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(2013年11月19日更新. 2014年10月15日追加) [ 日本語 | English ]

キンポウゲ科 (Ranunculaceae Juss.)






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

[エングラー体系, ベンサム・フッカー方式, 植物分類学, フローラ, 参考文献]

キンポウゲ目 (Order Ranales)


= 多心皮類 (Polycarpicae, s.l.)

キンポウゲ植物類 (Ranunculales group)

= Engler, De Candolleの分類 (s.s.) (田村)
1. 水生(= 水草)植物

2. 花弁ない。花単性。心皮1。葉は細裂、輪生 ___ Ceratophyllaceae マツモ
2. 花弁ある。花両性。心皮8-30。葉は心臓形-盾形、稀に細裂 ___ Nymphaeaceae スイレン (ジュンサイ亜科、スイレン亜科、ハス亜科の見解)

Nebumbonaceae ハス: Nelumbo Aadns. ハス

1. 陸生植物

2. 油細胞がない

3. 蔓性低木

4. 果実液果 ___ Lardizabalaceae アケビ
4. 果実石果 ___ Menispermaceae ツズラフジ(ツヅラフジ)

3. 直立の草本または木本

4. 花被がない

5. 花両性。葉互生

6. 常緑樹。果実は側面で癒合した袋果 ___ ヤマグルマ科
6. 落葉樹。果実は有柄の翼果 ___ Eupteleaceae フサザクラ

5. 花単性。雌雄異株。葉対生 ___ Cercidiphyllaceae カツラ: 2 spp.

4. 花被がある

5. 多くは草本。葉しばしば分裂。雄蕊不定数。心皮1-多数。袋果か痩果 ___ Raunculaceae キンポウゲ
5. 草本・木本。葉単葉か複葉。雄蕊花弁の2倍数。心皮多くは1。液果か朔果 ___ Berberidaceae メギ (科中のPodophyllumをPodophyllaceaeミヤオソウに独立見解)

2. 油細胞がある

3. 葉互生

4. 花は3数性 ___ バンシレイ科
4. 花は3数性でない

5. 種子に仮種皮がある ___ ニクズク科
5. 種子に仮種皮がない

6. 果実基部が花被に由来した椀に囲まれる ___ Lauraceae クスノキ
6. 上のようでない

7. 托葉ある ___ モクレン科
7. 托葉ない

8. 常緑低木。花両性。袋果で輪状に並ぶ ___ シキミ科
8. 多年生蔓草。花単性。雌雄異株。果実液果状 = マツブサ科

3. 葉対生 ___ ロウバイ科

キンポウゲ科 (Ranunculaceae)


Magnoliaceaeと共に現世中最も原始的な科(説)

Ranunculaceae: Ranunculus 原始的 → Aquilegia, Aconitum進化

油細胞無
Adanson (1763): 果実による区分 = 袋果 ⇒ 閉果 (系統の違いではなく進化の度合いを示したもの)

袋果: リュウキンカ (Caltha), n = 8 ⇒ 閉果: キンポウゲ (Ranunculus), n = 8 → 7
袋果: オダマキ (Isopyrum), n = 7 ⇒ 葉・根の形態が共通 ⇒ 閉果: カラマツソウ (Thalictrum), n = 7

⇒ 果実で分類するのは根拠ない

Lauglet (1932): 核型区分

ソロカネソウ亜科 Isopyroideae → R type (細長い): Ranunculus → キンポウゲ亜科 Ranunculoideae
クリスマスローズ亜科 Helleboroideae → T type (円): Thalictrum → カラマツソウ亜科 Thalictroideae
T type, n = 9: オウレン亜科 Coptidoideae
T type, n = 13: ヒドラスチス亜科 Hydrastidoideae

更にヘテロクロマチン凝集状態、化学成分(アルカロイド)等でも区分可能
イソキドリン系アルカロイド: T型には多様あるがR型に全くない
ラヌクリン: R型に特異的

草本(稀に木本または蔓生)
:

互生、対生または根生
不斉中心柱
托葉無 ↔ Thalictrum (カラマツソウ)にはある

: 放射相称または左右相称で多くは螺旋状。萼片離生。子房上位1室

⇒ バラ科 (Rosaceae): 托葉有、子房上位1室
⇒ ユキノシタ科 (Saxifragaceae): 托葉無、子房周囲または下位 → 痩果両面に刺 = E

Tribe Paeonieae = Paeoniaceae (ボタン)
花を単位に離れる ↔ Ranunclaceae – 花弁散る
Paeonia (< Paeoniaceae), Hydrastis, Glaucidium (シラネアオイ): キンポウゲ科不適
Tribe Helleboreae
= Ranunculaceaeとして適
Tribe Anemoneae
= Ranunculaceaeとして適

⇒ キンポウゲ科としての均一性

  • 田村道夫・難波恒雄. 1959. 日本産トリカブト属の検索表 1. 北海道および千島. 植物分類・地理 18: 68-72

(genera)


イチリンソウ (Anemone L.)
オダマキ (Aquilegia L.)
キンポウゲ (Ranunculus L.)
センニンソウ (Clematis L.)
オウレン (Coptis Salisb.)
トリカブト (Aconitum L.)

有毒植物 (poisonous plant)

北海道の検索は 田村・難波(1959) が使いやすい

ヒエンソウ (Delphinium L.)

全草毒 → 痙攣、呼吸困難、心臓麻痺
有毒植物 (poisonous plant)

フクジュソウ (Adonis L.)

ヒドラチス (Hydratis L.)
goldenseal (北米東部)
胚形成、雄蕊形成はRanunculaceae

導管: Hydratis = 階段状 ↔ Ranunculaceae = 単一穿孔 (Ranunclaceaeとする)

イチリンソウ (Anemone L.)


1 萼片5個、5-7 mm l。総苞葉小葉は被針形-線状被針形 _____ A. debilis Fisch. ヒメイチゲ
1 萼片5-7個、10-12 mm l。総苞葉小葉は卵状楕円形-長楕円形 _____ エゾイチゲ
ウラホロイチゲ: 萼片 ≈ 6 (10未満) ↔ キクザキイチゲ 10以上

リュウキンカ (Caltha L.)


日本1種
C. palustris L. var. barthei Hance (エゾノリュウキンカ): 葉腎形大。根出葉幅15-30 cm
var. enkoso H. Hara エンコウソウ: 開出し地に着く。上部斜上し花。茎直立-斜上

キンポウゲ (Ranunculus L.)


バイカモ (Subgen Betrachium): 沈水植物。花白色。痩果乾くと側面に横皺
キンポウゲ (Subgen Ranunculus): 中生-湿生植物。花黄色。横皺できない
1. 葉線形・全縁かつ葉身・葉柄区別できない _____ R. reptans L.イトキンポウゲ
1. 葉身・葉柄区別明瞭

2. 葉身浅-深裂。痩果レンズ状-球状に膨らむ _____

R. gmelinii DC カラクサキンポウゲ
R. sulphureus C.T. Phipps タカネキンポウゲ
R. sceleratus L.タガラシ
R. franchetii H. Botss.エゾキンポウゲ
R. grandis Honda var. austrokurilensis (Tatew.) Hara シコタンキンポウゲ
R. japonicus Thunb.ウマノアシガタ(キンポウゲs.s.)
R. acris L. var. nipponicus Hara ミヤマキンポウゲ

2. 葉3出複葉

3. 地上に走出枝 _____ R. repens L. ハイキンポウゲ: 葉欠刻縁(茎・葉柄に斜上ascendentか寝る粗毛。北半球温帯一般
3. 地上に走出枝出さない _____

R. hakkodensis Nakaiツルキツネノボタン
R. chinensis コキツネノボタン (道南)
R. silerifolius Lev. (syn. R. quelpartensis (Lev.) Nakai var. glaber Hara) キツネノボタン: 殆ど無毛
R. quelpaertensis f. prostratus: 茎斜上毛。花柱鋭く曲がる

[ 日本三大有毒植物 ]

トリカブト (Aconitum L.)


全種: 全体(特に根塊)に強有毒成分アコニチン aconitine (学名)

+ メサコニチン(最強毒)、エサコニチン(北海道・東北産種の主要毒)等
東アジア民族: 矢尻に塗る毒に利用
白井光太郎(植物学, 1863-1932): 強壮剤として常用 - 突然死

ただし、無毒のトリカブトもある Ex. テリハブシ、サンヨウブシ 漢名: 烏頭(ウズ)/附子(ブシ) - 根を乾燥すると烏頭の様に見える
アイヌ名: スルク - さらに毒性の違いにより分類 (知里真志保)

セタ・スルク: 弱毒 - 矢毒に使えない
ヤヤイ・スルク: 中毒(普通のトリカブト)
シノ・スルク: 強毒
函館山: 館・チャシ(砦)の址と推定される所に密生 - 栽培?

多年草
花左右相称 = Aconitum ⇔ 花放射総称 = Aquilegia 花期夏前後

(北村・村田 1961)

北海道産

A. gigas Lev. et Vant. オオレイジンソウ
A. yamazakii Tamura et Namba ダイセツトリカブト (大雪山特産)
A. maximum Pallas var. misaoanum Tamura シレトコトリカブト (知床半島特産)
A. japonicum Thunb. オクトリカブト
A. yezoense Nakai エゾトリカブト: 葉3全裂、小葉はさらに2深裂。雄蕊有毛
A. sachalinense Nakai カラフトブシ
A. ito-seiyanum Miyabe et Tatewaki セイヤブシ (問寒別特産)
A. yuparense Takeda エゾホソバトリカブト
A. apoiense Nakai ヒダカトリカブト (アポイ岳特産, 蛇紋岩植物)

フクジュソウ (Adonis L.)


A. ramosa Franchet フクジュソウ
花: 1花茎に1-多花。花弁11-15 (9-19)。萼片 ≥ 花弁
葉: 互生、ほぼ無毛 (葉裏に微毛散生することもある)
A. amurensis Regel et Radde (キタミフクジュソウ/イチゲフクジュソウ)
分布・生息地: 道東・道北(落葉樹林) - シベリア・中国
花: 1花茎に1花。萼片 ≤ 花弁
葉: 対生裏密毛
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