(2024年9月26日更新) [ 日本語 | English ]
HOME > 講義・実習・演習一覧 / 研究概要 > 小辞典 > 地理学
エラトステネス (BC285-205): geographia = geo (earth) + graphia (to write)
分類地誌学(地域地理学・地方地理学) regional geography地域的性格(地域性regional characteristics)の総合的究明記述から脱却した科学的地誌学成立は19世紀以降 (以前も、各時代に政治・行政や軍事目的で各地域の地誌書編纂) 系統地理学(一般地理学) systematic geographyVarenius Bがgeographia generalis (general geography)と称したもの自然地理学自然に関する事柄
地形学 geomorphology: 地球表面の自然現象を地域的観点から究明。地表起伏形態等が研究対象 湖沼学 limnology (s.s.): 湖沼の性質を総合的に研究 |
淡水生物学 freshwater biology: 湖沼学で生物学の部分 人文地理学 human geography人間に関する事柄自然と人間の関係から人文現象の地域的分布とその位置関係を地域に即し研究する分野
経済地理学 economic geography: 経済事象の地理的配置を説明し経済地域成立・構造・機能等を究明 アネクメーネ Anökumene: 人間が居住していない地域 |
[ リモートセンシング - デジタル化進む]
地球表面を縮小(そのうち拡大もあるかも)・変形し表した図
縮尺 縮尺(a map on a) reduced scaleEx. 1/50000地図 = a map with (draw on) a scale of 1 to 50,000小縮尺図: > 1/100000 Ex. 世界全図、日本全図 中縮尺図: 1/10000-1/100000 大縮尺図: < 1/10000 Ex. 国土基本図 実測図 surveyed map: 直接現地で(空中写真測量を含)測量し作成
地図作成自動化 automated cartography: 結果を数値化、地図表示された図形読取りと数値化、数値情報等を元にした地図編集・製図・複製等、地図作成の各工程自動化。これらを総合自動化システム
地勢図 geographic map: 地形のほか交通路・集落・土地利用の状態をおおまかに表現
ドットマップ dot map: 点dotで現象分布表現した主題図。通常一定量代表サイズ点を総量比例個数分を分布位置に描画(= 点描図)
コロプレス choopleth technique: 統計区(行政区域)を基礎に得た統計値を段階区分した表示方法 等値線図 isoline map: 等値線により事象の連続的分布を表現 等値線 isoline: 地図上で等しい数値を持つか、あるいはもつと仮定される点を結んで得られる線 流線図 flow-line map: ベクトルを矢印(帯線)幅等で示す図。Ex. 民族移動図・貨物輸送量図・交通量(流)図 |
1. 地理情報を、記号・文字・色彩等で平面上に表すもの
|
地球: 赤道全周 = 40075 km (赤道方向へ adv. equatorwards), 子午線全周 = 40008 km
緯度・経度地球上での位置を表す標準的方法 緯度基準 = 赤道(0°) ⇔ 経度基準 = グリニッジ子午線(0°)
子午面 = 地軸を含む平面 → 子午線the meridian (line) = 子午面が地球楕円面と交わる線 = 経線 緯度latitude (ψ): 点と地球の中心との線分が赤道面となす角 → 北向 = 北緯、南向 = 南緯(0-90°) 緯度平均 zonal mean: 同一緯度データの平均値 ↔ 経度平均 経度longitude (λ): 点の子午面とグリニッジ子午面とのなす角度 → 東向 = 東経,西向 = 西経(0-180°) 地球上の位置表現用語地軸 axis: 地球が自転する際の軸 = 北極点と南極点を結ぶ運動しない直線部(惑星・衛星にも地軸)
地球の地軸は、公転面の法線に対し約23.26°傾く 太陽の回帰運動: 太陽は両回帰線の間を動いているように見える 極: 自転軸(地軸)が地球と交わる点赤道 equator: 地球の中心を通り自転軸と直角に交わる大円 球面座標系→ 天体位置表現が平易黄道: 太陽が星座間を通る軌道を天球に投影したもの 春分点 (春分) vernal equinox: 太陽が黄道と交差する点の1つで太陽が赤道の南から北へ昇っていく点 = 春分の日に太陽はこの点通過 ↔ 秋分点 (秋分) autumnal equinox 赤緯 (d): 点と天球の中心との線分が赤道面となす角度。北向き(+)、南向き(-), 0-90° 赤経 (a): 点の子午面と春分点を通る子午面のなす角度。東向き+だが通常時刻で表す(0-24h) 半球 hemisphere: 北半球 northern hemisphere (陸地の67%) + 南半球 southern hemisphere 陸半球: 陸地面積最大となるように切った半球(陸地84%) ↔ 水半球 |
地磁気 terrestrial magnetism地球は大きな磁石[要素] 北向き磁極 north-seeking pole ↔ 南向き磁極 south-seeking pole [地理学上の北方向] N: 地球の北極 north pole ↔ S: 地球の南極 south pole 全磁力, F = H + Z
H: 水平磁力 (水平分力)
磁針(magnetic needle)静止時に子午線との角 → 磁北: 磁石N極が指す方向 [方眼北: 方眼紙の上方向]
磁気赤道 magnetic equator: 伏角0°になる点を結んだ線 → 概ね赤道と一致 → 10°以上ずれる所がある [変化] 地磁気単位: エルステッド oersted (Oe), ガウスgauss (I), ガンマ γ = 10-5 Oe (微小単位)
周期的変化: 1日(自転rotation) + 1月(月) + 年(公転)単位周期的変化 = 全地磁気0.05%以内 高度 elevation= 標高 altitude基準面 datum, reference level: 陸地の高さや海の深さの基準になる面 [陸地] 東京湾平均海面mean sea level of Tokyo Bay, TP (東京湾中等潮位, 古称) 陸地標高(= 海抜高度)基準面 = 水準測量用日本水準原点 → 東京湾平均海面上 → 24.4140 m
[海図] 基本水準面 chart datum level, standard sea level, CDL: 海図の水深基準面 → 港湾毎に決める 潮位表基準面: 気象庁発行「潮位表」の基準面 → 最低潮位 等高線 contour: 地図上で同じ標高の地点を結んだ線 |
地図投影法 map projection: 地図 = 球面平面化 ⇒ 歪み(Ex. 角度・方位・形・距離・面積) → 投影法で異なる
平行投影(= 正射投影): 視点が無限遠
→ 物体(地球)-投影面-投影中心(視点)が一直線上 投影面: 平面 or 円筒 Ex. メルカトル図法 or 円錐 Ex. ランベルト正角円錐図法 = 緯線幅等積 |
小縮尺地図正距方位図法: 地図中心からの距離と方位正確 → 航空図メルカトル図法 Mercator projection (正角円筒図法) 赤道上でのみ距離正しい。角度正しい(地図上全位置で緯度経度が90°で交わる) = 航程線が直線 → 海図 ペータース図法 Petas projection: メルカトル図法において面積を正確となるよう改良サンソン図法: 地球の長軸と短軸の比を2:1の紡錘形とする モルワイデ図法: 地球の長軸と短軸の比を2:1の楕円とする 大縮尺地図横メルカトル図法 tranverse Mercator projection
UTM座標系: x軸 = 子午線方向(0 = 赤道), y軸 = 経度方向 → 地球6°毎60ゾーン分割 = 「系」 日本: 国土地理院縮尺1:10,000-200,000地形図 Gauss-Kruger図法(G-K)等角横円筒投影 → 円筒は赤道を軸とする向きに設定 平面直角座標系: 経度幅1.5°を1ゾーンとしG-Kを適用 → 日本19ゾーン: 1/2500地図等 |
地形図に変わる 写真測量 photogrammetry → 複数時DEM利用し地形変化も解析可 1911: アナログ写真測量 Ex. カール・ツバイス社(独) → 機械式図化機開発 Meller 1959: アラスカ・南極氷河航空写真から形状変化・移動速度推定 1970-: 解析写真測量確立 (1986 SPOT打ち上げ + GIS)1973 Lo & Wong: 地上1 m高ステレオ写真用い小規模ガリー形態計測 1990: デジタル写真測量(ソフトコピー写真測量)→ デジタル写真測量ワークステーションDPW |
1990中: DEM確立 → 応用進む
問題: 精度(誤差)が明確でないことが多い → カメラ精度にも問題 TIN: 不規則分布する点を一定基準に基づき連結生成された連続的三角形網オブジェクト属性値の複雑性に応じ観測点の密度は変化させてよい(労力的にはさせるべき) 地形変化単純 = 小数TIN ↔ 地形複雑 = 多数TIN TINをもとにTIN間を補完 Ex. 逆距離加重法、クリギング、IDW検索半径 |
陸地地球の表面で水に覆われていない部分大陸・島大陸: オーストラリアより大きな陸地(慣用), km2アフロ・ユーラシア大陸 Afro-Eurasia - 84,980,532
アフリカ大陸 Africa (30,370,000) + ユーラシア大陸 Eurasia (54,760,000)
= 南アメリカ大陸 (17,840,000) + 北アメリカ大陸 (24,710,000) オーストラリア大陸 - 7,600,000 島: 自然に形成された陸地 + 水に囲まれ満潮時でも水面上(海洋法)
グリーンランド - 2,175,600 |
ビクトリア島(カナダ) - 217,291 地下は技術的に到達することのできる深さまでを指す Ex. 日本: 鳥島 → 海水侵食進行 → 陸地の周りを囲み保護(陸地をコンクリートで覆っても領土ではない) 領土問題 territorial dispute Ex. 北方領土(-露)、尖閣諸島(-中)、竹島(-韓)領空 airspace: 領土・領海上空(大気圏で人が到達しうる範囲) [問題] 人工衛星は領空侵犯ではない → 大気圏外を飛ぶミサイルは? |
植物区系 geographical division of flora気候要因 (温度・降水量等) + 地史的要因 → 地域特有の分布Ex. 熱帯降雨林種組成: 東南アジア ≠ 南アメリカ ⇒ 異なる植物区系 規定要因(Polunin 1959): 風 wind-over-ice theory、流木、陸橋、人為・氷島・気流表. 植物界( Wood 1945, 1953). 植物区: 分布区域 (固有種) 全北区: ヨーロッパ全域、アフリカ北部、アジア中央部、北アメリカ中北部 (キキョウ、バラ、サクラ、アブラナヤナギ、クリ、カエデ、シラカンバ、アカマツ) 旧熱帯区: アフリカ中南部、アジア南部 (タコノキ、ココヤシ、バナナ、木生シダ) 新熱帯区: 北米南部、南米全域 (リュウゼツラン、オオオニバス、イトラン、サボテン) オーストラリア区: 豪州全域 (ナンヨウスギ、ユーカリ、アカシア ケープ区: アフリカ南端部 (エリカ、マツバギク、ロカイ= Aloe) 南極区: 南アメリカ南端部、南極大陸周辺部 (ナンキョクブナ, 植物極めて少) |
表. 全北区細区分
|
農業= モンスーン → 水田米作中心 Ex. タイ: 世界一の米輸出国緑の革命: フィリピン国際稲作研究所 高収量イネ品種開発成功 自給作物から商品作物へ変化 a) 中国: 1949 社会主義革命 → 1958 人民公社 → 1979 人民公社解体 → 生産請負制(生産責任制)余剰生産物は自由市場に出荷化となる → 資本主義化 b) アジアNIEs = 大韓民国 + シンガポール + 台湾 + 香港低賃金 + 集約労働 → 輸出型工業化 ネパール Nepalインド系・チベット系農業: 一面段々畑 共有林: 雑木林 - 家畜放牧 → 人口増 → 1960-1980 荒廃 利用者委員会: 共有林管理 ≈ 入会地(日本) 1980年代以降 ハンドオーバー: 共有林使用権を村落に譲渡 タライ: 平地 - サル林(Shorea robusta, 有用材 → 不法伐採: 国有林荒廃)インナータライ(内タライ, 盆地) ベトナム Vietnamベトナム戦争後: はげ山か、はげ山へのユーカリ植林
集団農業 → 1980年代以降 自由化 |
インドネシア (Indonesia)スマトラ (Pulau Sumatera) - 油田ジャワ島過密解消人口分散政策 → 森林開発 + 移住民 vs 先住民 耕作荒地: オニガヤ(alan-alan)優占
スマトラ島土地所有制度: 大家族共同 → 姉妹共同 → 核家族・私的 アグロフォレストリー シナモン cinnamon (セイロンニッケイ, Cinnamomum verum)が基軸
スマトラ島標高1000 m以上が成育適地 ヒトの嗜好 + イノシシ食べない ゴム園 rubber plantation: 山地(傾斜地) = アグロフォレストリー (平地: 植林)
時間の経過と共に多種が天然更新(Ex. ドリアン durian) →
ランカウイ (Langkawi)マレーシア北西部アンダマン海に浮かぶ群島 (ジオパーク)太平洋 (Pacific)地球表面の≈ 1/3 (1億7970万 km2)25000の島 サモア (Samoa) |
アラスカ (Alaska, AK)Alakshak = 半島(アリュート族語)州都 = ジュノー 最大都市 = アンカレッジ |
カスケード山脈 (Cascade Range)北アメリカ大陸西海岸沿いを南北に走る山脈= BC (Canada) - CA (USA)北部シャスタカスケード地方 カスケード山地 Cascade Mountains: 山脈中のBC一帯 ハイ・カスケーズ High Cascades = 環太平洋火山帯火山群20 C噴火
1914-1921: ラッセン山 (CA北部) |
☛ 進化 ガラパゴス (Galapagos)地理 geography16島 - 殆どが盾状火山 - 火山起源
溶岩: 流動性に富む玄武岩質 - 海抜高に比べ広い裾野 ∵ フンボルト海流(ペルー海流) = 低温 → 少雨 (沿岸部 80-600 mm/yr) 起源: 火山島説 vs 大陸島説 - 一見すると火山島火山島説: 大型種の大陸からの移動説明困難 - 可能(Banfield et al. 1956) 火山活動: 東 → 南西 ⇒ 生物は島間を飛石様に移動 大陸島説(大陸連結説) (Beebe 1924, Vinton 1951)
ココス海嶺(海底山脈)により大陸とつながる(証拠弱い) 生物 biologyゾウガメ1種15亜種: 11島定着。イザベラ島5亜種。残り10島に1亜種ずつダーウィンフィンチ13種: 嘴形態 移入 = 気流 + 海流 + 鳥 気流: 羊歯91種 = 固有種8(8.8%) + 83南米大陸と共通 (Porter 1976) ラン科2/11(固有種/総種数)(18%)、蘚苔類3/210(2)、地衣類1/70(1) 海流: 南米大陸から10-20日で移動可能
マングローブ4種 - 全て南米共通種
鳥: 渡り鳥 ≈ 30種 ⇒ 鳥散布は高確率で移入可能 (Harris 1973) |
植生 Ex. サンタクルス島南側斜面植生垂直分布
標高
植物帯
代表種 ピゾニア・プシジウム林 = 推移帯 ⇒ 標高800 mの間に6(7)植生帯
高標高ほど降水量多
大陸から1000 km - 移入種少
48000BP 火口に水 - 干上がる
寿命 ≈ 10年 自然保護・保全 発見 → 海賊船時代 → 開拓時代 |
首都: キャンベラ (× シドニー) = 計画都市
独立時にシドニーとメルボルンが首都奪い合う → 中間に作る 混合経済国(日本の主要原料供給国)アボリジニ (NZ = マオリ族) → 現在2/3が都市生活 ゴールドラッシュ時、大量の中国系移民 → 白豪主義政策 (現在廃止) 現在労働力不足 → アジア系移民受け入れ(インドシナ難民含む) 農業農民1人当り耕地面積1位(2位カナダ大差)マーレ川流域はスノーウィーマユンテンズ計画で導いた潅漑実施 (潅漑は掘抜井戸による訳ではない) 掘抜井戸はより北で大鑽井盆地の放羊に利用 小麦地帯: 企業的穀物農業 → 南東部の年間降水量 ≈ 500 mmのマーレーダーリング側周辺に集中 牧畜地域: 国土60%牧草地 放牛: 乾燥不適 → 多降水量の北部地域(サバナ地域)の肉牛、東海岸南部(市場近)の乳牛・酪農が主(世界ベスト5未満) 放羊: 羊は乾燥に強く、年間降水量250-500 mm地域に一致。掘抜井戸重要。羊頭数・羊肉生産は中国に次ぎ世界2位。羊はスペイン原産メリノ種(NZは肉兼毛用コリデール種と肉用ロムニー種) 鉱業東 = 石炭、西 = 鉄鉱石
西部Mt. ホエールバック・Mt. トムプライスは露天掘り鉄山。高品質赤鉄鉱産出 輸出石炭、金属鉱、穀類、羊毛、原油、肉類輸出相手国: 以前は英国中心だが、現在は日本(25%)、米国(12%)、ニュージーランド(6%)、韓国(5%) 輸出内容: 以前は農産物中心(1960年で羊毛40%)だが、現在は石炭(11%)、金(7%)、羊毛(6%) |
西オーストラリア州 (WA)面積約252万km² (=日本の約6.7倍) → オーストラリア最大の州オーストラリア大陸の西半分を占め、州都パースPerth 人口約183万人 鉱山土壌西オーストラリア・カルグリー地域の金鉱山開発環境破壊 → 地域 = 乾燥地域(ユーカリ種主体の疎林地帯)19世紀末: 金鉱山発見 → 以降今日まで大規模鉱山開発 金鉱山発見 = 40-50 km²に渡る森林破壊 → 新たな塩類土壌地帯形成
年間降水量 ≤ 250 mm = 乾燥地 土壌は風化の進行したOxisolかUltisolで表層土の腐植含量低く、自然肥沃度低いため一度破壊された環境修復には、高濃度塩分環境も加わり困難 金鉱山閉鎖された町はゴーストタウン化 → 持続的産業振興 + 砂漠化防止[緑化復元] Atriplex vesicaria: 耐塩性と耐乾性機能備え、塩類集積乾燥低肥沃土壌で生育 表. カルグリーの実験圃場における土壌の化学的性質 圃場特性 土層 pH EC T-N T-P Org-C CEC ESP (cm) (1:5) (ds/M) (‰) (‰) (%) (cmol/kg) (%) 砂質圃場 0-10 7.0 3.5 trace trace 0.01 3.7 13.9 10-20 7.8 3.8 trace trace 0.02 3.9 12.9 粘質圃場 0-10 8.1 4.2 0.08 0.06 0.04 20.0 10.9 10-20 8.5 4.5 0.05 0.03 0.02 22.9 11.5 |
砂漠サハラ砂漠 Sahara Desert: 世界最大(アフリカ大陸の1/3)
= 東西5600 km、南北1700 km (1000万km2) サヘル地域 Sahel Region (Sahel, Ar 縁) - サハラ砂漠南縁部)
年間降水量: 100-600 mm (半乾燥地) → 年変動大 農業
ガーナ Ghana南西部: 丘陵帯(傾斜地) = アグロフォレストリーに適アカン族: 母系制 ↔ 土地所有権は男 焼畑農業: 2-3年耕作(開墾者所有権) → 20-30年放棄 ギフト: 耕作した土地は家族会議のもと女・子供が所有 人口増 → 1995: 保護林以外は殆ど開墾済 |
アグロフォレストリー = 樹木栽培 + 農作物栽培 カカオ(Theobroma cacao)植林 - 除草重要
1-3年: カカオ + トウモロコシ、ヤムイモ、食用バナナ栽培 ウガンダ Uganda1971-1979 アミン大統領(1925?-2003)人食い大統領」、「黒いヒトラー」、恐怖政治 父系相続制度: 個人所有促進 - 部族所有・個人所有(マイロ)マラウィ Malawi白人大農場(エステイト): タバコ・茶 - 森林減少の主原因+ 小農 (ha規模) ≈ エステイト労働源 ミオンボ林 mionbo woodland: Brachystegiaと他2属(Fabaceae)が優占
半乾燥地帯-半湿潤熱帯(年間降水量 1000 ± 数100 mm)
木材・薪炭 + 食料(ハチミツ、昆虫・果物) + 水源涵養 + 土壌保全 森林火災 wildfire / ダンボ dambo (湿原) 母系相続制 (父系制に移行する傾向)フィンボス fynbos特有のヒース的heathlandブッシュ植生 (意味 "fine bush": 素晴らしい潅木林)プロテア類・ヒース類種多: 冬雨型地中海性気候ケープ半島植物68%固有種 大型哺乳類の多くは絶滅。中型・小型哺乳類は棲息し、ネコ科のカラカル、国際保護動物ボンテボック(レイヨウ類)、ヒヒやマングースが挙げられる。111種の固有無脊椎動物の多くが砂岩洞窟内で見られる ケープ半島自然環境保護区 Cape Peninsula Protected Natural Environmentフィンボスで世界遺産(自然) 南アフリカ南西部: ケープタウン南-喜望峰まで60 kmの指状の半島を覆うようケープ半島国立公園設定峡谷や湾・浜の美しい自然景観 クウォンガン kwongan: 西オーストラリアのフィンボスに相当する植生 チャパラル chaparral: カルフォルニアのフィンボス的植生 |
(White & Peterson 1996) 南極 Arctic南極周極波動 Antarctic Circumpolar Wave, ACW南極周囲を、海洋表面水温、 海面気圧, 南北風速,海氷縁の偏差が一周波数2の構造をもち周期8年 → 4年毎にある地域を偏差が通過 各種データより時間・空間フィルターを用いて抽出される 極地雪氷氷流 ice stream: 基盤地形等の影響で周囲より速く流動する氷床の流れ両端は表面傾斜方向変化から識別。流域全体から氷が収束するのでクレバス等、荒れた様相呈すること多 Ex. 東南極氷床: 1) ランバート氷河: 南極氷床最大氷流, 2) 白瀬氷河: 最速流動氷流(2.5 km/yr, 流出口) 棚氷 ice shelf: 氷床が海に張り出し浮いている部分通常海岸に沿う方向に大きな広がり - 先端部の水面上の高さ ≥ 2-50 m 棚氷表面は平坦または緩い起伏(部分的に海底に着くこともある)
浮氷壁: 先端部が垂直壁となる部分 卓状氷山: 一般に棚氷が大きく割れたものは頂上平ら(氷河舌の割れた氷山は不規則形多) 氷島: 北極海の棚氷が割れた大きな卓上氷山 Ex. 合州国が氷流観測基地を作った氷島T-3 氷山片: 融けたり割れたりし小さくなった氷山 ≤ 5 m h ⇔ 氷岩 ≤ 1 m h堆積環境 depositional environment積雪が氷床・氷河上に堆積するときの環境積雪構造は堆積環境に左右 → 要因: 気温・日射・風速・昇華・堆積速度等 Ex. 南極氷床内陸地域(ドームふじ) → 風速小 + 気温変化大 → 表面近くに霜ざらめ雪発達 Ex. 斜面下降風吹出す地域 → 地吹雪で積雪持ち去られる傾向 + 昇華蒸発 → 積雪堆積が殆どど行われない → 光沢雪面形成 Ex. 斜面下降風強く高堆積速度の地域 → サスツルギ発達Ex. 沿岸部地域 → 夏期に日射の影響を受け表面融解し積雪内部に融解層
沿岸末端部では融解により裸氷が出現する地域もある サスツルギ sastrugi or zastrugi (露)風上側に鋭先端、風向に沿い長筋状形をした波状の雪面に形成される模様雪面が風に削剥され生じる 主な形成地域 = 年間堆積積雪量大 - 堆積中の積雪が部分的に削られ形成 |
Cf. 雪粒子の堆積過程で生じる他の雪面模様
デューン dune: 卓越風向に細長く伸び、鯨の背のように丸みを帯びた形 ピット型削剥面: 滑らかな雪面に穴が生じる 光沢雪面glazed surface: ガラスの様に滑らかで硬い雪面 + しばしば熱割目(気温変化により生じる割目)伴う
光沢雪面表面の薄層は密度が非常に大きく、その下層では霜ざらめ雪が発達していること多 研究計画・研究組織ICAPP, Ice-core Circum-Arctic Paleoclimate Program環北極雪氷コアによる環境復元国際研究計画北極域内多点における雪氷掘削コア解析と積雪観測 → 北極域地理条件・気候条件が異なる場所での気候・環境変動と雪氷圏変動を明らかにする 目的: 比較し北極域全域の気候・環境変動と雪氷圏変動のメカニズムを解明 VELMAP: 米国国立雪氷データセンター(National Snow and Ice Data Center: 略称NSIDC)提唱 全南極での氷床流動速度データ編纂プロジェクト 目的: 全南極の流動速度を1データセットに編纂 → 全南極カバーする流速測定実施方法未確定 グリーンランド Greenland, gl研究計画・研究組織EGIG, Expedition Glaciologique Internationale au Groenland: gl氷床ほぼ中央部、Jakobshavn付近から氷床上を東西に横断する観測ルートを設置し、氷床高度や氷床の流動速度を実測した研究プログラム現地観測: 1958, 1964, 1968, 1974, 1990-1992 gl氷床の表面高度の変化や流動速度等のデータ得る 観測測線をEGIG line、得たデータをEGIG profileということがある GISP, Greenland Ice Sheet Project: 米国主導gl氷床研究計画 1970-1980初頭: Dye 3, Milcent, Creteで氷床コア掘削実施 → Dye 3で岩盤まで達し2037 m長コア採取 GISP-2, Greenland Ice Sheet Project 2: 米国のgl氷床頂部深層掘削計画 1993: 位置72.6°N, 38.5°W, 標高3200 m → 3053 m長の氷床コア採取成功 NGRIP, North Greenland Ice Core Project (北gl氷床コア計画): 欧州諸国・米国・日本 gl北方深層掘削計画 GRIP/GISP-2採取コアでイーミアン間氷期の酸素同位体比に大きな相違 可能性1) 気候変化、2) 基盤影響 → 証明にgl氷床北方で新計画 1996年から掘削 - トラブルに見舞われたが2001年に深度3001 mに達した GRIP, Greenland Ice Core Project: ヨーロッパ諸国によるgl氷床コア計画 gl氷床頂部における深層掘削計画 1989-1993年に掘削実施 - 岩盤に達する3028 m長のコア採取成功 |