Top
ヘッダー

(2025年10月11日更新) [ 日本語 | English ]

野外調査方法・道具 (filed mesurements · equipments)






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

群集研究上望ましい事項 (佐々木1973): 「木を見て山を見ず」の思考習性に陥らないよう留意

植物分類学的知識とその技術の習得: 植生調査は、分類学的知識や基礎的技術の習得なしに成立しない

野外調査道具 (field equipments)

ここで言う、野外調査とは、主に植物群集調査を指す。俗に「7つ道具」と言われるものを、まず書いておく。統合環境調査法実習生命環境野外実習(旧, 生物野外実習)を始めとする野外実習では必携である
調査道具は使い方が分からなければ、ゴミと同じ。使いこなせば使いこなすほど、作業も早くなるので熟知する

Compass
クリノコンパス

[野外調査道具, 必需品, 植物標本採集道具]
[永久調査区]
[標本, 傷害保険]
[中国湿原調査
[学生実習 (生命環境野外実習), アラスカツンドラ調査 (tundra research)]
[山道具]

必需品(7つ道具)


  • 野帳(データシート)・筆記用具(タンクジェットがよい)
  • ピンテ
  • 剪定鋏・根掘・ビニール袋(1斗袋) [標本採取にも必要]
  • カメラ・GPS・クリノコンパス(クリノメータ)
  • 巻尺(30 mか50 m)・コンベックス(折尺)

野帳 について

野帳(フィールドノート)は、自分の見た植物についての様々な情報を記録する帳面である。担当する実習の多くは、昨年のデータを入力した野帳を準備し、それをもとに昨年と今年の間での植物群集の変化を記録するため、その部分の野帳は、大学で用意している。しかし、それとは別に、自分専用の野帳を用意すべきである。これに、見た植物の名前や特徴(葉がザラザラするとか、花が咲いていたとか)を記録することで、後々、必ず色々な時に役にたつ。
フィールドノートは、それ専門に作られた、レベルブックやスケッチブックというものがあるが、自分が使いやすいものであれば何でもよい。レベルブックは、胸ポケットに入るサイズで、表紙が厚紙ででき、持ち運びに便利な上、手で持ち記録できる。値段は1冊200円は絶対しない。若干値ははるが、防水のレベルブックもある。私は、学生時代はレベルブックを愛用していた。
索引
フィールドノートに適した筆記具は、これまで鉛筆しかなかった。鉛筆なら、多少の雨や寒さでも書ける。ボールペンは、雨や霧があると全く書けず、寒すぎるとインクがかたまり使ものにならない。現在、雨に濡れた紙にも書けるボールペンというのがあるが、寒い時に使ったことがないので、寒い日にどうなるかは分からないが、少なくとも雨の日には鉛筆あるいはそれ以上に威力を発揮した。
野帳は、「自分で分かればよい」という書き方は厳禁である。例えば、 2 なのか 5 なのか、はたまた 7 なのか分からなかったり、消したのか去年と同じという意味なのか分からないマークの仕方をすると、教室に戻って結局泣きを見るのは自分である。

植物群集生態(植生科学) plant community ecology (vegetation science)


永久方形区調査 permanent plot survey

フレーム(方形区枠)
調査地によりデザイン異なるが、駒ヶ岳はこれ
被度測定
P
方形区枠と巻尺

毎木調査

樹高測定器具
測高竿(測竿, 樹高棒)
ワイゼ式測高器 (販売終了 - そうだよね)
ブルメライス(ブルメ, 通称)
P P
レーザー距離計: 水平・垂直・斜距離・傾斜・方位が測れ、非常に便利になった。クリノメータ不要、ブルメ不要
P
成長錐 (increment borer)
樹木コア採取用具 - 樹木破壊少なく年輪試料得る
先端に円形刃つく金属製中空ネジ → 樹幹にネジ込み戻すと中に細長い円形の木質が取り出される
用途にあわせ、口径・長さは数種類ある。オーガ部分が長いもの、口径が大きいものは、人力では使えなくなるので注意。石狩浜には、カシワの木に成長錘が刺さったままになってるはず

コアサンプル (☛ 年輪解析)

[ 土壌 ]

地下部測定 (measurements of belowground)


土壌測定 (soil measurements)

土壌環境から農学的応用等への基礎データ 日本土壌調査内部資料は税務署管理(昔の西欧租税制度は地力に基づくものであったため)
土性: 特に粘土の量
化学的性質: 母岩

Ex. ゼオライトzeolite土壌

ポルサイト (ポルックス, Pollucite): (Cs,Na)2Al2Si4O12·2H2O
→ 高濃度のCs

地下水位(地下水面 ground water table)
→ [初期] 岩石・地質が土壌を決める → 調査進む → 地質図 ≠ 土壌図
T.7,8-: 施肥標準調査: 土壌調査を伴わないため失敗
T.15: 土壌調査を考慮した施肥標準資料を集めようとする - 調査法確立
調査法
Ex. 約1500 haの土壌調査 ≈ 1調査地/(25 ha)で設定
方法: 両方の方法を適宜組合わせる

地質図・地形図の組合わせで調査地選定 - 多様になるよう考えるが実際は難しい
メッシュどり: その交点を調査地とする → 現場に行くと難しい

土壌断面作成(試抗断面調査) soil profile

___________________________________________
推移幅 [図式]__3 cm < [実線]__3-5 cm [一点鎖線]__5 cm ≥ [破線]

土壌断面を取る
土壌断面チェック
土壌を採土缶又は試孔により採集
→ 土壌断面の層数だけ採土する
soil survey

試孔: 検土杖、ボーリング等による(C層まで)
断面の取り方
深さ13 cm

深さ30 cm

深さ80-100 cm

soil survey
土壌断面調査。できうれば太陽光が観察面に当たるように向きを決める。
調査項目: 土壌の色具合、根の状態等を色鉛筆でスケッチするのもよい

19____年____月____日 調査者___________

No. _____ 凡例名(群落名) ________________上右/下左 図幅___万
調査地 ____________ 事業区 _____ 林班/小班 _____ 海抜______m 方位____°
(地形) 山頂・尾根・斜面・上・中・下: 谷: 平地: 台地: 丘陵: 凸・凹: 森林・原野
(土壌) ポド性・褐森・黄褐森・火山灰土(黒色)・擬グライ・沼沢・沖積・高湿草・他
(日当) 開・中陰・陰
(調査地・植生断面模式図) 8 cm × 5 cmグラフ用紙
母材・地質, 堆積様式, 腐植型, 土壌型, 天候, 写真, 気温
(周辺 ____ m × ____ mの植生概要)
(特記事項)
(土壌断面模式図)
深さ(cm) 温度(C) pH サンプルNo
層位別: 厚/深, 推移状態, 色, 腐植, 石礫, 土性, 構造, 堅密度, 孔隙, 水湿状態, 溶脱集積, 菌根菌糸, 根(木本・ササ・草本)を記録

採土缶土壌採取 土が盛り上がる 位に埋める
採土法: 採土缶を土壌表面(側面)に打ち込みシャベルで掘起こし余分な所は切り落とし蓋
採土缶(日本標準): 表面積20 cm2 × 深さ5 cm =100 cc
tentative map
試案図
土壌境を検土杖で土壌採取し土壌型最終決定

採土は様々な他の試料として使える
→ この後、典型的土壌求め示す場合

検土杖 (boring stick): 土壌深く差し込み、土中調査する道具

土中試料を先端にある溝の中に採取
農研式: 手押し = 硬く締まった土壌に不向き (だがこっちを使う)
長谷川式: 農研式に比べ土壌採取部大、挿入用ランマー(落錘)がつく

シャベル/スコップ (shovel)
work 地下部調査では、この良し悪しが作業の運命を決める。シャベルで歯が立たない時はツルハシも持っていく。それでだめなら、ユンボとか発破を考える。
JIS規格によるシャベルとスコップ
シャベル: 上部が平らで足をかけて押せる
スコップ: 上部がないか曲線状で足をかけられない

厳密に区別せず呼んでいる。剣先の多くは本来はシャベルがだ、なぜか剣先スコップ(剣スコ)と呼ぶことが多い。

  • 剣スコ(剣先): まずはこれで形を作る。スコップを数本持っていくのが嫌な時には、ともあれこれを持っていく
    • 穴あき(スケルトン): 名前のまま (水分含んだ土壌とかで便利)
    • エンイ(タヌキ): 剣先の幅を狭くした感じ。ただし、刃先の形状は、丸だったり平だったりする
  • 角スコ: 軟土で一度に大量の土壌を出したい時にはこれ(堅い土ではひたすら剣先)
    • 泥炭スコップ: 角スコ版タヌキ堀 - 山芋堀用の方が(重たいけど)便利な気がする
  • 穴掘: 穴掘り用の小さいスコップ
土色帳 (soil color charts): 日本標準は標準土色帳 (土色)
P マンセル記号 Munsell notation: 土色を色相hue、明度value、採度chromaの3つで表現
色相: 赤(R), 黄赤(YR), 黄(Y), 黄群(GY) …

5が代表色 Ex.5Y, 5YR, 5R … →

2.5Y, 7.5Y, 10Y

明度: 黒(0)-白(10)
彩度: 鮮やかさ 1, 2, 3, …
Ex. 7.5YR7/4 ⇒ 色相7.5, 明度7, 彩度4
soil
山岡式土壌硬度計 (Yamaoka-typed soil hardness tester)
換算式 (プッシュコーン)

h (kPa) = (100 × l)/{0.7952 × (40 - l)²}

h: 支持強度, kg/cm2
l: スケールの縮長(= 読み取った長さ), mm

corer corer
図. 泥炭サンプラー

泥炭 (peat)

泥炭サンプラー (peat corer)

根系調査法 (利点 - 欠点)

1. 室内実験
破壊的  • 形態観察
非破壊的  • 根箱(透明箱)・ポット栽培・水耕栽培
2. 野外実験
破壊的
  • 掘取 (+ 水洗法)/連続土壌コアサンプリング sequential core sampling method (SCS)/トレンチ法
    SCS: コアサンプラーで土壌採取し篩にかけ根選別し、水洗後、根長や乾燥重量測定
    安価 - 時間消耗
  • イングロースコア法 ingrowth core (IC):
    土壌採取後に根を除き土だけを埋め戻し、後日掘り返し新たに伸長した根の量を測定し生成量とする
    準備作業容易・価格 - 撹乱・時間消耗 (Osawa & Aizawa 2012)
非破壊的(半破壊的)
  • ミニリゾトロン法 minirhizotron method:
    長期連続観察・(半)非破壊的 - 馴化期間・管障壁・価格・電源
  • 根系観察窓 root window
  • スキャナ法:
    長期連続観察・(半)非破壊的 - 馴化期間・板障壁・電源(Dannoura et al. 2008) → A-root, ImageJプラグイン (Nakano et al. 2012)
  • ルートメッシュ法:
    容易・安価 - 採取時撹乱・時間 (Hirano et al. 2009)
  • レーダ法: 電磁探査の応用
    地下部非破壊 - 地表面攪乱

細根回転率, Tr (/yr) = Pr/Br

Pr: 細根生産量(g/m2/yr) Br: 細根バイオマス(g/m2)

Tr = 1/Lr

Lr = 細根寿命(yr)

測定法
炭素同位体比
ミニリゾトロン

両者の値には大きな隔たり(数年)

発泡スチロール
加工して様々な用途に使用可
倍率: 発泡させる前との比率

倍率: 低 = 高密度(重く硬い) ↔ 高 = 低密度(軽く柔らかい)
倍率と用途例

10-20: ヘルメット, 20-50: 一般トレー, 30-40: クーラーBOX, 60: 産業用緩衝材


セメント: 石灰石・粘土等を焼き粉砕した「粉」
コンクリート: セメント + 砂(細骨材) + 砂利 + 水

生コン: 固まっていないもの

モルタル: セメント + 砂 + 水

モルコン: 水と混ぜればモルタルになる

レンガ(煉瓦): 粘土や頁岩、泥を型に入れ窯で焼き固めるか圧縮し作る資材
土嚢 sandbag or dirtbag: 布袋中に土砂を詰め用いる資材

物性 (physical property)


測量 (survey)

現地測量
標尺(スタッフ・箱尺): 直接水準測量に用いる高さの目盛りをつけた器具
GPS

--|--
--|--
--|--
↗|↖
↗|↖
↗|↖
↗|↖

積雪深 snow depth

最大積雪深さ: PVCに針金(ピン, l 10-15 cm, φ = 3 mmのAl線が適)を横に通したもの

雪に埋もれない針金 = 平行なまま ⇔ 埋もれた針金 = 下に曲がる

凍結深度

メチレンブルー凍結深度計: 0.03% メチレンブルー(MB)
原理: 凍結部分(< 0°C) = 透明 ⇔ 未凍結部分 = 青のまま ⇒
寒天混ぜたMB溶液を透明な管に詰める

1-2 cm/dayの凍結速度であれば精度高い ↔ 厳密には一致しない

外管(塩ビでよい) + 透明内管(ホースでよい, MB封入)
原理: 積雪に剛体を押し込み抵抗力や剛体貫入深を測定

ラムゾンデ ram penetrometer
木下式硬度計
カナディアンゲージ
携帯式荷重測定器

積雪硬度

ハンドテスト: 指・鉛筆等の積雪への貫入度合いで雪の硬さを簡便に判断
  • 記号: ハンドテスト = 用語 (硬度目安, Pa)
  • F, fist: 手袋をつけた拳が入る = 非常に軟らかい very soft (0-103)
  • 4F, 4 fingers: 手袋をつけた指4本が入る = 軟らかい soft (103-104)
  • 1F, 1 finger: 手袋をつけた指1本が入る = 普通 medium (104-105)
  • P, pencil: 鉛筆が入る = 硬い hard (105-106)
  • K, knife blade: ナイフ先端が入る = 非常に硬い very hard (> 106-)
  • I, ice: ナイフも刃が立たない = 氷 (-)

IRISチューブ: 湿原(泥炭)還元状態モニタリング

嫌気状態 anaerobic: 酸素欠乏状態
還元状態 reduced: 嫌気状態継続 → 土壌中化学物質が還元された状態

∴ IRISチューブは還元状態を測定

(Hydric Soil Technical Standard, HSTS)

プロトコル
1. IRISチューブ基本仕様(Fe/Mn IRIS)
基材: 塩ビ管(PVC) - 酸化鉄(マンガン)塗料塗布

Ex. 外径2 cm、長さ60 cm (HSTSでは上部30 cmを測定)
原理: 土壌嫌気化 → 微生物がFn/Mn還元 → 鉄溶脱(剥げる)

Mnの方がFeよりも高いEh(弱還元)で還元 - 嫌気化早期検出

塗料: (ferrihydrite + goethite)混合塗料を測定範囲(通常 0–30 cm)に塗布

Fe IRIS: goethite (40–60 mol%が付着性・耐久性最適)

膜厚均一に塗布 → 完全乾燥 (室温1–4週間放置)

半光沢-卵殻状のツヤ(10YR6/8程度)になると最適
使用まで紙等で包み傷を防ぎ保管

2. 設置: 植物成長期開始時(開葉/土壌温度 > 5°C)に設置

その年の「湿潤期」中埋設 ∵ 飽和・嫌気条件「平年並み降水」前提

設置手順: 各tubeにIDを油性ペンで識別番号記入
孔作成: 直径2–3 cmの誘導孔を測定深(通常30 cmまで)垂直に作る
挿入: IRIS tubeを孔に挿入し、塗膜傷つけない様に密着させる

乾燥土壌では孔に少量の水を入れ挿入すると傷を減らせる

3. 回収手順: 時期 = 季節的高水位低下後か成長期終盤

tube を前後に軽く揺すり、垂直にゆっくり引き抜く
(抵抗大 - 隣に小さなピット(約 25 cm 深、15 cm 径)を掘り、側面から露出させて取り出す
付着土壌をやさしく除去し、必要ならタオルで乾燥
輸送時は再び紙などで包み、新たな擦り傷による「偽の除去」を防ぐ

4. 判定(測定): 判定 = 5 cm間隔で30%以上鉄除去 → 還元状態

除去 = PVC露出部分 - 赤褐色薄れ黄色-淡色変化部分も「実質的除去」(Berkowitz 2009)
面積比測定: Munsellチャートや透明グリッド使用 - 再現性向上
画像解析(推奨): 透明フィルム巻き付け除去部分をマーカーで塗る

スキャン → ImageJ (またはIRIS Imager)で面積算出

判定基準(HSTS準拠): Fe IRIS tube

5本中3本以上 = 30%以上塗膜除去(+ 黄色化) ⇒ 嫌気・還元条件成立

5. Mn IRIS: 弱還元-脱窒域検出

Mn酸化物はFeより高いEhで還元 → 酸素欠乏-脱窒
∴ 弱還元条件検出有効 ⇒ Fe IRIS/Mn IRIS併用

Mnのみ除去 = 弱還元(脱窒レベル) ⇔
Feも除去 = 強還元(Fe還元-硫酸還元)

FeS(硫化鉄)形成: Fe IRIS上に暗灰-黒色のFeS沈殿 →

硫化物(S2-)生成 = 強還元状態(硫酸還元域)

準備: IRISチューブ(PVCパイプ + Fe/Mn塗料)・(Munsell面積比率ガイド)・スキャナ

※ ノイズ: 還元状態とならない要因

pH > 8、低透水性、高塩分、低温、有機物不足、異常気象(旱魃)、人為改変(盛土・排水等)

(Rabenhorst 2008)


採水

ミズトール
目詰まりしたら洗浄

硝酸(水2-3 Lに20-30 cc)に、目詰まりの度合いに応じ適当な時間つける
あとはいつもと同じ方法で洗浄

パーツで売ってるので壊れた部分だけ買えばよい
Rhizon soil moisture samplers
Eijkelkamp Soil & Water (大起が取り扱う)
シュテファンセット

DIK-301A-A1 サンプラー10 cm用10本入り
DIK-301A-E1 延長チューブ (50 cm) 10本1組
DIK-301A-G1 接続コネクタ (メス + メス) (10個1組)
DIK-8392-12 シリンジ 50ml (三方コック付)

各調査準備


生命環境野外実習 (旧, 生物野外実習) (教室準備)

海浜
地下部測定: 剣先スコップ, 根堀, 折尺・コンベックス
植生調査: メジャー(最低30 m), 折尺・コンベックス3セット, データシート
駒ヶ岳 (露崎・長谷. 2000)
全実習
  • ヘルメット: 着用が入山許可条件。人数分確保必要(現有7個)
  • クリップボード: A4のものを少なくとも構成班数分
  • データシート: これを忘れると実習にならない
  • 調査常備品: 必需品(上記)に加えて、補修用杭(数本)・掛矢
方形区調査
  • フレーム: 各班1
  • 巻尺: 長谷研究室の30 mのものを2本
  • 毎木調査: 巻尺 - 各班2本
  • 測高棹: 8-10 mのものを各班1本
  • ノギス・直径尺: 各班1つづつ。直径尺はコンベックス代用可
  • 毎木必携品: ホチキス・ガンタッカー・ナンバーテープ・替針(ホチキス、ガンタッカー共に)

中国調査の際に、持ち込む重量が必要だったので記録したもの。海外調査の参考に。

中国調査


  • メジャー 50 m (5 × 800 g)
  • メジャー 30 m (5 × 500 g)
  • コンベックス 2 m (1 × 200 g)
  • 調査用杭 40 cm (20 × 65 g)
  • プラスチックハンマー (1 × 800 g)
  • 定規 50 cm (1 × 30 g)
  • 分度器 (1 × 10)
  • 成長錐 50 cm (1 × 600 g)
  • 採土缶 100 cc (5 × 100g )
  • 剣先スコップ (1 × 1200 g)
  • 根掘 (1 × 250 g)
  • 剪定ハサミ (1 × 400 g)
  • ハサミ (1 × 200 g)
  • カメラ (1 × 750 g)
  • クリノメーター (1 × 200)
  • ガンタッカー (1 × 700 g)
  • 針(ガンタッカー) (1箱 × 200 g)
  • ホチキス (1 × 100 g)
  • 針(ホチキス) (3箱 × 100
  • ビニールテープ (5 × 20 g)
  • カラーテープ (3 × 300 g)
  • ナンバーテープ (2 × 230 g)
  • ボールペン (5 × 30 g)
  • マジック (10 × 40 g)
  • シャーペン (3 × 30g )
  • ストロー (200 × 1 g)
  • 画板 (1 × 600 g)
  • 土色帳 (1 × 300 g)
  • 野帳 (20 × 50 g)
  • 方眼紙 B4 (40 × 2 g)
  • 新聞紙 (1箱 × 3000 g)
  • ビニール袋 14号 (200 × 8 g)
  • フィルム 36枚撮 (30 × 20 g)
  • 野冊 (1 × 600 g)
  • 双眼鏡 (1 × 300)

保守点検 (maintenance and inspection)


野外設置測器はメンテなくしては使えない

害獣防除

年々、被害が増えてるような。対策なしの機器設置は無策すぎ
シカ
物理的防除: バリア・遮断: 設置・維持に手間

Ex. 防獣ネット(推奨高 ≥ 1.8 m)・電気柵(2段以上)

忌避剤・忌避物質: 風雨で効果減退 - 定期再散布必要

Ex. デアガード・人毛・石鹸・唐辛子等
撃退シカ: 強力タイプ 忌避剤を2倍に増量した激臭タイプ! (3個入り、5個入り)

音・光: 一時的威嚇 - 慣れるの早い

Ex. センサー式音声装置・LEDフラッシュライト

植生(植栽)・環境調整: 誘因減少 - 植生管理手間と周辺環境と調整必要

Ex. シカ嗜好性植物除去・代替餌場設置(誘導)

行動学的対策: 継続的人的活動必要 - 効果局所的

Ex. 通行ルート遮断・定期的人的往来

地域連携・制度活用: 考えられるが許可申請や調整が不可欠 - 困難

光環境 (photoenvironment)


[購入]

(積算)日射量

簡易積算日射量測定システム (optleaf system, OL system)
オプトリーフ(フィルム) = 日射計測定困難な場所や同時多地点で測定可能
特長: 比較的長時間測定可能。水中測定可能。安価簡便
Ex. 植物個体、森林、表面や影 (水中日射量を元に水濁度測定)
原理
1. オプトリーフ, OL: フィルムに含浸させ着色したフィルム

露光による色素退色 ∝ 日射量 → 露光前後の透過率差を日射計との検量線を使い積算日射量推定

光量子センサーとの検量線により積算光量子量推定も可能

種類: 色素退色速度の違いにより2種類

種類(品番) 
R-2D
Y-1W

測定期間(用途)   
短期間用・約2日
長期間用・約1週間

色 


色素       
オイルレッドO
PAN

最大吸収波長  
521 nm
468 nm

2. OL測定器 T-METER THS-470: OL透過率測定装置

470 nm最大吸収波長有する青色発光diode光を被検フィルムに照射 → 透過量フォトダイオードで測定(表示透過率は計算で吸光度換算使用)

3. T-METERでの吸光度(470 nm)をOLの最大吸収波長での吸光度に換算

OL種類により最大吸収波長異なる。T-METERは470 nmで測定し、ここでの吸光度はT-METERでの470 nmの数値となるため補正必要で、吸光度換算図数値は分光光度計での数値に換算される(OL退色曲線の積算日射量換算に必要な数値)。吸光度換算図はT-METER毎に用意

4. OL退色曲線(検量線): 退色率から積算日射量[MJ/m2]を推定するグラフ

吸光度換算図を基に導いた退色率と全天日射計での測定値の関係を季節別(気温別)にグラフ化したもの。OL最大吸収波長の分光光度計による吸光度比による退色率からの換算で、分光光度計でも使える

準備
OL測定器本体(T-METER THS-470)。OL (必要枚数)。フィルムマウント2枚。100%アジャスターフィルム2枚。吸光度換算図。OL退色曲線(検量線)。鋏(カッター)。ビニールテープ(タックシール等)。粘着テープ(クリップ等)。対数計算機能付計算機(T-METER数値から吸光度や退色率を求める計算に使用)
方法 (注: 非使用時、冷暗所保管)
1. OL種類決定: 測定目的、季節・天候に基づき使用OLと測定期間決定

測定期間(退色必要時間の目安 水平開放面): 状況により測定期間調整
現在(2025年10月)3種類

種類(品番) [色]
R-3D [赤]
Y-1W [黄]
O-1D [橙]

測定期間
3-7日
1-3週間
1-3日

用途
標準 晴天時の短期測定に適
長期測定 曇天・冬季に有効
反応早く日射量少ない場所に適






2. OLを測定する大きさに切る = 市販ロール状 → 使用時に40-15 mmに切る

※ T-METERセットに最低15 mm必要(内部検知部分が約15 mmの円)
※ 多数カット時は、OLに印付けると便利。OL端(10 mm以下)にビニールテープ等を貼りカットすると測定時に表裏間違えない。OLに番号等を書き込んでおくと測定後の整理に便利

3. 測定
a. OLをフィルムマウントにセット

マウントカバー開く。マウント中心にOLが来るようセット。カバー閉じる

b. OLの初期透過率(0)測定

基準となる初期透過率を(T-METERで)測定く
測定数値記録(OL使用後、退色率計算で使用)

4. OLを日射量の測定したい場所に設置

初期透過率確認済OLをマウントから取出す
OLを日射量測定場所に露光面を上にし着テープやクリップで固定
露光完了後OL回収
[オプトリーフ] 表裏ある - ロール内側が露光面
露光面を日射の当る面とし使用(裏面で使用すると数値誤差大)
露光後、速やかに透過率測定(OLに光当らないよう保管)

5. 露光後のOL透過率測定

OLをマウントにセットし測定器T-METERで透過率測定
OL測定器T-METER使用法

a. 電源ON: パネル左下電源スイッチ(赤)押す(押す毎に入/切繰返す)

電源入ると表示パネルに数字表示 (注意: 常温(10-30°C)使用)

b. 使用前の数値調整(100%合わせ)

100%アジャスターフィルムをフィルム差込口から突き当たるまで差込む(表裏・向きは測定値に無影響)
100%アジャスターのダイヤルを調整し、表示パネル数値を100.0に合わせる(100.0 ± 0.2以内)
調整後、100%アジャスターフィルムを抜き出す

c. OL透過率測定(使用前と露光後の2回測定)

OLセットマウントをフィルム差込口に差込む → 数値 = 透過率T(%)
終了後、電池消耗防ぐため、必ず電源スイッチを押し電源切る(パネルの数字消える)

積算日射量の求め方
使用前と露光後の吸光度の数値必要
T-METER数値Tから式 [吸光度A = −log10(T/100)] よって吸光度Aを求める
この吸光度Aを吸光度換算図により分光光度計の吸光度Dを求める
この吸光度Dから、次式によって退色率を求める
退色率 → オプトリーフ退色曲線(検量線)を用い積算日射量(MJ/m2)を求める

R – 2D: log10(D/D0 × 100), or Y – 1W: D/D0 × 100

D0 = 使用前のフィルムの数値, D = 露光後のフィルムの数値

積算日射量計算フローチャート
• 求める数値 求め方 Ex. (R-2D: 20°C)
  1. T-METER
    100%アジャスターフィルム透過率100%合わせ →
    アジャスターフィルム透過率(表示パネル数値)を100.0 ± 0.2にセット
  2. 使用前オプトリーフ透過率(%), T0
    T-METERでOL透過率を測定(T-METER表示数値)
    T0 = 5.9 (T-METER表示)
  3. 吸光度(T-METER), A0
    計算(対数計算機能付計算機より)
    吸光度, A = –log10(T/100)

    A0 = −log10(5.9/100) = 1.229

  4. 吸光度(分光光度計), D0
    吸光度換算図でT-METER吸光度 → 分光光度計吸光度に変換
    R-2D用換算図計算式より D0 = 2.028 (測定器毎に異なる)
  5. OLを使用する露光 (露光)
  6. 露光後OL 吸光度, D → 2-4の繰り返し

    Ex. T = 20.2 → A = −log10(20.2/100) = 0.695 ∴ D = 0.990

  7. 退色率
    計算 R-2D: log10(D/D0 × 100), Y-1W: D/D0 × 100

    Ex. R-2D: log10(0.990/2.028 × 100) = 1.689

  8. 日射量(MJ/m2)
    OL退色曲線(検量線) 露光日の気温から選択

    春秋(最高気温19°C)検量線 → 積算日射量推定43 MJ/m2

optleaf

図. OL退色率-全天日射計測定値関係を季節(気温)別に示した検量線

OL退色率から積算日射量[MJ/m2]推定 (色素退色には気温も影響)。精度高めるには測定地での検量線を作成し、検量線範囲内で積算日射量を求める 補償: 測定器本体ケースは、電気回路異常考慮し絶対開けない
クロロフィル蛍光 (chlorophyll fluorescence) (略記, E = エネルギー)
ガス交換法とともに光合成解析に良く使用(寺島 2013)
スペクトル蛍光: 高周波光に応じた発光蛍光 = バックグラウンド光影響なし

PSI結合Chl (通常非蛍光): 液体窒素(-198°C)中でピークが730 nm位
PSII結合Chlのみが出す常時ピーク ≈ 680 nm - こちらを測定

⇒ PSII Chl蛍光: 吸収Eの「行先」変化を反映
パルス変調 pulse amplitude modulation, PAM
PSII Chl蛍光 = 680 nm付近 → 分光器Chl蛍光測定は照射光≈ 680 nm波長カットしないと蛍光・反射光判別できず野外測定不可
蛍光誘導にパルス変調(ある周期で強度変化)した光当て、発せられる蛍光は当てた光同様「パルス変調」される。葉から来る光中でパルス変調したもののみ感知測定し、反射光等の他光や他光で励起された蛍光から、測定光で励起された蛍光のみ分離
= Chl蛍光測定装置(Waltz, PAMシリーズ) (U Schreiber/Waltz社共同開発)
PAMクロロフィル蛍光測定: 3種類の光を試料に当て測定
プローブ: 測定光出し蛍光感知する光ファイバ
  1. 測定光 measuring beam: パルス変調された蛍光誘導のための光 ⇒ 測定光強度 ∝ 蛍光強度 (同一測定条件)
  2. 閃光 flush: 瞬間(≈ 0.1秒)的に全QAを還元する光で数千μmol quanta m-2s-1の強光。QA還元されると光化学反応起こらず、光化学反応以外へのエネルギー分配計れる。閃光強度弱いと全QAを還元できず蛍光強度見かけ上低くなる。閃光時間が更に短いと全QAを還元できない
  3. 照射光 actinic light: x μmol quanta m-2s-1光照射時の蛍光強度知りたい時の「x μmol quanta m-2s-1強度の光」
利点: どの光でも蛍光出るが、PAM感知蛍光は測定光による励起部分のみ

注1) 葉全情報網羅不可: 葉表側にプローブを向ければ得る情報は葉表側のChlからが主 → 蛍光を葉の表側と裏側から測った時には違う値

注2) フラッシュ強度: 前提 = FM, FM'測定は、全QAが還元。測定前に暗所に暫くおいた葉は比較的弱光で全QA還元可だが、光合成盛んな葉は光化学抑制によるQA酸化速度速く、中途半端な光では全QAは還元できない。フラッシュ強度変える等でQAを充分還元したか確認必要

注3) 蛍光強度変化: ストレスを受けたPSIIでは、光化学反応に流れるエネルギー少なくF0が上がるためF0モニタ研究もある。しかし、葉緑体は光強度に依存し動き、扁平な葉緑体は、強光受光時には葉内部へ光を通すよう光に対し平行になり、一方、弱光受光時には葉緑体は光に対し垂直になり光を効率的に吸収できる(Terashima & Hikosaka 1995)。この変化が蛍光強度に与える影響未詳だが、葉全体の光透過率等は葉緑体運動に応じ変化。蛍光強度の絶対値(F, FM, F0等)測定では注意。FV/FMqP等の変量は相対値なので(多分)影響受ない
PSII傷んでもF0上昇ない場合 → 壊れたPSIIがE消費(原因未詳)

Chl吸収する光E = PSII反応(kP) + 熱(kD) + 蛍光(kF) + PSI反応(kT)
ki: 一次反応と仮定した時の反応速度定数

フェオフィチン, QA: PSII反応中心から電子を受け取る電子受容体

一次反応: -(d[P])/dt = k[P], [P] 励起状態にあるChl濃度
Step 0) 葉を暗黒下に十分置く: 光化学系反応中心の全てが電子持つ

= QAは電子持っていない(非照射時に当然蛍光出ない)

Step 1) F0: 初発蛍光(状態変化させない微弱測定光による蛍光強度)

→ 微弱測定光により化学反応起こる (閉じていない) - 若干蛍光でる
F0 = a·kF/(kP + kF + kD + kT)

a: 定数(高周波測定光強度や測定時光学条件で決まる)

Step 2) F0 + フラッシュ光照射(e.g., 4000 μmol m-2s-1, 0.5-1秒)

光合成行わせる充分強い定常励起光(閃光)当てる
QA還元され蛍光強度↑ ⇒ F0FM
(閃光に励起された蛍光を見ているわけではない)

PSI, PSII間の電子伝達成分が全て還元する強度と時間
PSII反応中心: 全電子失い失活

= QA全て還元され閉じた状態 → kP = 0 (反応起こらない) ⇒
FM = a·kF/(kF + kD + kT) (蛍光の最大値)

→ 閃光消えると蛍光強度も元に戻る

光化学反応に流れたE量 = QAが還元されているか否かの違い反映 (非光化学抑制も働く)

pulse
Step__0 1 2_3

Def. 可変蛍光, FV = FM - F0
F': 定常励起光があたっている時のレベル
FM': 飽和フラッシュをあてた時のレベル

図. パルス変調蛍光計蛍光測定 (: 飽和フラッシュ)

Step 3) 数10秒毎に飽和フラッシュあてる

H+-ATP合成酵素活性化等に伴いピークレベル変動するが安定する
仮定: 照射光当たった状態の葉(数分前から照射) = 光合成系定常状態

測定光当てる = 蛍光強度↑, F (照射光強度で変化) > F0
閃光焚く - FM'↑ (< FM) ⇒ 閃光消える → 蛍光Fに戻る ⇒
照射光消す - 蛍光強度↓↓ → (一瞬 < F0)
(F0')徐々に高くなりF0' = F0

最大量子収率 (ΦPSII): 光中の光合成利用割合
ΦPSII = kP/(kP + kF + kD + kT) = (FM - F0)/FM = FV/FM

Eを光化学反応に使用 ⇒ FV/FM = 1 (理論値 - 実際 < 1)

この量子収率はEベースで当てたE中で光化学反応に使われた率
「量子収率」は当てた「光量子」中で光化学反応に使われた率を用いることもあるが、1光量子が持つエネルギーは波長で異なり「量子収率」の意味はEベース、光量子ベースで異なる

光阻害: 傷害受けたPSII数増 → 量子収率(CO2固定速度/吸収光量子)↓

FV/FM: 量子収率(Demmig & Bjorkman 1987)や、阻害されていないPSIIの割合(Oquist et al. 1992)と相関

FV/FM= 光阻害指標: 光阻害ない葉で0.8-0.83 (例外種ある)

FV/FM < 0.8-0.83 → 光阻害ありと判断
利点: 測定時間短 = 非破壊的に測定5秒 ⇔ 量子収率測定: 酸素電極使い異なる光強度で酸素発生速度を数点測定必要 → 測定 > 10分。阻害されないPSII定量は、フラッシュ当て酸素発生をみるが温度影響等の測定誤差出やすい
[注意] 光阻害測定: 光照射必要 → 光照射直後にFV/FM測定すると消光起こり値低く出る。暗黒下 ≥ 15分 → 測定

Case. 光合成を駆動する適当な強さの励起光
PSIIアンテナ色素に吸収された励起Eのうち反応中心に転移しなかったE

→ 熱となり散逸: kD↑ := kD' (可逆変化) ⇒

F0' = a·kF/(kP + kF + kD' + kT)

F0': 励起光下の初発蛍光(F0) F0'測定: PSII反応中心を全て開いた状態にする遠赤色光を短時間照射し、PSIとSPIIの間のプラストキノン(PQ)プール等を完全に酸化 (暗黒下に長時間葉をおくとストロマ還元力によりPQが若干還元される場合 → 弱遠赤色光前照射し測定)

|F0 - F0'| ⇒ 徐々にF0'からF0に戻る - 非光化学抑制で説明

光が途絶えると熱放散能力が不活性化するから

励起光 + 更に強いフラッシュ照射 → 全反応中心が酸化型 ⇒ kP= 0
FM' = a·kF/(kF + kD' + kT)

FM': 励起光下での蛍光強度の最大値

励起光当たった状態で開いている反応中心の量子収率測定可
ΦPSII' = kP/(kP + kF + kD + kT) = (FM' - F0')/FM' = FV'/FM'

[ ' ]: 励起光存在

Fv'/FM': 励起光があたっている時の最大量子収率
1- Fv'/FM: 熱・蛍光として散逸する成分

FV'/FM' ∝ 酸化された系IIの量子収率

FII (or Yield): 系IIが吸収した光量子あたり電子伝達量 = qPと、そのうち電子伝達伝達に利用された光量子(Fv'/Fm')の積
∵ 酸化された系IIが光吸収しても、非光化学抑制のため一部光Eは無駄になる。無駄にならず電子伝達に利用された光量子の割合(に比例する値)になる

FII = FV'/FM' × qP

= (FM' – F0')/FM' × (FM' – F)/(FM' – F0')
= (FM' – F)/FM'

利点: F0'なく光照射状態(消灯不要)測定のみで推定可
FII: 実際の電子伝達速度推定には葉に当たった光量を知り、その内系IIに吸収される光量を知る必要
個葉: 当てた光当たり系IIに吸収された量は、一定と期待でき →

(FII × 当てた光強度) ∝ 葉面積あたり電子伝達速度
低O2濃度下の光合成速度と高い相関(Genty et al. 1989) ⇒

電子伝達速度と光合成速度は、葉緑体中CO2濃度依存 → 光合成と光呼吸割合変わる = 必ずしも比例しない

Ex. 弱光下 = 光合成速度低 → 強光下に比べ葉緑体CO2濃度高
→ 光呼吸消費E割合↓ → 相対的に光合成速度↑ → 別葉と比較: 葉緑体中CO2濃度により光合成/電子伝達比異なる

⇔ 光合成速度/電子伝達速度比 → 葉緑体CO2濃度測定(Harley et al. 1992)
ETR (葉面積当たり電子伝達速度): FIIによる絶対値推定式

仮定: PSII Chl, PSI Chl吸収光 = 1:1 → 1/2を系II吸収

+ 葉に当る光の80-90%を光合成系が吸収(:= 83%)

ETR (mol e- m-2s-1) = FII × 0.5 × 0.83 × incident PFD

incident PFD: 葉に照射した光の光量子密度
Max(ETR) ≈ 数100 μmol m-2s-1

実際は励起光照射 → 蛍光強度はF0'とFM'の中間 ≡ F
PSII反応中心のうち開いてるものの割合: (FM' - F')/(FM' - F0') ⇒
励起光下のPSIの実際の量子収率, ΦPSII'
ΦPSII' = (FM' - F0')/FM'·(FM' - F')/(FM' - F0') = (FM' - F')/FM'

F0'の測定不要(測定困難) - Chl蛍光で推定可能(Genty et al. 1989)
Def. ΦPSII': ジャンティ(Genty)のパラメータ

Def. 電子伝達速度 (electron transport rate, ETR), JPSII =

ΦPSII' × 照射光の光量子束密度 × 葉の光吸収率

× 吸収した光量子の光化学系IIへの分配率(実測/簡便0.5*)

* 0.5適用範囲不明 = PSII ChlとPSI Chlが吸収する光は1:1 ⇔ Chl b欠如突然変異体等 ≠ 1:1 → FII-光合成速度関係直線 / 傾き ≠ 野生型
葉により吸収率異なる: 吸収率は積分球等で測定可能 ⇔ 光化学系Chl分配測定は厳密性低い

pulse
F0'/FM' + (F' - F0')/FM' + (FM' - F')/FM' = 1

過剰(excess, Ex): 閉じた反応中心に行った励起状態 ≠ 光合成反応使用不可

→ 熱(一部は蛍光)になり失われる(蛍光強度↑) + 1O2等の活性酸素生成
Ex = (FM' - F0')/FM'·(F' - F0')/(FM' - F0') = (F' - F0')/FM'

Def. クエンチング(抑制, 消光) quenching: 蛍光強度低下すること

クエンチング係数 quenching coefficient, qP or qN (範囲: 0-1)
クエンチング分析: 抑制(消光)を利用した種々の分析方法

a) 光化学的抑制 photochemical quenching, qP
qP ≈ PSII中の酸化された(QAに電子を渡していない) PSIIの割合
= 系IIにあたった光量子のうち無駄(熱・蛍光)にならない光量子の割合

酸化された系II + 還元された系II = 全系II

光合成系タンパク質活性化により光化学反応に流れるE増え低下
(蛍光強度変化: Eが熱・光化学反応のどちらに行ったかは判別不可)
→ 光化学反応E消費は、短時間強光照射flushで測定可

強光照射でPSII反応中心から電子受け取るQAを全て電子を持つ還元状態にでき、それ以上光をあてても光化学反応行えずEは全て蛍光・熱放散に流れる

→ フラッシュ当て[た/ない]状態比較 → 光化学反応に流れるE割合測定

qP = (FM' – F')(i)/(FM' – F0') … (1)
空いているPSIIの割合 = 酸化された(空いているopen) QA数/全QA

分母: フラッシュ照射時蛍光強度
分子: フラッシュ照射時蛍光強度と非照射時の蛍光強度の差
光合成による抑制(QAから電子を奪う)大きければ分子は大

(i) Case. 照射光は全PSII励起できる強さなく何割かのQAは酸化状態 → F < FM' ⇔ 照射光がかなり強く全PSII励起できればFFM'の差なくなる

b) 非光化学反応抑制 non-photochemical quenching, qN
熱放散多くなり低下 (+ ステート遷移 state transition + PSII光阻害)

qN = 1 - qP = 1 - (FM' – F0')(i)/(FMF0)(ii) … (2)

(i)分子: 照射光がある時に閃光を焚いた蛍光強度
(ii)分母: 照射光のない時に閃光を焚いた蛍光強度

分数 = 照射光有無での閃光時蛍光強度比 (1から引き低下分を「差」に)

実測定は、両変量ともF0'値を得るため照射光消す必要 → 連続測定厄介 ⇒ 非光化学抑制指標(NPQ)使用: 値は1より高くなることもある

NPQ = (FM - FM')(i)/FM' … (3)

(i): 照射光存在 - Chl吸収光E中で熱放散への割合↑ → 蛍光強度↓

qN, NPQ: 非光化学抑制大きくなると値は大きくなる(値の意味は不明瞭) pulse
図. PSIにおける励起Eの熱としての散逸。SPIIの光E捕集系は、反応中心に対し外緑側の光捕集性クChlタンパク質複合体(LHCII, light harvesting chlorophyll-protein complex of photosystem II)と、より内側のChlタンパク質複合体(minor chlorophyll-protein complexes, CP)からなる。PsbSタンパク質は後者の一員。葉に強光照射し続けるとチラコイド内腔H+濃度高くなる。チラコイド内腔には低pHで活性化されるviolaxanthin deepoxidase(脱エポキシ化酵素)があり、violaxanthin (カロチノイド,エポキシ基2個)からエポキシ基外しantheraxantin (エポキシ基1個)を経てzeaxanthin (エポキシ基0個)にする。violaxanthinよりもzeaxanthinの共役二重結合は長くなることで、その基底状態のEレベル下がる。基底レベル低下によってChlの第1励起状態から励起状態移動し、熱とし散逸(説: 可否はさておき熱散逸能とzeaxanthin量は相関)。PsbSタンパク質は、側鎖がチラコイド内腔の低pHによりプロトン化(-COO- → -COOH)され構造変化。PsbS構造変化すると熱散逸大きくなる。これらは可逆的で、光弱くなりチラコイド内腔pH上昇すると、エポキシ化酵素活性上昇しzeaxanthinはviolaxanthinとなる。PsbSタンパク質構造も元に戻り,PSII反応中心に励起状態が移動するようになる(徳富・園池 2001)

野外トレーサー実験


同位体トレース実験

¥基本的費用 = ¥同位体ラベル物質 + ¥測定
ラベル物質
15N-塩化アンモニウム(NH4Cl, 99%) 16200円/g
硝酸カリ(99%) 13500円/g
グリシン28200円/g
Case.
NH4Cl: 12 plot × 11 mmol/l溶液を2 mlずつ431点注入 → NH4Cl ≈ 0.12 mol
NH4Cl式量 = 54 → 1gのNH4Clは約0.02mol → 6 gで足りる(= 10万円弱)
測定: 地環研で1点2000円 → 12処理で5種を3繰り返すので180点 = 36万円

機械無料なら、純粋な消耗品代は1点500円程度 < 10万 (質量分析計をもつ知合いがいれば…)

⇒ 合算 20-50万
[注] ラベルNを質量分析計に流すとラインにNが残り(memory effect)、後の測定値高くなる。天然同位体比測定施設では嫌われ使えないことが多い。Cに比べNはmemory effectが出やすく、測れる施設探しが難しい

自然教育実践

登山 mountain climbing


ガイドブックの読み方 ※ 筆者・編者 - 書き方チェック
※ ガイドブック発行後の現地情報入手
※ 目的に合うガイドブック探す(まずない) - 複数比較
※ 略地図は信用するな(ニゴマに限る) - 周辺地図も欲しい(泣き別れ防止)

少し - かなり
ちょっと - 結構たくさん
多少 - どちらかといえば多い  
暫く - 飽きるほど

多い - 殆ど
殆ど - どちらかといえば全部
原則として - 本音を言えば
快適な - 書いた人にとっては…
間違いやすい - 貴方なら必ず間違える
コースタイム: 基準なく調査者が計った数字 - あまり当てにしない

計画

メンバーの性質・体力等考慮し計画作成 → 目的地、コース、所要時間、日程

単独登山/集団登山
集中登山/放射状登山。ラッシュタクティク

単独登山(単独行): 自分を第三者的に見る習慣
パーティ編成
リーダ(チーフリーダー・リーダー・サブリーダー)ーとメンバー

荷物量、緊急連絡体制、避難路確保、役割

登山計画書
登山口で提出。日山協保険は、会に事前に計画書提出が保険支払条件
登山計画書作成、届出は、遭難時だけ役立つものではない。計画作成時に
  1. 自分の体力と技術が対象の山域に合っているか (コースタイムの計画)
  2. 日程は大丈夫か? (食料計画)
  3. 対象の山域で必要な装備は何か (装備計画)
  4. 緊急時連絡方法(無線・携帯電話所持。連絡つかない場合に警察への連絡等の事前打ち合わせ)
といった確認により、遭難事故の回避の意味合いがある
《山行プランの秘訣》
  1. 一番体力、技術の無い者を中心に計画
  2. コースタイムは、ガイドブックの1.5倍を目安に、余裕ある行動時間を計画
  3. 早春や晩秋は日が暮れるのが早いので、早立ち早着きを基本
  4. 天候不順、体調不調の場合等、エスケープルートを常に計画に含め、遭難時捜索の参考となるようにする
リーダー leader
資格: 1 責任感, 2 判断・決断力, 3 統率・指導力, 4 登山経験豊富
    5 体力・技術・精神力, 6 危険への敏感な感受性
全てを持つ者はまずいないが、あればあるほど、安全登山が達成できる
責任: 危険遭遇時等 → メンバー個々の意見 → リーダー行動決断(責任)

誤決断 = 事故 (裁判により刑事罰が科せられるケース)
→ 決断『根拠』をメンバーに伝え、メンバー意見を再度聞き行動

[山岳遭難-法的諸問題]

技術

a. 歩行
基本中の基本(視点変えれば岩壁登攀やスキーは歩行の変形) = 全身運動

出発前のチェック: 靴・服装・パッキング等

歩幅を狭く、ゆっくりとした歩調で、足の裏全部に体重をのせて行
歩調: 山行中同じ歩調保つ – 最初に飛ばすとバテル
一時間程度に5-10分休憩(歩き始めは早めに) – 疲労後では体力回復しない

休憩中に装備点検(靴紐・ザック・服装等)を行ないたい
食事時以外に長時間休憩は歩行ペース乱れ避けたい – むしろ疲れる

斜面でも、斜面に飲まれることなく体は垂直に保つ
靴の種類により歩き方変わる
パーティ: 先頭 = ペースメーカー。2番 = 一番弱い者

※ 山行時パーティ間隔は先行者の声が聞こえる範囲

雪山(含雪渓) ピッケル・手袋携行望ましい

少しでも危険があればアイゼン出す – 危険地帯での装備困難
ラッセル: 体力消耗が著しいので効率よく交代 (ベタ雪ではカンジキ)
スキー: 山スキーの基本 = 平地行進・登り行進・キックターン

エチケット: 事故を起こさず心地よい山行とするために
  1. 登り優先 - 挨拶を忘れずに
  2. 落石に注意し、落とした場合には人の有無に関わらず大声で知らせる
  3. みだりに花や枝、昆虫等を採らない。標識はもってのほか
b. 露営(キャンプ)
大規模登山: ベースキャンプ(根拠地) – 前進キャンプ = ポーラーシステム polar system
移動キャンプ
露営地選定(理想): 乾燥し水場近く、落石・増水の防げる場所。避難路確保

積雪期は、雪崩末端や雪庇も平なため注意要する。林中も雪崩は起こる

→ 地ならし: 藪を切り開き、石を動かし、できるだけ凹凸のないよう
→ テント設営 + 炊事場・トイレ設置 (長期滞在であれば快適さは重要)
→ 荷物をテント内に配置(原則として外には置かない)
不時露営(フォースドビバーク): テントを使わない露営

濡れることに注意 – ビバーク時死亡の主原因
安全な場所で悪天候時のビバーク訓練をしておくこと

ライト: 目から少々離れた所から照らす - 対象のアウトライン明瞭
習慣: 各キャンプに挨拶忘れない
キャンプファイアー等実施時 - 開始終了時刻を近所のテントに知らせる
c. 炊事: 行動力の元! – 極めて重要 ☛ 飯盒炊飯
「山火事注意」: 飛び火注意。消火確認。整理整頓 – 火が燃え移らないよう
竈: 大きな竈は火燃えにくく、炎も均一にならず効率悪い

焚火: シベリアで見たよう命

コンロ: 燃料統一した準備しないと効率悪い
d. ピッケルワーク

使用目的: 1. 歩行バランス確保 2. 足場・手場を刻む(ステップカッティング) 3. スリップ時墜落防止/グリセード 4. ザイル確保(ジッヘル)の際の支点

e. ロープワーク(ザイルワーク)
基本は初級登山でも必要 ⇒ 「生兵法は怪我の元」 練習して実践に

マジック等で真中に目印
体に合わせ結び、決して緩く締めてはいけない – 墜落時に抜ける
ザイルはループになるよう収める – 次の行動に迅速に移れない
ザイルを踏むのは厳禁 – ザイル痛む

結び方: ブーリン結び・フューラー結び・フィッシャーマン結びを抑える
ブーリン結び(もやい結び): 結びやすく解きやすい (× ハーネス連結)
末端側を持ち、もう一方にからめてひねり、ループを作る → 手に握ったロープの端を主ロープにかけ、端を持ちかえる → 手をループから抜く

rope rope
いろいろ応用できるが、正しい使い方を知ってから使うよう心がける

タックドブーリン: ブーリン末端を、もう一度ロ-プにからめ結び目へ戻し通し締め込む。末端処理を兼ねた結び方

rope

ダブルブーリン(2重ブーリン): ループの大きさも簡単に調節できるので便利

rope

8の字結び eight knot: 一重結びより結び目大きく比較的解けやすい。ロープ端の各種ストッパーに使う

rope

二重8の字結び double eight knot: 強度強く信頼おける結び方。クライミング・ハーネスへの連結は全てこれ(必ず末端処理行う)

rope
二重8の字結び: カラビナ-ザイルを結ぶ
エバンス結び: カラビナ-安全ベルトとの連結

インク・ノット(巻き結び): クライミングのセルフビレイ(自己確保)等に使われる rope
ゲートが開く Ex. カラビナ_________立木

カラビナで使用した場合、強加重加わると、解けにくいのが欠点

ダブルフィッシャーマン・ノット: ロープ・スリングを作る時や、クライミングロープで懸垂下降時の捨縄(支点)に使用

rope
ロープ端の余裕を十分(ロープ径の10倍が目安)とること

テープ結び: 滑りやすい糸やテープに有効な結び方

rope
特にクライミングの平織りのテープ・スリングを結ぶ方法として使用する
ロープ端の余裕を十分(> 10 cm)とる

プルージック結び: コイル状の結び目と摩擦により、荷重がかかると結び目がブロックされる

応用範囲広いが強度の加重がかかると動かなくなるのが欠点

自在結び: テントのペグ等、長さを自由に調節できるのが特徴

rope

イアン結び (イアン・ノット): 解けづらい靴紐の結び方

rope

ジッヘル(確保)
これができないと自殺行為ととられても仕方がない – 常時練習を
確実なジッヘルの出来ないものはザイルを使用した登山をする資格はない
素早く足場(スタンス)、手がかり(ホールド)を捜しつつ登り、次者確保のためのジッヘルスタンスを見つける

rope
図. ジッヘルは、ザイルワーク中で最も大切。登山技術の上手下手は、登り方よりジッヘルで決まる。いかなる時でも安全なジッヘルできる必要

アンザイレン: 1本のザイルにアンザイレンする人数は2-3人。それ以上は別パーティとする

隔時登攀(スタッカトクライミング)
同時登攀(コンティニュアスクライミング): 時間節約 + 危険(熟練者のみ)

アプザイレン(懸垂下降): 10-30 m程度できればよい
f. 沢登り
最も総合的能力を必要とする。冬の沢登は断固として避けること
天候: 増水しやすいので天候には十分な配慮を
→ 雨の日と冬の温かい日は入らない – 滑りやすく、落石・雪崩に飛ばされる
身支度: 脚絆・手甲は水切りのよいものを
わらじ: 地元の人が使っているものが、その沢に適することが多い
コルジェ: 川原がなくなり両岸が岩壁になった場所。滝を伴うこともある
高捲き: 直登できない時にルートを逸れて進むこと

ルートに戻りやすい高捲きにする

徒渉: 膝以上の徒渉は靴を履き摺り足で歩く

※ 腰まで水に浸かると浮く - 股までは水につけない

絶対転ばず、転んだら直ちに起きあがる

泥濁りしていれば鉄砲水の可能性 - 絶対に徒渉しない

g. 草つき・藪漕ぎ

※ 常に自分の位置を的確につかんでいる事。夜行動しない

h. 岩登り
ルートファインディング: 登れるルートを一見し発見できる能力大事

三止点一動点 + 手がかりは目の高さ、足がかりは膝の高さ

バンド: 巨大な岩壁

クーロワール(ルンゼ): バンド等に食い込んで水の流れるような場所

クラック(割目)

チムニー: 体が中へ入る程度の大きな割目
リス: ハーケン・指先が入る程度の割目
チョックストーン: 割目に引っかかって止まっている石

ジェードル(凹角): 本を開いて立てたような形になっている壁
カンテ(リッジ、稜): 岩場が角になって突き出している部分
オーバーハング(庇岩): 岩が庇のように頭上に突き出している部分 – 基本的にはここを登らないようにする

※ トラバース(横断) → ハーケン・ザイルテクニックを適宜用いる

i. 人工登攀
この辺は思想の問題なので …

山道具 (登山道具) Mountaineering equipment


目的とする山により装備合わせる Ex. 標高・地形・気候・季節
調査道具を兼ねるものがある(= 荷物を減らせる)

組合せが大事 - 高級品を揃えれば良いという訳ではない

1. 個人装備   2. 共同装備: 同行者共同で使用するものの総称
区分は目安 (個人だったり共同だったり) - 結局、誰かが持つ

個人装備


軽くて機能的なものが便利(年々良いものが出る)
必要なものは必ず持参 + 使い方熟知しておく(でないと意味がない)
全装備に対し、ビニール袋に入れる等、防水対策施す(常識中の常識)
リュックザック(背嚢): 背負い易く丈夫で軽いもの
下より上の方が広いザックが荷物を詰めやすい

フレームザック: 何処かの山でフレームが折れてサヨウナラした奴
キスリング: 夏山軽登山 (あまり見なくなった)
サブザック: 日帰り登山 (秀岳荘ザック: 愛用)

パッキング(荷造り): 背中側に柔らいもの詰め平らに。下に軽く行動中使わないもの、上に重いもの
背負いバンドの長さ調節し、少し高めに背負う(調節は毎回必要)
: 足に合うこと第一 (靴下2枚重ね履き土踏まずから足の甲までがぴったり)
登山靴: 過剰な手入れは靴が変形
皮製靴手入: 土落とし水洗し、水気ふき取り保革油摺込む。ビブラム底に保革油塗るな(滑る)! 濡れた靴は新聞紙詰め陰干
火や日光で乾かす(60°C以上)と皮劣化 → 絶対しない
二重登山靴: 冬期ロングルート登山向け
軽登山靴: 夏山 (軽いハイキング用もある, 昔はキャラバンとほぼ同意
地下足袋: 沢歩きに最も適。鳶職が使う底だけゴム製のものが応用範囲広い

ワラジ: 沢歩きの際に地下足袋と併用する

クレッターシューズ(スカルペティ): 岩登り用の靴。硬質ゴム底のもの
オーバーシューズ: 登山靴の上にはいて防雪・保温の役目を果たす、ナイロン製長靴みたいなもの

アイゼン crampon・ワカンはこの上に履く
スパッツ spats: 靴に雪・泥が入らないようにする覆い。オーバーシューズを必要とするまでには至らない登山で便利
スキー靴: ジルブレッタ普及し、冬用登山靴なら全て使える

服装: 山行内容に合わせ重量・使用目的等を考慮し機能的なもの
冬山: 網シャツ・網股引(or ネットシャツ・網タイツ) + シャツ・股引 + ズボン・セータ + 上衣(キルティング)
夏山: 冬山の服装から不用の部分を抜く
下着: 生死の分かれ目となる! 重要

保温性良く、体締めつけない(皮膚呼吸妨げない)、汗でも肌が冷えない
毛下着よりも優れた化学繊維による下着が出ている

上衣: 体が外に出ないような大きさのもの

ジャンパー・(ハーフ)コート

ズボン: 足さばき楽。岩登りでは滑る生地ダメ。ニッカボッカや作業ズボン
ショートパンツ: 山麓行進までは便利
チョッキ: 登山時には丈夫で適当にポケットのついたものが便利
防寒具・防風具

ウインドヤッケ(アノラック): 防風衣であり雨具ではない。丈夫で軽いもの
ウインドズボン: アノラックと併用する防風ズボン
フリース: 暖かく軽く便利。質様々 - 登山専門店購が安心かも

雨具: GoreTex製主流。質の悪い雨具は体力消耗に直結

ポンチョ: ザックごと被れる。グランドシートや天幕の代用にも
折り畳み傘: 風のない道では便利

羽毛服(ダウン): 目的により選ぶ
帽子: 厚手の方が頭の保護になる。冬山では必ず耳まで被る温かいもの

耳覆い、サル帽、目出帽: 何れかを冬山は準備 (耳は凍傷になり易い)
ヘルメット: 岩登り必須
虫除け帽子

靴下: 最も重要な衣類。これが悪いと靴擦れや凍傷になりやすい

長靴下(ニッカホース)

手袋: 五本指とミトン(ガニ手)に大別 → 目的で使い分ける

オーバー手袋
革手袋: 雪渓ではピッケル操作の際に携行したい
軍手: 様々な部分で代用可能な便利なもの。藪こぎではこれがよい

手甲: 沢登、岩登に便利
手袋をなくした際には靴下を代用するとよい
Cf. 脚絆、笠、ワラジ、尻当て、鉈等は昔から日本にあるものに風土に合った便利なものが多い

その他: マフラー、ネッカチーフ、靴下止め、ベルト
食事就寝用具
寝袋(シュラフザック, スリーピングバッグ)

行動地温度に合わせ選ぶ。夏山ではシュラフカバーで代用できる所も多
ダブルシュラフは結局不便

シュラフカバー: 寝袋の上に被せ使う防水布 - GoreTex製優

多湿な日本の長期登山ではシュラフ濡らさないため用意すべき

マットレス・ウレタンシート: テントや雪洞に敷く。大きさ・重量を考慮し決める
水筒(テルモス): 冬山では絶対に必要
食器: 飯盒 → 個人登山ならこれだけで十分

マッチ・ライター: 濡れないよう各個人用意すべき。両方持つ方がよい
ライターはガス見えるもの。電子ライターは着火しないことがある

行動
地図: 最低で1/50000(1/25000がよい)用意。地形・道変わるので改訂年注意

読図: 立体的に地図を見ることができるよう → 計画段階でも重要

方向(方位)、距離、特徴物
読図を始めるのは迷ってからでは遅すぎる

地図ケース: そのまま入れて折りたためるものがよい

磁石: 調査時はクリノコンパス・クリノメーター代用

GPS: 電池切れに要注意

笛: グループ登山時便利。合図(鳴らし方)を予め決めておくとよい
尻当て: 濡れたところでも座れ、極めて有用
鉈(なた): 藪こぎ、薪作りに使用。小ぶりなものが便利。鉈鞘忘れない
【遭難例】1963.1: 北アルプス薬師岳で山岳部13名全員死亡: 2日5:40に全員登頂目指し出発。9:40頃悪天候で頂上手前300 mで断念。第3キャンプある太郎小屋方面へ引返す予定が、南東の分岐尾根に入った。分岐から2.5 kmほど進んだ所で尾根が突然谷へ落ち込み、間違いに気付いたが、2日間ビバークの末、力尽きた(愛知大学山岳部発行追悼記念誌『薬師』)
冬山・岩登り
ピッケル: 積雪時必須(無雪時全く不用)。表道具と呼ぶほど、悪質なものは命にかかわる

使用者の体格、腕力、目的により様々な規格がある
ピッケルにはバンドを必ずつけておく
刃先は常に手入れ
滑落防止目的 → ピック・ブレードの長さは25-30 cm程度がよい
使わない時は、ケースに入れ持ち運ぶ

アイゼン: 氷雪上歩行に使用。磨耗激しい - 丈夫な品選ぶ

雪渓登山における滑落事故の大半はアイゼン着用怠ったため
4本爪、X型: 夏山の軽い雪渓程度に使用(冬山不可)
アイゼンバンド = 流れ止め
絶縁テープで、靴とのズレを少なくすると非常によい

ハンマー hammer

アイスハンマー: 一方尖る / ロックハンマー: 一方は刃 → 両用普及
ロックハーケン(岩釘)、アイスハーケン(氷釘)を打つため使用 = 使わなければ不用

アイスパイル: ピッケルを小型にした様なもので、ブレードに代わりハンマーの鏡がつく氷壁登山道具
安全帯(ベルト) (ハーネス climbing harness/ボードリエ baudrier/ゼルプスト Selbstseil): 墜落制止用器具
rope
rope

安全ベルト: ザイルが体に食込むのを防止
ゼルプストザイル: 自己確保用ザイル(今使わない)
ナスカン: 紛失防止に紐つきナスカンをハーケンに結んだ(今使わない)
アブミ・ブランコ: 足場のない岩壁やオーバーハングを登る際に使用

雪崩紐: 雪崩時に発見助ける≈ 15 mの有色紐(引きずって歩く) (今ビーコン)
スキー用具: 登山としてのスキー! 体力消耗減らす - 速度より転ばないもの

スキー板 + スキー靴 + ビンディング + ストック + シール

カンジキ (橇/樏/檋/梮, snowshoes)
スキー使えない急斜面や藪中に使用 → 地方の雪特性に合う形状のもの
ワカンジキ(輪橇, = 雪輪): 深雪に対応
スノーシュー(西洋カンジキ): 素材 = プラスチック、ジュラルミンが主

ワカンジキより面積大 ⇒
長所: 浮力大きくラッセルしやすい
短所: 狭い場所が歩きにくい。嵩張り重い
履き方ガイド (サロベツ・エコ・ネットワーク作成 2021)

共同装備
テント + ペグ(杭) + 張綱 + ポール(支柱) pole
夏山用: 雨よけ防水性重視。要フライ(Gore-Texフライなしテント - 一長一短)

フライ: 雨よけ

冬山用: 耐風性、通気性重視

温度保つよう内張り。入口・ペンチレーター(通気口)は凍結避ける巾着型
入口取り外しできる夏冬兼用テントもある

→ 山小屋・ロッジ: 満員もあるのでテント携行すべき
ツェルト(ザック): ビバーク等使用する、支柱、張綱不用簡易テント

日帰登山でも万一に備え携行すべき(夏軽登山で装備重量減らす時にテントの代用)
レスキューシート: ツェルトを持たなければ携行すべき

鋸・スコップ: 荷にならず丈夫なもの。テントの排水溝や雪洞設営に用いる

米軍スコップ: 折り畳み式
雪洞用: 面積あるものの方が設営速い

スリッパ、サンダル: 装備重量に余裕あれば携行 (使い捨てで草履もよい)

象足: フェルトや毛製の長靴状のもの。冬山でよく用いる

雪洞入口布: 雪洞入口に垂らし雪・風侵入防止。2重に垂らせると理想

グランドシートやツェルトで代用できる。大きな風呂敷でもないよりはまし

ブラシ: テント内掃除。冬山で凍りついた雪払うためタワシ位に堅い毛がよい
エアポンプ、マット修理具: エアマット用意時は共同装備に1セット用意したい
灯火用具
ヘッドランプ: 個人装備。電池予備必須。「LED照明」が軽くて長持ち
ロウソク + ランタン(ロウソク用がよい): ランタンは大きめでないと明るくない。石油ランプは壊れやすく不便
バーナー(コンロ・スベア): 焚火ができない場合に必要

a) 石油用: ガソリン・ガスに比べ事故少, b) ガソリン用, c) (ブタン)ガス用
小まめな手入れが次の山行で悲劇を呼ばない
メタ(固形アルコール): コンロ使用できない時の非常用に用意すべき

コッヘル: 各種炊事用具をセットにしたもの

鍋・釜・フライパン等: 大人数のパーティではあると炊飯時間短縮
圧力釜 (標高2000 m以上に行くときは携行したい)
ポリタンク(布バケツ): 水以外も入れられ、水筒にも使え使用範囲広い
+ 必要に応じ: 包丁、杓文字、お玉、茶漉、焼網、卸金、粉石鹸、クレンザー、缶切、栓抜、内輪、火吹竹、布巾、タワシ

非常食
軽量・保存可・高栄養を。本来、個人食料と分け持つが、食料を多めにし非常食の代用とすることもある

Ex. 塩(熱中症に必要、用途多く携帯すべき)、飴、チョコレート、ビスケット

ザイル(クライミングロープ climbing rope)
直径11-12 mmがメインザイル主流。岩登り2-3人パーティでは30 m、3-4人では40 mが標準9 mmザイルは必ずダブルで使う
縄梯子: 大きな登攀には携行したい。登攀の際に固定できる便利さ
滑車: 岩壁等荷物の上下、遭難者収容に利用。大きな登攀では便利
補助ザイル: 荷物吊上げ、トップ-ラスト間物資やり取り等の連絡用ザイル
捨縄: 懸垂下降(アプザイレン)時やハーケン等に結ぶ短いザイル (メインザイル撤収後捨てた)

ナイロンなら4-8 mm径で十分。補助ザイル等で代用可

ハーケン: ザイルワークに必携(必要に応じ使う – 確実なリスを探す)

ロックハーケン: 岩割目に打込む。縦リス(割目)用、横リス用、兼用等
アイスハーケン: 氷に打ち込む。ねじ式のものが優れている
埋め込みボルト(エクスパンジョン・ピトン): リスのない岩に打ち込むボルト

カラビナ: 連結に用いるスプリングで開閉する金属製環。軽合金が軽くてよい

形状は幾つかあるが性能に大差ない

赤旗: 広い雪原等で標識に使用。視界不良時、迷い易い場所で目印にする
ラジオ: 天気図に必須。停滞中気晴らし - 谷間等でも入る良感度のもの
携帯電話(遠隔地で使えるもの): 距離離れた複数パーティ間(緊急)連絡
工学器械・計器
双眼鏡: ルート偵察・捜索に必須(8倍程度)  カメラ
計器類: 長期山行では記録の必要性からも携行すべき

Ex. 寒暖計・乾湿計、GPS (or, 高度計(バロメータ) + クリノメータ)
計量器: 荷物重量計測

小物・用具
修理(針金・ペンチ・釘等)、補修(糸・針・鋏等)、荷札、マジック、衛生材料

+ 冬山ではスキー応急修理用具


『装備表』 ◎は重要、□はあった方が便利
個人装備
◎ヘッドランプ・替電池 ◎非常食 ◎ナイフ ◎防寒具 ◎遭難対策カード・保険証(コピー) ◎山行計画書 ◎水筒(テルモス)・食器・軍手 ◎シュラフカバー ◎シュラフ ◎コンパス・地図(2.5万) ◎カッパ・傘(ゴアデックス) ◎登山靴(調査は長靴可)
□マット・テーピングテープ □ザックカバー □タオル・帽子 □修理用具・針金 □レスキューシート □裁縫用具
無雪期用(共同)
◎テント ◎ガスヘッド ◎ガスボンベ ◎MSR(ガソリン) ◎ガソリン ◎携帯電話(トランシーバ) □ローソク(ランタン)・メタ □ラジオ □薬品・体温計 □細引き □ベニヤ板(銀マット) □天気図用紙 □ツエルト □コッヘル □カメラ
登攀具
◎ロックハンマ ◎ロックハーケン ◎ヘルメット ◎ハーネス ◎シュリンゲ ◎ザイル 11 mm ◎ザイル 9 mm ◎クライミングシューズ ◎カラビナ・8環 □バイル □ナット類 □ジャンピング・ボルト □ジャンピング □アブミ
積雪期用
◎ヤッケ上下 ◎目出帽・セーター ◎ピッケル ◎ビーコン ◎ソンデ棒 ◎外張り □竹ペグ ◎スパッツ・アイゼン ◎スノーバー  □デッドマン ◎スコップ ◎ゴーグル・サングラス ◎毛手袋・オーバーミトン □ワカン □日焼け止め □タワシ □温度計 □赤布 □しの竹
フッター