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(2020年5月13日更新) [ 日本語 | English ]

野外調査方法・道具 (filed mesurements · equipments)






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

群集研究上望ましい事項 (佐々木1973): 「木を見て山を見ず」の思考習性に陥らないよう留意

植物分類学的知識とその技術の習得: 植生調査は、分類学的知識や基礎的技術の習得なしに成立しない

野外調査道具 (field equipments)

ここで言う、野外調査とは、主に植物群集調査を指す。俗に「7つ道具」と言われるものを、まず書いておく。統合環境調査法実習生命環境野外実習(旧, 生物野外実習)を始めとする野外実習では必携である
調査道具は使い方が分からなければ、ゴミと同じ。使いこなせば使いこなすほど、作業も早くなるので熟知する

Compass
クリノコンパス

[野外調査道具, 必需品, 植物標本採集道具]
[永久調査区]
[標本, 傷害保険]
[中国湿原調査
[学生実習 (生命環境野外実習), アラスカツンドラ調査 (tundra research)]
[山道具]

必需品(7つ道具)


  • 野帳(データシート)・筆記用具(タンクジェットがよい)
  • ピンテ
  • 剪定鋏・根掘・ビニール袋(1斗袋) [標本採取にも必要]
  • カメラ・GPS・クリノコンパス(クリノメータ)
  • 巻尺(30 mか50 m)・コンベックス(折尺)

野帳 について

野帳(フィールドノート)は、自分の見た植物についての様々な情報を記録する帳面である。担当する実習の多くは、昨年のデータを入力した野帳を準備し、それをもとに昨年と今年の間での植物群集の変化を記録するため、その部分の野帳は、大学で用意している。しかし、それとは別に、自分専用の野帳を用意すべきである。これに、見た植物の名前や特徴(葉がザラザラするとか、花が咲いていたとか)を記録することで、後々、必ず色々な時に役にたつ。
フィールドノートは、それ専門に作られた、レベルブックやスケッチブックというものがあるが、自分が使いやすいものであれば何でもよい。レベルブックは、胸ポケットに入るサイズで、表紙が厚紙ででき、持ち運びに便利な上、手で持ち記録できる。値段は1冊200円は絶対しない。若干値ははるが、防水のレベルブックもある。私は、学生時代はレベルブックを愛用していた。
索引
フィールドノートに適した筆記具は、これまで鉛筆しかなかった。鉛筆なら、多少の雨や寒さでも書ける。ボールペンは、雨や霧があると全く書けず、寒すぎるとインクがかたまり使ものにならない。現在、雨に濡れた紙にも書けるボールペンというのがあるが、寒い時に使ったことがないので、寒い日にどうなるかは分からないが、少なくとも雨の日には鉛筆あるいはそれ以上に威力を発揮した。
野帳は、「自分で分かればよい」という書き方は厳禁である。例えば、 2 なのか 5 なのか、はたまた 7 なのか分からなかったり、消したのか去年と同じという意味なのか分からないマークの仕方をすると、教室に戻って結局泣きを見るのは自分である。

永久方形区調査


フレーム(方形区枠)
調査地によりデザイン異なるが、駒ケ岳はこれ
被度測定
P
方形区枠と巻尺
毎木調査
測高竿(樹高棒)
ブルメライス(ブルメ, 通称)
P P
レーザー距離計: 水平・垂直・斜距離・傾斜・方位が測れ、非常に便利になった。クリノメータ不要、ブルメ不要
P

土壌測定 (soil measurements)


シャベル/スコップ (shovel)

work 地下部調査では、この良し悪しが作業の運命を決める。シャベルで歯が立たない時はツルハシも持っていく。それでだめなら、ユンボとか発破を考える。
JIS規格によるシャベルとスコップ
シャベル: 上部が平らで足をかけて押せる
スコップ: 上部がないか曲線状で足をかけられない

厳密に区別せず呼んでいる。剣先の多くは本来はシャベルがだ、なぜか剣先スコップ(剣スコ)と呼ぶことが多い。

  • 剣スコ(剣先): まずはこれで形を作る。スコップを数本持っていくのが嫌な時には、ともあれこれを持っていく
    • 穴あき(スケルトン): 名前のまま (水分含んだ土壌とかで便利)
    • エンイ(タヌキ): 剣先の幅を狭くした感じ。ただし、刃先の形状は、丸だったり平だったりする
  • 角スコ: 軟土で一度に大量の土壌を出したい時にはこれ(堅い土ではひたすら剣先)
    • 泥炭スコップ: 角スコ版タヌキ堀 - 山芋堀用の方が(重たいけど)便利な気がする
  • 穴掘: 穴掘り用の小さいスコップ
土色帳 (soil color charts): 日本では標準土色帳が標準
P
soil
山岡式土壌硬度計 (Yamaoka-typed soil hardness tester)
換算式 (プッシュコーン)

h (kPa) = (100 × l)/{0.7952 × (40 - l)²}

h: 指示強度
l: スケールの縮長(= 読み取った長さ)

泥炭 (peat)

泥炭サンプラー (peat corer)
corer corer

地下部測定 (Measurements of belowground organs)


根系調査法 (利点 - 欠点)

1. 室内実験
破壊的
  • 形態観察
非破壊的
  • 根箱(透明箱)・ポット栽培・水耕栽培
2. 野外実験
破壊的
  • 掘取 (+ 水洗法)/連続土壌コアサンプリング/トレンチ法
    安価 - 時間消耗
  • イングロースコア法 ingrowth core:
    準備作業容易・価格 - 撹乱・時間消耗 (Osawa & Aizawa 2012)
非破壊的(半破壊的)
  • ミニリゾトロン法:
    長期連続観察・(半)非破壊的 - 馴化期間・管障壁・価格・電源
  • 根系観察窓 root window
  • スキャナ法:
    長期連続観察・(半)非破壊的 - 馴化期間・板障壁・電源(Dannoura et al. 2008) → A-root (Nakano et al. 2012)
  • ルートメッシュ法:
    容易・安価 - 採取時撹乱・時間 (Hirano et al. 2009)
  • レーダ法: 電磁探査の応用
    地下部非破壊 - 地表面攪乱

細根回転率

Tr = Pr/Br

Tr = 細根回転率 (/yr)
Pr = 細根生産量(g/m2/yr)
Br = 細根バイオマス (g/m2)

Tr = 1/Lr

Lr = 細根寿命(yr)

測定法
炭素同位体比
ミニリゾトロン

両者の値には大きな隔たり(数年)

発泡スチロール
加工して様々な用途に使用可
倍率: 発泡させる前との比率

倍率: 低 = 高密度(重く硬い) ↔ 高 = 低密度(軽く柔らかい)
倍率と用途例

10-20: ヘルメット, 20-50: 一般トレー, 30-40: クーラーBOX, 60: 産業用緩衝材


セメント: 石灰石・粘土等を焼き粉砕した「粉」
コンクリート: セメント + 砂(細骨材) + 砂利 + 水

生コン: 固まっていないもの

モルタル: セメント + 砂 + 水

モルコン: 水と混ぜればモルタルになる

レンガ(煉瓦): 粘土や頁岩、泥を型に入れ窯で焼き固めるか圧縮し作る資材
土嚢 sandbag or dirtbag: 布袋中に土砂を詰め用いる資材

物性 (physical property)


測量 (survey)

現地測量
標尺 (スタッフ・箱尺): 直接水準測量に用いる高さの目盛りをつけた器具
GPS

--|--
--|--
--|--
↗|↖
↗|↖
↗|↖
↗|↖

積雪深 snow depth

最大積雪深さ: PVCに針金(ピン, l 10-15 cm, φ = 3 mmのAl線が適)を横に通したもの

雪に埋もれない針金は平行なまま
雪に埋もれた針金 → 下に曲げられる

凍上

凍結深度
メチレンブルー凍結深度計: 0.03% メチレンブルー
原理: 凍結部分(< 0°C) = 透明 ⇔ 未凍結部分 = 青のまま ⇒
寒天混ぜたメチレンブルー(MB)溶液を透明な管に詰める

1-2 cm/dayの凍結速度であれば精度高い ↔ 厳密には一致しない

外管(塩ビでよい) + 透明内管(ホースでよい, MB封入)

積雪硬度

原理: 積雪に剛体を押し込み抵抗力や剛体貫入深を測定

ラムゾンデ ram penetrometer
木下式硬度計
カナディアンゲージ
携帯式荷重測定器

ハンドテスト: 指・鉛筆等の積雪への貫入度合いで雪の硬さを簡便に判断
  • 記号: ハンドテスト = 用語 (硬度目安, Pa)
  • F, fist: 手袋をつけた拳が入る = 非常に軟らかい very soft (0-103)
  • 4F, 4 fingers: 手袋をつけた指4本が入る = 軟らかい soft (103-104)
  • 1F, 1 finger: 手袋をつけた指1本が入る = 普通 medium (104-105)
  • P, pencil: 鉛筆が入る = 硬い hard (105-106)
  • K, knife blade: ナイフ先端が入る = 非常に硬い very hard (> 106-)
  • I, ice: ナイフも刃が立たない = 氷 (-)


ミズトール

目詰まりしたら洗浄

硝酸(水2-3 Lに20-30 cc)に、目詰まりの度合いに応じ適当な時間つける
あとはいつもと同じ方法で洗浄

パーツで売ってるので壊れた部分だけ買えばよい

各調査準備


生命環境野外実習 (旧, 生物野外実習) (教室準備)

海浜
地下部測定: 剣先スコップ, 根堀, 折尺・コンベックス
植生調査: メジャー(最低30 m), 折尺・コンベックス3セット, データシート
駒ケ岳 (露崎・長谷. 2000)
全実習
  • ヘルメット: 着用が入山許可条件。人数分確保必要(現有7個)
  • クリップボード: A4のものを少なくとも構成班数分
  • データシート: これを忘れると実習にならない
  • 調査常備品: 必需品(上記)に加えて、補修用杭(数本)・掛矢
方形区調査
  • フレーム: 各班1
  • 巻尺: 長谷研究室の30 mのものを2本
  • 毎木調査: 巻尺 - 各班2本
  • 測高棹: 8-10 mのものを各班1本
  • ノギス・直径尺: 各班1つづつ。直径尺はコンベックス代用可
  • 毎木必携品: ホチキス・ガンタッカー・ナンバーテープ・替針(ホチキス、ガンタッカー共に)

中国調査の際に、持ち込む重量が必要だったので記録したもの。海外調査の参考に。

中国調査


  • メジャー 50 m (5 × 800 g)
  • メジャー 30 m (5 × 500 g)
  • コンベックス 2 m (1 × 200 g)
  • 調査用杭 40 cm (20 × 65 g)
  • プラスチックハンマー (1 × 800 g)
  • 定規 50 cm (1 × 30 g)
  • 分度器 (1 × 10)
  • 成長錐 50 cm (1 × 600 g)
  • 採土缶 100 cc (5 × 100g )
  • 剣先スコップ (1 × 1200 g)
  • 根掘 (1 × 250 g)
  • 剪定ハサミ (1 × 400 g)
  • ハサミ (1 × 200 g)
  • カメラ (1 × 750 g)
  • クリノメーター (1 × 200)
  • ガンタッカー (1 × 700 g)
  • 針(ガンタッカー) (1箱 × 200 g)
  • ホチキス (1 × 100 g)
  • 針(ホチキス) (3箱 × 100
  • ビニールテープ (5 × 20 g)
  • カラーテープ (3 × 300 g)
  • ナンバーテープ (2 × 230 g)
  • ボールペン (5 × 30 g)
  • マジック (10 × 40 g)
  • シャーペン (3 × 30g )
  • ストロー (200 × 1 g)
  • 画板 (1 × 600 g)
  • 土色帳 (1 × 300 g)
  • 野帳 (20 × 50 g)
  • 方眼紙 B4 (40 × 2 g)
  • 新聞紙 (1箱 × 3000 g)
  • ビニール袋 14号 (200 × 8 g)
  • フィルム 36枚撮 (30 × 20 g)
  • 野冊 (1 × 600 g)
  • 双眼鏡 (1 × 300)

機器 (device and instrument)


光環境 (photoenvironment)


[購入]

(積算)日射量

簡易積算日射量測定システム (optleaf system, OL system)
オプトリーフ(フィルム) = 日射計測定困難な場所や同時多地点で測定可能
特長: 比較的長時間測定可能。水中測定可能。安価簡便
Ex. 植物個体、森林、表面や影 (水中日射量を元に水濁度測定)
原理
1. オプトリーフ, OL: フィルムに含浸させ着色したフィルム

露光による色素退色 ∝ 日射量 → 露光前後の透過率差を日射計との検量線を使い積算日射量推定

光量子センサーとの検量線により積算光量子量推定も可能

種類: 色素退色速度の違いにより2種類

    種類    測定期間(用途)     色  色素           最大吸収
    (品番)                                        波長
    R-2D    短期間用・約2日    赤  オイルレッドO  521 nm
    Y-1W    長期間用・約1週間  黄  PAN            468 nm
2. OL測定器 T-METER THS-470: OL透過率測定装置

470 nm最大吸収波長有する青色発光diode光を被検フィルムに照射 → 透過量フォトダイオードで測定(表示透過率は計算で吸光度換算使用)

3. T-METERでの吸光度(470 nm)をOLの最大吸収波長での吸光度に換算

OL種類により最大吸収波長異なる。T-METERは470 nmで測定し、ここでの吸光度はT-METERでの470 nmの数値となるため補正必要で、吸光度換算図数値は分光光度計での数値に換算される(OL退色曲線の積算日射量換算に必要な数値)。吸光度換算図はT-METER毎に用意

4. OL退色曲線(検量線): 退色率から積算日射量[MJ/m2]を推定するグラフ

吸光度換算図を基に導いた退色率と全天日射計での測定値の関係を季節別(気温別)にグラフ化したもの。OL最大吸収波長の分光光度計による吸光度比による退色率からの換算で、分光光度計でも使える

準備
OL測定器本体(T-METER THS-470)。OL (必要枚数)。フィルムマウント2枚。100%アジャスターフィルム2枚。吸光度換算図。OL退色曲線(検量線)。鋏(カッター)。ビニールテープ(タックシール等)。粘着テープ(クリップ等)。対数計算機能付計算機(T-METER数値から吸光度や退色率を求める計算に使用)
方法 (注: 非使用時、冷暗所保管)
1. OL種類決定: 測定目的、季節・天候に基づき使用OLと測定期間決定

測定期間(退色必要時間の目安 水平開放面): 状況により測定期間調整

    種類・品番  夏・晴れ  夏・曇り/冬・晴れ  冬・曇り
    R-2D        1-2日     2-4日              4-7日
    Y-1W        3-7日     5-14日             1-3週間
2. OLを測定しやすい大きさに切る

ロール状で市販 - 使用時に40-15 mmにカット
T-METERセットに最低15 mm必要(内部検知部分が約15 mmの円)
多数カットする場合、OLに印を付けると便利。OL端(10 mm以下)にビニールテープ等を貼りカットすると測定時に表裏間違えない。OLに番号等を書き込んでおくと測定後の整理に便利

3. 測定
a. OLをフィルムマウントにセット

マウントカバー開く。マウント中心にOLが来るようセット。カバー閉じる

b. OLの初期透過率を測定

基準となる初期透過率を(T-METERで)測定く
測定数値を記録(OL使用後、退色率の計算で使用)

4. OLを日射量の測定したい場所に設置

初期透過率を確認したOLをマウントから取り出す
OLを日射量測定場所に露光面を上にし着テープやクリップで固定
露光完了後OL回収
[オプトリーフ] 表裏ある - ロール内側が露光面
露光面を日射の当る面として使用(裏面で使用すると数値誤差大)
露光後、速やかに透過率測定(OLに光が当らないよう保管)

5. 露光後のOLの透過率を測定

OLをマウントにセットし、測定器T-METERで透過率測定
OL測定器T-METER使用法

a. 電源ON

パネル左下電源スイッチ(赤)押す(押す毎に入/切繰返す)
電源入ると表示パネルに数字表示 (注意: 常温(10-30°C)使用)

b. 使用前の数値調整(100%合わせ)

100%アジャスターフィルムをフィルム差込口から突き当たるまで差込む(表裏・向きは測定値に無影響)
100%アジャスターのダイヤルを調整し、表示パネル数値を100.0に合わせる(100.0 ± 0.2以内)
調整後、100%アジャスターフィルムを抜き出す

c. OL透過率測定(使用前と露光後の2回測定)

OLセットマウントをフィルム差込口に差込む → 数値 = 透過率T(%)
終了後、電池消耗防ぐため、必ず電源スイッチを押し電源切る(パネルの数字消える)

積算日射量の求め方
使用前と露光後の吸光度の数値必要
T-METER数値Tから式 [吸光度A = −log10(T/100)] よって吸光度Aを求める
この吸光度Aを吸光度換算図により分光光度計の吸光度Dを求める
この吸光度Dから、次式によって退色率を求める
退色率 → オプトリーフ退色曲線(検量線)を用い積算日射量(MJ/m2)を求める

R – 2D: log10(D/D0 × 100), or Y – 1W: D/D0 × 100

D0 = 使用前のフィルムの数値, D = 露光後のフィルムの数値

積算日射量計算フローチャート
• 求める数値 求め方 Ex. (R-2D: 20°C)
  1. T-METER
    100%アジャスターフィルム透過率100%合わせ →
    アジャスターフィルム透過率(表示パネル数値)を100.0 ± 0.2にセット
  2. 使用前オプトリーフ透過率(%), T0
    T-METERでOL透過率を測定(T-METER表示数値)
    T0 = 5.9 (T-METER表示)
  3. 吸光度(T-METER), A0
    計算(対数計算機能付計算機より)
    吸光度, A = –log10(T/100)

    A0 = −log10(5.9/100) = 1.229

  4. 吸光度(分光光度計), D0
    吸光度換算図でT-METER吸光度 → 分光光度計吸光度に変換
    R-2D用換算図計算式より D0 = 2.028 (測定器毎に異なる)
  5. OLを使用する露光 (露光)
  6. 露光後OL 吸光度, D
    2-4の繰り返し

    T = 20.2
    A = −log10(20.2/100) = 0.695
    D = 0.990

  7. 退色率
    計算 R-2D: log10(D/D0 × 100), Y-1W: D/D0 × 100

    R-2D
    退色率 log10(0.990/2.028 × 100) = 1.689

  8. 日射量(MJ/m2)
    OL退色曲線(検量線) 露光日の気温から選択

    春秋(最高気温19°C)検量線 → 積算日射量推定43 MJ/m2

optleaf

図. OL退色率-全天日射計測定値関係を季節(気温)別に示した検量線

OL退色率から積算日射量[MJ/m2]推定 (色素退色には気温も影響)。精度高めるには測定地での検量線を作成し、検量線範囲内で積算日射量を求める 補償: 測定器本体ケースは、電気回路異常考慮し絶対開けない

(略記, E = エネルギー)


クロロフィル蛍光 (chlorophyll fluorescence)


ガス交換法とともに光合成解析に良く使用(寺島 2013)
スペクトル蛍光: 高周波光に応じた発光蛍光 = バックグラウンド光影響なし

PSI結合Chl (通常非蛍光): 液体窒素(-198°C)中でピークが730 nm位
PSII結合Chlのみが出す常時ピーク ≈ 680 nm - こちらを測定

⇒ PSII Chl蛍光: 吸収Eの「行先」変化を反映
パルス変調 pulse amplitude modulation, PAM
PSII Chl蛍光 = 680 nm付近 → 分光器Chl蛍光測定は照射光≈ 680 nm波長カットしないと蛍光・反射光判別できず野外測定不可
蛍光誘導にパルス変調(ある周期で強度変化)した光当て、発せられる蛍光は当てた光同様「パルス変調」される。葉から来る光中でパルス変調したもののみ感知測定し、反射光等の他光や他光で励起された蛍光から、測定光で励起された蛍光のみ分離
= Chl蛍光測定装置(Waltz, PAMシリーズ) (U Schreiber/Waltz社共同開発)
PAMクロロフィル蛍光測定: 3種類の光を試料に当て測定
プローブ: 測定光出し蛍光感知する光ファイバ
  1. 測定光 measuring beam: パルス変調された蛍光誘導のための光 ⇒ 測定光強度 ∝ 蛍光強度 (同一測定条件)
  2. 閃光 flush: 瞬間(≈ 0.1秒)的に全QAを還元する光で数千μmol quanta m-2s-1の強光。QA還元されると光化学反応起こらず、光化学反応以外へのエネルギー分配計れる。閃光強度弱いと全QAを還元できず蛍光強度見かけ上低くなる。閃光時間が更に短いと全QAを還元できない
  3. 照射光 actinic light: x μmol quanta m-2s-1光照射時の蛍光強度知りたい時の「x μmol quanta m-2s-1強度の光」
利点: どの光でも蛍光出るが、PAM感知蛍光は測定光による励起部分のみ

注1) 葉全情報網羅不可: 葉表側にプローブを向ければ得る情報は葉表側のChlからが主 → 蛍光を葉の表側と裏側から測った時には違う値

注2) フラッシュ強度: 前提 = FM, FM'測定は、全QAが還元。測定前に暗所に暫くおいた葉は比較的弱光で全QA還元可だが、光合成盛んな葉は光化学抑制によるQA酸化速度速く、中途半端な光では全QAは還元できない。フラッシュ強度変える等でQAを充分還元したか確認必要

注3) 蛍光強度変化: ストレスを受けたPSIIでは、光化学反応に流れるエネルギー少なくF0が上がるためF0モニタ研究もある。しかし、葉緑体は光強度に依存し動き、扁平な葉緑体は、強光受光時には葉内部へ光を通すよう光に対し平行になり、一方、弱光受光時には葉緑体は光に対し垂直になり光を効率的に吸収できる(Terashima & Hikosaka 1995)。この変化が蛍光強度に与える影響未詳だが、葉全体の光透過率等は葉緑体運動に応じ変化。蛍光強度の絶対値(F, FM, F0等)測定では注意。FV/FMqP等の変量は相対値なので(多分)影響受ない
PSII傷んでもF0上昇ない場合 → 壊れたPSIIがE消費(原因未詳)

Chl吸収する光E = PSII反応(kP) + 熱(kD) + 蛍光(kF) + PSI反応(kT)
ki: 一次反応と仮定した時の反応速度定数

フェオフィチン, QA: PSII反応中心から電子を受け取る電子受容体

一次反応: -(d[P])/dt = k[P], [P] 励起状態にあるChl濃度
Step 0) 葉を暗黒下に十分置く: 光化学系反応中心の全てが電子持つ

= QAは電子持っていない(非照射時に当然蛍光出ない)

Step 1) F0: 初発蛍光(状態変化させない微弱測定光による蛍光強度)

→ 微弱測定光により化学反応起こる (閉じていない) - 若干蛍光でる
F0 = a·kF/(kP + kF + kD + kT)

a: 定数(高周波測定光強度や測定時光学条件で決まる)

Step 2) F0 + フラッシュ光照射(e.g., 4000 μmol m-2s-1, 0.5-1秒)

光合成行わせる充分強い定常励起光(閃光)当てる
QA還元され蛍光強度↑ ⇒ F0FM
(閃光に励起された蛍光を見ているわけではない)

PSI, PSII間の電子伝達成分が全て還元する強度と時間
PSII反応中心: 全電子失い失活

= QA全て還元され閉じた状態 → kP = 0 (反応起こらない) ⇒
FM = a·kF/(kF + kD + kT) (蛍光の最大値)

→ 閃光消えると蛍光強度も元に戻る

光化学反応に流れたE量 = QAが還元されているか否かの違い反映 (非光化学抑制も働く)

pulse
Step__0 1 2_3

Def. 可変蛍光, FV = FM - F0
F': 定常励起光があたっている時のレベル
FM': 飽和フラッシュをあてた時のレベル

図. パルス変調蛍光計蛍光測定 (: 飽和フラッシュ)

Step 3) 数10秒毎に飽和フラッシュあてる

H+-ATP合成酵素活性化等に伴いピークレベル変動するが安定する
仮定: 照射光当たった状態の葉(数分前から照射) = 光合成系定常状態

測定光当てる = 蛍光強度↑, F (照射光強度で変化) > F0
閃光焚く - FM'↑ (< FM) ⇒ 閃光消える → 蛍光Fに戻る ⇒
照射光消す - 蛍光強度↓↓ → (一瞬 < F0)
(F0')徐々に高くなりF0' = F0

最大量子収率 (ΦPSII): 光中の光合成利用割合
ΦPSII = kP/(kP + kF + kD + kT) = (FM - F0)/FM = FV/FM

Eを光化学反応に使用 ⇒ FV/FM = 1 (理論値 - 実際 < 1)

この量子収率はEベースで当てたE中で光化学反応に使われた率
「量子収率」は当てた「光量子」中で光化学反応に使われた率を用いることもあるが、1光量子が持つエネルギーは波長で異なり「量子収率」の意味はEベース、光量子ベースで異なる

光阻害: 傷害受けたPSII数増 → 量子収率(CO2固定速度/吸収光量子)↓

FV/FM: 量子収率(Demmig & Bjorkman 1987)や、阻害されていないPSIIの割合(Oquist et al. 1992)と相関

FV/FM= 光阻害指標: 光阻害ない葉で0.8-0.83 (例外種ある)

FV/FM < 0.8-0.83 → 光阻害ありと判断
利点: 測定時間短 = 非破壊的に測定5秒 ⇔ 量子収率測定: 酸素電極使い異なる光強度で酸素発生速度を数点測定必要 → 測定 > 10分。阻害されないPSII定量は、フラッシュ当て酸素発生をみるが温度影響等の測定誤差出やすい
[注意] 光阻害測定: 光照射必要 → 光照射直後にFV/FM測定すると消光起こり値低く出る。暗黒下 ≥ 15分 → 測定

Case. 光合成を駆動する適当な強さの励起光
PSIIアンテナ色素に吸収された励起Eのうち反応中心に転移しなかったE

→ 熱となり散逸: kD↑ := kD' (可逆変化) ⇒

F0' = a·kF/(kP + kF + kD' + kT)

F0': 励起光下の初発蛍光(F0) F0'測定: PSII反応中心を全て開いた状態にする遠赤色光を短時間照射し、PSIとSPIIの間のプラストキノン(PQ)プール等を完全に酸化 (暗黒下に長時間葉をおくとストロマ還元力によりPQが若干還元される場合 → 弱遠赤色光前照射し測定)

|F0 - F0'| ⇒ 徐々にF0'からF0に戻る - 非光化学抑制で説明

光が途絶えると熱放散能力が不活性化するから

励起光 + 更に強いフラッシュ照射 → 全反応中心が酸化型 ⇒ kP= 0
FM' = a·kF/(kF + kD' + kT)

FM': 励起光下での蛍光強度の最大値

励起光当たった状態で開いている反応中心の量子収率測定可
ΦPSII' = kP/(kP + kF + kD + kT) = (FM' - F0')/FM' = FV'/FM'

[ ' ]: 励起光存在

Fv'/FM': 励起光があたっている時の最大量子収率
1- Fv'/FM: 熱・蛍光として散逸する成分

FV'/FM' ∝ 酸化された系IIの量子収率

FII (or Yield): 系IIが吸収した光量子あたり電子伝達量 = qPと、そのうち電子伝達伝達に利用された光量子(Fv'/Fm')の積
∵ 酸化された系IIが光吸収しても、非光化学抑制のため一部光Eは無駄になる。無駄にならず電子伝達に利用された光量子の割合(に比例する値)になる

FII = FV'/FM' × qP

= (FM' – F0')/FM' × (FM' – F)/(FM' – F0')
= (FM' – F)/FM'

利点: F0'なく光照射状態(消灯不要)測定のみで推定可
FII: 実際の電子伝達速度推定には葉に当たった光量を知り、その内系IIに吸収される光量を知る必要
個葉: 当てた光当たり系IIに吸収された量は、一定と期待でき →

(FII × 当てた光強度) ∝ 葉面積あたり電子伝達速度
低O2濃度下の光合成速度と高い相関(Genty et al. 1989) ⇒

電子伝達速度と光合成速度は、葉緑体中CO2濃度依存 → 光合成と光呼吸割合変わる = 必ずしも比例しない

Ex. 弱光下 = 光合成速度低 → 強光下に比べ葉緑体CO2濃度高
→ 光呼吸消費E割合↓ → 相対的に光合成速度↑ → 別葉と比較: 葉緑体中CO2濃度により光合成/電子伝達比異なる

⇔ 光合成速度/電子伝達速度比 → 葉緑体CO2濃度測定(Harley et al. 1992)
ETR (葉面積当たり電子伝達速度): FIIによる絶対値推定式

仮定: PSII Chl, PSI Chl吸収光 = 1:1 → 1/2を系II吸収

+ 葉に当る光の80-90%を光合成系が吸収(:= 83%)

ETR (mol e- m-2s-1) = FII × 0.5 × 0.83 × incident PFD

incident PFD: 葉に照射した光の光量子密度
Max(ETR) ≈ 数100 μmol m-2s-1

実際は励起光照射 → 蛍光強度はF0'とFM'の中間 ≡ F
PSII反応中心のうち開いてるものの割合: (FM' - F')/(FM' - F0') ⇒
励起光下のPSIの実際の量子収率, ΦPSII'
ΦPSII' = (FM' - F0')/FM'·(FM' - F')/(FM' - F0') = (FM' - F')/FM'

F0'の測定不要(測定困難) - Chl蛍光で推定可能(Genty et al. 1989)
Def. ΦPSII': ジャンティ(Genty)のパラメータ

Def. 電子伝達速度 (electron transport rate, ETR), JPSII =

ΦPSII' × 照射光の光量子束密度 × 葉の光吸収率

× 吸収した光量子の光化学系IIへの分配率(実測/簡便0.5*)

* 0.5適用範囲不明 = PSII ChlとPSI Chlが吸収する光は1:1 ⇔ Chl b欠如突然変異体等 ≠ 1:1 → FII-光合成速度関係直線 / 傾き ≠ 野生型
葉により吸収率異なる: 吸収率は積分球等で測定可能 ⇔ 光化学系Chl分配測定は厳密性低い

pulse
F0'/FM' + (F' - F0')/FM' + (FM' - F')/FM' = 1

過剰(excess, Ex): 閉じた反応中心に行った励起状態 ≠ 光合成反応使用不可

→ 熱(一部は蛍光)になり失われる(蛍光強度↑) + 1O2等の活性酸素生成
Ex = (FM' - F0')/FM'·(F' - F0')/(FM' - F0') = (F' - F0')/FM'

Def. クエンチング(抑制, 消光) quenching: 蛍光強度低下すること

クエンチング係数 quenching coefficient, qP or qN (範囲: 0-1)
クエンチング分析: 抑制(消光)を利用した種々の分析方法

a) 光化学的抑制 photochemical quenching, qP
qP ≈ PSII中の酸化された(QAに電子を渡していない) PSIIの割合
= 系IIにあたった光量子のうち無駄(熱・蛍光)にならない光量子の割合

酸化された系II + 還元された系II = 全系II

光合成系タンパク質活性化により光化学反応に流れるE増え低下
(蛍光強度変化: Eが熱・光化学反応のどちらに行ったかは判別不可)
→ 光化学反応E消費は、短時間強光照射flushで測定可

強光照射でPSII反応中心から電子受け取るQAを全て電子を持つ還元状態にでき、それ以上光をあてても光化学反応行えずEは全て蛍光・熱放散に流れる

→ フラッシュ当て[た/ない]状態比較 → 光化学反応に流れるE割合測定

qP = (FM' – F')(i)/(FM' – F0') … (1)
空いているPSIIの割合 = 酸化された(空いているopen) QA数/全QA

分母: フラッシュ照射時蛍光強度
分子: フラッシュ照射時蛍光強度と非照射時の蛍光強度の差
光合成による抑制(QAから電子を奪う)大きければ分子は大

(i) Case. 照射光は全PSII励起できる強さなく何割かのQAは酸化状態 → F < FM' ⇔ 照射光がかなり強く全PSII励起できればFFM'の差なくなる

b) 非光化学反応抑制 non-photochemical quenching, qN
熱放散多くなり低下 (+ ステート遷移 state transition + PSII光阻害)

qN = 1 - qP = 1 - (FM' – F0')(i)/(FMF0)(ii) … (2)

(i)分子: 照射光がある時に閃光を焚いた蛍光強度
(ii)分母: 照射光のない時に閃光を焚いた蛍光強度

分数 = 照射光有無での閃光時蛍光強度比 (1から引き低下分を「差」に)

実測定は、両変量ともF0'値を得るため照射光消す必要 → 連続測定厄介 ⇒ 非光化学抑制指標(NPQ)使用: 値は1より高くなることもある

NPQ = (FM - FM')(i)/FM' … (3)

(i): 照射光存在 - Chl吸収光E中で熱放散への割合↑ → 蛍光強度↓

qN, NPQ: 非光化学抑制大きくなると値は大きくなる(値の意味は不明瞭) pulse
図. PSIにおける励起Eの熱としての散逸。SPIIの光E捕集系は、反応中心に対し外緑側の光捕集性クChlタンパク質複合体(LHCII, light harvesting chlorophyll-protein complex of photosystem II)と、より内側のChlタンパク質複合体(minor chlorophyll-protein complexes, CP)からなる。PsbSタンパク質は後者の一員。葉に強光照射し続けるとチラコイド内腔H+濃度高くなる。チラコイド内腔には低pHで活性化されるviolaxanthin deepoxidase(脱エポキシ化酵素)があり、violaxanthin (カロチノイド,エポキシ基2個)からエポキシ基外しantheraxantin (エポキシ基1個)を経てzeaxanthin (エポキシ基0個)にする。violaxanthinよりもzeaxanthinの共役二重結合は長くなることで、その基底状態のEレベル下がる。基底レベル低下によってChlの第1励起状態から励起状態移動し、熱とし散逸(説: 可否はさておき熱散逸能とzeaxanthin量は相関)。PsbSタンパク質は、側鎖がチラコイド内腔の低pHによりプロトン化(-COO- → -COOH)され構造変化。PsbS構造変化すると熱散逸大きくなる。これらは可逆的で、光弱くなりチラコイド内腔pH上昇すると、エポキシ化酵素活性上昇しzeaxanthinはviolaxanthinとなる。PsbSタンパク質構造も元に戻り,PSII反応中心に励起状態が移動するようになる(徳富・園池 2001)

野外トレーサー実験


同位体トレース実験

¥基本的費用 = ¥同位体ラベル物質 + ¥測定
ラベル物質
15N-塩化アンモニウム(NH4Cl, 99%) 16200円/g
硝酸カリ(99%) 13500円/g
グリシン28200円/g
Case.
NH4Cl: 12 plot × 11 mmol/l溶液を2 mlずつ431点注入 → NH4Cl ≈ 0.12 mol
NH4Cl式量 = 54 → 1gのNH4Clは約0.02mol → 6 gで足りる(= 10万円弱)
測定: 地環研で1点2000円 → 12処理で5種を3繰り返すので180点 = 36万円

機械無料なら、純粋な消耗品代は1点500円程度 < 10万 (質量分析計をもつ知合いがいれば…)

⇒ 合算 20-50万
[注] ラベルNを質量分析計に流すとラインにNが残り(memory effect)、後の測定値高くなる。天然同位体比測定施設では嫌われ使えないことが多い。Cに比べNはmemory effectが出やすく、測れる施設探しが難しい

[ 自然教育実践 ]

山道具 (登山道具)


目的とする山により装備合わせる Ex. 標高・地形・気候・季節
調査道具を兼ねるものがある(= 荷物を減らせる)
1. 個人装備
2. 共同装備: 同行者共同で使用するものの総称
この区分は目安 (個人だったり共同だったり) - 結局、誰かが持つ

個人装備


軽くて機能的なものが便利(年々良いものが出る)
必要なものは必ず持参
使い方熟知しておく
全装備に対し、ビニール袋に入れる等、防水対策を施す(常識中の常識)
リュックザック
= 背嚢: 背負い易く丈夫で軽いもの
下より上の方が広いザックが荷物を詰めやすい

フレームザック: 何処かの山でフレームが折れてサヨウナラした奴
キスリング: 夏山軽登山 (あまり見なくなった)
サブザック: 日帰り登山 (秀岳荘ザック: 愛用)

荷造り: 背中側に柔らかなものを詰め平らにする。下に軽くて行動中は使わないものを上に重いもの配置
背負いバンドの長さを調節し、少し高めに背負うようにする(調節は毎回必要)
足に合うこと第一: 靴下2枚重ね履き土踏まずから足の甲までぴったりする
登山靴
皮製靴手入: 土を落とし水洗いし、水気をふき取り保革油を摺り込む。ビブラム底に保革油を塗るな(滑る)! 濡れた靴は新聞紙をつめ陰干し。なお、過剰な手入れは、靴が変形させる
火や日光で乾かす(60°C以上)と皮が劣化 → 絶対しない
二重登山靴: 冬期ロングルート登山に向く
軽登山靴: 夏山 (軽いハイキング用もある, 昔はキャラバンとほぼ同意
地下足袋: 沢歩きに最も適。鳶職が使う底だけゴム製のものが応用範囲広い

ワラジ: 沢歩きの際に地下足袋と併用する

クレッターシューズ(スカルペティ): 岩登り用の靴。硬質ゴム底のもの
オーバーシューズ: 登山靴の上にはいて防雪・保温の役目を果たす、ナイロン製長靴みたいなもの

アイゼン・ワカンはこの上に履く
スパッツ: 靴に雪が入らないようにする覆い。オーバーシューズを必要とするまでには至らない登山で便利
スキー靴: ジルブレッタ普及し、冬用登山靴なら全て使える

服装
山行内容に合わせ重量・使用目的等を考慮し機能的なもの
冬山: 網シャツ・網股引(or ネットシャツ・網タイツ) + シャツ・股引 + ズボン・セータ + 上衣(キルティング)
夏山: 冬山の服装から不用の部分を抜く
下着: 生死の分かれ目となる! 重要

保温性良く、体締めつけない(皮膚呼吸妨げない)、汗でも肌が冷えない
毛下着よりも優れた化学繊維による下着が出ている

上衣: 体が外に出ないような大きさのもの

ジャンパー・(ハーフ)コート

ズボン: 足さばき楽。岩登りでは滑る生地ダメ。ニッカボッカや作業ズボン
ショートパンツ: 山麓行進までは便利
チョッキ: 登山時には丈夫で適当にポケットのついたものが便利
防寒具・防風具

ウインドヤッケ(アノラック): 防風衣であり雨具ではない。丈夫で軽いもの
ウインドズボン: アノラックと併用する防風ズボン
フリース: 暖かく軽く便利。質様々 - 登山専門店購が安心かも

雨具: ゴアテックス製主流。雨天時に質の悪い雨具は体力消耗に直結する

ポンチョ: ザックごと被れる。グランドシートや天幕の代用にも
折りたたみ傘: 風のない道では便利

羽毛服(ダウン): 目的により選ぶこと
帽子: 厚手の方が頭の保護になる。冬山では必ず耳まで被る温かいもの

耳覆い、サル帽、目出帽: 何れかを冬山は準備 (耳は凍傷になり易い)
ヘルメット: 岩登り必須
虫除け帽子

靴下: 最も重要な衣類。これが悪いと靴擦れや凍傷になりやすい

長靴下(ニッカホース)

手袋: 五本指とミトン(ガニ手)に大別 → 目的で使い分ける

オーバー手袋
革手袋: 雪渓ではピッケル操作の際に携行したい
軍手: 様々な部分で代用可能な便利なもの。藪こぎではこれがよい

手甲: 沢登、岩登に便利
手袋をなくした際には靴下を代用するとよい
Cf. 脚絆、笠、ワラジ、尻当て、鉈等は昔から日本にあるものに風土に合った便利なものが多い

その他: マフラー、ネッカチーフ、靴下止め、ベルト
食事就寝用具
寝袋(シュラフザック, スリーピングバッグ)

行動地温度に合わせ選ぶ。夏山ではシュラフカバーで代用できる所も多
ダブルシュラフは結局不便

シュラフカバー: 寝袋の上に被せて使う防水布

ゴアテックス製優れる。多湿な日本では長期登山ではシュラフを濡らさないため用意した方がよい

マットレス・ウレタンシート: テントや雪洞に敷く。大きさ・重量を考慮して決める
水筒(テルモス): 冬山では絶対に必要
食器: 飯盒 → 個人登山ならこれだけで十分

マッチ・ライター: 濡れないよう各個人用意すべき。両方持つ方がよい
ライターはガスが見えるもの。電子ライターは着火しないことがある

行動
地図: 最低で1/50000(1/25000がよい)用意。地形・道変わるので改訂年注意

読図: 立体的に地図を見ることができるよう → 計画段階でも重要

方向(方位)、距離、特徴物
読図を始めるのは迷ってからでは遅すぎる

地図ケース: そのまま入れて折りたためるものがよい

磁石: 調査で使うならクリノコンパス・クリノメーターを代用

GPS: 電池切れに要注意

笛: グループ登山時便利。合図(鳴らし方)を予め決めておくとよい
尻当て: 濡れたところでも座れ、極めて有用
鉈(なた): 藪こぎ、薪作りに使用。小ぶりなものが便利。鉈鞘忘れない
【遭難例】1963年1月、北アルプス薬師岳で愛知大学山岳部13名全員死亡: 2日5時40分に全員登頂目指し出発。9時40頃悪天候で頂上手前300 m地点で登頂断念。太郎小屋に向け引き返す予定が、第3キャンプのある太郎小屋方面ではなく、南東に分岐する尾根に入った。分岐から2.5 kmほど進んだ所で続いているはずの尾根が突然谷へ落ち込んでおり、道間違いに気付いたらしいが、2日間ビバークの末、力尽きた(愛知大学山岳部発行追悼記念誌『薬師』)
冬山・岩登り
ピッケル: 積雪時必須(無雪時は全く不用)。表道具と呼ばれるほど、悪質なものは命にかかわる

使用者の体格、腕力、目的により様々な規格がある
ピッケルにはバンドを必ずつけておく
刃先は常に手入れ
滑落防止目的 → ピック・ブレードの長さは25-30 cm程度がよい
使わない時は、ケースに入れ持ち運ぶ

アイゼン: 氷雪上歩行に使用。磨耗激しいため丈夫な品を選ぶ

雪渓登山における滑落事故の大半はアイゼン着用を怠ったため
4本爪、X型: 夏山の軽い雪渓程度に使用(冬山では使えない)
アイゼンバンド = 流れ止め
絶縁テープで、靴とのズレを少なくすると非常によい

ハンマー hammer

アイスハンマー: 一方尖る / ロックハンマー: 一方は刃 → 両用普及
ロックハーケン(岩釘)、アイスハーケン(氷釘)を打つため使用 = 行なわない者には不用

アイスパイル: ピッケルを小型にしたようなもので、ブレードの代わりにハンマーの鏡がついている氷壁登山道具
安全ベルト(ボードリエ)、ゼルプストザイル

ゼルプストザイル: 自己確保用ザイル
安全ベルト: ザイルが体に食い込むのを防止
ナスカン: ハーケンが飛んでもなくさないために、紐のついたナスカンをハーケンに結ぶ
アブミ・ブランコ: 足場のない岩壁やオーバーハングを登る際に使用

ワカンジキ: スキーの使えない急斜面や藪中を行動する際に使用 → 地方の雪の特性に合わせた形状のもの
雪崩紐: 雪崩時に迅速な発見助ける15 m程度の色つき紐を引きずって歩く
スキー用具: 登山としてのスキー! 体力消耗減らすため速度より転ばないもの

スキー板 + スキー靴 + ビンディング + ストック + シール


共同装備


テント + ペグ(杭) + 張綱 + ポール(支柱) pole
夏山用: 雨よけ防水性重視。要フライ(Gore-Texフライなしテント - 一長一短)

フライ: 雨よけ

冬山用: 耐風性、通気性重視

温度保つよう内張り。入口・ペンチレーター(通気口)は凍結避ける巾着型
入口取り外しできる夏冬兼用テントもある

→ 山小屋・ロッジ: 満員もあるのでテント携行すべき
ツェルト(ザック): ビバーク等使用する、支柱、張綱不用簡易テント

日帰り登山でも万一に備え携行すべき(夏の軽山で装備重量を減らす時にテントの代用に用いる事もある)
レスキューシート: ツェルトを持たない場合には携行すべき

鋸・スコップ: 荷にならず丈夫なもの。テントの排水溝や雪洞設営に用いる

米軍スコップ: 折り畳み式
雪洞用: 面積のあるものの方が設営は速い

スリッパ、サンダル: 装備重量に余裕あれば携行する。草履を使い捨てとして用意するのもよい

象足: フェルトや毛製の長靴状のもの。冬山でよく用いる

雪洞入口布: 雪洞入口に垂らし雪・風侵入防止。2重に垂らせると理想

グランドシートやツェルトで代用できる。大きな風呂敷でもないよりはまし

ブラシ: テント内掃除。冬山で凍りついた雪を払うためタワシ位に堅い毛がよい
エアポンプ、マット修理具: エアマット用意時には共同装備に1セット用意したい
灯火用具
ヘッドランプ: 個人装備。電池は行程に合わせ予備を用意。「LED発光ダイオード電球」が軽くて長持ち
ロウソク + ランタン(ロウソク用がよい)。ランタンは大きめでないと明るくない。石油ランプは壊れやすく不便
コンロ: 焚火ができない場合に必要

a) 石油用: ガソリン・ガスに比べて事故は少ない
b) ガソリン用
c) ガス用
いずれもこまめな手入れが次の山行で悲劇を呼ばないよう
メタ(固形アルコール): コンロ使用できない時の非常用に用意すべき

コッヘル: 各種炊事用具をセットにしたもの

鍋・釜・フライパン等: コッヘルでは小さすぎる人数のパーティではあった方が炊飯時間を短縮できる
圧力釜 (標高2000 m以上に行くときは携行したい)

ポリタンク(布バケツ): 必ずしも水を入れるものではなく、水筒代わりにもなり使用範囲広い
包丁、杓文字、お玉、茶漉、焼網、卸金、粉石鹸、クレンザー、缶切、栓抜、内輪、火吹竹、布巾、タワシ等は必要に応じ用意

非常食
軽量・保存可・高栄養を。本来、個人食料と分け持つが、食料を多めにし非常食の代用とすることもある

Ex. 塩(熱中症に必要、用途多く携帯すべき)、飴、チョコレート、ビスケット

ザイル(クライミングロープ climbing rope)
直径11-12 mmがメインザイル主流。岩登り2-3人パーティでは30 m、3-4人では40 mが標準9 mmザイルは必ずダブルで使う
縄梯子: 大きな登攀には携行したい。登攀の際に固定できる便利さ
滑車: 岩壁等荷物の上下、遭難者収容に利用。大きな登攀では便利
補助ザイル

荷物吊上げたり、トップ-ラスト間で物資やり取りするための連絡用ザイル

捨て縄: 懸垂下降(アプザイレン)時やハーケン等に結ぶ短いザイル。メインザイル撤収後捨てたので、こう呼ぶ

ナイロンなら4-8 mm径で十分。補助ザイル等で代用もできる。

ハーケン: ザイルワークに必携

ロックハーケン: 岩の割れ目に打ち込む。縦リス(割れ目)用、横リス用、兼用のものがある
アイスハーケン: 氷に打ち込む。ねじ式のものが優れている
埋め込みボルト(エクスパンジョン・ピトン): リスのない岩に打ち込むボルト

カラビナ: 連結に用いるスプリングで開閉する金属製環。軽合金が軽くてよい

形状は幾つかあるが性能に大差ない

赤旗: 広い雪原等で標識として用いる。視界が悪いときや、迷い易い場所に目印として使う
ラジオ: 天気図に必須。停滞中の気晴らし - 谷間等では音がよく入らないので良感度のものを選ぶ
携帯電話(遠隔地で使えるもの): 距離離れた複数パーティ間(緊急)連絡
工学器械・計器
双眼鏡: ルートの偵察・捜索に必須(8倍程度)
カメラ
計器類: 長期山行では記録の必要性からも携行すべき
寒暖計・乾湿計
GPS (or, 高度計(バロメータ) + クリノメータ)
計量器: 荷物重量計測
小物
修理用具(針金、ペンチ、釘等)、補修用具(糸、針、鋏等)、荷札、マジック、衛生材料

冬山ではスキー応急修理用具 (年々、軽量便利なものがでる)

『装備表』 ◎は重要、□はあった方が便利
個人装備無雪期用(共同)登攀具積雪期用
◎ ヘッドランプ・替電池
◎ 非常食
◎ ナイフ
◎ 防寒具
◎ 遭難対策カード・保険証(コピー)
◎ 山行計画書
◎ 水筒(テルモス)・食器・軍手
◎ シュラフカバー
◎ シュラフ
◎ コンパス・地図(2.5万)
◎ カッパ・傘(ゴアデックス)
◎ 登山靴(調査は長靴可)
□ マット・テーピングテープ
□ ザックカバー
□ タオル・帽子
□ 修理用具・針金
□ レスキューシート
□ 裁縫用具
◎ テント
◎ ガスヘッド
◎ ガスボンベ
◎ MSR(ガソリン)
◎ 携帯電話(トランシーバ)
◎ ガソリン
□ ローソク(ランタン)・メタ
□ ラジオ
□ 薬品・体温計
□ 細引き
□ ベニヤ板(銀マット)
□ 天気図用紙
□ ツエルト
□ コッヘル
□ カメラ
◎ ロックハンマ
◎ ロックハーケン
◎ ヘルメット
◎ ハーネス
◎ シュリンゲ
◎ ザイル 11㎜
◎ ザイル 9㎜
◎ クライミングシューズ
◎ カラビナ・8環
□ バイル
□ ナット類
□ ジャンピング・ボルト
□ ジャンピング
□ アブミ
◎ ヤッケ上下
◎ 目出帽・セーター
◎ ピッケル
◎ ビーコン
◎ ソンデ棒
◎ 外張り
◎ スパッツ・アイゼン
◎ スノーバー
◎ スコップ
◎ ゴーグル・サングラス
◎ 毛手袋・オーバーミトン
□ ワカン
□ 日焼け止め
□ タワシ
□ 赤布





□ 竹ペグ

□ デッドマン





□ 温度計
□ しの竹
フッター