンパンジーと分かれて間もないヒトと考える 化石発掘層: 森林性種子動物化石多出 → サバンナ性動物化石皆無に近い - 森林生活?
従来の人類誕生仮説(= サバンナ仮説)と対立

1974 Johanson D: エチオピア

320万年前の層
全身の4割に至る化石「ルーシー」 =
アファール猿人 Australopithecus afarensis

ルーシー自体は身長130 cm程度の女性と判明
頭骨低部骨片: 大後頭孔は頭骨の中央に位置する + 大腿骨形状 – 二足歩行
長い腕と指、短い脚、三角形に尖った犬歯、脳用量400 cc – 類人猿的特徴

→ ラミダス猿人よりヒトに近い
ラミダス猿人 → [進化] → アファール猿人

1978 Leakey Mary: アフリカ、タンザニア北部ラエトリ地方

350万年前: 火山灰上に足跡化石発見
ゾウ、イノシシ、ウサギの足跡に混じり3人のヒト足跡 → アファール猿人の足型と足跡が一致

足跡: "土踏まず"があり、親指大きく発達 – 現代人と大差ない
手を地面についた跡がない

3人: 足跡サイズ = 26, 21, 18 cm

26 cmと18 cmは寄り添うよう平行に並び21 cmは26 cmの上に重なる = 家族単位で行動

→ 二足歩行確実となる

1972

260万年よりも下の層からヒト頭(脳量800 cm³)と石器発見
この頭はeye brow rich出ていない + 付近からその他の部分の骨を発見

1999 White and Suwa

250万年前
A. garuhi: 近くから石器発見
→ 初期原人の祖先?

1922 Dart R: (ジョセフィン・サモンズがDartを1922初期に訪問)

Australopithecus初発見
タウングスで発見した古代ヒヒ(A. africanus)骨を調査
脳量: 現代生物中では多い方(cp. チンパンジー、ヒヒ)であり、ヒトとの関連と、直立二足歩行を推測
[根拠] 大後頭孔の位置がヒト的で、他動物と比べ前にあり人間の位置に近い
アウストラロピテクス・アフリカヌス Australopithecus africanus(学名)とし発表

300-500万年前
A. afarensisA. africanus

この頃、連続してハイデルベルグ人・シナントロプス等の人類進化証拠標本が集まった事も発表理由

ホモ (Homo)


ホモ・ハビリス Homo habilis

Syn. Australopithecus habilis
200-160万年前

脳容量500-600 cc
顔面は後退して小さくなる
頬歯列はやや小さく前歯部大きい
上肢は下肢に比べ短い

1959.7 LSB Leakey 人骨発見: 復元からジンジャントロプスと命名

→ 同地層から礫石器発見
更にこの地層の35 cm下から骨化石発見 = Homo habilisと命名
ジンジャントロプス Zinjanthropus: 175万年前 = ゴツいタイプのAustralopithecusではないか
石器型を最低12種類に区別可能 → 各石器に異なる使用用途

= 使用目的があれば、文化と呼べるだろう。物々交換もあったと考えられる

石組住居確認。周辺に石器・動物骨・Australopithecus糞を発見し、食生活を知る事が出来た (タンザニア Oldvai)

1961 LSB Leakey: OldvaiでZinjanthropus boiseiと名付けた化石発見。石器伴う。170-180万年前

Oldvai近所 (Zinjanthropus boisei地層から50 cm以下)でAustralopithecus頭骨と石器を一所に発見
Homo habilis
Omo川流域: 人間 → アウストラロピテクス 直立歩行(手が自由に使える・頭を支えられる)

オルドバイ型石器: 250万年–以降100万年位、石器構造に大きな変化ない

石を打ちつけ割る → 石核石器(チョッパー): 手元に残る大型の石 + 剥片石器: 砕け散った細かな石

石核石器 – 斧・金槌として用いる
剥片石器 – 尖った部分を刃として用いる

"華奢型"と"頑丈型"のAustralopithecusを中央-南アフリカの至る所で発見

→ Africaには複数のアウストラロピテクスが260万年以前に存在

1967 Leakey Richard: Omo川流域を調査

コービー・フォラで石器発見 (260万年 + α)
イルトットで、ゴツイタイプのアウストラロピテクス発見。50体以上。石器も多く発見

1972 Leakey Richard, et al.

Bernard Ngeneo (探検隊メンバー): ケニア、トルカナ湖東岸で190年前の頭蓋骨発見
最初 Homo habilisHomo rudolfensis Alekseyev 1986

1973 Leakey R: 大地溝帯ハダール - ほぼ完全なAustralopithecus発見
1994 Carbonell Eudald et al.: グラン・ドリナ遺跡(スペイン)

80万年前
Homo antecessor Bermudez de Castro et al. 1997

1994 Biddittu, Italo: ローマ南西59 kmで頭蓋骨発見

50-35万年前: H. erectusH. heidelbergensisの中間的形質 →
Homo cepranensis Mallegni et al. 2003

    時代(万年前)
         ┃              ラミダス猿人
     400 ┃                   ┃
     350 ┃      ┏━━━アファール猿人━━━━━┓
     300 ┃      ┃                              ┃
     250 ┃ エチオピテクス猿人━┓          アフリカヌス猿人
     200 ┃      ┃             ┃               ┃
         ┃      ┃             ┃           ホモ・ハビリス
         ┃    ボイセイ猿人   ロブストス猿人     ┃
     150 ┃    (絶滅)         (絶滅)             ┃
図. 推定猿人 Australopithecus 系統

骨角歯文化 (骨歯角文化)

各所で確認 → いわゆる石器文化と区別
資料統合の結果、Dartはアウストラロピテクスが文化を持ちヒトと断定 → 骨角歯文化と呼ぶ

特徴: 工具を使っている
リーキー発見: 東アフリカのアウストラロピテクス = 180-200万年前
更に400-500万年前のアウストラロピテクス見つかる
サル: 道具作成に工具使わない vs ヒト: 道具作成のための工具使える

→ 道具作成能力はAustralopithecusは高いと言い難いが、木・石・動物の骨・角・歯等と巧みに使えた
1925 Dart, et al. (Dartと弟子達): マカパス洞窟で直立猿人相当の石器発見

別地にネアンデルタール人時代の石器発見 Parapapio broomi (Parapapio 古ヒヒ, broomi 命名者)の化石 = Australopithecus
骨盤・足化石: 確かにAustralopithecusは解剖学的にヒトに近い。しかし、彼らに文化は存在したのか

1951: 証拠なし → tool userではなくtool makerでなくてはヒトとは言えない

脳容積750ccをサルとヒトとの境とする説が出たが根拠を欠く
発掘進め大量の動物骨を調べ、発掘骨部分に偏りがあり、骨(肉)が選択され、また動物種数も多く巨大獣骨も確認され、ヒトが食べたと考えるのが妥当。固い物体で打撃を受けた跡のある骨発見。Parapapio 42個のうち40個に打撲跡がある。鹿大腿骨を棍棒として使っていた証拠を掴む
→ 肉食

1953 リーキー: ケニアピテクス Kenyapithecus 発見した人

大量の骨はハイネナの仕業と考える「Adam's ancestors」。その他の人々もDartの説否定
Dartは発見した骨から、尾・脊椎骨がないこと等のアンバランスは知能を持つものによる選択と主張
ハイエナ説否定の根拠

  1. 洞窟へ骨を集める習性はハイエナにはない
  2. ハイエナに共食い習性はない → 洞窟にはハイエナ骨がある
  3. ハイエナは骨を食い残さない

人骨 Australopithecus 発見 → 打撲跡よりAustralopithecus間に殺人行為(共食い?)があったと考えられる

原人 Homo erectus


Syn. Pithecanthropus erectus (猿人と見なされていたため)
A. Homo ergaster Groves et Mazak 1975: 180-140万年前, East Africa

初期原人 → 140万年前頃に後期原人のホモ・エレクトスへ進化

1980's 「トルカナ・ボーイ」: 160万年前の地層

アフリカ、ケニア、トルカナ湖畔
歯の生え具合より9-10歳と推定。身長168 cm (大きい)。脳量900 cc

A'. Homo georgicus Vecua et al. 2002: 180万年前

1999-2001 ジョージア、ドマニシで頭蓋骨・下顎骨発掘
当初H. ergasterと考えられた

B. Homo erectus Dubois 1892
1931 Leakey LSB 発掘着手

Bet 2: 石器 Homo erectusのもの
Bet 4: 打製石器(簡単なもの)発掘 - 人骨出ない

原人(直立猿人): 身長175 cm – Australopithecusより現代人に近い。首から下は、ほぼ現代人と変わらない
130-100万年前: Australopithecus africanus → 進化: Homo erectus

生存範囲広く、降雪地等でも生存確認 → 生存技術発達
火を意図的に使う(レスカル洞窟で75万年前の焚火跡確認) = 火: 天敵から身を守る。暖房調理

アシュール型石器
ハンドアックス(石斧): 全体的に縦長で刃が鋭い – 技術と熟練必要
アフリカ脱出
Homo erectus (Pithecanthropus erectus) ジャワ原人
1891 デュボア(蘭): ヒトと類人猿の中間的なものを探す努力

トリニール川で歯化石一本発見。頭蓋骨の一部発見 = ヒトに似た一種の大型類人猿
大腿骨 = 直立生物の左足。歯をもう一本発見 → P. erectusと命名
全体として、大腿骨ヒト的、顔面部サル的。足骨はヒトの特徴を良く表す 生活: 住家持たない

Homo erectus pekinensis Black 1927 (Sinanthropus pekinensis) 北京原人
1923 北京周口店龍骨山(石灰岩)は名のとおり多量の動物化石出現 - 化石中に人骨混在判明
1927 Anderson: 周口店洞窟の本格的調査開始 - 哺乳動物の歯発見 = ヒトとサルの中間的なもの

発掘を進め同様の歯を発見 → S. pekinensisと命名

1929 下顎、更に頭蓋骨等を発見し、ほぼ完全な頭骨が出揃う
1937 発掘収量 – 計45体分の化石(太平洋戦争の混乱で紛失)
ワイデンライヒ(米): 北京原人レプリカ保存。化石から報告書作成(解析進展)

→ 60-30万年前
脳容量900-1200 ml。顔小さく身長160 cm程度と華奢 – ジャワ原人・ハイデルベルグ人と類似 生活: おそらく人類初の温帯地方生活者

洞窟: 大量の灰を発見 = 暖房(家)
石器: 同時代のアフリカの原人よりも粗末

                    ヨーロッパ   中国 北京原人60万年前↑
    アフリカ北部 原人 →→→→→ スンダランド ジャワ原人
          180万年前↑
    アフリカ東部 猿人

図. アフリカ脱出

Homo heidelbergensis ホモ・ハイデルベルゲンシス: 60-20万年前

1907年 独ハイデルベルグで発見
形態的には現生人類と大差なし。脳容量 > 1200 cc
Ex. Africa (ボド人、カブウェイ人化石)

human
H. erectus
human
H. neanderthalensis
human
H. sapiens
図. Homo erectus, H. neanderthalensis, H. sapiensの頭蓋骨(Stringer & Gamble)

旧人(古代型ホモサピエンス)


Homo sapiens neanderthalensis ネアンデルタール

Syn. Homo neanderthalensis King 1864
40-4万年前
1856 Fuhlrott JC: ドイツ、セッツセルドルフ、Neander谷間の洞窟で発見

第四紀洪積世後期(20-5万年)
ヨーロッパ-中東 → 3000体以上発見

脳 :1300-1600 ml (最大1750 ml)
下顎骨: 猿人原人より小
歯: 現代人より大きいが良く似る

20c.初頭 マルスラン・ブール(仏、解剖学)

「野蛮低脳。自分の指さえ満足に動かせず、猫背で首を前に突き出し鈍重に歩く。現代欧州人とは遠くかけ離れた種」 → 調べた人骨は重度関節炎を患い猫背 → ネアンデルタール人への誤解 – クロマニヨン人により滅ぼされた(現在否定)

ジブラルタル人: 発掘されていたジブラルタル人頭骨が再発見され、ネアンデルタール人と同一と判明
ベルギーでの発見

1825 リエージュ近郊のアンジス洞窟で、子供の頭骨発掘
1865 ラ・ノレット洞穴で、下顎骨発見
1886 スピー近郊で、2体の人骨が発見され、そのうち1体はほぼ完全
1899以降: クラピナ岩陰遺跡(クロアチア), 15万-3.5万年

カットマーク(死体解体でできる傷跡)あるネアンデルタール人骨が20遺跡の砂地から散乱状態で発見
→ カニバリズム(食人): 理由は不明(儀式? 飢饉?)

1950年代初頭 イラクのトルコ国境近くシャニダール洞窟でネアンデルタール人男性化石1体発掘( 45000年前)

年齢40歳代: 右肩-腕萎縮し、右肘から先がない(生まれつき?)。右脚関節炎? 左目失明? 頭骨に治療痕

落盤事故で死亡? → 40歳まで存命したことは周囲の介護協力なしには考えにくい = 介護技術存在

1960 シャニダール洞窟: 6万年のネアンデルタール人化石発掘

周辺の土が周辺と比べ軟らかく周囲に石並べられ、遺体右向き = 埋葬
土から花粉発見(アザミ、ノコギリソウ、ヤグルマギク等) – 洞窟周辺に生えてない種もある = 葬式
+ ラ・フェラシー遺跡: フランス、ラ・フェラシー。19世紀終に発見され体系的発掘を進め、巨大岩陰洞穴に7体のネアンデルタール人埋葬確認。体を強く折りまげた者や、頭上に平石が置かれた者がある

→ 高度な文化を持つ

↔ 反論: 「墓」という認識なかった (ガルゲット, 米 - ギャンブル支持, 英)

洞窟内で寝ている状態で自然死したものがそのまま残った
完全な人骨は、肉食獣(ハイエナ等)の分布していない地域で発見 → 意図的に埋葬されたと考えるより、自然死したものが食い荒らされることなく残ったと考える方が自然

→ 全てが埋葬されたものではないが、確実に埋葬されたものもある
1984-88 イスラエル、カルメル山周辺洞窟遺跡群

ケバラ洞窟(5.5万年前) → ネアンデルタール人化石

1984: 舌骨(発音に使う筋肉がつく)を完全な形で発見  現代人のものと区別がつかない
+ 脳にブローカ野(言語野)を確認できる
= 言語はあった?

カフゼー洞窟(9.2万年前) → 現代人祖先型化石

(現在発見された中で)最古の埋葬
ネアンデルタール人が埋葬習慣を現代人から学んだ(模倣した)可能性

スフール洞窟(10万年前) → 現代人祖先型化石

→ ネアンデルタール人が新人(クロマニヨン人)に進化したとは考えにくい
→ 旧人(ネアンデルタール人)と新人(Homo sapiens)が共存していた
1998: ネアンデル渓谷のネアンデルタール人上腕骨からミトコンドリアDNA抽出成功 → 解析

ネアンデルタール人と現代人のDNA配列かなり相違 → 55-69万年必要
= 60万年前に分化・混血した形跡はない

→ ネアンデルタール人は現代人と別な系統を進む – 現代人の祖先ではない (何らかの理由で絶滅)
ムスティエ型石器
最初フランス、ムスティエにて発見

stone tool ルボロア技法による石器: 前期旧石器時代の技法

図. ルボロア技法。(a) 手頃な石を要旨する。(b) 石の周囲を打ち欠いて剥れやすいように調整する。(c)·(d) 石器となる剥片を取るために、さらに表面を調整する。(e) 剥片を取る。(f) 剥片と残った石核。この石核からさらに複数の剥片を作る


60種類の型確認 = 石器製作技術進歩 + 主に剥片石器を用いたが使用目的により形の違う石器使用
狩猟技術に長じ、マンモス等の大きな獣をも狩る。火による調理

絶滅に関する仮説

1. 無関係説 (エズラ・ズブロウ, 米, 先史学者)
シュミレーション: 戦争がなくても、両集団の間の死亡率に2%の差があれば1000年程度で一方は絶滅

→ ネアンデルタール人とホモ・サピエンスの両者間には「何もなかった」

2. 特殊化説: 分岐分類学
a)原始形質: 原始形質祖先から(ほとんど)変化せず継承する形質

より古い人類であるホモ・エレクトゥスに見られる特徴がネアンデルタール人にも存続している形質
Ex. 眼窩上隆起 → ホモ・エレクトゥスにも見られネアンデルタール人にとって原始形質

b)共有派形質

同時代の他の集団(ここでは現生人類)と共有する形質
Ex. 脳容量の大きさが以前の人類よりも大きい

c)固有派形質

ある集団にしか見られないその集団特有の形質
Ex. ネアンデルタール人のイニオン上窩

ネアンデルタール人: 原始形質を残しつつ、固有派形質増加 → 保持型 → ある時期から環境適応困難

20-3万年前のネアンデルタール人には大きな変化認められない → 形質固定されている
現生人類: 原始形質を消滅させ、新たな特徴を加えるか原始形質を変化  改良型

3. くる病説
寒冷適応 → 北ヨーロッパまで北上 → 日射不足 → くる病

幼少時のくる病は死亡率高 = 化石にくる病を推定させる骨格異常痕多い

5. MVP説 3.6万年前: 人口が最小個体群維持可能人口(MVP)を下回った + 遺伝的多様性低下 + 絶滅

新人 (現世人類)


ヘルト人 Homo sapiens idaltu White et al. 2003
16万年前(更新世) 東アフリカ
1997 White, Suwa (諏訪), et al.: エチオピアのアファール低地で発見

H. heidelbergensis

クロマニヨン Homo sapiens sapiens
洪積世後期(5-2万年) → 後期旧石器時代

8-5万年前にアフリカ脱出 - 中東へ (DNA解析)

1868 南仏ドルドーニュ付近クロマニヨン洞窟 – ネアンデルタール発見直後

脳1300-1800 ml。下顎骨小さくなり頤がある。歯は現代人に似る。膝を伸ばした直立歩行
石器: 黒曜石、フリント(火打石)使用 – 産地限定 = 遠方より手に入れる

→ 狩猟時代: 石刀、投槍、弓矢
他所で記録された新人

南フランス: ジャスラード人
イタリア: グリマルディ人
中国: 柳江人、資陽人、周口人、上洞人(山頂洞人)
日本

1879 アルタミラ洞窟: 2万年前の壁画 → バイソン、イノシシ、シカ、ウマ等が描かれる

生活: 食物作る = 農業
ヒトは地球を変化させ始める(人間化された地球での生存には、地球をより深く理解することが必要)

シャテルペロン型石器 châtelperronian
地域限定(スペイン北部-仏南部), 3.5-3.0万年前
基本的作りはムスティエ型石器と同じ
+ 動物骨利用骨格器 + 高度装飾品(ビーズ、ペンダント) → 同じに出土
フランス、サン・セザール: 旧人。30000年前(ネアンデルタール人最新化石)

シャテルペロン型石器が出土 → 旧人と新人との間に何らかの影響

新人の起源

結論はなく、今後の研究に待たれる
a) 多地域進化説

110万年前アフリカを脱出した原人起源
アジア、アフリカ、ヨーロッパ各地で、原人が旧人に、旧人が新人に進化
(反論) ネアンデルタール人からクロマニヨン人に進化したとは考えにくい

b) アフリカ起源説

ミトコンドリア・イブ仮説 (Willson A et al. 1987, 米, 分子遺伝学)
アフリカ、アジア、ヨーロッパ、ニューギニア、太平洋、各女性135人のミトコンドリア遺伝子比較
仮定: 2-4%/100万年の変異確率。旧人-新人間遺伝的交流なし(= 調査された現代人遺伝子に旧人クラスのものが存在しない)
→ 20万年前にアフリカにいた1人の女性のミトコンドリアDNA受け継ぐ → 「アフリカ起源説」支持
→ 新人: 20-10万年前にアフリカで発生 → アフリカ脱出 → それぞれの地域で新人

(反論) 20万年という年代推定には、最大100万年前までの誤差が起こりうる + 実際には、旧人と新人の間には交流があったと考えられる

c) 東西二地域進化説 (馬場悠男)

アジア: ジャワ原人 → 旧人・新人 (顔等の特徴が一貫して似通う)
ヨーロッパ・アフリカ: クロマニヨン人がネアンデルタール人と交代

モンゴロイド

起源は、原人か新人かは諸説がある(多地域進化説・アフリカ起源説)
human
スンダランド
→ 年代を分け各地へ移動
6-5万年前: サルフランド(当時オーストラリア、ニューギニア、タスマニアが陸続きになっていた大陸)に移動

数万年間移動は断続的に起こった
1万年前: 氷期終焉と共に海面上昇し移動が途絶える
= オーストラリア先住民、ニューギニア人(19世紀まで原始的狩猟採集生活)

3万年前: 北へ移動 – 移動の要因(引鉄)は不明 (スンダランドではなく中国南部から移動という説もある)

25000年前: 北緯60°を越えシベリアに至る

技術革新 = 火・衣服・細石刃(カミソリ状の石器)

12000年前: 北極海に達する → ベーリング海を渡りアメリカ大陸へ = アメリカ先住民

12000年以上古い遺跡がアメリカ大陸で発見 → 民族等は不明

縄文人はこの時期に移入した人々と考えられる
= 北方モンゴロイド: 胴長短足。顔の凹凸乏しい – 寒さへの適応 ↔ これ以外を南方モンゴロイド

5000年前: 北東アジア全域に拡散 – 1万年前に氷期終焉し温暖化

2300年前: 渡来系弥生人はこの時期に移入した人々と考えられる

日本人の起源 (the origin of Japanese)


原人 (archanthropine, early man)

60万年前から日本にヒトと呼べる動物がいた
1905 マンロー(英): 神奈川県酒匂川流域で礫器発見
1949 群馬県岩宿遺跡 相沢忠洋(行商人、考古学マニア)発見。10万年前の関東ローム層から石器発見

縄文時代以前の文化(当時縄文以前の文化はないとされる)

1983 宮城県大和町中峰C遺跡: 14-37万年前 → 石器発見 – 中国周口店(北京原人)石器と似る
1984 宮城県古川市馬場壇A遺跡: 15万年前 → 石器出土
1993 宮城県筑館町高森遺跡: 50万年前 → 石器出土
1994 宮城県筑館町上高森遺跡。60万年前

石器出土: 石器のみ発見/人骨出ない → 日本土壌は(弱)酸性で骨溶かしやすい

1970 沖縄県(本島具志頭村港川)

港川人 (18000-16000年前) – 完全に近い人骨4体 男子153 cm、女子144 cm – 縄文人の身長に近い
形態的には、柳江人(中国南部出土)に近く、山頂洞人(中国北部)からは遠い – 南方起源?

人骨出土

静岡県: 三ヶ日(ミツカビ)人、浜北人 → 港川人が起源? (骨形態より)
大分県: 聖岳洞穴人 – 新人
愛知県: 牛川人 – 人骨(旧人)ではない?

1950 栃木県葛生町(現佐野市)石灰岩地帯

葛生(クズウ)人: 上腕骨,大腿骨,下顎破片 ネアンデルタール人に類似した人骨 (直良信夫, 発見者)

明石原人
= 明石人, 西八木人骨 (不明疑問点多)
1932 直良信夫 兵庫県明石市海岸にて原人人骨(?)拾う

1945年空襲で化石消失
松村瞭助(東大): 長良の人骨写真と石膏模型保存
→ 長谷部言人: 骨形態から完全直立歩行不可能

ジャワ原人と同段階 → Nipponanthropus akashiensisと命名
→ きっかけに大規模な発掘調査実施 → 人骨出ない

1982 遠藤萬里・馬場悠男

石膏模型コンピューター人骨比較解析 → 縄文時代以降の新人

北海道

旧石器(先土器)時代
2万年前: 北海道は海水面下降し大陸と陸続き → マンモスや人類が渡来
襟裳岬、夕張市、空知管内由仁町でマンモス化石、十勝管内忠類村で南方系ナウマン象化石見つかる
北海道における旧石器時代の存在は約700遺跡で確認
打製石器は石刃、細石刃、尖頭器、石錐等 → 魚介類、オオツノジカ(更新世北方系動物)、野牛、トナカイ等を獲っていた

網走管内白滝村から当時(2万数千年前-縄文時代)の遺物が豊富に出土
岡山県帝釈峡: オオツノジカ骨

縄文人 (Jomon man)

縄文時代 = 縄文土器が使われた時代: 13000年前-2300 (2500-2200)年前(14C測定等に基づく)
それ以前の寒冷期に移入した人々(南方モンゴロイド)が起源
ナウマンゾウ等の食料求め移入 Ex. 野尻湖 = 大量のナウマンゾウ化石

野尻湖(長野): 5万-3万3000年前の動物化石群

遺跡
上野原遺跡(鹿児島): 早期 → 最古級集落跡
三内丸山遺跡(青森): 前期-中期 → 1500年続いた巨大集落
加曾利貝塚(千葉): 中期-後期 → 最大級貝塚
大森貝塚(東京): 晩期
菜畑遺跡(佐賀)・板付遺跡(福岡): 晩期 → 水田・水路跡
気候
沖積層世(沖積世) → 温暖期: 森林(気候帯)北上
人口
最盛期 = 30万人 (奈良時代 500万、室町時代1200万) 東北地方 46000 vs 近畿中国地方 4000

東高西低 → 西から発展し東に伝播したとは考えにくい – 気候の影響 Ex. ドングリ、クルミの分布
ドングリ、クルミ: 現在の東北地方あたりが最も住み易い

体型
身長: 縄文次代を通じ、男子155 cm – 但し、縄文時代を通じ体型(骨格)は徐々に頑丈となる
生活
竪穴(式)住居 (pit dwelling): 地面に50-70 cmの穴を掘り4-6本の柱を立てた茅葺屋根の家 = (半)定住生活 (大船遺跡)
主食料: ドングリ類、獣、魚介類

縄文クッキー: アク抜した堅果(ドングリ等)の粉を焼き作る – 貯蔵法発達
後期: イネ・ムギの花粉発見
後期・晩期: 西日本の遺跡から炭化した籾や籾の圧痕のついた土器発見

抜歯: 所属集団(部族)を示す
土葬: 大人と子供で埋葬地が違う – 大人は住居から離れる。子供は住居の入口(七五三の起源?)
縄文土器: 13000年前から見つかる – 世界的に最古

独特の縄目模様 – 呪術的意味合い?
火焔土器 – 新潟県で多く出土
縄文土偶: 東北(東日本)で多く出土。初期5-10 cm、後には50 cmのものも見つかる - 時代と共に大型化

鳥浜貝塚(福井): 1万年前 = 草創期

6000年前 = 前期(温暖化ピーク): 照葉樹林
緑豆、ヒョウタン出土 → 原産地: 緑豆 – インド、ヒョウタン – 西アフリカ

照葉樹林だがクルミ・クリが多量に出土 = 定住生活に入る
→ 人里植物出現

      ヒト                                         
     [採集]━━━━━━━━━━━━━━┳→[クリ-クルミ林発生]
       ⇓     クリ・クルミ林伐採        ┃           ⇓
       ⇓     薪・木材の伐採            ↓           ⇓
   [恒常的伐採]━━━━━━━━━━━━┻━━→[照葉樹林文化]
       ⇓               人里植物集中
       ⇓             伐採活動の容易化
 [森利用の集中化]←━━━━━━━━━━┳━━→[二次林の出現]
      ┃         ヒト-二次植物共生     ┃           ⇓
      ┃         有用・優良植物の選択  ┗━━→[二次林の発達]
      ┗━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━┛
                           栽培化
                             ⇓
    稲渡来━━━━━━→稲作文化発達
三内丸山古墳: 5500-4500年前

最大500人規模の集落 – 長さ30 m程の長屋状の住居跡。直径90 cmのクリ材の柱(クリ栽培の可能性)
北海道産黒曜石出土 [縄文人 → アイヌ民族]
ヒスイ(翡翠)出土: 新潟県糸魚川が日本では唯一の産地
丸木舟
→ "海の道"による交易: 朝鮮半島の縄文時代と同時代の遺跡から日本産黒曜石出土

北海道

縄文文化始まる: 打製石器 → 磨製石器
初期: 海水面現在より3-5 m↑ (縄文海進) = 海: 釧路・網走・石狩・苫小牧近辺

道南地方: 椴法華式に代表される尖底土器多く出土(本州東北地方と共通)
道央・道東: 平底土器出土 + 石刃鏃(石を打ち欠いた石刃で作った鏃)文化が北アジアから道東に入る

石刃鏃は日本では北海道だけで出土し、十勝・釧路・網走方面に多

遺跡
北黄金貝塚(伊達市, 史跡公園): 噴火湾に面した舌状丘陵上
遺跡全体保存状態良好
縄文時代前期大規模貝塚を中心とする集落遺跡
4か所の貝塚、湧水地、竪穴住居、土坑墓等確認 + 土器、石器、骨角器、埋葬人骨や動物遺体
(出土人骨の人類学研究や貝塚分析 - 縄文人の自然環境適応が分かる)
入江・高砂貝塚(洞爺湖町): 両貝塚は噴火湾に面した海岸段丘上
縄文時代前期-晩期における周辺の自然環境、生活や生業、人類学的形質や葬法等を知る上で重要

入江貝塚: 縄文前-後期の大規模貝塚伴う集落遺跡。厚さ3 mに及ぶ貝層から多数の人骨・遺物出土
高砂貝塚: 縄文後期貝塚 + 縄文時代晩期の土坑墓群も確認。多数の人骨と副葬品出土

鷲ノ木遺跡(森町): 現海岸線から1 km内陸に入った舌状丘陵上 + 保存状態極めて良好
縄文時代後期前半の環状列石と竪穴墓域
環状列石: 中央4 × 2.5 m配石と二重列石で構成され、外周37 × 34 mmの円形で、道内最大規模
竪穴墓域は環状列石に隣接し11.5 × 9 mのほぼ円形で、大小11基の土坑墓
北日本環状列石・墓制・祭祀等の精神世界 + 北海道-北東北交流
大船遺跡: 太平洋に面した海岸段丘上
縄文時代中期の大規模集落遺跡
100棟以上の竪穴住居跡 (深さ2 mを越える大型竪穴住居特徴) + 盛土遺構、土坑群等
大量の土器、石器の他、クジラ、オットセイ、クリ、ヒエ等動植物遺体出土 → 生活・生業知る上で重要
竪穴住居 (pit dwellings)
竪穴住居は、縄文時代に作られた住居形態です。地面を円形や方形に掘って床とし、柱を立て骨組を作り、その上に土やヨシなどで屋根をふいた建物で、床には炉が設けられています。
大船遺跡の竪穴住居は大規模で、長さ8-11 m、深さ2 m以上の住居があります。炉は、床そのものを火床としたものから土器を埋めたもの、石を囲んだ炉へと変化が見られます。この復元住居は、発掘調査の成果を元に、クリの木を使い、竪穴住居の骨組を再現しています。
Ofune Ofune
2018年7月11日

弥生人 (Yayoi man)

弥生時代 = 弥生式土器使用時代(BC5-4c–AD3c): 特徴 = 稲作、金属器
遺跡
菜畑遺跡(佐賀)・板付遺跡(福岡): 早期, 水田・水路跡(縄文晩期より続く)
唐古・鍵遺跡(奈良): 中期, 奈良盆地最大の中期農耕集落
吉野ヶ里遺跡(佐賀): BC100-BC0/AD0, 最大の環濠集落(高床式倉庫・物見櫓)

= 邪馬台国?(卑弥呼の時代と合わない)
家畜出現: イヌ、イノシシ(豚)、ニワトリ?

荒神谷遺跡(島根): 中期, 銅剣358本
加茂岩倉遺跡(島根): 中期, 銅鐸39個
登呂遺跡(静岡): 後期, 集落遺跡・水田跡
砂沢遺跡・垂柳遺跡(青森): BC-AD, 田跡
原(はる)の辻遺跡(長崎): AD1c, 3重環濠、最古の船着場、中国貨幣(1c鋳造)
4000年前: 寒冷化 = 現在の気候と概ね同じ → 縄文人人口が最盛期30万人から75千人まで減る
化石産出: 九州中心
西北九州型: 長崎、佐賀南部 = 縄文人人骨に近い → 縄文人起源
北部九州型: 山口、福岡、佐賀北部 = 身長163 cm、顔立面長 – 形態的に縄文人と大きく異なる

→ 断続的変化で縄文人が北部九州型弥生人となったとは考えにくい
弥生時代と同期と考えられる韓国礼安里遺跡の人骨 – 形態的に北部九州型に似る
→ 縄文人とは別民族起源(北方モンゴロイド)
歯は縄文人に比べ遥かに大 – 北方モンゴロイドの多くの民族よりも大
→ 前漢時代の揚子江流域の墓から出土した人骨歯に似る – 中国中南部起源説

→ 「南方系モンゴロイド(縄文人)」と「北方系モンゴロイド(弥生人)」が混在する二重構造

混血は起こる → 現代へ

2300年前: 弥生文化始まる → 稲作(水田) → 村 → 古墳 – 人口増加

稲作伝播: 日本イネはジャポニカ型
a) 南島-九州ルート
b) 南部朝鮮-九州ルート
c) 中国江南-東シナ海-九州ルート: 江南、河姆渡遺跡(7000年前)から稲作跡 – 主にジャポニカ型
定説はない。複数ルートとも考えられる

BC 1 c-AD 1c: 青森県砂沢遺跡 – 水田跡。西北九州型(縄文人型)弥生人

→ 稲作伝播速度は極めて早い
稲作 → 集団活動必要 → 村発達: 50-70軒規模

(魏志倭人伝)

100年頃: 倭(日本)は100余国に分かれていた
AD57: 倭の奴国王が後漢に朝貢し、光武帝から金印(印綬)授かる - 志賀島で発見
239: 倭の邪馬台国王、卑弥呼が魏に遣使し、魏王明帝より親魏倭王の称号授かる

AD 2c: 村形態分化

環濠集落: 集落を濠で防備

Ex. 吉野ヶ里遺跡(佐賀)・唐子-鍵遺跡(奈良)・原の辻遺跡(壱岐)・池上曽根遺跡()・板付遺跡(大阪)

高地性集落:小高い丘の上に作られた集落 → 低地性集落(従来): 平野部に作られた稲作目的の村

物見が目的 → 瀬戸内海沿岸、近畿地方に多
村周囲に堀 Ex. 兵庫県会下山遺跡 – 鉄鍬、石弾、大型石鏃

→ 大和大乱説: 『魏志倭人伝』「倭国乱れ、相攻伐すること歴年」 → 集落防御目的

AD 4c: 騎馬民族日本征服説(江上 1967) → 反論も多い

古墳巨大化 + 急激に戦闘的になる – 騎馬民族(Ex. 匈奴)侵入?

→ 北東アジア蹂躙した騎馬民族が日本に入り社会中枢を占めた

渡来人の存在は疑いない
Ex. 墓制の多様化 → 朝鮮半島の影響と支配層(豪族)の搭乗

  • 甕棺墓 (九州北部): 長岡遺跡(福岡)、立岩遺跡(副葬品あり)
  • 箱式石棺墓 (中国・九州): 吉野ヶ里遺跡、島根大学構内遺跡
  • 木棺墓 (近畿周辺): 府久宝寺遺跡(割竹形木棺完存)
  • 支石墓 (九州西北部): 里田原(さとたばる)遺跡
  • 方形周溝墓 (近畿): 1964 宇津木遺跡(東京)で初発見
  • 墳丘墓 (各地): 加美遺跡(大阪)
  • 四隅突出型墳丘墓 (山陰-北陸): 妻木(むき)・晩田遺跡群(鳥取)
生活
武具発達 – (大規模な)戦争 [人骨に外力による大規模破損あるもの多]

弥生式土器・銅鐸
→ 装飾にはシカ、人が多い(銅鐸にはトリも多い)。他にヘビ、カエル、スッポン、サカナ

北海道

続縄文文化: 本州弥生時代に、北海道には鉄器は伝わるが稲作農耕行われず、権力者も出現せず、縄文文化の伝統を残した文化続く
前期 = 本州弥生時代

後北式文化: 道東、道北、道央  後期には東北地方まで伝播
恵山式文化: 海岸に多 Ex. 恵山町恵山遺跡 – 本州にもある Ex. 青森県北津軽郡

後期 = 本州古墳時代(東北南部でも4-5世紀の古墳文化的集落確認)

後北式土器が全道に広がる Ex. 余市町フゴッペ洞窟
墓は多量に発掘されるが住居跡は少ない → 本格的住居作れない → 非定住生活

秋田県能代市寒川II遺跡 = 後北式文化 → 青森県下北半島-八戸、上北地方、宮城県、秋田県
寒冷化 = 稲作前線後退と関連

[ 動物学 | 動物生理学 ]

人体解剖学 (human anatomy)


ヒト

胎児 embryo (胎児期 prenatal) → 乳児(幼児) infant (死後硬直 rigor mortis)
双子 twins, 3つ子 triplets, 4つ子 quadruplets (口 quads), 5つ子 quintuplets
生検(生体組織検査、バイオプシー) biopsy
患者から生体の一部を採取し、その組織を光学・電子顕微鏡や化学的検査等で調べ、病気診断や経過予後判定の一助にすること

皮膚、筋肉、腎臓、肝臓、骨髄、肺、心臓、消化管、粘膜等、病気診断の根拠になるあらゆる組織が対象

体区分

ヒト → 人体 = 体幹 + 体肢 (体肢 = 上肢 + 下肢)
A. 体幹 trunk
= 頭 head (s.l.) + 頚 neck + 胸 thorax + 腹 abdomen + 背 back
head (s.l.) = 頭(s.s.) + 顔 face

前頭 forehead: 頭の前上部、眼窩上縁をその下界をその下界とする
後頭 occiput
側頭(コメカミ) temple: 頭の上部の左右外側部
耳 ear: 聴覚器官。外耳、中耳、内耳よりなる
顔 face: 頭部前面つまり腹側面。前額部から顎まで

眼 eye
頬 cheek: 顔面外側部の肉性の部分
鼻 nose: 嗅覚器及び呼吸装置の一部として作用する特殊化した顔面の構造物
口 mouth: 前部を口唇で境された舌と歯tooth (pl. teeth)を含む消化管の前部または開口部付近
頤(オトガイ) chin: 下顎のうち正中に近い突出部 → 大きく突出 = 類人猿と異なる特徴

頚(首): 後面は項(うなじ)
背 back: 胸・腹の後面にある部分全て → 腰: 腹の後ろで、脊柱の両側 → 殿部 hip: 腰の下方

B. 上肢 upper limb = 上腕arm + 前腕forearm + 手hand

手 = 手根(手首) + 中手 + 指
肩: 上肢と体幹の移行部 → 腋窩(脇の下, 俗): 肩下面で凹んだ部分
肘: 上腕と前腕の移行部 → 肘窩(チュウカ): 特に凹んだところ
手掌(てのひら, 俗): 手根と中手の前面 ↔ 手背(てのこう, 俗): 手の後面

手掌 = 母指球: 外側縁のふくらみ + 小指球: 内側縁のふくらみ

C. 下肢 lower limb = 大腿(ふともも) theigh + 下腿(すね) leg + 足 foot

足 = 足根(あしくび) + 中足(足の甲) + 指(あしゆび)

足底(あしのうら): 足根と中足の下面, 足背(あしのこう): 足根と中足の背面

膝: 大腿と下腿の移行部  膝窩(シッカ, ひかがみ): 膝後面で凹んだところ

人体の位置と方向

解剖学的正位 anatomical position (位置・方向等記述上重要概念): 直立し、額と掌、爪先を前方にむける姿勢
A. 線関係
1) 内側 medial vs 外側 lateral: 任意の2点で正中面に近い点を内側、遠い点を外側

任意の2点間の相対的な関係 → ある点が、絶対的に内側(あるいは外側)ということではない
Ex. 手のひらを前 = 母指側は小指側より正中面より遠いので外側 ↔ 後ろに向ける = 母指側が内側
部位を示す用語一定しない = 解剖学的正位という概念必要

→ 手のひらを前に向けるのが解剖学的正位 → 母指側 = 外側、小指側 = 内側
橈骨が母指側にあり、尺骨が小指側にあることより、橈側 radial = 母指側 = 外側、尺側 ulnar
= 小指側 = 内側である。足では、腓骨 fibular = 小指側 = 外側、脛骨側 tibial = 母指側 = 内側となる

2) 近位 proximal vs 遠位(末端) distal

任意の2点で体幹に近い方を近位 ↔ 遠位
上肢・下肢に用いる用語

mankind 3) 内 internal vs external (深 deep vs 浅 superficial)

任意の2点で体中心に近い点を内(深) ↔ 外(浅)

4) 口側 oral (= 吻側rostral) vs 肛側 anal

任意の2点で口に近い方を口側、肛門に近い方を肛側
特に消化管に用いる用語: 消化管長軸は迂曲 → 方向を示す用語使えない(自明)

mankind
図. 前頭面・水平面・矢状面は互い
に直交

5) 前面 anterior vs 後面 posterior

直立位で、腹方向を前、背方向を後
直立するヒトにしか適用できず、横臥するヒトや四足獣に使えない
→ 用語拡張(左右対称動物に使える): 腹の方向 = 腹側 ventral、背中の方向を背側 dorsal

6) 上 superior vs inferior

直立位のヒトにだけしか適用できない用語
→ 用語拡張: 頭の方向を頭側 cranial、尾骨の方向を尾側 caudal

B. 面関係
1) 矢状面 (しじょうめん) sagittal plane

水平面に対し垂直で、体の前後軸を含む面 → 無数
意味: 突進する矢の垂直方向に広がった矢羽根の面
正中面median plane: 矢状面の中で体の左右中央を通る面

→ 正中線 median line: 正中面が体表を区切る線 (正中面、正中線は唯一)

2) 前頭面 (前額面, 冠状面) frontal plane

額に対して平行な面 → 無数

3) 水平面 horizontal plane

地表に対し平行な面 → 無数

→ 矢状面、前頭面、水平面は互いに直交

ネズミ解剖 anatomy of rat


目的: 哺乳類体構造(ネズミもヒトと基本的に同じ体制)観察

材料: Rattus norvegicus albus: 真獣下綱齧歯目ネズミ亜目 Rattus - ヒト: 真獣下綱まで同、霊長目真猿亜目 Homo

I. 外部形態観察
方法1 頸骨を外した動物を解剖皿に載せる
観察1 外部生殖器観察(材料オス・メス確認、必ず両性生殖器観察): 観察 → スケッチ → 名称又は説明を

雄雌外部生殖器、雄雌内部構造(陰茎、陰嚢、肛門、外尿道口(尿門)、陰門(膣口)、子宮、膣、膣前庭)

動物実験者の自戒 実験材料動物は多くの場合において之を殺す。即ち実験者は研究材料たる動物を強制的に自己の研究の為に犠牲たらしむ。世に生を享くるものにして生を欲せざるものなかるべし。されば実験者は自己の研究のために犠牲となれる動物に対しては、自己が殺せるものにあらざるも、決して之を粗略に取扱ふことなく、誠心感謝の意を以て、研究を有効ならしむことに、常に自ら戒むこと肝要なり。
II. 内部形態観察 observations of internal morphology
方法2 成中線に沿い皮膚を下から上まで(陰茎、陰門の少し-顎先)切り皮膚両側に開く。大鋏・小鋏・メス・ピンセット等使用。虫ピン固定。皮膚と体壁筋肉層は結合組織で繋がるので鋏・メス等で徐々に両側に開く。頸動脈に注意
観察2 唾腺とリンパ腺
顎下の皮下に顎下腺、リンパ腺がある(結合組織・脂肪除去すると良く見える)。顎下腺一対、淡紅色。リンパ腺数不定。ヒフを耳の下あたりまで切開すると耳下腺がある
解剖・観察に時間がかかると組織が乾燥 → 乾燥したら洗浄ビンで水をかけてやる
方法3 腹壁筋層を切開、両側に開く、胸骨・肋骨を切除(後回しでも良い)
観察3 胸腔、腹腔、横隔膜を確認(食道だけが横隔膜を通過している)
観察4 消化器系観察
口 - [横隔膜(腹腔に入っている部分を中心に)] - 食道 - 小腸 small intestine - 大腸 large intestine - 肛門 anus
ポイント: 食道、肝臓、脾臓、盲腸、横隔膜 diaphragm、噴門部、食道部、幽門部、胃底、十二指腸

mankind
図. ヒトの胃・十二指腸

胃: 食道部・噴門部、幽門部。小腸: 十二指腸・空腸j ejunum・囲腸。大腸: 盲腸・結腸・直腸 → 腸間膜
その他: 膵臓・肝臓も観察
課題1 肝臓は何葉 lobe か
方法4 胃-直腸までの消化管を外す
課題2 消化管全長を計る
観察5 泌尿・生殖器系観察: 腎臓-輸尿管-膀胱は♂♀共通
輸尿管太くない。尿量で膀胱サイズ変化。腎上に副腎あり内分泌器官(アドレナリン・グルココルチノイド)持つ
雄内部生殖器系: 精巣・副精巣・輸精管・貯精嚢・前立腺prostate gland・(膀胱)・精尿管・陰茎
付属器官にタイリン氏腺・カウパー氏腺 (恥骨切開しないとカウパー氏腺・精尿管一部見えない)
雌内部生殖器系: 卵巣・輸卵管・子宮・膣 (付属器官として陰核)
雌体: 脂肪体発達し卵巣・輸卵管が埋もれると見逃し易く、非常に小さいため解剖顕微鏡を使用しても良い
方法5 胸腔露出、胸部切開
観察6 呼吸・循環器系観察: Point 肺と気管の関係, 心臓と血管の関係
課題3 肺は右左で葉数異なる(それぞれ何葉か)。その他の臓器: 脾臓・甲状腺・胸腺
後片付注意: 解剖皿・解剖道具は良く洗い乾燥後収納(怠ると全く使えない)。動物組織等はポリバケツへ

[ 鳥内部形態 ]

内部形態 (internal morphology)


感覚器官

解剖学(発生学)的分類 anatomical classification
1. 一次感覚細胞 primary sensory cell (receptor)

刺激 stimulus →
神経突起 neurite (軸策 axon) = 活動電位 action potential → 中枢神経系 central nerve system

Ex. 脊椎動物吸上皮 vertebrate's olfactory organ。光受容器 photoreceptor

2. 二次感覚細胞 secondary sensory cell (receptor)

脊椎動物 vertebrateのみ Ex. 耳側線器官 ear lateral ine (acoustico-lateralis)。味蕾 taste bud
無脊椎動物 = 非神経板由来は神経と言わない

3. 感覚神経末端(終末) sensory nerve ending

パチーニ小体 Pacinian corpuscle: 圧がかかる – mammalian skin receptor

Meisner corpuscle: tactile skin – accessary cells

クラスネ小体 Krasne corpuscle: 冷たさを感じる
自由神経終末 free nerve ending

中枢神経系 (脳・脊髄) central nerve system, CNS

(s.l.) 脳と神経をあわせたもの → 脳科学・神経科学
固形脳 solid brain – invertebrate: 細胞の上にシナプス = 神経活動の場

無脊椎動物では細胞体が遊離することがある – 脊椎動物では決してない
→ 情報処理に非関与(脊椎動物は脳で情報処理する)
= 無脊椎動物で、中枢神経、末梢神経を分けるのは無意味

中腔脳 hollow brain – vertebrate
神経支配 innervation

神経を分けて刺激を与える → 反応の型が異なる
筋肉を速く縮めるニューロン(fast motoneuron)と遅く縮めるニューロン(slow motoneuron)が数種組になり存在

= multiple innervation or peripheral (adj. 末梢部の) integration

Slow motoneuron (s.m.): 10/s, or 20/s
Inhibotor (I): 5/s, or 10/s → E/I = 2でこの関係がでる
1つの筋肉が数種の神経に支配される

脊椎動物: i.p.s.p.はrestより上では下向きに出る
1. 脊椎動物 vertebrate
ヒト大脳皮質 (cerebral cortex on human)
  1. 感覚中枢: 感覚神経の情報を受容する
  2. 運動中枢: 随意運動を支配する。支配する広さは鋭敏なところ、運動の精密さに比例
  3. 連合中枢: 知能的働き(統一、記憶、判断、創造等)。脳後方は基本的、前方ほど高度 – 脳全体の約2/3
統合作用: 情報を受け、情報に対して処理をし、作動体を働かせるまでの作用

受容体 → 中枢 → 作動体
a. 脳幹脊髄系 = (間脳 diencephalon) + 中脳 mid brain + 橋 pon + 延髄 medulla oblonge + (小脳 cerebellar)

自律神経系の調節、反射中枢

b. 大脳辺縁系 = 大脳皮質(旧皮質、古皮質): 本能的行動、感情的行動

(用語) 辺縁の下の inframarginal, 辺縁の中の intramarginal

c. 新皮質系: 知能的行動

ヒト神経系 (human nerve system)
brain
脳幹の構造 (Basic brain stem structure)
脳幹網様体 brain stem reticular formation: 通常somatic motor域の割と暇な空き空間が全身支配する

Ex. manthner cell

延髄 medulla oblonge
基本構造: 系統発生的に遅くできる神経は基本構造に入れることはできない
後脳 (hindbrain)

高次脳 higher brain

間脳 – diencephalon
終脳 – telencephalon

→ 共に動物により異なる働き

側方抑制 lateral inhibition
脳内によくみられる

受容野 receptive field – 受容器より狭い範囲という意味 → 受容器の中で特に受容を司る
Ex. 視神経は、ある部分のlight onか、その周りのlight offに反応
brain brain
____________________区別がつかないか境目のみ分かる
____________________= edge enhancement

前進抑制 forward inhibition
後進抑制 backward ihbibition – dis-inhibitionが見られる系ではこう考えた方がよい

低次脳 lower brain

生命の基本を司る基本的脳
ヒト
大脳 cerebrum: 左半球、右半球に分かれる

皮質 corticis (灰白質 grey matter): 神経細胞体集合部分 – 中枢機能
髄質 medulla (白質 white matter): 神経突起の集合

左右の脳を連結している交連線維は男性よりも女性の方が大きい → 左右脳の情報のやりとりが速いので女性の方が言語処理に優れるといわれる

大脳皮質
旧皮質 ⌉ 緑辺葉__本能的行動________________
古皮質 ⌋_________________________________
新皮質__________知能的行動(哺乳類に発達)__発達

新皮質 = 前頭葉 + 後頭葉 + 側頭葉 + 頂頭葉
brain brain

ロボトミー(白質切除) lobotomy (正式名: 前部前頭葉切截術 prefrontal lobotomy)

主に前頭葉に外科的措置を加え精神症状改善を期待する治療方法(ポルトガルMoniz E, 1935開発)

Ex. 分裂病治療  人格水準低下、知能低下、時に痙攣発作といった合併症

1975 日本精神神経学会「精神外科を否定する決議」可決 → ロボトミー否定

向精神薬療法に変わる

脊髄: 頚椎からせん椎までの椎骨の中央を走る円柱状構造(31対)

皮質(白質): 神経突起の集合
髄質(灰白質): 神経細胞体の集合 – 排便、汗分泌などの中枢

心臓 (heart)

血液を循環させるポンプの役目。刺激を連続させても強張を示さない
ヒトの心臓 = 房室弁: 心房と心室 ventricleの境。半月弁: 心室と心房の境

拍動: [心房収縮] → [心室収縮] → [両方弛緩]
________└───────────────┘

1) 自律神経系による調節: 中枢は延髄(血液中CO2量により反応)

交換神経 = 拍動増加 ⇔ 副交感神経 = 拍動減少

2) 心臓の自動性: 刺激伝達系 (心臓が刺激伝達のため変形したもの)

heart
(tuber, n. 結節, tubercle, n.(小結節、小瘤、粒状鱗)

heart

脈圧: 心室収縮時の収縮期圧(最大血圧)と弛緩時の弛緩期圧(最低血圧)の差
脈拍: 動脈に伝わった圧の周期的な波動


泌尿器系 (urinary system)

1. 腎臓 kidney: 不用物排出 + 浸透圧調節 → 後腹壁にある1次腹膜後器官。内側縁が凹んだ赤褐色で空豆形の臓器

kidney

腎門 hilus of kidney: 凹んだ部分 → 腎動脈・腎静脈・尿管はここから出入り
肉眼的構造: 皮質 renal cortex + 髄質 renal medulla
髄質: 10数個の錐体に分けられる

腎乳頭renal papilla (pl. -e): 錐体の頂点 → 小腎杯と対向

Urinary system 顕微鏡的構造: 腎臓皮質に腎(マルピギ)小体 renal corpuscleがある
腎小体 renal capsule: ボーマン嚢に包まれた部分

= 糸球体glomerulus + 糸球体嚢(ボーマン嚢) Bowman's capsule

糸球体 = 毛細血管網: 血液中の水分や電解質、小分子(糖やアミノ酸等)は糸球体を通過し、糸球体嚢に至る(原尿)
糸球体嚢内の原尿は尿細管renal tuble (近位曲部→ヘンレのワナ→遠位曲部)、集合管を経て小腎杯に排泄される
(補: 尿の99%は尿細管で再吸収され、残りの1%が尿とし排泄される)
ネフロン nephron: 脊椎動物排出器官系の形態機能単位。1個の腎小体とそれに続く細尿管
2. 腎盤 (腎盂)renal pelvis と腎杯 renal calices
腎盤 (腎盂): 尿管が腎門に進入する拡張する部分
腎杯: 腎盤がさらに分岐した(forked, divaricate)部分(大腎杯 → 小腎杯)
腎乳頭に開口する集合管より分泌される尿: 小腎杯 → 大腎杯 → 腎盤 → 尿管
3. 尿管 ureter: 腎盤に続き尿管口にて膀胱に開口する

構造: 3層構造 = 粘膜(移行上皮) + 筋層 + 外膜

4. 膀胱 bladder
恥骨結合の後方に位置し、その上壁のみ腹膜 peritoneumに覆われる

膀胱三角 vesical trigone: 膀胱の内面にあり、左右の尿管口と内尿道口を結ぶ三角形の部分
構造: 3層構造 = 粘膜(移行上皮) + 筋層(膀胱括約筋 + 排尿筋) + 外膜

膀胱の神経支配:
交感神経緊張 → 膀胱括約筋収縮 → 排尿筋弛緩 → 尿蓄積
副交感神経緊張 → 膀胱括約筋弛緩 → 排尿筋収縮 → 排尿

5. 尿道 urethra: 尿を運ぶ尿路(♂: 精子を運ぶ精路でもある)

膀胱内面にある内尿道口に始まる
♂: 膀胱内壁、前立腺、尿生殖隔膜(深会陰横筋)、尿道海綿体を貫いて、亀頭にて外尿道口に開く
♀: 男性の尿道の尿道海綿体を貫く前までの部分に相当 → ♀尿道は♂より短い

1) 壁内部: 内尿道口より始まり膀胱内壁を貫く部分
2) 前立腺部: 前立腺を貫く部分
3) 隔膜部: 尿生殖隔膜を貫く部分
4) 海綿体部: 尿道海綿体を貫いて外尿道口に至る部分

尿道括約筋: 骨格筋。体性神経の支配(陰部神経)を受ける骨格筋で、随意筋である

二型性 (dimorphism)

生殖器 reproductive organ

Reproductive organ

筋組織

伸筋 extensor
屈筋 flexor

皮膚 (skin)

skin
図. 皮膚断面
skin
図. 皮膚(ヒト)の感覚受容器

支持組織

= (s.s.) 結合組織connective tissue
= (s.l.) (s.s.) + 特殊に分化したな結合組織(軟骨組織、骨組織、血液とリンパ) ≈ 結合組織
支持組織 (s.l.)
A 結合組織
1 線(繊)維性結合組織: フィブリン(繊維素) fibrin

a 疎性結合組織
b 密性(強靭性)結合組織

2 膠様組織: 膠質(こう質) colloid
3 細網組織 reticular tissue (nc. 細網 reticulum, pl. – a)
4 脂肪組織 adipose tissue: 脂肪細胞adipose cell:adipocytesを多く含む結合組織

脂肪組織は、最大組織 → 男性で体重の15-20%、女性で体重の20-25%
細胞の構造、分布、色、血行、機能で、2種類ある
機能:
1) エネルギー貯蔵(神経やホルモン刺激に敏感で、蛋白や炭水化物よりエネルギー貯蔵量多い)
2) ショック吸収
3) 体温保持
4) 冬眠 hibernationする動物では特殊な脂肪組織を含む

B 軟骨組織: 軟骨 cartilage

鳥骨格

C 骨組織
連結joint (⊃ 関節 articulatio)
骨連結 bony joints

不動性結合
可動性結合

球関節 gliding joint: 関節頭と関節窩共に半球状 = 運動最も自由で多軸性 Ex. 肩関節

臼状関節 ball and socket joint: 球関節の中で関節窩が深く、運動の制限されたもの
Ex. 股関節

蝶番関節hinge joint: 両関節面が円柱面の一部をなす状態 = 蝶番状に一方向(一軸性)にのみ運動可能

Ex. 膝関節、肘関節(腕尺関節)、距腿関節、指節間関節
螺旋関節: 蝶番関節の中で螺旋状spiralを描くもの Ex. 上腕骨の滑車と尺骨頭との間にある腕尺関節
滑車関節pivot join

support support
図. ヒトの膝関節の構造________図. ヒトの骨の構造(長管骨 断面図)
D 血液とリンパ
血液学hematology: 人体1構成分野である血液細胞(白血球・赤血球・血小板)を対象とする内科学の一分野

抗癌剤という治療手技の観点から腫瘍学oncologyとの統合を期待
関連分野: 輸血学, 生命倫理学, 医療人類学

感覚器 (sensory organ)


聴覚・味覚

聴覚器 (auditory apparatus)
ear

図. 人の聴覚器

外耳 external ear: 音波受信(構造上、高周波入りやすく、低周波入りにくい) protection of inner ear from external laud sound attention of self-stimulus

耳介(耳たぶ) auricle
外耳孔 opening of external acoustic meatus
外耳道 external acoustic meatus

アポクリン腺(耳道腺): 外耳道内皮膚ある

ear
図. 鼓室

中耳 middle ear, tympaum

鼓膜 eardrum: 振動を内耳に伝える
鼓室 tympanic cavity

槌骨 malleus: 鼓膜に付着 砧骨 incus / 鐙骨 stapes: 前庭窓をふさぎ内耳へ 蝸牛窓 round window

耳管 auditory tube

内耳 inner ear: 聴細胞が興奮して音を感じる

迷路: [聴覚器 = 渦巻管 (蝸牛殻 cochlea)] + [平衡感覚器 = 前庭器官(平衡覚) + 三半規管 semicircular canal (回転覚)]の3部分に大別
骨迷路: 頭骨内部にある迷路状の隙間で外リンパを満たす

中央部に前庭、前方に蝸牛、後方に骨半規管が連なる

膜迷路: 骨迷路内側に収まった膜状の袋で、内リンパを満たす

前庭中の球形嚢と卵形嚢、骨半規管中の膜半規管、蝸牛中の蝸牛管からなる

味覚器 (gustatory organ)
tongue
図. 舌の構造

視覚 (visual sense)

模型眼 schematic eye: Gullstrand作成(ノーベル賞) – 大きさ、容積、光学的特性が実用的

略式模型眼reduced schematic eye: 1屈折面しか持たない簡素化された模型眼

目の構造 (structure of eye)
eye Fig. 1. 人の目の水平断面図 (Walls 1942)
虹彩 iris
強膜 sclera
脈絡膜
黄点 macula lutea, 盲点centrocecal scotoma
網膜 retina (レンズを通って像を結ぶ面, 視細胞分布)
前房 anterior chamber
レンズ lens
角膜 cornea: 角膜面 (光の屈折に関与)
毛様体 ciliary body
眼球軸 optic axis
視軸 visual axis
網膜中心窩 fovea
瞳孔 pupil
視細胞 photoreceptor cell, visual cell

円錐細胞 (錐状体): 網膜中心部に多。強光のもとで色彩も感覚する
棒細胞 (桿状体rod cell): 網膜周辺部に多。弱光に敏感。色彩感覚ない。ロドプシン(視紅) rhodopsin含む

盲点: 視細胞がなく像を結んでも感覚できない部分
黄点: 円錐細胞が密に分布し、凝視するときはここに像ができる
→ 倒立正視: 黄点よりも上側にできる像を下側に、左側にできる像を右側に感覚すること

[ ジオプタ ]

調節 accomodation
遠近調節: 毛様筋伸縮によりレンズの厚さを変え曲率を対象物に合わせる

Cf. 魚類・頭足類: レンズ球状 → レンズと網膜の距離を変え遠近調節

調節幅 accomodation range ≈ 調節力 accomodation amplitude → 子供: 18D程度可能 → 齢で変化(通常減少)

調節近点 near point: 眼から最も近くても調節可能な点までの距離

Ex. 1/18D = 5.5 cmまで調節可能

齢 (yr)   1  5 10 15 20  25  30  35  40  45  50   55   60   65   70   75
調節可能 18 16 14 12 10 8.5 7.0 5.5 4.5 3.5 2.5 1.75 1.00 0.75 0.25 0.00
ジオプタ

老視 prebyopia: 老齢の視力(遠視と異なる) (40初に兆候は出る) – 水晶体硬化に伴い調節力減少

正視 emmetropia: 正常眼(60D) → 光学的無限遠 = 6 m → -1/6D

角膜-網膜距離: U + P = V, n' = 1.33, U = 0, P = n'/f'
→ f' = 1.33/60 = 22.2 mm

近視・遠視はf'と網膜の位置が、網膜・レンズ異常によりずれる

非正視 ametropia (屈折異常refractive error: 調節に歪み)
→ 正視化 emmetropization = 矯正 correction Ex. 眼鏡 spectacles

頂間距離: 角膜-レンズ間距離 → レンズ矯正の際に重要

近視 myopica (adj. myopic): 屈折力大きすぎる

遠点面: 網膜上に焦点の合う距離上の面 → 遠点 far point, R: 遠点面上の軸上の位置(点となる)

調節麻痺剤(薬) cycloplegia 投与後測定

遠点より離れたものは全てボケて見える → 近視矯正はこれを調節(近視レンズ) Ex. R = 23 cm → 1/0.23 = 4.35Dの近視
Ex. 4D近視, 調節近点 = 8 cm → 遠点, 調節力, 調節幅

R = 1/(-4D) = 0.25 m → 眼前25 cm
調節力: 近点-遠点のジオプター度数の差:

1/(-0.08) = -12.5D → 12.5 – 4 = 8.5D

調節幅: 無調節遠点 = 25 cm, 最大調節近点 = 8 cm → 17 cm

a) 軸性近視: 0.4 mmの軸長が屈折異常1Dと等しい
b) 屈折近視: 0.34 mmの軸長が屈折異常1Dと等しい

遠視 hypemetropia (adj. hypermetropic) = 遠目farsighted eye

Ex. 遠視3D, L = +2D – 頂間距離により調節可能

コンタクトなら+3Dとする(+レンズ)

Ex. L = +12D (無水晶体眼用, 頂間距離15 mm)

10 cmに頂間距離が移動したときのジオプター変化
F' = 1/12D = 8.3 cm, R = (8.3 – 1.5) = 6.8 cm
↔ (8.3 – 1.0) = 7.3 cm → +12.8D, 0.8Dずれる

乱視 astigmatism (adj. astigmatic):
eye
compound myopic__simple myopic__mixed__simple hyperopic__compound hyperopic

直乱視
倒乱視
[乱視検査]
放射状線乱視検査表: サンバーストダイヤルsuburst dial, クロックダイヤルclock

雲霧法 fogging

ジャクソンクロスシリンダーcross cylinder (Jacson, Denvorの眼科医): トーリックレンズ
ピンホールpinhole

不等像視: 左右眼で同じ物の大きさが異なる(5%以上の差は危険)

→ 不等視像計ekinometerで測定

呼吸器系 (respiratory system)


0. 鼻口部 muzzle
脳腔の前方にある頭蓋部で、上顎と下顎よりなる
鼻 = 外鼻 + 鼻軟骨 + 鼻口
外鼻は軟骨組織からなり、周囲の骨質腔所と靱帯によりつながっている
1. 鼻腔 (nasal cavity)
外鼻孔nostrilsに始まり、後鼻孔choanae にて咽頭鼻部に開く
正中面にある隔壁(鼻中隔)にて左右に分かれる
上・中・下鼻甲介 superior, middle, inferior nasal concha: 鼻腔外側壁から内方に向かう3つの突起
上・中・下鼻道 superior, middle, inferior nasal meatus: 各鼻甲介の下方にある空気の通道

1) 上鼻道: 後篩骨洞(篩骨蜂巣)が開口する
2) 中鼻道: 前及び中篩骨洞(篩骨蜂巣)、前頭洞、上顎洞が開口する
3) 下鼻道: 鼻涙管が開口する

嗅部 olfactory part と呼吸部 respiratory part

1) 嗅部: 上鼻甲介 + 嗅上皮: 対向する鼻中隔の小部で嗅覚を司る
2) 呼吸部: 嗅部以外の大部分。多列線毛上皮からなる

2. 副鼻腔 (paranasal sinuses)
鼻腔を構成する骨のは中空の空間のことで、小孔により鼻腔に連絡
鼻腔に連続する粘膜(多列線毛上皮)により覆われる
副鼻腔の種類と開口部

1) 上顎洞 maxillary sinus: 中鼻道に開口
2) 蝶形骨洞 sphenoidal sinus: 鼻腔の後上端に開口
3) 前頭洞 frontal sinus: 中鼻道に開口
4) 篩骨洞 ethmoidal sinus: 篩骨洞前部(前篩骨洞)と中部(中篩骨洞)は中鼻道に、後部(後篩骨洞)は上鼻道に開口

gland
図. 呼吸器系模式

3. 咽頭 (pharynx)
4. 喉頭 (larynx)
喉頭口より始まり、輪状軟骨下縁の高さ(第6頚椎の高さ)で気管に連絡
喉頭軟骨 laryngeal cartilages

1) 甲状軟骨 thyroid cartilage = 右板 + 左板 → 両板は前方で結合。前方に突出し喉頭隆起laryngeal prominence(アダムのりんご)を形成
2) 輪状軟骨 cricoid cartilage: 甲状軟骨の下方にある指輪状の形
3) 披裂軟骨 arytenoid cartilage: 輪状軟骨にのる1対の軟骨。声帯靭帯vocal ligament と喉頭筋が付着
4) 喉頭蓋軟骨 epiglottic cartilage: 杓文字様形。嚥下の際、喉頭口に蓋をし異物が気道に入らないよう防ぐ

喉頭筋: 甲状披裂筋(声帯筋)、外側輪状披裂筋、後輪状披裂筋等の横紋筋。声門を開閉し音を作る。また声帯を緊張し高音を出したり、弛緩し低音を出す。主に迷走神経の枝の反回神経支配を受ける
喉頭の内腔(喉頭腔): 室ヒダと声帯ヒダにより、上・中・下部の3部に分けられる

1) 上部(喉頭前庭): 喉頭口より室ヒダの間
2) 中部(喉頭室): 室ヒダと声帯ヒダの間
3) 下部(声門下腔): 声帯ヒダと輪状軟骨の間

声帯ヒダ: 喉頭内腔に突出した粘膜のヒダ。中に声帯靭帯と声帯筋(甲状披裂筋)がある

声門: 左右の声帯ヒダの間

5. 気管と気管支 (trachea and bronchus)
気管は喉頭に続き、気管分岐部tracheal bifurcationで左右の気管支に接続
気管支の左右差

1) 太さ: 右の気管支は左より太い(理由 = 右肺は左肺より大)
2) 垂直軸と作る角度: 右は左より角度小

構造
1) 気管(支)軟骨 tracheal cartilages: 後方を欠いたU字形
2) 膜性壁 membranous wall: 気管軟骨の後方の欠けている部分に張る平滑筋の壁。この平滑筋が収縮すると、気管および気管支の内径狭くなる
3) 輪状靭帯 annula ligament: 隣接する上下の輪状軟骨間結合組織
6. 肺 (lung)
肺は円錐を半分に切った形 = 横隔面 + 肋骨面 + 内側面
肺尖: 上方の尖っている部分
内側面に肺門があり、気管支、肺動脈、肺静脈が出入する
→ 気管支 + 肺動脈 + 肺静脈 = 肺根
肺葉

1) 右肺: 水平裂 horizontal fissureと斜裂 oblique fissureにより3葉に区分

= 上葉superior lobe + 中葉middle lobe + 下葉inferior lobe

2) 左肺: 斜裂により2葉に区分 = 上葉 + 下葉

肺区域: 肺葉はさらに幾つかの肺区域に分かれる

肺区域は周囲と独立した気道系と血管系をもつ単位 → 肺の外科的区域切除可能

気管支は分岐を繰り返し、細気管支(気管支梢) bronchiole となり、その終末は肺胞 alveolusとなる
血管系: 機能血管と栄養血管からなる

1) 機能血管: 肺胞の周囲の毛細血管網 → CO2とO2のガス交換
2) 栄養血管: 気管支動脈と気管支静脈 → 肺自体にO2を与え、栄養を与える血管系

7. 胸膜(肋膜) (pleura)
臓側胸膜と壁側胸膜: 肺表面は臓側胸膜で覆われる。臓側胸膜は肺門で折り返して胸郭を裏打ちする壁側胸膜に移行する
胸膜腔: 臓側胸膜と壁側胸膜によりできる閉鎖空間で、中に小量の胸膜水を容れる
気胸: 肺は自らの弾性で縮もうとする。この力に抗するのが、胸膜腔内の陰圧である。胸郭外傷により胸膜腔の陰圧が壊れると、肺は縮んで小さくなる
縦隔 mediastinum: 左右の胸膜の間
縦隔臓器: 縦隔の中にある臓器 = 心臓、食道、胸腺、神経(迷走神経、横隔神経)、気管と気管支、肺動脈と肺静脈、胸管等が含まれる

[ ホルモン ]

内分泌系 (endocrine system)


gland

腺 gland

体内で分泌物を作るところ
外分泌腺: 分泌物を送り出す管を持つ

Ex. 消化腺、汗腺

内分泌腺: 管がない - 血液により運搬

Ex. ホルモン分泌腺 → 内分泌系 endocrine system

[甲状腺腫 goiter]

1. 甲状腺 thyroid gland
喉頭下端の前方-側方を囲む
= 右葉 right lobe + 左葉 left lobe + 両者結合する峡部

a) 被膜: 甲状腺の表面を囲む
b) 濾胞(小胞) follicle: 単層立方上皮の濾胞上皮からなる袋

小胞中をコロイドが充たす。濾胞間の間質に傍濾胞細胞

2. 上皮小体 (副甲状腺) parathyroid
甲状腺の左葉と右葉の後面に上下各1対(計4個)。米粒大
gland
3. 副腎 adrenal gland
腎臓上方 = 皮質 + 髄質
副腎皮質: 中胚葉由来

表層より球状帯 - 束状帯 - 網状帯の3層
a) 球状帯: 電解質コルチコイド (アルドステロン等)
b) 束状帯: 糖質コルチコイド (コルチゾン等)
c) 網状帯: 男性ホルモン (精子発生と男性2次性徴の発現に関与)

副腎髄質: 交感神経と発生的に同じ起源
4. (脳)下垂体 pituitary gland
間脳下方に付着し蝶形骨体のトルコ鞍中に入る
= 前葉(腺性下垂体) + 後葉(神経性下垂体)

前葉 anterior lobe: 内胚葉性。咽頭の粘膜が上方に陥入しできる
後葉 posterior lobe: 外胚葉性。間脳視床下部が伸びだしできる

間脳(視床下部 hypothalamus)神経系からの調節)に付着
中葉
後葉: 神経分泌 = 視床下部神経核ニュ-ロンの軸索が後葉に達し軸索末端から後葉ホルモン分泌
5. 松果体
松果腺(上生体) - 間脳背側

消化器系 (gastrointestinal system)


= 消化管 + 付属器官(唾液腺, 肝臓, 胆嚢, 膵臓)

肝臓 liver

腹腔の右上部にあり、物質交代が盛ん

文化人類学 (cultural anthropology)


個人(心理学) ⇔ 社会(社会学) ⇔ 文化(人類学): 相互作用 = 文化人類学
文化の過程 culture process
文化の統合 culture integration

研究上の障壁(全ての統合科学に言える): 「人よ、汝自身を知れ」
1. 一科学について集中的に訓練を受けた人は他分野について無知である
2. 分野間で術語(専門用語)に統一性がない

人間生活一般を理解するには、社会間の相違よりも類似性の方が重要
ある特定社会の生活様式を1つの全体として研究することで明らかにできる問題がある
文化型: 行動の標準 → 文化: 個々の社会が持つ生活様式。「習得された行動と行動の総合体であり、その構成要素がある1つの社会のメンバーによって分有され伝達されるもの (Linton 1945)」

社会により生活様式が異なる = 民俗学

民族生態: 人類生態系を民族集団単位で比較し、民族間相似性・相違性を知り人類の生態的特徴を知る
多方面からの調査必要。至極一般的な(ありふれた)ものを追求する必要
[ある他国文化を理解するにあたり、未発展文化を強制的に変革させ先進的にする事は極めて危険]
未開社会: 文字のない社会 (軽蔑的な意味ではない)
世界中の文盲率は40%(35%) → 文盲 ≠ 野蛮 primitive → 厳しい生活に対する adaptation ともいえる

Ex. エスキモー・ラップ人・ブッシュマン・マサイ・アボリジーン (Ref. ウォンランド「古代社会」)

人種 race (ethic group)

人間の遺伝的特徴によりなされる分類
アジア系(黄色人種): 皮膚黄-銅色、毛髪黒色直毛

Ex. アジア諸地域、アメリカ先住民

ヨーロッパ系(白色人種): 皮膚白色、毛髪金髪-黒色波打つ、伸長高く高い鼻

Ex. 欧州、アラブ、インド

アフリカ系(黒色人種): 皮膚黒色、毛髪黒色巻毛状

Ex. 中央-南アフリカ諸地域

その他(アジア系としてもよい) Ex. アボリジニー、ポリネシア
民族 ethic group (race)
文化的(言語・宗教・習慣・社会構造等)な分類 → 人種・民族差別
(主要)言語 language

中国語 Chinese: 使用人口最多
英語 English: 使用地域最大 → 国際語的性格
独語 German: 医学・法学等で現在でも世界共通語的性格

仏語 French: フランス植民地 (Ex. カナダ東部) でも使用
西語 Spanish: スペイン植民地 (Ex. 中・南アメリカ) でも使用
アラビア語 Arabic: イスラム教圏で広く使用

宗教 religion
3大宗教 = キリスト教 Christianity + 仏教 Buddhism + イスラム教 Islam
  • キリスト教:
    カトリック(旧教): バチカン中心。ラテン、中・南アメリカ
    プロテスタント(新教): ゲルマン民族、北アメリカ
    ギリシア正教: ギリシア、ロシア、東ヨーロッパ
  • 仏教:
    上座部仏教(南伝仏教): インドシナ半島、スリランカ
    大乗仏教(北伝仏教): 日本、朝鮮、中国、ベトナム
  • イスラム教:
    スンニ派(正統派): イスラム教徒の90%
    シーア派: イラン中心
  • ヒンズー教: インド
  • ユダヤ教: ユダヤ人の宗教。エホバ神を信じる1神教

文化 culture

↓ 個別的文化
↓   Ex. 挨拶: キス・握手・お辞儀・ウインク・鼻をこする
↓   Ex. 言葉: 米語・露語・独語
地域/言語/環境等 → これらにより形成 → 不変的ではない
↓                  ↓ 継承と伝播 = 学習により伝わるもの
生活形態            文化: 後世へ ... 伝統
近年: マスコミュニケーションの発達 + 外来文化の導入 (欠点: ばらばらに導入され繋がりがない)

社会構造

人間生態系 human ecosystem
  1. 生活の場である生息地habitatの自然環境および人為環境
  2. 社会構造を中心とする人間集団
  3. 生計活動 subsistence activity
  4. 生計活動により獲得し摂食する食物

人類は自然界で生態系の内容を人為的に変え、その変化は農耕・牧畜により促進され、更に近代産業革命により爆発的な変化をしている

環境: 自然と関わる方法の他生物との違い

人為環境(二次的環境) man-made (secondary) environmentを介在させ地球上の殆ど全環境に適応
→ 物質的側面(技術的環境)・社会的側面(社会的環境)

tribe
環境区分と生活経済とはあまり相関性がない。しかし、人間生活にとって環境が重要な要因であることに変わりはない。例えば、土に
合わせた作物の選択、水供給を考慮した住居の決定等である

東洋史 (oriental history)


概説 (中国本土との関係)


匈奴: モンゴル系(モンゴロイド)説有力、トルコ民族説、イラン民族説
BC 4c終 発現(モンゴル中央部)

BC 221-BC 206 泰: 始皇帝 → 万里の長城・蒙恬派遣
BC 202-AD 220 (前)漢 武帝 → 匈奴と対立 万里の長城完成

武帝: 西方(月氏)へ張寫派遣するが失敗

BC 209 冒頓単干(ぼくとつぜんう)(単干: 王称号)

冒頓が部族(モンゴリア)統一
月氏を西方へ追放

AD 1c 勢力衰退
AD 48 南匈奴 漢吸収
AD 91 北匈奴 鮮卑のため中央アジアへ移動
鮮卑: モンゴル系説(有力) vs トルコ系説
AD 1c 進出 - 壇石愧, モンゴル高原から中国進出

304-439 五胡十六時代
439-589 南北朝時代
→ オルドス地方、鮮卑・匈奴王朝が中国にできる (中国内地)
烏柤(ウダン): 内蒙古
回鶻(回紵)______丁零(霊・令)

9c 進出_____BC 2c: 匈奴に支配される
トルコ系_____↓ ウイグル
____________トルコ帝国 → 現 トルコ共和国

柔燃: モンゴル系
4c: 出現
5c: 社崙(しゃりん) 丘豆伐可汗(可汗とは王位のこと)
突厥 (Türk): 匈奴の末裔。原トルコ的特徴有する。モンゴル系
552 モンゴル高原北西部に土門、伊利。可汗として統一。アルタイ地方厳重
583 東西分裂: ブミン可汗死後の領土分割に伴うもの → 以後東西敵対

→ 部族反乱等で勢力衰退
581-618

639 東突厥南北分裂
657 西突厥滅びる
692 西突厥復興
744 東突厥滅びる
回鶻(ウイグル): 現ソ連、ウイグル自治区の民族祖先。トルコ系
745(or 744) 突厥滅ぼす

618-907
907-960 年五代十国

当時遊牧国家も乱れており、中国本土への侵入は少ない

クトゥルクビルガ可汗(懐仁可汗)がウイグル統一

キルギス: エニセイ・オビ川上流
840 ウイグル滅ぼす
契丹: 内蒙古東部地域 915 民族統一。国名 遼、邪律阿保機(太祖)

960-1279

1125 金に滅ぼされる

↓ 西方へ逃亡

1132 西遼(カラキタイ) (-1211 チンギスカンに占領される)
女真(直): 半農半牧。ツングース系
1115 阿骨打(太祖)。国名 金
モンゴル モンゴル系 (1279-1368): モンゴル系
1206 チンギス=ハン民族統一
1279 元成立

↓ 北に逃亡(モンゴル高原)
北元_____タタール部 15c初
_________オイラート部 16c中

(1368-1644): モンゴル系
1368 元を滅ぼす
(1636-1912): 女真の末裔
1616 ヌルハチ(太祖)

後金建国/ツングースとモンゴルの統一

1636 清建国
ジュンガル王国: モンゴル系
1634-1755: オイラート族の末裔 / 新彊
1911 外蒙古、モンゴル独立宣言
1912 中華民国成立
1922 モンゴル人民共和国(反清運動)
1949 中華人民共和国成立

遊牧論


Def. 遊牧民: 家族全員が家畜と一所に移動
Ex. 蒙古: 甘粛省・青海省・チベット北部等。ベトウィン、ベルベル族、モンゴリア人: 牧畜 = 経済生活全てあるいは大部分に牧畜産物利用

家畜・食料・衣服・住居・交易対象物 → 保有・維持・管理 → 増大

対象
有蹄目

偶蹄目

ウシ科: ウシ・ヒツジ・ヤギ・ヤク
ラクダ科: ラクダ

バクトリアラクダ(2こぶ) = モンゴル・中央アジア
トロメダリアラクダ(1こぶ) = アラビア・アフリカ

奇蹄目

ウマ科: ウマ・ロバ・ラバ (但し、ロバ・ラバは農耕生活に利用される方が一般的)

南米では、リャマ・アルパカ

ステップ
ステップ: 北アジア、中央アジア、カザフ草原、南ロシア草原、パンノニア草原

モンゴル民族
チュルク系
◎ ヒツジ, ・ヤギ, ウシ(水辺のみ), ウマ, ラクダ(ステップの典型的な所では飼っていない)

西アジアの遊牧 (イラン*・イラク*・アフガニスタン*・パキスタン) *: 多民族国家

西アジアはステップというよりイラン高原(高地)(1000-1200 m)と呼ぶ方がふさわしい
oriental

モンゴルの放牧: チベット: ヤク - 降水量が少ないため(特に青海地方)

牧童: 12-13歳程度で始める - 能力は外的要因にも関係する

砂漠とオアシス
アラビア: ネクト、ルブアルハリ
アフリカ: サハラ

アラブ民族: ◎ラクダ, ヒツジ, ヤギ, ウマ, アラブ馬(天馬・汗血馬・大宛, サラブレッドの原種)
全体として家畜使用目的は、例外多いが、荷役用・乗馬用としてではなく乳である

サバンナ: 東アフリカ: タンザニア、ケニア: 多部族 - ウシ
ツンドラ/タイガ (tundra and taiga)
シベリアSiberia民族 → 北極圏: 古アジア(パレオアジアpaleoasia)語族
アジアエスキモー: チェコトカ半島-ベーリング海 (1500人, 1979)

伝統的生業: 海獣猟と毛皮獣猟
言語: エスキモー・アリュート語群

チュクチャ: チェコトカ半島 (14000人, 1979)

伝統的生業: トナカイ飼育、海獣猟、狩猟、漁撈
言語: パレオアジア諸語チェコトカ・カムチャトカ語群

ケレク: ベーリング海沿岸 (100人) → チュクチャやコリャークに同化

言語: パレオアジア諸語チェコトカ・カムチャトカ語群

コリャク(コリヤク, コカギール) カムチャトカ半島 (7900人, 1979)

伝統的生業: トナカイ飼育、漁撈、海獣猟、毛皮猟
言語: パレオアジア諸語チェコトカ・カムチャトカ語群

イテリメン(旧称 カムチャダール): カムチャトカ(先住民) (1400人, 1979)

伝統的生業: 漁猟
言語: パレオアジア諸語チェコトカ・カムチャトカ語群

ニブフ (旧称 ギリヤーク): アムール川下流-サハリン (4400人, 1979)

伝統的生業: 漁猟、海獣猟、狩猟、犬飼育
言語: パレオアジア諸語(独立語)

サハ (旧称 ヤクート): サハ共和国および周辺 (456000人, 2002)

北部: トナカイ飼育(半遊牧生活)
南部: トナカイ + ウマ・ウシ飼育
言語: テュルク諸語

エベンキ (ツングース): オビ川中流-オホーツク海沿岸-サハリン(一部、中国・モンゴル) (27000人, 1979)

オロチョン: エベンキの中でアムール川上流に住む一部のグループ
伝統的生業: 狩猟、トナカイ飼育、漁撈
言語: ツングース・満州語群

エベン (旧称 ラムート): エベンキ居住区北東インジルカ川-カムチャトカ中部 (12000人, 1979)

エベンキに近い
伝統的生業: トナカイ飼育、狩猟
言語: ツングース・満州語群

ナナイ (旧称 ゴリド): アムール川・ウスリー川(一部 中国スンガリ川) (10000人, 1979)

伝統的生業: 狩猟、漁撈 (革命後、農業、牧畜、養蜂が加わる)
言語: ツングース・満州語群

オロチ: ハバロフスク地方 (1000人, 1979)

伝統的生業: 狩猟
言語: ツングース・満州語群

ブリャート: バイカル湖周辺 (353000人, 1979)

西ブリャート: ロシア人の影響を受け定住生活
東ブリャート: 家畜を追う遊牧生活
言語: モンゴル語群

トゥバ: サヤン山脈-エニセイ川上流 (166000人, 1979)

ステップ(含む、山岳ステップ) → 遊牧
山岳(西・東南) → ラクダ・ヤク飼育
タイガ → トナカイ飼育、狩猟
言語: テュルク語群

ショル(鍛治タタール): トミ川中流とその支流域 (16000人, 1979)

伝統的生業: 狩猟、漁撈(革命前) + 製鉄・鍛治
言語: アルタイ語族テュルク語群

ヌガナサン: タイムル半島 (900人, 1979)

伝統的生業: 漁撈、狩猟、トナカイ飼育
言語: ウラル語族サモエド語派

ケト: エニセイ川中流-下流 (1100人, 1979)

伝統的生業: 狩猟、漁撈
言語: 親族関係言語なく独立語

ハンティ (旧称 オスチャーク): オビ川中流-下流 (21000人, 1979)

伝統的生業: 狩猟、漁撈、トナカイ飼育
言語: ウラル語俗フィン・ウゴール語派

マンシ (旧称 ボグール): オビ川西側流域-ウラル山脈東側斜面 (7600人, 1979)

伝統的生業: 漁撈、毛皮獣猟 (一部、トナカイ飼育)
言語: ウラル語俗フィン・ウゴール語派

サーミ(ラップ)人: スカンジナビア半島北部ラップランド-ロシア北部コラ半島

ウシ・トナカイ

五畜

羊・山羊・牛・馬・駱駝
  • 羊・山羊: 共同で飼う。牧畜 - 肉・乳・毛
    羊: 妊娠期間5ヶ月。年2回出産可能
    → 羊の雄雌分離を発情期(6月)に行うなどして4月出産に持ち込む様にする
    乳は全て飲まれないように、子を親から離す
  • 牛: 水辺でしか飼えない制約 - 肉・乳
    年1回出産。放牧には手間取らないため羊と比べて安易な飼育を行っている
  • 馬: 乗馬用(軍馬等)とされるのが一般的 - (稀)馬乳酒
  • 駱駝: 牛・馬の飼育条件に合わない土地(砂漠等)ではその代用として飼う。また荷益用としての役割大きい

放牧の要領

家族単位 = 家族(あいる)/家(げる)

私有財産所有/消費生活の最小単位
核家族(労働遊牧可能者2名程度、犬数等)
徒歩による管理 = 羊150-200頭 / 馬による管理 = 羊500-1000頭
平均値であり、環境要因により異なる。この頭数はホターの所持頭数を家族当りに直したもの

遊牧単位 = ホター(ホイン)

複数家族から成り立つ不定住集団
共同労働、労働の最小単位
モンゴル労働の標準的なもの。2-6家族が標準
冬営地(11月-翌年4月)でのホターの役割は大きい

__4月_____________________11月
冬営地 大移動 夏営地 小規模移動 大移動 冬営地

4月 新芽の出はじめ 移動開始
5月 餌としての緑量最盛 夏営地までの移動終了

血縁

氏族: 血縁関係を共にする - なわばりの存在がある。この結果、遊牧の範囲が限定されてくる
部族: 氏族が複数集合したもの


遊牧文化の歴史(東洋中心)


アファナジェーバ文化: エニセイ川上流-オビ川上流
BC 2100-BC 1400年頃

ウシ・ウマ・ヒツジ: 家畜と想定 (根拠) 多量発掘。野性動物骨と異なり、家畜化された現在の動物に近い
小麦栽培 (根拠) 臼発見
狩猟 (根拠) 弓発見
→ 狩猟 + 農耕 + 牧畜
更にアラル海特産の貝が発掘される = アラル海との交流
銅製品(短剣・ナイフ)発掘。銅は西欧産のもの

ケルチェミナール文化: カスピ海東-アラル海-アム川・シル川流域
BC 4000年紀末 (BC 3200)-BC 2000年紀初 (BC 1900-1800)
BC 3000年頃を境に前期・後期に分割

前期: 狩猟中心。農耕導入  後期: 牧畜中心(羊・牛)
※アファナシェーバ文化はケルチェミナール文化が伝播したもの?

アナウ文化: イラン北東部
BC 5000-BC 4000: 農耕文化 (+ 牧畜: オリエント地帯に始まる)
オクニェフ文化: エニセイ川上流
B.C.2000年紀前半: 青銅器発見。青銅製造術。牧畜初期

アファナシェーバ文化の継承

アンドロノボ文化: 中央アジア草原地帯(オビ川-エニセイ川, カスピ-アム・シル + ウラル川・ボルガ川・ドン川)
BC 2000年紀前半-BC 1000年紀初 - ケルチェミナール文化の継承
区分
前期: 第一期 = BC 18c-16c / 第二期 = 15-13

ウシ・ウマ(荷役用あるいは騎馬用)・ヒツジ・ヤギ・ブタ
小麦・キビ -農耕の存在
石皿(臼)発見
※ ブタ-キビが牧畜パターン

後期: 第三期 = 12-9 / 第四期 = 9-8

ヒツジ・ヤギ増加(多)-小型
馬具(轡、青銅器)発見→馬は乗馬を目的とする
ユーロペオイドEuropeoid系の人骨が多種発見される

経済変化による区分 = 土器の模様変化 (一応の区分) → 年代は14Cによる年代測定に基づく
カラスク文化: エニセイ川・オビ川上流
BC13c-BC.8c: アンドロノボ文化後期に重なる

ヒツジ(多量)・ウマ・ウシ・ラクダ
馬は後期に馬具が発見されており、更に石画に幌付四輪車の絵が確認され、乗馬用として使っていたと考えられる。幌付四輪車から移動生活も推定される
既発見の青銅器を元に影響源を調べているが確定していない
集落跡・灌漑跡-農耕生活
カラスク文化を持つ人々は、牧畜をする人々、農耕をする人々の2つのタイプがあったと予測される

木槨墳文化: 南ロシア草原(黒海-カスピ海)
BC 2000年紀後半(BC 14c)-BC 1000年紀初(BC 9): クルガン(古墳・高塚・高塚墳)
アンドロノボ文化と木槨墳文化は非常によく似ており、何等かの交流の存在が予測される。Ex. 短剣・刀子・斧
木槨墳文化成立の歴史

B.C.3000年紀末: 堅穴墳文化 - 狩猟・漁労
oriental
BC3000年紀末-BC2000年紀前半: 横穴墳文化 - 牧畜・農耕
oriental

馬具は未出土 → 牧主農副
スキタイ文化
BC 8c-BC 1c 全盛
BC 7c-BC 3c 木槨墳文化を継承するもの

スキタイ人
BC 14-BC 9c____________BC 2c-BC 1c
木槨墳文化 (南ロシア草原)___アンドロノボ文化 (カザフスタン)
____馬具?________________馬具(轡)
アルジャーン古墳 (BC 8c-BC7c)
_
タガール文化に影響
___________________
BC 13c-BC 8c カラスク文化 (南シベリア)
___馬具(後期に轡発見: 前期から馬具はあったと推定)
___ユーロペオイド + モンゴロイド
タガール文化
_______________
丁霊(西): トルコ系_ 堅昆(東)
_______________
突厥: トルコ系_____キルギス: トルコ系
___________________
牧畜 = 騎馬 → 機動力
↓ 遊牧 発生 BC 12c(13c)
移動 BC 5-2c 銅器出現(それ以前は青銅器)
遊牧騎馬民族

タガール文化 (クルガン文化): B.C.7-B.C.1c カラスク文化後に発生

ヒツジ・ヤギ・ウシ・ウマ(馬具確認)
墓(クルガン): 大規模なもの発見。馬・殉葬。モンゴロイド

スキートシベリア文化: BC 5c-: 農耕・灌漑・集落跡(既にスキタイ文化で確認されている)。更に騎馬も確認

マイエミール文化: タガール文化とほとんど同じ特徴を持つ
B.C.7c-B.C.4c
オビ川上流アルタイ地方
パズィリィク(パジリク)文化
BC 3c-BC.2c
オビ川上流(現モンゴル・ソ連国境の西側)
モンゴロイド(主)・ユーロペオイド
後の月氏(イラン系言語あるいはモンゴル・トルコ言語)と関連

モンゴル地方の遊牧文化 (未詳)
綏遠(すいえん)文化: BC 5c-BC 2c: 内蒙古綏遠地方

ヒツジ・ウマ・ウシ
エニセイ・タガール・オビ・バジリク地方の文化と似たもの
青銅器・鉄器などが類似
匈奴の冒頓単干は幼少期に人質として月氏に囚われていた
月氏脱出後に父を殺し単干となる(BC 209)
当時、近隣に勢力をはっていた東胡を滅ぼし征服

タシュトゥィク文化: エニセイ地方。タガール文化に続くもの
BC 1c-AD 5c
モンゴロイド(ユーロペオイド) - モンゴル勢力の西方侵入

遊牧(ヒツジ・ヤギ・ウシ・ウマ) = 遊牧民自身 ↔ 農耕 (キビ) = 捕虜となった農耕民

(風俗・習慣)
火葬: 装飾品に漢文化の影響見られる
タガール文化後継とするよりは、綏遠文化(匈奴文化)の青銅器や鉄器が見られ漢・匈奴文化とした方が良いかもしれない
アパカンの遺跡: 中国東北部

オンドル(ペチカに似た暖房具)を持つ家発見
オンドルは中国東北部(満州)周辺で発達した → アパカンで発見

BC 99 李陵の匈奴遠征(失敗) 李陵捕らえられる。この陵を李陵のものとする説有り。

板石墓(立石墓)文化: ザバイカル地方
BC 7c-BC 3c: 青銅器・鉄(製)器。丁霊文化と推定される ノインワラ文化
BC 1c-AC 1c 匈奴文化

丁霊 / 高車丁霊

6c 突厥(トルコ系): ウイグル → セルジュクトルコ → オスマントルコ →トルコ共和国

スキタイの歴史

スキタイ以前の先住民
キンメリア人(アッシリア、サルゴンII世(BC 722-705)の資料に見られる)
BC 714 ウラルト城塞都市攻撃
BC 680-BC 670頃: スキタイの圧迫を避けコーカサス北部から南部(Origent)へ降りる

スキタイに追放された後、Orient, Turkeyへ移動。スキタイもキンメリア人を追いアッシリアへ侵入
スキタイより早くから遊牧騎馬民族として生活していたことが知られる

BC 7c末以降未詳
ソビエトの研究: キンメリア人もイラン系、スキタイと共に遊牧
元来、スキタイ・キンメリアは同一の民族であったものが部族連合体をなす
スキタイの進出
ヘロトドス「歴史」にスキタイ登場。「歴史」全9巻中第4巻に詳述
BC 514: アケメネス朝ペルシア、ダリウスI世がスキタイ遠征失敗(ヘロトドスは他に「ペルシア戦争史」記す)
BC 4cまで繁栄 (北海北岸原住)
BC.7c: ポルガ西方進出, キンメリア人追放
BC 6c: 定住
orient
「歴史」によると ⇔
黒海北岸スキュティア地方にスキタイは住む
タナイス(ドン)川を超えるとサウロマタイ(サルマート)とされる人々の土地となり、スキタイは住まない
黒海北海にはギリシア植民地がかなり有り、そこと交易が記され、その頃スキタイはスキタイ王国と名乗った
スキタイ発展
Pax Scythica = 「スキタイの平和」 - スキタイの発展をギリシアで象徴した言葉
ギリシア植民地との交易

スキタイ____________ギリシア殖民都市
穀物(小麦等)______→ 貴金属、金属、陶器
毛皮、皮革製品________ワイン
奴隷_________________オリーブ油

スキタイは一時、コーカサス山地より南へ進出。次第にスキタイは農耕化し、紀元後ローマ保護領となる
スキタイ衰退
2-3 c以後未詳となる
  1. 東にいたサウロマタイ(サルマート)の西方進出に伴い、圧迫されクリミア半島のみに生活圏を限定される。サウロマタイ進出はBC 4cに始まる。BC 3c末にはスキタイはクリミア半島のみに限定された。サルマートは2cにはドニエプル川まで勢力を伸ばしドナウに至る
  2. もう1つの圧力は、マケドニア、アレキサンダー大王東方遠征で、スキタイ周辺のギリシア植民地が沈滞
遺跡
クルガン(スキタイ式墓地): スキタイ独特の墓。有名な遺跡に次のものがある
メディア地方: BC 7-BC 3cのもの。7-7cは少なく、5-4cのものが中心となる
    ドニエプル川下流 キロボクラード         BC 7-6c
    クバン川         ケレルメス巨大クルガン BC 6c
    ケルチ半島       クリ・オバ             B.C.4c
    クバン川         コストロモスカヤ       BC 4c
    ドニエプル川下流 ソローハ               BC 4c
                     チェルトムイルク       BC 4c
文化
遊牧: 死者と一所にクルガンにはしばしば馬が埋葬される

クバン川上流マイユープのウイスキークルガン(BC 6c)で360頭の馬発見 - 馬具も発見される
→ 遊牧民であることの何よりもの証明
ギリシア植民都市産の壺絵によって、スキタイ文化(衣装・遊牧形態)を知る事ができる
スキタイ装飾品: ギリシアの影響の見られるもの + オリエントの影響の見られるもの + スキタイ特有のもの

トルコ系諸民族の拡散

ウイグル
ギルギス
ハザール
マジャール
ペチェネーグ
カラハン朝
カズニ朝
セルジュク
ソスマン

モンゴル系諸民族の拡大

契丹と遼
西遼
モンゴル帝国と四汗国
キプチャク
タタール
モゴール

近世・近代のモンゴル系・トルコ系諸民族

オイラート
ジュンガル
カザフ
キルギス
ウズベク
モンゴル革命 (1921)

  • 江上波夫. 1967. 騎馬民族国家 日本古代史へのアプローチ. 中公新書
  • Lewin R. (保志宏訳). 2002. ここまでわかった人類の起源と進化. てらぺいあ
  • Linton R. 1945. The cultural background of personality. Appleton-Century-Crofto Inc. (清水幾太郎・犬養康彦 訳. 1952. 文化人類学入門 (現代社会学叢書). 創元新社)
  • 三井 誠. 2005. 人類進化の 700万年 -書き換えられる「ヒトの起源」-. 講談社
  • 奈良貴史. 2003. ネアンデルタール人類のなぞ. 岩波書店
  • シュライバー・ヘルマン(金森誠也訳). 1977. アッチラ王とフン族の秘密. 佑学社
  • 角田文衛. 1971. 古代北方文化の研究(増補). 新時代社
  • 梅原末治. 1960. 蒙古ノイン・ウラ發見の遺物. 東洋文庫
  • 埴原和郎. 2004. 人類の進化史 -20世紀の総括- 講談社
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