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(露崎担当分 2004年3月13日更新. 2010年8月17日追加) [ 日本語 | English ]

公開講座「地球環境科学の散歩道」緑のない山が緑になるまで






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

[ 2010年度: 北海道の自然環境再考: その危機的現象をとらえる ]

平成14年度 北海道大学大学院地球環境科学研究科 「公開講座」

《地球環境科学の散歩道》

実施期間 平成14年9月3日-平成14年9月20日(金)
会場 北海道大学大学院地球環境科学研究科C棟104講義室
(札幌市北区北10条西5丁目)
主催 北海道大学大学院地球環境科学研究科
後援 札幌市教育委員会

◎公開講座開催にあたって

〈大学院地球環境科学研究科長 池田 元美〉

 新しい世紀を迎えた人類にとり,今後全力を挙げて,また息長く立ち向かっていかなければならない事柄の一つは,地球環境の悪化という大敵であることは間違いありません。不幸なことに,温室ガス効果,オゾンホ-ル,環境ホルモン,砂漠化等々,環境悪化の一側面を示す言葉は,一般市民にとってもすっかりおなじみになってしまいました。
 地球という惑星を構成する成分は極めて多く,これら多くの成分がどの様に変化していくのかも,それぞれの成分やその変化がお互いに影響を及ぼし合う結果,極めて複雑です。
 そのようなわけで,我々を脅かしてこれからの地球環境問題の解決は一筋縄ではいきません。既存の学問体系のみではなく,これらを組み合わせた総合科学的な研究を一歩一歩積み重ねるしかありません。また、地球市民の一人一人がこれからの現象をしっかりと認識することも必要です。本研究科では,この様な観点に立って,研究と教育を行っています。今回,私たちの研究科で行っているこのような研究の一端を紹介する公開講座「地球環境科学の散歩道」を計画致しました。皆様の地球環境認識の一助になることを希望しています。

日付曜日講師講義題目
1 9月3日 大学院地球環境科学研究科 教授 乗木 新一郎 荒れる海ほど地球にやさしい
2 9月6日 大学院地球環境科学研究科 教授 南川 雅男 地球温暖化をどうやってふせぐか?
3 9月10日 大学院地球環境科学研究科 助教授 露崎 史朗 緑のない山が緑になるまで
4 9月13日 大学院地球環境科学研究科 教授 東 正剛 オゾンホールと生物
5 9月17日 大学院地球環境科学研究科 教授 奥原 敏夫 地球環境を守る触媒材料
6 9月20日 大学院地球環境科学研究科 教授 西 則雄 生物廃棄物から高度有用素材へ

緑のない山が緑になるまで


概要

 森の緑が大切なことは何となく分かるが,なぜなのだろう。その理由の一つに,森が失われると再生に長い時間がかかり,復元も困難なことがある。北海道には多くの火山の噴火活動により緑の消滅と再生のドラマが繰り返されている。このドラマの筋書きは,様々な生態系の変化の仕方を理解する上での鍵になるのではないだろうか。

使用スライド順

  • 緑のない山が緑になるまで [2000年有珠山噴火写真]
  • 空間・時間パターン
    Space and time
  • 「時間」を固定
  • 地形的連続 (例 水位) habitat
  • 「空間」を固定
  • 時間的連続 (例 山火事) chronosequence
  • 遷移
  • 乾性一次遷移 (Whittaker 1975)
  • 遷移系列の分類 あくまで教科書的な区分
  • 桜島溶岩流 [桜島溶岩流上での遷移]
  • 三宅島
  • 地形(空間)的連続と時間的連続
  • 有珠山(1977-78年噴火直後の山頂部)
  • 有珠山火口原植生調査デザイン
  • 種子トラップ
  • 種子の散布様式
  • 種子分散様式と遷移の関係
  • ガリー
  • オオイタドリ地下部
  • オオブキ地下部
  • 多年生草本の地下部
  • ガリー(沢)の内部と外部の植物群集の比較
  • 発芽実験
  • 発芽実験の様子
  • 埋土種子
  • どこから、どのように植物はくるのか?
  • 定着促進 vs 種間競争
  • ナースプラント (nurse plant)
  • ルーピンパッチ
  • セントへレンズ山におけるルーピンパッチの実生定着への寄与
  • 駒ケ岳
  • 有珠山噴火直後(1979)の植生
    噴火3年後
    噴火6年後
    旧表土の表われたガリー
    Salamander 3生息地における1983年から1997年までの種数および総被度の年次変動
    3生息地における1993年から1997年までの優占種5種の被度の変動
    オオブキ、オオウシノケグサ、ヤマハハコ、オオイタドリ、ドロノキ
  • モトモト(Motmot)島: モトモト島への生物の移入
  • まとめ とオマケ - サンショウウオ復活(第4火口に発達した湿原にて) 1996年7月26日撮影
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