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(2012年12月4日更新) [ 日本語 | English ]

マメ科 (Fabaceae Lindl.), pea family






有珠山 / サロベツ泥炭採掘跡
1986年, 2006年の有珠山火口原. ワタスゲ・エゾカンゾウ

[エングラー体系 (Engler's syllabus)|植物分類学 (Plant taxonomy)|バラ目 (Rosaceae)]
[駒ケ岳フローラ (Flora on Mount Koma)|フローラ Flora]

Fabaceae, legume (s.l.) =
Fabaceae (s.s.) + Mimosaceae ネムノキ + Caesalpiniaceae ジャケツイバラ (cassia)
花式 floral diagram
マメ科の花式 floral diagram of Fabaceae
バラ科に類縁
草本・木本(蔓性)
葉互生、托葉あり多く複葉
花両性、多く左右相称蝶形、稀放射相称
萼5裂。花弁5個。雄蕊10個、稀に多数か少数で多く合生し単体-2対、時に離生
子房上位。1心皮1室
豆果。種子胚乳ない
北海道
帰化植物多。札幌市内1982年までに確認 = アカツメクサ、シロツメクサ、タチオランダゲンゲ等

主帰化経路: 牧草(+ 混入)
牧草として主にイネ科と混播使用 ? マメ科植物を混ぜイネ科単播より3割程度少ない肥料で同収量期待できる

用語
竜骨状の/竜骨弁がある (adj.) carinate, carinated
竜骨のついた(になった) keeled

(科とする見解)

亜科

  1. 花放射相称。咢片、花弁は蕾中で敷石状 _____ Mimosoideae ネムノキ亜科
  2. 花左右相称。咢片、花弁は蕾中で瓦状
    1. 花冠ジャケツイバラ形。花被片重なりは上向。後方の花弁は最下部にあり花弁は5で離れる _____ Caesalpinioideae ジャケツイバラ亜科
    2. 花冠蝶形papilionaceous corolla。花被片重なりは下向で後方の花弁は最外部にあり前方2花弁は竜骨弁となり、しばしば基部合着connate _____ ソラマメ亜科/ミヤコグサ亜科 Faboideae
Pea
(a) 上向覆瓦状(ジャケツイバラ). (2) 下向覆瓦状(ソラマメ、ミヤコグサ)

共生 symbiosis (根粒菌): Rhizobium

マメ科の全ての種が根粒を有するわけではない

根粒を形成しない種はジャケツイバラ(亜)科に属するものが多い
Ex. Chamaecrista nomame (カワラケツメイ), Biancaea decapetala (ジャケツイバラ)

(genus)


大君の 塩焼く海人の

なれはすれども いやめづらしも

万葉集 (作者不明)

エンジュと名の付く属: エンジュ、イヌエンジュ、ハリエンジュ
エンジュ: 莢果は所々括れて念珠状となる

中国北部原産 → 庭木・街路樹

イヌエンジュ: 莢果扁平で念珠状でない (+ フジキ Cladratis)

アカシア (Acacia Martius)


コア(ハワイアカシア) A. koa A. Gray)

ハワイ固有種
樹形直立型 - カヌー用材

*: 試訳

日本で見られるシャジクソウ (Trifolium L.)


クシバツメクサ T. angulatum Waldst. et Kit.
トガリバツメクサ T. angustifolium L.
シャグマハギ T. arvense L.
タイリンアカツメクサ* T. rubens L.
テマリツメクサ T. aureum Pollich
クスダマツメクサ T. campestre Schreb.
チゴツメクサ T. carolinianum Michx.
コメツブツメクサ T. dubium Sibth.
ツメクサダマシ T. fragiferum L.
ヤマブキツメクサ T. fucatum Lindl.
ダンゴツメクサ T. glomeratum L.
ビロードアカツメクサ T. hirtum All.
タチオランダゲンゲ T. hybridum L.
ベニバナツメクサ T. incarnatum L.
シャジクソウ T. lupinaster L.
オオバノアカツメクサ T. medium L.
アカツメクサ T. pratense L.
シロツメクサ T. repens L.
ヒナツメクサ T. resupinatum L.

オオヒナツメクサ var. majus Boiss.
コバナヒナツメクサ var. microcephalum Zohary

ハクモウアカツメクサ T. striatum L.
ジモグリツメクサ T. subterraneum L.
フウセンツメクサ T. tomentosum L.
ツバツメクサ T. tridentatum Lindl.
トックリツメクサ T. vesiculosum Savi
コブクロ「風をみつめて」
ビルの脇 咲いてる シロツメクサ 次 誰か気付くまでここに居るかな?
踏み潰されて枯れるような 半端な決意じゃここには咲けない
湿った灰色の風に吹かれて 開かない花びらは土へと還る
狭い空をただ見上げてる 「明日が良い日でありますように」

こういう見方もあるんだ

ハギ (Lespedeza Michx.)


いずれも落葉低木
ヤマハギ L. bicolor Turcz.
北海道-九州
花柄・葉柄: 長
花序 l > 葉 l
マルバハギ L. cyrtobotrya Miq. (マルバハギ/ミヤマハギ)
本州-九州 (-朝鮮-中国)
葉: 三出複葉、有柄、互生、裏面毛
小葉: 先端凹
花序 l ≤ 葉 l
ミヤギノハギ L. thunbergii (DC.) Nakai
東北・北率・中国地方(固有種)

ハリエンジュ (Robinia L.)


BSJ
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ハリエンジュ (R. pseudoacacia L.)

アカシア(道内)と呼ぶこと多 - 注意

この道は札幌市北1条通

「この道」 北原白秋

この道はいつかきた道
ああ そうだよ
あかしやの花が咲いてる

利用: 街路樹・公園木 + 養蜂(蜂蜜) + 薪炭林・防風林(過去)

蜂蜜生産量の半分程度はニセアカシアから → 利用と防除の両立必要

問題: 侵略的外来種(生物学的侵入種)中の要注意外来種

生態系への影響については議論の余地がある

分布・生育地
先駆種的特性 → 成長早い + 被陰に弱い(防除に応用)

撹乱
Ex. 旧産炭地伐採跡地でよく見る(道内)

ST
発芽
種皮硬い → 物理的休眠 ⇒ 埋土種子集団形成
休眠打破: 乱切(scarification)・高温・硫酸

森林火災後によく発芽
深さ10 cm以上で実生定着は困難となる (覆土等による防除に応用)

林冠種子貯蔵(一部) → 休眠深くなる
萌芽
極めて旺盛

季節性: 夏伐採では萌芽枝少ない ↔ 冬: 多 (春・秋は中間)
下層植生: 高いと萌芽量減る

ササゲ (Vigna Savi)


ヤエナリ (V. radiata (L.) Wilczek): 北大低温研吉田教室伝統の研究材料
Synonyms:

Phaseolus radiatus L.
Azukia radiata (L.) Ohwi

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