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(2017年5月6更新) [ 日本語 | English ]

地質年代 (Geological timescale)






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

[| 年代学 | 化石 fossil | 大絶滅 |P 国際年代層序表 ]

(Minato 1953, Ijiri 1956)

古生物学 (paleontology)

  1. 生物自身を理解し動植物や無機的環境に生物が及ぼす影響を知るため、古生物生活様式を明らかにする
  2. 古生物や古生物群集の存続をもたらした地質時代の様々な生物や群集全体の生活条件を復元する

→ 研究材料は生物化石でありその化石を含んだ岩石である化石化の問題(塚田 1974)
斉一観説 uniformitarianism theory: 現代と地質時代の自然現象が同じ作用で一様に行われるという仮定

個体古生態学
群集古生態学(biocoenoses - thanatocoenoses)

問題点
  1. 堆積現場付近の現生生物群集の定量
  2. 堆積物中(湖底や海底表面泥土)の遺骸群集の統計
  3. 調査結果の統計学的信頼性
  4. 堆積速度
  5. 採集地点環境測定

古植物学 (paleobotany)

19 c: ヨーロッパ(ドイツ)で発展 → 後期にほぼ古植物学として確立
20 c初期: 顕微鏡技術発達 + 薄層切片技術発達 → 日本に古植物学伝わる

目的

古植物学 = 植物学 + 地質学

  1. 植物相(flora)、分布(distribution)、植生(vegetation)とその遷移(succession)
  2. 古生態(paleoecology)と古環境(paleoclimate)の解析
  3. 系統(phylogeny) → 背景: プレートテクトニクス
索引
主な課題
  1. プレカンブリア紀 = 生命誕生
  2. 初期陸上植物 = 陸上植物進化
  3. 種子植物進化(特に被子植物)
植物進化と動物進化は同時に起こるわけではない。植物の方が動物よりも若干早く変化することが多い

古生態学 (paleoecology)

生物 ⇔ 環境: 生物が生きている時代の復元

様々な要因に分け分類し複合形成する。特に制限要因を調べるのが方法的に簡明
Ex. 貝化石化: 砂(土)上に生存する貝(表棲者)より、砂中生存貝(内棲者)の方が化石化しやすい

制限要因 limiting factor

物理的 physical / 化学的 chemical / 生物的 biological + 社会的 social
Ex. シジミガイ - 汽水域に住む
Ex. カキ Ostrea (Devonian) - sessile benthos: 種により塩濃度選好性が異なる
環境適応性 → 示相 phase を得る
古生態学では、仮定の上にたつ仮定が数多く存在する

環境勾配 environmental gradient

種数変化 / 個体数変化 / 種構成変化
種多様性 species diversity: 一般に中間的群集が最も多様(中規模仮説)

(era)


様々な年代区分法があるが、生態学で使うのにはこれでいいかな、という部分を書き抜く。-zoicの形でわかるよう動物進化を基準に区分。当然ながら、各地質時代期間は、研究者により算定は異なる
代 era」は、さらに、「紀period」に、紀は「世 epoch (続 series)」に、そして「世」は「」に区分される
顕生代 Phanerozoic time = 古生代 + 中生代 + 新生代 ⇔
隠生代* Cryptozoic time = 冥王代 + 始生代 + 原生代

= 先カンブリア代 (precambrian): 地球誕生(46億年前)-可視生物化石出現(5億4200万年前)

地質時代の北海道植生変遷史
北海道の地史的特徴 = 石炭は第三紀形成 → 世界的には石炭紀が多い
代 era時間土層
新生代 Cainozoic6500万年前-
現代
第四紀 Quaternary






第三紀 Tertiary
第四紀沖積土

水に運ばれ堆積(水積)した母材(非固結堆積岩)が土壌化
河成沖積土: 壌質-粘質 (多くは水田)
湖成沖積土: 泥炭・黒泥土存在
海成沖積土: 海岸平野部に堆積 (低地は水田、帯状高所は畑利用)

第四紀洪積土 (洪積世堆積土)

礫・砂・粘土層等互層で一般に砂層多い。母材は非固結堆積岩

第三紀層土壌 (第三紀堆積層)

母材: 礫・砂・泥岩の互層 (半固結堆積岩, 地力保全基本調査分類)
母材風化したものは有機物含量少なく保水力低

中生代 Mesozoic2億5000万-
6500万年前
白亜紀 Cretaceous
ジュラ紀 Jurassic
三畳紀 Triassic
中生層土壌 (中生代堆積層)

母材: 礫・砂・泥岩の互層 (固結堆積岩, 地力保全基本調査分類)

古生代 Paleozoic5億4400万-
2億5000万年前
ペルム紀
石炭紀
デボン紀
シルル紀
オルドビス紀
カンブリア紀
古生層土壌 (古生代堆積層)

母材: 礫・砂・泥岩等、固結堆積岩の互層
上層粒径により性質異なり傾斜地に多く分布し侵食防止必要

原生代* Proterozoic25億-
約5億4200万年前
最古無脊椎動物群・生痕
始生代* Archaean
(太古代 Arcaheozoic)
38億-
25億年前
Corycium (最古化石)
冥王代* Hadean地球誕生-
38億年前
岩石(殆ど)残っていない - 月による研究

新生代 (Cainozoic)


第四紀 Quaternary

180万(260万)年前-現在 (Homo出現が基準)
多種現存。分布や群集の種構成が現在と異なる (花粉学)

第三紀要素の消滅・絶滅

第四紀初期 early Quaternary = 氷河期 → 赤道付近に植物集中

各大陸で個別の種分化起こる

現在の地殻運動

1. 活褶曲
東北日本 → IS [この2つの境] → 西南日本
東日本断層 – 現在の地形(山地、盆地、半島、海岸、平野)に良く対応
向斜(平地) – 背斜(山)
2. 造盆地運動
関東造盆地運動: 第4紀 = 1200 m
新第3紀 = 3000-4000 mの基盤堆積
上昇(隆起)・沈降が地形形成の基盤
crust motion
3. 傾動運動
crust motion crust motion
4. 曲降(山地)盆地
Ex. 中国山地

crust motion

5. 地塊 block
地塊山地/地塊盆地 Ex. 東海湖–古琵琶湖(第3紀) → 近畿に発達
表. 第4紀編年: 時代区分 編年 (103, 気候) __ バルト海古地理
沖積世

亜アトラント期 (W) __ マイア海
亜ボレアル期 (2.5, K) __ リムネア海
アトラント期 (4.5, W) __ リットリナ海
ボレアル期 (7.5, K) __ アンシルス湖
先ボレアル期 (9, K) __ ヨルジア海

洪積世後期

ウルム氷期(Würm glacial stage)後期

新ドリアス期 (10, K) ___ ラ氷堆積
アレレード期 (11, W)
旧ドリアス期 (12) __ レニングラード氷堆積
ベーリング期 (13)
最古期 (14, K) __ ランゲランド氷堆積
ドリアス期 (15) __ ボンメル氷堆積

ウルム氷期最盛期 (17) __ 最寒冷期
パウドルフ間氷期 (25, W)
主ウルム亜氷期 (26, K)
ゲトワイゲル間氷期 (29, W)
古ウルム亜氷期 (44, K)
リス・ウルム間氷期 (53, W) __ モナストリア海進

洪積世中期

リス亜氷期II (150, K)
リス亜氷期I
ミンデル・リス間氷期 (W) __ チレニア海進
ミンデル氷期 (380, K)
ギュンツ・ミンデル間氷期 (W) __ ミラチア海進

洪積世前期

ギュンツ氷期 (800, K)
ドナウ寒冷期

ワール暖期 (W) __ シシリア海進
エブロン寒期 (K)
テゲレン暖期 (W) __ カラブリア海進
フェルゲン寒期 (K)

鮮新世 Pliocene (2000)
段丘の時代(中-後期洪積世)
Quaternary
武蔵野台地: 台地を斜めに削った台地
Quaternary

ローム種分けにより堆積順序(= 海面変化の順序)分かる
I, II, III, IV段丘もやはり沖積跡がみられる
I, II: 化石発見(×)
ローム層(関東ローム層)
火山灰は粘土化

Quaternary I. 屏風が浦層
II. 陸化、火山灰降下
III. 下末吉層 – 海進
IV. 2と同様
Quaternary
下末吉海侵以来の海面変動と堆積物、地形面発達の説明モデル。年数と海面高度はEmilianiの水温変化曲線、その他日本の実例を考慮し考案
造盆地運動 (前期洪積世)
海水準位置変化 – 気候変化原因。百万年–2百万年
Ex. 大阪の層部 – ボーリングの結果層体が分かる

大阪地域: Ma = 海成粘土層 1-8, Tuff(火山灰層) → 陸成
中心部ほど湾曲大きい
基盤岩質: 砂、礫、粘土、泥炭、火山灰 Quaternary

更新世
Quaternary
_---------------------------------------------------------------------------

中位段丘: カラマツLarix針葉樹林帯であった → 寒冷
さらに平野部に山からの沈殿物が堆積し盆地化。さらには盆地を埋める

活構造運動
Quaternary
中-後期洪積世 海水面
沖積世
(前期沖積世 - 地殻の運動)
下末吉段丘 cf. 関東平野
現在の地殻運動: 過去と比較して劣らない程度の激しい運動 – 河岸段丘の出来方
新ドリアス期 younger Dryas time: 最終氷期-完新世移行期(1.2-1.1万年前の寒冷期) = 最終氷期終焉

デンマーク花粉帯IIIに対応 → デンマーク: 寒冷化で再びDryas octopetala遷移起る

ウルム(ヴュルム)氷期 Wurm glacial period: アルプス第4紀の4(or 6)氷期のうちの最新氷期(約7万年-1万年前)
最新氷河極大期は約2万年前だが4氷期のうち最も小さかったと考えられる
1) 最終氷期末期の急激な温暖化 → 北米ローレンタイド氷床から大量融水

→ 氷床末端アガシー湖(カナダ南部の現ウィニペグ湖周辺)に注いだ後、湖東側の氷床張り出す → ミシシッピー川を経てメキシコ湾に流入

2) 氷床後退に伴うアガシー湖東側の氷崖崩壊

アガシー湖からの多量の淡水はセントローレンス川を通り北大西洋に流入 → 海洋表層の低塩分(低密度)化 = 深層水形成を弱める + メキシコ湾流(暖流)北上を弱める
→ 寒冷化進行 = ヤンガードライアス・イベント

3) 約1000年後にローレンタイド氷床が前進し再びアガシー湖堰き止め、融水の北大西洋流入が止まり終焉
ウィスコンシン氷期 Wisconsin glacial period: 北米第4紀の最新氷期(11万年前-1万年前)
最新氷河極大期(Last Glacial Maximum, LGM)は2.5-1.4万年前
亜間氷期存在を推定させる氷河縮小期認められる (ダンスガード・オシュガーサイクル)

氷期サイクル

氷期-間氷期 glacial-interglacial periods
氷期: 極域中心に中緯度地域まで氷床発達した寒冷な時期 ↔ 間氷期: 氷床縮小した温暖な時期
原因(予測): 天文学的要因(ミランコビッチサイクル)、CO2フィードバック、アルベドフィードバック等フィードバック機構
ダンスガード-オシュガー振動 Dansgaard-Oeschger cycle, D-O cycle
数百-数千年周期気候変動: グリーンランド氷床コア酸素同位体比変動で見い出された氷期内の気候変動

↙ 亜間氷期 interstadial = 温暖: 数十年間で数度の急激な温暖化 ↖
__亜氷期stadial = 寒冷: 500-2000年かけての緩やかな寒冷化_

24 D-Oサイクル確認 → 他の雪氷コアや海底コアでも報告
ハインリッヒイベントHeinrich events: 発生機構未解明

ローレンタイド氷床から北大西洋への氷山群流出による氷山付着岩石が北大西洋に広く散布されたこと
ハインリッヒイベント → 海洋循環変動: 北大西洋深層水(NADW)形成 + メキシコ湾暖流北上(仮説)
急激な温暖化

ミランコビッチ・サイクル Milankovitch cycle
1930年代: ユーゴ天文学・数学者ミリューシャン・ミランコビッチ
氷期サイクルを含む周期数万年以上の気候変動サイクル → 1960代以降: 氷床コア・海底コア酸素同位体比等から証拠 = 再評価
地球運動3要素[ = 軌道離心率(周期10万年, 40万年) + 地軸傾斜(周期4.1万年) + 地軸歳差運動(周期2.3万年,1.9万年)]変動に伴い地球が受ける太陽日射エネルギー変化に起因した気候変動サイクル
10万年周期問題(10万年周期の謎) 100 kyr problem
ミランコビッチ・サイクル中の地球公転軌道の離心率変化 = 10万年周期 → 氷期サイクル発現周期と一致
離心率変化に起因した日射量変化 → 氷期サイクルのような大規模気候変動を起こす日射量変動生じない
→ 謎: 地球システムに日射量変動を増幅するフィードバック機構? (未解明) = 「10万年周期問題」
表. 中部ヨーロッパの晩氷期および後氷期の分類 (Brinkmann 1959; Woldstedt & Duphoron 1974)
地質的分類時代(年)気候植生学的及び先史的分類
現在
サブアトランチック期 (後温暖期)BC600現在の適湿-湿潤気候(海洋性)ブナ、ナラ、トウヒ。鉄器時代-有史時代の開墾
サブボレアル期 (晩温暖期)BC2500温暖、一部の乾燥期間(大陸的)ブナ、トウヒを伴うナラ混合林。青銅時代
アトランチック期 (中温暖期)BC5500温暖、湿潤(最適気候)(海洋性)ナラ混合林。新石器時代の始め以来の開墾
ボレアル期(早温暖期)BC6800温暖、乾燥ハシバミの最盛を伴うカバ-マツ林
古ボレアル期

完新世(沖積世)
ウルム-晩氷期


BC8500
温暖化(冷涼、大陸的)マツ-カバ-林。中石器時代の始まり
若ドリアス期BC9000寒冷カバを伴う公園ツンドラ。旧石器時代の終わり
アレレード期BC9800一時的高温カバとマツを伴う比較的疎林
古ドリアス期BC10300寒冷ツンドラ
ベーリング期BC10800わずかに温暖化カンバを伴うツンドラ
最古のドリアス期BC14000寒冷(極地的)ツンドラ
ウルム氷期終わり(ボンメル氷河進出)
完新世 Holocene (≈ 沖積統 Allbium)
約1万年前-現在: 後氷期 postglacial = 最終氷期終焉後 (欧州大陸氷床消滅)
Homo
縄文海進 Jomon marine transgression: 日本の海水面上昇(8/7-4千年前)
温暖湿潤 平均1-2°C(現在)↑ → 海面現在より0-3 (or 3-5 m)m↑ ⇒

貝塚分布 - 海岸線沿い(内陸)に多 → 海進説
8000年前開始 + 縄文前期(6000年前)ピーク

氷期の低海面期に形成した深河谷に海進入し堆積物で埋め立てられる

縄文の森, 縄文人
イノシシ小型化、オオヤマネコ、オオカミ

Ex. 関東地方(有楽町層): 東京周辺は現在より100 m以上低かった

|---- ヨシ泥炭層
|---- シジミ → 河口等の淡水、海水の入る所 (海汽水、中汽水)
|---- カキ → 高汽水 (ほぼ海水)
|======= 5000-6000年 ===== 海中(貝化石) – 海炭線の海進
|---- カキ (化石)
|---- シジミ (化石)
|---- 泥炭層 *
|======= 1万年前 ========
1万年前: 現在の青森程度(現平均 – 7°C, 寒冷)の温度 (植生から判断)
5-6万年前: 現在の紀伊程度の温度 – 海底動植物化石から判断される(海水の温度差がわかる)
* 特徴 = 樹木構成内容から森林状態復元(樹木・花粉化石多) + 14C放射線年代測定(他法も利用)

北海道
やや暖かくなるにつれ山地広葉樹林は平野低山に広く繁栄
バルト海 Bulte Sea古地理 (BP200)
I バルト氷河期 Baltic Ice Lake (> 1万-7000年)

氷縞粘度 → 対比により編年を知る

II ヨルジア海

ヨルジア Yoldia = 2枚貝。現在北氷洋、南極海に生存(±0°C付近に生存)

Yoldia
狭範温度型 – 相
底質: 砂, 深度型

海水準上昇
浅海砂層
化石(二枚貝、鯨、Yoldia arctica)

III アンシルス湖

アンシルス = コザラ貝 → 海水準降下: -5000年には200 mm底。70 mの湖面

IV リットリナ海 Littnina Sea (リットニナ = タマキビ)
プラント・オパール分析法
プラント・オパール = 土中植物微小化石
プラント・オパール法による栽培可能植物分布確認

イネ: 水田跡は確認されていない

風張遺跡(三内丸山古墳の東): 3000年前の米粒 岡山県南溝手遺跡: イネ花粉 – 縄文中期まで遡れる 福岡県板付遺跡: イネ花粉

ヒエ

三内丸山古墳: 4000年前の住居跡から確認


更新世 Pleistocene (≈ 洪積世 Diluvium)
180万(160)万-1万年前 (≈ 北半球氷河時代)

Palaeoloxodon 人類発展[気候帯形成]

氷河更新世 glacial pleistocene: 10万年周期氷期サイクルが顕著に現れ始めた更新世後半90-100万年以降

glacier
図. 更新世北極側氷河の再拡大域

北海道
Abies, Picea最も多く、Tsuga, Pinus, Larix, Juglans, Salix, Alnus, Tilia, Fraxinus, Pterocarya, Fagus, Ilex, Acer, Zelkoba出る

例: 関東江古田: 現在より6-8°C低く、イチイ、アオモリトドマツ、カラマツ、イラモミ、トウヒ、チョウセンマツ、コメツガ、ハンノキ、サワシバ、ブナ、シナノキ、キタヨシ、カキツバタ等が出る

最寒冷期 → 垂直分布は現在より1000-1500 m低 (針広混交林だが、寒暖の反復に対応しつつ現在の森林相に近づく)

第三紀 Tertiary

6430万年前-260万年前
大陸移動に伴うフローラの地域差起こる →
北半球中部以北では熱帯(亜熱帯)性植物減少。落葉広葉樹が主構成要素
(現在) 共通種
北半球三大陸間: ブナ、ナラ、シナノキ、カエデ
北米-東亜: ユリノキ、スズカケノキ、カヤ、イヌガヤ、ツガザクラ
東亜: メタセコイア、イチョウ

新第三紀 Neogene (Neo-tertiary)

2500万-200万年前 (K-Ar, Rb-Sr)
北半球における第三紀植物相の遷移

種レベルで分類可。分布は現在とかなり近い
1. ヨーロッパ要素, 2. コルシカ要素, 3. 東亜要素, 4. 北米東部要素, 5. 北米西部要素, 6. 寒帯要素
気候変化の際に、植物移動は砂漠、海、山脈等でさえぎられる

特に氷河のため1-2-5-6は移動困難となり絶滅に近い状況となる
現植生を考えるときに歴史的成立背景を考慮すべきだが、この時代はその上でもっとも重要な時期

Segarites, Lepidocylina, Bunolophodon
近代哺乳類発達 [温暖 → 寒冷化]

鮮新世 Pliocene 500万-160万年前
寒冷化 - 日本は朝鮮半島とつながる
中新世 Miocene 2300万-500万年前
哺乳類発達。シナノムカシイルカ(長野県) 1500万年前
北海道
ヤナギ, ポプラ, サワグルミ, クルミ, ハンノキ, カンバ, クマシデ, ハシバミ, アサダ, ブナ, ニレ, ケヤキ, カツラ, トチノキ, ナナカマド, サンザシ, カエデ, ウリノキ, メタセコイヤ, スイショウ, モミ, ハリモミ, ツガ, アスナロ属 [温帯落葉広葉樹林主体。高山に針葉樹。現日本自生種より中国中部や北米東部自生種の近縁種多]
[中期] (2000万年前)

やや温暖: ノグルミ, サワグルミ, ハンノキ, クマシデ, ナラ, クリ, ケヤキ, シンジュノキ(× シンジュ), Acer, ウバメガシ, ツバキ, ナツメ, メタセコイヤ, スイショウ, コウヨザン, タイワンスギ, イヌカラマツ, クロマツ, モミ, ハリモミ, ツガ, トガサワラ属 [落葉広葉樹林]
後期(1500万年前)
Salix, ドロノキ, クルミ, サワグルミ, ミヤマハンノキ, ダケカンバ, ウダイカンバ, シラカンバ, ブナ, カツラ, ニレ, イタヤカエデ, ハリギリ, シナノキ, マメ科, バラ科, ホウノキ科, フウ, シンジュノキ, ナツメ, タイワンスギ, メタセコイヤ, Picea, Abies (A. firmaとは同定できない), Tsuga [メタセコイヤ絶滅。落葉広葉樹林とともに針葉樹増加。現在の森林に似ており, ほとんど出来あがった] silicified wood
松石
 今から3-5千万年前の植物が、水底に運ばれ埋没された後、珪酸質の液がしみこんだものを珪化木 (silicified wood) という。北九州の炭田では、炭層中に珪化木が含まれ、これを松石または松炭と呼んでいる。昭和初期、福岡市外亀山炭坑の地下300 mの所から長い木のままで発見されたものの一部。

古第三紀 Palaeogene (Paleo-tertiary)

6500(7000)万年前-約2500(2000)万年前 (K-Ar)
属レベル分類可 → 分布は現在と比較的異なる

Nummulites, Amynodon, Unitatherium
原始哺乳類発達, 鳥類
昆虫類多様化

漸新世 Oligocene 3370万-2380万年前

北海道: クルミ科、カンバ科、ニレ科、カツラ科、マンサク科、カエデ科、バショウ、コモチシダ、イヌワラビ、コウヤワラビ、ゼンマイ、メタセコイヤ、スイショウ、ラクウショウ [落葉広葉樹主としたメタセコイヤ交える針広混交林]


始新世 Eocene 5500万-3800万年前
北海道: ノグルミ、ハンノキ、サワシバ、ハシバミ、クリ、プラネラ、ケヤキ、カツラ、カエデ、ウリノキ、カシ、ビロウ、バショウ、メタセコイヤ、スイショウ、ラクウショウ、イヌガヤ、マツ(Abies, Picea, Tsuga 亜高山地帯の花粉) [常緑広葉樹主体。若干針葉樹。現在の南九州以南林相に似る]
晩新世 Palaeocene 6550万-5580万年前

中生代 (Mesozoic)


白亜紀 Cretaceous

1億4000万年前-6500万年前
多くの"失われた輪 missing ring"があるが、少なくとも中期は植物進化の中心
以降第三紀Tertiaryまで変化(進化)はゆっくり進む
白亜紀後期late Cretaceous: 隆起により陸上増加 → 気候変化(砂漠増加)
→ 植物分布変化 = 被子植物多様化と繁栄 (Alps-Pacific orogeny)

[北海道]: ウラボシ科、ゼンマイ科、シダ類、球果類、ソテツ類仲間、ナンヨウスギ、ショウナンボク、コウヨウザン、プラタナス、ポプラ、カツラ、クルミ [シダ植物と古タイプ裸子植物出現し始める]

新白亜紀 Neo Cretaceous

Danian

Senonian

Turonian 9350万年-8930万年前

Cenomanian 9960万年-9350万年前

Inoceramus, Nipponites, Gaudryceras, Tyranosaurus
菊石類・恐竜類等中生代動物滅亡
[次第に寒冷化]
造山運動

古白亜紀 Palaeo-Cretaceous
Albian 1億1200万年-9960万年前
Aptian 1億2500万年-1億1200万年前
Zeocomian

Trigonia, Plicatounio, Hibolites, Manchurichtys
箭石類発展


ジュラ紀 Jurassic

1億9500万年前-1億3500万年前 (化石豊富 → 石狩炭田)

白ジュラ Malm

Perisphinctes, Lycoptera, Archaeoptelyx, Triconodon
鳥類・哺乳類出現

Portlandian (Portland Group)

Kimmeridgian 152.1 - 157.3 Ma

Oxfordian 157.3 - 163.5 Ma

Callovian 163.5 - 166.1 Ma

褐ジュラ Dogger

Trigonia, Oppelia, Stegozaurus
菊石類恐竜類の発展
[高温・乾燥]

Bathonian

Bajocian

黒ジュラ Lias

Hildoceras, Ichthyosaurus
サンゴ類・菊石類最古の被子植物

Toarcian

Pliensbachian

Sinemurian

Hettangian

Gondwana
図. 500 fm等深線による食い違いの少ない三畳紀ゴンドワナ大陸(Gondwana Continent)の復元 (Smith et al. 1994)
斜線部: 中生代粗粒玄武岩, A: 先カンブリア斜長石, L: 下部ジュラ系海成層南限, M&U: 中部・上部ジュラ系海成層南限

不整合のすぐ上に礫層 = 氷成層(タルキール層) – 大陸氷層
→ ゴンドワナ大陸より大きなパンゲア大陸存在(三畳紀)
→ 白亜紀・ジュラ紀にインド洋形成 (当時の造山論では否定的)

カルーKaroo超層群

石炭紀-ジュラ紀。南アフリカの2/3の分布面積
南アフリカの2/3の分布面積
地層: 緩い盆状構造 + 中心部最上位に洪水玄武岩溶岩乗る

+ 溶岩(ゴンドワナ分裂時に活動) = ドラケンスバ-グ山脈
相当層は南米・オーストラリア・印度・南極に分布 → ゴンドワナ大陸に堆積

下部 = 氷河堆積物を含む → ゴンドワナ大陸は極近く
中部 = 温暖な浅海性 → 石炭を伴う(南ア火力発電主燃料)
上部 = さらに温暖 → 両生類(ゴンドワナの特徴)・一部哺乳類要素

三畳紀 (トリアス紀) Triassic

2億5100万年前-1億9,500万年前
フローラ = デボン紀に似る

ヤブレガサウラボシ科Dipteridaceaeの分布: 中部ヨーロッパ-北アメリカ
(テーチス海Thethys Sea)

Rhaetian (上畳統 Keuper): 新赤砂岩 New Red Sandstone
Norian
Carnian
Ladinian (殻灰統 Muschelkalk)
Anisian
Skytian (斑砂統 Buntsandstein)

Ceratites, Entomonotis, Halobia
菊面石類恐竜類の出現

太平洋

2億年前 = 超大陸パンゲアと対をなす超海洋パンサラッサとして存在
過去に存在が推定されているプレート (磁気模様等から推定)

ファラロンプレート: 現在のファンデフカ・ココス・ナスカプレート
クラプレート(アメリカ先住民語"all gone"より): アラスカ・アリューシャンに沈み込んでいた
イザナギプレート: 千島・ユーラシアに沈み込んだ → 日本誕生に関連(中央構造線の起源)

古生代 (Paleozoic)


二畳紀 (ペルム紀) Permian

2億9000万年前-2億5100万年前 Yabeina, Eryops, Seymouria, Gigantopteris
稜角石類・紡錘虫類発展。三葉虫理・四射サンゴ等古生代生物衰退
[気候激変] 氷河発達(南半球)
Tartarian

苦灰統 Zechstein: 新赤砂岩 New Red Sandstone

Kazanian
Kungurian

赤底統 Rotliegendes

Artinskian
Sakamarian
Lower Permian
図. 下部二畳紀植物分布。□ アンガラ植物群 Angara flora, [●ヨーロッパ Europe, △ 北米 North America] = 欧米植物群 Euramerica flora, ▲ カタイシア植物群 Cathaysia flora (東部アメリカを含む), ○ ゴンドワナ植物群 Gondwana flora
石炭紀上部からTriassic下部にかけては化石が、時間的にも空間的にも連続し産出する

石炭紀 Carboniferous

3億6700万年前-2億8900万年前
Ularian: Stenodictya, 昆虫類爬虫類出現, 主要石炭生成

Stephanian

Pennsylvanian:

Moscovian: Desmatodon, [陸地高温多湿]

Mississippian

Namurian: Lepidodendron, 造山運動

Dinantian

Westphalian

Visean: Zaphrenis, 紡錘虫類・サンゴ類
Tournaisian: Productus
Etroeungian: Posidonia

デボン紀 Devonian

4億1600万年前-3億6700万年前
Halysites, Leptanea, Megalodon, Phacops, Cephalaspis, Ichtyostega
魚の時代
サンゴ類カブトウオ出現
堅頭類出現最古の森林[温暖 → 寒冷化]
造山運動
Famennian: 旧赤砂岩 old red sandstone
Frasnian
Givetian
Eiferian
Coblenzian
Gedinnian
デボン紀フローラ
= 陸上植物繁栄 デボン紀堆積物
海成層 s.l. ⇔ 陸成層: 古生代赤色岩中に化石出現
デボン紀化石分布: デボン紀上部と下部では大きな違い
Psyilophyton出現は速い → Lycopsida, Pteridospermsシダ状種子植物, およびArticulatae繁栄
デボン紀下部 Lower Devonian: Psylophyton

1859 カナダ東部デボン紀下部
1917 Rhyniaを含む化石群 – 樹高1 mでapical sporangiaを有するが葉がない

デボン紀上部 Upper Devonian

DevonianFig. Kaulangiophyton akantha. A. Restoration showing creeping axes with erect branches, two of them fertile. B. Restoration of part of fertile axis. (Gensel, Kasper & Andrews 1975).

Rhynia, Psilophyton: シーゲニアン
Rhacophyton, Sphenopteris: デボン紀末期

シルリア紀 Silurian

= ゴトランド紀 Gotlandian + オルドビス紀 Ordovician
ゴトランド紀 Gotlandian
4億4000万年前-4億1000万年前

Monograptus, Psilophyton
最古陸生植物(4億年前 = 植物上陸)
筆石類・三葉虫類衰退

Ludlovian Downtonian
Wenlockian Salopian
Llandoverian Valentian
オルドビス紀 Ordovician
5億900万年前-約4億4600万年前

Orthoceras, Didymograptus
最古の魚筆石類・オウム貝類 [温暖]

Ashgillian
Caradocian
Llandeilian
Arenigian
Tremadocian

カンブリア紀 Cambrian

5億4500万年前-約5億500万年前

Archaeocyathus, Redlichia, Paradoxides
三葉虫類 [温暖化]

Olenidian
Paradoxidian
Olenellian

原生代 (Proterozoic)


25億年前-5.42億年前

全球凍結仮説 (hypothesis of snowball Earth)

赤道を含む全表面が凍結した状態の地球
原生代: 複数回(少なくとも3回)あった
  1. 大陸分裂: 海岸線増し河川活動活発になる
  2. 海中Caイオン濃度↑: 河川が岩石削り海中Caイオン濃度上昇
  3. 温室効果↓: CaイオンがCO2と結合し地中に取り込まれ温室効果低下
⇒ 大規模火山活動があると全球凍結解除 生物は火山活動の盛んな地熱の高い地域で生き延びた(仮説)

1回目: 24-22億年前 → 凍結解除後に真核生物出現
2/3回目: 7億、6億年前 → 多細胞生物出現

エディアカラ生物群 the Ediacara (or Ediacaran) biota

惑星科学 (planetary sicence)


≈ 天文学 astronomy
宇宙観察 – 光学的方法: 屈折・反射望遠鏡、スペクトル写真分析
1931 Jansky, 米: 空からくる電波を発見
1944 Reber: 白馬座方向等、定まった箇所から強い電波来ることを確認

電波望遠鏡発達

1957 ソ 人工衛星スプートニク1, 2号
1958 米 人工衛星エクスプローラー
1959 ソ 月ロケット(ルナ2号月面到着, 3号月裏面撮影)
1961 ソ 有人宇宙船ボストーク(地球を一周)
1962 米 マリナー2号金星観測, テルスター1号欧米間TV宇宙中継
1965 米 マリナー4号火星接近、写真電送
1966 ソ ルナ9号月面軟着陸
1969 米 アポロ11号月面着陸、月面歩行
1972 米 パイオニア10号木星接近後に人工天体
1975 ソ 金星9号金星軟着陸
1976 米 バイキング8, 9号火星軟着陸
Hertzsprung, E. (1873-1967), Russell, H.N. (1877-1957): 独立に発見

ヘルツスプルンク・ラッセル図 (Hertzsprung-Russell figure, H-R figure) = 恒星の質量・光度関係 mass-luminosity relation

Astronomy
H-R図

パルサー pulsar

宇宙の起源

宇宙年齢 = 137.7億年(推定誤差1%, WMAP衛星測定)
ビッグバン理論 big bang theory, BB theory
大爆発説: 最初の1点が突然膨張始める
仮定: 宇宙膨張中 → 過去の宇宙は現在より小 → 究極的に1点になる時存在
BB理論より導かれる予測
  1. 最も古い星でも宇宙年齢より絶対に若い
  2. H, He原子核大部分 = BB直後の超高温・高密度中合成 → H/He [重量] = 74/26 [元素合成第1段階]
  3. 宇宙バックグランド放射(背景放射) background radiation (BBの名残) = 宇宙全体満たすマイクロ波存在
    宇宙の晴れ上がり transparent to radiation (宇宙誕生から38万年後)
1963 ペンジアス・ウィルソン(NJ, 米): 通信衛星からのマイクロ波(λ = 0.1 mm-10 cm)受信に関する研究

通信雑音除去中に宇宙マイクロ波背景放射検出 → 実証: 宇宙が過去に高温・高密度状態存在

インフレ(ーション)宇宙論 inflationary universe theory (1981 佐藤)

初期宇宙進化モデル
無 → ゆらぎ → トンネル効果(宇宙の始まり)
宇宙のインフレ cosmic inflation: 初期宇宙が指数関数的な急膨張(インフレ)を起こした

宇宙

約150億光年(認識できる範囲) → 銀河1011
星団 star cluster
散開星団(銀河星団) open clusters (galactic clusters)
球状星団 globular clusters
宇宙線 cosmic rays
宇宙速度 astronomical velocity
天文単位 astronomical unit
第1宇宙速度 first astronomical velocity, v1

物体が惑星周囲の公転に必要な最低速度(地球 ca 8 km/s)
G = 万有引力, M = 惑星質量, r = 惑星半径 → v1 = √(GM/r)

第2宇宙速度(脱出速度) second astronomical velocity (escape velocity, escape speed)
惑星引力を振り切り宇宙空間脱出に必要な速度, v2

地表面(r = re)と無限遠(r = ∞)における力学的エネルギー保存の法則から求まる
力学的エネルギー保存則を質量mの物体に適用

(1/2)mv22GmM/re = (1/2)mV2 ≥ 0 (V ≥ 0)
v2 = √(2GM/re) = √(2gre)

mg = GmM/re2g = GM/re2 (re = 惑星半径 [m], M = 惑星質量 [kg], G = 万有引力定数)

各惑星の脱出速度

      脱出速度   月  水星  金星  地球  火星  木星  土星
      kms-1      2.4  4.3  10.4  11.2   5.1   61.0  36.7
      104 kmh-1  0.86 1.6   3.74  7.78  1.84  22.0  13.2

分子運動速度 ∝ T1/2 + m-1/2 → 軽分子ほど運動速度大 = 脱出速度より大 = 分子は宇宙空間に散逸

Ex. 脱出速度の小さな惑星(月・水星・火星等) → 大気希薄
Ex. 脱出速度の大きな惑星(木星や土星)  軽気体(H, He)も留まる = 惑星はH, Heが主成分
[太陽系(宇宙)で最も多く存在する元素は水素・ヘリウム]

第3宇宙速度 third astronomical velocity: 太陽重力振り切り、太陽系外宇宙へ飛び出せる最低速度

星雲(銀河系外星雲) nebula (pl. nebulae)
= 小宇宙, 島宇宙 island universe: 各種の天体の1大集団

楕円状星雲 ------------------> 渦状星雲spiral nebula
____________________↘ 棒渦状星雲
星雲群: 複数星雲のクラスター

局部超銀河団: 半径6千万光年 > 局部銀河群: 半径300万光年, 30個の銀河
> 銀河(系) (天の川) the Galaxy (galactic system), the Milky Way (system), the Milky Way Galaxy

= 銀河系星雲 galactic nebula: アンドロメダ星雲など20個の局部星雲群からなる

恒星(1011個) fixed stars + 星間ガス + 宇宙塵 → 円盤状空間作る
内側ほど大きな角速度で回転
→ 恒星間の相対位置は時間と共に変化
planet
太陽: 中心から約3万光年離れる
250 km/secで銀河系回転

準恒星状天体
コンパクト銀河: 数個の銀河で構成 + 銀河団に準ずる高い銀河数密度
渦巻銀河(らせん銀河) spiral galaxy
活動銀河

(宇宙 the cosmos, the universe): 星の進化

宇宙論 cosmology

1924 Eddington AS
1937 Gamov, G. (1904-1968): 星の進化に関する仮説
1937 Weizsäcker (1912-), Bethe, H.A. (1906-): 水素原子核融合

→ 熱核反応 → ヘリウム生成 → 恒星誕生エネルギー源 宇宙誕生から3億年後 - 最初の星が誕生

1942 Schönberg & Chandrasckher S: Gamov説の修正
1948 Alpher RA, Bethe H & Gamov G: Phys. Rev. 73: 803, αβγ論文

原子宇宙: 極度高温、高密度状態 = 全物質が中性子
膨張最初の5分: 物質完全にイオン化 - 陽子・中性子・電子の混合物
数分後: 陽子・中性子結合可能な温度となる → H2, H3, He3, He4生成

宇宙物質: H, Heが大部分を占める – Feより重い元素は著しく少ない

1) 偶数核(陽子数、中性子数どちらも偶数からなる核)は奇数核に比べ多
2) 魔法数 magic number: 陽子数か中性子数が2, 8, 20, 28, 50, 82, 126は、周りの元素に比べ多く存在
魔法数の原子核は安定 – 殻構造 shell structure

1952 Schwarzchild K (1873-) & Sandage AR (1926-): 新星進化モデル

星間物質 = 宇宙雲(ガス状) + 宇宙塵(小粒子) → 濃密に集合 → [恒星誕生]
→ 収縮: 自分の重力エネルギーによる → 星中心部温度高 → 数百万度に達する → 核融合反応

planet
上段: 1) p-p反応 → 下段 2) C-Nサイクル

→ HをHeに変える反応により、開放されたエネルギーに伴う放射圧と気体圧が重力と釣り合う
→ 星の収縮停止: 主系列上の星 Ex. 太陽寿命 = 100億年と推定

中心部で作られた原子エネルギーが放射エネルギーの形で表面に運ばれ宇宙空間に放出される
星中心部: H → He反応によりHeに占められHが欠乏

→ 反応が中心から外側へ移行 → 核反応激しくなる = 星の明るさが増す[巨星]

planet

脈動変光星: 不安定状態な星となると膨張収縮を繰り返す
白色矮星: 核反応エネルギー欠乏 → 重力抵抗力減り収縮し余熱で光る(Adams & Eddington 1920発見)
超新星 super nova: 質量の大きな星はエネルギー収支が不安定となり爆発を起こしたもの

放出された物質(H-Feまで)は星間物質となる

中性子星 neutron star: 超新星爆発で残った中心部(パルサー pulser が中性子星である可能性)

1) 定常説: 宇宙には始めもなければ終わりもない

→ 問題: 放射性元素存在し続けることは説明できない
閉じた宇宙 closed universe ↔ 開いた宇宙 open universe

2) 膨張宇宙 expanding universe 説
赤方偏移 red shift: 光波のドップラー効果 → 長波長にずれる

Ex. 重力による赤方偏位 gravitational red shift

Law. ハッブルの法則 Hubble's law (1929, Hubble EP 1889-1953, 米)
v = H0r ⇒ 赤方変位は星間距離に比例

r: 天体までの距離
v: 天体が遠ざかる速さ (後退速度)
H0: ハッブル定数 (比例定数)

NASA人工衛星WMAP観測: H0 = 71 ± 4 km/s/Mpc

tuniverse (宇宙年齢, ハッブル時間, 特性膨張時間) =

r/v = 1/H0 ≈ 137億年 (物質密度や宇宙定数により変化)
銀河の後退速度は銀河からの光のスペクトルの赤方偏移を調べ決定
距離決定困難 → ハッブル定数不確定の原因
30 km/sec/100万光年: 100億光年先3 × 105 km/sec = 光速 → 光は地球に届かない = 宇宙の地平線
クエーサ quasar: 光学望遠鏡では恒星のような点光源に見えるが、非常に大きな赤方偏移を持つ天体

全星雲は距離に正比例する速度で地球から離れつつある → 宇宙は膨張中
→ 100億年前、宇宙の物質は1点に集まっていた → 宇宙膨張
宇宙原理: 宇宙の等方性(全方向で関係成立)と一様性(いずれの位置でも関係成立)は常に成立する
Def. 赤方偏移, zλ/λ0 – 1 = v/c = H0r/c
Ex. 2つの銀河間の距離(l0)とその間を伝わる光の波(波長λ0)

v = H0l0 (Hubble's law),
δl (δtの間に増大する距離) = vδt = H0l0δt
δl/l0 = H0δt
光が距離l0を伝わるのに要する時間 τ = l0/c (c: 光速)
Δl/l0 = (v/c)l0/l0 = v/c

Ex. 光源S, 周期T0の波長λ0の光波

観測者Oから光源Sが速度vで後退 → T = T0 + vT0/c = (1 + v/c)T0

光源Sで光が放たれたときの波長はλ0 = cT0
→ 観測者Oに達した時の波長λ = cT

Def. 波長比, λ/λ0 = 1 + zλ/λ0 = T/T0 = 1 + v/c = 1 + z

z = v/cλ/λ0 = l/l0, l = l0 + Δl

Eq. アインシュタインの重力場方程式: R = -8πGT

R: 空間曲率, G: 定数, T: 物資エネルギー(運動量)
→ 物質(質量)が存在すると「空間歪む」 →

Def. シュワルツシルド半径, rg ≡ 2GM/c2, G = 6.7 × 1011 m3/kg/s2

→ (1/2)mc2 = GmM/rg

Def. シュワルツシルド面: 半径rgの球面

→ この面の内側は光も物質も出られない = 事象の地平線


宇宙生物学 (astrobiology)

フェルミのパラドクス (Fermi paradox)
1950 同僚との昼食時の会話

みんな、どこにいるのだろう ⇒ (フェルミ推定)
宇宙年齢と膨大な恒星数は宇宙人が広く存在することを示唆 → 数宇宙人は地球に到達しているはず
⇔ 矛盾 ⇔ 人類は一度も宇宙人に会っていない

ドレイク方程式 (Drake equation)

太陽系 the solar system


45億6千7百万年 (恒星 = 太陽 the sun)
惑星 planet

↓ 水星(a) mercury
↓ 金星(a) venus
↓ 地球(a) earth
↓ 火星(a) mars
____小惑星群(b) planetoids, asteroids:
↓ 木星(c) jupiter
↓ 土星(c) saturn
↓天王星(d) uranus
↓海王星(d, e) neptune
↓冥王星 plute

(a) 岩石惑星(地球型惑星): 質量小、密度大(4.0-5.5 g/cm3) – 相対的に金属元素多

ハビタブルゾーン habitable zone: 生命が生存可能な惑星

(b) 1600以上の小天体。セレスceres最大 = 直径780 km
(c) 巨大ガス惑星: 質量大、密度小(0.7-2.5 g/cm3) – H, He等軽元素多
(d) 巨大氷惑星
(e) Adams JC 1819-1892 (英), Le Verrier UJJ (1811-1877, 仏): 軌道計算から独立に海王星存在予言(1846)

→ Galle JG 1812-1910, 独: 1846.9.23 海王星発見

Def. (2006.8.24 国際天文学連合総会策定定義) 惑星
  1. 太陽の周りを回る
  2. 十分な質量を持ち、自己重力が固体に働く他の力を上回った重力平衡形状(≈ 球状形)となる
  3. その軌道近くでは他の天体を掃き散らし、それだけが際だって目立つ → 従来太陽系第9番惑星とされていた冥王星が惑星から除外される(太陽系惑星は8個となる)
Law. ボーデの法則 Bode's law (惑星距離の法則)

Rn = 0.4 + 0.3 × 2n (Rn: 太陽からの距離 (地球を1), n = –∞, 0, 1, ···, 8)

Def. 衛星 satellite: 惑星周囲を公転している星

Ex. ガニメデ ganymede: 木星最大の衛星。半径2550 km (水星より大)

Def. 彗星 comets: 太陽の周囲を公転するが軌道は長楕円 (周期彗星)、放物線・双曲線となる (非周期彗星)

質量は地球の10万分の1-100万分の1

Def. 流星 meteors, shooting stars: 微塵が地球の大気に入り大気摩擦で発光したもの
Def. 隕石 meteorites: 流星中で地上に達する = 概ね火成岩。自形結晶が成長。石基 → 長時間かかり冷却

母惑星 → 破壊(惑星内部のものが隕石) → 破片
a) 石質隕石 aerolites, stone meteorites: コンドリュール chondrule – 直径1 mm位の球粒

球粒隕石 (コンドライトchondrite) (85%)

普通球粒隕石 - 球粒の表面が滑らかでない (変成受けた)
炭素質球粒隕石 - 球粒の表面が滑らか (不変成)

非球粒隕石 (エコンドライトachondrite) - 変質 (9%)

b) 石鉄(質)隕石 siderolites, stony iron
c) 鉄質隕石(隕鉄) siderites, iron meteorites (6%)

(惑星)探査機 space probe
惑星や衛星の観測・調査を目的
金星探査機
1962 マリナー2号(米): 金星から35000 km通過 → 磁場や放射線帯がない
1970 ベネラ7号(ソ連): 金星着陸に初成功
1978 パイオニアビーナス(米)
1989 マゼラン(米): 開口合成レーダーによって金星表面の詳細な地図作成
火星探査機
1965-73 マリナー4, 5, 7, 9, 10号 (米): 火星衛星となり7329画像を地球に送信
1971-73 Mars2-7号(ソ連)
1975 Viking1, 2号(米): 火星着陸初成功 → 生物存在する兆候を調査
1988 フォボス1, 2号(ソ連): 火星衛星フォボス探査
1996 マーズグローバルサーベイヤー(米)
1996 マーズパスファインダー(米)

着陸させたローバー(探査車)で表面を移動し地表調査

1998 のぞみ(日, 宇宙科学研究所): 2004に火星軌道投入(失敗)

→ 火星周回し火星大気・磁場等を観測

外惑星探査機
1972- Pioneer 10: 1973木星接近観測 →

1983太陽系外に飛び出し初の太陽系外人工天体

1973- Pioneer 11: 1974木星接近 →

1979土星に接近し環や衛星を観測 + 宇宙人宛メッセージ搭載

1977- ボイジャー1, 2号: 1979木星接近 → 1980,8.1土星接近

2号: 1986天王星探査 →
1989海王星最接近(海王星と衛星トリトン観測データを地球に送信)

1995 クレメンタイン(米): 小惑星探査機

太陽 the sun

コロナ: 太陽の大気 (ジオコロナ: 地球の大気で輝いている部分)
フラウンホーファ線 Fraunhofer lines (von Fraunhofer J, 1787-1826, 独光学機器製作者)

1802 Wollaston WH (1766-1828, 英): 太陽光スペクトル中に複数の暗線の存在報告
1814 von Fraunhofer: Wollastonとは別に暗線発見 → 系統的研究 → 570を越える暗線
Kirchhoff GR (1824-1887, プロイセン) & Bunsen RW (1811-1899, 独)

各暗線 = 太陽上層に存在する様々な元素や地球大気中酸素等で吸収されたスペクトル

惑星

食 eclipse: 太陽-地球-衛星が一直線上に並ぶ位置関係で、地球の陰になる部分 = 衛星が食に入った状態
食期間: 食に入っている期間

本影: 太陽エネルギーが全く得られない地球の陰の部分  衛星から太陽が全く見えない状態
半影: 太陽エネルギーが得られる地球の陰の部分 (金環食 annular eclipse)

火星
火星氷床 Martian ice cap: 火星の北極と南極に存在するグリーンランドと同程度の大きさの氷床
氷床の厚さは両極とも3000 m程度(最近の観測)
両氷床ともH2O氷でできている説が有力

CO2氷CO2 ice: CO2ガスが凝結した氷 = ドライアイス → 以前は火星極冠はCO2氷と考えられた
CO2雪CO2 snow: CO2ガスが大気中で凝結した雪 → H2O雪: 水蒸気が大気中で凝結した雪
火星両極では、冬にCO2雪が降り積もるか、表面に着霜し極冠の白い部分の面積が増すと推定される

北極氷床: 表面に半時計回りの渦巻き状の溝が存在するドーム状氷床
南極氷床: 表面はデブリで覆われており複雑な地形

隕石と月


地殻・大気・海水: 全てマントルから = 地球と同起源 → 地球内部構造と関連

meteorite
鉄質隕石 Fe, Ni (6%)
→ かつて溶けた

a) 隕石 meteorite
年齢: 45億年に集中 → 地球生成年代と一致

球粒: 橄欖岩、斜方輝石 – 塩基性岩石、高温
石基: 含水珪酸塩鉱物 – 炭化水素、有機化合物(生命?)、低温

→ 球粒・石基は生成段階異なる

地殻対応性隕石はまだ発見されていない

鉄質隕石(隕鉄): 母惑星、層状構造 – Fe/Ni合金

1500°C – 1100 (γ型結晶) – 740 (α型結晶) – 380
_____→ → → → → → → → → → → → →
______________→ → → → → → → → →
→ 結晶の大きさは冷却速度に反比例
meteoriteウイットアンテッテン構造 → 100万年に2-4°C冷却


Fe, Ni → 溶けてから固結まで2-3億年: 母惑星は6-7と推定(今後増える)
129Xe年齢: 129I → 129Xe: 半減期1720万年 = 地球と隕石より発見
元素(129I) → 始原惑星(129Ne) → 母惑星のできるまで1.4-2.9億年

meteorite
*: 石質 45億年
→ 炭水化合物
(生命?)

元素 - 始原惑星
元素__________________2-3億年
隕鉄、鉄質固体地殻の形成__3億年
隕石(岩石として)_________45億年
→ 45億年前地殻はなかった
b) 月
地形は海・生物に覆われていない: 観察容易 + 表面変化少
岩石、鉱物研究

meteorite地球

海 black stone – 玄武岩 = 30-35億年
陸 white stone – 斜長岩 = 40-45億年 + 山脈・谷

meteorite

月質学
├─────→┤ 隕石
├──────┼────→┤ 月
├──────┼─────┼──────→ 地球
│  隕石段階  │  月段階  │   地球段階
起源: 地球との関係から見た
  1. 兄弟説: 地球の周囲でほぼ同時に出来た (否定的)
  2. 親子説: 地球から分裂して出来た
    (証拠) アポロ11号が採取した月の石の成分は、地球とほぼ同じ
  3. 捕獲説: 太陽系の他の場所で誕生し地球に捕獲された (否定的)
  4. ジャイアント・インパクト説 giant-impact hypothesis (有力): 地球マントルとコアが分離直後(地球形成から1000万-1億年)に、火星程度の天体が衝突し地球マントルの一部を蒸発 → 放出蒸発物質は月軌道周辺で再び凝固し集積

    1946 Daly RA: 仮説提唱
    1975 Hartmann W & Davis DR: 再提唱

月の岩石: 月のマグマ活動により形成

最古の岩石 = 45億年 = 地球・太陽系年齢と一致
橄欖岩、トロクトライト = 地球の岩石と同じ
月の海(黒っぽい部分) = 玄武岩質(地球とほとんど同じ、38-30億年)
月の高地(白っぽい部分) = 斜長岩、斑糲岩(> 41億年、KとPが無い) 花崗岩未発見

月のマグマオーシャン (マグマの海) = 創生期に表面から数100 kmの深さに渡り融解

→ 軽い斜長岩が表層に浮かび上がる + 重い橄欖石や輝石が沈降・集積し地殻形成
→ 質量小さいため急速冷却 → 25億年程前に火山活動終息

地球と月の年代区分対比 (コパール 1965)
  月                   年数(109年) 地球
                       の対数      (太陽系の始まり)
  インプリウム代       60
  アルキメデス紀
  アペニン紀
  プロセラルム代                    最古の陸地: 46億年
  エラトステネス代     40          先カンブリア紀
  コペルニクス代始まり 20          海洋代(海地形確定):
                                   30億年
  現世代 クレーター
    テオフィルス
    クレーター成生      0
                       -0.20       カンブリア紀
                       -0.40       シルル-デボン紀
                       -0.60       二畳紀
                       -0.80       三畳紀
                                   ジュラ紀
                       -1.00       白亜紀
      アリスタルクス
      クレーター生成               第三紀始まり

月地震 M2-3 → 月の地震と地球の地震の性質は異なる?
人工地震: 何十億年前かの割目、内部ずたずた?

地球の大進化
  隕石段階  始源地球の形成        始源月
            ↓→母惑星(鉄質隕石)  月地殻形成
  月段階    層状構造の形成
            始源地殻 ⇔ 大気・海水
  原生代
  始源大地  大陸地殻
                                         ↑ 大地向斜
  古生代                                 ↓ 地殻安定期
  中生代
  新生代                                  ↕ 大陸地殻崩壊

開かれた地球


地球誕生

  1. 惑星・小惑星公転軌道 ≈ 円
  2. 惑星・小惑星公転面殆ど一致
  3. 太陽・惑星・衛星自転面も公転面に近い
  4. 太陽・惑星・衛星の公転・自転方向は、殆ど全てが西→東 (若干例外)
  5. 太陽系質量の99.9%は太陽に集中 ↔ 角運動量の96.6%は惑星が占める
  6. 惑星・小惑星軌道半径 → ボーデの法則成立
  7. 9惑星は地球型惑星と木製型惑星の違い明瞭で、その境に小惑星群存在
→ 地球誕生 ≠ 孤立的事象
星雲説 nebular hypothesis (Kant, Laplace 1749-1827): 低温起源説 – 冷たい星雲が回転凝集し熱を持つ

渦乱流理論 (Weizsäcker)
隕石理論 (Shmidt OY 1891-1956)

遭遇説 encounter theory (Moulton, Chamberlin)
潮汐説 tide theory (Jeans JH 1877-1946, Jeffreys 1891): 高温起源説
地球年齢測定
放射性元素半減期利用 – 所々の溶岩が表面で固まってから現在までの時間の経過を調べる

冷え固まった溶岩は放射性元素について閉じたシステム
岩石内に含まれる親元素と子元素の比率を測定し時間推定(K-Ar法、Rb-Sr法等)
半減期により求められる年齢

太陽 = 約50億年
地球 = 45億年
地球最古の岩石 = 36億年
地球生命の起源 = 31-35億年

ジオイド geoid

地球をとりまく重力等のポテンシャル面のうちで、大洋地域ではその平均海水面と一致するもの
→ 大洋平均海水面を陸地内部に延長した基準面 – 地表付近の起伏、物質分布に応じ僅かな起伏

Ex. アルプス、ヒマラヤ等大山脈では40-50 cmの膨れ

地球楕円体 terrestrial ellipsoid: ジオイドの形に最も近い(=近似面を持つ)楕円体

表. 地球の定数

    赤道半径   a              km      6378.388
    極半径     b              km      6356.912
    平均半径   r              km      6371.221
    扁平率     f = (ab)/a          1/297
    体積       V              km3     1.083·1012
    質量       M              g       5.9761·1027
    平均密度   ρ             g·cm-3  5.517
    重力  極   gP             g·cm-2  983.221
          赤道 gE             g·cm-2  978.049

earth
図. 地殻表面の高度分布。高さの頻度
の極大は大陸と大洋に相当し、2地域
が質的に異なること表す (Sverdrup
et al. 1942)

高度の分布集中

2山型 →
陸地 = 0-1000 m ↔
海底 = 4000-5000 m
→ 陸地と海底で地殻の性質が異なる

標準重力 (正規重力): ジオイド上の緯度φでの重力gravity, g(φ)

g(φ) = α(1 + β·sin2φγ·sin22φ),

α = 978.049 gal (赤道における重力),
β = 0.0052884,
γ = 0.0000059 (定数)

→ 重力は赤道最小、両極最大
→ 差 5 gal [1 gal = 1 cm/s2, 1 mgal = 10-3 gal]

→ 重力補正 gravity correction
  1. 地形補正: 測定点周囲地形が平坦でない効果を補正
  2. フリーエア補正: 0高度面-測定点間質量 = 0と仮定 → Δg (m/s2) = 3.1 × 10-6 h (m)
  3. ブーゲ補正Bouguer correction: 0高度面-測定点間質量も除去補正 → ジオイド面より下の物質分布推定
    陸地: Δg (m/s2) = 1.13 × 10-6 h (m), 代表岩石密度 2.67 g/cm3から
    海上: Δg (m/s2) = 0.42 × 10-6 h (m), 岩石を海底面までの海水で置き換える
    高度補正 g0、地形補正 g0'、ブーゲ補正 g0'': g = g0 + g0' + g0''
Def. 重力異常 gravity anomaly, Δg = gg(j) earth

→ ブーゲ補正 = ブーゲ異常
→ フリーエア補正 = フリーエア異常
ブーゲ異常 Bouguer anomaly, ΔgB: > 0 ↔ 正の異常, < 0 → 負
ジオイド面より下にある物質の密度分布状態反映

Ex. 花崗岩質層 = 密度小 ↔ 玄武岩質層 = 大
Ex. 負の重力異常: アルプス-ヒマラヤ山系、コージエラ山系 → 花崗岩質

アイソスタシー (地殻均衡) isostasy: 地殻がマントルに浮く = ジオイド面上山体質量により負の重力異常緩和

earth Pratt: 密度の違いが高さの違いに現れる
Airy: 高い所は深くに根を降ろす
→ Airy説支持される
大規模(大山脈レベル以上)で成り立つ [日本列島は概ね成り立つ]

地球の質量・密度
F = kM/R2

F: 単位質量に働く引力
M: 地球質量
R: 半径
K: 万有引力定数 (6.670·10-8 dyne cm2/g2)

→ 地球の質量, M = 5.98 × 1027 g
地球体積 = 1.083·1027 cm3 → 平均密度 = 5.52 g/cm3
地殻構成岩石密度 ≈ 2.8 g/cm3 → 地球内部に著しく密度の大きな物質存在

古地磁気 palaeomagnetism

岩石に記録される過去の地磁気
地磁気の発達により地表への放射線到達量が減少 → 生物が浅海でも生息(光合成)可能となる
ダイナモ理論
地磁気成因を説明: 双極子dipole磁場: Fe・Ni等電気伝導度の高い物質存在

→ 熱対流等により流動 → 自己励起発電機系となる → 磁場発生

岩石磁気: 岩石全体として帯びた磁性(主に磁鉄鉱) 火山岩(溶岩): 高温のため磁性失った後、冷却過程(キューリー点575°Cで磁化)で強磁性体となる

磁化は地球磁場中で起こる → 岩石磁化方向は地球磁場と一致(= 平行)

堆積岩: 堆積過程で地球磁場方向に整列 – 岩石全体が一定方向磁性 (沈殿残留磁気 residual magnetism)
→ 磁場変化しても岩石磁気は長期間もとのまま保たれる → 岩石冷却か沈殿堆積時の地球磁場が分かる

Ex. 中生代-古生代: 磁北は現在の赤道付近

earth

各地点の相対位置に変化なければ磁極位置は同一地点に集中 → そうならない!
→ 大陸間の相対位置変化 = 大陸移動

Ex. 東北日本と西南日本が相対的に回転 – 元々は弓状ではない

磁気層位学: 海洋底は陸上より単純構造で複雑さはない

N-S逆転: 縞模様出現(長さ不規則) = 特定時期示す目印

地温勾配 geothermal gradient

太陽輻射: 地中深くに及ばず、地表面から数10 m下で一定となる
太陽輻射が及ばない深さ → 温度は深さと共に増 = 地温勾配, dT/dh (°C/100 m) ≈ 3 (5を越える場合ある)
熱源: 地表下方に存在するため地温勾配が生じる = 熱流 heat flow の量を決める

熱流量: 単位時間あたりに単位断面積を通過する熱量 Hs = k·dT/dh, k: 熱伝導率

世界平均(ほぼ均一) 1.4 × 10-6 cal/cm2/sec → 日本: 変化大 – 平均の1/2-2倍の範囲 [熱源分布関与]

熱: 放射性元素(U, Th, K)崩壊による – 詳細不明

内部地球


構成物質による区分: 地殻earth crust → マントルmantle → 核core
研究方法: 地球トモグラフィー
人工(昔は自然)地震: 地震波速度変化 → 不連続面存在 = 組成変化

本来は資源探査目的で研究進む(深さ100 km程度限界) Ex. 油田探査

人工衛星・宇宙探査機
1) 地殻: 隕石より推測 → 石質隕石 ≈ マントル(鉄質隕石成分 ≈ 地殻成分)

44億年前: 地殻形成始まる
41億年前: 海陸ができる
27億年前: (始生代) 大陸ができる

地表付近: 大陸では堆積岩等のためVp最小
↓ コンラッド不連続面(C面) Conrad discontinuity
__大陸地域の地殻中で認められる
↓ 大陸地殻 continental crust: 50 km程度
____→ 高い山地 = 厚 ↔ 低地 = 薄
__上部 Vp = 5.5-6.5 km/s
____→ 花崗岩質 = 花崗岩質層 granitic layer
__下部 Vp = 7 km/s
____ρ = 3 gr/cm3 → 玄武岩質 = 玄武岩質層 basaltic layer
↓ 海洋地殻 oceanic crust: 10 km程度
↓ 海洋では即座に Vp = 7 → 花崗岩質層が薄いか欠ける
モホロビッチ不連続面(モホ面, M面) Mohorovitch discontinuity: 地殻-マントル境界面

earth
地殻構造

→ 不連続面存在 = モホ面

上部 Vp < 7 km/s
直下部 Vp = 8.2 km/s

大陸で地表から30-40 km (若い造山帯50-70 km)、海洋で海底面から5-6 km

earth
図. 地殻の構造モデル
大陸地域の岩質層と大洋地域の玄武岩質層には疑問の余地ない

→ 大陸地域の減眼疾層はまだ問題 + マントル上層部は榴輝岩質だという説もある

2) マントル (earth's) mantle
earth 地殻の下。厚さ2900 km (地球の82%の体積、68%の重さ)
低速度層: 地表から100 km前後にvP低くなる部分(B層上部) → 部分的溶融(= 液体) → マグマ(火成岩)

→ プレート移動はこの位置から起こる: A層変化の要因はB層以下からくる

高速度境界: 深さ660 kmあたりにある急に地震波の速度が早くなる境界 = マントルは固体

→ 地震はこれより上部で発生

→ マグマの起原: 玄武岩: 橄欖岩、輝石。エクロジマイト: 輝石、ざくろ石

Fe, Ni主成分?: 隕石はマントル成分に近い。橄欖岩等は地球特有

玄武岩質(3.2) ⇔ エクロジマイト (3.4) [高温であると玄武岩のままでエクロジマイトにならない]

P-Sの違い = 圧力・温度の違いにより鉱物が転移する。P波変化等により判明

石英 SiO2 → (高圧、ρ = 2.7) coes 石 → (ρ = 3.2) Stishov 石
→ → → → → → → → → → → → → → → → → → → → →
Si:O = 1:0.4__SiとOの結合が変化_______Si:O = 1:0.6
マントルで起こる変化

橄欖岩 (MgFe)2SiO4 斜方晶形 → (ρ = 3.22) 尖晶岩 (ρ = 3.5) MgAl2O4 立方晶形
輝石 MgSiO4 → 2MgO + SiO2
B Si, O2 → C → D Fe, Mg, Na, etc.

スーパープリューム: マントル中の対流 (詳細不明)
3) 核 core: 密度大きな液体(10-13 g/cm3)。体積16%、質量31%を占める

外核(半径3480 km): S波のみ伝播

温度: [仮定] 地球内部温度は断熱圧縮による温度上昇のみで決定
Ex. 苦土橄欖岩融点 1900°C at 1 atm → 4.7°C/atm上昇 → 中心部温度 = 6000°C (2500°C)

内核 (1222 km)

水と大気の起源

太陽系の起源と密接な関係
気体の平均分子運動速度, Vm = √(3RT/μ)

R: 気体定数, T: 絶対温度, μ: 分子量

惑星表面温度高 → 分子速度大 → 太陽に近い惑星ほど大気消失
軽い分子(特に水素) → 惑星から脱出しやすい

海水(大気)の生成・存在条件
→ [地球] 窒素・酸素は大気に残る。窒素は大気中に残らない

惑星形成段階でH2O取り込まれる(温度制限あり) – 太陽との距離
惑星で火山活動活発: 一定規模、大きいほど活発
惑星が生成物(特にガス)引き止める引力持つ
温室効果
大気 ⇔ (平衡) 海水
earth
Na, Mg, Caは火成岩、Cl-, CO32-, SO42-は揮発成分である火山ガスから来る
マントルの水(海水、海深度 3800 km

蛇紋岩: 深部マントルが構造的弱線に沿って上昇 → MgSiO5(OH)4, MgSi4O10(OH)2

(海水はマントルの30-70 kmの厚さに含まれる水に相当する。マントル含水量の約10%)
マントル → 地殻 → 水・大気: 地殻構成と大気と海水の生成は平行して進む
造山運動に伴い海水もマントルより形成された。海水は段階的に(今後も?)増加している
火成岩 + ガス → 海水 + 堆積物 + 大気

マントル → マグマ → 火成岩・火山ガス
元素の存在度: H, He, O (圧倒的に多い), Ne, C, Si, Mg, Fe: 8大元素

惑星と比較 → 内惑星: 水金地火 = N2, CO2, H2O ↔ 外惑星: 木土 = H2, H2O, NH3, CH4

酸化生成物: 35億年前にバクテリア
始生代に生物によって地球独特の大気生成 N2, O2, H2O
古生代に石灰・石灰岩

大気変化
火山ガス → (冷却) pH 0.3 (CO2)
沈積 CaCO3 ⇔ 海水中CO2 ⇔ 大気中CO2

海水存在: 大気中CO2を一定に保つ → 初期の海水・大気CO2は微量で、その後、数億年で数%増加。地球の脈動に従ってある時期に段階的に増加した

大気・海水の存在
大気
↑↓ CO2, H2O
海水

温室効果 greenhouse effect: 太陽エネルギーを保つ(0-100°C)

大気中O2
現大気中 200 mb分圧(今は遥かに多い)
火山ガス → O2はない
  1. 火山ガス中H2OにUV照射し作られたO2は0.2 mbだがO2は紫外線を吸収しユーレー効果(O2制限)によりH2Oの分解制限が起こる
  2. 藻類 10 m水深が生存限界。2.0 mb
  3. 発酵と呼吸: 2.0 mb以上になるとO2からO3(オゾン)が形成され、紫外線がより吸収される
  4. O2分圧が20 mbに高まる。陸上生活においても紫外線は安全な強さとなる(ただし、鱗、甲羅等が必要)
  5. オゾンによる酸化: デボン紀 = 赤色砂岩。さらにO2増加
    → 地表付近でO2生成不可能 → オゾンの存在する高さが上昇
  6. CO2減少: 温室効果が下がる。大森林の滅亡
    地球上生物は地球で誕生: 受動的なだけではなく地球に作用し、地球を他の惑星と比べ独特なものとする

年代学 (chronology)


相対年代relative ageと絶対年代abosolute ageをうまく結合し年代判定を行うのが普通
  1. 理化学分析をしサンプルそのものの年代を求める方法
  2. サンプルを発見した環境の年代を理化学分析によって求める方法
  3. サンプルの様相からの編年による方法

→ 相対年代では満足できないものがあるのでabsolute rate併用

絶対年代absolute rate

数字で表わされる年代

  1. 年輪幅成長 dendrochronology: 樹木年輪利用(千年程度まで可能):
    異常気象等のため偽年輪形成や年輪出来ない事がある - 気候長期的変化による数年程度の誤差を考慮
    → 年輪サンプル蓄積 → より正確な年代得る
  2. 放射性物質半減期: 質量分析器mass spectrometerにより測定
    1. 炭素年代測定 carbon dating, 14C年代測定carbon 14 dating, radio carbon 14C: 半減期5560(5730)年
      14Cの空気中含有量が一定時は正確だが、気候変化により14C比率は変化するための誤差がある
      AMS法 (accelerator mass spectrometry, 加速器質量分析)

      1970年代末: 加速器でC14を直接数えるAMS法提案
      1 mg程度の試料量で30-60分で測定可能となる
      約6万年前まで測定

    2. カリウム(ポタシウム)・アルゴン法: K鉱物分布広いため広範に使用可能
      放射性元素半減期利用し、百万-数億年程度の年代確認可能
      溶岩年代測定に極めて有効
    3. フィッション・トラック法fission-track (fission = 原子核分裂 / track = 分裂時2分した核破片が飛び散った飛跡)
      地層が含む岩石中放射性元素の核分裂を利用し、その地層の形成時代を絶対年代で知る方法
      飛跡が出来ると同時に周囲の原子の電子が反発しあい更に大きな傷跡 → 全鉱物が幾らか含むウラン(U235:U238 = 0.7:99.3)は、その鉱物の生成後一定で核分裂しフィッション・トラック残し、傷跡が多い程年代経過。高精度で人類遺跡・火山灰の古さが測定可能になった。500-1500(2000)万年前まで測定可能
    . 放射性物質半減期利用した絶対年代測定(精度・確度年々上がる)
    方法 (測定基礎放射性崩壊系列, 半減期 yr) 測定同位元素 = 適用可能年代
    U-Pb法 (92U23882Pb206, 4.51×109), (U235→Pb207, 7.13×108), (90Th232 → Pb208 1.41 × 1010), U238, Pb206 = 107-1011
    Pb-Pb法 (同上), Pb206, Pb207 = 107-1011
    Rb-Sr法 (37Rb8738Sr87 4.8×1010), Rb87, Sr87 = 108-1012
    K-Ar法 (19K4018Ar40 1.26×109), K40, Ar40 = 105-1010
    C14 (6C147N14), C14 = 6×104-現在
  1. 熱蛍光法(thermoluminescence, TL法):
    石英はある温度に達すると熱蛍光発生
    TL強度 → 石英晶出時か加熱に強度リセットされた時以降、周辺環境から受けた放射線量(天然蓄積線量)

    年間放射線量一定(仮定)
    石英晶出又は加熱時以降年数 = [TL年代値 = 天然蓄積線量/年間線量]

    天然蓄積線量は、人工的に放射線を石英に付加し得た放射線量とTL強度の関係式から逆算
    年間線量は堆積物中放射性元素のU, トリウム, K含有量、含水比、及び宇宙線から算定

    土器等、放射性炭素年代測定法が利用できない場合によく利用
    河川堆積物等へ応用

  2. 電子スピン共鳴法(electron spin resonance, ESR): 物質中不対電子濃度がESR信号強度として認識
    ESR信号強度は、物質生成時または加熱等により強度がリセットされた時以降、周辺環境から受けた放射線量(総被曝線量)と相関関係にある

    放射線年間線量一定(仮定)
    [ESR年代値 = 総被曝線量/年間線量]

    総被曝線量は、人工的に放射線を試料に付加し得た放射線量とESR信号強度の関係式から逆算される
    年間線量は堆積物中放射性元素のU、トリウム、K含有量、含水比、宇宙線から算定される
  3. 古地磁気(層序)法: 過去の地磁気を読み取り、既知地磁気の特徴的変動と照合し年代測定
    地質学的時間では、磁北は様々な規模・周期で変動し、時にはN極が南極側を指した。堆積物中にマグネタイト磁性鉱物が含まれ、ある一定温度以下で、その時の磁北を示したまま固化したり、鉱物微粒子が堆積時に当時の磁北に向き定方向に配列し(残留磁化)ているので、地磁気変動を捉えれば地層年代推定できる。変動は、世界中の地層や海洋底コアで調査され、経年的変化と変化時年代が明らかにされている
    弥生時代中期以降の過去2000年は地磁気永年変化判明し、照合可能
    堆積層残留磁化方向知るため、試料は方位の明らかな定方位試料である必要

堆積年代推定法

泥炭層堆積に要した年数を推定 → 湿原の歴史わかる
  1. 14C測定: 出土材に含まれるものを測定
  2. 火山灰層見つけ噴出年代を特定 = tephrochlonology
  3. 堆積した(針葉樹)年輪測定 = dendrochronology
  4. 花粉分析 = pollen analysis
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